3: 2013/01/30(水) 01:23:02.66
やよい「~♪」

伊織「やよい~、こっち終わったわよ~!」

響「こっちも終わったぞ~!」

やよい「は~い。~♪」

5: 2013/01/30(水) 01:25:01.75
やよい「~♪」

伊織「や・よ・い!」

やよい「…あ!ご、ごめん伊織ちゃん」

伊織「もう!せっかくこの伊織ちゃんが手伝いに来たって言うのに」

やよい「ご、ごめんなさ~い」

響「自分もいるぞ!」

6: 2013/01/30(水) 01:27:10.53
響「やよい、さっきから何やってんだ?鼻歌歌いながら?」

やよい「えへへ、お花さんにお水をあげてました」

響「花か~どんな花だ?」

やよい「それは咲いてからのお楽しみですよ」

響「え~?もったいぶらないで教えて欲しいぞ!」

伊織「もう!花なんかどうでもいいじゃない!」

7: 2013/01/30(水) 01:28:55.85
伊織「…それにしても大変だったわね、やよい」

響「ああ、お父さんが帰って来ないなんて大変だぞ」

やよい「うん…でも、二人がこうして手伝ってくれてるから、色々と助かってるかなーって」

伊織「ま、まあ伊織ちゃんの手に掛かればこの程度はお安い御用よ!」

響「自分とハム蔵もいつでもやよいのこと助けるからな!」

やよい「えへへ~、ありがとう!」

9: 2013/01/30(水) 01:31:43.96
右京「…ええ、ではこちらはお返しいたします」

老女「すみませんねえ…わざわざ」

右京「いえいえ、こちらこそ長い時間証拠品をお返し出来ずに申し訳ございませんでした」

老女「まあまあご丁寧に…。ああ、そうそう、刑事さん」

右京「はい、何でしょう?」

11: 2013/01/30(水) 01:34:21.34
老女「こんなこと頼むのは、もしかしたらご迷惑なのかも知れませんが…」

右京「いえいえ、構いませんよ。是非、仰って下さい」

老女「そうですか。ではお言葉に甘えて…近所の高槻さんのことなんですけどねえ」

右京「はい」

老女「どうも父親が暫く帰って来てないようなんですよ」

右京「それはまた気になる話ですねぇ」

12: 2013/01/30(水) 01:35:34.23
老女「やよいちゃんも心配しているみたいだし…刑事さんが力になってあげてくれないですかね?」

右京「分かりました。では、後で様子を見に行ってみようかと思います」

老女「何から何まですみませんねえ」

右京「いえいえ。何せ、暇なものですから…あなたがお気になさることではありませんよ」

老女「では、よろしくお願いしますね」

右京「はい、承知いたしました」

13: 2013/01/30(水) 01:36:44.50
伊織「それじゃあ、あとは買い物だけね」

やよい「うっうー!二人がいてくれて本当に助かりました~!」

響「今日は何にするんだ?」

やよい「え~っと、スーパーでもやしが安かったから、今日はもやしパーティーです!」

響「そっか~!やよいのもやしは美味しいから自分、楽しみだぞ!」

やよい「えへへ、今日のお礼ですからいっぱい食べて下さいね~」

右京「ご歓談のところ、失礼いたします。あなたが高槻やよいさんでしょうか?」

15: 2013/01/30(水) 01:38:09.62
やよい「はい、わたしが高槻やよいですけど…」

響「あんた誰だ?」

右京「これは申し遅れました。警視庁特命係の杉下と申します」

やよい「けーしちょーとくめいがかり…ですかぁ?」

17: 2013/01/30(水) 01:41:02.80
右京「近所に住んでいる前田というお婆さん、ご存知でしょうか?」

やよい「あ、はい。前田のお婆ちゃんですね」

右京「彼女からあなたの力になって欲しいと言われましたもので…。
何でも、お父様がお帰りになられてないとか?」

やよい「…あ、は、はい」

18: 2013/01/30(水) 01:44:32.14
右京「ちなみに失踪届けなどは出されたのでしょうか?」

やよい「あの…その…わたし、そういう難しいのはよく分からなくて…」

右京「なるほど…では、お母様はご在宅でしょうか?」

やよい「あ、お母さんはその、お仕事で…」

右京「そうでしたか。では…」

伊織「ちょっとあんた!」

右京「はい?」

19: 2013/01/30(水) 01:45:40.08
伊織「さっきから黙って聞いていれば根掘り葉掘り…何なの一体?」

右京「お気を悪くされたなら申し訳ございません。
しかし、人が1人失踪したのであれば、事件の可能性があります。
失踪届けをお出しになられてないのであれば、早く手続きをした方がよろしいと思いまして」

やよい「あの…お母さんが帰ってきたら相談します」

右京「ええ、それがよろしいと思いますよ」

チラッ

右京「ところで、あそこには何かお埋めになられたのでしょうか?」

21: 2013/01/30(水) 01:48:48.02
やよい「あそこにはお花さんを植えてます」

右京「なるほど、花壇でしたか。綺麗な花が咲くといいですねぇ」

やよい「え、あ、はい…」

右京「では、僕はこれで失礼いたします」

22: 2013/01/30(水) 01:49:35.38
やよい「あ、あの、色々心配してくれて有難うございました」

右京「いえいえ。これも仕事のようなものですから」

スタスタスタ…

伊織「…嫌な感じ」

響「何か、あの目で見つめられると心の中を覗かれそうな感じがするぞ。
な、やよい?」

やよい「…………」

響「やよい?」

やよい「…あ!う、うん。そうだね」

チラッ

やよい「…………」

23: 2013/01/30(水) 01:53:05.93
ブルルルルル

右京「はい、こちら杉下」

神戸「杉下さん、証拠品を返しに行くだけなのに帰りが少し遅くないですか?」

右京「おや、僕が証拠品を返しに行ったと何故分かりましたか?」

神戸「米沢さんからお聞きしました」

右京「そうでしたか」

神戸「で、これだけ遅くなるってことは、杉下さんのことですから、
また何か気になることでもあったのでしょうか?」

右京「君もなかなかするどいですねぇ」

神戸「そりゃ、これだけ杉下さんと付き合っていれば、するどくもなりますよ」

右京「君も言いますねぇ」

26: 2013/01/30(水) 01:59:19.21
神戸「それで何処で何をしてたんですか?」

右京「証拠品を返却しに行った先の前田さんから、
高槻やよいという少女の様子を見て来て欲しいと頼まれまして、
彼女のお家へお邪魔してきたところです」

神戸「そうだったんですか」

右京「君の言う通り、一つ気になることがありまして…調べて頂きたいことがあるのですが」

神戸「何でしょうか?」

右京「とある人物の失踪届けが出されていないか確認して頂けませんでしょうか?」

27: 2013/01/30(水) 02:05:44.00
神戸「…調べたところ、その高槻って男の失踪届けは出されていませんでした」

右京「やはりそうでしたか」

神戸「しかし、実の父親が暫く帰って来ていないというのに、
家族の誰も失踪届けを出さないのは確かに変ですね」

右京「君もそう思いますか?」

神戸「う~ん、放浪癖があって暫く家に帰らないことが普通だったとか
失踪届けを出したくないくらい酷い父親だったとか…」

右京「或いは、父親の失踪に家族全員が関わっている…」

28: 2013/01/30(水) 02:14:32.67
近所の人「高槻さんですか?」

右京「ええ。何かお気づきになられたことはありませんでしょうか?」

近所の人「う~ん。あの人、こう言っちゃ悪いけどとんでもない人だからね」

神戸「と、言いますと?」

近所の人「高槻さんのところのやよいちゃん、あの子アイドルなの知ってる?」

右京「高槻やよいさんはアイドルでしたか」

近所の人「まだそんなに売れてるわけじゃないんだけどね。地元のみんなで応援してるんだよ。
で、その高槻さん、娘の収入でギャンブルに酒にと豪遊してるんだよね。
だから、いっつもあそこは貧乏なの」

神戸「へ~」

29: 2013/01/30(水) 02:18:26.43
近所の人「噂ですけど酷い時は暴力まで振るってたらしいですよ」

神戸「なかなか複雑な家庭環境だったんですね」

近所の人「高槻さん、暫く帰ってないんでしょ?きっとどっかでまたバカやってるんだと思いますよ」

右京「高槻さんはこうして長期の外出をすることが度々あったのでしょうか?」

近所の人「無いことは無いんじゃないかな?ま、あの人がいない方がやよいちゃんたちも幸せそうだったけどね」

右京「有難うございました」

30: 2013/01/30(水) 02:23:48.54
神戸「…高槻はあまりいい父親では無かった」

右京「ええ、近隣の住人の証言によるとそうなります」

神戸「そして、暫く家を空けることもあった…。
やっぱり単純にいつものことだから失踪届けを出してないってだけじゃないんでしょうか?」

右京「そうでしょうかねぇ」

神戸「で、杉下さんは今どちらに向かわれているので?」

右京「高槻やよいさんのところです」

31: 2013/01/30(水) 02:28:13.49
やよい「あ、昨日の刑事さん」

右京「昨日はどうも失礼いたしました」

神戸「君が高槻やよいちゃん…かな?」

やよい「あの…お兄さんは?」

神戸「ああ、僕は神戸尊。このおじさんの同僚だよ」

やよい「神戸さん…ですか」

32: 2013/01/30(水) 02:30:49.11
やよい「あの…今日は何か?」

右京「ええ、今日も様子を見に来ました」

やよい「そうですか…」

右京「ところで、失踪届けの方はどうされましたか?」

やよい「あ…ご、ごめんなさい。その…忙しかったから忘れちゃってて…」

右京「そうでしたか」

33: 2013/01/30(水) 02:36:07.64
神戸「そう言えば君、アイドルなんだって?」

やよい「あ、はい。その…まだ売れてないですけど」

神戸「そうなんだ。君くらい可愛い子なら、もっと売れてもおかしくないと思うけどな」

やよい「そ、そうですか?///」

神戸「本当にそう思うよ」

34: 2013/01/30(水) 02:44:58.12
右京「ところで、お父上がおられないと、色々不便なんじゃないですか?」

やよい「…確かにお父さんがいないと大変ですけど、家事や弟たちの世話は元々わたしがやってましたし
友達も手伝ってくれてますし、大丈夫かなーって」

神戸「その…収入の方は大丈夫なの?」

やよい「お母さんが働いてるし、わたしも少ないけどアイドルとしてお金を貰ってますから…」

右京「そうでしたか。やよいさんはお強いんですねぇ」

やよい「そんな…私なんか全然ですよ」

35: 2013/01/30(水) 02:48:32.02
右京「先ほど、お友達と仰ってましたが、昨日来ていたあのお二人のことでしょうか?」

やよい「はい。伊織ちゃんと響さんですね。二人も同じ事務所のアイドルなんですよ」

右京「そうでしたか。いいお友達をお持ちなんですねぇ」

やよい「えへへ、今日もこれから来てくれるんですよー…と話してる間に来ました!」

伊織「やよいー…と昨日の刑事」

響「ん?もう1人いるぞ」

神戸「初めまして」

36: 2013/01/30(水) 02:50:33.89
右京「それでは、我々はこの辺で…行きましょうか、神戸君」

神戸「え?あ、はい」

右京「では失礼いたします」

やよい「はーい」

右京「あ、もう一つだけ」

37: 2013/01/30(水) 02:52:10.70
右京「庭の方へ行ってもよろしいでしょうか?」

やよい「庭…ですか?」

右京「あの花壇を少し間近で見たいと思いまして…いけませんでしょうか?」

やよい「…いいですけど」

右京「有難うございます」

38: 2013/01/30(水) 03:06:00.73
右京「……………………」

神戸「花壇…というよりは塚みたいだね」

やよい「その…花壇を造るお金が無くて」

神戸「あ、ご、ごめん。そういう意味で言ったんじゃ…」

伊織「…もう!」

響「失礼な刑事さんだぞ!」

神戸「……………………」

39: 2013/01/30(水) 03:08:08.19
右京「…有難うございました。大変参考になりました」

やよい「…そうですか」

右京「おっと、失礼。花壇にボールペンを落としてしまいました」

神戸「すみませんね。この人、たまにこういうところあるんで」

ヒョイ

右京「では、今度こそ失礼いたしましょうか、神戸君」

神戸「はい、杉下さん」

40: 2013/01/30(水) 03:10:58.68
伊織「全く。しつこい刑事たちね!」

響「でもやよい、お父さんを捜すなら、あの刑事さんたちに相談した方がいいんじゃないか?」

やよい「…………」

響「やよい?」

やよい「…え?あ、う、うん。そうだね」

41: 2013/01/30(水) 03:13:09.43
響「どうしたんだやよい。昨日から何か変だぞ?ボーっとしてて」

やよい「そう…かな?」

伊織「確かに変ね…。やよい、何か悩んでることがあったら私たちに相談してもいいのよ?」

やよい「有難う、伊織ちゃん、響さん。でも、わたし大丈夫だから」

響「本当かー?まあ、やよいがそう言うなら…」

伊織「…………」

46: 2013/01/30(水) 03:20:50.08
米沢「…警部殿が持って来て下さった土から、人の血液が検出されました」

右京「やはりそうでしたか」

神戸「ということは、あの花壇の下には…」

右京「ええ、恐らく高槻さんが埋まっているのでしょう」

米沢「えらいことですな」

47: 2013/01/30(水) 03:22:18.40
神戸「…まさか彼女が?」

右京「それはどうでしょうかねぇ…」

神戸「と、仰いますと?」

右京「僕たちにはまだ会っていない人物がいるじゃないですか」

神戸「…高槻やよいの母親!」

48: 2013/01/30(水) 03:25:14.24
やよい「…………」

右京「高槻やよいさん」

やよい「…刑事さん」

神戸「また来ちゃいました」

右京「お友達はどうされましたか?」

やよい「…伊織ちゃんと響さんは先ほど帰りました」

右京「そうですか」

50: 2013/01/30(水) 03:28:04.84
やよい「今度は何ですか?」

右京「そちらの花壇…熱心に水をあげていますねぇ」

やよい「…いっぱいいっぱいお水をあげないと、お花咲かないですから」

神戸「本当にそれが理由かな?」

やよい「…………」

右京「本当は別の理由があるんじゃないでしょうか?」

53: 2013/01/30(水) 03:32:05.72
やよい「別の…理由?」

右京「単刀直入に言います。花壇の下にはあなたのお父上の氏体が埋まっていますね?」

やよい「!!」

神戸「そして、花壇に頻繁に水をかけているのは、氏体の腐敗を進めるため…」

右京「水分を多く含んだ湿った土の中ならば、腐敗の進行は早まりますからねぇ」

やよい「…………」

55: 2013/01/30(水) 03:40:04.35
神戸「生身の氏体よりも、早く腐らし骨にした方が見つかる可能性は低くなる」

右京「昨日、今日と見てきて、花壇にあげている水の量が些か多いのが気にかかりました。
あなたの言う通り、綺麗な花を咲かせたいのであれば、
芽も生えていない段階であれだけ水をあげるのは、かえって逆効果です」

やよい「…そう、でしたか」

右京「水のやりすぎは腐らせる…それでピンと来ました。あの花壇の下には何か別のものが埋まっていると」

56: 2013/01/30(水) 03:44:45.34
右京「そして気になる点がもう一つ。母親の存在です」

やよい「お母さん?」

右京「僕たちはまだ一度もあなたの母親に会っていません」

神戸「そして、今この時間になっても、君の母親は姿を見せていない」

右京「ええ、母親の存在を口にしているのはあなただけなんですよ。高槻やよいさん」

やよい「…………」

57: 2013/01/30(水) 03:48:29.62
神戸「正確に言うと、母親が生きていると主張しているのは君しかいないんだ」

右京「そして、この花壇をじっと見て思いました。人ひとり埋めるには少し大きいと」

やよい「…………」

右京「もしかして、あなたの母親もこの下にいるんじゃないでしょうか?」

やよい「!!」

58: 2013/01/30(水) 03:51:55.95
やよい「…わたしがやったって言うんですか?」

右京「…いいえ、あなたはやってないと思います」

やよい「では、誰がやったって…」

右京「…ここからは僕の想像ですが、
あなたのお父上を頃したのは、やよいさん。あなたのお母上ではないでしょうか?」

やよい「!!」

59: 2013/01/30(水) 03:56:28.75
右京「あなたのお父上はあまり素行のよろしくない方だと伺いました。
家の金を使い込み、時には暴力まで振るっていた…。
恐らくそれは事実なのでしょう」

やよい「何故、わかるんですか?」

右京「あなたはこんな夏だというのに、長袖を着ています。
それで、僕はこう考えました。
肌を露出出来ない理由があるのではないか…と」

神戸「それで暴力があったことは事実であると考えた…」

右京「ええ、そう考えれば、やよいさんのお母上の取った行動が浮かんで来ます」

60: 2013/01/30(水) 03:59:10.69
やよい「何でも…分かっちゃうんですね」

ペロッ

神戸「…痣だね。それもここ1週間くらいでつけられた」

やよい「…はい」

右京「お話して頂けますでしょうか?」

やよい「…………」コクッ

61: 2013/01/30(水) 04:01:24.52
やよい父「酒出せ酒!!」

やよい母「お願い止めて!これ以上は…」

やよい父「うるせえ!!」

長介「止めろよ!」

やよい父「何だあ…?やんのかクソガキ!!」

62: 2013/01/30(水) 04:03:43.54
やよい「お父さん!止めて!」

やよい父「あんだと?元々てめえの稼ぎが糞だから悪いんじゃねえか!!」

やよい「そんな…」

やよい父「何がアイドルだ!!好きなことばっかしやがって…いちいち腹立つんだよ!!」

ヒュン

ガッチャーン

やよい「うう…」

やよい母「あなた!茶碗なんか投げてやよいに当たったらどうするの!?」

やよい父「当てるつもりだったんだよ!!」

63: 2013/01/30(水) 04:05:04.79
やよい父「てめえ動くんじゃねえ!!」

やよい母「止めて!!!!」

グサッ

やよい父「がっ…」

バタン

やよい「お…母さん…?」

やよい母「あ…あ…」

64: 2013/01/30(水) 04:06:40.60
やよい「…これで大丈夫だよ」

やよい母「…………」

やよい「他にもお野菜とかいっぱいあるし、絶対に気付かれないって」

やよい母「…………」

やよい「お母さん…?」

65: 2013/01/30(水) 04:09:11.16
やよい「…それから半日もしない内でした。お母さんが首を吊って氏んでいたのは」

神戸「君のお母さんは自殺…だったんだ」

やよい「まだ弟たちは小さいのに…ただでさえ目の前でお父さんがあんなことになって…。
それでお母さんまでと思ったら、わたし、わたし…」

右京「弟さんたちに隠すためにお母上のご遺体を埋めたのですね?」

やよい「…はい」

68: 2013/01/30(水) 04:16:31.00
やよい「わたし…間違ってたんでしょうか?」

右京「…あなたがお母上を犯罪者にしたくなかったという気持ちは分かります。
しかし、本当に家族のことを思うならば、その時に自首をさせるべきでは無かったのでしょうか?」

やよい「うっ、うっ…」

右京「氏体遺棄は立派な犯罪です。未成年とはいえ、あなたは罪を償わなければなりません」

やよい「…はい」

70: 2013/01/30(水) 04:19:35.41
やよい「あの…弟たちはどうなるんですか?」

右京「恐らく、散り散りになった上で施設へ送られるでしょう」

やよい「…うっ、うっ、グスッ」

右京「しかし、仕方がありません。罪を犯すということは、そういうことなのです」

やよい「うわ~~~~~~~ん!!」

74: 2013/01/30(水) 04:28:02.88
伊丹「では、失礼しますよ」

三浦「行くぞ、芹沢」

芹沢「ハイ!」

やよい「うっ、うっ…」

神戸「…彼女はどうすれば良かったんでしょうか?」

右京「はい?」

76: 2013/01/30(水) 04:31:12.26
神戸「仮に自首したとしても母親が逮捕されれば、
どの道、姉弟はバラバラになってしまいます」

右京「しかし、余計な罪を犯さずには済みます」

神戸「でも…」

右京「神戸君。この世には本当の意味での最善の策なんていうものは
きっと無いんだと思います。
多くの理不尽と向き合い、付き合って行かなければならない。
…それが生きるということなのだと僕は思いますよ」

神戸「でも、僕は…」

78: 2013/01/30(水) 04:34:10.20
角田「暇か?」

神戸「見ての通りです」

角田「すまないが、テレビちょっと点けさせて」

右京「構いませんよ」

ピッ

角田「おっ、これこの間の事件の子がいたプロダクションのアイドルじゃない?
確か、竜宮小町だっけか」

神戸「お詳しいんですね」

角田「いや、女房がさ…」

右京「しっ」

79: 2013/01/30(水) 04:38:12.99
伊織「…みんなに伝えたいことがあります」

神戸「あ、この子、確か彼女の…」

伊織「私たちの仲間が、ある事情により、暫く離れてしまうことになりました。
もしかしたら、もう戻って来れないかも知れません。

でも、私は…私たちはその子の帰りをずっと、ずっと待ってます!

だからもし、その子がこのテレビを見ていたら、知って欲しいんです。
あなたの帰る場所はここにあるって!!」

80: 2013/01/30(水) 04:41:16.87
伊織「だから、みんなもその子のこと…待って欲しいんです!
何時になるかは分かりません。
でも、待っていて欲しいんです!!」

ウォォォォォォォ
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角田「へぇ~いいこと言うねえ、この子。まだ小さいのに」

神戸「…杉下さん」

右京「ええ」

81: 2013/01/30(水) 04:43:40.55
神戸「彼女はきっと世の中の理不尽に負けないでしょうね」

右京「ええ。彼女には素晴らしい友と仲間がいるのですから」

角田「何々、何の話?」

神戸「いえ、こちらの話です」

杉下「ええ」



END

83: 2013/01/30(水) 04:45:57.99

引用元: 杉下右京「高槻やよいさんには何か秘密がありそうですねぇ」