1: ◆1OLuRH9.aA 2015/04/20(月) 06:32:14.91 ID:1HRo8SysO

2/10 スオムス 502基地

ゲストルーム

エイラ(そういやもう少しで私の誕生日だな…まぁ昔と同じで小さなケーキとココアで迎えるんダナ……)フム

サーニャ「どうかしたのエイラ?」

エイラ(ン?今年はサーニャがいるじゃないか!サーニャとケーキを買って温かいココアで一夜を過ごす!)ムム!

サーニャ「エイラ?」

エイラ(内容は変わらないけどサーニャがいるだけでこんなにも変わるゾ!楽しみなんダナ!!)ガタッ

サーニャ「!?」ビクッ

エイラ(私の誕生日は2月21日…あと1週間とチョット。スオムス近辺で良いケーキ屋さんを見つけるんダナ!)スッ

サーニャ「??」

エイラ(この際私の誕生日をふたりきりでサーニャが祝ってくれたらもう…カハー!)グッb


2: 2015/04/20(月) 06:35:52.13 ID:1HRo8SysO



バタン

ニッカ「イッル~♪」

エイラ「なんだニパか…いきなりドア開けるなよ。外雪降ってるからサーニャが寒がるダロ!」

サーニャ「ニパさん。私は大丈夫よ」

ニッカ「だってさ!そうだ今年のイッルの誕生日なんだけどさ!美味しいケーキ屋があるんだ…一緒にいかない?」

サーニャ「!?」

エイラ「ニッカ曹長。10分後屋上ニコイ」ニコォ

ニッカ「エ゛!?イッルいつも私のことニパって…てか押さない……」

エイラ「いいから出てけーー!!」グイグイ

ニッカ「あぁぁぁぁ!!」




3: 2015/04/20(月) 06:36:51.53 ID:1HRo8SysO

バタン!!カチャ ドンドン! イッルアケテ!



エイラ「ハァー…ハァー……」

エイラ(油断シテタ。ユニットクラッシャーめ…私の計画さえクラッシュしにキヤガッタ)ハーハー

サーニャ「エイラの誕生日……」ボソッ

エイラ「イッ!(裏声」ビクッ

エイラ(変な声出た)

サーニャ「私も参加していいかな?」

エイラ「ア!あたりまえなんダナ!(大声」

エイラ(あぁ…ぁぁあ)

サーニャ「ニパさんに聞いてくるね」タッタッタッ


キィ…パタン


エイラ(私のバースデープランが…。氏にたい…ニパを頃して私も氏のう)

4: 2015/04/20(月) 06:39:06.80 ID:1HRo8SysO

翌日


エイラ「サーニャ!」

サーニャ「ごめんエイラ。またあとで」タッタッタッ


エイラ「ニパ!」

ニッカ「ごめんイッル。またあとで!」


数日後

サーニャ「!」タタタッ

エイラ「あぁ……」



ニッカ「!」

エイラ「」

5: 2015/04/20(月) 06:40:01.53 ID:1HRo8SysO

エイラ「わかってるサ。ふたりは私の誕生日を準備しているんダッテ」

エイラ「でも私の誕生日までの心のケアは誰がしてくれるんダロウナ」ツッー

エイラ「涙が出てきやがっタ。いつもこんな時はサーニャが横にいて……」

エイラ「アレ?サーニャはドコ?ドコイッタンだ?」キョロキョロ

エイラ「アッ!」カサッ




エイラ「昔サーニャと一緒に撮った写真……」スッ

エイラ「雪が…。ここに写ってる私も笑顔で泣いてらぁ……」ツッー

エイラ「…ック!ヒグッ…」ポロポロ

エイラ「ゴホッ……クハッ……ケホッッケホッ」

エイラ「サーニャァ…寂しいよ……」トボトボ

6: 2015/04/20(月) 06:43:37.77 ID:1HRo8SysO

ハンガー


エイラ「ウッ…」

アウロラ「どうしたんだイッル。ハンガーの隅で抱え込みながら泣いているなんてらしくないぞ」トコトコ

エイラ「ネーチャン……」フキフキ

アウロラ「はぁ…大体検討はつくが泣きすぎだ。目が腫れている。水を飲め」ヒョイ

エイラ「アリガト」ゴクゴク

エイラ「ッッッ!コレ酒ジャネーカ!」ブッ

アウロラ「なにをいうか妹よ。こんなの水みたいな…いやむしろ水そのものだ!」

アウロラ「よってこれは〝ただの水!!〟」ウヒィ

エイラ「ナンダコレ…ヴィーナジャネエカ!」

アウロラ「アルコール35%の水らしい」ニコニコ

エイラ「ネーチャン出来上がってル……」ポロポロ

アウロラ「酒飲ませた程度で泣くなよイッル…聞いてやるからさ」

エイラ「サーニャガー!ニパガー!」ウェェェェン

アウロラ「はいはいゆっくりな」ゴクゴク…クゥー

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7: 2015/04/20(月) 06:44:56.03 ID:1HRo8SysO

アウロラ「なるほどねー避けられてんだ」ケラケラ

エイラ「避けられてナイ!」

アウロラ「もう当日を待つしかないな」グビッ

エイラ「あと1週間もあるゾ!」

アウロラ「たかが1週間だ。せっかくの故郷帰りだからいろいろ見て来い」

エイラ「サーニャァァァアアアア!」

アウロラ「昔は素直で可愛かったのにどうしてこうなったんかねぇ」

エイラ「あうぁ……」パタッ…zzZ

アウロラ「ねちまった…か。准尉でここを離れたのに帰ってきたら少尉…いや中尉か」

アウロラ「一緒に来た彼女…リトヴャク中尉だったかな。あとで挨拶くらいしてやるか」グビッ

アウロラ「スオムス空軍回収班としてではなく、エイラの姉としてな」キリッ…zzZ

8: 2015/04/20(月) 06:48:30.43 ID:1HRo8SysO

どこかの部屋


アウロラ「そんなかんなで誕生日おめでとうイッル」

エイラ「ありがとネーチャン」

アウロラ「ケーキは私が用意する必要はないと思ってな。プレゼントだ」

エイラ「なんだこれ?写真?」

アウロラ「イッルが航空ウィッチを目指したキッカケ。おぼえているか?」

エイラ「いきなりなんだよ……」

アウロラ「いいから」

エイラ「…オーロラ…だろ?」

アウロラ「あの頃はまだ幼かったな。遥か遠く。成層圏より遥か彼方にあるオーロラに触れてみたいだなんてな」

エイラ「うん。でも無理だった」

アウロラ「あぁ。だが私がなれなかった航空ウィッチにイッルはなれたんだ」

エイラ「………」

アウロラ「私は嫉妬したさ。だが嫉妬よりも初めて航空型…リベリオン製のストライカーを履いたイッルを見て誇りに思えた」

アウロラ「私が目線を下げて話していたイッルが、いつの間にか私の遥か上空を飛んで…インカムを通してでしか話ができないほど離れていった」

アウロラ「熊頃しとかで私も名をもらったが…ダイヤのエースと世界的に名を馳せたイッルは突然とここから消えた」


9: 2015/04/20(月) 06:51:10.97 ID:1HRo8SysO



アウロラ「ほんと…自慢の妹だ」

エイラ「ネーチャン……」

アウロラ「…私からはこれで終わりだ。今日ここから離れるんだろう?」

エイラ「うん。オラーシャへ行くんだ」

アウロラ「サーニャの故郷か……。元気でな。私はこれから酒を飲まないといけない。しっかりやれよ」

エイラ「ネーチャンも飲みすぎには注意しろよな」



10: 2015/04/20(月) 06:53:55.27 ID:1HRo8SysO

ヴィィーー!!  ヴィィーー!!  ヴィィーー!!


アウロラ「ネウロイ…どうする?いくか?」

エイラ「モチロン!」


ガチャ


ニッカ「イッル!」

サーニャ「エイラ!」

エイラ「ニパ!サーニャ!私のストライカーは?」

ニッカ「準備できてるよ!格納庫に急いで!」

エイラ「ネーチャン!!」

アウロラ「あぁ。行ってこい!墜ちたら拾いに行ってやる」

エイラ「言われてるぞニパ。んじゃ行ってくる」タタタッ

11: 2015/04/20(月) 06:57:01.65 ID:1HRo8SysO


アウロラ「行った…か……」


イッルが501に行く前に私は思った

イッルは未知の環境に適応できるのか―知らない仲間と仲良くできるのか

だが帰ってきたイッルを見て、知った

私が考えている以上に妹は子供ではなかった。そこには立派に育った、どこへ出しても恥のない魔女となった妹がいた

イッル。過去に聞いてきたよな

――なんのために戦うのか。なんのために空を飛ぶのか――

お前も答えが、守りたいものが見つかったようだな

それと同時に、私の緊張も少しほどけた

空を飛べない私に代わって、夢を、志を持って高く高く飛んでくれ

そして幼い頃に夢見た。あのオーロラを掴むまで――――

12: 2015/04/20(月) 06:59:12.27 ID:1HRo8SysO

オワリ(・×・)


13: 2015/04/20(月) 07:22:11.96 ID:ly7DLXdBo
乙ナンダナ

引用元: エイラ「私の誕生日」