1: 21/09/21(火)21:57:50 ID:zF6e

・「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSSです
・概ねアニメ寄りの世界線ですが、その他のコンテンツの要素や独自の解釈を含むことがあります


-----事務所-----

ガチャ
杏「だぁー……もう、疲れたー……」ヨロヨロ

かな子「ふふっ、お疲れ様。杏ちゃん」

智絵里「今日のレッスンも、大変だったね……」
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS ANIMATION PROJECT 04 Happy×2 Days
2: 21/09/21(火)22:02:28 ID:zF6e
智絵里「うんっ。イベントの本番、楽しみだなぁ……♪」

杏「二人は偉いよ。レッスンにも前向きでさ」

かな子「杏ちゃんも、頑張ってたじゃない。充分偉いよ!」

杏「そりゃどうも。……あー、休みが欲しい……50連休くらい欲しい……」グデー

智絵里「ちょ、ちょっと長くないかな……?」

かな子「そもそも杏ちゃんって、昨日はオフじゃなかった?」

杏「この杏が、たった一日のオフで満足すると思う?」キッ

かな子「なんだか、妙に自慢気だね……?」

3: 21/09/21(火)22:07:53 ID:zF6e
智絵里「杏ちゃんは昨日のオフ、どうやって過ごしてたの?」

杏「別にー? いつも通りだよ。家でごろごろしてー、漫画読んでー、ごろごろしてー、ポテチ食べてー、またごろごろしてー……」

智絵里「すごく、ごろごろしたんだね……」

杏「ごろごろすることにおいては、うちで杏の右に出るアイドルはいないからね」ドヤァ

かな子「ふふっ。杏ちゃんの得意分野だもんね♪」

智絵里「普段、お仕事やレッスンでちょっぴり忙しいから、お休みの日はそうやってリフレッシュするのも大事だよね」

杏「そういう智絵里ちゃんは、家でどんな感じで過ごしてるの? ほら、昨日は二人も昼からはオフだって言ってたじゃん」

かな子「やっぱり、四つ葉のクローバー探し?」

杏「いや、昨日雨降ってたから無理じゃない?」

かな子「あ、そっか」

4: 21/09/21(火)22:09:00 ID:zF6e
智絵里「もちろん、晴れてる日は公園へ行ってクローバー探し、したりするけど……。昨日はそう、家で本を読んでました」

かな子「本?」

智絵里「はい。えっと、お花屋さんが舞台の、恋のお話で……。前にテレビで紹介されてて、気になってて」

杏「あー、なんか杏も見た気がする。普段少女漫画描いてる人が小説家デビューした、とかで話題になってたやつじゃない?」

智絵里「あ、そうです、それです! まだ、あんまり読み進められていないんですけど……」

かな子「へぇ……! 智絵里ちゃんのオススメなら、私も興味あるかも……!」

智絵里「ま、まだ途中だから、オススメって言っていいのかわからないけど……。じゃあ、もしよかったら、読み終わったら事務所に持ってくるね」

かな子「貸してくれるの? ありがとう、智絵里ちゃんっ♪」

杏「なんか、読書の秋って感じだねー。杏は最近漫画ばっかりだけどさ」

5: 21/09/21(火)22:12:54 ID:zF6e
かな子「そういえば、私も昨日、少し読書したよっ」

智絵里「そうなんだ!」

かな子「次はどんなスイーツを作ろうかなって、レシピ本を見てたの。どれも美味しそうで、つい目移りしちゃうんだよね~」

杏「待って、それ読書にカウントしてもいいの? いや、それ言ったら杏の漫画も微妙なラインだけどさ」

智絵里「ということは、本のジャンルは違うけど、昨日は三人お揃いで読書してたんだね。ふふっ、なんだかユニットって感じで、嬉しいなぁ……♪」

杏「いつの間にかキャンディアイランドが文学集団になってしまった」

かな子「文学アイランド、だねっ」

智絵里「読書の楽しさをファンに伝えるアイドルユニット、みたいな?」

杏「きっとライブは小説を延々と朗読していく形式になるに違いない」

かな子「そ、それはあんまり盛り上がらなさそう、かな……?」

杏「けど、歌って踊るよりラクできそうだし……」

かな子「そうかもしれないけど……。それに、どうせなら私たちがやるより、文香さんとかの方が似合うんじゃないかな?」

智絵里「……文香さんで想像したら、なんだかそういうのもありな気がしてきたかも……」

6: 21/09/21(火)22:17:41 ID:zF6e
かな子「私たちはやっぱり、まず歌やダンスを頑張らなきゃ。ほら、せっかくずっとレッスン続けてきたんだし」

智絵里「イベント本番、もう間近だもんね。三人で力を合わせて、頑張りましょうっ」

杏「もー、しょうがないなぁ……。ま、頑張りすぎない程度に頑張るよー」

かな子「ふふっ。頼りにしてるね、杏ちゃん♪」

杏「じゃあ杏は智絵里ちゃんを全力で頼ろうっと」

智絵里「えぇっ!? じゃ、じゃあ、私はかな子ちゃんを……よ、よろしくお願いしますっ」

かな子「うんっ! えへへ、こうやってお互いに助け合えば、きっと本番も大丈夫だよ~!」

智絵里「ですねっ♪」

杏「……歌の代わりに何か朗読するのは、今度ソロ活動の時にプロデューサーに進言するか……」ボソリ

かな子「あ、杏ちゃんがまだ諦めてない……」

7: 21/09/21(火)22:21:22 ID:zF6e
杏「何を読もう? 杏の歴代シャツの文字とか?」

智絵里「本ですらないんだ……」

かな子「それにしても、読書かぁ……。そうやって趣味の幅を増やすのは、いいかもしれないね。『今ハマってること』とか、インタビューで聞かれた時にも答えられるし」

智絵里「なるほど……。そうすれば、お仕事にも繋がるよね」

杏「二人はもう鉄板のがあるじゃん。クローバー集めと、お菓子作りが」

智絵里「けど、いつもそればっかりじゃ、飽きられちゃうかもしれないし……」

かな子「たまに、『お菓子作り以外に、何か趣味はありますか?』みたいな聞き方されたりもするんだよね」

杏「あー、そういう……。意外な一面、的なのが欲しいんだろうね」

かな子「だから、新しい趣味を探してみるのもいいのかなって」

智絵里「趣味探し、かぁ……。私も、なにか……」ウーン

杏「意識して探そうとすると、案外難しいのかも」

8: 21/09/21(火)22:22:41 ID:zF6e


ガチャバターン!
裕子「探し物ですかっ!!」

智絵里「ひゃあっ」ビクッ

杏「ぅわ、びっくりした……って、ユッコじゃん。おつかれー」

かな子「お疲れ様ですっ。どうしたの、裕子ちゃん?」

裕子「はいっ、何やらお困りの様子だとお見受けしたので! 何か、探し物をしてたんですよね?」

智絵里「えっと……い、一応……?」

裕子「ふっふっふ……! でしたら、この私にお任せください! 探し物においては、あの芳乃ちゃんをも凌いだり凌がなかったりする、このエスパーユッコに!」ズイッ

杏「圧が強いなぁ……」

9: 21/09/21(火)22:24:39 ID:zF6e
かな子「えっとね。私たち、今、何か新しい趣味を探してみようかなってお話をしてたんだ」

裕子「なんと、趣味探しですか! てっきり、何か物を失くしてしまったとか、そういう話かと……」

智絵里「はい……ごめんなさい、紛らわしかったですね」

裕子「ということは、今回はこのダウジングロッドの出番は無さそうですね……」ゴソゴソ

杏「あ、それ普通に持ち歩いてるんだ」

裕子「他にもありますよ! ペンデュラムとか、超能力開発用のカードとか!」

かな子「あ、あはは……そういうのも、今は必要ない、かな……?」

杏「参考までにさ、ユッコは超能力関係以外に、何か趣味ってあるの?」

裕子「ちょ、超能力以外、ですか? う~ん、そうですね……」ムムム

智絵里「やっぱり、急に聞かれると、思い浮かばないよね……」

裕子「くっ……! サイキックを封じられたエスパーユッコは、あまりにも無力……!」

かな子「そ、そんなに深刻に考えなくてもいいと思うよ?」

10: 21/09/21(火)22:26:18 ID:zF6e
裕子「趣味……つまり、普段していること、ですよね? ……強いていえば、人助け! とかでしょうか?」

智絵里「人助け……ですか?」

杏「なんか急にすごい優等生みたいなこと言い出したぞ」

裕子「はい! 私、困っている人は放っておけない性分ですので! ……あっ、でももちろん、その時はサイキックをフル活用していますから、これもある意味、超能力関係になっちゃいますかね?」

智絵里「あはは、そうかも……けど、すごいね。裕子ちゃん」

かな子「そうだねっ♪ 私も、裕子ちゃんのそういう優しいところ、好きだなぁ」

智絵里「うんっ。私も、見習わなきゃ……!」

裕子「おぉっ! 智絵里ちゃんもサイキックに興味がっ!? いいですよ! まずはスプーン曲げ、やってみますかっ!?」ズイッ

智絵里「ふぇっ!? そ、そういう意味じゃなくって……!」フルフル

杏「だから圧がすごいんだって」

かな子「あぁっ、智絵里ちゃん、もうスプーンを握らされてる……!」

11: 21/09/21(火)22:27:48 ID:zF6e
智絵里「えっと……こ、こんな感じですか? まがれー……まがれー……!」

裕子「もっとです! こう、全身のサイキックパワーを集めて……指先に注ぎ込む感じで!」

かな子「ほ、本当に曲がるのかな……?」ドキドキ

杏「いやー、どうだろ……」

裕子「……っ今です! はい、ムムムーン!」

智絵里「む、むむむーん!」ギュッ

かな子「…………」

杏「…………」

かな子「……曲がらないね……」

智絵里「その、ごめんなさい……。やっぱり、私には裕子ちゃんみたいに、うまくできないかもです……」

杏「そもそもユッコがうまくできてるところもそんなに見たこと無いんだよなぁ」

12: 21/09/21(火)22:32:20 ID:zF6e
裕子「大丈夫です智絵里ちゃん! 地道にトレーニングを続ければ、きっと智絵里ちゃんのサイキックが覚醒するときもくるはず!」

智絵里「そ、そうかなぁ……?」

裕子「そして、智絵里ちゃんが一人前のエスパーとなった暁には、私と組んで、一緒にサイキック人助けと参りましょう!」

杏「ちょっと、うちの智絵里ちゃんを勝手に引き抜かないでよ」

かな子「……そうだ! いいことを思いついたよっ」ティン

智絵里「どうしたの? かな子ちゃん」

かな子「あのね、趣味の話に戻るんだけど……」

かな子「裕子ちゃんのサイキック人助けみたいに、智絵里ちゃんのもともと得意なクローバー集めと、何か別のことを組み合わせて、新しい趣味にするっていうのはどうかな?」

智絵里「組み合わせ、ですか?」

杏「例えば?」

13: 21/09/21(火)22:33:58 ID:zF6e
かな子「えぇっと……集めた四つ葉のクローバーで、何か作ってみるとか? そう、押し花とか!」

杏「なるほどねー。 押し花にして、栞作ったりとか、いいんじゃない? ほら、ちょうど今読書してるんだし」

裕子「おぉーっ、いいですね! あっ、ハーバリウムなんかもアリじゃないですか? 部屋に置いてたら、運気が上がりそうですよ!」

智絵里「わぁ……♪ どっちも、素敵……!」

杏「ハーバリウムって、ビンに花とか漬けて飾るやつだっけ?」

裕子「それです! 同じ植物ですし、きっとクローバーでも作れますよ!」

智絵里「せっかくおススメしてもらったし、この機会に挑戦してみようかな……?」

かな子「いいと思う! 私も、智絵里ちゃん手作りのハーバリウム、見てみたいな♪」

智絵里「そ、そう……? それなら、まずはハーバリウム作りのこと、調べてみるね」

14: 21/09/21(火)22:39:04 ID:zF6e



ガチャ
卯月「お疲れ様ですっ!」



杏「まずは、漬けるための容れ物探しかな?」

裕子「それに、四つ葉のクローバーも見つけてこないとですね!」

かな子「手作りって、味があっていいよね~♪」

卯月「えっ……く、クローバーのお漬物なんて、あるんですかっ!?」

智絵里「ち、違いますよっ!?」



おわり

15: 21/09/21(火)22:41:00 ID:zF6e

以上、お付き合いありがとうございました。

智絵里の「むむむーん!」をボイス付きで聞きたい。


前回の毒薬
キャンディアイランドのあくまで毒にも薬にもならないおしゃべり

最近書いたの
中野有香「格好良くなりたい?」水本ゆかり「ええ」

こちらも、よろしければどうぞ。

引用元: キャンディアイランドの高確率で毒にも薬にもならないおしゃべり