1: 2017/05/08(月) 22:11:37.28ID:BPXXW7xb.net
前回までのハッピーメーカー真姫は

【ラブライブ】真姫「お節介な人?ただのハッピーメーカーよ」


モブ「穂乃果さん!!是非!鬼退治を!!」

穂乃果「お、鬼退治!?」

真姫「地元の英雄?」

穂乃果「うん!!こう見えても穂乃果は英雄の娘だから!」

絵里「貴方達...この島に何の用よ」

ことり「ほ、本当にいたんだ....」

海未「私達が一体、貴方達に何をしたっていうんですか!!」

凛「なんで....」

ことり「....穂乃果ちゃんのお家が燃えてるの?」

穂乃果「ねぇ!なんでそんなひどいことをするの!!なんで!どうして!!」

モブ「貴方が私達を裏切ったからです!!」

モブ「だから私達は貴方達を始末します」

穂乃果「っ!?.......」

にこ「穂乃果!!」

「貴方がこうやって色んな世界を巡っているうちに世界のバランスが崩れてしまった」

真姫「マントで姿を隠してないで姿をちゃんと見せなさいよ!!!」


真姫「.....私?」

真姫「どうも、ハッピーメーカーさん」

4: 2017/05/08(月) 22:15:07.27ID:BPXXW7xb.net
#8


ことり「真姫ちゃんが二人!?」

真姫「一体...どういうことよ」

マキ「話すと長くなるわ....今はそれより....」チラッ


穂乃果「」

にこ「あああああああああああああ!!!」ジタバタ

凛「にこちゃん!!!」

モブ「!!襲ってくるぞ!!撃ち方構えて!!」


マキ「ここを離脱するのが先ね....」

5: 2017/05/08(月) 22:24:37.84ID:BPXXW7xb.net
ことり「でも、離脱ってどうやって!?」

マキ「皆、目をつぶって!!」

凛「え!?...っ!!にこちゃん!落ちついて!!」

マキ「いいから!!いくわよ!!!」ヒュッ!!

ことり「!!はい」


凛「っ~!!目をつぶっててもすごい光にゃ!!」

モブ「!?」

モブ「目が....目が!!!!!!!」

マキ「今よ!!逃げるわよ!!!」ダッ

モブ「っ!!待ちなさい!!!」

凛「わかったにゃ!!」

真姫「...............」

6: 2017/05/08(月) 22:35:01.52ID:BPXXW7xb.net
マキ「ここまで来ればとりあえずは大丈夫かしら....」

ことり「はぁ...はぁ....穂乃果ちゃんまで運んでくれてありがとうございます....」

凛「凛はにこちゃん、運んだから疲れたにゃー....」

にこ「.........」

凛「あはは.....」

真姫「............」

穂乃果「」


真姫「っ...穂乃果.....ごめんなさい...ごめんなさい....」

にこ「...........」

マキ「はぁ.....」


マキ「いつまで狸寝入りしてるつもり?」

真姫「え?」

穂乃果「....ばれてた?」

にこ「!?」

7: 2017/05/08(月) 22:39:51.99ID:BPXXW7xb.net
ことり「ほ、穂乃果ちゃん!?穂乃果ちゃんだよね!?」

穂乃果「うん、穂乃果だよ」

凛「大丈夫なの!?撃たれたよね?さっき」

穂乃果「これのおかげかな?」スッ

真姫「それは....」

穂乃果「お父さんの時計、穂乃果を守ってくれたんだね....ありがとう、お父さん」

にこ「っ....ばか.....」ボソッ

穂乃果「え?何?にこちゃんなんか言った?」

にこ「馬鹿って言ったのよ!!」ポロポロ

穂乃果「にこちゃん......」

にこ「....うわああああん!!氏んだかと思ったのよ!!この馬鹿あああ!!!」

8: 2017/05/08(月) 22:45:24.04ID:BPXXW7xb.net
にこ「にこは...にこは!!まだあんたに恩返しもなにもできてないの!!」

穂乃果「恩返しなんて...穂乃果はなにもしてないよ?」

にこ「あんたはそう思っててても!!...私は違うの!!」

にこ「人間ではなく動物でもない、この私をあの時!あんたは助けてくれた!!」

にこ「あのままだったら私は...今、私は生きてなかったかもしれない」

にこ「だから私はあんたの為なら、命だって張れる....だから勝手にいなくなったりしないで!」

穂乃果「............」


凛「凛もそうだよ?凛は穂乃果ちゃんのことが大好きにゃ!ずっと一緒にいたいんにゃ」

ことり「ことりもだよ♪穂乃果ちゃんとならどこまでも!」

穂乃果「皆.......」

マキ「いい仲間を持ったわね...穂乃果....」

9: 2017/05/08(月) 22:49:34.39ID:BPXXW7xb.net
真姫「貴方は一体何者なのよ...」

マキ「私?」

真姫「そうよ、貴方よ!」

マキ「私は貴方よ、貴方は私でもある」

真姫「は?意味がわかんないんだけど」

マキ「別に理解する必要はないわ、それより貴方のせいで大変なことが起こってるのよ」

真姫「大変なこと?一体どういうことよ...」


凛「なんか同じ人が二人いて喋ってるとなんか不思議にゃー...」

ことり「そうだね」

10: 2017/05/08(月) 22:54:35.85ID:BPXXW7xb.net
マキ「ねぇ、世の中ににはバランスがあるって知ってる?」

真姫「バランス?」

マキ「ようはこの世界はプラスとマイナスでバランスが取れてるのよ」

マキ「貴方はそのバランスを壊している」

真姫「壊す?私は何も.....」

マキ「壊してるのよ、貴方、どの世界もハッピーエンドにするって張り切ってるんでしょ?」

真姫「それが何よ」

マキ「それが悪なのよ」

真姫「は?悪?なんでハッピーエンドが悪なのよ!!」

マキ「はぁ.....」

11: 2017/05/08(月) 23:00:07.10ID:BPXXW7xb.net
マキ「さっきも言ったけど、世界にはバランスがあるって言ったわよね?」

マキ「ハッピーエンドがプラスなら、バッドエンドはマイナスってかんじかしら」

真姫「...........」

マキ「私なら察しがついたかしら?そうよ、この世界はプラスが多すぎるのよ」

マキ「結果、今はマイナスが足りなくなってしまっている」

マキ「だからハッピーエンドのはずの世界がバッドエンドに向かっていたのよ、バランスを取るためにね」

マキ「気がつかなかった?」

真姫「っ!!....で、でも!!」

マキ「でもじゃないわ、貴方のせいで世界がおかしくなってるのよ」

真姫「............」

12: 2017/05/08(月) 23:07:12.36ID:BPXXW7xb.net
マキ「このままだとバランスが崩れて大変なことになるわ」

マキ「小さなバッドエンドが大きなバッドエンドになってしまうってことよ」

マキ「だから私はそれを阻止する為にこうして出てきたってことよ」

真姫「..........」

マキ「貴方は世界を守るどころか世界を破壊をしていたのよ!」

真姫「!!...そんな....私は...」ガクッ

マキ「..........」

穂乃果「真姫ちゃん......」

13: 2017/05/08(月) 23:09:25.76ID:BPXXW7xb.net
マキ「それに貴方も、元々いた世界に戻るべきじゃないの?」

真姫「っ!?」

穂乃果「元々いた世界?」

マキ「そうよ、この私は自分の世界を捨ててきたの」

凛「捨てた?」

真姫「捨ててない!!!」

マキ「いいえ、貴方は諦めた、ここにいるのが何よりの証拠じゃない」

真姫「それは......」

マキ「....転校、留学.....入院...」

真姫「っ!.......」

マキ「認めなさい、貴方はあの世界を捨てた」

真姫「っ~!!............」ダッ

穂乃果「真姫ちゃん!!!」

14: 2017/05/08(月) 23:17:22.82ID:BPXXW7xb.net
にこ「一体どういうことなのよ....あんた達はこの世界の人間じゃないってこと?」

マキ「そうよ、私もあの私もね」

穂乃果「ねぇ...さっき世界を捨てたって言ってたけど...どういうことなの?」

マキ「....あの私はね、元に世界にいた自分を捨てて色んな世界を回っているの」

マキ「おそらく元の世界に戻るつもりもないわ」

ことり「そっちの真姫ちゃんは....何を知ってるの?」

マキ「あの子、いえ...もう一人の私の過去よ」

凛「過去?」

マキ「そうね....貴方達にも協力してほしいから、話すわね」

15: 2017/05/08(月) 23:20:16.31ID:BPXXW7xb.net
穂乃果「え....留学?」

海未「はい、ことりが留学することが決まりました、出発は来週です」

穂乃果「嘘だよね?....ことりちゃん本当なの?」

ことり「うん....」

穂乃果「なんで....なんで言ってくれなかったのさ!穂乃果!そんなの聞いてないよ!!!」

ことり「............」

穂乃果「ねぇ、なんでさ!!なんで海未ちゃんには言ってくれて穂乃果には言ってくれなかったのさ!!ねぇ、どうして!!」

ことり「....だって....だって!!!!穂乃果ちゃん、ことりの話を聞いてくれなかったじゃない!!」

穂乃果「!?」

16: 2017/05/08(月) 23:31:23.08ID:BPXXW7xb.net
ことり「穂乃果ちゃんには相談したかったよ!!でも穂乃果ちゃん目の前のことで必氏でことりの話を聞いてくれなかった...」

ことり「だから海未ちゃんに相談したの!!ことりだって穂乃果ちゃんには相談したかった!!話を聞いて欲しかった!!」

穂乃果「っ.......」

ことり「穂乃果ちゃんはことりの最初にできた親友なんだよ?それなのにそんな言い方ひどいよ!!」ダッ!!

穂乃果「あっ......」

海未「ことり!?どこに行くんですか!!」ダッ

絵里「穂乃果!!追いかけないの!?」

穂乃果「.........」

絵里「穂乃果!!」

17: 2017/05/08(月) 23:37:23.16ID:BPXXW7xb.net
絵里「あれから...ことりどころか海未や穂乃果まで来なくなってしまったわね....」

希「............」

真姫「どうするのよ、μ’sは元々あの3人が作ったものでしょ?」

凛「穂乃果ちゃんは今日も学校に来てないって....」

花陽「ライブで倒れた件も気にしてたし...それから復帰してすぐにあんなことがあったもんね....」

真姫「............」

にこ「にこは続けるわよ!何があっても部長だし、本気でやってたんだから!!こんなことで全部やめるなんてできない!!」

絵里「にこ.....」

にこ「それに穂乃果達が戻ってきた時に誰もいないと戻って来づらいでしょ?」

希「...........」

絵里「希?」

18: 2017/05/08(月) 23:40:39.12ID:BPXXW7xb.net
絵里「希、どうしたのよ...さっきからずっと黙ってるけど」

希「!えっと....いや、これってどうしようかなって思って.....」

にこ「........」

絵里「そうなの?そうよね、どうしたものかしら...一時活動休止かしら」

希「うん...穂乃果ちゃん達が戻ってくるまでそれもありだと思う....」

にこ「喋り方」

絵里「え?」

にこ「希、あんた喋り方変わってるわよ」

希「!?」

絵里「....希?」

希「..........」

20: 2017/05/08(月) 23:44:44.99ID:BPXXW7xb.net
凛「希ちゃん、どうしたの?」

希「何でもないんよ、ちょっとぼーっとしちゃってたみたいやね」

絵里「希....」

希「エリチ、なんでもないんよ、気にしないで?」

にこ「...はぁ、嘘をつくならもう少しうまくつきなさいよ、バレバレよ」

花陽「希ちゃん?」

真姫「何?言いたいことがあるなら言いなさいよ、めんどくさい人ね」

希「あはは...もう誤魔化せそうにはないみたいやね...」

21: 2017/05/08(月) 23:49:57.35ID:BPXXW7xb.net
絵里「転校!?」

希「うん...両親の都合でなぁ...音ノ木坂から離れなくちゃっいけないことになったんよ」

絵里「そんな...だって...だって!!希言ってたじゃない!この学校を救いたいって!笑顔で卒業したいって!!」

花陽「絵里ちゃん....」

希「うん...だからごめんな...うちも分まで皆で...」

絵里「そんなの!!」ガシッ

希「!?」

絵里「認めれる訳ないじゃない!!!」

にこ「..............」

22: 2017/05/08(月) 23:52:34.01ID:BPXXW7xb.net
絵里「希言ってたじゃない!!μ’sは9人だって!!この9人だったら!!どんな道も開けるって!!」

希「っ...........」

絵里「それなのに....こんなところで急にお別れなんて.....」

絵里「貴方は!!希は!!私がこの音ノ木坂学園に来て初めてできた友達なのよ!!」

絵里「嫌よ....行かないでよ.....」ポロポロ

真姫「エリー......」

希「ごめん...ごめん...エリチ....」

絵里「なんで....なんで....」ポロポロ

にこ「............」

23: 2017/05/08(月) 23:56:16.63ID:BPXXW7xb.net
凛「この部室ってこんな広かったっけ?」

花陽「凛ちゃん!!」

凛「!...ごめん....」

真姫「そりゃあ...メンバーが半分以下になればそう感じるわよ」

にこ「...........」

凛「絵里ちゃんと、希ちゃんも来なくなっちゃったにゃ....」

真姫「希は引っ越しの準備、絵里は希が抜けた穴の分まで生徒会の仕事しなくちゃいけないから仕方ないわ」

にこ「なんでよ...」

花陽「にこちゃん?」

にこ「つい...この間までは皆が同じ方向に向かって頑張っていたのに....」

凛「凛達これからどうしたら....」

花陽「...........」

24: 2017/05/08(月) 23:59:09.14ID:BPXXW7xb.net
花陽「続けようよ」

凛「え?」

花陽「続けよう、花陽達だけでも...」

真姫「花陽....」

花陽「もし、穂乃果ちゃんや海未ちゃん、絵里ちゃんが戻ってきた時にここがなかったらだめだよ」

凛「かよちん....」

花陽「それにアイドルグループっていうのは、解散や脱退なんてよくあることだし、やってる以上は仕方ないよ!ね?にこちゃん?」

にこ「花陽、貴方....」

花陽「花陽達で守ろうよ?ここを」

25: 2017/05/09(火) 00:03:30.70ID:5soRUU8Q.net
にこ「そうね!花陽の言う通りだわ!後輩から励まされなんてにこも焼きが回ったわね」

凛「かよちんがやるな凛も頑張るにゃ」

真姫「仕方ないわねー3人だけじゃ不安だから、私も手伝ってあげる」

花陽「皆....」

にこ「よーし!!今日は笑顔の練習をにこが3人にレクチャーしてあげる」

真姫「え」

凛「それはちょっと遠慮するにゃ」

にこ「なんでよ!!!」

花陽「あはは......」

26: 2017/05/09(火) 00:06:47.45ID:5soRUU8Q.net
海未「作詞ですか?」

真姫「えぇ、あの3人じゃとても無理そうだから」

海未「まぁ、構いませんが...時間をいただけるなら」

真姫「....戻ってこないの?海未は」

海未「私は穂乃果とことりに誘われてμ’sに入ったのです、あの二人がいない今はどうしても行く気力が湧かなくて...すみません、真姫」

真姫「いいのよ、気にしないで、こうして作詞を無理言ってお願いしているくらしだし」

海未「すみません....」


真姫「そういえば、希の転校の話は聞いた?」

海未「いえ...転校するんですか?希が...」

真姫「えぇ...だからメンバーは今、私達1年生3人とにこちゃんだけよ」

海未「絵里は?」

真姫「希がいなくなって仕事が2倍になってしばらくは来れないって」

海未「そうですか.....」

27: 2017/05/09(火) 00:13:17.45ID:5soRUU8Q.net
海未「皆、バラバラになってしまったのですね...」

真姫「穂乃果はどうしたのよ、学校にも来てないらしいけど」

海未「あの日以降、体調不良で休んでいます...」

真姫「そう...今度、希の送る会があるから顔を出せたら出してあげて」

海未「.......」

真姫「きっと、海未達が来てくれたら希もきっと喜ぶから」

真姫「じゃあ、またね海未」

海未「はい...また....」


海未「.......穂乃果」

28: 2017/05/09(火) 00:16:23.19ID:5soRUU8Q.net
海未「穂乃果、私です」コンコン

『............』

海未「扉も開けてもくれあないのですね...」

海未「話したくなければ、そのまま聞いてください....希が転校するそうです」

『!!........』

海未「後日、送別会があるそうです、穂乃果がもし来れるようでしたら来てくださいとのことです」

海未「私も穂乃果が来るのを待ってます...日にちがわかったらまた来ます」

海未「.............」スタスタ


穂乃果「穂乃果のせいだ、穂乃果があそこで自分しか見てなかったから...穂乃果が穂乃果が...穂乃果が.....」

穂乃果「ことりちゃんも...希ちゃんも穂乃果のせいで...全部穂乃果が悪いんだ」

穂乃果「穂乃果が......」

29: 2017/05/09(火) 00:25:24.89ID:5soRUU8Q.net
凛「練習疲れたにゃー」

真姫「大した練習してないじゃない」

凛「肉体的というよりは精神的ってかんじだよ!」

にこ「それはどういう意味よ!」

花陽「まぁまぁ、にこちゃん」


にこ「それにしても意外ね、真姫ちゃんが残るなんて」

真姫「は?なんの話?」

にこ「いや、真姫ちゃんは穂乃果に誘われて入ったじゃない、誘った本人がいないなら辞めちゃうかなって...」

真姫「思ってたの?」

にこ「うん....少しだけ.....」

真姫「.........」

30: 2017/05/09(火) 00:34:16.17ID:5soRUU8Q.net
真姫「私はただμ’sが好きだってことよ...ただそれだけ...」

にこ「....そっか♪」


穂乃果「..........」フラフラ

花陽「あれ?あれって穂乃果ちゃん?」

凛「あ....本当だ!」

にこ「でも、なんか様子がおかしくない?」

凛「穂乃果ちゃーん!!」

穂乃果「...........」ブツブツ

真姫「穂乃果?」

31: 2017/05/09(火) 00:42:42.85ID:5soRUU8Q.net
にこ「なによあいつ.....どうしたのかしら?」

穂乃果「穂乃果が悪い...穂乃果が悪い...穂乃果が悪い...」ブツブツ

凛「待って!!穂乃果ちゃん前見てないよ!!車が!!」

花陽「穂乃果ちゃん!!!!」

真姫「っ!!!」ダッ

にこ「真姫ちゃん!?」


穂乃果「穂乃果が悪い...穂乃果が悪い....」ブツブツ

プッププッーーー!!!

穂乃果「え?」

真姫「穂乃果あああ!!!」ドンッ!!

穂乃果「うわあああ!!」ドスンッ


ドンッ!!!


穂乃果「痛たたた...何?」

真姫「」

穂乃果「真姫ちゃん?」

32: 2017/05/09(火) 00:46:27.89ID:5soRUU8Q.net
穂乃果「え?真姫ちゃん?」

真姫「」

凛「...真姫ちゃん?」

花陽「...い、いやあああああああ!!!!!!!!!!」

にこ「救急車!!!救急車呼んで!!!!!!」

穂乃果「....なんで真姫ちゃんが真っ赤なの?え?あれ?....」バタンッ

にこ「穂乃果!!!!」

33: 2017/05/09(火) 00:54:43.10ID:5soRUU8Q.net
絵里「にこ!!!!真姫が事故に遭ったって本当!?」

にこ「えぇ...穂乃果を庇ってね」

絵里「庇った?それで穂乃果は?」

にこ「穂乃果は気を失って病室よ」


花陽「真姫ちゃん....グスッ.....」

凛「..........」

絵里「それで真姫は!?」

にこ「今、集中治療室よ....今夜が峠らしいわ」

絵里「そんな.....」

34: 2017/05/09(火) 01:04:17.63ID:5soRUU8Q.net
海未「絵里!!!」

絵里「海未!来てくれたのね、こんな時間に」

海未「真姫と穂乃果が事故に巻き込まれたと!」

絵里「えぇ」

海未「それで穂乃果と真姫は!!」

絵里「穂乃果はとりあえず大丈夫だけど...真姫は....」

海未「真姫は?」

絵里「今夜が峠らしいわ....」

海未「なんで...なんでこうなるんですか!!」

35: 2017/05/09(火) 01:18:55.92ID:5soRUU8Q.net
医者「峠は越えました....」

絵里「本当ですか!?」

医者「はい...しかし.....」

海未「しかし?」

医者「意識がいつ戻るかわかりません....」

花陽「え、そんな!!」

医者「あと....一つ....」

凛「何?」

医者「もしかしたら、足に後遺症が残るかもしれません」

にこ「!.........」

36: 2017/05/09(火) 01:26:37.71ID:5soRUU8Q.net
真姫「............」

にこ「真姫ちゃん.....」

凛「ねぇ...なんでこうなっちゃったんだろ?」

海未「.............」

絵里「真姫......」

花陽「もうこれ以上、μ’sがバラバラになるなって嫌だよぉ!!」



真姫『あれは皆と私?.....』

真姫『なんで私と皆があそこにいるのよ』

真姫『というか私、体が透けてる?』

37: 2017/05/09(火) 01:27:36.50ID:5soRUU8Q.net
今日はここまでで

41: 2017/05/09(火) 22:59:05.15ID:5soRUU8Q.net
真姫『あぁ...私、氏んだのね』

真姫『....ってそんな簡単に納得できるか!!』

真姫『そうだ!体に入れば戻れるかも....』


『あらら、この世界はバッドエンドみたいだね』

真姫『え?』

『おや、私の声が聞こえるなんてびっくりだね』

真姫『貴方は....どこにいるの?』キョロキョロ

『私はどこにでもいて、どこにもいない存在』

真姫『は?なにそれ?意味わかんない?』

『神様みたいものかな?君はもうこの世界から時期にいなくなるよ』

真姫『え!?』

42: 2017/05/09(火) 23:08:36.66ID:5soRUU8Q.net
『貴方はあの事故でこれから亡くなるってことよ』

真姫『そんな!!私はまだやりたいことがたくさんあるのよ!!皆が、皆が!待ってるの!!』

『ふむふむ...先輩を庇って事故に遭ったのね...』

真姫『私の話を聞きなさいよ!!』

『聞いてるよ、一つ聞いていいかな?』

真姫『何よ!!そんなことより早く私を』

『なんで先輩を庇ったの?』

真姫『そんなの...体が勝手に動いちゃったのよ!!』

『ふ~ん....』

真姫『....何よ』

43: 2017/05/09(火) 23:16:13.27ID:5soRUU8Q.net
『その先輩のことをよほど大切に思っていたのね』

真姫『そ、それは.....』

『自分の体...いえ、命を投げ出すくらいにね』

真姫『..........』

『気に入ったわ、貴方にロスタイム....いえ、チャンスをあげるわ』

真姫『チャンス?』

『その中で貴方が自分自身を信じ抜くことができれば、貴方を生き返らせてあげるわ』

真姫『本当に!?』

44: 2017/05/09(火) 23:23:46.59ID:5soRUU8Q.net
『えぇ、ちょっとした試練を貴方に与えるわ』

真姫『試練?』

『貴方には色んな世界を巡ってもらうわ』

真姫『世界?巡る?』

『そうよ....そこで自分の使命を全うしなさい、そうすれば次の世界に進めるわ』

真姫『使命ってなによ』

『それは貴方がたどり着いた世界で探しなさい』

真姫『.....わかったわ、使命を全うしたら戻れるのね』

『えぇ、じゃあ、ゲームスタートよ...頑張ってね』

45: 2017/05/09(火) 23:29:54.70ID:5soRUU8Q.net
マキ「これがあの子の過去よ」

にこ「...........」

凛「その...違う世界にも違う凛達がいるんだね、不思議な気分だね」

マキ「そうよ」

穂乃果「ねぇ、真姫ちゃんの使命ってなんなの?」

マキ「おそらくもう1人の私はたどり着いた世界をハッピーエンドにすることを使命だと思ってるわ」

ことり「違うの?」

マキ「半分正解で、半分不正解ね...今の私は」

穂乃果「なんで?真姫ちゃんはいい事をしてるんだよね?」

マキ「...........」

46: 2017/05/09(火) 23:30:54.11ID:5soRUU8Q.net
マキ「いいことね...たしかに傍から見ればそう見えるわ」

マキ「でもね、想いが強すぎるとそれは違ったものになってしまうの」

マキ「だからこうして、私という存在までもできてしまった」

穂乃果「じゃあ、真姫ちゃんがどうすればいいの?」

凛「そうだよ!真姫ちゃんは一生懸命頑張ってるにゃ!」

マキ「あの子はね...もう....」

にこ「...........」

マキ「自分自身を見失っているわ」

60: 2017/05/12(金) 00:07:55.38ID:euekPD9c.net
穂乃果「見失ってるって、どういうこと?」

マキ「簡単に言えば、色んな世界にいる貴方達に情を入れすぎなのよ」

ことり「情入れすぎって....それはだめなことなの?」

にこ「そうね、ハッピーエンドを目指すなら情は必要でしょ」

マキ「そうね、情はもちろん大切よ、ただあの子はハッピーエンドにする為に無理をしすぎているの」

凛「無理?」

マキ「えぇ、ある世界では自分の体がボロボロになって倒れるまで無理をしたことがあったわ」

穂乃果「た!倒れる!?今の真姫ちゃんもボロボロなの!?もしかして!」

マキ「今は、体は大丈夫よ」

穂乃果「そっか!よかった...」

マキ「そう...体はね」

61: 2017/05/12(金) 00:18:22.30ID:euekPD9c.net
にこ「なんかひっかかりがある言い方ね」

マキ「えぇ、あの時はたまたま次の世界の貴方達に看病をしてもらってなんとかなったけど、あれは無茶しすぎよ」

マキ「借り物とはいえ、自分の体を粗末にしすぎよ」

凛「.........」

マキ「しかも、これはまだましな方かしら?」

ことり「え!?これでましな方なの?」

マキ「そうよ、他の世界では貴方達を助ける為に自分の命を使おうとしたわ」

穂乃果「い、命!?」

マキ「その世界の神様と取引をしようとしたのよ」

にこ「...その取引ってなによ?」

マキ「とある子の願い事で生じた代価を自分が背負うとしたの」

62: 2017/05/12(金) 00:29:05.81ID:euekPD9c.net
穂乃果「背負う?背負うって何を背負うとしたの?」

マキ「両足と声よ」

にこ「そ、それって!自分が背負ったら元の世界に戻っても大変なことになるじゃない!!」

マキ「その通り、これじゃあ自分がハッピーにもならないし、元の世界で待っている貴方達もハッピーにならないわ」

ことり「でも、真姫ちゃんはそれをしようとしたってことだよね?」

マキ「そうよ、まぁ...その世界の神様は借り物の体を察しったのか知らないけど、断られたみたいだけどね」

穂乃果「じゃあ、真姫ちゃんはその代価は背負ってないんだね!よかった.....」

マキ「あの子は自分を犠牲にしすぎなのよ、本当に大馬鹿者よ」

63: 2017/05/12(金) 00:38:55.32ID:euekPD9c.net
凛「ねぇ、一つ聞いてもいいかな?」

マキ「何?」

凛「えっと、ハッピー真姫ちゃんの方の事情はなんとなくわかったけど」

にこ「なんつう名前つけてんのよ」

凛「だってわかりづらいし、言いづらいだもん!」

マキ「別にいいんじゃない?それくらい」

凛「ありがと、えっと....アンハッピー真姫ちゃんでいいのかな?アンハッピー真姫ちゃんはこれからどうするの?」

マキ「私?」

凛「うん...この世界をバッドエンドにしちゃうの?」

ことり「!.....」

マキ「そうね....一応それが私の使命であるんだけど...!!」

にこ「目の前でそんな事言われて私達が素直にさせると思う?」スッ

マキ「...はぁ、だからあんまり姿は見せたくなかったのよ...」

64: 2017/05/12(金) 00:42:36.50ID:euekPD9c.net
にこ「貴方がこの世界をバッドエンドにするって言うならにこはここであんたを始末する!」ぴょこ!

マキ「最初から本気モードじゃない....手加減はなしってことね」

ことり「にこちゃん!!やめて!!」

にこ「なんでよ!!こいつはこの世界をバッドエンドにするって言ってるのよ!ならここでやるしかないじゃない!!」

凛「でも...でも!!!」

にこ「でもじゃないわ!!穂乃果がこれ以上辛い目に遭ってもいいって言うの!?私は嫌よ!!穂乃果を守る!!」

穂乃果「にこちゃん......」

にこ「さぁ、かかってきなさいよ!!私はそんな簡単にはいかないわよ!!」

マキ「..........」

マキ「全く....頑固なんだから.....にこちゃんは....」

にこ「っ.........」スッ

65: 2017/05/12(金) 00:50:14.69ID:euekPD9c.net
マキ「やめよ、やめよ」

にこ「....は?」

マキ「私はあの子と違って自分で戦うとか争うとか汗臭いことは嫌いなのよ」

ことり「じゃあ...この世界には手を出さないってこと?」

マキ「そうね....どうせやるって言っても貴方達やあの子が邪魔するでしょ?」

にこ「そんなの当たり前じゃない!!」

マキ「でっしょー?もう面倒くさいから今回は目をつぶってあげるわ」

凛「よかったにゃ....」

穂乃果「でも.....」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「そうなると他の世界はどうなっちゃうの?」

凛「!?」

マキ「............」

66: 2017/05/12(金) 01:02:32.75ID:euekPD9c.net
マキ「そうね....プラスが増えればその分マイナスが増えるわ」

ことり「ってことは....」

マキ「そうね、バッドエンドな世界は増えるわね」

凛「そんな!....」

マキ「それは仕方ないことよ、世界はバランスで成り立っているの」

穂乃果「でも穂乃果は....穂乃果達の為に違う世界の私達は不幸になるって思うと素直にこのままハッピーにはなれないよ」

凛「穂乃果ちゃん......」

ことり「うん...ことりもこのまま平和な日常を取り戻しても複雑だよ....」

マキ「別に貴方達が気にすることはないわ、私とあの子の問題だから」

にこ「...っ....卑怯よ...」ボソッ

マキ「え?」

にこ「卑怯者って言ったのよ!!!」

穂乃果「に、にこちゃん!?」

68: 2017/05/12(金) 01:17:05.19ID:euekPD9c.net
にこ「そんな話を聞かされたら、誰だって素直にこの状況を抗えないじゃない!!」

にこ「ましてや!この子達はただでさえ優しいって言うのに!!」

マキ「.............」

にこ「こんなんじゃ!!このままにこ達がバッドエンドを受け入れる流れになるじゃない!!」

マキ「....はぁ、こういう時だけは考えが回るというか、鋭いっていうか....」

にこ「...逃がさないわよ」

マキ「本当に荒っぽいんだから、私戦闘は苦手なのよね」

穂乃果「にこちゃん!!やめて!!」

にこ「嫌よ.......」

マキ「わかったわ....じゃあ、こうしましょう」

にこ「何よ.....」

マキ「あの子を加えてこれからのことを話し合いましょう、それから私やこの世界の処遇をどうするか考えるってのはどう?」

にこ「...話し合い?....」

69: 2017/05/12(金) 01:23:39.63ID:euekPD9c.net
マキ「貴方達はこの世界をバッドエンドから回避したい、その為にはあの子の力が必要、私もあの子と話し合いをしたい」

マキ「どうかしら?これなら少しは貴方達にフェアじゃないかしら?」

にこ「..........」

マキ「なんなら、私が逃げないように貴方達が私を拘束しても構わないわ」

マキ「悪い条件ではないと思うけど?」

にこ「拘束しても構わないのね?」

マキ「えぇ、どうぞ、ご自由に」

にこ「...わかったわ、凛手伝って」

凛「にこちゃん?本当にやるの?」

にこ「当たり前でしょ、それにやっていいって言ったのはこいつなんだから」

凛「そうだけど....」

にこ「ことりはあいつを探してきて私達はこいつを見張ってるから」

ことり「ことりでいいの?」

にこ「空を飛べることりなら見つけるは早いでしょ、私達よりは」

ことり「そうだね...わかった!」バサッ

にこ「頼んだわよ、ことり」

ことり「うん!」パタパタ

70: 2017/05/12(金) 01:27:20.03ID:euekPD9c.net
マキ「痛たたっ!!ちょっと!きつく縛りすぎよ!!」

にこ「自分から縛っていいって言ったんでしょ」グイグイ

マキ「で、でも加減ってものが....」

にこ「あんたの力が未知数だからね、万が一ってこともあるし」グイ

マキ「痛っ!!もう...なんでこうなるのよ....」

凛「にこちゃんほどほどにね?なんかかわいそうにゃ...」

にこ「なんでにこが悪者みたいになってるのよ!!」

穂乃果「............」

凛「穂乃果ちゃん?.....」

71: 2017/05/12(金) 01:33:13.23ID:euekPD9c.net
ことり「うーん....真姫ちゃんどこにいったんだろ?」パタパタ

ことり「...........」パタパタ

ことり「でもなんで、もう一人の真姫ちゃんはことり達の前に出てきたんだろう?」パタパタ

ことり「バッドエンドにするなら黙って姿を見せなければいいのに....」

ことり「なんでだろ?......うーん....」


真姫「.............」

ことり「!!あの赤髪は!!」

ことり「見つけたよ、真姫ちゃん」

真姫「.............」

ことり「皆が待ってるよ?戻ろ?」

真姫「...........」

ことり「真姫ちゃん?」

真姫「...........」

77: 2017/05/13(土) 01:08:18.43ID:K4U8+5FM.net
ことり「ねぇ、真姫ちゃん!皆が待ってるよ、早く戻ろ?」

真姫「..........」

ことり「真姫ちゃん?おーい?」

真姫「.........」

ことり「........ねぇ」

真姫「............」

ことり「いつまでそうやってるつもりなの!?」

真姫「!」

78: 2017/05/13(土) 01:13:33.85ID:K4U8+5FM.net
ことり「真姫ちゃんはなんでここまで頑張ってきたの!?」

真姫「.......」

ことり「ここで逃げたらこれまでの努力が無駄になるってことなんだよ!!」

真姫「っ.......」

ことり「立ってよ!真姫ちゃん!!この世界も真姫ちゃんの世界もこのままで終わらせちゃうの!?」

ことり「ことり達を助けるなら中途半端なことしないでよ!!最後まで責任を取って!!」

真姫「..........」

79: 2017/05/13(土) 01:19:30.69ID:K4U8+5FM.net
ことり「前をしっかり見てよ!!くじけないでよ!」

ことり「ことり達を助けてよ!!世界をハッピーにするハッピーメーカーなんでしょ?」

真姫「.........」

ことり「だったらこんなとこで落ち込んでないで!前に進んで!!」

ことり「このままだとこの世界も、真姫ちゃんのいた世界も!!」

ことり「バッドエンドになちゃうよ!!それでいいの!?」

真姫「私は......」

ことり「真姫ちゃんならできる!!あの鬼さんともすぐに仲良くなれたんだからなんだってできる!!」

ことり「やらなきゃ進めないよ!!立ち上がって!!」

真姫「ことり......」

80: 2017/05/13(土) 01:28:04.28ID:K4U8+5FM.net
ことり「行こう?真姫ちゃん?」

真姫「.....ことりって意外と熱かったのね...」

ことり「そうかな?」

真姫「そうよ、はぁ....情けない姿を見せちゃったわね」

ことり「皆、人は弱いところがあるもんだよ」

真姫「そうね....ありがとう、ことり」

ことり「ううん....じゃあ皆のところに戻ろっか?」

真姫「えぇ.....手間をかけたわね」

87: 2017/05/14(日) 00:02:42.70ID:/ZlPZNWf.net
ことり「皆~見つけてきたよ~」

真姫「............」ザッ

にこ「!」

穂乃果「真姫ちゃん!!」

凛「見つかってよかったにゃ!」

マキ「..............」

真姫「..............」

88: 2017/05/14(日) 00:13:37.71ID:/ZlPZNWf.net
真姫「なんで縛られてるの?貴方」

マキ「負の部分って辛いわよね、味方がいないから」

にこ「私達が拘束したのよ」

凛「ハッピー真姫ちゃんとこっちの真姫ちゃんが喋りたいっていうから」

穂乃果「条件としてこうしたかんじなの?かな?」

真姫「.....で?私と話をするってどんな話をするつもりなの?」

マキ「とりあえずはこの世界のこれからのことを話したいわ」

真姫「そうね、私もそのことについて話をしたいわ」

マキ「なら早速、話し合いましょう」

89: 2017/05/14(日) 00:21:05.22ID:/ZlPZNWf.net
真姫「私の考えは変わらないわ、この世界を...いえ、全ての世界をハッピーにしてみせる」

真姫「そもそも、私は貴方の話を鵜呑みにしすぎていたところもあったわ」

マキ「どういう意味よ」

真姫「世界のバランスが崩れている?それを具体的に証明するものだってないんだし」

マキ「そう.....」

真姫「だから私はこの世界を」チラッ

穂乃果「!」

真姫「救ってみせる!!」

マキ「............」

90: 2017/05/14(日) 00:28:29.83ID:/ZlPZNWf.net
マキ「勝手ね...まるで人の話や意見は聞かないみたいね」

真姫「そうよ!自分勝手なのよ私は」

マキ「仮に私に邪魔されても?」

真姫「仮に貴方がもう一人の私だとして、自分自身に勝てなきゃ他人は救えないわ、邪魔をするならそれを越えて見せる!!」

マキ「...自分の意見以外は聞き入れないで自分の意見を押し通すってことね」

真姫「今までの世界でもそうしてきたわ」

マキ「まるでだだをこねる子供ね....」

真姫「そうよ、私は子供でハッピーエンドが好きな自分勝手なハッピーエンド主義者なんだから....」

マキ「.............」

91: 2017/05/14(日) 00:30:07.92ID:/ZlPZNWf.net
マキ「貴方に聞いておきたいことがあるわ」

真姫「なによ」

マキ「...考えは変わらないってことでいいのね?」

真姫「えぇ」

マキ「そう...貴方ってハッピーメーカーって呼ばれているのよね?」

真姫「それがどうしたのかしら?」

マキ「ハッピーメーカー?貴方はただの臆病者よ」

92: 2017/05/14(日) 00:45:14.49ID:/ZlPZNWf.net
真姫「臆病者?どういう意味よ」

マキ「そのままの意味よ」

真姫「は?」

マキ「今までの世界の貴方を見てないとで思ったの?自分の命を投げ出して救おうとしたことがあったでしょ」

真姫「それがなによ」

マキ「っ、自分の命を粗末にすんなって言ってるのよ!!」

真姫「私の命なんだから私の勝手でしょ....」

マキ「貴方ねぇ....」

にこ「...........」

93: 2017/05/14(日) 00:50:37.44ID:/ZlPZNWf.net
マキ「私が知らないとでも思ってるの!?貴方には貴方を待ってる人達がいるのよ!!」

真姫「........」

マキ「その人達を悲しませて何がハッピーよ!!ふざけたことぬかしてんじゃないわよ!!」

真姫「なによ....」

マキ「は?」

真姫「私の...私の何がわかるっていうのよ!!」

マキ「わからないわよ!!皆をハッピーにするとか言って人の邪魔をするのに、自分は皆を悲しむようなことをするやつなんて」

真姫「っ.......」

マキ「自分の世界をそうしてから言えって言ってるのよ!!」

真姫「..........」

94: 2017/05/14(日) 00:53:01.73ID:/ZlPZNWf.net
マキ「何よ.....黙ってないでなにか言いなさいよ」

真姫「...私だって最初はただの自分の世界に戻りたくてやってたけどよ、無理はもちろんしなかったわ」

真姫「でも...色んな世界を回るうちに色んな世界の皆に出会って、一緒にいるうちに変わっちゃったのよ」

真姫「どの世界でも、どんな姿でも...あの8人...いえ皆は私の大切な仲間なの!!」

真姫「見捨てることなんてできない、仮に見捨てたりしたらもう私は皆のところに戻る資格はなくなると思う」

真姫「勝手だけど...私はそう思ってる!だから変わることもできないし。やめることもできない!!」

真姫「...だって、私は皆のことが大好きだから....」

穂乃果「真姫ちゃん.....」

100: 2017/05/15(月) 00:59:14.20ID:egZXjC42.net
マキ「そう、わかったわ」

真姫「あなたが何を言おうと私は変わらない」

真姫「これが私、ハッピーメーカーよ!!」

マキ「............」


\ドーン!!!/


ことり「な、なに!?」

にこ「なんかの爆発音!?」

凛「村の方から聞こえてきたにゃ!」

穂乃果「っ!?まさか!」

真姫「行ってみましょう」

マキ「ちょっと!私を置いてかないでよ!」

101: 2017/05/15(月) 01:09:33.04ID:egZXjC42.net
穂乃果「村が襲われてる?」

にこ「まさか.....山の向こうの村が攻めてきたってこと!?」

ことり「見て!!村と山の境目の川に人がたくさんいるよ!」

凛「たぶんあそこで戦ってるんだにゃ!」

にこ「でも、どうしてこのタイミングに.....まさか!」

凛「どうしたの?にこちゃん?」

にこ「穂乃果がいないのを知って攻めてきたんじゃないの?」

ことり「え、でも穂乃果ちゃんがいないってなんで知ってるの?」

真姫「.......成る程ね」

102: 2017/05/15(月) 01:20:51.57ID:egZXjC42.net
穂乃果「すごい数で攻めてきてるね」

にこ「そうね、今はなんとか防衛戦を維持してるけどいつまで持つか」

マキ「どうするの?助けるの?」

凛「!たす......ける....」

ことり「.............」

穂乃果「そんなの!」

にこ「助けないわよ」

穂乃果「え?」

にこ「助ける訳ないじゃない、あんな奴ら」

穂乃果「にこちゃん?」

にこ「..........」

103: 2017/05/15(月) 01:28:24.20ID:egZXjC42.net
穂乃果「どうしてそんなことを言うの!?にこちゃん!」

にこ「あんたは馬鹿なの!?」

穂乃果「!?」ビクッ

凛「凛も助けたいとは思わないにゃ....」

穂乃果「え!凛ちゃんも!?なんで!?こ、ことりちゃんは!?ねぇ!」

ことり「ことりも素直には助けたいは思えないかな?」

穂乃果「なんでさ!!私達の村が襲われているんだよ!!助けないと!」

真姫「穂乃果........」

マキ「............」

104: 2017/05/15(月) 01:39:53.95ID:egZXjC42.net
穂乃果「皆......なんでさ!助けようよ!私達なら力になれるはずだよ」

にこ「ふざけないで!!!」

穂乃果「!?」

にこ「あんたいい加減にしなさいよ...さっき、されたことをもう忘れたとは言わせないわよ」

凛「...........」

穂乃果「さっきの?......あぁ!さっき撃たれた時のこと?」

にこ「そうよ」

穂乃果「たしかに撃たれたけど、穂乃果はこうして無事な訳だし」

にこ「っ〜!!!」

マキ「とんだお人好しというか馬鹿な主人を持ったわね」

105: 2017/05/15(月) 01:54:17.95ID:egZXjC42.net
にこ「無事ってたまたまでしょ!!」

穂乃果「そ、それは.....」

にこ「氏んでたかもしれなかったのよ!!」

穂乃果「..........」

にこ「いくらなんでもお人よしすぎんのよ!!!」

マキ「そうね、それが普通の反応よ」

真姫「...........」

穂乃果「にこちゃん....」

にこ「............」

111: 2017/05/15(月) 21:38:50.05ID:egZXjC42.net
穂乃果「ねぇ、にこちゃん聞いてくれる?皆も聞いてくれる?」

にこ「..........」

穂乃果「穂乃果はね、お父さんが氏んじゃってからはね...しばらく一人ぼっちで空っぽだったの」

穂乃果「生きるってなんなのか、自分は何の為に生まれてきたのかって....」

穂乃果「穂乃果さ、馬鹿だからこう決めたの、人の為に生きようって!お父さんみたいな英雄になろうって...まだなれてはないけどね」

凛「穂乃果ちゃん.....」

穂乃果「だからここでどうなってもそれは本望だよ」

にこ「なんでなのよ......」

穂乃果「にこちゃん?」

にこ「なんで、そんなに馬鹿なのよ!!!」

112: 2017/05/15(月) 21:54:48.93ID:egZXjC42.net
にこ「っ....意味がわかんないわよ...」ポロポロ

凛「............」

にこ「私は穂乃果と出会って!一緒に生活をする、この生活が幸せだったのよ!!」

にこ「にこはね...にこは!!穂乃果達に会うまで誰かと過ごしたことなんてなかった!!」

にこ「誰かの為に生きるっていうなら!私の為に生きなさいよ!!」

にこ「にこをどっかに置いて行かないでよ!!一緒にいてよ!!」

にこ「勝手に人を救っておいて!!無責任なことしないでよ!!」

真姫「にこちゃん.......」


穂乃果「っ.............」グッ

ことり「...............」ジー

凛「ことりちゃん?」

113: 2017/05/15(月) 22:05:58.82ID:egZXjC42.net
ことり「ねぇ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「何?ことりちゃん?」

ことり「嘘....ついてるよね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「.....嘘なんかついてないよ」

凛「う、嘘?」

にこ「.....グスッ.........」

ことり「うん、穂乃果ちゃんは嘘をついてるよ、ことりにはわかるよ」

穂乃果「だからついてないって!!」

真姫「....どうしてそう思うの?」

ことり「だって、ことりは....穂乃果ちゃんのことをずっと見てきたんだから」

凛「ことりちゃん?」

114: 2017/05/15(月) 22:16:59.95ID:egZXjC42.net
真姫「それじゃあ、説明になってないわよ、ちゃんと説明して」

ことり「.............」

真姫「...無視?聞こえてる?」


ことり「...........」スタスタ

穂乃果「!....な、なに?ことりちゃん」

ことり「....震えてるよ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「っ!...震えてなんかいないよ!!」

ことり「ずっと、さっきから左手が震えてるよ」

穂乃果「!?」サッ

ことり「嘘だよ」

穂乃果「......ことりちゃん」

ことり「ふふふ....」

115: 2017/05/15(月) 22:27:10.51ID:egZXjC42.net
ことり「ことりは皆の中で一番、穂乃果ちゃんと長くいるんだもん、わかるよ」

穂乃果「.......」

真姫「それで...穂乃果がどんな嘘をついてると思ったの?」

ことり「それは....」チラッ

穂乃果「っ!......」

凛「それは?」

真姫「...........」

ことり「花陽ちゃん達を助ける為だよね?」

マキ「そういうことね....」 

穂乃果「....どうしてそう思うの?」

116: 2017/05/15(月) 22:38:05.88ID:egZXjC42.net
ことり「考えればわかるよ...あの村が占拠されたら次はあの島が狙われるに決まってるよ」

真姫「どうしてそう思うの?」

ことり「あの村では信じられてないけど、あの島にはタカラモノがあるって噂が昔あったの」

凛「そういえば、凛も聞いたことあるかも」

真姫「....成程ね」


穂乃果「あはは...ことりちゃんにはバレバレだったみたいだね」

にこ「穂乃果...あんた...なんで本当のことを....」

穂乃果「でも、あの村の人も救いたいっていうのも本当だよ?」

マキ「とんだ重度のお人よしね.....」

117: 2017/05/15(月) 22:58:52.38ID:egZXjC42.net
凛「..........」チラッ

凛「!!見て!皆!!」

穂乃果「どうしたの!?凛ちゃん!」

ことり「あ!村の人達が撤退していく!」

にこ「防衛線がやぶられたみたいね....」

穂乃果「早く助けにいかないと!!」ダッ

にこ「馬鹿!!あの数に1人で行ったって仕方ないでしょ!!」ガシッ

穂乃果「でも!!」

にこ「~!!!あぁ、もう!!!!!!」

118: 2017/05/15(月) 23:11:48.04ID:egZXjC42.net
にこ「ことり....凛....」

凛「うん?」

ことり「何?にこちゃん?」

にこ「真姫ちゃん達を任せたわ、私は穂乃果と行ってくる」

凛「にこちゃん!!凛もいくよ!!」

ことり「ことりだって!!!」

にこ「!!あんた達.....」

ことり「ことり達4人は」

凛「どこまでで一緒にゃー」

にこ「....あんた達も穂乃果と同じで馬鹿なんだから」

凛「にこちゃんには言われたくないにゃー」

にこ「ふふ、それもそうかもね」

119: 2017/05/15(月) 23:27:48.83ID:egZXjC42.net
マキ「4人であの人数を相手できると思うの?」

穂乃果「わからないけど....穂乃果達ならできる!やってみせる!!」

にこ「まぁ...最悪、危なくなったら逃げるし」

凛「そうだね、やるだけやってみるにゃ」

ことり「いざって時はことりが皆を運ぶよ!!」


真姫「....貴方達って....」

マキ「本当に馬鹿ね.....」

穂乃果「そうかもね!!」

120: 2017/05/15(月) 23:48:50.20ID:egZXjC42.net
にこ「...じゃあ、行くわよ!!気を抜くんじゃないわよ!!」

ことり「うん!!」

凛「了解にゃ!」

真姫「ちょっと待って!!」

にこ「なによ、こっちは急いでるんだけど!!」


真姫「賢くやりなさいよ、もう少し」

マキ「そうよ、人手はもっといた方がいいんじゃない?」

穂乃果「え、真姫ちゃん戦えるの?」

真姫「まさか...でも」

マキ「適任な人達がいるじゃない?」

穂乃果「.....?」

121: 2017/05/15(月) 23:59:20.63ID:egZXjC42.net
ツバサ「依頼を受けたとはいえ....こうして争うのは少し考えものね」

英玲奈「しかし、この村の周りには鬼や化け物達が住んでいて、依頼のあった村を襲おうとしているらしいではないか」

あんじゅ「でもいないじゃない、本当にいるの?この村に?」

ツバサ「さぁね...いないならいないでそれでいいわ、そんなものと戦いたくはないわ」

あんじゅ「そうね...私達は別に退治屋って訳でもないし」

英玲奈「近いものだろ、しかしこの村は弱いな...」

ツバサ「そうね...この大きな寺で終わりかしら?」

あんじゅ「完全に包囲したし、大人しく降参してほしいわね」

英玲奈「では、そろそろ持ち場に戻ろう」

122: 2017/05/16(火) 00:07:41.67ID:njDbIaWx.net
裏門(西門)

あんじゅ「完全にこの寺は包囲したわ」


表門(東門)

ツバサ「大人しく降伏すれば危害はこれ以上は加えないわ」


北門

英玲奈「応答がなければこちらから総攻撃をしかける」


『................』

ツバサ「そう...それが貴方達の答えなのね」

英玲奈「..........」

あんじゅ「じゃあ、行きましょうか」

123: 2017/05/16(火) 00:21:33.78ID:njDbIaWx.net
『『『ちょっと待った!!!!』』』

『!?』


北門

英玲奈「....何者だ、ただものではないな」

海未「そういう貴方も只者ではなさそうですね」

凛「全力全開でぶつかるにゃ!」


裏門

あんじゅ「もしかして、貴方達が話にあった化け物達かしら?」

希「さぁね?どうやろ?」

にこ「まさか、こうやって手を組むことになるなんてね」

124: 2017/05/16(火) 00:32:17.42ID:njDbIaWx.net
正門

ツバサ「何者かしら、貴方達は」

穂乃果「私はこの村の英雄の娘だよっ!!この村を守る!!」

絵里「その助っ人よ、全力でぶつからせてもらうわ!!」



ことり「花陽ちゃん!早く!!」

花陽「ま、待ってくださーい!!」


マキ「さて、この世界の物語もクライマックスと言ったところかしら」

マキ「ね?」

真姫「そうね....」

マキ「そして貴方の旅も.....」ボソッ

真姫「え?」

To Be Continued

125: 2017/05/16(火) 00:33:03.81ID:njDbIaWx.net
これでおしまいです
最後までお付き合いいただきありがとうございました

129: 2017/05/16(火) 02:09:15.07ID:gmTYepSc.net
乙です
最終回も期待してます

引用元: 真姫「ハッピーメーカー?貴方はただの臆病者よ」