2: ◆B3wpNAiq0Q 2018/12/12(水) 15:55:43.62 ID:rhx1gwBB0
なでしこ「えっ!?お姉ちゃんもリンちゃんの事好きなのっ?」

桜「『も』?なでしこ『も』リンちゃんの事好きなの?」

なでしこ「お姉ちゃんこそ!いつの間にそんなにリンちゃんの事を・・・」

桜「悪いけど、いくらなでしことはいえここは譲れないわね」

なでしこ「私だって、リンちゃんに関しては譲れないよっ」

桜「こうなったら仕方ない・・・」

なでしこ「勝負・・・だねっ!」

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ゆるキャン△ 11巻 (まんがタイムKRコミックス)
3: 2018/12/12(水) 15:56:40.38 ID:rhx1gwBB0
千明「第一回料理の鉄人やあらへんでチキチキ、愛のビストロショーですよ!!」

あおい「タイトル混ぜすぎや。愛のエプロンとか覚えとる人おらんやろ・・・」

千明「えー、というわけで始まりました、しまりんを賭けた各務原姉妹による料理対決。実況はわたくし大垣千明、解説は犬山あおいでお送りします。犬山さん、よろしくお願いします」

あおい「この感じでいくんか」

千明「ルールは簡単、制限時間内に料理を作り、審査員のしまりんが試食を行って、勝者にはしまりんと付き合う権利が与えられます」

あおい「そんなんで決めてええんか・・・」

千明「まずは選手の様子を見てみましょう」

なでしこ「負けないよっ」ゴゴゴ…

桜「受けて立つわ」ゴゴゴ…

千明「両者ともに気迫を感じますね」

あおい「かなりマジやなこれ・・・」

千明「さて犬山さん、今回の勝負、どうなるとお考えでしょうか」

4: 2018/12/12(水) 15:57:34.75 ID:rhx1gwBB0
あおい「せやな、なでしこちゃんは結構料理上手いからなぁ。それを承知で勝負を受けた以上、お姉さんもなかなかやろうと思うわ」

千明「なるほど」

あおい「ただ、なでしこちゃんはリンちゃんと二人で何度かキャンプ行って料理も作っとる訳やし、好みを把握しとるかも知れんなぁ」

千明「では別室に居る審査員兼賞品のしまりんの様子を見てみましょう」


リン(アイマスク&ヘッドホン)「・・・」


あおい「えぇ・・・、何であんなんなっとるん?」

千明「え、面白いから」

あおい「それだけであんな拉致されたみたいにされとるんか」

千明「ちなみに今回の主旨も知らせておりません!」

あおい「結構重要な問題やろ、何で知らせてないんや」

千明「え、面白いから」

あおい「やろうと思った」

5: 2018/12/12(水) 16:00:34.22 ID:rhx1gwBB0
千明「ではそろそろ対決の方を始めるとするか」

千明「コホン、私の記憶が確かならば・・・」

あおい「いや、そんなんええから」

千明「せっかく考えてきたんだが・・・まぁいいやアーレ・キュイジーヌ!」

あおい「この流れ三十代後半以上の人やないと分からんやろ」

なでしこ「っ!」バッ

桜「っ!」バッ

千明「両者一斉に調理に取り掛かりました!」

あおい「どっちも手慣れとる感じやな」

千明「おっと桜選手、野菜を切り始めましたね」

あおい「人参、ごぼう、大根、しいたけ・・・根菜多目やな。なんやろ、煮物系かな」

千明「次は里芋・・・皮を剥いて、何やら彫刻をしています・・・・・・おおっ!これはしまりんの顔です!子芋の部分が見事にしまりん団子になっているっ!」

あおい「芸が細かいけど煮崩れてまうんやないかなぁ・・・」

6: 2018/12/12(水) 16:01:41.31 ID:rhx1gwBB0
千明「一方なでしこ選手は、土鍋に水と昆布を入れて火にかけました!・・・・・・鍋だな」

あおい「・・・鍋やな」

千明「もはや我々にはお馴染みの土鍋だが・・・」

あおい「キャンプの度に見てる気ぃするわぁ」

千明「思いっきりキャンプ向きじゃないんだけどな、土鍋。重いし割れるし暖まりにくいから風強い所だとめっちゃ大変だし」

あおい「・・・でもどうするつもりなんやろ」

千明「というと?」

あおい「なでしこちゃんの料理ってちょっとアレンジが効いとるんよ、ただのカレーやのーて豚骨カレーやったり、みそ汁やのーて納豆汁やったり」

千明「あー、確かに」

あおい「このまま普通の鍋になるんか・・・それとも何か秘策があるんか・・・」

千明「何しろ『なべしこ』の異名を持つ女だからな、何かやってくるとは思うが・・・」

7: 2018/12/12(水) 16:02:49.38 ID:rhx1gwBB0
千明「おっとここで桜選手は鍋に水、ダシ、切った具材を入れ火にかけました」

あおい「煮物にしては水多いけど・・・汁物やろか」

千明「さらに具材を切っていますね、スライスしたバラ肉でしょうか、一口大に切っていきます」

あおい「豚バラにしてはえらい赤い気がするんやけど」

千明「どうやらあれは猪肉のようです」

あおい「・・・なるほどな、根菜多いんは肉の臭みを抑える為なんやね。・・・でもなんやろ、豚汁なんかな」

千明「ここでかぼちゃが出てきましたが・・・」

あおい「・・・まさか」

千明「スライスしたかぼちゃと猪肉が鍋に投入、さらに・・・あーっと!あれはほうとうだ!ほうとう麺が鍋に入りました!」

あおい「かぼちゃを後から入れたんは煮崩れてせんようにやな。すっきりした感じに仕上げて肉の味を際立たせるつもりや!」

千明「あたしが前に教えたのとはえらい違うぞ」

あおい「どうやら結構研究しとるみたいやね」

8: 2018/12/12(水) 16:03:51.87 ID:rhx1gwBB0
千明「一方のなでしこ選手の方は・・・挽き肉が出てきました」

あおい「鶏挽き肉やな、蓮根、椎茸の軸、おろしショウガに醤油、塩、片栗粉が入ったで。鶏団子やなこれ」

千明「鍋に鶏団子を投入。他の具材は白菜、豚バラ、豆腐、椎茸、エノキ、ネギ・・・なんか普通だな」

あおい「・・・せやな、普通に鍋やな」

千明「変化球ではなく王道で行く気なのか?」

あおい「でも対決やしなぁ。ベタなんが普通にウマいんよりインパクトがあった方がええと思うんやけど・・・」

千明「確かに、あっちのほうとうは結構気になるしな」

あおい「まだなんかあるんやろか・・・」

千明「お、こちらではほうとうの鍋にネギが入りました。さらにみりん、醤油、そして味噌が入った」

あおい「味噌だけやのーて醤油も使って、やっぱりすっきり系の味付けやな」

9: 2018/12/12(水) 16:05:59.18 ID:rhx1gwBB0
千明「さて、ここで両者煮込みに入ったようなので、リンの萌えポイントについて聞いていきましょう」

あおい「当の本人には聞こえんけどな。ヘッドフォンしとるし」

桜「そうね、やっぱり小さくて可愛いところかしら。小動物感があるというか・・・」

千明「なるほど」

なでしこ「お姉ちゃんは分かってないよっ!リンちゃんの萌えポイントはクールでカッコいいところだよっ!」

桜「クールなのに小さくて可愛いとこがいいんじゃない」

なでしこ「違うよっ!かわいいのにクールでイケメンなところがいいんだよぅ!」

あおい「・・・なんか、どっちもおんなじこと言っとるんやないのこれ」

なでしこ「違うよっ!」

桜「違うわ」

あおい「あ、はい、なんかすんません・・・」

千明「・・・まぁ、違うと言うから違うんだろ。下手に逆らうと面倒だぞこれ」

10: 2018/12/12(水) 16:07:05.37 ID:rhx1gwBB0
千明「さて、両者そろそろ仕上げに入る・・・おや?ここに来てなでしこが大根をおろし始めた。それも結構大量だ!」

あおい「これは・・・雪見鍋や!寄せ鍋の上を大根おろしで覆うやつやね」

千明「まぁ珍しいといえば珍しいが・・・」

なでしこ「ふっふっふ、ここから先は後のお楽しみだよぅっ」

あおい「まだなんかあるみたいやな」

千明「どうやらほうとうの方も完成したみたいだな。よぉしっ、では審査に移るぞぉっ!」

千明「ってわけでちょっとリン呼んでくるわ」

11: 2018/12/12(水) 16:08:23.29 ID:rhx1gwBB0
千明「おーい、リン、もういいぞっ」ポンッ

リン(アイマスク&ヘッドホン)「ん?外していいのか」ゴソゴソ

千明「外したらこっちに来てくれ」

リン「一体なんなんだこれ」

千明「まあまあ、・・・というわけで、これより試食を始めるっ!審査員のしまりんさん、よろしくお願いします」

リン「え、私が審査員?・・・って、なでしこに、桜さんも!?」

千明「リンには今からこの二人の料理を食べ比べてもらい、勝者を決めてもらう!」

リン「何でそんなことになってるんだよ」

千明「いいからいいから、まずは桜選手の料理から」

あおい「メニューは猪肉のほうとうやね」

リン「おぉ、旨そう」

桜「リンちゃんの為に作ったから」

リン「は、はぁ・・・」

12: 2018/12/12(水) 16:09:44.85 ID:rhx1gwBB0
リン「では、いただきます・・・」ズルズルモグモグ

桜「・・・」

リン「・・・猪肉の濃厚な味と脂身の甘さに、野菜の旨味が溶け出した汁を吸ったほうとうがよく合う」

千明「流石は食レポに定評のあるしまりん。見事に味を表現しました」

リン「ちょっと七味をふって、・・・うん、汁の味がさらに引き締まってウマいっ」

あおい「なんかめっちゃウマそうやな」

なでしこ「やるねっ、お姉ちゃん」

桜「ふっ・・・」

千明「では次になでしこ選手の料理を・・・」

あおい「こっちは雪見鍋やけど・・・こ、これはっ!」

13: 2018/12/12(水) 16:10:52.33 ID:rhx1gwBB0
千明「犬だっ!鍋の上に大根おろしで作った犬が乗っているっ!」

あおい「柴犬や~。色はポン酢で付けたんやね」

リン「か、かわええ・・・」

千明「おおっと、どうやら犬好きのしまりんの心に刺さった模様です。では実食の方を」

リン「・・・」

千明「おーい、リン。食べてくれていいぞぉ」

リン「・・・」

あおい「かわいすぎて崩せんみたいやな」

千明「仕方ない、あたしが取り分けてやろう」グシャァ

リン「あぁっ・・・」

リン(さらばわんこ・・・)

なでしこ「ポン酢で食べてねっ」

14: 2018/12/12(水) 16:12:26.33 ID:rhx1gwBB0
リン「・・・いただきます」モグモグ

なでしこ「・・・」ドキドキ

リン「あっさり系のつゆに、煮えた大根の甘味と煮えてない大根の辛味が加わって、ポン酢によく合う」モグモグ

あおい「相変わらず見事な食レポぶりや」

リン「鶏団子の食感と生姜の風味がいいアクセントになってて、ウマいっ」モグモグ

千明「さすがなべしこだな」

なでしこ「えへへ~」

桜「やるわね、なでしこ・・・」

15: 2018/12/12(水) 16:13:43.75 ID:rhx1gwBB0
千明「さて、試食が済んだところで早速判定の方を・・・」

リン「う~ん、どっちか決めないとかぁ・・・」

千明「ちなみに勝者にはしまりんと付き合う権利が与えられます!」

リン「へっ!?な、ななな、なんだその話!聞いてないぞぉっ」

千明「言ってなかったからな」

リン「きゅ、急にそんなことに言われても・・・」

あおい「ほら、やっぱこうなるやんか」

リン「それに私、既に付き合ってる相手が・・・」

なでしこ「えっ?」

桜「えっ?」

千明「えっ?」

あおい「えっ?」

16: 2018/12/12(水) 16:14:51.80 ID:rhx1gwBB0
恵那「ふっふっふ、実はリンは既に私と付き合っていたのでしたっ!」

リン「////」

なでしこ・桜「「えぇぇえぇ~!!?!?」」

千明「おおっとぉ!ここで斉藤の乱入だぁっ!これは意外な展開っ!」

あおい「まぁ、こんなとこやろうと思ったわ・・・」

恵那「ちなみにリンの萌えポイントについては、ちょっとここでは言えないかなぁー」

リン「おいやめろ////」

なでしこ「」

桜「」

あおい「最後にえらい一撃をぶちこみよった・・・」

千明「・・・というわけで今回は引き分け。また次回お会いしましょ~!」

あおい「次回あるんかこれ・・・」

ーーendーー

17: 2018/12/12(水) 16:21:24.68 ID:rhx1gwBB0
以上になります

・・・おかしいな

原作7巻を読んで、さくりんネタでSS一本書くぞぉっ!
・・・・・・と、思っていたのだが
これといったネタを思い付かず結果これですわ


なお、雪見鍋のシメはうどんや雑炊ではなくもちがお薦めです

引用元: 【ゆるキャン△】なでしこ「お姉ちゃん、リンちゃんを賭けて勝負だよつ!」