1: 2012/08/07(火) 22:11:39.60 ID:ZgRieQJ30

P「いきなりどうした? そんなこと言い出すなんて、珍しいな」

響「いーからいーから、答えてよっ! 自分のこと、好き?」

P「そうだなあ……」

響「うんうん!」

P「……」

13: 2012/08/07(火) 22:16:48.73 ID:ZgRieQJ30

P「……まあまあ好き、かな」

響「まあまあ? それってどんくらい?」

P「たるき亭の小川さん以上、音無さん以下ってところだ」

響「えー……。なんかそれ、微妙さー……。しかも小川さんって、ほとんど接点ないしっ!」

P「小川さん可愛いじゃないか、声も良いし。なんだか罵られたい気分になるよ」

響「うぎゃー! この変態っ! ド変態っ! 変態プロデューサーっ!」

P「ありがとうございますっ! ああありがとうございますっ!!」

響「うう……、本物の変態だぞ……」

17: 2012/08/07(火) 22:24:48.67 ID:ZgRieQJ30

響「プロデューサーは自分のプロデューサーなんだから、自分のことが一番好きなんじゃないの?」

P「そういうわけにもいかないよ。だって俺は、今は響を含めたみんなのプロデューサーなんだから」

響「あっ、そういえばそっか。……ちなみにちなみに、一番好きなのは誰?」

P「アイドルの中で?」

響「そうそう! あーでも、ピヨコと律子も含めてもいいさー」

P「うーん……。じゃあ、あえて言うとすれば……」

21: 2012/08/07(火) 22:30:28.32 ID:ZgRieQJ30

P「……」チラ

響「……」ソワソワ


P「あずささんかなあ」

響「! ……あずささんかぁ……。あずささん、綺麗だもんね。優しいし、おっOいも大きいし」

P「それに、おっOいも大きいしな。あずささんなら仕方ないだろ?」

響「うん、仕方ない……」


響「でもでも、なーんか悔しいぞー……ちぇっ」ボソ

P(かわいい)

22: 2012/08/07(火) 22:36:26.77 ID:ZgRieQJ30

P「響は、自分のことが一番好きでいて欲しかったのか?」

響「……うーん……。そんな気がしてたけど……、よく考えたら、どっちでもいいかも」

P「えっ」

響「えっ?」

P「話の流れ的に、『自分が一番じゃなきゃやだぞー!』とか言ってくるのかと思った」

響「へへーん! そんなに子どもっぽいこと言わないもんねっ!」

P「響は大人だなあ」

響「まあね! 自分、カンペキだからなっ!」

P「飴ちゃん舐めるか?」スッ

響「舐める! えへえへぇ……おいひい」コロコロ

P「響は大人だなあ」

響「じふん、かんふぇきあからなっ! んー……あまぃ」コロコロ

25: 2012/08/07(火) 22:44:50.60 ID:ZgRieQJ30

響「しょれにしゃー……」コロコロ

P「なんだって?」

響「んっ、そ、しょれに……けほっ、こほっ!」

P「お、おい大丈夫か? 飴ちゃん喉につまっちゃったか?」

響「うぅー……、ん、んんっ……んぐっ!」

ゴックン!

P「……」

響「飲んじゃった……。うええ……せっかくプロデューサーからもらったのに、もったいないことしちゃったぞ」

P「…………」

響「プロデューサー?」

P「あっ、いや、なんでもないよ」

響「だいじょぶ? ぼーっとしてたけど……、元気?」

P「ああ、むしろ元気になったというか……。涙目でゴックンする響は、やっぱりかわいいな」

響「なっ!? な、涙目がかわいいなんて、そんなの全然嬉しくないしっ! ほ、本当に変態プロデューサーだぞ……」カァァ

29: 2012/08/07(火) 22:52:40.04 ID:ZgRieQJ30

P「本当に、全然嬉しくない?」

響「……ちょっとだけ」

P「ははは、そっかそっか」

響「ちょっとだけだからねっ! 本当に、ちょっとだけしか嬉しくないんだから!」

P「そうだよな、ちょっとだよな、うん。……本当にかわいい奴だな、こいつめ!」ワシャワシャ

響「……んふふ……」ニマニマ


響「……あ、それで、さっき言おうとしてたことはねっ」

P「ああ、なんか言おうとしてたな。誰が一番好きか、だっけ?」

響「うん。プロデューサーが自分のこと一番で、特別好きだったら、そりゃ確かに『うぎゃー♪』ってなるけど……」

P「喜ばれてるのか、それ……」

響「ふふんっ、それはナイショだぞっ! でもね、それだとなんか……、ヤダっていう気持ちもあるんだ」

P「……」

響「だってそれって、自分の知ってるプロデューサーじゃないぞ」

31: 2012/08/07(火) 22:58:35.38 ID:ZgRieQJ30

響「プロデューサーは、みんなに優しくて……、誰かだけを特別扱いしたり、しないでしょ?」

P「……そりゃ、まあな」

響「みんなの悩みとか、すぐ見抜いちゃったりしてさ! ……た、たとえば自分の場合だとっ」

響「自分のいるとこに来て、って言ったら……、沖縄だって北海道だって、すぐ飛んで来て、助けてくれたし……」

P「あんまり無茶振りはしないで欲しいけどね」

響「……や、やっぱり迷惑だった?」

P「……まさか」

響「えへへ……。それに、アリサのこととかも……」

P「俺は別に、大したことしたつもりはないよ。頑張ったのは響だ」

響「そうかもしれないけど……でもでも、そばにいてくれただけで、いっぱいいっぱい……、力もらったさー」

35: 2012/08/07(火) 23:04:22.93 ID:ZgRieQJ30

響「……自分は、そんなプロデューサーのことが、だいすきなんだもん」

P「……」

響「そんなプロデューサーだから……、全力で信じて、全力でアイドルやっていられるんだぞ」

P「……そーか。響の力になれるなら、俺も嬉しいよ」

響「そーだよ! えへへ……プロデューサー?」

P「どうした?」

響「…………か、」

P「……?」

響「……か、かなさんどーっ!」

P「? ……それ、前も言われたけど、どういう意味なんだ?」

響「それもナイショだぞっ。えへへ……♪」

38: 2012/08/07(火) 23:10:08.47 ID:ZgRieQJ30

P「……響、だっこしてやろうか?」

響「うがっ! 自分、だっこで喜ぶほど子どもじゃないしーっ!」

P「……響を喜ばせるためじゃなくて、俺がしたいんだよ」

響「…………ヤダ」

P「そうか……。それは残念だな」

響「あっ、うっ、えっと……やだ、ってのは、今は他の人がいるから、恥ずかしいからで……」ゴニョゴニョ

P「なんだって?」

響「うう……、プロデューサー! 耳貸してっ」

P「ん?」

響「……あとで、ね……」ボソボソ


響「あとで、ふたりっきりになったら……、だっこしてもいいよ」ボソボソ

42: 2012/08/07(火) 23:15:23.80 ID:ZgRieQJ30

P「……わかった。じゃあ、またあとでな」ワシャワシャ

響「……~♪」

P「それじゃ、それまでにいい加減、俺も仕事を終わらせるとしよう」カタカタ

響「……」

ぬーっ

P「前が見えないんだが……」

響「ねえねえ。さっきから、何やってるの?」

P「765プロのホームページの更新だよ」

響「これ、生っすかサンデー? 春香と千早と美希が映ってるぞ」

P「そう。響チャレンジの動画もあるぞ。前回は残念な結果だったが……」

響「……自分、実はあれ……毎回毎回、あんまり成功する気がしてないんだけど……」

P「お、おい、間違ってもそれを表に出すなよ」

45: 2012/08/07(火) 23:20:34.95 ID:ZgRieQJ30

響「自分も、みんなとトークしたりしたいぞっ!」

P「響はトークに向いてないからなあ」

響「え゛っ」

P「どうした? そんな絶望した顔して」

響「そんなにストレートに言われるとは、思ってなかった……」ズーン

P「だって、テンパると地元の言葉丸出しになるし……。こないだもさ、きっと視聴者には意味が……」

響「うぎゃー! さらに追い討ちするなんてヒドイぞーっ!」

47: 2012/08/07(火) 23:24:06.96 ID:ZgRieQJ30

響「……プロデューサーなんか、キライさー」ツーン

P「……まあ、響はわりとしっかりしたところがあるからな」

響「……」ピクッ

P「料理を始めとして家事はカンペキだし、ペット達の世話もちゃんと見てるし。意外と勉強できるし、頑張り屋だし」

響「…………」ピクピク

P「響がお姉さんになれるような企画なら、考えてもいいかもなあ」

響「それってどんなのっ!? 自分、そういうのやりたい! やらせて! いや、やらせろーっ!」

P(ちょろい)

51: 2012/08/07(火) 23:29:40.00 ID:ZgRieQJ30

P「たとえば、そうだな……。中学生組の中に響を投入して、南の島で一緒に仕事、ってのはどうだ?」

響「中学生組? やよい、亜美、真美、伊織と……、あと、美希?」

P「美希はちょっとイメージと違うから、外しとこう。それ以外のメンバーでユニットを組んで、フェスをやるんだよ」

響「それだと、自分、お姉さんになれるのかー?」

P「なれるとも。だってメンバーは、亜美や真美だぞ?」

響「! たしかにっ! えへへっ、さすがに亜美たちには負けないもんね! プロデューサー、天才!?」

P「はは、そう褒めるなよ。普段見られない、響のしっかり者っていう一面をアピールできるかもな。出来るか?」

響「なんくるないさーっ! 自分、ガンバルぞっ!」

P(良い笑顔だ。だから、やよいや伊織の方が実はしっかりしているというのは……、今は黙っておこう)

53: 2012/08/07(火) 23:35:43.61 ID:ZgRieQJ30

響「プロデューサーは、なんだかんだで、自分のことよく見てくれてるよね」

P「……別に響だけ、ってわけじゃないさ」

響「うん! だよねっ!」

P「なんだか嬉しそうだな」

響「さっきも言ったでしょ? 自分、プロデューサーの、そういうところがだいすきなんだっ!」

P「……旦那さんにしたいくらい?」

響「チョーシに乗っちゃだめさー。そうだなー……、プロデューサー風に言うなら、にーにー以上、いぬ美以下ってところ?」

P「はは、やっぱり家族にしたいくらい大好きってことじゃないか!」

響「あ! うう……プロデューサーはイジワルだぞ」

P「ちなみに、一番は誰なんだ?」

響「いちばん? んーと……」

響「あんまーに、……すーに……」

響「いぬ美、ハム蔵、ブタ太、へび香、オウ助、うさ江、ワニ子、シマ男、モモ次郎、ねこ吉……」

響「にーにー、アリサに……、あと、もっちろん! 765プロのみーんな!」

響「……ひとりだけ、なんて、決められないぞ」

56: 2012/08/07(火) 23:42:02.29 ID:ZgRieQJ30

P「そっか……」

響「えへへ……。だってみんな、本当にだいすきなんだもん。みんなのおかげで、今の自分があるんだからねっ」

P「本当に、響は……、立派になったな」

響「そお?」

P「そうさ。最初の頃は、誰にも頼らなくても、自分はひとりで生きていける! なーんて言ってたじゃないか」

響「そ、そうだっけ? そんなの、忘れちゃったさー」

P「間違いなく、響はここに来てからたくさんたくさん成長したよ。あの頃の、牙の抜けきれてない響はもういないな」

響「……そ、そこまで言われると、ちょっと照れくさいぞ……」

58: 2012/08/07(火) 23:47:47.74 ID:ZgRieQJ30

カタカタ……ッターン!

P「……よし、こんなもんかな」

響「お仕事、終わった?」

P「ああ、ばっちりだ。一区切りついたし、休憩にするよ」

響「今更だけど……、自分、ジャマになってなかった?」

P「そんなことないぞ。むしろ落ち着いたくらいだ」

響「落ち着く?」

P「響が近くにいると、良い匂いがするからなぁ」

響「に、におっ……!? ……自分、におう?」クンクン

P「うまく言い表せないが、ずっと嗅いでいたいくらい素敵な香りがするよ。決してイヤな匂いじゃない」

響「……なーんか、プロデューサーがいうと変態っぽいぞ……」

61: 2012/08/07(火) 23:53:07.60 ID:ZgRieQJ30

響「じゃ、じゃあさ! 仕事済んだなら、その……」

P「そうだな、それじゃあそろそろ昼飯いくか! たるき亭でいいか?」

響「たるき亭かー。自分、小川さんには勝ってるから、そこでいいぞ!」

P「よし、それならさっそく食べにいこうか!」

響「……んじゃなくてっ! さっき言ってた……」

P「さっき言ってた? なんか、響に約束してたっけか」

響「……う、うう……もうっ、だからーっ!」


響「だ、だっこ……」ボソボソ

64: 2012/08/07(火) 23:58:28.65 ID:ZgRieQJ30

P「……ん? なんだって?」ニヤニヤ

響「……聞こえてるくせに、本当にプロデューサーはイジワルだねっ!」

P「なんのことだかなあ」

響「ホントーに、ほんっとーに! プロデューサーはイジワル! だいっきらいだぞっ!」

P「…………そっか……」

響「あ……」

P「それは、残念だな……。俺はこんなにも、響のことを愛してるというのに……」

響「ぁぅ……ま、またそんなこと言って……ううう」

P(顔真っ赤で涙目な響かわいい)

66: 2012/08/08(水) 00:03:36.06 ID:ZgRieQJ30

響「……」チラ

P(うるうるしながら上目遣いする響まじかわいい。天使)

響「……本当に?」

P「なにがだ?」

響「本当に……、あ、愛してる……の?」

P「もちろんだよ。でも響は俺のこと嫌いみたいだから、片思いだな」

響「……! うう、う……。ほ、本当は……、そんなこと……」カァァ

P(デラかわいい)

69: 2012/08/08(水) 00:08:57.11 ID:TuQQyk8/0

P「ひびきん、ちょっと耳を貸すんだ」

響「ひゃいっ! って、え? ひびきん?」

P「……だっこするのは、ふたりっきりのとき、って言っただろ?」ヒソヒソ

響「!」ゾクゾク

P「今この事務所では、音無さんが鬼の形相でこちらを見てるから……、あっちの会議室でな」

響「……う、うん」ドキドキ

72: 2012/08/08(水) 00:15:21.76 ID:TuQQyk8/0

【会議室】

響「……んっ!」スッ

P「どうした、両手をばんざいして」

響「だっこ、するんでしょ? んっ!」

P「……」ワッシャワッシャ

響「な、なんで頭、わしゃわしゃするのさー?」

P「いや、かわいいなーって思って」

響「かわっ、かわ? うう……」

P「でも俺としては、もう少し違うシチュエーションの方がいいかな」ワシャシャ

響「しちゅえーしょん? なに言ってるの? ……っていうか、わしゃわしゃする手離せー!」スカッスカッ

P「俺が椅子に座るからさ、そこに響が抱きついてきてくれよ」

77: 2012/08/08(水) 00:20:53.70 ID:TuQQyk8/0

響「……自分、ネコじゃないぞ」

P「知ってるよ。響は響っていう生き物だろ?」

響「に・ん・げ・ん! ……そういうの、プロデューサーの趣味なの?」

P「ああ!」

響「……」

P「ドン引きはやめろよ!」

響「…………ま、まあ……。プロデューサーがそうして欲しいなら、そうしてあげるけど……」

P「さっすがひびきん! 話がわかるぅ!」

響「プロデューサーのためだからねっ! べ、べつに、自分がしたいわけじゃないんだからねっ!」

84: 2012/08/08(水) 00:28:55.22 ID:TuQQyk8/0

P「んっ!」スッ

響「うう……プロデューサーがそれやると、気持ち悪いぞ……」

P「そうか? 響がやるとめちゃくちゃかわいいんだけどな」

響「!!」

たたたっ 

P「不思議なもんだ……って、おい!?」

ぴょんっ……がしっ

響「……!」ギュー

ギシッ……

P「……」

P(響の体、熱いな。少し、汗もかいている)

響「……」


響「…………ばか」

89: 2012/08/08(水) 00:34:21.35 ID:TuQQyk8/0

P「……どうしてばかなんだ?」

響「さっきから……、かわいい、って言いすぎさー……」

P「だって、本当のことだからなぁ」

響「だ、だからって、そんなにたくさん言わなくても、いいし……。自分、カンペキだから、そんなの……わかってるし……」

P「……」

響「そんなの、今更言われたって、ぜんっぜん……、嬉しくないし……」ギュー

P「……」ポンポン

響「……ばか」

91: 2012/08/08(水) 00:39:51.84 ID:TuQQyk8/0

響「ばかばか、ばかプロデューサーっ!」

ポコポコ

P「ああ、そうだな……。こんなプロデューサーで、ごめんな」

響「……だけど……」

P「……だけど?」

響「…………」

響「なんでもないっ! ばかで変態なプロデューサーには、ナイショだぞっ!」ギュッ

94: 2012/08/08(水) 00:45:21.75 ID:TuQQyk8/0

響「こーやってプロデューサーに抱きついてると、落ち着くね……あったかいさー」

P「俺もだよ。響はちびすけだから、この姿勢がちょうどいい」

響「じ、自分、ちっちゃくないぞ!」

P「765プロの中でも、下から数えたほうが早いじゃないか。響よりちっちゃいの、やよいだけだぞ」

響「うう……亜美と真美が、成長しすぎなんだぞ……。伊織もちょっとだけ、背伸びたし」

P「まあ、確かに響はちびだ。……だが、それがいい!」ニヤッ

響「ちっちゃいのが、いいことなの?」

P「ああ! 小動物っぽさがマシマシじゃないかっ!」

響「よくわかんないけど……うん! プロデューサーが言うなら、だがそれがいいさっ!」ニヤッ

96: 2012/08/08(水) 00:51:20.11 ID:TuQQyk8/0

P「ところで、どうして急にあんなこと聞いてきたんだ?」

響「え? 自分、なんか聞いたっけ?」

P「『自分のこと、好き?』ってさ」

響「あー……」


響「……なんか最近、プロデューサーに忘れられてる気がして……」

99: 2012/08/08(水) 00:58:00.88 ID:TuQQyk8/0

響「自分のプロデュースがひと段落着いて、今は他のユニットをプロデュースしてるから、なんだろうけどさ」

P「……」

響「ちょっとだけ、寂しかった。自分のこと、忘れてないか、って心配になっちゃったんだ」

響「えへへっ……。ご、ごめんね! こんなの言われたって、困っちゃうよね」

P「……俺の方こそ、ごめんな」

響「ちょ、ちょっとだぞ! ほ、ほんとは全然、気にしてないしっ!」

P「わかってるよ。ちょっとだけ、なんだよな」

響「今日たまたま、事務所でプロデューサーに会えたのも……、ピヨコ以外のみんながいなかったのも……」

響「べつに、嬉しいわけじゃなかったしっ!」

P「ああ……そうだよな」

響「ねえねえ、なんか笑ってるけど、ほんとにわかってる? 本当の本当に、ちょっとだけなんだし……」

P「もちろん、わかってるさ。……俺が響にウソつくわけ、ないだろ?」

響「……うん、そうだね。わかってるならいいさー……」

103: 2012/08/08(水) 01:04:39.78 ID:TuQQyk8/0

P「……でもひとつ、響に謝らないといけないことがあるんだ」

響「え? なになに? 今のうちに素直に言えば、許してあげるぞっ!」

P「実はな……、さっき言った、『響のことがまあまあ好き』、っていうのが……あれはウソだったんだよ」

響「そーなの!!? てことは……自分、ほんとは……、プロデューサーにとって、小川さん以下だったのか……?」

P「そうだよ」

響「!!」ガーン

P「それもウソ」

響「!? ……プロデューサー、ウソ付かないって言ったのにウソばっかり! もう何言ったって信じないぞっ!!」

P「本当は、響はもっと上のランクにいるんだよ」

響「……それもどーせ、ウソでしょ?」

P「これはホント」

響「……」


響「ふーん……。えへへ……そ、そーなんだ。へー……」ニヤニヤ

106: 2012/08/08(水) 01:10:30.96 ID:TuQQyk8/0

響「……それじゃあ自分も、プロデューサーにごめんなさいするね」

P「え? 響も、なんかウソついてたのか?」

響「うん……。ウソじゃないけど、本当はホントでもなかったんだ」

P「なんだ? 今のうちに素直に言えば、許してあげるぞっ!」

響「……それ、さっきの自分のマネ?」

P「似てただろう~?」ドヤァ

響「ぜんっぜん似てないし! プロデューサーは色々、適当すぎるぞっ!」

P「ははは……まあそれは置いておいて、どんなウソをついたんだ?」

響「……あの、その……。さっき、『自分のことが一番好きじゃなくても良い』って言ったでしょ?」

響「あれ……、本当にそう思うってのもあるけど、本当はちょっと違くて……」

110: 2012/08/08(水) 01:16:27.89 ID:TuQQyk8/0

響「あ、でも! 全部ウソ、ってわけでもなくてねっ! みんなに優しいプロデューサーの方が良い、ってのは本当で……」

響「自分、そんなこと言うほど子どもじゃないんだけど……うう、なんか良くわかんなくなっちゃったぞ……」プシュー

P「……無理に、言葉にしなくてもいいよ」ワッシャワシャシャ

響「な、なんでまたわしゃるの?」

P「…………」ポンポン

響「……なんか言ってよー」

P「なんか」

響「ばかっ!」

P「……響の言いたいことは、わかってるからさ」

響「! えへへ……やっぱり、自分……」

P「ん?」


響「……なんでもない! ばーかっ♪」

112: 2012/08/08(水) 01:22:40.00 ID:TuQQyk8/0

響「ね、ねえねえ! じゃあさ、じゃあさ! プロデューサーは自分のこと、本当はどんくらい好きなの?」

P「音無さん以上、貴音と同順位ってところかな」

響「そっか……。さっきよりはランクアップしたけど、まだ貴音には勝ってないのか」

P「でも貴音なら、仕方ないだろ?」

響「うん、仕方ないね。貴音はめちゃくちゃ可愛くて、優しいもん。むしろ、自分なんかが同じ順位で申し訳ないぞ」

P「ときどき変にネガティブになるな……」

響「ちなみに、貴音の上にはあと何人くらいいるの?」

P「貴音は一位だよ。そして、貴音と同じ順位の子が、その他にあと十二人ほどかな」

響「そっか、貴音は一位なんだ……。まあ、貴音なら仕方ないけど」


響「……ん? あれ?」

114: 2012/08/08(水) 01:29:06.99 ID:TuQQyk8/0

P「ここで問題だ。響はいま、本当は何位でしょう!」

響「?? ……えーっと、765プロのアイドルは……」

P「ちなみに、音無さんは一位の子たちの中に含まれてないぞ」

響「うぎゃー! ちょ、ちょっと待って! 頭こんがらがっちゃうから! え、えっと……」

P「じゃあもう一個だけ、ヒントをあげよう。響、ちょっと、耳を貸してくれ」

響「な、なに?」ススッ

117: 2012/08/08(水) 01:34:42.96 ID:TuQQyk8/0

P「実はな……」

響「は、はやく言ってよっ! なんかソワソワするぞ……」

P「……響は、その同率一位の子たちの中にも入ってないんだ」

響「え!? そ、それじゃあ自分、本当は……、やっぱりピヨコ以下なのか……?」

P「それも違う。貴音たちの他に、頭ひとつ飛びぬけてだいすきなアイドルがいるんだよ」

響「? ……?? どういうこと? ナンバーワンじゃなくてもいい、元々特別なオンリーワンってこと?」

P「そうだ。一度しか言わないから、よく聞くんだぞ」

響「う、うん……」

P「……」

すすっ

響「? プロデューサー? 自分の前髪あげてどうしたのさー?」

120: 2012/08/08(水) 01:38:49.73 ID:TuQQyk8/0

P「……」

ちゅっ

響「……」

響「……? ……!?」

響「!!?? えっ、ちょっ、なに、なになにっ!? 今おでこに、なんか当たったぞっ!!!」


P「ほらほら、慌てずにもっかい、耳を貸して」

響「は、はい……なんなの、もうわけわかんないさー……!」

P「……響……」




P「……かなさんどー」

響「!!!!」

終わり

125: 2012/08/08(水) 01:40:35.46 ID:OGOJg9vB0
乙なのー

126: 2012/08/08(水) 01:40:49.53 ID:+jaGdgSh0
乙。

128: 2012/08/08(水) 01:42:15.42 ID:TuQQyk8/0
おわりです。読んでくれた人ありがとう
かなさんどーっていうのは、響ちゃんにとって「好き」とは違う特別な言葉なんだよねかわいいよちゅっちゅ

引用元: 響「プロデューサーはさ、自分のこと好き?」