1: 2016/02/09(火) 11:59:18.82 ID:C1dX5a7W0

「黒子のバスケ」と「進撃の巨人」のクロスSSです。

彼ら彼女らが試合をします。

楽しんでもらえたら幸いです。

それではどうぞ。

2: 2016/02/09(火) 11:59:56.16 ID:C1dX5a7W0

景虎「ああそうだ」

火神「俺たち確かジャンプNEXTでジャバウォックの奴らと…」

景虎「それとは時系列が違う。原作終了からジャバウォック戦までの間を想定している」

大我「は?」

黒子「火神くん、気にしたら負けです」

火神(どうなってやがる…)


3: 2016/02/09(火) 12:00:45.83 ID:C1dX5a7W0

景虎「早速で悪いが、試合は今日の午後1時からだ」

火神「は!?今日の1時!?あと2時間しかねぇぞ!…です!」

黒子「誠凛で、ということですよね?景虎さん?」

景虎「いや違う。相手は最強のチームを御所望だ」

火神「最強のチーム?」

黒子「それってもしかして…」

リコ「パパ、連れてきたわよ」テクテク

景虎「おおスマンな、リコ」

4: 2016/02/09(火) 12:01:42.44 ID:C1dX5a7W0

桃井「テツく~ん!!!」ブンブン!

黄瀬「黒子っちぃいいいい!!!!」ブンブンブン!!!

笠松「うるせぇぞ黄瀬!ちったぁ静かにできねぇのか!」ゲシッ!

黄瀬「痛いッス!」

青峰「さつきもうるせぇなぁ…」ふあぁあ…

緑間「全くおまえらは…。落ち着きが無さすぎるのだよ」そわそわ

高尾「まぁまぁ真ちゃん。久しぶりに昔の仲間とバスケできるのがうれしいのはわかったからさ」ニヤニヤ

緑間「いつ俺がうれしそうにした高尾!」

紫原「むぐむぐ…。室ちーん、おやつ切れちゃったぁ…。何か持ってない~?」

氷室「ごめん敦。さっきあげたまいう棒(業務用)で全部なんだ」

紫原「全然足らないしぃ…」ぐぅうう…

赤司「みんな集まっているようだね」


火神「はぁああああああああ!!!!!?????」

5: 2016/02/09(火) 12:02:35.36 ID:C1dX5a7W0

黒子「予想はしていましたが、どうしてみなさんが?」

景虎「そりゃあ最強メンバーって言ったらこうなるだろう?」

火神「これじゃあホントにジャバウォックの二番煎じ…」

景虎「さっきからうるせぇぞてめぇ。いいかげんだまらねぇと額に風穴開けんぞ?」スチャ

火神「………」

景虎「それでいい…」スッ

赤司「ここにいる10人がチームメンバーということかな?」

景虎「ああそうだ。」

火神(言われてみりゃジャバウォックの時のメンバーとは少し違うような…)

景虎「………」スチャ

火神「何も言ってねぇ!…です!」

6: 2016/02/09(火) 12:03:11.52 ID:C1dX5a7W0

青峰「それにしてもこのメンツで試合をするとはなぁ…。相手だれよ?」

景虎「ふふふ、それはな…」

高尾「ところで真ちゃん?その手に持ってんの、何?」ヒソヒソ

緑間「これは今日のおは朝占いのラッキーアイテム…」

緑間「巨人のストラップなのだよ!」

景虎「進撃高校だっ!」

一同「!?」


7: 2016/02/09(火) 12:04:09.01 ID:C1dX5a7W0

進撃高校へ移動中

桃井「進撃高校。3年前に設立された新設校で、バスケどころか運動系及び文化系の大会にすら一度も出場した経歴がありません。」

赤司「オレも聞いたことのない高校だ」

景虎「かなり特殊な高校だからな…」

桃井「ええ。ですから相手選手の情報の一切が不明なんです」

リコ「だからあたしが呼ばれたのね?」

黒子「リコ先輩の目で相手の能力を見極める、ということですか?」

景虎「そういうことだ」

一同(そんな能力あったんだ!!!)

リコ「」イラッ

8: 2016/02/09(火) 12:04:57.86 ID:C1dX5a7W0

景虎「まぁ一番厄介なのは…」チラッ…

ドォオオオン…

一同「………」

黄瀬「なんスかこの門…」

笠松「まるで壁だな…」

桃井「約50mの城壁が3重になって校舎を取り囲んでいるんです」

氷室「それはすごいな…」

紫原「これは俺でもてっぺんに届かないよぉ?」サクサク

青峰「何食ってんだ紫原?」

紫原「そこのコンビニに売ってた」サクサク

緑間「まいう棒チーズハンバーグ味、だそうなのだよ」

紫原「あげないし」サッ

青峰「いらねぇよ。別に」ふあぁあ…

景虎(ここが軍隊学校ってことが大問題なんだよな…)タラーッ

9: 2016/02/09(火) 12:06:20.17 ID:C1dX5a7W0

進撃高校校門

キース「よく来たな!私はキース・シャーディス!進撃高校バスケ部の監督だ!」

景虎「チーム“黒子”の臨時監督。相田景虎だ。今日はよろしく頼むわ」ひらひら

一同(チーム“黒子”!?)

黒子「」

青峰「それにしてもあの監督…。つるっつるだな…」ボソッ

桃井「」ダンッ!

青峰「いって!足踏むんじゃねぇよさつき!」

桃井「余計なこと言う大ちゃんが悪いの!」ぷいっ

赤司「それで?オレ達の対戦相手はどこに?」ズイッ

黒子「赤司くん!?」

10: 2016/02/09(火) 12:07:11.32 ID:C1dX5a7W0

キース「」ギロッ

赤司「」ジッ

キース(………ほぉ、こいつの目…。)

キース「アルレルト!」

アルミン「ハッ!」

ブワッ! スタッ!

一同「!?」

火神「なんだよあいつ!壁の上から下りてきたぞ!?」

氷室「良く見るんだ大我。あの腰についているものから何か出ていた…」

赤司「おそらくはワイヤー。クライミング技術か何かだろう。だがそれにしては…」

11: 2016/02/09(火) 12:08:17.83 ID:C1dX5a7W0

キース「アルレルト!彼らを体育館まで案内しろ!私は壁外に行く!」

アルミン「ハッ!」バッ

高尾「おいおい敬礼してるぜ?さすが軍隊学校…」ドン引き

景虎「試合は観戦しないんで?」

キース「そうしたいのは山々だが、急用が入ってしまってな…。あとはこのアルレルトに任せてある。」

キース「景虎といったか?くれぐれもよろしく頼むぞ?」スタスタ

景虎「わかっておりますよ、教官殿?」

リコ「…行っちゃったわね」

緑間「顧問でありながら試合を見ないとは…。よっぽどこのアルレルトとかいうのが信頼されているのだろう」チラッ

一同「」ジーッ

アルレルト「………」クルリ

リコ(第一声は…何?)ゴクリ

12: 2016/02/09(火) 12:09:25.27 ID:C1dX5a7W0

アルミン「すみません、みなさん。なんか緊張させちゃったみたいで…」えへへ

一同「」

アルミン「僕の名前はアルミン・アルレルト。進撃高校バスケ部のコーチです」

リコ(あたしと同じぃ!?)ガビーン!

影虎「ほらリコ」ボソッ

リコ「あ、そうか…。あたしの名前は相田リコ。チーム“黒子”?の臨時コーチよ」

リコ「よろしくね、アルミンちゃん」ニコッ

アルミン「…僕、男です…」

一同「!?」

13: 2016/02/09(火) 12:10:18.86 ID:C1dX5a7W0

黄瀬「マジッスかッ!?」

青峰「なんだよ、さつきよりかわ…」

桃井「フンッ!」ズダンッ!

青峰「がっ!てめっ!さっきと同じ足をっ!」

リコ「ごめんなさい、アルミンくん。えっと、そのぉ…」あたふた

アルミン「いいんですよ…。慣れてますから…」ハハハ…

リコ(乾いた笑いしとる…)

アルミン「とりあえず体育館に案内しますから、こちらへどうぞ」スタスタ

景虎「ああ、よろしく頼む」スタスタ

一同「おねしゃっす!」ガバッ!


14: 2016/02/09(火) 12:11:54.15 ID:C1dX5a7W0

進撃高校体育館入口

景虎「よし。とりあえず更衣室でユニフォームに着替えたらコートに移動だ。あと1時間で試合開始だぞ?アップはキチンとな?」

笠松「ちょっと待ってください、景虎さん!俺達、今日の作戦とかレギュラーとか何も!」

景虎「それについてはまずだな、キャプテンを赤司に任命する!…一応聞くが異論は?」

一同「………」

景虎「決まりだな…。なら赤司に今日のプランを先に話しておく。あとはキャプテンの指示に従うように。それじゃあな!」スタスタ

火神「なっ!?景虎さんもあっちの監督みたいにどっかいくのか!?…ですか!?」

景虎「向こうが監督なしでこっちはいるなんてずりぃだろ?それにこの最強チームに監督なんていらねぇよ」ヒラヒラ

一同(じゃあなんで来た!?)

景虎「とにかく赤司、桃井、リコはこっちに来てくれ」

桃井「はいっ!」

リコ「あたしも!?」

赤司「………」スッ

一同「………」

15: 2016/02/09(火) 12:13:16.37 ID:C1dX5a7W0

体育館裏

景虎「さて今日の試合についてだが…」

赤司「…わざと負けろ…かな?」ジッ

桃井リコ「!?」

景虎「そんな怖い顔すんなよ。本気でやってもらうに決まってんだろ。ただし…」

景虎「キセキの世代の5人は一度のクォーターに揃っては出さない…。それだけだ」

リコ「なんでよ!?」

景虎「しかたねぇだろ。向こうは新設校の上、軍隊学校なんだ。ここでオレ達がコテンパンにでもしてみろ。おそらく…」

赤司「軍隊学校にバスケなんか必要ないと判断される…。ともなれば廃部もありうるか…」

桃井「まさか景虎さんはそれを阻止するために!?」

16: 2016/02/09(火) 12:15:42.75 ID:C1dX5a7W0

景虎「そういうことだ。…だって嫌じゃねぇか。大人の都合で戦場に繰り出されるガキどもの楽しみを、大人の都合で奪っちまうなんてよ」

リコ「パパ…」

景虎「向こうのお偉いさんの考え方はこうだ。バスケにうつつを抜かす暇があったら訓練しろ!」

景虎「だがバスケに対し本気でやっている姿を、我々に見せられるようならバスケに対する考え方を改めてやる!」

景虎「貴様らが同世代の最強チームに肉薄した試合展開を見せられるのならば!バスケは貴様らの良い息抜きとして!」

景虎「娯楽としてくらいなら認めてやろう!ってな具合だ」

リコ「娯楽って…」ギリッ

赤司「それで?オレ達にどうしろと?」

景虎「向こうはオレ達のメンバー情報について既に知っていて、最強のメンツを集めたこともわかってる。」

景虎「だが、出場メンバーの組み合わせについてはこれが最強だと言い張っちまえばいい…」

景虎「キセキの世代をバラけさせて試合に出場させるんだ。そうすれば…」

17: 2016/02/09(火) 12:17:29.47 ID:C1dX5a7W0
赤司「それだけで、オレ達といい勝負ができるとでも?」

景虎「仕方ないんだ。奴らの上司は人のやる気とか必氏さを見るプロだ。試合中に手を抜いたらすぐにバレる。」

景虎「かといってメンツを今から入れ替えるわけにもいかない。」

景虎「相手を勝たすだけならどこかの弱小高をそのまま出せばいいがそういうわけにもいかないんだ。」

赤司「ですから。結局はオレ達にどうしろと言うんです?」

景虎「…メンバー表を今から伝える。お前達はその通りに出場選手を入れ替えてくれ。あとは好きにやっていい」

リコ「出場選手だけ指定して、あとは勝手にって…」

桃井「それでも勝ってしまった場合は?」

景虎「…これ以上の譲歩は、できない」

赤司「つまりはレギュラーが多少おかしくとも皆を従わせれば良いということだ」

赤司「そしてそのメンバーで戦いさえすれば、勝ってしまって構わない…」

景虎「………ああそうだ」

赤司「なるほど…」

18: 2016/02/09(火) 12:18:25.65 ID:C1dX5a7W0

???「だからといって遊んではダメですよ?」

一同「!?」

赤司「テツヤか…」

黒子「相手の立場には同情します。でも、だからこそ僕達は相手と本気で戦わなければいけません」

桃井「テツくん…」

黒子「間違っても全中のときみたいな…」

赤司「みなまで言わなくてもいいよ、テツヤ」

黒子「………」

19: 2016/02/09(火) 12:19:31.67 ID:C1dX5a7W0

赤司「オレ達の中で、あの時のことを後悔していない者などいない」

桃井「赤司くん」

赤司「景虎さんの意思も汲もうじゃないか。そのうえでオレ達は…」

赤司「進撃高校を倒す」

黒子「赤司くん…」

黒子「ありがとうございます」ぺコッ

景虎「すまねぇ…。あとこのことはくれぐれも…」

赤司「内密に…なのでしょう?」

景虎「ああ、頼む」

赤司「わかりました。…臨時監督」フッ…


20: 2016/02/09(火) 12:20:44.73 ID:C1dX5a7W0

試合開始直前

赤司「さてスタートだが…」

赤司「オレ、笠松、涼太、氷室、敦でいく」

火神「はぁ!?なんでそんなメンツ!?」

黒子「まぁまぁ火神くん」ガシッ

赤司「僕の命令は絶対だ…」ギロッ

緑間(もう一人の!?)ゾワッ

赤司「…なんていうと思ったかい?」フフッ

緑間(ビビったのだよ…)

21: 2016/02/09(火) 12:21:50.12 ID:C1dX5a7W0

氷室「まぁ最初は様子見ってことなんだろう?」

笠松「確かにこのメンツはしょっぱなから大暴れするようなメンツではないしな…」

紫原「俺がゴール下にいるってだけで相手に点を取れる手段がないなら、その時点で詰みだしねぇ」

赤司「ふっ。このメンツは頭が良いのが揃っていて助かるよ…。一匹犬が混じっているようだがな」ジッ…

黄瀬「ひどいッス!」ガーン!

赤司「それに今回は急造チームだ。なるべくなら連携が取れるもの同士で組み合わせて試合に臨んだ方がいい」

赤司「たとえポジションがかぶっていようともだ…」チラッ

笠松「………」むぅ

高尾「だ~からペアっぽいのがチームに呼ばれてんのか」


22: 2016/02/09(火) 12:22:32.93 ID:C1dX5a7W0

青峰「じゃあ俺たちはどうなんだよ?赤司?」

赤司「オレと大輝は単体でも充分に仕事ができる。そう判断されたからこそ、チームから一人だけしか選ばれなかったんだろう?」

緑間「」イラッ

高尾「落ち着けって真ちゃん」プークスクスクス

赤司「さて他に質問は?」

一同「………」

赤司「ないようだね…」

桃井リコ(ホッ…)

赤司「それじゃあ…行こうか」

一同「おお!!!」


23: 2016/02/09(火) 12:24:33.09 ID:C1dX5a7W0

景虎「それではこれより!チーム黒子VSチーム進撃の親善試合を行う!一同!礼!」

一同「しゃあっす!!!」

第1クォーターメンバー

4番  赤司(PG)173cm VS 4番  ミカサ(PG)170cm
9番  笠松(PG)178cm VS 10番 マルコ(SG)178cm
12番 氷室(SF)183cm VS 9番  ジャン(SF)175cm
8番  黄瀬(SF)189cm VS 5番  ライナー(PF)185cm
5番  紫原(C) 208cm VS 6番  ベルトルト(C)192cm

ベンチメンバー

6番  青峰(PF)192cm   7番  アニ (PG)153cm
7番  緑間(SG)195cm   8番  エレン(SF)170cm
10番 火神(PF)190cm   11番  コニー(SF)158cm
11番 高尾(PG)176cm   12番  サシャ(SF)168cm
13番 黒子(?)168cm   13番  ユミル(SG)172cm

コーチ リコ         コーチ アルミン
マネージャー 桃井      マネージャー クリスタ

※チーム黒子の背番号は全中時と火神の10番のみ固定で後は適当です。

※チーム進撃は4番から成績上位者順になっています。


25: 2016/02/09(火) 12:26:30.51 ID:C1dX5a7W0

一同「………」

一同(なんか女子混じってるぅううう!!!!!?????)

リコ(でもなんなのこの人たち!?ベンチメンバーも含めて身体能力は最高レベルが揃ってる!)

リコ(身長が全体的に低いのが救いだけど、これで技術面も優れているとしたら…)

黄瀬「どういうことッスか!?女の子混じってるんスけど!?」

景虎「進撃高校は共学だからな」

黄瀬「理由になってないッス!それに景虎さんが審判って!?」

赤司「うるさいぞ、涼………犬。ハウスだ」

黄瀬「………」

氷室「でもベンチにおんなじくらいの背丈の男子がいるのに、女子の君が出るんだね?」

ミカサ「…エレンは今興奮している。ので。」


27: 2016/02/09(火) 12:31:08.52 ID:C1dX5a7W0

エレン「2m級があんなに…。駆逐してやる…。駆逐駆逐駆逐駆逐駆逐駆逐…」ボソボソ

氷室「…大丈夫なのかい?彼?」引きつり…

ジャン「はっ!てめぇらは試合の心配でもしてな!」ズイッ!

紫原「はぁあ?オレらに勝つ気でいんの?ヒネリつぶすよ?」

ジャン「勝つに決まってんだろ!オレ達はてめぇらの何倍もの巨…ムグッ!」

マルコ「はいジャン。おしゃべりが過ぎるよ」

マルコ「巨人のことは対戦相手には内緒だって言われているだろ?」ヒソヒソ

ジャン「そうだった…」ヒソヒソ

アルミン(エレンとジャンを同じ時間帯にコートに入れるとマルコが大変なことになるのは目に見えているよね、やっぱり…)タハハ…

28: 2016/02/09(火) 12:32:49.48 ID:C1dX5a7W0

マルコ「確かに僕達のチームには女子が4人いるけど…。まさかそれで試合放棄されちゃうの?女子相手に尻尾巻いて逃げるかい?」ニコッ

紫原「はぁああ!?」イラッ

氷室「まぁまぁ抑えて敦…。」チラッ

氷室(こいつ、敦を挑発した?短気な…、弱点とかはバレてるってわけか…)

マルコ「ふふふ」ニコニコ

アルミン「やっぱマルコは参謀役があってるよね」ニコニコ

アニ(いやアンタもだろ…)はぁ…

クリスタ「頑張れ頑張れ、し、ん、げ、き!ファイトだファイトだ、し、ん、げ、き!」

ライナー「クリスタが応援している(結婚しよ)」

ベルトルト「アルミンと同じく試合には出られないからね。その分応援頑張るってさ」

笠松「女子の声援…だと…」カッチーン

赤司「?」

29: 2016/02/09(火) 12:33:31.06 ID:C1dX5a7W0

景虎「それではいくぞ?」

ザッ

紫原「」ジロッ

ベルトルト「」オドオド

ユミル「びびんなぁ!ベルトルさん!」

ベルトルト「はっはいぃ!」ビクッ!

景虎「ティップ…オフ!!!」


30: 2016/02/09(火) 12:36:18.01 ID:C1dX5a7W0

とりあえず導入部分は終了で、ここまでにします。

今回は俺司の名前呼びバージョンってことでよろしくお願いします(土下座)

試合描写もグダグダにならないよう頑張りますので。

それでは。

33: 2016/02/09(火) 21:08:36.95 ID:C1dX5a7W0

続きを投下したいと思います。

読んでくださっている方ありがとうございます!

それではどうぞ

34: 2016/02/09(火) 21:10:21.38 ID:C1dX5a7W0

景虎「ティップ…オフ!!!」サッ!

ババッ!

ベルトルト(!わかってはいたけど!やっぱり高い!)

紫原「赤ちーん」バシッ!

赤司「よし」パシッ

ダム ダム ダム

赤司「ではまず…。一本きっちり行こう」

一同「おう!!!!」

笠松「ボール運びは…任せていいか?」カチコチ

赤司「ああ大丈夫だ。だから早く緊張を解いてくれ…」

笠松「善処する」カチコチ

35: 2016/02/09(火) 21:12:19.34 ID:C1dX5a7W0

赤司「はぁ…。」チラッ

ミカサ「」ジーッ

赤司(オレのマークはこの女子か…。)

赤司(相手のディフェンスはマンツーマン。基本的、だな…。まずは…)

ミカサ「」バッ!

赤司「!」クルッ

ミカサ「くっ!」

エレン「ミカサのカット狙いの右手を!反転してかわしやがった!」

アニ(あ、正常に戻った…)

アルミン(やっぱり洛山高校のキャプテン!そしてキセキの世代の元キャプテン!)

アルミン(赤司征十郎はただものじゃない!ミカサの俊敏なあの動きを初見で見切るなんて!)


36: 2016/02/09(火) 21:13:43.84 ID:C1dX5a7W0

赤司(確かに早いが、手に負えないほどではないな…)チラッ

ベルトルト「ぐっ!」グググッ

紫原「軽いねぇ、君…」グググ…

赤司「ミスマッチを使わない手はあるまい…」バッ!

紫原「はいよ~」パシッ!

サシャ「パスがゴール下まで一直線に!?」

ユミル「ベルトルさんとの身長差16cm…。でかすぎだろあの男…」

紫原「ほいっと」パスッ!

黒子 2-0 進撃

ベルトルト(やられた!でも…)バッ! パシッ

ミカサ「」ダダダッ!

37: 2016/02/09(火) 21:15:28.42 ID:C1dX5a7W0

黄瀬「ヤバッ!」ダッ!

ベルトルト「はぁあ…、いけぇ!!!」ブォン!

ギュオン!

ミカサ「」パシッ!

リコ「黒子君のパスみたいに!ゴール下から一気に前線へ!?」

エレン「カウンターだ!行けぇ!ミカサ!」

ミカサ「」ダダダッ! ブワッ!

黄瀬「行かせない!」ブワッ!

コニー「はえぇ!ミカサにもう追いついて!飛んだぁ!」

アニ(ランニングシュートに対してブロックモーションに入った…。けど…)

ミカサ「」スッ

黄瀬(ダブルクラッチ!?)

ミカサ「」シュッ! パスッ!

黒子 2-2 進撃

38: 2016/02/09(火) 21:16:57.25 ID:C1dX5a7W0

エレン「ナイス!ミカサぁ!」

ミカサ「ぶい」

黄瀬(確かに速いけど俺は追いついた…。あそこからかわしてくるなんて…)ギリッ

赤司「気にするな、涼太」

黄瀬「赤司っち…」

赤司「彼女をただの動きの速い選手と考えていたのはオレも同じだ…。それにオレ達の役目はいわば様子見だ」

氷室「そうそう。相手が技術を見せてくれるならもうけものだよ」

黄瀬「…了解ッス!」

39: 2016/02/09(火) 21:19:21.23 ID:C1dX5a7W0

アルミン(そう、ジャンプボールに勝ったあとの攻撃だけは唯一紫原がオフェンスに参加することが考えられた。)

アルミン(だからロングパスからのカウンターなら成功する可能性があった…。けど…)チラッ

紫原「次は俺が残るしぃ」

氷室「ああ、頼んだよ。敦?」

アルミン(この絶対防御(イージスの盾)を攻略しないと…僕達は勝てない…)

赤司(さて、敦がいない今の相手ディフェンスは…)チラッ

赤司(オレに4番(ミカサ)、笠松に9番(ジャン)、氷室に10番(マルコ)、涼太に5番(ライナー)、そして6番(ベルトルト)が中央で待機、か)

赤司(ダブルチームは作らずに、6番(ベルトルト)をフォローに回させるのが狙いか…)

赤司(そのおかげで身長差はどれも5cm以内でミスマッチはない…。いや…)チラッ


40: 2016/02/09(火) 21:20:36.31 ID:C1dX5a7W0

黄瀬「ヘイッ!」ダッ!

ライナー「ぬおっ!」ダダダッ!

赤司「」バッ!

黄瀬「ナイスパァス!」パシッ! ブワッ! シュッ!

パスッ!


黒子 4-2 進撃


ライナー「くそっ!」

赤司(あの5番とのスピード勝負なら涼太の方が上。振り切ってしまえばこっちのもの)

赤司「パワーはありそうだがな…」


41: 2016/02/09(火) 21:22:33.03 ID:C1dX5a7W0

マルコ「どんまいライナー!一本返そう!」

ライナー「おお!」

マルコ「いくよミカサ!」バッ!

ミカサ「」パシッ!

ダム ダム ダム

ミカサ(相手は2-1-2のゾーンディフェンス…。あの紫頭が真ん中に陣取っている)

ミカサ(ゴール下は黄色頭と泣きぼくろが、フリースローラインと3Pラインの間くらいに赤頭と短髪がいる…)

ミカサ(アルミンの言っていた通りのポジショニング…。これを崩すには…)


42: 2016/02/09(火) 21:23:59.77 ID:C1dX5a7W0

マルコ「ヘイッ!」ダダダッ!

ミカサ「」バッ!

マルコ「よし!」パシッ!

エレン「マルコが3Pラインの外でボールを持ったぞ!」

笠松「行かさねぇ!」ダッ! ザンッ!

ジャン「マルコ!こっちへ来い!」ダダダッ! ビタッ!

黄瀬「9番(ジャン)が行ったッス!スクリーン!」

笠松「何っ!?」チラッ


43: 2016/02/09(火) 21:25:39.16 ID:C1dX5a7W0

マルコ「ニッ」ブワッ!

笠松(しまった!9番(ジャン)のスクリーンはおとり!いきなり3Pかよっ!?)

マルコ「いけっ!」シュッ!

紫原「甘すぎぃ~」バシッ!

マルコ「ブロック!?高い!?」

赤司「よし」パシッ! ダダダッ!

リコ「紫原くんのブロックショットを赤司くんが拾ったわ!」

ライナー「カウンターくるぞぉ!戻れぇ!」ダッ!

ジャン「ちぃ!」ダダダッ!

大我「あいつもはえぇ!赤司に追い付くぞ!?」


44: 2016/02/09(火) 21:27:11.96 ID:C1dX5a7W0

赤司(ほぉ…。この男も足が速いのか?しかし…)ブワッ!

ジャン「叩き落としてやる!」ブワッ!

赤司「」スッ… ポイッ

ジャン(後ろを一度も見ないまま、バックパスだと!?)

黄瀬「ナイス!赤司っち!」パシッ! ブワッ! シュッ!

パスッ!


黒子 6-2 進撃


桃井「ナイッシュー!黄瀬くん!」

マルコ(この人、さっきもミカサに追いついていたけどホントに速い!自陣ゴール下からあっという間に先頭まで!)


45: 2016/02/09(火) 21:28:24.29 ID:C1dX5a7W0

ミカサ「まだまだこれから」

ダム ダム ダム

赤司(ほう…)

サシャ「ミカサがドリブルで上がってきました!」

ミカサ(まだ序盤。この男に試す価値は…)グッ…

ミカサ(ある!)バッ!

赤司(右、いや…左!)バッ!

ミカサ「!」キュッ!

アニ(ミカサが攻めきれずに急停止した。だが…)

ミカサ「」バッ!

ジャン「おっしゃあ!ナイスパス!ミカサ!」パシッ!


46: 2016/02/09(火) 21:30:44.61 ID:C1dX5a7W0
赤司(悪くない…。抜けないという状況判断とパス動作に移るまでに迷いがない…。)

赤司(この女子は常に攻め気を持ち続けている、良い選手だ)ジッ

ミカサ「?」

ジャン「ライナー!受け取れ!」バッ!

ライナー「おう!」パシッ!

ライナー「くらいやがれ!」ブワッ!

紫原「行かさないし~」ガバッ!

ガッシィ!!!

ライナー「ぐむっ!」ドサッ!

アルミン(ライナーのダンクを片手ではたき落した!?紫原のパワーも半端じゃない!)

ベルトルト「大丈夫!ルーズボールは僕が!」パシッ!

氷室「行かさないよ!」ザッ!


47: 2016/02/09(火) 21:32:22.07 ID:C1dX5a7W0

ベルトルト「はぁ!」ブワッ! グググッ…

氷室「フックシュート!?届かな…」

紫原「かんけ~ないしぃ」バシッ!

ベルトルト「これも止めた!?」

紫原「だってあんた…。俺よりチビじゃん?」ふふん

アルミン(ライナーのダンク、ベルトルトのフック、剛と柔の両方を連続でブロック…。)

アルミン(やっぱり強い!キセキの世代の1人!紫原敦!)

黄瀬「今度のルーズボールはいただきッス!」パシッ! ダダダッ!

ジャン「くそ!またカウンターだ!やられる!」ダッ!

ミカサ「」ダダダッ!


48: 2016/02/09(火) 21:33:52.67 ID:C1dX5a7W0

黄瀬(お?追いついてきたッスねぇ、ミカサちゃん!)ブワッ!

ミカサ「ふっ!」ブワッ!

リコ「あの子、たっかっ!」

桃井「170cmの身長で黄瀬くんにあれだけ肉薄するなんて!?」

黄瀬「確かにびっくりッスわ。でも…」スッ

ミカサ「!」

アニ「ダブルクラッチ…」

シュッ! パシッ!


黒子 8-2 進撃


黄瀬「いやぁ身長が俺より低い相手に使うのはかわいそうなんスけど…」

黄瀬「本気でやるって約束したんで!」ニッ

ミカサ「…そう」


49: 2016/02/09(火) 21:35:53.85 ID:C1dX5a7W0

アルミン(ミカサのダブルクラッチをやり返した…。模倣(コピー)の能力はやはりやっかいだよ…。)

アルミン(さすがキセキの世代の1人!黄瀬涼太!)

クリスタ「みんあぁ!がんばってぇ!まだまだいけるよぉ!」

ミカサ「」ジッ

ダム ダム ダム

赤司(もう一度くるか…。そうだ何度でも試してこい。)

赤司(たった一回の攻防ですべてに見切りをつける奴などその程度だ…。勝負の最中でこそ…。人は進化できる)

ミカサ「」バババッ!

赤司「!」バババッ!

エレン「すげぇミカサ!ビハインドバックドリブル!レッグスルーの連続技だ!」

ミカサ(ここ!)ダッ!

赤司(甘い)バシッ!

アルミン(ボールがはじかれて…転がる!)


50: 2016/02/09(火) 21:37:15.27 ID:C1dX5a7W0

ミカサ「クッ!」パシッ! 

ダム ダム ダム

赤司(おしい)

コニー「危ねぇ!ボール取られるところだった!」

マルコ「ミカサ!こっちへ!」ダッ! ビタッ!

ミカサ「」チラッ

笠松「赤司!10番(マルコ)スクリーンに行ったぞ!」

赤司(いや、抜きにはこない。スクリーンとは逆方向への…パスッ!)バッ!

ミカサ「くっ!」シュバッ!

ジッ!

赤司(少し遅れた。指先がかすめて少しパス方向を変えただけだ…。)チラッ

ベルトルト「くあっ!」ダダダッ! パシッ!

アルミン(ベルトルトが外まで走ってきて!長い腕を伸ばして外に出そうなボールを巻き取った!)


51: 2016/02/09(火) 21:38:28.11 ID:C1dX5a7W0

ジャン(これはチャンスだぞ!ライナー?)チラッ

ライナー(おう!行くぞジャン!)コクリ ダッ!

黄瀬「!?氷室さん!5番(ライナー)スクリーン行ったッス!」

ガッシッ!

ライナー「ぐむっ!」グググ

氷室「くっ!…チェンジだ黄瀬くん!9番(ジャン)を頼む!」

黄瀬「了解ッス!」ダッ!

ベルトルト「ジャン!ボール任せた!」バッ!

ジャン「おうよ!」パシッ!

52: 2016/02/09(火) 21:40:01.35 ID:C1dX5a7W0

黄瀬「マークは俺ッスよ!」ザンッ!

ジャン「」ササッ!

黄瀬(ジャンプシュート!)ガバッ!

ジャン「」ピタッ… ダッ!

黄瀬「フェイク!?」

ジャン(よしこのまま!………!)

ズォオオオオン…

紫原「行かさないってぇ。何のためにみんなが簡単にブロックに飛んでると思ってんの?」

ジャン「くっ!」キュッ!

紫原「俺が後ろにいるからじゃあん…」

赤司「そういうことだ。そして君の後ろには…」バシッ!

ジャン「あっ!」

赤司「オレがいる…」


53: 2016/02/09(火) 21:41:19.86 ID:C1dX5a7W0

高尾「カットしたぁ!ナイス連携!」

氷室・笠松「」ダダダッ!

紫原「室ち~ん」ブンッ!

氷室「ナイスパスだ、敦!」パシッ!

ミカサ・マルコ「」ダダダッ! キュッ!

氷室「回り込むのも速いね…。だけど!」シュバババ!

マルコ「あっ!」

リコ「氷室さんが10番(マルコ)を抜いたわ!」

ミカサ「」ダッ!

氷室「笠松さん!」バッ!

笠松「おう!」パシッ!

ミカサ「くぅ!」ダダッ!

笠松(こっちにも追い付くのか!?このお嬢ちゃん半端じゃねぇ!)

54: 2016/02/09(火) 21:42:43.59 ID:C1dX5a7W0

笠松「氷室!」バッ!

氷室「OK!」パシッ!

桃井「氷室さんへのリターンパス!」

氷室「はぁ!」ブワッ!

ミカサ「くあっ!」ダダダッ! ブワッ!

氷室(さらにこっちにも追いつくなんて反応速度は神がかってるね君は。そして…)チラッ

マルコ「くぅ!」ブワッ!

氷室(うしろの10番くん(マルコ)がブロックに飛ぶ時間まで稼いだ)

氷室(けど…)シュッ!

ミカサ「!」スカッ…

マルコ「そんな!?」スカッ…


55: 2016/02/09(火) 21:44:05.93 ID:C1dX5a7W0

黒子「あれは!」

火神「陽炎のシュート(ミラージュシュート)だ!」

氷室(それでもこのシュートは…止められない…)シュッ!

パスッ!


黒子 10-2 進撃


サシャ「なんなんですかあのシュートは…」

アルミン(もう得意技を出してきた…)

氷室「笠松さん。もう緊張はほぐれましたか?」

笠松「おかげさまでな。次はシュートまで持ち込んで見せるぜ!」

氷室「それは楽しみです」フフフ

マルコ「くそぅ」

ミカサ「………」


56: 2016/02/09(火) 21:45:43.41 ID:C1dX5a7W0

アルミン(それからなんとか攻撃のチャンスを掴もうとするものの、やはり紫原が後ろにいるおかげか、相手の思い切ったディフェンスに阻まれ、得点は奪えず。)

アルミン(逆に紫原のブロックショット。赤司のパスカットからのカウンターで黄瀬にジャンプシュートを。氷室に陽炎のシュートを決められ。そして…)

紫原「無駄だってぇ」バシッ!

ライナー「くそっ!またか!」

ジャン「もう何本目だよ!」

マルコ「早く戻るんだ!」ダッ!

笠松「よこせ赤司!」ダダダッ!

赤司「笠松!」バッ!

笠松「おう!」パシッ!

ミカサ「まだまだ!」ザンッ!

57: 2016/02/09(火) 21:47:28.07 ID:C1dX5a7W0

笠松(このお嬢ちゃんホントにはえぇな!けどよ!)キュッ!

ミカサ「!」ガガガッ!

笠松「スピード勝負で!何度も負けてられるかよ!」ブワッ!

ミカサ「くぅ!」ブワッ!

笠松「おら!」シュッ! パスッ!


黒子 17-2 進撃


ユミル「フルドライブからのストップジャンプシュート…」

エレン「しかも3Pかよ…」

黄瀬「強気っすねぇ!笠松先輩!速攻で3P打つなんて!」

黄瀬「前半みっともなかったからな…。この調子でガンガン行くぜ!」

ビィーーー!!!

一同「?」

景虎「タイムアウト、チーム進撃だ」


58: 2016/02/09(火) 21:49:11.63 ID:C1dX5a7W0

黄瀬「あらら」

笠松「まぁ無理もねぇ。点差が結構開いちまったからな…」

赤司(第1クォーター残り3分5秒で1回目のタイムアウト…。これは第1クォーターでまだ何か仕掛けてくるということか…)


チーム進撃ベンチ


アルミン「みんなお疲れ。どうだった?」

ジャン「どうもこうもねぇよアルミン!」ゼェゼェ…

マルコ「そうだね…。あの紫原をなんとかしないと…」ハァハァ

ライナー「だがこちらも相手の攻撃を止められていないんだぞ?どうする?」ゼイゼイ

ベルトルト「………」ハァ…ハァ…

ミカサ「…ごめんなさ…」

アルミン「想定範囲さ!」

一同「!?」


59: 2016/02/09(火) 21:50:47.35 ID:C1dX5a7W0

アルミン「正直5分で20点差とか付けられたらどうしようかと思ってたけど、まだまだいけるね!それにミカサ!」

ミカサ「…何?」

アルミン「とりあえず君はあの赤司に何度もチャレンジしてね!彼を倒すのが僕らの勝利の絶対条件さ!」

ミカサ「………」

エレン「そうだぞミカサ!おまえはまだまだやれる!疲れてヘトヘトになるまでやれ!そうなったら俺が交代してやるから!」

ミカサ「エレン…」

ミカサ「わかった」グッ

アルミン(ナイスだエレン。ミカサはこの試合中何度も負かされるだろうからね…。まだへこたれちゃ困るんだよ…)

ライナー「それでアルミン。第1クォーター残り3分だ。どうする?」


60: 2016/02/09(火) 21:51:40.02 ID:C1dX5a7W0

アルミン「そうだね。とりあえずはジャンを交代して…」チラッ

ジャン「…了解だ」

ユミル「なんだぁ?やけに聞きわけがいいじゃねぇか…」ケケケ

ジャン「ふん!アルミンの作戦こそ勝つための作戦だ!けどなぁアルミン!これから先!またオレの出番があるんだろう!?」

アルミン「………」

ジャン「ねぇのかよ!?」

エレン「それで!?交代は!?もしかしてオレか!?」ワクワク

アルミン「交代は………」

一同「………えっ?」

ビィーーー!!!

景虎「タイムアウト終了だ」


61: 2016/02/09(火) 21:52:39.79 ID:C1dX5a7W0

赤司(リードしているのはこちらだ。先手を打つ必要はない。とりあえず対処は追い上げられてからでいい。…むっ?)

黄瀬「うひゃあ…。彼が入るんスかぁ?」

笠松「身長160cmに満たない坊主頭…」

氷室「代わりに抜けた9番(ジャン)とは15cm以上の身長差がある…」

紫原「どうせスピードキャラでしょお?室ちん、笠ちんよろしくねぇ?」

笠松(笠ちん…だと…?)

笠松(………そこまで嫌でもないな)

黄瀬(まんざらでもないんスかぁ!?!?!?)

コニー「いよっしゃあ!いくぜぇ!」ぴょんぴょん!

9番  ジャン(SF)175cm OUT
11番 コニー(SF)158cm IN


62: 2016/02/09(火) 21:54:22.44 ID:C1dX5a7W0

景虎「チーム進撃のラインアウトからだ」スッ

マルコ「ミカサ」バッ!

ミカサ「」パシッ!

ダム ダム ダム

赤司(ボール運びは変わらず…。なら彼はシューターかそれともドリブラーか…)チラッ

赤司(これは…)

コニー「へいへーい!パスパース!」

赤司(先ほどとなんら変わりはない…。3Pライン上に4番(ミカサ)と10番(マルコ)。)

赤司(そしてペイントエリアと3Pラインの間に5番(ライナー)と11番(コニー)。)

赤司(いや、6番(ベルトルト)も少し外側寄りか…。もしかしてこれは…)

ミカサ「」バッ!

コニー「ナイスパスミカサ!」パシッ!

赤司(中を空けさせて、彼にカットインさせるつもりなのか?)


63: 2016/02/09(火) 21:55:43.24 ID:C1dX5a7W0

氷室「行かさないよ」ザンッ!

氷室(それにしても小さい…。カットインなんかしたらそれこそ敦の餌食じゃないか?)

ベルトルト「」スススッ

紫原「室ち…」

コニー「ナイスベルトルト!」ダダッ!

氷室「またスクリーン!?」ガッ!

ベルトルト「クッ!」グググッ!

ザンッ!

紫原「ゴール下で俺とやろうっての?ヒネリつぶ…」


コニー「ガラ空き!」シュン! スルッ!


64: 2016/02/09(火) 21:57:12.70 ID:C1dX5a7W0

紫原「はあっ!?」

リコ「股下をくぐったぁ!?」

桃井(身長差50cm!まさか紫原くんをまっすぐ突き抜けるなんて!?)

コニー「へへっ!楽勝!」ダダダッ!

黄瀬「ホントにゴール下まで侵入するなんて…。カバーするッス!」ダッ!

紫原「いらないっ!!!俺がつぶす!!!」ガバッ!

火神「よし!挟み撃ちだ!」

アルミン(やはり紫原の追撃は速い!…けど、コニーに常識は通用しないよ)ニッ


65: 2016/02/09(火) 21:58:36.59 ID:C1dX5a7W0

コニー「必殺の~、馬跳びパス!」バッ!

紫原「はぁああ!?」

高尾「せっかく抜いたのにバックパスで後ろへ戻した!しかも…」

緑間「紫原の股下でボールをバウンドさせて真後ろへのパスを通したのだよ」

紫原「このぉ!どこまで人をおちょくれば気が…」クルッ

ベルトルト「はぁ!!!」ブワッ!

紫原(こいつ!もう飛んでやがる!)

ベルトルト「シッ!」ブン!

ガシャアン!


黒子 17-4 進撃


66: 2016/02/09(火) 21:59:57.46 ID:C1dX5a7W0

エレン「ベルトルトのワンハンドダンクだぁ!!!」

ユミル「ナイス!ベルトルさん!」

紫原「ちぃ!!!」

氷室「熱くなるな敦。さっきのはスクリーンにかかった俺も悪かったんだ」

黄瀬「点差はまだ全然ッス!気にしないでいいッス!」

赤司(…あの11番はトリックプレイヤーなのか?)

ダム ダム ダム

赤司「」バッ!

氷室「オッケー、ナイスパス」パシッ!

マルコ「くっ!」ダダッ!


67: 2016/02/09(火) 22:01:00.47 ID:C1dX5a7W0

氷室「」スッ!ススッ!スススッ!

ダッ!

マルコ(連続フェイク!また抜かれ…)

コニー「カバー!!!」ダダダッ!

氷室「!」

赤司(む?)

氷室(ゴール下に君が出てくるとは驚いた…。でも君の背じゃあ届かないよ!)ブワッ!

コニー「確かに俺じゃあとどかねぇよ!けどなぁ!」

スッ!

ベルトルト「」ブワッ!

氷室(いつの間に6番(ベルトルト)が!?)

68: 2016/02/09(火) 22:02:11.95 ID:C1dX5a7W0

氷室「クッ!黄瀬くん!」バッ!

火神「おおっ!シュートモーションからパスに切り替えた!」

黄瀬「任せるッス!」パシッ!

黄瀬「お返しッスよ!」ブワッ!

リコ「今度は黄瀬くんのダンクシュート!」

青峰(…あほが。そこは両手だろうが)

ライナー「ぬおおおお!!!」ガシッ!

黄瀬(なっ、なんてパワー!?)グググッ

ライナー「うがっ!」バシッ!

サシャ「ライナーが!止めましたぁ!」


69: 2016/02/09(火) 22:03:41.98 ID:C1dX5a7W0

マルコ「よし!」パシッ!

マルコ「速攻だぁ!!!」ブォン!

コニー・ミカサ「」ダダダッ!

赤司「」ダダダッ!

コニー「よっしゃ!」パシッ!

ジャン「紫原と2対1!い、いや、赤司が戻ってる!」

紫原(さすが赤ちん…。あの女へのパスコースをふさいでる。実際は俺とあのチビの1on1)

赤司(これで確かめねばなるまい…。11番(コニー)は何をする?)

紫原(とりあえずさっきみたいには行かないから!)ガバッ!

黒子「紫原くんがしっかり腰を落としてディフェンスしてます!」

桃井(身長差を埋めるためとはいえ少し窮屈そうだけど…)


70: 2016/02/09(火) 22:04:37.80 ID:C1dX5a7W0

紫原「さぁ!こ…」

バァン!!!

紫原「!」

エレン「コニーがボールを下に叩きつけたぁ!?」

ジャン「ボールは紫原を超えてゴールへ!?」

紫原「そんな背でアリウープでもすんの?笑えな…」

パスッ!

紫原「っ----!?」


進撃 17-6 黒子


リコ「そのまま………入った?」

青峰「おもしれぇ…」ニヤァ


71: 2016/02/09(火) 22:06:04.33 ID:C1dX5a7W0

コニー「おお、入った!さすがオレだな!」ドヤァ

紫原「………」イラッ

赤司「ふむ…」

ダム ダム ダム

赤司(いいようにやられてしまったが、残り時間は50秒もない。)

赤司(たとえ勢い付いたとしてもそれはインターバルで止まる。ならばまだまだ確かめるべきことがある…)

ミカサ「」ザンッ!

赤司「………」スッ スッ ダダダッ!

ミカサ「くぅ!」

アルミン(ミカサがいとも簡単に抜かれた!?)


72: 2016/02/09(火) 22:07:09.74 ID:C1dX5a7W0

コニー「カバー任せろ!」ダッ!

赤司(まずこれがおかしい…。なぜ中央の6番(ベルトルト)がフォローに来ない?)チラッ

笠松「」クイクイッ

赤司「ほぅ?いいだろう」バッ!

笠松「ナイスパス!」パシッ!

コニー「ヤベッ!オレのマークが…」

ベルトルト「僕が行く!」ダダッ!

笠松「スピードじゃ負けねぇって…」グッ

笠松「言ってんだろ!!!」ダダダッ!

ベルトルト(速い!抜かれた!)


73: 2016/02/09(火) 22:08:38.92 ID:C1dX5a7W0

笠松「うらぁ!」キュッ! ブワッ!

ライナー「おおおっ!」ブワッ!

ジッ!

笠松(オレのストップジャンプに触りやがった…。だが…)

ガシャン!

黄瀬(189cm)「」バッ!

氷室(183cm)「」バッ!

マルコ(178cm)「くっ!」バッ!

赤司(よくわかっているじゃないか笠松…)

赤司(多少無理にシュートして外れても5番(ライナー)と6番(ベルトルト)を外におびき出した時点でリバウンド勝負はこちらに分がある)

???「」ダダダッ!

赤司「!」


74: 2016/02/09(火) 22:09:57.86 ID:C1dX5a7W0

黄瀬「ボールゲッ…」

ミカサ「ふっ!」ズアッ!

バシッ!

黄瀬「はぁ!?」

氷室(この女子!170cmでリバウンドまでやるのか!?)

赤司(いや、キャッチすることはできていない。チップアウトで外にはじき出した。そしてその先には…)

ライナー「よっしゃあ!!!」ガシッ!

笠松「ちっ!」

サシャ「ライナー!ナイスキャッチです!」

赤司・氷室・紫原「」バババッ!

ライナー(戻りが速い…速攻は無理か…。)


75: 2016/02/09(火) 22:11:08.49 ID:C1dX5a7W0

ミカサ「ライナー、ボールを」

ライナー「おう」バッ!

ミカサ「」パシッ!

ダム ダム ダム

赤司(点を取れなかったとはいえ、残り27秒。早めにプレッシャーをかければもう一度攻めるチャンスがあるが…)

赤司(オレたちは様子見。そしてまだ第1クォーター。個人技でやられはしたが、完全に崩されたわけではない。)

赤司(彼らのチームプレーの本質はおそらく…)

マルコ「」スススッ

笠松「赤司!スクリーン行ったぞ!」

ミカサ「」ダッ!

赤司(やはりな…)ダッ!


76: 2016/02/09(火) 22:12:18.26 ID:C1dX5a7W0

エレン「ミカサがマルコの方へ突っ込んでいく!」

笠松「赤司!スクリーンがあるんだ!チェンジを!」

赤司「いらない。これくらいのスクリーンなら…」

シュバババッ!

マルコ「なっ!」

赤司「かわせる」ダッ!

ミカサ「そう」

赤司「ボールが…。笠松!」


77: 2016/02/09(火) 22:14:39.49 ID:C1dX5a7W0

笠松「なっ!?ボールが10番(マルコ)の手にあるだと!?」

アルミン(トレイルプレー)

アルミン(マルコのスクリーンを利用するはずのミカサがすれ違いざまにマルコにボールを手渡し。)

アルミン(そしてミカサが笠松の視界を遮る壁になってマルコをフリーにする技だ)

赤司(この女…。オレとの勝負を避けた?)

ミカサ「第1クォーターは私の惨敗。でも今は、点差を縮めることが先決」

マルコ「いくぞ!」ダダダッ!

高尾「カットインがくる!」

紫原「ゴール下で!二度もヘマするわけないじゃん!」ダッ!

マルコ「はっ!」キュッ! ブワッ!

紫原(ストップジャンプのフェイダウェイシュートだと?)


78: 2016/02/09(火) 22:16:17.85 ID:C1dX5a7W0

紫原「クソがっ!」ブワッ!

マルコ(君は最初に僕の3Pをブロックするために飛んでたからね…。でも今は後ろ飛び(フェイダウェイ)だ…。)

マルコ(さっきより余計に飛ばないといけないよね?)

マルコ「だから!」シュッ!

紫原(ループが高い!これは…)

ライナー「おおおっ!」パシッ!

笠松「アリウープパスだと!?」

マルコ(僕の技術じゃフェイダウェイジャンプシュートは無理なんだ…。なかなか決まってくれなくてね…)

マルコ「頼むよ!ライナー!」

黄瀬(少し遅れたッスけどブロックは間に合う!後は力負けさえしなければ!)ブワッ!


79: 2016/02/09(火) 22:17:24.49 ID:C1dX5a7W0

紫原「無駄だって!言ってんだろがっ!」ブワッ! バシッ!

ライナー「んな!?」

ジャン「紫原が後ろからはたいたぁ!?」

ユミル「あれにも間に合うのかよ!?」

サシャ「ボールがボードに当たって跳ね返って………!?」

???「」ブワッ!

パシッ!

マルコ「ナイスパス」ニッ

紫原(!?)


80: 2016/02/09(火) 22:18:57.25 ID:C1dX5a7W0

黄瀬「あんた…。さっきアリウープパス出したはずじゃあ…」

氷室(空中でボールをキャッチしてる!まさかこいつ、そのままダンクが!?)

氷室「おおおっ!」ダダダッ! ブワッ!

赤司「よせっ!氷室!」

ドッカァッ!!!

クリスタ「ヒッ!」

リコ「空中でぶつかったわ!」

マルコ「ぐぅう…」グググッ…

氷室(なんて体幹だ…。君より大きいはずの僕がぶつかったのに、バランスを崩す程度なんて…)

マルコ「これくらいなら…」シュッ!

パスッ!

マルコ「屁でもないさ!」ドサッ!


黒子 17-8 進撃


81: 2016/02/09(火) 22:20:41.76 ID:C1dX5a7W0

ピピッーーー!!!

景虎「ディフェンスファール!12番(氷室)!バスケットカウント、ワンスロー!」

エレン「うおおおおっ!!!」

ジャン「すげぇじゃねぇかマルコ!」

氷室「すまない、大丈夫かい?」

マルコ「ええ。問題ないですよ?」スタッ

氷室(思いっきりぶち当たったつもりなのに…。まるで気にしていない…)

赤司(いや、ファウルしてくれて正解だったか?彼らの体の強さ…。スピード…。やはり…)

紫原「ちょっと室ち~ん?プレー甘いんじゃないの~?」イライラ

氷室「すまない敦。みんなも…」

笠松「謝るのは後だ!!!」

一同「!」


82: 2016/02/09(火) 22:21:37.07 ID:C1dX5a7W0

笠松「後4秒だけだ!今はリバウンドを抑えることを考えろ!お前ら3人の仕事だからな!気合入れろよ!」

赤司(さすが海常のキャプテン…。しめるべきところでしっかりと声を出せる、か)

黄瀬「了解ッス!」

氷室「ああ、わかった!」

紫原「」ぶっすぅ~

赤司「敦?くれぐれも…」

紫原「わかったよ赤ちん!がっちり取るからもう言わないでよ!」ズンズン!

赤司「………」


83: 2016/02/09(火) 22:22:18.79 ID:C1dX5a7W0

景虎「ワンスローだ」バッ

マルコ「」パシッ

マルコ「」チラッ

ライベル「」コクリ

黄瀬(これは…。外す気ッスね…)

氷室(敦とこの対等な状況下でリバウンド勝負させようっていうのか?)

紫原「ふざけやがって…。ヒネリつぶす…」イライライライラ

マルコ「」シュッ!

ガシャッ!


84: 2016/02/09(火) 22:23:21.23 ID:C1dX5a7W0

ライナー「おおっ!」

ガッシッ!

黄瀬「ぐっ!」

桃井「黄瀬くんと5番(ライナー)がポジション争い!そして…」

ベルトルト「ふんっ!」

ガッシッ!

紫原(こいつ!最初より重い!最初は手ェ抜いてたっての?)グググッ!

紫原「…ふざけるなぁ!」ブワッ!

バッシィ!!!

ベルトルト「がっ!」

エレン「ああ!リバウンド取られた!」

ユミル「やっぱ高すぎんだろ、あの男!」


85: 2016/02/09(火) 22:24:48.69 ID:C1dX5a7W0

紫原(まだ4秒もあるんだ!このまま俺1人でゴールまで…)

笠松「下だ紫原ぁああ!!!」

コニー「」ススッ

紫原「!?」

コニー「おぅら!」バシッ!

リコ「ボールを上に跳ね上げた!?」

ブワッ!

ベルトルト「ナイスコニー!」パシッ!

ジャン「ベルトルトがボールを取り返したぞ!」

ベルトルト「はっ!」ブワッ!

黄瀬「ヤバ…」ダダダッ!


86: 2016/02/09(火) 22:26:16.22 ID:C1dX5a7W0

紫原「がぁああああ!!!!」ブワッ!

エレン「これにも追いつくのか!?」

ベルトルト(…かかった!)

ベルトルト「ライナー!」ポイッ

紫原「!」

氷室(残り4秒もない中でパスだと!?)

ライナー「おっしゃあ!!!」パシッ! ブワッ!

黄瀬「本命はコッチっスかぁ!?」ダッ! ブワッ!

ライナー「くらえぇえええ!!!」

黄瀬(!)

サッ!

紫原「ああっ!?」

ガッシャアアアン!!!

ピィーーーーー!!!!!

一同「………」

景虎「」スッ


黒子 17-10 進撃


87: 2016/02/09(火) 22:27:15.45 ID:C1dX5a7W0

エレン「決まったぁあああ!!!」

クリスタ「やったぁああ!!!ライナー!!!」

ライナー「ぜぃぜぃ…」

黄瀬「はぁはぁ…」

紫原「ちょっと黄瀬ち~ん?最後相手避けたでしょ?」ゴゴゴゴゴ

黄瀬「紫原っち…」

氷室「やめろ敦」ガシッ

紫原「何?ぶつかって怪我すんのが怖いならとっとと失せ…」ゴゴゴゴゴ

赤司「黙れ敦」ゴゴゴゴゴ

一同「」ビクッ!


88: 2016/02/09(火) 22:27:54.29 ID:C1dX5a7W0

クリスタ「な、何?相手のチームの様子が…」ビクビク…

紫原「赤ち…」

赤司「インターバルだ。さっさと戻るぞ…」ゴゴゴゴゴ

黄瀬「ウッス…」スタスタ

紫原「ちっ…」スタスタ

笠松氷室「………」スタスタ


89: 2016/02/09(火) 22:28:59.53 ID:C1dX5a7W0

インターバル

赤司「ではまず情報を共有しよう。相手チームだがスクリーンを多用するチームのようだ」

笠松「ああ。しかも連携はほとんどがアイコンタクトだ。あのポイントガードのお穣ちゃんが指示を出しているわけじゃねぇ」

氷室「スクリーンを多用するチームは基本エースをフリーにさせることが目的のはずだけど、今回は皆が皆をフリーにしようとしてる感じだね」

赤司「その通りだ。…次に個人の技術面だが、そこまで抜きんでた選手はいないように感じた。今の段階では…だが…」

黄瀬「まぁチームプレーが得意なチームって感じッスよねぇ。急造の俺らとは間逆ッス」

赤司「それと身体的な特徴についてだが…」チラッ


90: 2016/02/09(火) 22:30:01.14 ID:C1dX5a7W0

桃井「」トントン

リコ「あたしぃ?」ヒソヒソ

桃井「当たり前です!なんのためにいるんですか?」ヒソヒソ

リコ「………えーこほん」

リコ「最初にも言ったけど相手チームの身体能力はかなりのものよ?身長で勝っているのがこちらのアドバンテージではあるけれど…」

リコ「彼らは身長に対して、力とか足の速さとかの能力がいい意味で一致していないわね。あの小さな体にとてつもないエネルギーを隠し持っているわ」

氷室「それは俺も感じた。彼らは身長の割にしっかりと鍛えられている。体幹がいいからなのかバランス感覚もいい。」

笠松「スピードやジャンプ力も半端じゃねぇしな」

黄瀬「純粋なパワーもッスよ」


91: 2016/02/09(火) 22:33:04.17 ID:C1dX5a7W0

赤司「よって安易にその体格から予想できる身体能力を考えないようにすれば、油断による手痛い反撃は受けずに済むだろう。」

赤司「生半可な接触プレーではこちらがはじかれることになるだろうからな」

紫原「だからって体張らないのはどうかとおもうけどね~」プイッ

氷室「敦!」

赤司「…あの時、涼太は5番(ライナー)にボックスアウトされていて充分なポジショニングが取れていなかった。)

赤司(遅れてブロックに飛んだ場合、氷室の二の舞になる可能性があった」

氷室「まぁ確かにね」

赤司「そうなるとまたフリースローで敦の所にボールを落とされリバウンド勝負に…」

紫原「俺が狙われたっていいたいわけ!?」ズダッ!

赤司「敦。少し頭を冷やせ。相手はおまえの性格をわかった上でわざと挑発につながるプレーを選択している可能性がある。」

紫原「ぐっ…」

赤司「次のクォーターは…全員入れ替える」

一同「!?」


92: 2016/02/09(火) 22:34:13.97 ID:C1dX5a7W0

青峰「全とっかえか…。おもしれぇじゃねぇか」

火神「いいのかよ?」

赤司「ああ。相手のうち6人の特徴は大体だが把握した。第2クォーターからはガンガン攻めていい。」

赤司「中は大輝と火神。外は真太郎。そして…」

高尾「俺が真ちゃんに…。黒子が元相棒と現相棒にパスをさばくっと」

赤司「ああ。高尾。お前の鷹の目(ホークアイ)ならテツヤの動きも追えるだろう。うまくテツヤを使ってやってくれ」

高尾「了解!」

赤司「後、相手メンバーに変更があった場合、3分ほどでいい。オレ達のように様子見にシフトしてくれ。外から研究したいからな」

高尾「そっちも了~解」


93: 2016/02/09(火) 22:35:20.44 ID:C1dX5a7W0

インターバル終了

景虎「第2クォーターだ。はじめるぞ!」

ザッ!

第2クォーターメンバー

11番 高尾(PG)176cm VS 4番 ミカサ (PG)170cm
7番  緑間(SG)195cm VS 13番 ユミル(SG)172cm
13番 黒子(?) 168cm VS 11番 コニー(SF)158cm
6番  青峰(PF)192cm VS 5番 ライナー(PF)185cm
10番 火神(PF)190cm VS 6番 ベルトルト(C)192cm


94: 2016/02/09(火) 22:37:03.63 ID:C1dX5a7W0

第1クォーターが終わりましたのでここまでにします。

第2クォーターメンバー見せちゃいましたけど…。

次は2日後くらいに書きたいと思いますので

みなさんどうぞよろしくお願いいたします。

それでは

98: 2016/02/11(木) 18:43:21.45 ID:qauEJcdT0

リコ「相手はシューティングガードを代えてきたわね。10番(マルコ)より背が低い、女の子だわ」

桃井「それでも女の子としては大きいほうですけど…」

赤司(ほう、代えてきたか…)

景虎「それではチーム進撃のラインアウトからだ」スッ

ユミル「あいよ。…ほれミカサ」バッ!

ミカサ「」パシッ

ダム ダム ダム

ミカサ(相手は全員交代してる。あの紫頭がいなくなったおかげで、ディフェンスも変わった…)

ミカサ(ゴール下は青頭と二重眉毛が、フリースローラインの両端に緑頭と胡散臭い人が。)

ミカサ(…あれ?あと一人は?)

???「」ダダダッ

バシッ!

ミカサ「!?」


99: 2016/02/11(木) 18:44:38.64 ID:qauEJcdT0

黒子「横からすみません」

エレン「ミカサがボールを!?でも誰が!?」

火神「ナイス黒子ぉ!!!そのまま速効だ!!!」ダダダッ!

ユミル「何やってんだミカサ!」ダダダッ!

ミカサ(油断した!でも一体どこから!?いやそれより今は…)ダダダッ!キュッ!

笠松「やっぱ黒子はおせぇな。もう回り込まれた」

氷室「でも彼の真骨頂はこれから…」

火神「黒子!よこせ!」ダダッ!

黒子「」チラッ

ミカサ(後ろから二重眉毛がきて…)チラッ


100: 2016/02/11(木) 18:45:31.76 ID:qauEJcdT0

黒子「失礼します!」ダッ!

ヒュイン!

ミカサ「また消えた!?」

ユミル(また、だと?)

黒子「火神くん!」フワッ

火神「よっしゃあ!」パシッ! ブワッ! ブォン!

ズガァアアン!!!


黒子 19-10 進撃


101: 2016/02/11(木) 18:47:22.90 ID:qauEJcdT0

黄瀬「ナイス、黒子っちぃ!」

ユミル「しょっぱなからアリウープとは派手だねぇ」ケケケ

ユミル「それよりミカサ…。またってなんだ?」ヒソヒソ

ミカサ「わからない。あの13番(黒子)。気づいたらいなくなってた」

ユミル「いなくなった…か」フム…

ミカサ「私達はそれを確かめる必要がある」

ユミル「だな」

ダム ダム ダム

ミカサ(…やはり4人しかいない。もう一人はどこに?)チラッチラッ

スゥッ…

ミカサ「!」バッ!

黒子(おしい…)


102: 2016/02/11(木) 18:48:52.39 ID:qauEJcdT0

ミカサ(気づいたらそこにいる…。気配がない?)

高尾「俺も忘れないでよ?ミカサちゃん?」バッ!

バシッ!

ミカサ(しまった!取られ…)

パシッ!

ユミル「ったく、よってたかって女の子をいじめんじゃねぇよ」ダム ダム ダム

黒子「………」

高尾「いじめてたわけじゃないんだけどなぁ」ポリポリ

高尾(こいつ、あらかじめミカサちゃんの後ろで待機してたのか…)

高尾(黒子がボール奪うことを見越して…)


103: 2016/02/11(木) 18:51:03.40 ID:qauEJcdT0

ユミル「ミカサ。一回あたしにやらせてみてくれ」

ミカサ「………わかった」ダダダッ!

ユミル「んじゃ改めて…。いくぜ!おまえら!」

一同「おう!」

ダム ダム ダム

高尾「ポイントガード交代かい?えーっと…」

ユミル「あんたに名乗る気はねぇよ」

高尾「さいで」チラッ

黒子「」スススッ

ユミル「あぶね!」サッ

黒子「!」

高尾(こいつ!初見で黒子を見切った!?まさか俺と同じ鷹の目を!?)


104: 2016/02/11(木) 18:52:12.17 ID:qauEJcdT0

ユミル「あたしに二人もついてていいのかよっと」バッ!

ミカサ「」パシッ!

火神「俺が行く!」ダッ!

ライナー「ミカサよこせ!フリーになった!」バッ!

ミカサ「」チラッ

火神(こいつはポイントガード…。パスか!?)ザッ!

ミカサ「」サササッ! ブワッ! シュッ!

火神「バックステップからの3Pだと!?」

パシッ!


黒子 19-13 進撃


ライナー「」


105: 2016/02/11(木) 18:53:28.41 ID:qauEJcdT0

コニー「ナイッシューミカサ!」

高尾「ドンマイドンマイ!次いくぞ火神!」

火神「おう!」ダダダッ!

ライナー「くるぞ!みんな構えろ!」ダダダッ!

アルミン「みんなちがう!奴の狙いは…!」

高尾「なんちゃって」ポイッ

緑間「」パシッ! ブワッ! シュッ!

ギュイイイン!!!

スパッ!

一同「!?」

緑間「…今日のおは朝占いのかに座は1位だ。ラッキーアイテムもある。俺のシュートは絶対に落ちん」


黒子 22-13 進撃


106: 2016/02/11(木) 18:55:37.75 ID:qauEJcdT0

ジャン「コートの端から3Pを決めるなんて…」

アルミン(さすがキセキの世代のNo.1シューター。緑間真太郎の超長距離3Pシュート。)

アルミン(実物を見るのは初めてだけど、なんて技術なんだ…)

高尾「まぁうちには真ちゃんがいるからさ。本気で止めにきなよ?」

ライナー「くっ!やられた!」

ユミル「まぁまぁ気にすんなって。取り返すぞ」

ダム ダム ダム

高尾(もうボール運びはずっとこいつがやるのか?赤司の言うこともあるし少し様子を見つつ…。)チラッ

黒子「」サササッ!

ユミル「見えてんぞ13番(黒子)?」ボソッ

黒子「!?」

高尾(やはり間違いねぇ。こいつ、黒子が見えてやがる…。)


107: 2016/02/11(木) 18:56:47.34 ID:qauEJcdT0

ユミル「ミカサ!」バッ!

ミカサ「」パシッ! ザッ!

火神「同じ手にはかからねぇぜ!」ザンッ!

ミカサ「」バババッ!

火神「!なろっ!」バババッ!

アルミン(ミカサの連続フェイクに引っ掛からない!火神大我!ウインターカップ優勝チームのエースはさすがだ!)

ミカサ「」バッ!

火神「ちっ!パスか!」

ライナー「ナイスパス、ミカサ!」パシッ!

赤司(連続フェイクからのパス。彼女の能力はパスでこそ冴えわたるようだな…)


108: 2016/02/11(木) 18:58:12.91 ID:qauEJcdT0

ライナー「はぁ!」ブワッ!

青峰「あめぇよ」ダッ! ブワッ!

ライナー「高い!だが押し切る!」

ガッシィ!!! グググ…

ライナー(押しきれん…だと!?)

青峰(赤司の言った通りのパワー馬鹿だなこいつは…。だがパワーだけに集中しときゃ抑えられなくはねぇ)

ライナー「くっ!ベルトル…」

バッシィ!

青峰「だからあめぇよ」

エレン「ライナーのダンクだけでなく、その後のパスまで止めたぞ!?」


109: 2016/02/11(木) 18:59:12.73 ID:qauEJcdT0

コニー「ルーズボールは俺が!」ダッ!

青峰「わたすかよ」ダダダッ パシッ!

コニー「ボールまで取られた!?野郎っ!」ダダダッ!

黄瀬「青峰っちがボールを奪って、一気に前へ!」

笠松「だがあの坊主頭も追ってる!」

コニー「止めてやんぜ!」ブワッ!

青峰(ほぉ?その背でここまで飛ぶか…。身体能力は確かにすげぇが…)サッ ヒョイ

コニー「ボード裏から投げた!?」

スパッ!

青峰「それじゃあ足んねぇよ」


黒子 24-13 進撃


110: 2016/02/11(木) 19:00:52.31 ID:qauEJcdT0

コニー「くそっ!」

アルミン(DF不可能の点取り屋(アンストッパブルスコアラー)、青峰大輝。)

アルミン(キセキの世代のエースのシュートはやはりとんでもない…。)

アニ「ねぇアルミン?ユミルのやってることがなんとなくわかったよ。ミカサは気づいているのかい?」

アルミン「いや、まだだと思う。というか試合中に、しかも数プレーでそれに気づいて対処できるユミルが異常なんだ。ミカサが気づかなくても…」

アニ「別に責めてるわけじゃないさ。ただ相手の最大戦力が引っ込んでいるんだからさ…」チラッ

赤司「………」

アルミン「こちらも温存すべき、か…。頼めるかい、アニ?」

アニ「当然」スクッ

ユミル(ほぉん、アルミン。ちょいと動くのが遅いがわかってくれたようだな…。なら、あたしがお膳立てしてやるよ)

ユミル(タイムアウトなんてもったいないだろう?)ニヤァ


111: 2016/02/11(木) 19:02:19.92 ID:qauEJcdT0

ユミル「………」

ダム ダム ダム

黒子(さっきはバレましたが、三度目の正直です。これがダメなら別の方法を…)

ユミル「」ダッ!

黒子「えっ!?」

ドカッ!

黒子「くっ!」ズデッ!

ユミル「おっととと」スタッ

ピピッーーー!!!

景虎「オフェンスチャージング!13番(ユミル)!」

ユミル「わりぃ、見えなかったわ」チラッ

高尾(なんだ?黒子を見損なったのか?)

黒子(この人…。僕を見ていない…。目線の先は…)チラッ

アルミン(ユミル…。君ってやつは…。アニを早く交代させるために…)

アニ「まったく…」ハァ


112: 2016/02/11(木) 19:03:35.71 ID:qauEJcdT0

ピッピー!

景虎「チーム進撃!メンバーチェンジだっ!」

アニ「ミカサ」クイクイ

ミカサ「」スタスタ

ミカサ「アニ…。13番(黒子)に気をつけ…」

アニ「わかってる。詳しいことはアルミンに聞きな。とりあえず任せなよ」

ミカサ「」コクリ

ミカサ(PG)170cm OUT
アニ (PG)153cm IN

高尾「あらら。ミカサちゃん交代しちゃうの?代わりは君?」

アニ「」

スタスタスタ

高尾(スルーねぇ…)ポリポリ


113: 2016/02/11(木) 19:04:34.38 ID:qauEJcdT0

アニ「まったく余計なファールを…」

ユミル「どうってことないだろ?それよりも…」

アニ「ああ。なんとなくだがわかってる。ボール運びは任せな」

ユミル「あいよ。まずはディフェンスだけどな」ニッ

アニ「そうだね」ぷいっ

ダム ダム ダム

高尾「さぁて一本いきましょうかね…」

アニ「」ザッ

高尾「おおっ、金髪少女。それにしても美人だねぇ」

アニ「」

高尾(また無視ですかそうですかっと)チラッ


114: 2016/02/11(木) 19:06:17.31 ID:qauEJcdT0

高尾(ディフェンスは変わらずマンツーマン。けど…)

ベルトルト「くっ!」ダッ!

緑間「ぬっ」ダッ!

高尾(そうだよなぁ。あの3P見せられちゃあマークしないわけにはいかないよな。)

高尾(おそらく195cmの真ちゃんをブロックできるのが彼ぐらいってわけだ。)

高尾(でもセンターがそこまで出てきちゃうとゴール下手薄だなぁ。)

高尾(あの5番(ライナー)とユミル…ちゃんでいいのか?二人で青峰と火神の190超えをおさえられるわけないじゃん!)ダダダッ!

アニ「!」ダダダッ!

コニー「助太刀するぜ!アニ!」ダダダッ!

エレン「ああ馬鹿!あいつはアニに任せとけばいいんだよ!」

ジャン「ほんと馬鹿だな!自分の持ち場を離れるなよ!」


115: 2016/02/11(木) 19:07:45.13 ID:qauEJcdT0

赤司(………ああ、なるほど。彼は馬鹿なのか。)

赤司「それで第1クォーターで6番(ベルトルト)がフォロー役のはずなのに彼がしゃしゃり出てきていたのか…」ボソッ

桃井「?」

高尾「おっとっとっと…ほいっと」バッ!

コニー「背中越しにパスだって!?」

アニ(ビハインドバックパス…)

ライナー(だがこれならカットできる!)バッ!

黒子「させません」バシッ!

ライナー「はぁ!?」

ベルトルト「ボールが軌道を変えた!?」


116: 2016/02/11(木) 19:08:45.92 ID:qauEJcdT0

火神「よっしゃあ!」パシッ!

ライナー「くそっ!あんなところにボールがいっちまった!」

火神「行くぜ!」ダッ!

ドカッ! ドサッ!

火神「あ!」

ユミル「いってぇな…」ムクッ

ピピッーーー!!!

景虎「オフェンスチャージング!10番(火神)!」

クリスタ「ナイスユミルぅ!!!」

ユミル「おう!クリスタ!」ニッ!


117: 2016/02/11(木) 19:10:06.79 ID:qauEJcdT0

火神(馬鹿な!俺が黒子からパスをもらう直前までこいつは俺から目を切って高尾の方を見ていた!)

火神(なのになんでパスが通った瞬間に俺の前に先回りできるんだ!?)

高尾「火神。やべぇぞ?おそらくあの女、俺と同じ鷹の目を持ってやがる…」ヒソヒソ

火神「じゃああいつは…」ヒソヒソ

高尾「コート全域が見えてるんだ…。だから黒子が曲げるパスも見切って…」ヒソヒソ

黒子「………」

リコ「まずいわね…。1度黒子くんをひっこめましょうか?」

赤司「いや、テツヤが出てまだ3分も経っていない。早計だな」

リコ「けど…」

赤司「テツヤならこれくらいの逆境…。跳ね返して見せるさ」


118: 2016/02/11(木) 19:11:33.72 ID:qauEJcdT0

アニ「………」

ダム ダム ダム

高尾(とにかく油断はできねぇ…。黒子が影の薄さを利用できねぇなら俺たちが真っ先に注意しなくちゃいけないのは…)

アニ「」バッ!

コニー「よっし!」パシッ!

高尾(普通のディフェンスしかできない黒子のマークマンってことになる!)

黒子「行かせません!」ダッ!

コニー「ほっ!ほっ!ほっ!」バッ!バッ!バッ!

黒子「くぅ!」

青峰(あん?)


119: 2016/02/11(木) 19:12:53.84 ID:qauEJcdT0

コニー「今だ!」ダダダッ!

黒子「くっ!」ダダダッ!

黄瀬「いいッスよぉ黒子っち!そのままくらいつけぇ!」

バシッ!

コニー「のわっ!?」ズテッ

黒子「青峰くん!」

青峰「第1クォーターでテメーの活躍見たときもしかしてと思ったが…」

青峰「やっぱ違ぇわ」

赤司(ふむ。彼のテツヤを抜く動作はいたって普通だった。)

赤司(もしかして彼はトリックプレーヤーではなく、敦専用に意表をつける程度の普通の選手なのか?)

アルミン(もしかしてばれちゃったかなぁ…)

120: 2016/02/11(木) 19:15:00.91 ID:qauEJcdT0

コニー「くそ!返せ!」バッ!

青峰「」シュン!シュン!シュン!

コニー「はえぇ!どこに何があるのか!」

アルミン(あるのはボールだよコニー…)

青峰「あばよ」ダッ!

バシッ!

青峰「あん?」

タンタンタン…

ピピッーーー!!!

景虎「ハッキング!13番(ユミル)!黒子ボール!」

ユミル「おいおい。そう急くなよ?」ケケケ

青峰(こいつ…。俺のドリブルを見切ってはじいたのか?)


121: 2016/02/11(木) 19:15:56.81 ID:qauEJcdT0

ユミル「そこの馬鹿がダメでもあたし達の中にはそれくらい見切れる奴がいるんだぜ?」

青峰「…それはテメーのことか?」

ユミル「まぁ今のはファールだったが…」チラッ

アルミン「サシャ、見えたかい?」

サシャ「ばっちしです!」ぐるる…

アルミン「よし、じゃあ頼むね?」

サシャ「お礼のパン!忘れないでくださいよ!」スクッ!

ユミル「…あいつなら普通に止めるさ」ニッ

青峰「おもしれぇ…」ニヤリ


122: 2016/02/11(木) 19:16:52.10 ID:qauEJcdT0

ピッピー!

景虎「チーム進撃!メンバーチェンジだ!」

笠松「またか…」

黄瀬「入れ替わりが激しいチームッスねぇ…」

コニー「頼むぜサシャ!」

サシャ「了解です!」

コニー(SF)158cm OUT
サシャ(SF)168cm IN

サシャ「へへへ」ザンッ!

青峰「…なんだ?」

サシャ「この6番!オッケーです!」ビッシィイ!

一同「!?」


123: 2016/02/11(木) 19:18:43.98 ID:qauEJcdT0

リコ「大胆不敵ねぇ」

桃井「大ちゃんの目の前で言いきるなんて…」

青峰「…ははっ!楽しませてくれるんだろうなぁ?」

サシャ「楽しむのは私が一方的に!ですけどね!」フーッ

高尾(…とりあえず仕切り直しだ。もう得点がはいっていない時間帯も長い。ここらで確実に点を取っておきたいところだ…)チラッ

高尾(!?ディフェンスが変わってやがる!ゴール下に5番(ライナー)!ペイントエリアと3Pラインの間に7番(アニ)と13番(ユミル)!)

高尾(フリースローラインより前の先頭に…6番(ベルトルト)だと!?そして…)

サシャ「がるるる…」ジリジリ…

青峰「はぁぁぁ…」ジリジリ…

高尾(青峰に12番(サシャ)がベタ張り…。これってもしかして…)


124: 2016/02/11(木) 19:20:16.53 ID:qauEJcdT0

赤司「ダイヤモンド・ワン、か…」

高尾(いやいやいや!フォーメーションはわかるぜ!?だけどなんで最高身長のアンタがそこに!?)

ベルトルト「」ザンッ!

高尾(しかも真ちゃんの方を重点的に守って、片側しか攻められないようにしてやがるのか!)

高尾「………。ならとりあえずは、正攻法でいってみるか。火神!」バッ!

火神「よし!」パシッ!

アニ「」ビタッ!

火神「くおぉ!?」

火神(マークがはえぇ!俺にシュートもドリブルもさせねぇ気か!?)


125: 2016/02/11(木) 19:55:28.08 ID:qauEJcdT0

黒子「火神くん!こっちへ!」

火神「黒子!頼む!」バッ

黒子「はぁあ!」バシッ!

青峰「ナイス、テツ」パシッ!

サシャ「あれ!?」

氷室「やっぱりすごいね…。彼のコート横断パスは…」

笠松「逆位置だった青峰まで一直線だ」

青峰「おらぁあ!」ヒュン!ヒュン!ヒュン!

ダダダッ!

サシャ「がるぅ!」ダダダッ!

青峰「!」

黄瀬「青峰っちの高速フェイクについていった!?」


126: 2016/02/11(木) 19:56:36.12 ID:qauEJcdT0

青峰「まぐれじゃなさそうだな!ならこれはどうだ!?」ブワッ! ブン!

サシャ「くっ!」ブワッ!

アルミン(その場で飛んで!型のないシュート(フォームレスシュート)!)

ガッシャアアン!!!


黒子 26-13 進撃


青峰「おまえの身長じゃあ止めらんねぇみた…」

サシャ「次は止められる気がしますね!」フーッ

青峰「ああ?」

サシャ「さっ!オフェンスオフェンス!」ダッ!

青峰「けっ!」ダッ!


127: 2016/02/11(木) 19:58:05.58 ID:qauEJcdT0

アニ「………」

ダム ダム ダム

アニ「」バッ!

ユミル「ナイスパス、アニ」パシッ!

火神(さて鷹の目を持つ女か…。ん?)

ユミル「さてと」グッパ グッパ

火神(なんで右手でドリブルして左手を握ったり開いたりしてんだ?)

グッパ グッパ グッパ グッパ

ユミル「よし、そろそろ…」ダッ!

火神(くる!)ダッ


128: 2016/02/11(木) 19:59:33.27 ID:qauEJcdT0

ダンッ!

火神(クロスオーバードリブル!左手に持ち替え…)

ビュン!

火神「…てない!?パス!?」

ライナー「ナイスパァス!」パシッ ブワッ! シュッ!

パスッ!


黒子 26-15 進撃


ユミル「あらら…。なんかおかしいな…」くびかしげ

火神(おかしい?左手のことか?つーかこいつパスはえぇな…)

火神(…って今はそれよりも!)クワッ!


129: 2016/02/11(木) 20:00:36.35 ID:qauEJcdT0

火神「なんでゴール下に誰もいねえんだよ!?」ガビーン!

黒子「仕方ないんです。青峰くんは12番(サシャ)につきっきりで、緑間くんも6番(ベルトルト)が外に移動したおかげで僕しか残ってなかったんです」

火神「青峰ぇ!緑間ぁ!」

青峰「うるせぇな、今いいとこなんだよ」シレッ

緑間「こいつが3Pを打つ可能性があったのだよ」シレッ

火神「うぎぎ…」

高尾(しかし、しっかり黒子がマークしてた5番(ライナー)にパスを通すなんて…。ユミルちゃんただもんじゃねぇな…)

サシャ「どうしたんですか?はやくボール入れてくださいよ?」ウズウズ

高尾「!?」


130: 2016/02/11(木) 20:01:35.67 ID:qauEJcdT0

青峰「おいおまえ。まさか…」

サシャ「はい!ずっとマンツーマンさせてもらいます!」

高尾(オールコートで青峰をマークするってのか!?)

青峰「ついて…これるかよ!」ダダダッ!

サシャ「待たんかい!」ダダダッ!

高尾「マジでやんのかよ…」

ダム ダム ダム

高尾(…嘘だろ?あれから青峰にパスする隙がねぇ。ずっとサシャちゃんが張り付いてやがる)

高尾(黒子を使おうにもユミルちゃんがいるせいでうかつには使えない。…けど!)


131: 2016/02/11(木) 20:02:54.16 ID:qauEJcdT0

黒子「」ダッ!

高尾(ユミルちゃんは今、右側に寄ってる!逆サイドの黒子へのパスなら!)バッ!

アニ「ふん」バシッ!

黒子「!?」

高尾「はぁあああ!?」

高尾(黒子が触る前にインターセプトされた!?)

ユミル「速攻だ!ベルトルさんも走れ!」ダダダッ!

ベルトルト「うん!」ダダダッ!

アニ「」ブォン!

ベルトルト「ナイスアニ!」パシッ!


132: 2016/02/11(木) 20:04:56.37 ID:qauEJcdT0

緑間「何をやっているのだよ高尾!速くもど…」

ガッシッ!

ユミル「ちょっとごめんよ?」グググッ

緑間(この女!速攻に行くと見せかけて俺にスクリーンを!?)

高尾(やられたぜ!ダイヤモンド・ワンの先頭にあのデカブツを置いたのは速攻の時に俺と1on1で勝負させるためか!)

高尾(この身長差じゃブロックに飛んだって!)

ベルトルト「はっ!」ダダダッ! ブワッ! シュッ!

パスッ!


黒子 26-17 進撃


高尾「くそ!差が広がら…」

ビィーーー!!!

景虎「タイムアウト、チーム黒子だ」


133: 2016/02/11(木) 20:05:53.34 ID:qauEJcdT0

赤司「なんだこのざまは?高尾?テツヤ?」ゴゴゴゴゴ

高尾「ぐぅ…」

黒子「………」

赤司「あと4分12秒で第2クォーターが終わるぞ?対抗手段は思いついているのか?」

高尾「それは…」

黒子「はい」

一同「!?」

赤司「………よし、信じようじゃないか。メンバーは代えない。リードを広げてこい」

黒子「はい!」

高尾「おい黒子?何か作戦でもあんのか?」ヒソヒソ


134: 2016/02/11(木) 20:06:42.83 ID:qauEJcdT0

黒子「いままで高尾くんは僕にパスの軌道を変えてもらうために、僕に向かってパスを出していましたよね?」

高尾「ああ」

黒子「では今度は普通にパスを他のみんなに放ってください。僕が独断でパスコースを変更します。」

高尾「そんなことできんのか?」

黒子「信じてください」ジッ

高尾「………。おっけい!黒子!」

ビィーーー!!!

景虎「タイムアウト終了だ」

火神「いくぞ!」

一同「おう!」


135: 2016/02/11(木) 20:08:06.31 ID:qauEJcdT0

高尾「………」

ダム ダム ダム

高尾(とりあえず青峰にはマークを振り切るまでパスが出せないから…)チラッ

火神「よこせ!」ダッ!

高尾(火神にパス!)バッ!

ビュイィン!

黒子「」バシンッ!

ベルトルト「なっ!?」

緑間「よし!」パシッ! ブワッ! シュッ!

ギュイイイン!!!

スパッ!


黒子 29-17 進撃


136: 2016/02/11(木) 20:10:25.55 ID:qauEJcdT0

ベルトルト「10番(火神)へのパスだと思ったのに、いつのまに…」

高尾「黒子のパスが通った?」

高尾(どういうことだ?鷹の目があるなら今の火神へのパスも、黒子のパスコースを変更させる動きも読めるはずじゃあ…)

黒子「高尾くん。僕たちは彼女たちの戦術をしっかりと見極める必要がありそうです」ヒソヒソ

高尾「戦術?」

ユミル「くぉらぁ!ベルトルさん!何のために先頭にいんだ!ブロック飛べや!」

ベルトルト「ごっごめん!」ヒーッ

ユミル「ったく男どもは使えねぇなぁ」ポイッ

アニ「」パシッ

ダム ダム ダム

高尾(そういやユミルちゃんは見切っていたが、この金髪少女はどうなんだ?)

高尾(さっき黒子へのパスをインターセプトしてたが、まさかこいつまで鷹の目を?)


137: 2016/02/11(木) 20:11:51.66 ID:qauEJcdT0

黒子「」サササッ バッ!

アニ「!」ダンッ! ダダダッ!

高尾(黒子をレッグスルーでかわしやがった!こいつも黒子が見えてる!…ってことは持ってんのかよ!?)ダダダッ!

アニ「シッ!」バッ!

ユミル「おっし!ナイスパス!」パシッ! グッパ グッパ グッパ

火神(また左手を…。なんだってんだ?)

ユミル「おらぁ!」ダンッ!

火神(またクロスオーバー!左手に持ち替えて…!来る!)ザッ!

ユミル「………」ピタッ! スゥッ…

火神「止まって下がっ…」

ユミル「シッ!」ブワッ! 

火神「3P!?」ブワッ!

ジッ!

ユミル「やべ!さわられた!リバンッ!」


138: 2016/02/11(木) 20:12:58.88 ID:qauEJcdT0

ライナー・ベルトルト「おう!」

青峰・緑間「………」ババッ!

ガシャ! コロコロコロ ポスッ!

火神「!」

ユミル「お、ラッキー。入ってくれたわ」ケラケラ


黒子 29-20 進撃


火神(3Pシュート…。…ん?そういやこいつ、右利きなのか…)

火神「…あ!」

高尾「まぁ今のはしゃーねーよ。さわったのに入っちまったんだか…」

火神「なぁみんな。相手の13番のことなんだけどよ………」



ユミル「」ニヤッ


139: 2016/02/11(木) 20:14:24.71 ID:qauEJcdT0

緑間「右利きが左手を気にする理由…」

高尾「あ~。利き手じゃない方をぷらぷらさせたりして、感触を確かめたりするあれか」

火神「そうだ。俺も経験あるからわかる。そしてあいつらは今まで大会に出たことがないって言ってたよな。」

火神「それってつまり、試合経験が圧倒的に少ないってことだろ?」

黒子「だから緊張して、利き手じゃない左手を使う前に感触を確かめるためのクセが出ているということですか?」

火神「そう!だからおまえらもなにか特徴とか気づいたら…」

青峰「そんなんはどうでもいいだろ」

火神「青峰…」

青峰「火神…。てめぇはいつからそんな弱腰クソ野郎になった?」

火神「なんだとぉ?」ギリッ

140: 2016/02/11(木) 20:15:32.84 ID:qauEJcdT0

青峰「それを俺らに伝えてなんだってんだ?もしまた抜かれたら気を付けてフォローしてくださいってか?」

火神「!」

青峰「今は13番(ユミル)にやられたが、次はぜってー止めるから俺に任せろとかなんとか言えねーのかテメーは?」

火神「ぐっ」

黒子「まぁまぁ青峰く…」

青峰「13番(ユミル)はテメーがなんとかしろ。俺は12番(サシャ)をやる」

火神「!」

青峰「第1クォーターのメンツで見られなかった野性的な匂いがしやがる…。女だからって容赦しねぇ…。叩き伏せる」

火神「…俺だって負けっぱなしでいる気はねぇよ!」

青峰「ならプレーで示せ、馬鹿が」ダッ!

火神「るっせぇ!」ダッ!


141: 2016/02/11(木) 20:16:36.28 ID:qauEJcdT0

緑間「…まぁ気にするに越したことはない。俺たちはできる限り敵の手を知る必要があるからな。」

緑間「特徴でも何でも、情報は共有すべきなのだよ」

高尾「おう!」

黒子「はい!」

ダム ダム ダム

高尾(そうだ…。俺だって黒子が相手に見破られた理由を見つけなきゃならねぇ。)チラッ

アニ「」ザッ!

高尾「ちんたらして…らんねぇよな!」ダッ!

アニ(ビハインドバックドリブル。パスでなく自分から攻めてきた)ダッ!


142: 2016/02/11(木) 20:17:33.41 ID:qauEJcdT0

高尾「あらよっ!」シュッ!

アニ(そしてバックパス。背中越しにいるのは…)チラッ

火神「」ダッ!

アニ(あいつか………!)

ガッ! シュイン!

青峰「おーし、ナイスパスだ」パシッ!

アニ(馬鹿な!?なんで背中通しのパスで逆方向にボールが飛んでいく!?)

ユミル(あのヤロー。エルボーパスしやがった!)

高尾「赤司の見よう見まねだが…。なんとかなるもんだな…」へっへっへ


143: 2016/02/11(木) 20:19:00.16 ID:qauEJcdT0

青峰「いくぜおらぁッ!」ヒュン!ヒュン!ヒュン!

サシャ「ぐるるるる!!!」バッ!バババッ!バッ!

青峰(やはりこいつ。俺のフェイク全部に反応してやがる…。)

青峰(普通、全部のフェイクにいちいち反応してたら隙だらけになるもんだが、こいつは体の芯が全くぶれねぇ…)

青峰(なによりこいつも持ってやがる…。“野生”ってやつを!)ダダダッ!

サシャ「ぐるぅ!」ダダダッ!

青峰「おら!」クルッ!

火神(ここで急停止からのロール!ロール中に放り投げるシュートを…)

サシャ「がるっ!」ブワッ!

青峰「!」ブンッ!


144: 2016/02/11(木) 20:20:37.54 ID:qauEJcdT0

サシャ「くっ!」

火神(反応しやがった!ブロックはできなかったがコースをふさいで…)

ガシャアアアン!

黒子「青峰くんが…外した…?」

青峰「ばぁか…。外したんじゃ…」ダダダッ! ブワッ! パシッ!

エレン「なっ!自分の外れたシュートを自分で空中で拾って…」

ライナー「マズイっ!」ブワッ!

青峰「ねぇよ!」ブォン!

ガシャン!

ライナー「ぐわっ!」ドサッ!

ピピッーーー!!!

景虎「ディフェンスファール5番(ライナー)!バスケットカウントワンスロー!」


145: 2016/02/11(木) 20:22:17.65 ID:qauEJcdT0

ジャン「サシャをかわし、ライナーをぶっ飛ばして、一人アリウープを決めやがった…」

エレン「すげぇ…」

青峰「おい女ぁ…」

サシャ「なん…ですか?」ハァ…ハァ…

青峰「才能は認めてやる。俺のシュートに反応したこともほめてやるが…」

青峰「それじゃあ俺の点取り(スコア)は止めらんねぇよ…」

サシャ「ぐぅ…」

景虎「ワンスローだ」サッ

青峰「」シュッ!

パスッ!


黒子 32-20 進撃


146: 2016/02/11(木) 20:23:11.03 ID:qauEJcdT0

アニ(フリースローも決められて3点プレイ…。差が縮まらないね…)

ユミル「おい…」ヒソヒソ

アニ「?」

ダム ダム ダム

高尾(さぁて次は何してくる?)

ベルトルト「アニ!」ダダダッ!

緑間(こいつ…。また3Pラインに移動した。このセンターはホントに3Pを打つのか?)ダダダッ!

アニ「」バッ!

ベルトルト「よしっ!」パシッ!

緑間(パスを受けた!?まさか本当に!)ザンッ!

147: 2016/02/11(木) 20:24:33.55 ID:qauEJcdT0

ユミル「おっしゃ、いくぜ!」ダダダッ!

アニ「」ダダダッ!

高尾「これは!」

火神「7番(アニ)と13番(ユミル)が両サイドから6番(ベルトルト)の元に!」

赤司(シザースプレー…)

アニ「」ダッ!

高尾「こっちか!?」ダッ!

ベルトルト「」ポイッ! サッ!

火神「がっ!6番(ベルトルト)が俺にスクリーン!?」

ユミル「ナイスベルトルさん!」パシッ!


148: 2016/02/11(木) 20:25:43.62 ID:qauEJcdT0

緑間(狙いは13番(ユミル!)の方!)

緑間「火神!スイッチだ!この女は俺が!」

火神「頼む!」

ユミル「」ダダッ! キュッ! ブワッ!

緑間(フリースローライン付近に切り込んでのストップジャンプシュート!だが…)ダッ!

緑間「振りきれていないのだよ!」ブワッ!

ユミル「ふっ!」シュッ!

緑間「!?」スカッ

パスッ!


黒子 32-22 進撃


149: 2016/02/11(木) 20:27:24.10 ID:qauEJcdT0

クリスタ「ナイッシュー!ユミル!」

緑間「………」

火神「お、おい。緑間?」

緑間「…火神。奴は右利きのはずだったな…」

火神「?ああ、奴は右手で3Pを…」

緑間「今あの女…。左手でシュートしたのだよ」

一同「!?」

黒子「それってまさか…」

高尾「両利きってことかよ!?」

緑間「おそらくあの女は相手のブロックに合わせて打つ手を変えるのだよ。だから俺もタイミングが合わなかった…」

一同「………」

ダム ダム ダム

高尾(ったく、とんでもねぇ選手がいたもんだぜ…。黒子が見える上に両利きとは…)チラッ

ユミル「?」


150: 2016/02/11(木) 20:28:56.37 ID:qauEJcdT0

アニ「アンタの相手はあたしだろう?」バッ!

パシッ!

高尾「しまった!」ダダダッ!

エレン「アニがボールを奪った!速攻だ!」

アルミン「いっけぇええアニぃいいい!!!!」ガバッ!

高尾「くっそ!」ダダダッ!

アニ「」ダダッ! ピタッ! ブワッ!

高尾(は?なんで速攻でレイアップじゃなくてストップジャンプシュートなんだよ!)

高尾(しかもそこ!3Pラインじゃねぇか!まるで俺がそこに全力でダッシュしてくるのがわかってたみたいな…)

シュッ! ドカッ!

アニ「グッ!」ズシャ!

高尾「ガッ!」ズデッ!

ヒュー… パスッ!

一同「!?!?!?」


151: 2016/02/11(木) 20:29:52.98 ID:qauEJcdT0

ピピッーーー!!!

景虎「プッシング!11番(高尾)!バスケットカウントワンスロー!」

エレン「うおおおおおお!!!!!」

クリスタ「やったやったぁ!!!」

高尾「すまねぇ…」スッ

パシッ!

アニ「手なんかいらないよ。自分で立てる」スクッ

高尾「そうかい…。なぁ、あんた、名前はアニでいいのか?」

アニ「」ピクッ

高尾「アルミンコーチが叫んでたからさ…。ほんとごめんな、アニちゃん?」

アニ「…ふん」ぷいっ


152: 2016/02/11(木) 20:31:19.72 ID:qauEJcdT0

高尾「…みんなすまねぇ!!!余計なことした!」ぺコッ!

黒子「気にしないでください高尾くん。笠松さんも言ってました。反省はインターバルの時にって。」

黒子「今は次のプレーのことを考えましょう」

緑間「残り時間はおよそ2分。まだまだやれることはあるのだよ、高尾」

高尾「………ああ。わかったぜ!」

景虎「ワンスローだ」サッ

アニ「」シュッ! パスッ!


黒子 32-26 進撃


マルコ「4点プレイだ!さすがアニだね!」

アルミン「吹っ飛ばされた時はひやひやしたけどね…」ボソッ

高尾「さぁて!取り返すぜぇ!」パシッ!

ダム ダム ダム

高尾「真ちゃん!」バッ!


153: 2016/02/11(木) 20:32:53.28 ID:qauEJcdT0

緑間「!」

ベルトルト(僕がベタ張りしてるのに、こっちにパス!?)

黒子「はぁあ!」バシンッ!

ベルトルト「またパスコースが変わった!?」

緑間(俺はおとりか、高尾)フッ

高尾(許せって真ちゃん)ニッ

火神「ナイス!黒子ぉ!」パシッ!

高尾(それにしても俺が真ちゃんにパスしたボールを黒子がムリヤリ捻じ曲げる方法だと鷹の目持ちのユミルちゃんに読まれないんだな…。)

高尾「これって一体…」

ライナー「なぜパスが曲がるのかはわからんが!簡単にはやらせん!」ダッ!

火神「おらぁ!」バババッ! ダダダッ!

ライナー(くそ!なんでこいつらはデカイうえに速いんだよ!)

火神「しゃっ!」ブワッ! パスッ!


黒子 34-26 進撃


154: 2016/02/11(木) 20:34:08.78 ID:qauEJcdT0

ライナー「くそう!抜かれた!」

アニ「ライナー…」ヒソヒソ

ライナー「あ?」

ベルトルト「はぁはぁ…。くそ…」

ユミル「おいベルトルさん…」ヒソヒソ

ベルトルト「ん?」

ダム ダム ダム

アニ「」チラッチラッ

黒子(7番(アニ)と13番(ユミル)は本当に隙がない…。ここはもう彼女たちから直接取るよりは…)チラッ

高尾(…おっけー黒子!)ニッ


155: 2016/02/11(木) 20:35:27.55 ID:qauEJcdT0

黒子「」ザッ!

アニ「!」ダッ!

高尾「おっとそっちはダメだ!」ダッ!

アニ「ちっ!」ダダッ!

エレン「おい…。アニのやつどんどん外側に…」

ジャン「あいつら!ボールを取りにいくんじゃなくて、アニを外側へと追いやって囲んじまうつもりなんだ!」

アニ「」ダム ダム ダム

高尾「…さぁて、もうエンドラインが近いぜ?どうするアニちゃん?」

黒子「」ジッ

アニ「まいったねほんとに…」チラッ

ユミル(よし!)パッ パッ パッ

火神(ハンドサインだと!?)


156: 2016/02/11(木) 20:36:43.65 ID:qauEJcdT0

ベルトルト「!」ダダダッ! ピタッ!

黒子「高尾くん!後ろ!」

アニ「ナイス」ダダダッ!

高尾「は!?」ドカッ!

ベルトルト「ぐっ!」グググッ

高尾「今度は俺にスクリーンかよ!?」

黒子「僕が追います!」ダッ!

高尾「頼む!」

ユミル「へへ…」パッ パッ

火神(またハンドサイン!?)


157: 2016/02/11(木) 20:38:09.04 ID:qauEJcdT0

ユミル「あばよ10番(火神)」ダッ!

火神「ま、待て!…ガッ!」

ライナー「ぐむぅ!」グググッ!

火神「俺には5番(ライナー)がスクリーンかよ!?」

アニ「シッ!」バッ!

ユミル「よし!いいパスだ!」パシッ!

緑間「行かさん!」ダッ!

黒子「」スススッ!

アニ(おっと…)パッ パッ

火神(は!?今度は7番(アニ)がハンドサインを!?)


158: 2016/02/11(木) 20:39:26.89 ID:qauEJcdT0

ユミル(オーケーアニ。13番(黒子)はそっちか…。なら!)バッ!

緑間「なっ!」

黒子(僕の狙った位置を外したうえで!7番(アニ)にリターンパス!?)

アニ「ふっ!」パシッ! ブワッ! シュッ!

パスッ!


黒子 34-28 進撃


緑間「こいつらの連携は普通じゃな…」

黒子「まだだ!」パシッ!

グルン! ビュオッ!!!

笠松「あれは!」

黄瀬「回転長距離(サイクロン)パス!」


159: 2016/02/11(木) 20:40:37.06 ID:qauEJcdT0

青峰「よくわかってんじゃねぇかテツ!」パシッ! ブワッ!

青峰「おらぁ!!!」ブォン!

ガシャアアン!


黒子 36-28 進撃


クリスタ「速攻からの、なんて豪快なダンク…」

青峰「ったく、敵の技術に酔いしれる暇があったら点取れ、馬鹿どもが」けっ

火神・緑間「」カチン!

黒子・高尾「」ガシッ!

緑間「…なぜ、はがいじめにするのだよ?」

高尾「いや、なんか真ちゃん、キレそうだったから?」

緑間「別にキレてなどいないのだよ!」フン!


160: 2016/02/11(木) 20:41:53.06 ID:qauEJcdT0

高尾「………」

ダム ダム ダム

黒子(…あ!もしかして!)

高尾「黒子、何か気づいたのか?」ヒソヒソ

黒子「ええまぁ。…とりあえず残りは30秒と少しです。ここは点を取るより僕を見破った真実を見極めたいと思います」ヒソヒソ

高尾「了解」ヒソヒソ

黒子(ならさっそく…)サササッ

アニ「」チラッ バッ!

高尾「くっそ!そっちにパスかよ!」

黒子(やはり!彼女が見ていたのは…)

ライナー「おっしゃ!ブチ込んでやるぜ!」パシッ! ブワッ!


161: 2016/02/11(木) 20:43:18.01 ID:qauEJcdT0

火神「なめんなぁ!」ブワッ!

ガッシッ! グググッ

ライナー「パワー勝負で!そう何度も負けられるかっ!」グググッ!

火神(なんてパワーだ!押し負け…)

青峰「しっかりしろ、馬鹿が」ブワッ! グッ!

火神「!」

リコ「青峰くんが火神くんの後ろからボールに手を添えた!?」

桃井「大ちゃん!!!」

青峰「世話がやけんなぁ。こんな筋肉馬鹿に負けんじゃねぇよ」グググッ!

火神「………へっ!当たり前だろうがっ!!!」バシッ!

ライナー「ぬおぉ!」ドサッ!

黄瀬「やったッス!二人がかりでダンクを防いだッス!」


162: 2016/02/11(木) 20:44:21.30 ID:qauEJcdT0

高尾「ルーズボールゲット!」パシッ!

ユミル「やべぇ!」ダダダッ!

火神・青峰「」ダダダッ!

高尾「走れぇ!!!」ブォン!

火神「おっしゃあ!」パシッ!

ユミル「くそが!」ダダダッ キュッ!

火神(よりによってこいつ!?だが現状は青峰と2対1だ!まずは!)バババッ!

ユミル「くっ!」バババッ!

火神(こいつ!連続フェイクに引っ掛からねぇ!だが時間はかけてらんな…)

青峰「よこせぇ!火神ィ!!!」


163: 2016/02/11(木) 20:47:02.16 ID:qauEJcdT0

火神「おう!青峰ェ!!!」バッ!

火神(そうだ!残り時間も少ない!ここはちんたらやってるよりパスが正解…)

???「」ダダダッ!

サシャ「ぐぅうう!」ブワッ! バシッ!

青峰・火神「!」

エレン「サシャがパスカット!?」

アルミン「でもボールが外に!」

サシャ(すいませんアルミン。私、6番さん(青峰)のフェイクは確かに全部見えたんです。)

サシャ(でも身体能力の差でしょうか。私には見えてはいても、止められそうにありません…)

サシャ(この人に先にボールを先に持たれたら、もう止められないみたいです。…だから!)

サシャ「あああああ!!!ボーーールーーーー!!!!」ガッバァ!!!

青峰(外に向かうボールに、飛び込みやがった!)


164: 2016/02/11(木) 20:48:17.58 ID:qauEJcdT0

サシャ「ふんが!」パシッ! バッ!

マルコ「ボールをコートの中に放り投げた!」

アルミン(サシャ!君ってやつは!)

サシャ「グッ!」ズシャアアアッ!!!!

クリスタ「サシャ!」



サシャ「ゴールまでぇ!!!つながんかいぃ!!!」



一同「!!!」



アニ・ユミル・ライナー・ベルトルト「おう!!!!」


165: 2016/02/11(木) 20:49:33.52 ID:qauEJcdT0

アニ「」パシッ! ダダダッ!

緑間「俺が止める!」ザッ!

アニ「そこを…どきな!」シュバババ!!!

緑間「なっ!?」

黄瀬「緑間っちを一発で抜いたぁ!?」

緑間「高尾!黒子!頼む!」

高尾「任せろ真ちゃん!」ダッ!

黒子「はいっ!」ダッ!

アニ「」チラッ

黒子(やっぱり!彼女は僕を見ていない!見ているのは…高尾くん!?)


166: 2016/02/11(木) 20:50:52.69 ID:qauEJcdT0

ユミル「アニ!よこしな!」ダダダッ!

高尾「そっちか!?」バッ!

アニ「」シュッ!

高尾(なっ!?ビハインドバックパス!?)

アニ「アンタのマネさ………頼んだよ?ライナー」

ライナー「おおおおお!!!」パシッ!

ダダダッ! ブワッ!

ライナー「くらえぇえええ!!!!」ブォン!

青峰「行かすか筋肉馬鹿が!!!」バシッ!

ライナー「んな!?」

エレン「あいつ!またライナーのダンクをはたき落としやがった!?」

笠松「良く戻ったぞ青峰ェ!!!」


167: 2016/02/11(木) 20:52:08.98 ID:qauEJcdT0

ベルトルト「くおぉ!」パシッ!

ジャン「だがルーズボールを拾ったのはベルトルトだ!」

黒子「させません!」バシッ!

ベルトルト(はじかれた!?どこから!?いやそれよりも!)グワッ!

マルコ「ベルトルトがルーズボールに飛び込んだ!」

ベルトルト「ユミル~!」バシッ! ズシャッ!

ユミル「ナイスベルトルさん!!!」パシッ!

火神「行かすかよ!!!」ザンッ!

氷室「大我も戻ってきた!残り5秒だ!」

ユミル「」グッパ グッパ パッ!パッ!

赤司(む?)


168: 2016/02/11(木) 20:53:29.21 ID:qauEJcdT0

アニ「!」ダダダッ!

火神(7番(アニ)が動いた!?いや残り時間3秒だ!打つならこいつ!左手も何やら動かしてるしなぁ!)ダッ!

景虎(む?この7番(アニ)、この位置から3Pを打つ気か?だとするとここにいたら邪魔になるか?)チラッ

ユミル「」ニヤァア

ユミル「しゃっ!!!」ダンッ!

火神(クロスオーバー!右手から左手にボールが…)チラッ

ユミル「おらぁああ!!!」ダンッ! ダダダッ!

火神「んな!?」

黒子(ただのクロスオーバーで火神くんがあんなにもあっさり!?)


169: 2016/02/11(木) 20:54:34.98 ID:qauEJcdT0

ユミル「おらっ!」ブワッ! シュッ!

パシッ!


黒子 36-30 進撃


ピィーーーーー!!!!!

景虎「第2クォーター終了だ!」

クリスタ「ユミルすっご~い!!!」

ベルトルト「ナイス…シュート…」ゼィ…ゼィ…

ユミル「つらそうだなベルトルさん…。ほら肩貸してやっからベンチ行こうぜ?」グッ

ベルトルト「…すまない」

サシャ「あの~、私もお願いしたいんですが…」はぁ…はぁ…

ユミル・アニ「………」

サシャ「無視ですかそうですか」イジイジ

ライナー「俺が貸してやるからいじけるなって…」ポンポン

火神「…最後のは…。一体なんだったんだ…?」

火神(いや!今はそれよりも!)ギリッ!


170: 2016/02/11(木) 20:56:13.93 ID:qauEJcdT0

とりあえずいったん休憩します。

第2クォーター終了しました。

今日中にもう一度書けるようにしますので。

どうぞよろしくお願いいたします。

それでは

173: 2016/02/11(木) 22:58:58.30 ID:qauEJcdT0

インターバル

高尾(最悪だ…。第2クォーターだけだと19-20で負け。しかも俺たちは攻撃的なメンバーを揃えてこのざま…)

高尾(ぜってぇ赤司に怒られる…)汗ダラダラ

火神「すんませんしたっ!」ぺコッ!

高尾「!?」

火神「俺が13番(ユミル)をおさえられなかったせいで!こんなに点取られて!」

黒子「火神くん…」

赤司「たしかに…。あの13番(ユミル)だけで20点中7点。アシストを含めると彼女の起点から14点取られたことになる」

緑間「そんなにか…」

火神「だが彼女は第1クォーターにいなかった選手だ。貴重なデータを取ることができた。礼を言うよ火神?」

火神「お、おう…?」


174: 2016/02/11(木) 23:00:05.77 ID:qauEJcdT0

赤司「それよりもだ…」ギロッ

高尾(来たぁ~!!!)ビクッ!

赤司「何か、わかったんだろうね?高尾?」

黒子「はい」

高尾「!?」

黒子「高尾くんの助言で、僕は見極めることができたんです」

高尾(俺!?)

赤司「ほう?」

黒子「13番(ユミル)、そして7番(アニ)が僕を見つけるときに共通していること…。それは僕を見ていないことです」

リコ「見てないって…。見えないのとは違うの?」

黒子「違います。彼女達は僕を見つけてかわしたんじゃない。」

黒子「僕を見つけるすべをもってして、僕を見ないままにかわしたんです」


175: 2016/02/11(木) 23:01:26.22 ID:qauEJcdT0

赤司「そのすべとは?」

黒子「火神くん、青峰くん、緑間くん、そして鷹の目を使っていないときの高尾くんの…」

黒子「視線です」

一同「?」

赤司「なるほど…」

桃井「えっと、テツくん?どういうこと?」

黒子「たとえば、高尾くん。君は僕が隣にいるときにわざわざ鷹の目で僕の位置を把握しますか?」

高尾「いや…。黒子が影を極端に薄めてるときならともかく。味方同士でなおかつ隣にいるってんなら、普通に見るな」

黒子「そうだと思いました。鷹の目をもつ高尾くんですら、僕の位置を把握する時に、一度は僕の姿を確認します」

笠松「おいおいまさか!?」

黒子「おそらく彼女達は、僕以外の4人が見た…、いえ、彷徨わせていた視線の交点を探し当て、そこに僕がいると推測したんです」


176: 2016/02/11(木) 23:03:17.28 ID:qauEJcdT0

氷室「馬鹿なっ!4人全員が黒子くんを同じタイミングで見るわけじゃないんだぞ!?」

黄瀬「その通りッス!3人…いや2人1人のときだってあるはずッス!その中で視線の交点を見つける!?そんなこと…」

赤司「それを彼女達はやって見せた…。それがテツヤの結論か?」

黒子「…高尾くんが、鷹の目を持っているなら僕独断のパスコース変更が読まれないのはおかしいっていう言葉で気づきました。」

黒子「だって僕の独断って言うことは、敵味方問わず僕以外の全員が、僕を見つけられていない状況ということなんですから」

黒子「チームメイトも僕を見つけていない状況。つまり彷徨わせた視線が一回も僕を交点にしていない状況では、彼女達もさすがに僕を見つけられていないんです」

黒子「これが疑似鷹の目の正体です」

一同「………」


177: 2016/02/11(木) 23:04:24.25 ID:qauEJcdT0

赤司「わかった。その結論を聞き入れよう」

一同「!?」

赤司「黒子、よくやった。そして高尾。よく不審点に気づいてくれた。君にも礼を言うよ」

高尾「いやぁ…、その…。………まぁな!」

黒子「………ふぅ」

高尾(サンキュー、黒子ぉ!)ポロポロ

黒子(高尾くん…。どれだけ赤司くんが怖かったんですか…)

赤司「相手の特徴がさらにはっきりしてきたところで次のメンバーだが………」


178: 2016/02/11(木) 23:05:55.20 ID:qauEJcdT0

インターバル 進撃サイド

サシャ「はぁ…はぁ…」ぐったり

ベルトルト「ゼィ…ゼィ…。うっぷ…」

ユミル「おいおい…。大丈夫かよベルトルさん」

クリスタ「二人とも、ドリンクあるから飲んで?」ハイコレ

アルミン(予想以上に消耗が激しい…。サシャは20cm以上の身長差で、さらにキセキの世代のエース、青峰にオールコートマンツーをしていたんだ。)

アルミン(途中出場とはいえかなりきつかっただろう…)

アルミン(ベルトルトにいたっては第1クォーターでキセキの世代の2m超えセンター、紫原とずっとゴール下でポジション争いをし続けていた)

アルミン(さらに第2クォーターではキセキの世代のNo.1シューター、195cmの緑間を孤軍奮闘で守り続けてくれた…)

アルミン(ここは一度休ませないと、最後まで持たないかもしれない!)カッ!

アルミン「みんな!次のメンバーだけど、アニとユミルがすごく調子がいいみたいなんだ。だから引き続き2人には主軸として出てもらうからね!」

ユミル「問題ないぜ?」

アニ「全然疲れてないからね」


179: 2016/02/11(木) 23:07:11.25 ID:qauEJcdT0

アルミン「ありがとう!そして、サシャ、ベルトルト。君たちには休んでほしいんだ。」

エレン「おいアルミン!ベルトルトはゴール下の要だぜ?今抜けられたら…」

アルミン「そこはライナーに頑張ってもらうさ」チラッ

ライナー「お…おう!任せておけ!」

アルミン(…やせ我慢が目に見えてる…。第2クォーターで一番仕事をさせてもらえなかったのはライナーだ…。自慢のパワーもことごとく防がれているし)

アルミン(でも体力的には君はチームで1、2を争うほどタフだ。精神的に負けなければまだまだ戦えるはずなんだ。)

アルミン(持ちこたえてくれ、ライナー!)

コニー「じゃあ交代は誰になるんだ?」

アルミン「交代のメンバーは………」


180: 2016/02/11(木) 23:08:13.54 ID:qauEJcdT0

景虎「第3クォーターだ。はじめるぞ!」

ザッ!

第3クォーターメンバー

4番 赤司(PG)173cm VS 7番 アニ (PG)153cm
7番  緑間(SG)195cm VS 13番 ユミル(SG)172cm
12番 氷室(SF)183cm VS 11番 マルコ(SG)178cm
6番  青峰(PF)192cm VS 8番 エレン(SF)170cm
10番 火神(PF)190cm VS 5番 ライナー(PF)185cm


181: 2016/02/11(木) 23:10:02.29 ID:qauEJcdT0

エレン「よっしゃあああ!!!俺の出番だぁああ!!!」

緑間「何かうるさいのが出てきたのだよ…」はぁ…

火神「センターが消えたな…」

氷室「そのようだね」

ユミル「あの消える奴は引っ込んだな…」ヒソヒソ

アニ(…これで少しは楽になるか?)

赤司(…などとでも考えているのだろう?やはり黒子と君たちのマッチメイクは避けさせたほうが無難なようだ…。)

赤司(対処法はいくらでも考えられるが念には念を入れるとしよう)

赤司(それよりも僕は君たちの戦術を解明させてもらう。君たちが第2クォーターの最後のほうで見せた2人だけのハンドサイン…)

赤司(おそらく君たちは他の仲間にも内緒で何かを協力して行っている。そしてそれはラストプレーで火神を抜き去ったあのドリブルにも関係があるはずだ…)


182: 2016/02/11(木) 23:10:41.50 ID:qauEJcdT0

景虎「それではチーム黒子のラインアウトからだ」スッ

氷室「赤司!」バッ!

赤司「」パシッ

ダム ダム ダム

赤司(ディフェンスは…)チラッ

エレン「駆逐してやる」ギロッ!

青峰「あん?」

ユミル「へっへっへ」ザッ!

緑間「む?」


183: 2016/02/11(木) 23:11:53.86 ID:qauEJcdT0

赤司(大輝に8番(エレン)、真太郎に13番(ユミル)がマンツーマン。そして…)

マルコ「アニ。気楽にね。抜かれても後ろはいるから」

ライナー「そ、そうだぞ!俺がつ、ついてる!」

アニ(はぁ…。声からして自信喪失具合がハンパじゃないんだけど…)

赤司(フリースローラインと3Pラインの間に7番(アニ)、ゴール下よりは少し高い位置に5番(ライナー)と10番(マルコ)が構えている…)

笠松「これは………トライアングル・ツーか?」

黄瀬「ホント次から次へと…」

黒子「個人個人にあった戦術を展開してくるんですね」

高尾「向こうのコーチは戦術をいくつ用意してるんだよ…」

アルミン(みんな…。持ちこたえてくれ)ギュッ


184: 2016/02/11(木) 23:12:49.68 ID:qauEJcdT0

赤司「」バッ!

火神「ナイスパス!」パシッ!

ライナー「おお!」ダッ!

火神「っしゃ!」バババッ! キュインッ!

ライナー(また!抜かれた!)

ダダダッ! ブワッ!

火神「おうらっ!」ブン!

ガシャン!


黒子 38-30 進撃


黄瀬「ナイスダンク!火神っち!」


185: 2016/02/11(木) 23:13:54.39 ID:qauEJcdT0

赤司(ここは火神に気持ち良く攻めてもらうことが重要だな。第2クォーターでだいぶ13番(ユミル)にやられたからね。)

赤司(フラストレーションがたまっていただろう?)

赤司(それにマッチメイクの心を折りにいけて一石二鳥だ…)チラッ

ライナー(また…俺のところから…)ギリッ

マルコ「ライナー。僕のフォローが遅かったんだ。気にしないでくれ」ポンポン

ライナー「お、おう…」タッタッタッ!

アニ「………」

ダム ダム ダム

ユミル「どーすっかなぁ…」

赤司(ボール運びを13番(ユミル)?…確かに7番(アニ)に代わって運んでいたときもあったが…)


186: 2016/02/11(木) 23:14:47.00 ID:qauEJcdT0

ユミル「さぁてと…」

ユミル(ディフェンスはマンツーマン。あたしに4番(赤司)、アニに12番(氷室)、マルコに7番(緑間)、ライナーに10番(火神)、そして…)チラッ

エレン「」ギロッ!

青峰(なんで俺の相手はこうちっさいやつばっかなんだよ…。)

青峰(まぁ張り合えそうなのが5番(ライナー)と6番(ベルトルト)くらいしかいねぇからしかたねぇんだけどよ…)

ユミル(退屈そうだな?てめぇの相手はなかなか楽しませて…)

ユミル「くれんだぜ!」バッ!

赤司(パスミス?)


187: 2016/02/11(木) 23:15:30.74 ID:qauEJcdT0

青峰(どこ投げてんだよ…。こんなの楽勝で取れ…)

エレン「俺のだぁああ!!!」

ダダダッ! ドッガァ!!!

青峰「なっ!」トトト… ドタッ!

エレン「おっし!ボールゲット!」パシッ! ブワッ! シュッ!

パスッ!


黒子 38-32 進撃


火神「景虎さん!今のはファールだろ!…じゃないのか!?」

黒子(火神くん。敬語に言い直し切れてません…)


188: 2016/02/11(木) 23:16:16.80 ID:qauEJcdT0

景虎「まぁ難しいところだが、体をうまく入れた、許容範囲の接触プレーとして判断させてもらった。ノーファールだ」

赤司「贔屓目に見たわけではないんですね?」

景虎「当たり前だ。俺は見たことを見たままに判断する」

赤司(見たことを…か)チラッ

ユミル「?」

青峰「あのガキぃ…」ピキピキ

緑間「落ち着くのだよ、青峰」

赤司(やれやれ、火神に大輝…。二人のご機嫌取りが必要のようだ…)


189: 2016/02/11(木) 23:17:19.25 ID:qauEJcdT0

赤司「………」

ダム ダム ダム

エレン「」ギロッ

青峰(さっきからガンたれてくる上に接触プレーもおかまいなし…)

青峰「…いい度胸だ。てめぇがどんなプレーヤーだとしてもだ…」

エレン「あ?」

青峰「俺に勝てるのは…俺だけだ」ギュン!

エレン「あ!待ちやがれ!」ダッ!

キュッ! キュイン!

アルミン(切り返しも速い!振り切られる!)

ジャン「遅れんじゃねぇぞ!氏に急ぎ野郎!」

エレン「わかってら!!!」


190: 2016/02/11(木) 23:18:28.13 ID:qauEJcdT0

赤司「」バッ!

青峰「おっし!」パシッ!

エレン「んなろ!」ザンッ!

青峰「なんとか着いてきたみたいだが、俺のドリブルに着い…」

エレン「うらぁ!」ババッ!

青峰「おっと」クルッ!

エレン「あ!」

青峰「話の途中だろが、せっかちなヤローだぜ」ダダダッ!

クリスタ「ロールでかわして…。エレンを置き去り!?」


191: 2016/02/11(木) 23:19:38.89 ID:qauEJcdT0

ユミル「ちっ!あたしが止め…」バッ!

青峰「ふっ!」ギュイン!

ユミル(はえぇ!スピードに乗っちまうとこんなに違うのかよ?)

サシャ「ユミルまで!?」

マルコ「僕が!」バッ!

青峰「はっ!」ギュイン!

マルコ「くぅ!」

ジャン「マルコも抜かれた!」

青峰「後はてめぇだけだ筋肉馬鹿が!」

ライナー「ぐぅ…」タジッ…

青峰「腰を引くな!ボケが!どっしり構えやが…」

バシッ!

青峰「あん!?」


192: 2016/02/11(木) 23:20:34.81 ID:qauEJcdT0

エレン「オレのボールだ!返せっ!!!」ギラッ!

青峰(こいつ…)

ピピッーーー!!!

景虎「ハッキング!8番(エレン)!」

ユミル「ナイスファール、エレン!」シシシ

赤司「大輝、追いつかせるとはらしくないね。それに5番(ライナー)になにか叫んでいたかい?あれは…」

青峰「なんでもねぇよ。それよりも赤司…。スローイン直接俺にくれ…。」ジッ

赤司「………いいだろう」

青峰(俺の勘違いか…。はたまた12番(サシャ)の二番煎じか…。それとも…)


193: 2016/02/11(木) 23:21:53.16 ID:qauEJcdT0

景虎「チーム黒子のラインアウトからだ」スッ

赤司「」バッ!

青峰「」パシッ!

エレン「駆逐!」ギロッ!

青峰(こいつの動きは単調だ…。こいつを先に動かしたら確実に裏が取れる。)

青峰(だがこいつは俺が抜き去った後のリカバリーがはえぇ…。なら!)

青峰「おうら!」シュン!シュン!シュン!

火神「青峰の高速変則ドリブル!」

エレン「んなろ!」バババッ!

氷室「それに追いすがっているだと!?」

青峰(いや、これだけなら12番(サシャ)もやれた…。こいつは…)

エレン「はっ!」バッ!

バシッ!


194: 2016/02/11(木) 23:23:04.18 ID:qauEJcdT0

青峰「!」ダダダッ! パシッ!

ダム ダム ダム

ミカサ「エレンが…。ボールは取れなかったとはいえ、青頭のドリブルをはじいた?」

クリスタ「すぐに取り返されてまたドリブル始められちゃったけど…」

青峰(こいつ!ドリブル中の俺のボールに触りやがった!ただ反応する、着いてくるだけじゃねぇ!)

青峰(俺からボールを………。奪いかけた…)

青峰「こっちは本物だったみてぇだな…」ニヤッ

エレン「いいからボールよこせ!」バッ!


195: 2016/02/11(木) 23:24:40.61 ID:qauEJcdT0

青峰「ふっ!」クルッ!

エレン「!」ババッ!

青峰「!」

火神(あの青峰のロールに反応するだと!?)

赤司(だが大輝の狙いは…)

青峰「逆だぜ!」クルッ!

ユミル「ロールの2連続!?」

アニ(しかも1回目とは逆回転。その上これは…)

青峰「シッ!」ブン!

エレン「おうらっ!」バッ! バシッ!

青峰「んだと!?」


196: 2016/02/11(木) 23:25:46.71 ID:qauEJcdT0

リコ「信じられない!あの青峰君のフォームレスシュートを1発目でブロックするなんて!?」

エレン「ルーズボールッ!」

アニ「エレン!アンタは走りな!」パシッ!

エレン「!おう!」ダダダッ!

青峰(ロールに反応しただけじゃねぇ。俺のシュートをブロック…)

青峰(確かにあのロール中のシュートは12番(サシャ)に対して一度見せてたが…)

青峰(一度見たプレーなら反応できるとでもいうのかよ…)

青峰「…ハッ!自分のプレーがことごとく防がれていくこの感覚!いいじゃねぇか!」


197: 2016/02/11(木) 23:27:24.39 ID:qauEJcdT0

アニ「エレン!」バッ!

エレン「おっし!」パシッ! ダダダッ!

火神「俺が止める!」ザンッ!

エレン「」バッ!

火神(右!いや見え見えだ!ここから切り返しが…)

エレン「おせぇ!」ガッ! ダダダッ!

火神(こいつ!体をムリヤリねじ込んでまっすぐに突っ込んできやがった!?しかも当たりがつえぇ!)

景虎(おいおい。ホントに荒っぽい奴が出てきたな。だがファールを取るほどではない。)

景虎(こいつには試合の流れを変える勢いが確かにあるようだ)

エレン「」ダダダッ! ブワッ!

氷室「行かさない!」ブワッ!

桃井「さすが氷室さん!レイアップに対してドンピシャのブロック………あっ!」

エレン「」スッ


198: 2016/02/11(木) 23:28:19.47 ID:qauEJcdT0

黄瀬「ミカサちゃんと同じダブルクラッチ!?」

氷室(悪いがそれなら想定済みだ。君くらいの身長ならそれくらいしてくるだろうと思ったからね!)グワッ!

エレン「おおおっ!」グググッ!

氷室(…まだボールを放さないだと!?この跳躍力!ジャンプの高さは大我より全然ないが、滞空時間は、まさか大我以上!?)

エレン「オラッ!」シュッ! 

パスッ!


黒子 38-34 進撃


クリスタ「やったぁあ!!!」

アルミン「っし!」グッ!

高尾「ダブルクラッチの…リバースショット…」

笠松「高さがあるわけじゃねぇのに。一体どれだけ宙にいたんだよ」


199: 2016/02/11(木) 23:29:09.45 ID:qauEJcdT0

ユミル「ナイス!エレン!さぁおまえら戻れ!」

エレン「おう!」

火神「!」チラッ

緑間「」コクリ

火神「緑間!」バッ!

緑間「気を抜きすぎなのだよ」パシッ!

サシャ「ああっ!」

コニー「ゴール下からのトンデモ3Pがくる!?」

赤司「!真太郎!」

ユミル「…気ぃ抜いてんのはテメェだよ」バシッ!

緑間「!?」


200: 2016/02/11(木) 23:30:27.56 ID:qauEJcdT0

笠松「あいつ仲間に戻るように指示出しときながら一人敵陣に残ってやがった!」

高尾「真ちゃんがシュートフォームに入る直前をねらって!?」

黒子(以前僕が緑間君からボールを奪った同じタイミングでボールを奪った!?)

ユミル「おっしゃ!」パシッ! パッ パッ

火神(またハンドサイン!?)

アニ「」ダダダッ!

景虎「むっ…」チラッ

赤司(そういうことか…)ニヤリ


201: 2016/02/11(木) 23:31:09.72 ID:qauEJcdT0

ユミル「おらっ!」ダンッ!

火神(ただのクロスオーバーのはず!なのに…)チラッ

ユミル「おらぁああ!!!」ダンッ! ダダダッ!

火神(くそっ!またボールが消え………!)

パシッ!

ユミル「…は?」

赤司「そこまでだ」 ダム ダム ダム

ジャン「なんだよ今の…。ユミルが10番(火神)を抜いたと思った瞬間に4番(赤司)がボールをぶんどってやがった」

アルミン「速すぎる…」


202: 2016/02/11(木) 23:32:31.74 ID:qauEJcdT0

赤司「大輝」ブォン!

青峰「おう」パシッ! 

ライナー「おおおっ!」ダダダッ!

青峰「」ススッ!

ライナー(こんな…。あっさりと…。抜かれ…)

青峰「」ブワッ! ブン!

ガッシャァン!!!


黒子 40-34 進撃


黄瀬「ナイスダンク!青峰っちぃい!!!」

コニー「くぅ!せっかくボールを奪ったのに!」

赤司「さてと…。君たちの手品のタネはわかった。なかなか面白かったが2度も見せるものじゃないね」

ユミアニ「」


203: 2016/02/11(木) 23:33:58.60 ID:qauEJcdT0

赤司「君たちは二人でハンドサインを取り合っていた。」

赤司「最初はお互いに敵の位置を教え合うことでパスを相互に受け取りやすくすることが目的かと思っていたが…」

赤司「重要なのはハンドサインによってもう一人を好きな方向に動かすことだった」

火神「好きな方向に動かす?」

赤司「そして火神を抜く前に、もう一人を動かす方向は2連続で…景虎さんの真正面へ、だった」

氷室「まさか!」

景虎「オレの視界を塞ぐ…。ブラインドだったってことか…」

赤司「俺は見たことを見たままに判断する、でしたね?確かに本質を見ることができなければこんな手品で火神が2度も抜かれるわけがない。」

赤司「この技を見れなかったのは火神だけでなく景虎さんも同じということだ」

火神「?」


204: 2016/02/11(木) 23:35:58.59 ID:qauEJcdT0

赤司「13番(ユミル)は右手でドリブルしながら左手を動かしていた。」

赤司「いかにもこれからクロスオーバードリブルを開始して右手から左手にボールが移動しますよ、と言っているようなものだったな」

黒子「…!まさか視線誘導(ミスディレクション)!?」

赤司「その通りだ。火神に左手を注目させ、他の情報を希薄にした。」

赤司「そしてそのタイミングで7番(アニ)が景虎さんにブラインドを仕掛ける。そして13番(ユミル)がその隙にやったこと。それは…」

赤司「キッキングだ」

ユミル(完全にバレてやがる…)

アニ「はぁ…」

黄瀬「キッキングって。ボールを蹴ったってことッスか?」


205: 2016/02/11(木) 23:38:25.31 ID:qauEJcdT0

赤司「クロスオーバードリブルは自分の体の中心あたりで一度ボールをバウンドさせて逆の手にボールを渡らせる。」

赤司「彼女はボールをバウンドさせ左手方向に跳ね上がる直前のボールを左膝で受け、跳ね返し、右手に戻した。」

赤司「火神は右手で操っていたボールが左手方向に飛んでいくはずと思い込み、左手を注視していた。」

赤司「だが彼女はそれよりも前の段階で膝を使い、ボールのバウンドする方向を変えていた。」

赤司「これが火神の言っていた途中でボールが消えたことの正体だ」

一同「………」

赤司「勘違いしないでほしい。俺は君たちの反則を公にして罰則を与えたいわけじゃない。」

赤司「こんな手品は二度と通じないと教えてやるためのものだ」

赤司「さぁ。続きをやろうじゃないか」ゴゴゴ

ユミル「」ゾクッ

アニ(これは、ヤバいよアルミン…)

アルミン「………」


206: 2016/02/11(木) 23:39:49.41 ID:qauEJcdT0

アルミン(予想の通り、アニとユミルの連携は封じられた。ただ彼女たちはそれをしなくても充分の強さがある。)

アルミン(それにエレンも加えた3人は孤軍奮闘でそれぞれ赤司、緑間、青峰にくらいついてくれた。)

アルミン(だけど火神、氷室の二人は僕の予想をはるかに超えて手ごわく、マルコ、ライナーの二人をものともしない。)

アルミン(赤司もそれがわかっているようで2人にパスを集中させ、氷室は基本に忠実なテクニックで。火神は超人的な跳躍力で2人を蹂躙した。)

アルミン(一度は4点差まで追いすがった開始2分からさらに2分。点差は10点の二桁差にまで広がっていた)


黒子 48-38 進撃


ジャン「くそっ!なんとかアニと氏に急ぎ野郎が2点ずつ返したが10番(火神)と12番(氷室)が止まらねぇ!」

アルミン(いや、それよりももっと良くないのは…)チラッ


207: 2016/02/11(木) 23:40:32.90 ID:qauEJcdT0

ライナー「ゼィ…ゼィ…」

クリスタ「ライナー。苦しそう」

コニー「仕方ねぇよ。あいつが抜かれまくったせいで点差が広がってんだから」

クリスタ「ちょっとコニー!」

サシャ「マルコは自分が抜かれた後もうまくフォローできているんですがライナーは、その…。なんというか…」

クリスタ「サシャまで!」

アルミン(第3クォーターまではもって欲しかったけど、もう、一度下げないとまずいか)

マルコ「エレン!12番(氷室)がスクリーンだ!」

エレン「あっ!」ガッ!

氷室「悪いね」グググッ!


208: 2016/02/11(木) 23:41:30.66 ID:qauEJcdT0

青峰「ったく、そんなんいらねぇってのに」ダダダッ!

赤司「」バッ!

青峰「ナイス赤司」パシッ!

ライナー「」ザンッ!

青峰「もうおまえ…」

青峰「いらねぇわ」キュインッ!

ライナー「ぐむっ」ドタッ!

黄瀬(アンクルブレイク。もう足もフラフラッスからどうしようもないッスね)

青峰「」ブワッ! ブン!

ガッシャァン!!!


黒子 50-38 進撃


209: 2016/02/11(木) 23:42:47.94 ID:qauEJcdT0

ライナー「ハァ…ハァ…」

青峰「…わかるかよ?この5分間のシュートは全部ゴール下だ。」

青峰「バスケにおいてゴール下で体張れねぇ奴がいるチームはバカスカ点が取られる」

ライナー「そんなこと…わかって…」

青峰「わかってねぇ。てめぇが力量もわきまえずに俺らのドライブに向かってくっからこの点差になってんだ。」

青峰「………自分の仕事をしねぇ今のてめぇはチームのお荷物なんだよ」

ライナー「!」

ライナー「ぐぅうう…」ガクッ

アルミン「…メンバーチェンジお願いします。」

ピッピー!

景虎「チーム進撃!メンバーチェンジだ!」


210: 2016/02/11(木) 23:43:34.73 ID:qauEJcdT0

笠松「5番(ライナー)をひっこめて代わりに出すのは…」

黄瀬「うっわ…。マジッすか?」

アルミン「作戦はさっき伝えた通りだよ。頼むね二人とも」

コニー「任せろ!」

サシャ「了解です!」


ライナー(PF)185cm OUT
コニー(SF)158cm IN


マルコ(SG)178cm OUT
サシャ(SF)168cm IN


マルコ「ライナー。肩を貸すから。立って」

ライナー「………」

マルコ「まだ負けてないんだ!頼むから立って歩いてくれ!ライナー!」

ライナー「」グググッ ズッ ズッ ズッ


211: 2016/02/11(木) 23:44:38.49 ID:qauEJcdT0

緑間「どう思う?赤司?」

赤司「チーム身長をここまで下げてやれることはおそらくあれしかあるまい。ならこちらも変えておくべきだな」

ピッピー!

景虎「チーム黒子!メンバーチェンジだ!」


青峰(PF)192cm OUT
紫原(C)208cm IN


火神(PF)190cm OUT
高尾(PG)176cm IN


氷室「スピードに対抗させるなら敦じゃなくて笠松さんじゃないのかい?まぁ敦も本気で走るとすごく速いけどさ」

赤司「とりあえず大輝と火神は最初の5分でずいぶん暴れてもらったからね。大輝は最後の最後で不機嫌になってしまったがご機嫌取りは充分だろう」

赤司「だから残り5分は敦に機嫌を直してもらうさ。丁度いらつかせた張本人も出てきたことだしね」

緑間「なるほどな」

212: 2016/02/11(木) 23:45:33.59 ID:qauEJcdT0

コニー「おまえら!作戦だけどよ!」

ユミル「言わなくてもわかるわ!クッソ!ここにきてあのめちゃくちゃ疲れるやつかよ!」

エレン「あれか?あれなんだな!?」

アニ(アルミン…。そういうことなんだろ?)チラッ

アルミン(ああ。君達には悪いけど。ここで体力を使い果たす勢いでやってもらうからね)コクリ

アニ(了解だよアルミン)フン

ダム ダム ダム

アニ(さてとりあえずはどこから攻めるか?)


213: 2016/02/11(木) 23:46:29.86 ID:qauEJcdT0

赤司「」バッ!

アニ(速っ!)ババッ!

高尾「アニちゃん隙あり!」バッ! パシッ!

アニ「くっ!」

エレン「ボール取られた!戻れ!」ダダダッ!

コニサシャ「了解!」ダダダッ!

高尾(あり?自陣に戻んの?あのディフェンスじゃないのか?)チラッ

ユミル「」プルプル

緑間「どうした?震えているのだよ?」

ユミル(あんの馬鹿どもがぁ!ディフェンスはオールコートプレスだって言っただろうがぁ!自陣に戻ってどうすんだよっ!)

高尾(ああ、そういうことか。彼らはおバカさんっと)ククク


214: 2016/02/11(木) 23:47:22.36 ID:qauEJcdT0

高尾(ふつうなら唯一ディフェンスが張りついてる真ちゃん以外を使うべきなんだろうけどここはあえて…)チラッ

緑間(ふん。こっちの準備はとっくに…)サッ!

ユミル「!?」

緑間「できているのだよ!」ブワッ!

エレン「なんだぁあ!?ボールを持たずにジャンプしたぞ!?」

高尾「へっ!」バッ!

ユミル(話には聞いてたけどマジにやんのかよ!?)

緑間「」パシッ! シュッ!

ギュイイイン!!!

スパッ!


黒子 53-38 進撃


215: 2016/02/11(木) 23:49:28.90 ID:qauEJcdT0

火神「きたぁあああ!!!緑間の空中装填式3P(スカイ・ダイレクト・スリーポイント)シュート!!!」

黒子「ナイスシュートです!緑間君!」

高尾「どーよ、今のパス?」スッ

緑間「まぁまぁなのだよ」スッ

ゴツン

アルミン(それからの僕たちはもはや凄惨としか言えなかった。)

アルミン(ディフェンスをオールコートプレスにしても赤司、高尾という最高レベルのポイントガードからボールを奪うのは至難の技で)

アルミン(そこに氷室のテクニックまで加わると地上戦はもはや対処しようがなかった)

アルミン(機動力のあるメンバーを揃えたにも関わらず、地上戦に持ち込めないとなると空中線はもう絶望的で。)

アルミン(緑間の3Pも、第1クォーターから完全に立ち直りオフェンスにも参加しだした紫原も。誰も止めることはできなかった)

アルミン(なにより冷静を取り戻した紫原の絶対防御(イージスの盾)が完全復活。全く点が取れないまま第3クォーターは終了した)


黒子 67-38 進撃


216: 2016/02/11(木) 23:51:15.67 ID:qauEJcdT0

インターバル

サシャ「もう…。無理です…」ズシャ

コニー「お、俺も…」ズシャ

ユミル「」ゼィゼィゼィ

クリスタ「みんな…」

アルミン「よく頑張ってくれたね、3人とも。後はみんなに任せてゆっくり休んで」

マルコ「だがどうするんだい?点差は29点。残り10分。とても絶望的というか」

一同「………」

ジャン(俺は知ってたハズだ。現実ってやつを。普通に考えれば簡単にわかる。)

ジャン(キセキの世代を加えた最強のチームには勝てねぇってことくらい…)

ライナー「みんな、すまない…」

一同「!」


217: 2016/02/11(木) 23:52:21.10 ID:qauEJcdT0

ライナー「俺が…。俺がちゃんとできなかったばっかりに…。こんな大差を…」グスッ

ベルトルト(ライナー…)

アルミン「ライナーは悪くないんだ!僕の戦略ミスだったんだ!ライナーに負担をかけ過ぎてしまったから…」

ライナー「いや!それでも俺が!」

アルミン「僕が!」

エレン「いい加減にしろ!」

一同「!」

エレン「まだ負けたわけじゃねぇのに弱気になりやがって!」

エレン「お前らは巨人の前でもそうやって、強大な力の前に泣きごとほざいて悲劇の主人公ぶるのか!?」

エレン「おまえらそれでも…兵士かよ」

ジャン「んだとこの…」

ミカサ「勝てる」

一同「!」


218: 2016/02/11(木) 23:53:27.32 ID:qauEJcdT0

ミカサ「私は強い。あなた達より強い。すごく強い。ので、私はあのキセキの世代を蹴散らすことができる。たとえば一人でも」

ミカサ「あなた達は臆病で腰ぬけだ。とても残念だ。ここで指をくわえたりしてればいい。くわえて見てろ」

ジャン「ミカサ………」

ジャン「オイ!!俺たちは仲間一人で戦わせろと学んだか!?お前ら!このままだと本当に腰抜けになっちまうぞ!!」

一同「!!!」

ベルトルト「そうだ!僕たちはまだ負けてないんだ!」ズダッ!

ユミル「ベルトルさん…」ゼィゼィ

ベルトルト「ユミル達がここまで必氏に耐えてくれたんだ!僕たちは反撃の狼煙を上げなくちゃいけないんだ!」

ベルトルト「ライナー!」

ライナー「」ビクッ!


219: 2016/02/11(木) 23:54:37.78 ID:qauEJcdT0

ベルトルト「僕はもっとみんなのために体を張りたい!あと10分しかないけど!絶対にあきらめたくないんだ!」

ベルトルト「君の力を貸してくれ!ライナー!」

ライナー「ベルトルト…。だが…俺は…」

クリスタ「…ライ…」

ピィーーーーー!!!!!

景虎「そろそろ第4クォーターはじめるぞ!」

ジャン「ちっ!もう時間かよ!」

アルミン「わかったよみんな!僕も最後まで勝つことを諦めないから!最後の最後まで戦うんだ!絶対勝つよ!」

エレン「当たり前だ!いくぞおまえら!!!」

エレン「進撃~~~~、ファイ!!!」

一同「おおおお!!!!!」


223: 2016/02/12(金) 12:15:12.07 ID:DvkAgHyF0

景虎「第4クォーターだ。はじめるぞ!」

ザッ!

第4クォーターメンバー

9番 笠松(PG)178cm VS 4番 ミカサ (PG)170cm
11番 高尾(PG)176cm VS 9番 ジャン(SG)175cm
13番 黒子(?)168cm  VS 7番 アニ(PG)153cm
12番 氷室(SF)183cm VS 8番 エレン(SF)170cm
10番 火神(PF)190cm VS 6番 ベルトルト(PF)192cm

アルミン(!キセキの世代が一人も入っていない!?)


224: 2016/02/12(金) 12:16:36.69 ID:DvkAgHyF0

ジャン「おいエレン?わかるか?」

エレン「ああ。俺らにはもうキセキの世代は必要ないってことだ」ギリッ

ジャン「つまりだ。ここで俺らが逆転すればキセキの世代の奴らに赤っ恥をかかせられるってことだ」ニヤッ

エレン「ぜってぇ…勝つ!!!」

アニ「ミカサ。ボール運びはあたしがやる。アンタは攻めな」ゼィ…ゼィ…

ミカサ「でもアニ。あなたもさっきのでだいぶ疲れて…」

アニ「勝てるんだろ?アンタの攻撃力が必要だ。流れを引き寄せな」

ミカサ「…わかった」

ベルトルト「」ジッ

ライナー「………」

ベルトルト(ライナー。君の力は絶対に必要になるんだ。だから…。あきらめないでくれ)


225: 2016/02/12(金) 12:17:23.92 ID:DvkAgHyF0

景虎「それではチーム進撃のラインアウトからだ」スッ

ミカサ「アニ」バッ!

アニ「」パシッ!

ダム ダム ダム

高尾「また会ったねアニちゃん?随分お疲れみたいだけど、あと10分だ。楽しくやろうぜ?」ニッ

アニ「………」ゼィ…ゼィ…

高尾(無視っていうか話す気力もないのかな?だけどそんな悠長にボール持ってたら…)

スススッ

黒子「隙ありです」バシッ!

アニ「!」

火神「ナイス黒子ぉ!!!」ダダダッ!


226: 2016/02/12(金) 12:18:40.37 ID:DvkAgHyF0

アニ「チッ!」

ジャン「やべぇカウンタ…」

ダダダッ!

ベルトルト「行かさない!」ザンッ!

アニ(ベルトルト!?)

火神(こいつ!センターのくせして一番に先頭に回り込むのか!だが俺と黒子の2対1だ!しかもこの流れなら!)

黒子「」ダダダッ! チラッ!

ベルトルト(10番(火神)へのパスか!?)チラッ

黒子(よしっ!火神君を意識させて後は!)ブワッ!

ベルトルト(13番(黒子)のシュート!?あの構えは確か!)

アルミン(幻影の(ファントム)シュート!)


227: 2016/02/12(金) 12:19:33.34 ID:DvkAgHyF0

ベルトルト(これを決められたら30点差の大台に乗る!流れも一気に持ってかれる!そんなの…)グッ!

ベルトルト「ダメだ!」ダダダッ! ブワッ!

黒子「!」

ライナー「ああっ!?」

ドッカァ!

黒子「グッ!」ズシャア!

桃井「テツくん!」ガバッ!

ベルトルト「くっ!」

ピピッーーー!!!

景虎「ディフェンスファール6番(ベルトルト)!フリースロー2本だ!」


228: 2016/02/12(金) 12:21:09.23 ID:DvkAgHyF0

火神「おいおまえ!思いっきりぶつかりにきてんじゃねぇか!アンスポでもおかしくねぇぞ今の!」ズイッ!

笠松「抑えろ火神!」ガシッ

ベルトルト「………」

黒子「僕は大丈夫です。火神くん。」スクッ

ベルトルト「すまない…」スッ

ジャン「おいベルトルト?らしくないんじゃ…」

ベルトルト「アニ?らしくないね?疲れたなら代わりがあそこにいるよ?」クイッ

ジャン(なんだ?いつものベルトルトらしくねぇぞ)ゾクッ

アニ「」チラッ

ライナー「………」

アニ「ふん。あいつはもう少し時間がかかるだろ?」

アニ「それまでなら持ちこたえてやるから、とりあえず今はリバウンドしっかりとりなよ?」

ベルトルト「任せてくれ。さぁいくよ?ジャン?」スタスタ


229: 2016/02/12(金) 12:22:09.29 ID:DvkAgHyF0

ジャン「」ポカン

ミカサ「ジャン?」

ジャン「お、おう?なんだミカサ?」

ミカサ「ベルトルトのプレーは確かにファールだったけど、決してやけになったわけじゃない。」

ミカサ「彼は本気で点を取られまいと必氏なだけ。だから…」

ジャン「…みなまで言うなミカサ。なんとなくわかったよ。今までにないくらい闘志が剥き出しってことがな」ジッ

ベルトルト「」ゴゴゴ

景虎「ツースローだ」スッ

黒子「」パシッ グッ シュッ! 

ガン!

黒子「くっ」

黄瀬「ドンマイ黒子っち!落ち着くッスよ!」


230: 2016/02/12(金) 12:24:26.00 ID:DvkAgHyF0

景虎「ワンスローだ」スッ

黒子「」パシッ グッ シュッ! 

ガガン!

笠松「リバンッ!!!」

火神(190cm)「おう!」バッ!

氷室(183cm)「」バッ!

ベルトルト(192cm)「」バッ!

ジャン(175cm)「ちっ!」バッ!

ベルトルト(今は僕が最長身なんだ!この体を張って戦うべきときは今なんだ!)

ベルトルト(ライナーの分まで…。僕が戦うんだ!!!)


231: 2016/02/12(金) 12:25:29.28 ID:DvkAgHyF0

ベルトルト「おおおおおっ!!!」ブワッ! バッシィッ!

火神氷室「!」

高尾「リバウンド取られた!ディフェンスだ!」

ベルトルト「ジャン!」バッ!

ジャン「アニ!」パシッ! バッ!

アニ「ミカサ!」パシッ! バッ!

ミカサ「エレン!」パシッ! バッ!

エレン「おっし!」ブワッ! シュッ!

パスッ!


黒子 67-40 進撃


232: 2016/02/12(金) 12:26:44.75 ID:DvkAgHyF0

赤司「ほぉ?」

緑間「いい速攻なのだよ」

笠松「チッ!取り返すぞおまえら!」バッ!

高尾「了解!」パシッ!

ダム ダム ダム

高尾「火神!」バッ!

火神「おう!」パシッ!

ベルトルト「」ザンッ!

リコ「火神くんと6番(ベルトルト)の1on1だわ!」

ライナー「気をつけろ!ベルトルト!そいつらはデカイだけじゃない!速いんだ!!!」ガバッ!

火神「おらぁ!」バッ! キュインッ!

ベルトルト「くっ!」

リコ「抜いたぁ!!!」


233: 2016/02/12(金) 12:28:19.79 ID:DvkAgHyF0

火神「くらいやがれぇ!!!」ブワッ!

ベルトルト「はぁあああ!!!」ダン! ブワッ! 

バシッ!

火神「!」

氷室(大我のドライブに抜かれた後なのに!後ろからはたき落しただと!?)

赤司(いや。もともと6番(ベルトルト)のディフェンスがわずかにドリブルを意識したものになっていた)

赤司(おそらく火神がドリブル突破を図る直前に足を1歩引いてみせたのだろう。)

赤司(ゴール下に誘い出しブロックに…。「高さ勝負」に持ち込んだ…)

火神「ちっ!」


234: 2016/02/12(金) 12:29:10.76 ID:DvkAgHyF0

笠松「だがルーズは取った!」パシッ!

エレン「行かすか!」ザッ!

笠松「」ササッ!

エレン(シュート!?)バッ!

笠松「ちげぇよ!」キュインッ!

エレン「ああ!」

ミカサ「エレ…!」

ベルトルト「僕が行く!ミカサは外(氷室&高尾)を警戒して!」ダッ!

ミカサ「!わかった!」


235: 2016/02/12(金) 12:30:40.68 ID:DvkAgHyF0

笠松(ゴール下は全部俺に任せろってか?そういうのは紫原クラスがやることだぜ!)グワッ!

ベルトルト「!」ピクッ!

黄瀬(笠松さんの首だけを振るポンプフェイク!6番(ベルトルト)を前に釣り出した!)

笠松(ここだ!)キュイン!

ベルトルト「くぅ!」キュッ! バッ!

ライナー(ベルトルトの切り返しが速い!?)

笠松「おらぁ!」ブワッ! シュッ!

ベルトルト「あああっ!!!」ダン! ブワッ! 

バシッ!

笠松「はぁあ!?」

マルコ「2連続ブロックだぁ!!!」


236: 2016/02/12(金) 12:31:56.21 ID:DvkAgHyF0

ジャン「ナイス!ベルトルト!」パシッ!

ジャン「ミカサ!」バッ!

ミカサ「エレ…!」パシッ! ピクッ!

黒子「2度も同じ手が…!」ブワッ!

ミカサ「」ピタッ! キュインッ!

黒子(パスフェイクからのドリブル突破!)

ミカサ「」ダダダッ! ブワッ!

火神「いかさねぇ!!!」ブワッ!

ミカサ「」スッ

黄瀬「!火神っち!あれが来るッス!」


237: 2016/02/12(金) 12:33:01.65 ID:DvkAgHyF0

火神「わかってらぃ!」グワッ!

ミカサ「!」シュッ!

火神「うらっ!」バシッ!

エレン「!」

ジャン「ミカサのダブルクラッチを止めやがった!」

アニ「何見てんだい!ルーズボール!」ダダダッ!

高尾「チッ!」ダダダッ!

アニ「ゼッ…ゼッ…!」パシッ!

高尾(とられた…もうフラフラだってのになんつー精神力!)


238: 2016/02/12(金) 12:33:56.71 ID:DvkAgHyF0

アニ「はぁ…はぁ…」フラフラ

アルミン「アニも極限状態だけど。なんとかマイボールだ」

ライナー「………なぜだ?」

アルミン「?」

ライナー「なぜベルトルトはあのドライブに追い付いてブロックに飛べる?俺は追いすがることすらできなかったのに…。」

ライナー「やはり俺では…」

アルミン「ライナー…」

クリスタ「…ねぇライナー?」

ライナー「クリスタ?」

クリスタ「どうしてライナーはいつもとちょっとプレイスタイルが違うの?」

アルミン(え?)


239: 2016/02/12(金) 12:35:41.34 ID:DvkAgHyF0

ライナー「な、何を言ってるんだクリスタ?俺はいつもの練習の通りに…」

クリスタ「ううん。違うよ。さっきのベルトルトのプレーと比べて少しだけわかったもん。なんかライナーがやりづらそうにしてたなぁって。」

ライナー「やりづらそうにって…。相手がキセキの世代なら苦戦するのは当たり前だろう?」

クリスタ「そうじゃないの。今日のライナー。なんていうか、あたふたしてる感じで。どっしり構えていないんだもん」

ライナー「!」

アルミン(そうか!いままでライナーは自分よりサイズが大きくてすばしっこい相手となんて戦ったことがなかった!)

アルミン(体のサイズのアドバンテージがないことが無意識のうちにゴール下以外での戦いを求めてしまっていたのか!)

ライナー「………つまり俺は逃げ…」

クリスタ「何とかしようとしてくれたんじゃない!!!」

ライナー「!!!」


240: 2016/02/12(金) 12:37:45.20 ID:DvkAgHyF0

クリスタ「ライナーはいつもどっしりと構えていて頼りになって…。そして私たちはそんなライナー像を押しつけてた。」

クリスタ「それがライナーのプレッシャーになることも解っていたのに、私たちは弱いから誰か頼れる味方を欲してた…。」

ライナー「クリスタ…」

クリスタ「でもねライナー。それはあなたが自分を押し頃してでも…苦痛に耐えてでもふるまうことじゃないんだよ!」

クリスタ「自分の得意分野で負けてしまったとして誰があなたを責めるの?」

クリスタ「きっとみんなはよくやってくれた!って言ってくれるに決まっているじゃない!」

ライナー「!!!」

クリスタ「だからライナー。お願い。もう一度立ち上がって?ベルトルトがやっているみたいに私たちのゴール下を守って?」

クリスタ「外はきっとミカサ達が、仲間がなんとかしてくれるから。」

クリスタ「負けたっていい。あなたが後ろにいてくれることが頼りになるの。」

クリスタ「ライナー、お願い」

ライナー「クリスタ…。俺は…」


241: 2016/02/12(金) 12:38:28.11 ID:DvkAgHyF0

ライナー「………」スクッ 

スゥウウウウ…

アルミン「?」


ライナー「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」


ビリビリビリッ!

一同「!?」

リコ「何っ!?」

桃井(雄たけび!?)


242: 2016/02/12(金) 12:39:35.02 ID:DvkAgHyF0

ライナー「ありがとうクリスタ!俺!行ってくる!」

クリスタ「ライナー!」

アルミン(クリスタが!ライナーを奮い立たせてくれた!これならまだ!)

クリスタ「頑張って!私!応援するから!」

ライナー「おう!…アルミン!頼む!俺を出してくれ!」

アルミン「もちろんさ!次流れが切れたら入れるからね!準備しておいてくれ!」

ライナー「よッしゃ!」

ベルトルト「ライナー…」ほっ

アニ(やれやれ…。やっと復活かいあのゴリラは…。)ハァ…ハァ…

アニ(…ならあたしも、最後にぶっ倒れるくらい仕事しないとね!)ギラッ!


243: 2016/02/12(金) 12:40:45.43 ID:DvkAgHyF0

高尾(来る!)ザッ!

アニ「」バババッ!

高尾(連続のレッグスルー!)

アニ「はぁあ!!!」ダダダッ!

高尾「ちぃ!」ダダダッ!

マルコ「ダメだ!抜き切れてない!」

アニ「」キュッ! ビタッ!

高尾(止まった!?ストップジャンプか!?)ビタッ!

アニ「はっ!」キュインッ!

高尾(ただのストップ&ダッシュなのに!この終盤に来てなんて速さ!)


244: 2016/02/12(金) 12:42:16.49 ID:DvkAgHyF0

氷室「僕がカバーする!」ザッ!

アニ「ふっ!」バンッ!

氷室「!?」

リコ「ボールを氷室さんの下でバウンドさせて…股抜きぃ!?」

桃井(7番(アニ)が止まらない!)

笠松「ゴール下入ったぞ!止めろ火神!」

火神「おっしゃ!」ザッ!

アニ「」グルン!

火神(その場で回転した!?けどロールじゃねぇ!なんだ!?)


ビュォン!!! 


245: 2016/02/12(金) 12:43:59.09 ID:DvkAgHyF0

ジャン「ナイスパス!アニ!」パシッ!

一同「!?」

火神(ここまでゴール下に侵入しておきながら、外だとぉ!?)

氷室「笠松さん!」

笠松「わかってる!」

笠松(散々ゴール下に指示出しといて!外を簡単にやらせっかよぉ!)ダダダッ!

高尾「!ファールはダメっすよ!笠松さん!」

笠松(当たり前だ!こいつの前を通り過ぎるくらいの位置に…飛ぶ!)ギラッ!

ジャン(そこか!!!)

ブワッ! ブワッ!


246: 2016/02/12(金) 12:44:50.10 ID:DvkAgHyF0

笠松「はぁあ!?」

緑間(この9番(ジャン)!その場で上に飛ぶのではでなく、3Pラインの内側に飛びこむようにジャンプしたのだよ!?)

アルミン(空中で!ぶつかる!)

シュッ! ドッガァ!

ジャン「んが!」ズシャア!

笠松「グッ!」ズシャア!

ヒュー… パスッ!

ピピッーーー!!!

桃井「ファールですか!?」

リコ「どっち!?」


247: 2016/02/12(金) 12:46:13.50 ID:DvkAgHyF0

赤司「基本的には先に飛んでいる選手に対して遅れて飛んだ選手がぶつかった場合、後者のファールだ。よって今回は…」

景虎「ディフェンスファール9番(笠松)!バスケットカウントワンスロー!」

黄瀬「なっ!」

火神「おいおい!景虎さん!今回はオフェンス側がぶつかりにいくようにジャンプしてたぜ!?」

黒子(火神くん…。とうとう訂正もなしですか…)

景虎「ああ。もちろん笠松が9番(ジャン)と接触しないよう、前方の、相手がいない位置に向かって飛び込んだのはわかってる。」

火神「なら!」

笠松「よせ火神。」ムクッ

火神「けど!」


248: 2016/02/12(金) 12:48:09.99 ID:DvkAgHyF0

笠松「…あの9番(ジャン)。俺が飛びこむその前に、前もってその位置に飛んでやがったんだ」

火神「は?」

景虎「そういうことだ。見た目からは前に向かって飛んだ9番(ジャン)がぶつかりにいったように見えるが…」

景虎「笠松が言うように、先にその場所に向かって飛んだのは9番(ジャン)だった」

高尾「ってことは…。9番(ジャン)はそこに笠松さんが飛んでくることを見越して、笠松さんよりわずかに速く飛んだってことで?」

景虎「そういうことだ。よってぶつかりに行ったのは笠松ということになる」

笠松(先に飛ばれたとしてもそれをかわすくらいの余裕は俺にはあった。)

笠松(だがこいつは俺に空中でぶつからせるためにギリギリまで引きつけておきながら俺より先に飛びやがった。)

高尾(あの状況下でなんて判断力…。そして実行力を持ってやがるんだこいつは…)

火神「むぐぅ…」ギリッ…


249: 2016/02/12(金) 12:49:22.32 ID:DvkAgHyF0

氷室(相手選手がどこに飛んでくるのかを把握するそのすさまじい動体視力は、まさに天性…)チラッ

ジャン「へっ!ざっとこんなもんよ!」

黒子「…やはり誰ひとり侮れませんね」


黒子 67-43 進撃


ジャン「どうよおまえら?」チラッチラッ

ベルトルト「アニ!ナイスパス!」

エレン「さすがだな!アニ!」

ジャン「………」

ポンポン

ジャン「?」クルッ

ミカサ「ないっしゅー」グッ

ジャン「」きゅん


250: 2016/02/12(金) 12:50:11.61 ID:DvkAgHyF0

ピッピー!

景虎「チーム進撃!メンバーチェンジだ!」


アニ(PG)153cm OUT
ライナー(PF)185cm IN


ライナー「アニ」タッタッタッ

アニ「遅い」はぁ はぁ はぁ

ライナー「すまなかった。後は任せろ!」サッ

アニ「………ふん」サッ

パチンッ

アニ「」スタスタスタ

アルミン「アニ。お疲…」

アニ「」ズシャア…

クリスタ「アニ!?」

アルミン(もう限界だったんだ。ホントに危なかった。もう少しライナーが復活するのが遅かったら…)


251: 2016/02/12(金) 12:51:06.89 ID:DvkAgHyF0

ライナー(アニ…)グッ…

紫原「向こう、5番(ライナー)戻ってきちゃったじゃん。…確か青ちんが心折ってなかったっけ?」

青峰「さぁなぁ?」

赤司「………」

ベルトルト「ライナー…」

ライナー「とりあえずみんなスマン!そして残り8分!全力でプレーするから!よろしく頼む!」

エレン「おうよ!頼りにしてるぜライナー!」

ミカサ「」コクリ

ジャン「へっ!来るのがおせぇんだよ!とりあえずだな、おまえら耳貸せ…」ヒソヒソ


252: 2016/02/12(金) 12:52:38.98 ID:DvkAgHyF0

景虎「ワンスローだ」バッ

ベルトルト「」ザッ!

氷室「むっ?」

ライナー「」ザッ!

火神「けっ!」

リコ「え?氷室さんに6番(ベルトルト)がついて、火神君に5番(ライナー)をつけるの?」

桃井「身長差的にはおかしいですがこれは…」

緑間「またフリースローを外してくるのか」

黄瀬「強気ッスねぇ」

紫原「またなんかやんの~?」ぶっすぅ~

青峰(あん?)

赤司「………」


253: 2016/02/12(金) 12:53:56.91 ID:DvkAgHyF0

氷室(なるほど。俺の方に落として身長差からボールをゲット、という考えか)チラッ

火神(達也。とにかくボックスアウトだけ頼む。空中線は俺が飛ぶから)チラッ

氷室(ああ。そうしてくれ。6番(ベルトルト)はゴール下に行かさないよ)コクリ

ジャン(いくぜ?おまえら!)スッ シュッ!

火神「しゃ!」ザッ!

ライナー「ぐむっ!」ザッ!

ベルトルト「」サササッ

氷室(後ろに下がっただと!?)

リコ(それに何!?このフリースローは!?緑間君ほどじゃないけど弾道が高い!)


254: 2016/02/12(金) 12:55:01.09 ID:DvkAgHyF0

ガッシャァン!!!

火神「!」

氷室(弾道が高い分、リングにはじかれたボールが大きく外へ!?)

赤司(ゴール下で小細工をし、あたかもリバウンド狙いに見せかけておきながら本当の狙いはボールを外へ出すこと。そして…)

ベルトルト「はぁ!」バシッ!

緑間「6番(ベルトルト)が下がったのは遠くにはじかれるボールを確保するため!」

青峰(キャッチじゃなくタップパスで外に待っているあのヤローに、パスか…)

エレン「ナイスベルトルト!」パシッ! ダダダッ!

高尾「行かすか…ガッ!」ドッ!

ミカサ「行って!エレン!」グググッ

エレン「ナイススクリーン!」ダダダッ!


255: 2016/02/12(金) 12:55:41.96 ID:DvkAgHyF0

氷室「俺が止める!」ザンッ!

火神「気をつけろ達也!そいつはムリヤリ突っ込んでくるぞ!」

エレン「おおおっ!」ダダダッ! ガッ!

氷室「ちぃ!」ガガッ! ダダダッ! 

氷室「」チラッ

火神「!」ダダダッ!

エレン「おらぁ!」ブワッ!

氷室「はぁ!」ブワッ!

リコ(氷室さんがなんとか着いていったからブロックにはドンピシャ!でも彼はこの後…)

エレン「」スッ


256: 2016/02/12(金) 12:57:08.19 ID:DvkAgHyF0

氷室(やはりね。君ならダブルクラッチ、しかもリバースを狙ってくるだろうと思ってたよ。)

氷室(そして俺は滞空時間では君に敵わない。だからね、君の行き先には…)

火神「おおおっ!」ブワッ! ガバッ!

エレン「!?」

氷室「罠(大我)を張らせてもらったよ」ニッ

アルミン「まずい!」

ミカサ「エレン!」

エレン(………そうだ。相手は俺よりもでかいんだ。いくらかわすすべを持っていたとしても1回じゃかわしきれないことがある。さっきのミカサもそうだった。)

エレン(でも俺たちは…。巨人の攻撃を1回でもくらったらアウトな、そんな生きるか氏ぬかの状況で戦ってきたんだ!)

エレン(俺たちが生き残るには…。勝つためには!)

エレン「てめぇらをかわしきるしかないんだっ!!!」グググッ!


257: 2016/02/12(金) 12:58:10.37 ID:DvkAgHyF0

火神(こいつ!まだボールを放さないだと!?)

赤司(それ以上は無理だ。足が地に着く)

青峰(いや。てめぇならいけんだろ…。やってみせろ!エレン!)

エレン「」ガッバァ!

緑間(空中で体ごと倒しただと!?)

黄瀬(まるで青峰っちのフォームレスシュートみたいに上半身を倒したうえに!さらに下半身まで横倒しにして!?)

黒子(あれなら足がつくまでさらにコンマ数秒稼げる!でもその体制で打つ気ですか!?)

エレン「いっけぇええええ!!!!」シュッ! ズシャアァ

ヒュー… ガッ! 

コロコロコロ… ポスッ

一同「!?!?!?」


黒子 67-45 進撃


258: 2016/02/12(金) 12:59:03.64 ID:DvkAgHyF0

エレン「うっしゃぁあああ!!!」ガバッ!

アルミン「いいぞぉエレェエエン!!!」

クリスタ「すごいすごいエレン!!!」

ミカサ「ナイスエレン!」

ジャン「ちったぁやるじゃねぇか!」

ライナー「次も頼むぞ!エレン!」

ベルトルト「さすがだね!」

エレン「まぁな!」テレテレ


259: 2016/02/12(金) 13:02:54.02 ID:DvkAgHyF0

緑間「空中で氷室さんをかわし…」

黄瀬「火神っちまでかわした…」

赤司「トリプルクラッチとはね…。驚いたよ」

紫原(あそこまで長い滞空時間はなかなか見れないよねぇ)ジーッ

青峰「…やはりあいつはいい。…最高じゃねぇか」ニヤァ

高尾(くそ!まさか青峰ばりのことができるやつだったとは…)

笠松「高尾。とりあえず落ち着いて攻めるぞ。このクォーターもう0-7だ。そろそろ点を決めないとマズイ」

高尾「ウス」

ダム ダム ダム

高尾「氷室さん!」バッ!


260: 2016/02/12(金) 13:03:56.65 ID:DvkAgHyF0

エレン「よっしゃパスカッ………あ!」

黒子「フッ!」バシンッ!

火神「ナイス黒子!」パシッ!

ライナー「さぁ来い!」ザンッ!

火神(…今までみてぇに前に出てこない。ドライブを警戒するのはいいがそれじゃあジャンプシュートに…)グッ!

火神「とどかねぇだろ!!」ブワッ!

青峰(それでいいんだ筋肉馬鹿。てめぇの仕事はその体を使って敵をゴール下に入れさせないことだ。外にはいくらでも…)

ブワッ!

ミカサ「フッ!」バシッ!

火神「んなっ!?」

青峰「仲間がいんだろ…」ボソッ


261: 2016/02/12(金) 13:05:26.63 ID:DvkAgHyF0

赤司(ふふ。大輝。君は第3クォーターで5番(ライナー)に対して辛辣な言葉を投げかけていたみたいだけど、あれは君なりの叱咤だろう?)

青峰(強敵になりうる選手がプレッシャーごときで勝手に弱くなってしまうのが我慢ならなかった。だから彼に“自分の仕事を勘違いするな”と忠告した)

赤司「大輝もいい方向に変わっているな…」ふふふ

ライナー「ナイスブロック、ミカサ!」ダダダッ!

ベルトルト「速攻だ!ジャン、ボールを!」ブン!

ジャン「よっしゃ!おら!氏に急ぎ野郎!」パシッ! ブン!

エレン「おっし!」パシッ! ダダダッ! ブワッ!

エレン「いけぇええ!」シュッ!

火神「行かすかぁああああ!!!!」ブワッ! ジッ!

エレン「やっべ!」

火神「触ったぁ!!!」


ガガンッ!


262: 2016/02/12(金) 13:06:34.13 ID:DvkAgHyF0

火神「リバウン………!!!」


???「」ブワッ!


一同「!?」


ミカサ「」パシッ!


火神「んな!?」

赤司(まさか…)


ミカサ「あああああああ!!!!!」ブォン!


ガシャァアアアアン!!!!!


黒子 67-47 進撃


263: 2016/02/12(金) 13:07:28.68 ID:DvkAgHyF0

一同「………」

リコ「あの子…。今…」

桃井「8番(エレン)が外したシュートを…」

黄瀬「空中でキャッチして…」

緑間「そのままアリウープを決めたのだよ…」

紫原「4番(ミカサ)って170cmしかないんじゃ…」

青峰「もはや身長なんか関係ねぇ。あいつらは確かに…」

青峰「やってみせたんだ」ニッ

赤司「」スクッ

景虎(赤司?…ああもうそんな目すんなよ。わかったよ。もう好きににしろ)


264: 2016/02/12(金) 13:08:35.03 ID:DvkAgHyF0

ピッピー!

景虎「チーム黒子!オールメンバーチェンジだ!」

アルミン(は?)

赤司「全員交代だ」

エレン「それってつまり…」

ミカサ「キセキの世代が揃う…」

赤司「笠松、氷室、高尾、火神、黒子。勘違いしないでほしい。君たちがふがいないとかそういうことではない。」

赤司「俺たちはただ…」

赤司「持てる力の限りを尽くして勝負しなくてはならないと感じただけだ」フッ


265: 2016/02/12(金) 13:09:33.03 ID:DvkAgHyF0

黒子「赤司君…」

笠松「なるほどな」

氷室「仕方ないね」

高尾「まぁホントのレギュラーメンバーはあんたらだろうしな」

火神「ちぇっ!これからやり返すとこだったのによ!」

赤司「オレ達もフラストレーションがたまっていてね。」

赤司「ふふ。いい相手と巡り合っておきながら戦えないというのはとても辛いことなようだ」


266: 2016/02/12(金) 13:10:10.41 ID:DvkAgHyF0

アルミン(やっぱりすごいよ君たちは…。あのキセキの世代を引っ張り出すなんて…)

ライナー「さぁてキセキの世代だかなんだかしらねぇが…。ビビんなよおまえら!」

ジャン「それをおまえが言うのかよ!」

ベルトルト「ははは。ここからが正念場だね!」

エレン「誰が相手だろうと関係ねぇぜ!」

ミカサ「絶対…勝つ!」


一同「おう!!!!」


267: 2016/02/12(金) 13:14:33.83 ID:DvkAgHyF0

アルミン(それからのラストまで、僕たちは第3クォーターとは比べ物にならないくらいボコボコにされた。)

アルミン(でもなんでだろう。第3クォーターほど凄惨とは思えなかった)

アルミン(ライナーはいつもの、僕たちの頼れる兄貴分として、ゴール下でリバウンドにブロックと体を張り続けてくれた)

アルミン(ベルトルトはライナーの届かない少し遠めの範囲をフォローしてくれて、決して目立つことはないんだけれど、ゴール下の守備を確固たるものとした)

アルミン(ジャンはあんなに心配だったエレンとの連携も、嘘のように歯車がかみ合っていて、エレンへのアシストをしつつ絶えず外のシュートを狙い続けてくれた)

アルミン(エレンはいつも以上に闘志をむき出しにして、何度ボールを取られ、はじかれても、ひたすらに攻め続けてくれた)

アルミン(そしてミカサは今までボール回しに徹してくれていた鬱憤を晴らすかのような動きで、飛んで、走って、絶えず前を向き続けてくれた)

アルミン(実際キセキの世代が出てきた後にほとんど個人技で4点も追加で取るんだからやっぱすごいやミカサは)

アルミン(アニもマルコもコニーもサシャもユミルもクリスタも、もちろん僕だって最後までみんなに声をかけ続けて)

アルミン(少しでもみんなと戦っていられる今の時間をかみしめた)


268: 2016/02/12(金) 13:15:26.59 ID:DvkAgHyF0

アルミン(それでも、やはりキセキの世代。まさに鬼神のごとき強さを発揮してきた彼らには全く太刀打ちできなかった。)

アルミン(それに彼らは決してゾーンに入ることもなかった。)

アルミン(それでも僕は思うんだ。彼らは決して手を抜いてなんかいなかった。)

アルミン(僕達に勝つために最善の手で、戦略で、戦力で戦ってくれた)

アルミン(試合終了の笛が鳴るまで僕たちは、確かに心から。彼らキセキの世代とともに。)

アルミン(バスケットボールを楽しんでいたんだ)



ピッ!ピピィーーーーーーー!!!

景虎「試合、終了だ!」

一同「あっしたぁ!!!!!!!!!!」


269: 2016/02/12(金) 13:16:10.02 ID:DvkAgHyF0

数ヵ月後

日向「おい火神、黒子。新人戦の組み合わせ表出たぞ~」ヒラヒラ

黒子「ありがとうございます」スッ

日向「うおっ!呼んどいてなんだが急に出てきたらびっくりするわ!…んじゃ他のメンバーにも回しとけよ?」スタスタ

火神「あざッス!…んで黒子?1回戦の相手は?」

黒子「見てください火神くん…」

火神「あん?」

黒子「また彼らとやることになりそうですよ?」ニッ


270: 2016/02/12(金) 13:16:46.67 ID:DvkAgHyF0

親善試合最終結果

チーム黒子VSチーム進撃 
109 - 51
(17 - 10)
(19 - 20)
(31 - 8)
(42 - 13)



個人成績
チーム黒子
        出場時間
赤司 11得点  27分
紫原 16得点  22分
青峰 23得点  22分
緑間 21得点  27分
黄瀬 15得点  17分
笠松 3得点   13分
火神 12得点  23分
高尾 0得点   18分
氷室 8得点   23分
黒子 0得点   13分


チーム進撃
           出場時間
ミカサ   11得点  22分
ライナー  4得点   33分
ベルトルト 4得点   30分
アニ    8得点   20分
エレン   10得点  20分
ジャン   3得点   17分
マルコ   2得点   15分
コニー   2得点   12分
サシャ   0得点   11分
ユミル   7得点   20分

終わり

271: 2016/02/12(金) 13:18:41.41 ID:DvkAgHyF0

以上になります。

今まで読んでくれた皆さんありがとうございました!

やっぱり動きが激しいとSSって難しいですね!

それではまたどこかで

272: 2016/02/12(金) 15:21:30.93 ID:JzHqZjfa0
乙、やっぱりキセキは強かった

273: 2016/02/12(金) 15:33:34.12 ID:lAVdGnq4o
乙!

まあこうなっちゃうのは仕方ないよな。向こうは本職だし
エレンがかなり点取ってるのは意外。サシャはもうちょい頑張れなかったのか

引用元: 黒子「親善試合、ですか?」