1: 2008/04/20(日) 20:15:57.46 ID:BBhQ3Lt20
今SOS団の部室にいるのはキョンと小泉のみ
キョン「外が静かだな?」

4: 2008/04/20(日) 20:20:23.96 ID:BBhQ3Lt20
古泉「そうですね、来月は吹奏楽部のコンクールで先週から放課後は彼らの演奏で
学校内がトランペットやシンバルなどでにぎわっていたのですが」
キョン「ま、静かなら俺はそれでいいや。なんせ珍しくハルヒが部室に来ないなんてな」
古泉「はは、でも一番『らしくない』人がいませんよ?」



8: 2008/04/20(日) 20:27:25.72 ID:BBhQ3Lt20
キョン「・・・・は?」
古泉「気づきませんか?」
キョン「・・・!長門がいない!!」
古泉「正解です。」

11: 2008/04/20(日) 20:30:38.22 ID:BBhQ3Lt20

キョン「・・・何かある。」
古泉「どうしてです?」
キョン「あのなー、いつもは必ずいる長門が今日に限っていないんだぞ?
    それだけでも、なーんかある気がすんだよな…」
古泉「涼宮さんですか?」
キョン「おい!なんでいきなりあいつの話題になるんだ!?」

13: 2008/04/20(日) 20:34:37.92 ID:BBhQ3Lt20

古泉「忘れたのですか?周りで起こる奇妙な出来事は涼宮さんが原因であり
   あなたに影響をだすものと」
キョン「いや、それはわかるが…長門がいないことは別に関係ないんじゃ?
    あいつのことだから・・・どうせ」
古泉 「だからこそですよ。今まで長門さんは用があるたびに必ず僕たちに何か言いませんか?」
キョン「お前、考えすぎだろ」

17: 2008/04/20(日) 20:39:12.49 ID:BBhQ3Lt20
古泉「そうですか?」
キョン「ああ、そうだ。」
古泉「ハハ、でも今からやることにはあなたにも協力してもらいますよ?」
キョン「長門を探しに行くんだろ?」
古泉「正解です。ようやくあなたも事態を素直に受け入れるようになりましたね?」
キョン「アホ、お前が大げさ過ぎ何だよ。お前の考えてることぐらいわかる。」

19: 2008/04/20(日) 20:44:05.70 ID:BBhQ3Lt20

古泉「では、さっそく長門さん達を探しましょう。」
キョン「ちょっと待て!達ってなんだ!?長門以外にも誰か探すのか!?」
古泉「いつも言ってますよ。涼宮さんが中心になっていると。
   おそらく涼宮さんを探した方が早い気が・・・」
キョン「あー!もうわかったから、とにかくハルヒと長門を探せばお前の気がすむんだな?」
古泉「そうですね」
キョン「・・・ま、暇つぶしにいいか。さっさと行こうぜ。」

21: 2008/04/20(日) 20:47:54.96 ID:BBhQ3Lt20

キョン「・・・静かだな。」
古泉「そうですね。」
キョン「しかも向こうの校舎も暗いじゃないか。もう誰も学校にいないんじゃないのか?」
古泉「・・・・」
キョン「・・・・どうした?」
古泉「・・おかしいですね。」

22: 2008/04/20(日) 20:51:01.34 ID:BBhQ3Lt20

キョン「な、なんだよ急に」
古泉「やはり涼宮さんが関係しているようですね。」
キョン「マジかよ。長門を探すのになんでこんな苦労しなきゃならないんだ?」
古泉「・・・・」

23: 2008/04/20(日) 20:53:22.86 ID:BBhQ3Lt20

キョン「・・・・なんで黙る。」
古泉「おかしいですね。」
キョン「何がだ。」
古泉「われわれがいた部室以外は閉鎖空間になっています。」

26: 2008/04/20(日) 20:59:34.87 ID:BBhQ3Lt20


キョン「確かにハルヒが原因だということはわかった。とにかくあいつを探せばいいんだろ?」
古泉「それはこの空間をもとに戻す『一番早い方法です』。ですがこの空間は少し
   今までと違うようです。・・・そうですね以前コンピ研の部長が行方不明になった時と
   似ています。」
キョン「まさか、あの時の化け物みたいなのが出てくるんじゃあないだろうな?」
古泉「それはまだわかりませんよ。『似ているということ』だけですし・・・」

28: 2008/04/20(日) 21:03:04.63 ID:BBhQ3Lt20

キョン「とにかく、何かあったらお前しか対処できないんだからな?」
古泉「わかっています。任せてください。」
キョン(ヤケに自信たっぷりだな・・・まぁその方がいいけど)
古泉「さて、それでは二人を探しましょう」

31: 2008/04/20(日) 21:06:41.70 ID:BBhQ3Lt20

食堂

キョン「暗いな・・・」
古泉「閉鎖空間ですからね。」
キョン「・・・・・・・・・・・ん?」
古泉「どうしました。」

キョンは恐る恐る少し離れた所から厨房をカウンター越しにのぞいた。

キョン「だれかいるぞ」

33: 2008/04/20(日) 21:10:15.67 ID:BBhQ3Lt20

古泉「意外と早く見つかりましたね。」
キョン「人の話を最後まで聞けよ、ハルヒでも長門でもないぞ。
    ・・・・あいつ何やってんだ?」
キョンはカウンターに近づき厨房の奥にいる人物を見た。

キョン「!!」


36: 2008/04/20(日) 21:15:16.46 ID:BBhQ3Lt20

キョン「な、なんなんだあいつ!?人を喰ってやがる!!!」

キョンの目には床に横たわり腹を無残に『開かれた』女性徒が男子にむさぼるように食べられていたところだ。
キョンの叫びに気づいたのだろうが奥にいた男子生徒の格好をしたソレはゆっくり
キョンの方を向いた。

古泉「これは・・・・」
キョン「ゾンビか!?・・・お、おい、やばいぞ!!あいつこっちに向かってくる!!」
古泉「ここは任せてください。」

「ふんもっふ!!!」


38: 2008/04/20(日) 21:20:44.82 ID:BBhQ3Lt20


キョン「効いてないぞ!?」
古泉「・・・ならこれでは。」

古泉がエネルギー弾を7~8発連射した。
ゾンビはそれを喰らうとうめき声をあげて倒れた。体から床一面に血が広がる。

キョン「・・・なんだよこれ、あの神人とか言うやつが出てくるんじゃなかったのか!?」
古泉「落ち着いてください、これはやはり以前とは少し違うようですね。」
キョン「そういう問題じゃないだろ!?見たかあれ!?ゾンビだぞ!!?」

39: 2008/04/20(日) 21:24:53.07 ID:BBhQ3Lt20

古泉「わかっていますよ。こうなると一刻も早く涼宮さんと長門さんを探した方がよさそうですね。」
キョン「と、とにかくここから早く離れよう。さっきから血のにおいが・・・」
古泉「わかりました。では今から二手に分かれましょう。」
キョン「!!!」


41: 2008/04/20(日) 21:32:28.76 ID:BBhQ3Lt20


キョン「俺を一人にするのか!!?」
古泉「大丈夫ですよ、あなたは涼宮さんに守られていますから。」
キョン「何を根拠に言ってんだ!!」
古泉「落ち着いてください、さきほどの我々の部室は『そういうことなんです』


42: 2008/04/20(日) 21:36:04.47 ID:BBhQ3Lt20

古泉「あなたにはゾンビは向かって来ません、ということです。先ほども
   僕の方へ向っていたのですから。それがわかる前に倒しちゃいましたけど」
キョン「お前そんなに余裕があるなら、二手に分かれる必要がないじゃないか」
古泉「いいえ、ありますよ。彼女はあなたを必要としているのですから。
   前にも言いました、あなたがカギだとね。」
キョン「・・・・・」

44: 2008/04/20(日) 21:41:04.71 ID:BBhQ3Lt20
頭痛くなってきたから、スレが残ってたら続きを書くよ。
ネタ切れじゃないけど誰か続きを頼む

112: 2008/04/21(月) 09:09:01.21 ID:3AUplNU90

キョン「・・・わかったよ。行けばいいんだろ!?
    念には言っておくけど絶対に俺には襲ってこないんだな!!?」
古泉「確かなことですよ。」

キョン「・・じゃあ、俺はハルヒを探しに行く。あいつが原因なんだろ」
古泉「では僕は長門さんを探しに行きましょう。あ、それと見つけたら一旦部室に戻るというのはどうでしょう?」
キョン「悪くないな、とりあえずまずはそうしよう。」
古泉「決まりですね、では無事を祈りますよ。」
キョン「・・・お前なぁ」

114: 2008/04/21(月) 09:12:45.73 ID:3AUplNU90

第2校舎(?) 廊下/キョンのクラス前

キョン(しっかし、気味悪いな・・・・なんだってこんなことに・・・)

ゥオォォォウ・・・・・

キョン(!!!な、なんだ今の声は!?・・・俺たちのクラスから。)

115: 2008/04/21(月) 09:17:20.50 ID:3AUplNU90

キョン(まさか・・・な?)

そ~っと、ドアを開いた。

キョン(うっ!!血のにおいが・・・)

彼のクラスには最早人と呼べるものはなかった、壁には血反吐の跡、窓ガラスは全部割れており
ボロボロのカーテンがユラユラと揺れているだけだった。
そして床や机には、壊れた人形のような赤い地に染まったクラスメイトが倒れていた。
全員全身無残に食いちぎられている。

キョン(・・・・・・)

117: 2008/04/21(月) 09:25:14.79 ID:3AUplNU90

キョン「!!谷口!!国木田まで・・・・そんな・・・」

自分が座っている席の近くで2人が眠っているように氏んでいた
国木田は壁にもたれかかりながら、谷口は食べかけの弁当を持っっていた。

キョン(・・・・・これは、夢・・・だよな?)

ふとハルヒの席が目に入った。
周りと同じように彼女の机にも血の跡がついていた。



118: 2008/04/21(月) 09:28:29.15 ID:3AUplNU90
キョン(はやく、あいつを探さないと!!マジで頭がどうにかなっちまう!!)

ゥオオ~う・・・

キョン「・・!!ゾンビ!!」

部屋の中央から女性とのゾンビが一人起き上がった。さっきの声はおそらくこいつだろう・・

ガシ!!

キョン「な、なんだ!!」
自分の足に力強い感触が走り下を見ると・・・・

119: 2008/04/21(月) 09:32:01.04 ID:3AUplNU90
キョン「げっ!!谷口・・!!こいつもゾンビに・・」

谷口ゾンビ「うおおおおう~~~」

彼の口から食べかけのウィンナーがはみ出しているのがわかる。

キョン「く!すまん谷口。」

ドグシャァァ!!!

キョンは彼の頭を思い切り蹴とばすと、もうダッシュでクラスを後にした。


121: 2008/04/21(月) 09:45:48.50 ID:3AUplNU90
体育館

キョン「・・・ったくあいつどこだよ。」

体育館の中を『一人』で見渡すキョン。周りにはバレー部の氏体が散らばっていた。

キョン(なるべく見ないようにしよう・・・)

ふとステージの隣(体育館の端)にある体育倉庫に目が入る。

キョン(まさか・・・な)

思い切って扉を開けようとしたがピクリともしない。
鍵が掛かっているようだ。鍵穴の下に「第1倉庫」と書かれている・・・

122: 2008/04/21(月) 09:49:02.86 ID:3AUplNU90
キョン「何とか開かないかな・・・・」

思い切って扉を蹴とばしてみると・・・

「きゃっ!!」

キョン「・・!!そこに誰かいるのか!!?」

しかし返事がない、もう一度呼んでみることにした。

キョン「誰かいるのか!!?俺はゾンビじゃないぞ!!」

しかし返事がない・・・

キョン「まいったな・・・」

123: 2008/04/21(月) 09:54:28.59 ID:3AUplNU90

キョン(仕方ない・・職員室から、鍵を貰おう。・・・まさか先生たちもゾンビじゃないだろうな。)



そそくさと体育館を出て職員室へと向かう途中・・・

???「うわ!!!」
キョン「げっ!!!!・・・ってなんだよ古泉かよ。」
古泉「あ、これはこれは、・・どうです?今のところ何も問題はなかったでしょう?」
キョン「大ありだ。・・・で、そっちの収穫は?」
古泉「全くと言ってないですね、これから旧校舎へ向うところですが・・・あなたは?」


125: 2008/04/21(月) 09:58:41.59 ID:3AUplNU90
キョン「体育館の倉庫に誰かがいた。悲鳴をあげていたしゾンビじゃないと思う」
古泉「そうですか、でも倉庫にいる人もいいですけど涼宮さんを探すのを怠らないでくださいよ?」
キョン「わかってるよ、・・つーか何で倉庫にいる誰かがハルヒじゃないってわかるんだ?」
古泉「彼女ならこの状況に対して逆に考えてますよ。むしろ悲鳴をあげてるという時点でそれはもう涼宮さんではなく
   別のだれかですよ。」

126: 2008/04/21(月) 10:02:11.90 ID:3AUplNU90

キョン「とにかく俺は職員室へ向う。」
古泉「?どうしてです??倉庫にいる人は・・・」
キョン「あー、そうだ・・鍵がかかってたんだ。だからだよ」
古泉「・・では僕も行きましょう。」
キョン「なんでだよ。」
古泉「先ほどから、鍵がかかった部屋に何度かありまして・・・職員室ですか。
   いやはや、僕としたことが・・・」

127: 2008/04/21(月) 10:04:51.00 ID:3AUplNU90

キョン「・・・じゃあ行くか」


職員室

キョン「ここも暗いな・・・」

ドア付近の電源を何回やっても蛍光灯の明かりは消えたままだ。

古泉「幸い外の明かりで、わからないわけでもないです。さ、鍵を貰いに行きましょう。」
キョン「・・・気楽だな、お前」

129: 2008/04/21(月) 10:09:34.14 ID:3AUplNU90

数分後・・・

壁に立てかけてある薄い金庫を見つけた。

キョン「これか・・・でもダイアルがわからないし。」
古泉「どこかにメモか何かのヒントがあればいいのですが・・・」
キョン「まずは手掛かりでも探すか・・」

職員室には現在2人と教師の氏体が何人かある。
担当や校長の机などを見ても金庫を開けるためのヒントになるものは何一つなかった。

130: 2008/04/21(月) 10:13:01.93 ID:3AUplNU90

キョン「結局なかったな・・・」
古泉「そうですね・・」
キョン「お前のその爆弾みたいなので何とかできないのか?」
古泉「ハハ、扉の前にゾンビがいれば『ついでに』壊せますよ。」
キョン「・・・・」

おおお~う・・・・

131: 2008/04/21(月) 10:17:11.07 ID:3AUplNU90
キョン「!!出やがった!!」

近くに転がっていた氏体が起き上がってきた、ここから10M離れている。

古泉「任せてください!・・ふんもっっっふ!!!!」

グシャ!!血しぶきをあげてゾンビの頭だけが吹き飛んだ。
その瞬間ゾンビは倒れ痙攣したまま2度と動かなくなった。

古泉「頭を狙えば一撃で倒せるそうですね。」
キョン「・・・あ、そう。」

132: 2008/04/21(月) 10:20:39.93 ID:3AUplNU90
>>131

古泉「おや?」
キョン「どうした?」
古泉「この先生のポケットからこんなものが・・・」
キョン「・・・『4233』。・・・金庫の番号か!!」
古泉「やりましたね、最初から氏体を調べていれば・・・・
キョン「いや、それだけは絶対に無理だ。」
古泉「ハハ、そうですね。」
キョン「・・・・」

133: 2008/04/21(月) 10:28:23.58 ID:3AUplNU90

金庫を開けると小さなタグ付きの鍵がびっしりと並んでいる。
キョン「えっと・・・倉庫の鍵は・・・・・・あった。これか。」
古泉「僕は・・・これですね。」
古泉が4~5本の鍵を探して取る。
タグには『保健室』『家庭課室』『音楽室』『事務室』と書いてある。

キョン「・・・じゃ、俺は先に行くぞ。」
古泉「わかりました。では倉庫の人を助けたあと一旦部室に戻ってください。」
キョン「ああ、わかった。」

体育倉庫

135: 2008/04/21(月) 10:31:44.60 ID:3AUplNU90

キョン「よしこれで開くぞ・・・」

ガラッ

そこにいたのは・・・!!
???「いや~!!!こないで~~!!」
扉を開けた瞬間思いっきり顔面にバスケットボールをぶつけられた。
キョン「あ、朝比奈さん!!?」

みくる「・・ふぇ?・・キョ、キョン君!!?」

184: 2008/04/21(月) 20:29:42.69 ID:BoBCmpq30

キョン「朝比奈さん!!落ち着いてください!!俺ですよ!!」
みくる「・・・キョン君?」
キョン「あなたがまさか、ここに居たのは驚きましたけど・・・ 
    とにかく無事でよかったです!なんせ学校中が・・・」
みくる「キョンく~ん!!」
キョン「わっ!ど、どうしたんですか!?」




185: 2008/04/21(月) 20:33:53.24 ID:BoBCmpq30

みくる「み、みんながぁ~!・・クラスのみんながお化けにぃ~!!」

キョンの胸にすがり寄るみくるの目は、イってしまっている。
よほど混乱して恐怖したのだろう・・無理もない。

キョン「とにかく、今から部室に戻りましょう」
みくる「ふぇ、だって・・だって外には・・・」
顔中の血の気が引いているように見える。早く安全な所に行かなくては、
いずれ彼女は精神的ダメージでそのまま氏んでしまうかもしれない。

186: 2008/04/21(月) 20:37:34.88 ID:BoBCmpq30

キョン「大丈夫ですよ。ここまで順調にこれたんです、きっと部室にも安全に行けますよ。」
みくる「・・・キョ、キョン君がそう言うなら・・・・!!!」
キョン「・・?どうしたんです??」
みくる「う、後ろ!!いや~~!!!!」

みくるの指差す方向・・つまり後ろには大勢のバレー部員のゾンビがこちらへ向って
這いずり、ゆっくり歩いてきた。

キョン「う、ウソだろ!!?なんだってこんな時に!!」


192: 2008/04/21(月) 21:10:44.90 ID:7hi9aUaD0

キョン「くそ!!」

慌ててドアを閉めて鍵をかける。
みくる「ど、どうしするんですかぁ~!?」
キョン「ほかに出口は・・・!!あそこの窓だ!!」

人が一人分余裕で通れる大きめの窓が倉庫の奥にあった。
キョン「いそいで!!」
その途端にドアをドンドンと叩く強い音がする。
みくるが悲鳴を上げつつも、跳び箱を踏み台にして窓を開けた。

みくる「そ、そとには誰もいないです!!」
キョン「よし!それじゃあ早くここから出るんだ!!」

193: 2008/04/21(月) 21:14:33.66 ID:7hi9aUaD0

2人は急いで倉庫の窓から体育館裏に出た。
ちょうど倉庫の中からうめき声がいくつも聞こえた・・・
2人はすぐさま校門の方へまわりSOS団の部室へと急いだ。

キョン「・・・電気がついてる。」
みくる「え!?」

195: 2008/04/21(月) 21:21:37.75 ID:7hi9aUaD0

キョン「部室を出る際電気を消したんだが・・・」
みくる「だ、誰かがいるんですか?」
キョン「今古泉と二手に分かれて、ハルヒと長門を探してるんだが・・・・
    古泉だとしたら・・まだ戻るには時間が早すぎる。確か旧校舎といろいろな教室へ行ったからな・・・」
みくる「じ、じゃあ・・誰があそこに・・・?」
キョン「それはわかりません、ハルヒと長門のどちらかならいいですけど。
    でも俺が今から扉を開けに行って朝比奈さんのところへすぐ戻るのは
    この場から逃げるということです・・・」
みくる「わ・・・わかりました・・・・」


キョン「・・・・・」
そ~っとキョンはドアを開ける。

196: 2008/04/21(月) 21:25:25.70 ID:7hi9aUaD0

その途端に一気に脱力感が抜けた。
なんせさっきまで考えたことが馬鹿バカしく思えたからだ。

キョン「朝比奈さん・・大丈夫ですよ。」

部室の中にいたのは・・・・古泉だった。

古泉「お疲れ様です。」
キョン「おまえなぁ!!旧校舎に行ったんじゃなかったのかよ!!?」
古泉「私も行こうと思いましたが、あなたが倉庫で・・・
みくる「こ、古泉君!!」
古泉「あ、朝比奈さん?なぜここに・・・・・もしや」
キョン「そういうことだ。朝比奈さんが倉庫に隠れてたんだ。
    何はともあれ無事でよかったよ、ホント・・・」

197: 2008/04/21(月) 21:28:06.04 ID:7hi9aUaD0

古泉「そうだったんですか・・・大丈夫ですか?朝比奈さん?」
みくる「古泉君も無事でよかったです!!」

みくるは大声で古泉に抱きついたまま泣き続けた。

キョン(くそ!!本来なら俺のポジションなのに!!)

198: 2008/04/21(月) 21:36:19.42 ID:7hi9aUaD0

PM5時 あたりはすっかり暗くなった。

みくるが落ち着いたところで彼女にこれまでの事情を話し今後について話し合った。
キョン「とにかくハルヒを探せばこのわけのわからん空間から抜け出れるってことだろ?」
古泉「まぁ確かにそんな所ですね。ですが今のところ彼女と思われる人物には一切見つけられてないですからね・・・
   あと数時間で見つけられるかどうかが問題ですね」
みくる「・・・・じゃあまた、外に行くってことですかぁ??」

みくるが怯えて言う。二度とここから出たくないといった感じだ。

キョン「・・・・・・・・よし、俺が一人で探しに行く。」
2人「!!」

199: 2008/04/21(月) 21:42:00.80 ID:7hi9aUaD0

古泉「一人で大丈夫ですか?」
キョン「お前、俺は安全って言わなかったか?」
古泉「それは、朝比奈さんが見つかる前のことです。先ほどここ以外の空間に
   少し変化が起きたように思えます・・・」
キョン「・・・・それでもどっちみち俺が何かしなきゃならんだろ?
    だったら古泉、お前は朝比奈さんのことを頼む。」
古泉「任せてください。何かあったらすぐに向かいますよ。」
みくる「ホ、ホントに大丈夫なんですか~??」
キョン「大丈夫ですよ。さっきもうまく脱出できたんですから・・・・」

200: 2008/04/21(月) 21:46:44.37 ID:7hi9aUaD0

キョン「さてと・・・・」

部室を出てぶっきらぼうに校舎を進む・・・・
この時キョンにはハルヒがいる場所が段々とわかりかけていた。
キョン(あいつの性格を忘れてたな・・・・古泉は旧校舎へは行ってないけど、
    おそらくハルヒはそこにはいない・・長門はどうかわからんが)
キョン(残るは・・・・・屋上しかない!!!いかにもあいつがいそうな場所だからな・・・
    行って損はないだろう・・・)

そうして一旦道を引き返し数十メートル先にある階段へと振り向いた瞬間・・・


201: 2008/04/21(月) 21:51:16.33 ID:7hi9aUaD0

彼はこれが本当に夢で逢ってほしいと思った。
彼の目指す階段付近にいたのは・・・
2メートルを超す長身に全身が黒いトレンチコートを纏い、肌は茶色いイボで覆われたようなデコボコした体つき
髪の毛もなく首から肩に掛けて紫色の管のようなものが伸びていた。
顔の半分はつぎはぎになっており、歯と歯茎がむき出しになっていた。

キョン(な・・・なん・・・だ?あいつは・・・・??)

ソレが両手に何か持ってるのことにも気づいた。
右手にはガトリングガン・・・そして左手には・・・

203: 2008/04/21(月) 21:54:27.45 ID:7hi9aUaD0

遠くにいる怪物の左手がこちらに向けられ、持っている筒状のものから何かが光った
咄嗟にキョンは地面に伏せた。
頭上を何かが高速で飛んでいく、そして奥の廊下で爆発音が聞こえ目の前には
オレンジと灰色の煙と吹き飛んだ壁や教室の破片が目に入った。

キョン「・・・ロ、ロケットランチャー!!!?冗談じゃない!!!!」


204: 2008/04/21(月) 21:57:49.85 ID:7hi9aUaD0

後ろから怪物が雄たけびを上げたのがわかった。

キョン「や、やばい!!」

???「あぶない!!!」
怪物がガトリングガンを連射したとたんに目の前に赤いバリヤーが発生した。

キョン「古泉!!」
古泉「早く、涼宮さんの元へ!!こいつは僕が何とかします!!」

その間にも玉の雨がバリヤーの周りに降り注ぐ。

205: 2008/04/21(月) 22:01:23.85 ID:7hi9aUaD0

キョン「・・・くそ!!俺は屋上に向かう!!!ハルヒがいる気がするんだ!!」
古泉「わかりました!ではこいつを足止めした後朝比奈さんを連れてすぐそちらへ向います!!」
キョン「すまない!!」

古泉「なかなかしぶといですね・・・」
古泉がエネルギー弾をぶつける。しかしコートの表面を焦がしただけでダメージはないに等しい
怪物「・・スタース・・・・・」
古泉「こいつは・・・神人以上にやっかいですね・・・」



207: 2008/04/21(月) 22:08:44.78 ID:7hi9aUaD0

キョンは大急ぎで屋上へと向かった。
下の階からは怪物の叫びと爆音が聞こえる・・・

一目散に屋上の扉を開けると・・・・

???「!!・・・キョン!!!いったい何所にいたの!!?」
???「・・・・・」
キョン「は、ハルヒに長門!!?・・・・よかった、無事だったのか。」
ハルヒ「?言ってることがよく分からないわ!ところでどーして部室にいないのよ!!
    買い物から帰ってきてから、私たちずーっと学校中アンタ達を探してたんだから!!」
キョン「え・・・・?おまえら・・・・・ゾンビに襲われなかったのか?」
ハルヒ「何言ってるの?何かキョン変よ?ゾンビなっているわけないじゃない!!」
キョン「・・・・・??」

208: 2008/04/21(月) 22:15:02.56 ID:7hi9aUaD0

みくる「キョン君!!」

キョン「朝比奈さん!無事だったんですね!!」
ハルヒ「あ、みくるちゃん!!丁度いいところに来たわ!!有希!袋貸して!」
長門「・・・・・」
ハルヒ「これよこれ!!さっき仕入れてきた新しいメイド服!!スカートが短い露出がが高いやつだけど
    さ、みくるちゃん!今すぐこれを試着よぉ~!!ほら!キョン出て行って!!」
キョン「・・・バカ野郎!!!!今それどころじゃねえんだよ!!!今学校には・・・」

古泉「皆さん!!!」

古泉がふらふらしながら屋上の扉を強く開け、鍵を閉めた。
かなりボロボロになっている。

209: 2008/04/21(月) 22:18:12.00 ID:7hi9aUaD0

古泉「な、なんとか足止めしましたが・・・・」
キョン「!!・・・お、おい!!しっかりしろ!!」
長門「大丈夫・・・気を失ってるだけ。」
みくる「よ、よかったぁ~」
ハルヒ「・・・?なんなのいったい?どうして古泉君がボロボロなわけ??」
キョン「・・・・」

ヴォオオオオオオオオ!!!!

長門以外「!!!」

211: 2008/04/21(月) 22:22:41.97 ID:7hi9aUaD0

なんと隣校舎の屋上の扉から怪物が雄たけびをあげこちらの方へ顔を向けていた。
上半身の服はボロボロ、右手のガトリングガンはなく左手のロケットランチャーだけだった。

怪物「・・スタース・・・・」

皆があっけにとられている間、ロケットランチャーが発射された。
キョン(そんな・・・・・・)

長門「・・・じゃhくおえflsにldhjふぃlqjvぃskdjhfぎぁjfぃあ」

その瞬間全員を中心に光のドームが空間全体を照らした。


215: 2008/04/21(月) 22:28:41.39 ID:7hi9aUaD0

気づくとすでに怪物はいなく、屋上にいるSOS団の全員だけだった。
キョン「た、助かった・・・サンキュー、長門・・」
長門「・・・・・(うなずく)」
ハルヒ「・・・・・・ねぇ!!今の何だったの!!!?もしかして・・・・・
キョン「いいや、違う。お前の勘違いだ。」
ハルヒ「ちょっと、どういう意味!!?私が勘違いでもしたっていうの!!?」

あーだこーだとこの後ハルヒと口げんかが何分か続いた。
あたりは真っ暗だったが、先ほどとは違う静けさがあたりを漂っていた。
キョン「う・・・・」
ハルヒ「!どうしたの!!?」
キョン「眠い・・・」
ハルヒ「ちょっと!!こんなところで寝たら風邪ひくわよ!!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・


219: 2008/04/21(月) 22:33:36.59 ID:7hi9aUaD0

古泉「起きてください、もう元の世界に戻りましたよ。」
キョン「・・・・ここは?」

目を覚ますとそこは『今日いた部室だった』
外はまだ夕暮れで、吹奏楽部の練習が耳に入る。
キョン「そうか、元の世界に戻ったのか・・・・」
古泉「今回はすんなりと解決できましたね。」
キョン「どこがだよ!下手すりゃ頭がどうにかなっちまう。」
古泉「ハハ、そうですね。」
キョン「お前、絶対楽しんでたろ?」
古泉「そう見えます?」
キョン「ああ、そう見える。」

220: 2008/04/21(月) 22:37:09.61 ID:7hi9aUaD0

ガラッ!!

ハルヒ「みんなー!!今から新作のゲームをするわよ!!クリアするまで全員
    帰っちゃダメだからね!!」
みくる「す、涼宮さん・・私怖いのは、ダ、ダメなんです!!」
ハルヒ「何言ってんのよ!みくるちゃん!!怖いのは最初だけよ!!ね?有希!」
長門「(うなずく)」
ハルヒ「さ、キョン!テレビ持ってきて!!あとゲーム機も!!!」

221: 2008/04/21(月) 22:39:36.75 ID:7hi9aUaD0

キョン「お、おい!なんだよ急に帰さないってどういうことだよ!!」
ハルヒ「いい~じゃない明日は休みなんだし!!週末なんだからちょっとくらい
    遅くても大丈夫よ!!」
みくる「ふぇぇ~私は嫌ですぅ~!!」
ハルヒ「ワガママ言わないの!!」
キョン「・・・・で、今から何をするつもりなんだ?おまえは??」

222: 2008/04/21(月) 22:43:18.45 ID:7hi9aUaD0

ハルヒ「これよ!!今話題になってる「カプコム」の新作ゲームよ!!
    相当ムズイらしいから氏ぬ毎に変わりばんこするわけ!!
    もちろん最初は私ね!!」
キョン「・・・何々?・・・・「BIO HAZARD(バイオ・ハザード)!!?」
ハルヒ「ね?おもしろそうでしょ!!?」

キョン「・・・・勘弁してくれ。」


おしまい

読んでくれてありがとう。ちなみにハルヒの持ってきたゲームはバイオ3(笑

224: 2008/04/21(月) 22:48:38.54 ID:IiRv24Hl0


226: 2008/04/21(月) 22:50:38.67 ID:ryGppwyc0
乙ー、面白かった

引用元: 涼宮ハルヒのBIO HAZARD