2: 2015/08/15(土) 21:01:59.15

P「う~ん、最近強盗やら殺人やら暴動やらが多発してるみたいだな」

凛「本当、なんだか近頃物騒なニュースが多いよね。まるで世界の終わりがやって来たかのよう……」


凛「本気でそう思ってるわけじゃないけどさ。でも……少し怖いかな……」

P「大丈夫だよ凛。例え世界が滅んでも、お前のことは俺が守るよ」

凛「プロデューサー……///」キュン


ちひろ「やれやれ、何をカッコつけてるのやら」

P「あっ、ちひろさん」

ちひろ「そんな臭っせぇセリフ言ってる暇あったら、早くこの書類を片してくださいよね」

P「ずいぶんと辛辣じゃないですか。いくらなんでも言いすぎじゃありません?」


ちひろ「サタンだからな」

P「サタンじゃあ仕方ないな!」


3: 2015/08/15(土) 21:02:47.55
P「そういうちひろさんこそ、仕事は終わらせたんですか?」

ちひろ「ええ。もう三十分前には終わらせましたよ」

P「ええ!? 山みたいに大量に積まれてた書類をもう処理し終えたんですか!?」



ちひろさんは昔からなんでもできた。

俺はそういうとこにいつも憧れていた。

でもちょっと危ない奴だ。



P「本当、ちひろさんは凄いですよねぇ……」






ちひろ「サタンだからな」

P「サタンじゃあ仕方ないな!」

4: 2015/08/15(土) 21:03:43.10

TV『緊急速報です』


P「ん? なんだ?」

TV『たった今、第三次世界大戦が勃発されました!』

P「はい!?」

TV『あっ、アメリカからミサイルが発射された模様です。あっ、日本も反撃しました』


P「な、なんだこれは!? 一体どうなってるのだ!?」

凛「いきなり戦争なんて……しかもこんな野球実況みたいなノリで……どういうこと!?」


ちひろ「まぁまぁ、少し落ち着きなさいな」

P「落ち着けるわけないでしょうが!! ってかなんで貴方はそんなに冷静なんですか!?」





ちひろ「サタンだからな」

P「サタンじゃあ仕方ないな!」


5: 2015/08/15(土) 21:05:31.16

ワー! ワー! ギャー! ギャー!


凛「なに? 外がなんだか騒がしいけど………」


事務員「大変です! 暴徒が346プロに迫ってきました!!」

P「はぁ!? 暴徒!?」

事務員「さっきの戦争勧告で多くの民衆が暴徒と化したみたいです!」

P「いきなり過ぎません!? どんだけ民度低いんだよ!?」

事務員「急いで逃げてください! このままでは渋谷さんが暴徒達によって、薄い本みたいなことをされてしまいます!!」

P「くっ! 聞いた通りだ。凛、ちひろさん! 急いで避難をしましょう!」

凛「うん!」



ちひろ「私はここに残ります」

P「ちひろさん!?」



6: 2015/08/15(土) 21:06:13.78

P「なに言ってるんですか! このままでは暴徒達に襲われるんですよ!?」


ちひろ「奴らを皆頃しにしてやる。人間を滅ぼしてやる!」

P「な、何言ってるんですかあんたは!?」

ちひろ「お前はこんな人間が許せるのか!?」

P「許すとかそういうのじゃなくて唐突すぎるんですよ! なんかキャラも崩壊してますし!」




ちひろ「サタンだからな」

P「サタンじゃあ仕方ないな!」

7: 2015/08/15(土) 21:08:12.91
P「凛、行くぞ!」

凛「えっ、いいの!?」

P「ほら、早く!!」

凛「う、うん………」


タッタタタタタタタッ


ちひろ「…………」

8: 2015/08/15(土) 21:09:25.04
P「急いで避難しなければ!!」

凛「あれ? 私達に知らせてくれた事務員さんは……?」


バキューン!


P「銃声!?」


暴徒「へっへっへっwww」

事務員「あっ……がっ……」バタリ


P「事務員さーん!」


事務員「ああ……俺……暴徒に撃たれて氏んじゃったよ……」

凛「生きてるじゃん」


9: 2015/08/15(土) 21:10:58.02
暴徒「へっへっへっ、次はお前らの番だぜ~!」

P「お、おのれ……!」


暴徒「どうせ世界はもう終わりなんだ! 俺は好きにやらせてもらうぜ―――ッ!」

P「凛に手出しはさせんぞ!!」

凛「プロデューサー……」


暴徒「カッコつけてんじゃねぇよ! たった一人で何ができるってんだ!」


P(確かに暴徒の数は数十人……この数を相手に凛を守れるのか………?)



10: 2015/08/15(土) 21:11:26.34
ドババババババババッ!!


暴徒「ぐああああああ!!?」

凛「別の所から銃声!?」

P「一体誰が……」チラッ


ちひろ「」ドババババババババッ


P「ちひろさん!?」

11: 2015/08/15(土) 21:12:02.25
P「ちひろさん! 生きていたんですか!」


ちひろ「サタンだからな」

P「サタンじゃあ仕方ないな!」




ちひろ「ここは危険です。安全な場所に心当たりがあるので、そこに行きましょう」

P「わかりました」

12: 2015/08/15(土) 21:12:52.06
☆隠れ家


凛「こんな所に民家があるなんて……」

P「確かにここなら安全そうだな」

ちひろ「ここは悪魔研究家だった親父の研究室です」


ちひろ「そして私は悪魔だ」

P「は?」


ちひろ「そしてプロデューサーさん……貴方も」

P「えっ、ちょ! さっきから唐突過ぎて何が何やら―――」

13: 2015/08/15(土) 21:14:12.07

ふわふわふわふわ


凛「なんか赤いオタマジャクシみたいな物体がプロデューサーの方に!?」


バスアン


P「ぐはぁ!?」


凛「プロデューサー!?」

P「ホワ―! アー! ホワー!?」



ピカァァァァァァァァ

14: 2015/08/15(土) 21:14:49.50
悪魔P「ハァ……ハァ……」

凛「ぷ、プロデューサーが……悪魔みたいな姿に……!」ガタガタガタ


悪魔P「そ、そんな……」


悪魔P「俺……悪魔になっちゃったよ……」


いつの間にかサタンの姿になったちひろ「違うよ。人間の心を持つ、チヒロマンになったんだよ」


凛「チヒロマンって何!?」


ちひろ「ハッピーバースディ! チヒロマン!」

悪魔P「ちひろさん……お前、綺麗だなぁ」

15: 2015/08/15(土) 21:15:35.80

ちひろ「さぁ、プロデューサーさん。共に人間を滅ぼし、新しい世界を創造しましょう」

P「ちひろさん……あんた何を言ってるんですか!?」

ちひろ「まずは手始めに……」ギロッ


凛「えっ!?」ビクッ


ちひろ「滅びよ、人間!! でやぁ!」


ズドンッ!!


凛「あっ……がっ……」


バタリ


P「り―――んッッッ!!!!???」

16: 2015/08/15(土) 21:16:05.40

P「凛、しっかりしろ!! 凛ッ!!」


凛「プロ………デューサー……」


凛「私……ずっと前から……プロデューサーのことが……―――うっ!」


凛「」ガクッ


P「り―――んッッッッ!!!!!」

18: 2015/08/15(土) 21:18:19.49


P「なぜだ………なぜ凛を頃したッッ!!!」







ちひろ「サタンだからな」

P「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」

19: 2015/08/15(土) 21:20:06.07
ちひろ「人間に守る価値があったか!! 神はいたか!!」


P「そうか……そういうことだったんだな……」


P「ずっと俺を騙してたんだな!!」


P「お前は……お前の正体は………」




P「お前の正体はサタンだったんだな!!」

21: 2015/08/15(土) 21:20:41.48
ちひろ「さぁ、最終戦争だ!!]


ちひろ「チヒロマンと悪魔! どちらがこの地球の支配者になるか! 勝負だ!!」



P「うおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!」


――――――――――

――――――

22: 2015/08/15(土) 21:21:44.91

こうして俺とちひろさん―――チヒロマンと悪魔の最終決戦が始まった。


戦いは数百年にわたり、その影響で大地は裂き、天は割れ。


地球は崩壊していった


そして―――


P「」


ちひろ「ははっ……プロデューサーさんが笑った……あはははは……」


P「」



fin

――――――――――――――――――――――

―――――――


美城「―――と。これが新たに346が手掛けた映画、『チヒロマン』のあらすじというわけだ」

美城「この映画を全世界に公開し、346プロの映画界進出の第一歩とする」


P達『やめろぉぉぉぉぉッッッッ!!!!!!!!!』




23: 2015/08/15(土) 21:23:19.43
美城「悪いが異論は認めない。これはすでに決定事項なのだ」

美城「アイドル部門を縮小し、映画界へ進出する。これが私が掲げる新たな方針だ」

美城「各自思う所はあるだろうが、黙って従ってもらう」


ホ〇P「ちょっと待ってくださいよ!!」

ハゲP「百歩譲ってその方針がよかったとしても!!」

変態P「こんなクソ映画がヒットするわけないだろ!! いい加減にしろ!!」

24: 2015/08/15(土) 21:25:02.91

美城「随分な言いようね。想定以上に反発が多くて正直驚いてるわ」

P「当たり前ですよ常務!! こんなクソ脚本で公開なんかしちゃまずいですよ!!」


P「もっとましな脚本家を用意したほうが!! ってか誰ですかこんなん書いたの!?」

美城「私よ」

P「あんたかよ!?」


美城「脚本だけでなく、監督、制作総指揮全てを私が担当したわ」

P「なんてことを………(絶望)」

美城「ともかく、いくら貴方達が反論しても無意味よ。すでに10億をもの資金を登用して制作してるわ」

P「じゅ!?」

美城「もう引き返すことはできないということよ。でも、安心してくれていいわ」


美城「私は勝ち目のない戦はしない主義よ。この映画はヒットする………間違いない。フフフフッ……」


P(アカン、この人とんでもない無能や!)


25: 2015/08/15(土) 21:26:02.60
P「ど、どうしましょう部長! このままじゃ346プロがマジで潰れてしまいます!!」

部長「いや、もしかしたら奇跡が起きて、あのクソ映画がヒットする可能性も―――」

P「ねーよ!」

部長「だよねぇ~……」


P「部長の方からなんとか常務を説得できないのですか?」

部長「いやぁ~、彼女はかなり独裁的だからねぇ~。基本部下の意見なんて無視するし、説得は無理だろうねぇ」

P「そんな……打つ手がないなんて……」


P「もうダメだ……お終いだぁ……」ガクッ





ちひろ「大丈夫ですよプロデューサーさん。私にいい考えがあります」

P「ちひろさん!」

26: 2015/08/15(土) 21:28:34.85

P「な、なんとかできるのですか……?」

ちひろ「簡単なことですよ。沈むとわかってる船があるなら、乗らなきゃいいという話です」

P「ってことは……つまり………」



ちひろ「そうです。346から独立するんです!」

P「!!」

27: 2015/08/15(土) 21:29:33.26

こうしてちひろさんの提案に乗り、俺たちアイドル部門は346から独立した。


10億もの製作費をかけた、映画『チヒロマン』は、そのあまりの出来具合に各地で炎上。


口コミで広がり、今世紀最大のクソ映画の烙印を押され、製作費の半分も回収することもできなかった。


こうして346プロの株価は暴落、発生した多額の借金と共に美城常務は失踪。


独立したことにより、俺たちはその難を逃れることができたのだった。

28: 2015/08/15(土) 21:30:45.09
P「いやぁ~、ちひろさんの言う通り独立してよかったなぁ」

凛「そうだね。仕事の方も充実してるし、言うことなしだよ」

P「これも全部ちひろさんのおかげですよ……本当にありがとうございます!」

ちひろ「いえいえ」

P「いや~本当にちひろさんは一流だなぁ~。憧れちゃうなぁ~」





ちひろ「サタンだからな」

P「サタンじゃあ仕方ないな!」


アハハハハハハハハッ♪


おわり

30: 2015/08/15(土) 21:35:20.84
これで終わりです。クソSS失礼しました。

元ネタは、伝説の映画とも言われてる実写版デビルマンです。
色々と凄い作品なので、気になったらTUTAYAかゲオで借りて観てみてください(ゲス顔)


よかったらこちらもどうぞ
前作 モバP「ゼスティリア炎上ヒロインをプロデュース!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1435573753/


ちなみに私が人生で初めて見たクソ映画は『キャシャーン』です


駄文失礼しました。

31: 2015/08/15(土) 21:40:09.53
おつー

デビルマンもアレだが、キャシャーンも凄いよね……

引用元: モバP「ちひろさんの正体がサタンだった」