1: 2009/01/01(木) 23:42:33.87 ID:pgEdl8/f0
キョン「…………」

ハルヒ「こ、こ、ここここここ――」


ハルヒ「こーいーしちゃったんだ たぶん♪」

長門「きづいてなーいでしょー♪」

みくる「ほしのよーる ねがーいこめってー♪」

ハ・長・みk「童O(チェリー)!」

ハルヒ「ゲラゲラゲラゲラwwww」

みくる「フヒヒヒヒwwwwフヒヒwwww」

長門「…………クスクス」

3: 2009/01/01(木) 23:43:27.05 ID:pgEdl8/f0
キョン「……本気だ」

ハルヒ・長門・みくる「!?」

キョン「この際だから相談にのってくr」

ハルヒ「キ――キョン!! 告白ならもっとそれらしく言いなさいよ!」

長門「……あなたが望むならわたしは拒まない」

みくる「い、いきなりそんなこと言われても……照れちゃいますぅ……」

キョン「いや、ちょっと待て」

6: 2009/01/01(木) 23:44:20.74 ID:pgEdl8/f0
ハルヒ「どうしてもって言うなら付き合ってあげてもいいけどね」

長門「わたしも少なからずあなたに好意を抱いている」

みくる「でも…でもキョンくんなら……あたしはOKです…」

キョン「……SOS団ではn」

ハルヒ「解散」

長門「了解」

みくる「あ゙ー終わった コキコキ  もう肩こって肩こって トントン」

7: 2009/01/01(木) 23:44:42.04 ID:pgEdl8/f0
キョン「……」

古泉「よければ続きをお聞かせ願いたいのですが」

キョン「今日はお前が輝いてみえる」

古泉「光栄です。ではお願いします」

キョン「ああ。 実は陵桜高校の子なんだが」

古泉「(……!?) ほう、他校の方で」

9: 2009/01/01(木) 23:45:08.11 ID:pgEdl8/f0
キョン「前から何度か見かけていて気になっていたのだが、ある日その子がハンカチを落としてな」

キョン「それを拾って届けたら微笑んでこう言ったんだ」

『わざわざあんがと。すっげー助かったってヴぁ』

キョン「その笑顔が決定打になったわけだ」

古泉「それはまた……」

キョン「笑いたきゃ笑え」

古泉「けったいな語尾ですね」

キョン「そこか」

11: 2009/01/01(木) 23:45:47.04 ID:pgEdl8/f0
古泉「ところでその後のコンタクトはお取りで?」

キョン「まぁ少しは行動に移した」

古泉「さすがです。あなたの手の速さはおみそれします」

キョン「もっと他に言い回しはないのか?」

古泉「では親睦を深めるために交流会を催すとしましょう」

キョン「(無視か)よろしく頼む。だがどうやって?」

古泉「陵桜高校には僕の友達が通ってまして」

12: 2009/01/01(木) 23:46:20.02 ID:pgEdl8/f0
みさお「ひいらぎー! ひいらぎー!!」

かがみ「何よ、騒がしいわね。忙しいのよ!  やっぱ大穴で4の一点買い……ブツブツ」

みさお「こ、こんなものもらっちまったってヴぁ」

かがみ「手紙? なんの督促じょ……ラ…ラ…」


かがみ「LOVE……LETTER? 」


みさお「あたしこんなの初めてだから……どうすりゃいいんだ?」

かがみ「私は今まで貰ったことないが日下部は貰った私はないこいつはある私はないのにこのビッ」

みさお「何ぶつぶつ言ってんだよ、柊!! どうすりゃいいんだ、なぁ?なぁ?」

14: 2009/01/01(木) 23:46:53.03 ID:pgEdl8/f0
かがみ「おおおオチ餅おち落ち着きなさい。 峰岸――は今日休みか」

みさお「だから柊に相談してんだってヴぁ」

かがみ「私に言われてもどうしようもないわよ。保健の教科書でも読んでみたら?」

みさお「でも柊なら何回かこーゆーの貰ったことあるんだろ?」


かがみ「(イラッ)  ピッ プルルルル 『あ、こなた?  うん、じゃあよろしく』 プツッ ツー、ツー」

かがみ「よし、ちょっと来い」

みさお「ど、どこ行くんだってヴぁ!?」

かがみ「……古来に日本で行われた取調べに『盟神探湯』ってのがあるのよ」

ガラッ
かがみ「さぁ、裁きの時間よ」

15: 2009/01/01(木) 23:47:38.14 ID:pgEdl8/f0
こなた「話は聞いたよ、みさきち……」

つかさ「まさか日下部さんが裏切るなんて……」

みゆき「爪を剥がすか隙間に針を刺す辺りがポピュラーなところですね」

みさお「め、目が笑ってねぇってヴぁ。 ていうか裏切りってなんのことだってヴぁ」

かがみ「SOS(卒業までお互いにシングルの)団に対する背信行為よ」

みさお「そんなの聞いてねーよ!!」

17: 2009/01/01(木) 23:48:09.42 ID:pgEdl8/f0
みゆき「『暗黙の了解』という言葉がございまして」

こなた「ここはみさきちの将来を祝ってパッとやってパッと終わらせちゃお?」

かがみ「そうね、じっとしてればすぐ終わるわよ。つかさ、メス」

つかさ「メス? 豚!」

こなた「…………かがみ、メスはないからカッターで良いよね? 刃こぼれしてるけど」

みさお「じょ、冗談はその辺でやめてくれよ。 あ! 真面目そうな眼鏡ちゃんならみんなを止め」

みゆき「『R指定』や『R-18』の『R』とは【Rating:格付け】の頭文字です」

みさお「この瞬間にききたくない薀蓄だってヴぁ。 は、話をきけって!」

18: 2009/01/01(木) 23:48:38.42 ID:pgEdl8/f0
かがみ「終わったらゆっくりきいてあげるわよ、はいアーン」

つかさ「タバスコだいぶ熱くなってきたよー」

こなた「ついに私のグロ耐性を試すときがきたか」

みゆき「ちなみに『PG-15』の『PG』は【Parental Guidance Suggested:保護者同伴指定】の頭文字です」

みさお「そのジャンルの薀蓄はやめろってヴぁ!」

みゆき「あ?」

みさお「ビクッ! あの話は断るつもりだよ!!」

こ・か・つ・みy「!!」

19: 2009/01/01(木) 23:49:02.08 ID:pgEdl8/f0
こなた「さすがはみさきち!! よし、一日だけかがみんをレンタルさせてあげよう」

かがみ「な、何よレンタルって。 あたしと日下部はただの友達よ。友達」

つかさ「そうだ、クッキーつくったのー、よかったら食べて?」

みゆき「でも……よろしいのですか? 私たちに遠慮なさらなくても……」

みさお「(こいつらどの口が言ってんだってヴぁ) いきなりで戸惑ったけど知らない人だしなー」

こなた「え? 知り合いじゃないの? なんだよー ペッ」

みさお「あたしに『白石』なんて知り合いはいないって」

20: 2009/01/01(木) 23:49:38.52 ID:pgEdl8/f0
マワルマワルマワル♪ 運命の螺旋♪

かがみ「ん? 日下部の携帯にメールよ」

つかさ「待って、いま音読するから」

みさお「なにさらっと言ってんだよ! 返せって!!」

みゆき「やましいところがないなら大丈夫ですよ」

みさお「いやその理屈はおかしい」

つかさ「え~っと、ふ…古泉? って人からだよー」

『今度の日曜に交流会でもどうですか? お互いに友達を誘ってみんなで楽しみましょう』

こなた「ktkr!」

22: 2009/01/01(木) 23:51:43.02 ID:pgEdl8/f0
かがみ「とりあえず『私・こなた・つかさ・みゆき・日下部』の五人ね」

みさお「勝手に決めんな!」

つかさ「は~い 送信☆」

―――――――――――――――――――――――――
 く さかべですよん。計五人になりますた。
 そ っちはどうする? できれば男子五人で頼む。
 まちどおしいな、楽しみで小躍りしてるよ。
 みんなもわくわくしてるゼ。うぇっwwうぇwww
 れぽーと書くからまた。
―――――――――――――――――――――――――

みゆき「私は『ぽ』よりも『こ』の方がしっくり来ますが」

こなた「好みは人それぞれだからねー」

みさお「なんの話だよ」

23: 2009/01/01(木) 23:54:19.15 ID:pgEdl8/f0
みゆき「してこの者はどこの馬の骨で?」

みさお「北校の人だよ」

つかさ「(他校かよアバズレ)ボソッ  わぁ、友達いっぱいだねー」

こなた「もうお楽しみ済み? そこんとこkwsk」

みさお「!? ただの友達だってヴぁ」

かがみ「もう、こなたったら!!」

みさお「(柊がまともに――)」

かがみ「いくらアホでも『一日五発はノルマっスよwwwww』なんて正直に言うわけないでしょ」

みさお「………… (北高か……そういやあの人元気かなぁ…)」

24: 2009/01/01(木) 23:56:18.25 ID:pgEdl8/f0
古泉「おっと返信です。  出来れば男子五人がよろしいようです」

キョン「五人か……俺・古泉は確定として身近なところは谷口・国木田だな……」

古泉「ではあと一人は僕が手配しましょう」

キョン「そうか、まともなやつを頼む」

古泉「お任せください」

キョン「(あの子は来るだろうか……)」

26: 2009/01/01(木) 23:58:51.18 ID:pgEdl8/f0
キョン「待たせたな。あとの二人は遅れるそうだ」

古泉「いえいえ、了解です。 さて、みなさまはどこに…」

みさお「おーい、こっちこっち!!」

キョン「(あの子は!!)」

みさお「久しぶりだってヴぁ――あ! この前はホントにサンキューな!!」

キョン「あ……いや、別に… (まさか本当に『運命』  いや、俺の柄じゃないな)」

みさお「あたしの連れは店の中にいるよ、早く早く」

28: 2009/01/02(金) 00:01:09.32 ID:HGQsssKq0
かがみ「あ、帰ってきた」

つかさ「おめーの席ねぇから……!?」


マヤ「パターン(性的な意味で)白……………オスです!」


こなた「みwikiさん!!」

みゆき「片方は58イケメソ、もう一人は95イケメソ……上玉です」

かがみ「おーい、日下部こっちこっちー!」

みゆき「言って下されば私がお迎えにあがりましたのに」

つかさ「あれ、お二人ですか?」

古泉「他の方は少々遅れるそうです」

29: 2009/01/02(金) 00:04:10.40 ID:HGQsssKq0
キョン「お待たせするのも悪いのでお始めなさっても結構です」

こなた「じゃあお言葉に甘えて先に始めますか」

みさお「あれ? 椅子が足りない……」

みゆき「(初っ端からマイナスポイントwwwww 空気椅子してろ)」

かがみ「(地べたに座るか、跪いて足をお嘗めwww)」

キョン「あ……俺の隣で良いなら少し詰めれば座れ…」

みさお「え? あ、あんがと……じゃあ…」

みゆき「(こやつ やりおるわ)」

31: 2009/01/02(金) 00:06:46.89 ID:HGQsssKq0
こなた「(フライングだろjk)」

つかさ「八重歯抜くぞオラ (みんな座れたね、じゃあ初めよっか?)」

古泉「!? 今なんと?」

こなた「軽いアフリカンジョークですよ、では自己紹k」
 
谷口「ここでヒーロー参上」

国木田「ごめん、遅くなりました」

こなた「(みwikiさん!!)」

みゆき「(可愛い方は67、まぁまぁです。ではこちらは……たったの5? ゴミめ)」

つかさ「(遅れといてこの程度か、やる気ないなら帰れよ。空気が淀むんだよ、クソ虫)」

32: 2009/01/02(金) 00:09:18.64 ID:HGQsssKq0
古泉「これで全員そろいましたね」

こなた「じゃあぼちぼち始めますか、僭越ながら私から自己紹介をば」

こなた「【VIPPERじゃねぇ、VIPPESTだ】 泉です」

かがみ「【星の数ほど夫はいれど、たった一人の彼氏がいない】 柊です」

古泉「前衛的な自己紹介ですね」

つかさ「【趣味はお菓子を作ること、特技は空気を壊すこと】 柊です」

国木田「あれ? 姉妹?」

つかさ「はい。元のギシアン自体は同じなんですけど、私の方が生まれるのが遅かったんです」

キョン「(『双子の妹』……か?)」

33: 2009/01/02(金) 00:12:04.27 ID:HGQsssKq0
谷口「お次は……!! いやっほぉぉぉぉぅぅ でけぇぇぇぇぇ」

みゆき「【金あり・乳あり・知識あり。けれどなんでか人気なし】 高良です」

谷口「うおぉぉぉぉぉ でけぇぇぇぇぇ」

みゆき「え? そ、そんな……恥ずかしいです……」

谷口「照れてる顔もカワEeeeeeeee そしてでけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

みさお「!? えっと……日下部で」

かがみ「【ヴぁヴぁヴぁヴぁ言って十数年、今じゃすっかりババアです】 日下部どぇす」

キョン「(日下部さんと言うのか) よろしく」

つかさ「(……もしや74イケメソは日下部さん狙い?  気に食わん)」

35: 2009/01/02(金) 00:16:32.01 ID:HGQsssKq0


かがみ「じゃあ次は男性陣の自己紹介お願いしまーす」

国木田「【僕……男のコだよ…ぅ…んっ……】 国木田です」

みゆき「まぁ、とても愛らしいお顔立ちですね」

つかさ「そこらの女の子より可愛いかもねー」

谷口「【WAWAWA猥褻物陳列罪】 谷口です」

こ・か・つ・みy「(その自己紹介は無い)」

古泉「【類は友呼び、ゲイはホ〇呼ぶ】 古泉です」

こなた「わー! すごーい、カッコイー!!」

かがみ「確かに……テレビに出ててもおかしくないわね」

古泉「恐縮です」

37: 2009/01/02(金) 00:18:27.63 ID:HGQsssKq0

キョン「(ん?俺か?)……あー【じんせ
ハルヒ「【座右の銘は唯我独尊】 涼宮 ハルヒ!!」

長門「【座右之銘、氏屍累々】 ……長門 有希」

みくる「【ザユーノメイ(笑)は猛犬注意】 みくるちゃんでっっっっしゅ」

キョン「な――なんでいるんだ!?」

みくる「すいませーん、とりあえず全員テキーラを大ジョッキで」

キョン「質問に答えて下さい」

39: 2009/01/02(金) 00:21:10.93 ID:HGQsssKq0
長門「……5対5だから当然」

キョン「何を言ってる。もうすでに5人そろって――谷口!? 国木田!?」

ハルヒ「少年Kと喋るナマモノは『急用で帰る』って走り去ったわよ」

キョン「……じゃあ古泉の呼んだ一人はどうした!? まだ来てないが」

長門「断じて危害は加えてない。いや、ホント、マジで」

みくる「話のわかる方でした」

キョン「ちくしょう」

みゆき「(男が減ってもうた)」

かがみ「(女子が増えた……でも北高の子って可愛いわね  ジュルリ)」

41: 2009/01/02(金) 00:23:24.05 ID:HGQsssKq0
キョン「急なメンバー変更で申し訳ない」

こなた「平気ですよ。なんせ親睦会ですから (寛容なとこ見せて私のポイントうp!)」

つかさ「(チッ) そうだよね、みんなで楽しもうよ~」

みくる「テキーラがない? じゃあ生で キリンな」

店員「お待たせしましたー、こちらビールです」

ハルヒ「見ればわかるわよ。馬鹿にしないでよ」

キョン「ハルヒ黙れ。店員さんに絡むな」

こなた「そうだよ、絡むのは痰だけで十分だよ」

ハ・長・みk・か・つ・みy・店「HAHAHA ナイスジョーク」

みさお「(……あたしが変に思えてきたってヴぁ)」

43: 2009/01/02(金) 00:25:40.31 ID:HGQsssKq0
古泉「ではこれからのより深い交流を願って」

全員「乾杯!!」

つかさ「お酒飲むの久しぶりだからあんまり飲めないかも…」

ハルヒ「余ったらみくるちゃんに飲ませるから大丈夫よ!」

みくる「ふぇ…あたしですかぁ?」

みゆき「アルコールにお強いのですね」

キョン「【お酒は二十歳になってから】」

44: 2009/01/02(金) 00:28:04.65 ID:HGQsssKq0
みさお「ゔー 苦すぎてマズイってヴぁ」

キョン「無理しない方がいいですよ。そもそも違法ですし」

みさお「あーあんがと。えっと……」

キョン「キョンで結構です」

みさお「あいよー。でもキョンくんって優しいよな」

キョン「!! 特にそんなことは」

こなた「みさきち、早速男あさりですかい?」

つかさ「ケダモノ」

長門「ズベ公」

45: 2009/01/02(金) 00:30:21.59 ID:HGQsssKq0
みさお「た、ただ話してただけだってヴぁ!!」

みゆき「他校の方と懇ろになるなんてロマンティックですね、お互い共学の高校だから異性に不自由しないくせに」

古泉「僕は十分良いことだと思いますが」

こ・か・つ「異議なし」

みゆき「!? (わしだけ悪役かい)」

キョン「申し訳ない」

みさお「あ、謝ることはないよ」

49: 2009/01/02(金) 00:32:25.05 ID:HGQsssKq0
ハルヒ「ボソボソ(ちょっとキョン、なんで私たちを呼ばないのよ)」

キョン「ボソボソ(男子五人で来てくれとのことだったそうだ。逆にお前はなぜここがわか」

ハ・長・みk「(やはり男目当てか)」

こなた「まさか誘った男の子がみんな都合悪いなんてねー (誘ってないけど)」

みゆき「まったくです。みなさんお忙しいようで (誘ってませんが)」

ハルヒ「そういう時もあるわよ (キョンはあたしの嫁、絶対渡さん)」

キョン「……和やかさの中に感じるこの刺々しさはいったい?」

古泉「知らないほうが良いと思いますよ」

52: 2009/01/02(金) 00:34:25.49 ID:HGQsssKq0
みくる「一言ガツンと言ってきます。(奴らに上下関係叩き込んだる)」

かがみ「ねぇキョンさん、みくるさんってすっごく可愛いですね」

みくる「(あたし?)」

キョン「朝比奈さんですか? 全校の人気者ですよ」

みくる「……他校の人とは仲良くしといた方が後々の為ですよね」

長門「(丸め込まれた。やはり脳に配分されるはずの栄養が全て乳房に集まっている)」

みさお「うらやましいよナ、同じ高校生とは思えねーよ」

古泉「人にはその人の良さがあるんですよ」

みさお「そーなのかぁ?」

58: 2009/01/02(金) 00:37:50.12 ID:HGQsssKq0
>>54
無理するな、ミカン食べてあったかくして寝ろ


キョン「(コクッ) 古泉の言う通りですよ」

こなた「あはは、古泉さんは女の子の扱いが上手いなーなんて……どしたの、かがみん?」

かがみ「(ズイッ) あの、みくるさんでしたよね?」

みくる「え、あ、はい」

かがみ「となり失礼しまーす。 わたし陵桜の柊かがみって言います、これからもヨロシクお願いします」

みくる「はぁ……あの、ちょっと……なんでおっOいを揉んで…」

こなた「(かがみの目が……あ…あ…ああああ)」

60: 2009/01/02(金) 00:41:06.44 ID:HGQsssKq0
キョン「もう仲良くなったんですね」

みくる「ちが…え、何で手を下へ――誰か止め」

つかさ「(お姉ちゃんに目をつけられたか、合掌)」

こなた「あああああ やめてやめてかがみもうやめて これいじょうはむりだよ やめてやめて」

キョン「あの、泉さん……?」

古泉「何かあったのでしょうか? 氏んだ魚の目をしています」


こなた――再起不能(リタイア)

62: 2009/01/02(金) 00:43:08.59 ID:HGQsssKq0
みゆき「早くも泉さんが酔いつぶれてしまったようですね」

みさお「(まだ始まって数分だよな……?)」

つかさ「キョンくーん、これ美味しいよー」

長門「(パクッ) ……ありがとう モグモグ」

キョン「おい、横取りするな」

みゆき「(見たところ他の方はキョンさん狙いのようですね。 だったら私は古泉さんを……)」

ハルヒ「ちょっとみゆきちゃん!! 全然飲んでないじゃないの!!」

みゆき「いえ、私は……ガボボボボボボ」

64: 2009/01/02(金) 00:45:04.09 ID:HGQsssKq0
キョン「おま――ビール瓶から直接一気飲みなんて危険だ、やめろ!!」

ハルヒ「大丈夫、この子どことなくみくるちゃんと同じ匂いを感じるから」

つかさ「ゆきちゃんすごーい。 はい涼宮さん、お代わり」

みゆき「ちょ、てめぇ――ガボボボボ」

古泉「もはや飲むと言うより飲み込んでいるのでは?」

かがみ「みゆき、飲みすぎは体に毒よ。 (ここか? ここがえぇのんか?)」

みくる「(そこは――お尻はらめぇぇぇぇぇぇぇ)」

66: 2009/01/02(金) 00:48:01.97 ID:HGQsssKq0
キョン「朝比奈さん、暑くても服は着ていた方が……」

みくる「(キョンくん助け――あ…ん……そこ…)」

キョン「……高良さん、生きてますか?」

みゆき「さすがに……致氏量ですよ… ビクッ ビクッ」

みくる「ビクッ ビクッ」

つかさ「(こっちもか、合掌)」


みくる――再起不能(リタイア)

67: 2009/01/02(金) 00:50:05.04 ID:HGQsssKq0
みゆき「ウイィィック ゲフゥ  ギアはトップでお願いします」

古泉「……高良さんはずいぶんと酒豪でいらっしゃるようで」

長門「(しぶとい) グビグビ」

キョン「長門、飲みすぎだ」

長門「……上辺だけの優しさは偽善」

キョン「まさかお前も酔うとは」

長門「本能のまま私を貪ったあの夜を忘れたとは言わせない」

キョン「おい!! 無責任な発言は控えろ」

みさお「本能? 貪る?  なんのことだってヴぁ?

キョン「聞き流してください」

68: 2009/01/02(金) 00:52:36.57 ID:HGQsssKq0
みさお「眼鏡ちゃん大丈夫かよ?」

みゆき「くwせdrftgyふじこ」

かがみ「ふぅ… ごきげんね、それでこそみゆき」

古泉「柊さん、なぜ悟りきった顔をしてらっしゃるのですか?」

ハルヒ「『親睦を深める』『男を得る』 両方やらなくっちゃあならないのが女子高生のつらいとこね」

キョン「前者だけで妥協しろ」

ハルヒ「だがことわr」

キョン「ネタをかぶせるな」

つかさ「やれやれd」

キョン「そっちもかぶせない」

69: 2009/01/02(金) 00:55:09.93 ID:HGQsssKq0
店員「こちらヨーグルトです」

みゆき「こちらみゆきさんです」

つかさ「ヨーグルトって言えばブルジョアだよね」

キョン「ブルジョア?」

つかさ「あ、違うや、ブルガリアだった。てへっ☆ ブルジョアじゃ流行りの『蟹工船』だよー」

長門「『蟹工船』はプロレタリア文学」



古泉「つかささんは面白い方ですね」

つかさ「は、は、は。 それはどうも」

キョン「(後半は素だったな)」

70: 2009/01/02(金) 00:57:29.85 ID:HGQsssKq0
かがみ「ヨーグルト来たのね?じゃあ景気付けに私が取って置きの一発ギャグを!!」

ハルヒ「いいぞいいぞー! やれやれー! 脱げー」

みさお「(ヨーグルト?) !! 柊、あれはやめた方が…」

キョン「あれって何ですか?」

みさお「いや、その――」


グルグル

かがみ「パンこうじょぉぉぉぉぉぉぉ……」

       パンこうじょぉぉぉぉ……

         パンこうじょぉぉ……

          ンこうじょ……

            ょ……


     ▼ 声は山彦となって空しく響いた

72: 2009/01/02(金) 01:00:01.21 ID:HGQsssKq0
ハルヒ「……捨て置くには惜しいネタね」

かがみ「……お気遣いは無用です。 日下部、出番よ」

みさお「なんで私が!?」

かがみ「元はあんたの『ポッキー』から始まった悲劇よ」

キョン「ポッキー?」

みさお「いや、空耳だってヴぁ」

店員「こちらプリンとストローです」

みさお「!! 誰がこれを!?」

店員「こちらのお客様からです」

つかさ「反省はしている」

74: 2009/01/02(金) 01:02:22.66 ID:HGQsssKq0
みさお「柊の妹かよ! なんで知ってるんだ!?」

つかさ「お姉ちゃんが事細かに再現してくれたの。ぜひリアルタイムで見たくて……」

古泉「僕もぜひ拝見したいですね」

かがみ「酒の席なんだから大丈夫よ (一緒に堕ちなさい)」

みさお「みゅー なんでこんな目に~」


ず…ずずー 



みさお「……ポッキー」

77: 2009/01/02(金) 01:05:10.10 ID:HGQsssKq0
ハ・長・つ・みy・店「ブヒャヒャヒャヒャwwwwwwwwww」

古泉「はは、これは見事ですね」

キョン「似てる似てる」

かがみ「…………さすが日下部ね、『愉快・痛快・ぼく不快』よ」」

みゆき「勃k」

かがみ「やかましい (ゴツッ)」

つかさ「そのネタは最低だよ、ゆきちゃん……」

78: 2009/01/02(金) 01:07:08.06 ID:HGQsssKq0
つかさ「でも日下部さんっておもしろ~い! 笑いすぎて反吐が出ちゃったぁ」

みさお「ゔーーーー お前ら悪乗りしすぎだ! 他の人に迷惑だろ!」

つかさ「そうだよ、みんな落ち着こうよ」

かがみ「ごめんなさい。でも日下部も悪気があったわけじゃないんです」

長門「わたしたちも図に乗りすぎた」

ハルヒ「ほら謝りなさいキョン」

キ・みs「ごめんなさい」

キ・みs「…………?」

80: 2009/01/02(金) 01:09:08.03 ID:HGQsssKq0
つかさ「ねえねえ、ゆきちゃんは何かないの?」

みゆき「私ですきゃ? では面白雑学をお一つ」

みゆき「コホン 『ちん』の後に続くものと言ったら皆さん何が浮かびますか?」

キョン「(『ちん』……あぁ、前に『朕は国家なり』って習っt)」

みゆき「普通は『こ』か『ぽ』、もしくは『ちん』ですよね」

ハルヒ「まぁ相場はそうよね」

みゆき「この三つを並び変えるとなんと『ぽこち (ゴツッ)

かがみ「名誉のために忘れてあげて下さい」

つかさ「ゆきちゃん……懲りないね…」

81: 2009/01/02(金) 01:11:50.19 ID:HGQsssKq0
キョン「ボソボソ(日下部さん、みんな普段からこうなんですか?)」

長門「(スッ) ……餃子はこっち」

みさお「ボソボソ(いや、いつもはもっとまともなはずだけど……)」

長門「(スッ) ……ビールを追加」

キョン「ボソボソ(こっちも普段はここまでひどくはないのですが)」

ハルヒ「内緒話は禁止!! ボソボソはちんすこうだけで十分よ」

かがみ「つかさ、みゆきを押さえといて。もう絶対下ネタは言わせない」

83: 2009/01/02(金) 01:14:25.48 ID:HGQsssKq0
みさお「飲み会だからテンション上がってんのかナ?」

キョン「それにしても限度が……確かに俺も上機嫌ですけど…」

みさお「そうなの? すごく冷静に見えるってヴぁ。 お酒が好きとか?」

キョン「いや、飲み会というよりもメンバーに興味が……」

みさお「え!? もしかして気になるやついんの? 誰、誰?」

キョン「(ここで言うべきか……?)」

84: 2009/01/02(金) 01:16:26.22 ID:HGQsssKq0
キョン「いえ、そういうわけでは…… (やはりこの状況では無謀だな)」

みさお「なんだー違うのかー」

キョン「……そういう日下部さんは……………?」

みさお「あたし? あたしは……い」

みゆき「ちくわ大明神」

みさお「やっぱ内緒だってヴぁ エヘヘ」

キョン「だれだ今の」

87: 2009/01/02(金) 01:18:16.64 ID:HGQsssKq0
つかさ「わー目を離した隙にゆきちゃんがいい感じの二人の邪魔してるー(棒)」

かがみ「だめじゃないのつかさちゃんと見てなくちゃー(棒)」

みさお「お前ら……何がしたいんだよ」

キョン「(いる…? 古泉? いや国木田?)」

みさお「だいたい――お、あやのから電話だ。ちょっとごめんな。   あ、キョンくんも怒っていいんだゼ?」

キョン「(まさかキョン……いや、期待はするまい)」

古泉「どうしました?」

キョン「――! いや俺は別に気にしていない。気にしてなどいない!!」

88: 2009/01/02(金) 01:20:44.00 ID:HGQsssKq0
ハルヒ「(そろそろ収拾がつかなくなってきたわね) ねぇ有希」

長門「モグモグ(唐揚げおいしい サラダおいしい 人参いらない)」

ハルヒ「有希」

長門「ゴクゴク(のど越し爽やか 後味スッキリ 命の一杯)」

ハルヒ「有希!!」  スパァァァン

長門「!? ブーッ ゲホゲホ」

ハルヒ「まったくもう。誰にも気づかれない食いしん坊キャラは寂しいだけよ」

ハルヒ「よし、一段落ついたとこで女性陣しゅーごー!!」

かがみ「!! 作戦会議始めるわよー」

90: 2009/01/02(金) 01:22:41.31 ID:HGQsssKq0
キョン「やれやれ、世の女子はどこも大差ないらしいな」

古泉「そのようですね。 しかもこの場の方々の好みも」

キョン「どういう意味だ?」

古泉「あなたは大人気のようです」

キョン「お前も酔ったのか?」

古泉「いえ、素面です」

キョン「ならば余計たちが悪い」

91: 2009/01/02(金) 01:24:38.22 ID:HGQsssKq0
みさお「お待たせー あれ? みんなは?」

古泉「会議中らしいです」

みさお「あたしだけ除け者かよー……」

キョン「どうせハルヒの戯れごとですから行かなくて正解ですよ」

みさお「あたし嫌われてるのかなぁ……」

キ・古「…………」

古泉「(ツンツン)それは思い過ごしでしょう。 おや電話だ、ちょっと失礼します」

キョン「(……わかってる) あー、俺もそんなことはないと思います」

92: 2009/01/02(金) 01:26:04.91 ID:HGQsssKq0
ハルヒ「ひぃ、ふぅ……女子5人に対して男子は2人」

つかさ「単純計算で2人はあぶれるね」

ハ・長「…………」

かがみ「あながち間違いじゃないわ」

ハ・長「!?」

かがみ「わたしは勘定に入れなくていいわ。  その代わり……わかるわよね?」

長門「(コクッ) 朝比奈みくるは酔いつぶれ、あなたが介抱した。それだけ」

93: 2009/01/02(金) 01:28:12.94 ID:HGQsssKq0
みさお「本当に――本当にそう思う?」

キョン「(……可愛い) 無論です。あなたのような素敵な人が嫌われるわけないですよ」

みさお「エヘヘ そんなこと言われたの初めてだってヴぁ。何か照れくさいゼ」

キョン「(やれやれ、俺も古泉に似てきたな) きっと向こうも『日下部さんなら優しいから許してくれる』と思っているんですよ」

みさお「そうだと良いんだけどな。  でもキョンくんのおかげですっげー楽になったよ、あんがと」

キョン「いえ、俺は別になにも」

みさお「うちのクラスにもキョンくんみたいな人がいればいいのになぁ」

キョン「(これは……アレか、アレなのか!?)」

96: 2009/01/02(金) 01:30:17.68 ID:HGQsssKq0
ハルヒ「じゃあ2人あぶれるってこと……」

長門「あぶれるのは1人」

ハ・か・つ「??」

長門「(スッ)」

みゆき「あら、こんなとこに美女が? どーもー、高良みゆきさんですよー ウィヒヒヒヒ」

ハルヒ「鏡に向かって話しかけてる……」

かがみ「(ダメだこいつ…早く何とかしなくちゃ…)」

つかさ「【生ける屍が現れた】」

98: 2009/01/02(金) 01:32:24.58 ID:HGQsssKq0
みさお「ゔー お酒なんて飲んだから頭が痛いってヴぁ」

キョン「今のうちに帰ったほうがいいですよ。俺から言っておきますんで」

みさお「……じゃあそうするよ。 『ごめん』って謝っといてもらえる?」

キョン「はい、お安い御用です」

みさお「あんがと、じゃあ帰る支度を………うっ…」

キョン「日下部さん!?」

みさお「んーん、ちょっと気持ち悪くなっただけだよ。平気平気!」

キョン「――ちょっと待ってて下さい」  タッタッタッ

100: 2009/01/02(金) 01:34:07.48 ID:HGQsssKq0
ハルヒ「あと一人いれば丸く収められるわね」

つかさ「あの……初めにいた男の子って知り合い? あの可愛い子」

ハルヒ「初めにいた男……谷口?」

つかさ「あ、そうそう! 自己紹介で言ってた言ってた。 わたしはあの子でいいよー」

ハルヒ「同じクラスだからいいけど……あんた意外に物好きね」

長門「(柊つかさが間違いに気づいたときが楽しみ)」

104: 2009/01/02(金) 01:36:33.02 ID:HGQsssKq0
みさお「(キョンくんはどこへ? あれ、古泉くんを連れて――)」

古泉「事情は伺いました。言伝は確かに承ります」

キョン「悪いな。 日下部さん、行きましょう」

みさお「!? い、いいよ、悪いって。一人で帰れ……うぇ…」

キョン「ヤツらが帰ってきたら大変なことになりますよ!」

みさお「平気平き……う…」

キョン「ふらついているじゃないですか! 放っておけませんよ」

みさお「じゃあ……お願いしても良いかな?」

106: 2009/01/02(金) 01:38:20.00 ID:HGQsssKq0

ハルヒ「そう!? ならあとはキョンか古泉くんか、それが問題ね」

長門「わたしはどちらでも構わない」

ハルヒ「そんな……じゃあ遠慮なくキョンはもらうわ。でもいいの?」

長門「来るもの拒まず。それが食いしん坊」

つかさ「大丈夫だよ、飽きた時はゆきちゃんを餌にすれば男子がいっぱい釣れるから」

みゆき「入れ食いでし。変な意味じゃなくて」

かがみ「時々みゆきが羨ましくなる」

ハルヒ「じゃあ戻って2回戦と洒落込むわよ」

107: 2009/01/02(金) 01:40:32.69 ID:HGQsssKq0
ハルヒ「お待たせ!!」

古泉「おや、皆様お戻りですか?」

ハルヒ「……古泉くんだけ? キョンは?」

古泉「日下部さんが体調不良の為、ご自宅まで送っていくそうd」

ハルヒ「みんな! 追跡するわよ!!」

つかさ「(新展開。面白そう) え…み、みんなが行くなら」

古泉「!? それはやめておいた方が……朝比奈さんや泉さんもいることですし…」

長門「問題ない。あなたも来るべき。看病は一人で十分」

かがみ「はい、わたしがかんびょうしときますからしんぱいいらないですよー(棒)」

108: 2009/01/02(金) 01:42:31.60 ID:HGQsssKq0
キョン「気分はどうですか?」

みさお「外の空気を吸っただけでだいぶ気分が良くなったよ、ほら!! ピョン ピョン」

キョン「それは何よりだ。でもはしゃぐとまた気持ち悪くなりますよ」

みさお「……うぇ」

キョン「やれやれ」

みさお「んー、でもホントに夜風が気持ち良いってヴぁ!!」

キョン「秋ですからね。気をつけないと一気に冷え込みますよ」

みさお「でも独りで歩くよりはよっぽど温かいって」

111: 2009/01/02(金) 01:45:20.93 ID:HGQsssKq0
キョン「(どこまで送っていくべきだろうか)」

みさお「……そういえばキョンくんに言いたいことがあったんだよ」

キョン「!?」

みさお「みんなの前で言うのは気恥ずかしいからちょうど良いや」

キョン「実は俺も言いたいことが」

長門「乳輪大納言」

みさお「親切にしてくれてありがとう、キョンくんのおかげで今日はすっごく楽しかったってヴぁ」

キョン「デジャヴか」

112: 2009/01/02(金) 01:47:43.50 ID:HGQsssKq0
つかさ「あー見つけたー! 集え集えー」

古泉「何をしているのですか、長門さん」

ハルヒ「お手柄よ由希! 二人とも観念しなさい!!」

キョン「古泉、すまんがこの場は任せた。 日下部さんこっちへ グイッ」

みさお「え あ ちょっ――」

長門「逃走」

ハルヒ「逃がすか!!」

115: 2009/01/02(金) 01:49:55.40 ID:HGQsssKq0
キョン「ここまでくれば――」

みさお「あの…キョンくん」

キョン「はい」

みさお「えっと、手………」

キョン「手?   !! すいません、つい……迷惑でしたね…」

みさお「あ、いや……嫌とかじゃなくて、恥ずかしかったから…」

キョン「……」

みさお「……」

キョン「(さて、だ。 言うべきか否か)」

117: 2009/01/02(金) 01:52:07.26 ID:HGQsssKq0
キョン「(やはり今しかない!!) 日下部さん」

みさお「!? え、なに」

キョン「俺はあなたが好きです」

みさお「…………」

キョン「…………」

みさお「……あたし」

キョン「……?」

121: 2009/01/02(金) 01:54:16.03 ID:HGQsssKq0
みさお「……あたし」

キョン「……(あたし?)」


みさお「――――あたし古泉くんが好きなんだ。ごめんなさい」


キョン「――そうでしたか」

みさお「キョンくんのことは友達としては大好きだってヴぁ。 でも…その……」

キョン「皆まで言わずとも結構です。 困惑させてしまって申し訳ない」

みさお「……」

キョン「…風邪ひきますよ………帰りましょう」

123: 2009/01/02(金) 01:56:10.63 ID:HGQsssKq0
           そこまで言い、俺は思わず夜空を見上げた。

            だが涙を堪えるには少し遅かったようだ。

           零れ落ちそうな秋の星空。零れ落ちる俺の涙。

            涼しい秋の風はいずれ寒い冬を運んでくる。

      俺の目から頬にかけて冷たさを感じるのはそのせいにしておこう。

             それが過ぎれば春が来るはずだから。



BAD END

124: 2009/01/02(金) 01:57:16.81 ID:GCkMlTGC0
お疲れ様

125: 2009/01/02(金) 01:57:46.05 ID:UMqrT/FVO
クイックロード!!

126: 2009/01/02(金) 01:57:47.77 ID:mvBnynANO
キョンはどこで道を踏み外したんだwww

129: 2009/01/02(金) 01:58:32.15 ID:HGQsssKq0
「何やってんのよ!! ゲームオーバーじゃないの、まったく」
不条理な終わりを迎えている画面を見るや否やハルヒが怒鳴る。俺は何も言わずコントローラーを机に置いた。
しかしここまでムードをつくっておいて断るというのはいかがなものかと思うぞ?
「もっと時間をかけてからじゃなきゃ無理に決まっているでしょ!? まさかこんなトラップに引っかかるなんて……」
それは悪かったな。しかしハルヒよ、男がみんなこういった類のゲームに興じると思ったら間違いだ。
少なくとも俺はギャルゲーなぞ今までに見たこともやったこともないし、これからもやってみたいとは思わん。
「あんたの好き嫌いなんて興味ないの、テストプレイのデータ収集が目的よ」
「それなら経験者の方が的確なアドバイスをくれるんじゃないのか?」
これじゃまるでサッカー少年に野球のコツをきくようなものだ。人にはそれぞれ分相応というものがある。
このジャンルのゲームだってメジャーリーガークラスとは言わずとも野球部クラスの知識を持つ人材ならハルヒにも当てがあるだろう。
だがハルヒの返答はあまりに突拍子もないものだった。
「そんなもん必要ないわよ、あたしだってやったことないもの」

ふと捕手までボールが届かない投手が『160キロを投げたい』と言っている場面が浮かんだ。いや、『160キロの消える魔球』の方が妥当か。

135: 2009/01/02(金) 02:00:51.51 ID:HGQsssKq0
「先入観がない人間が造るからこそリアルなものが出来るのよ!!」
単なる詭弁なのか、それとも曲がりに曲がった正論なのか。どちらにせよ正直なところ心底どうでも良い話だ。

こんなことに時間を費やすのだったら『卵が先か鶏が先か』を徹底的に討論した方が有意義なんじゃあないだろうか。
そんな考えを巡らせていると、ハルヒがポツリとこぼした。その一言によって結果が判明した。
「どのメーカーに売り込むか決めとかなきゃね」
どうやら前者のようだ。こいつは狸を取る前に皮算用どころか人生設計をして余生の過ごし方まで決めている。
この御時勢では狸に加えて狐や狢をおまけに取ったってその日を生きられるかすら危ういというのに。

「限りなくリアルなゲームを目指すわ!! まさに『人生』って呼び名がふさわしいぐらいにね」

この分なら出来あがりが『人生ゲーム』を模した双六でも御の字だと思うぞ。

あくまでリアリティを追求したいのなら俺は一から計画を練り直すことを薦めよう。
だがハルヒに言ったところで聞き入れるはずがないし、俺にも毎度毎度ハルヒの呆れ顔を見る趣味はない。
「まあいいわ、改良点はだいたい目星がついてるから。 じゃあ今日はそろそろ解散ね」


「少々よろしいですか?」
カバンを持ち上げた瞬間、声をかけられた。爽やかで実に男らしい声だ。恐らく声の主はさぞかし色男だろう。
「先程のことでお話が」
ほら、予想通りだ。 振り向いたその先には我らがSOS団の副団長こと古泉がいた。
「何の用だ?」  今日は解散だからお前とゲームに興じる気は無いぞ。それにゲームはすでに嫌と言うほどやった。
「仰るとおりゲームに関することで恐縮ですが、なにぶん由々しき事態なので」
眉をひそめているあたり本気らしいな。いいだろう、手短に頼む。

138: 2009/01/02(金) 02:02:55.31 ID:HGQsssKq0
「どうも涼宮さんがゲームを創ったそうで……」
基盤は長門がつくったらしいぞ。ハルヒはシナリオを考えたとのことだ。
「いえ、僕が言いたいのは技術的なことではありません。」
「じゃあなんだ」 どうせ言うならば初めからハッキリと言え。
「言い方を変えると『新たな世界の創造』――これでわかっていただけますか?」
やれやれ。また「例の機関」とやらが関係する事態と言いたいんだな。
「でもそんな大仰なものなのか? 『新たな世界の創造』と言うが中身は既存のネタや人物の寄せ集めだぞ。」
「問題は『新たな世界を創る』という概念そのものなのです」

「勿論、『ゲーム内だけ』ならば問題ありません。ですがご存知の通り、彼女が変えられるのはそれだけに留まりません」
俺だって昨日今日ハルヒと過ごして来たわけではない。なので古泉の言わんとする事は十分理解できた    と思う。
要するに「『ゲームの世界』を作り変えているつもりが現実まで――」ということだろう?
「お察しの通りです。しかも登場人物は彼女の周りの人物が選ばれています」
「だがゲームでの性格はまるで別人だぞ? ハルヒでさえもだ。さすがにそれはありえないだろ」
その上身近な顔ぶれを使っているのならば「ハルヒが現実を認識している」ことの証明と言えるのではないか?

「だからまずいのです。彼女が彼女自身を変えてしまったら……誰が気づくでしょうか? 」
徐々に別人格へと変化するハルヒ。だが世界の中心があいつならば「あいつ以外」が変化するのと同義なのだろう。
ふと饒舌な長門を想像してみたが上手くイメージ出来なかった。すんなり出来たらそれはそれで危険信号かも知れんが。

「それに我々を参考とした上で『リアル』を追求すれば次第に我々に似るのは必然です」
俺に空想する時間もくれないのか。古泉の解説はまだ続いた。
「果たして『登場人物が俺たちに似る』のか『俺たちが登場人物に似る』のか」
「無論メインは『俺たち』ですよ」
俺の言葉を引用したからだろう。しかし古泉が「俺」と発したことに驚いた。まさかこいつもすでに――なんてのはさすがに出来すぎだ。
やれやれ。下手したら疑心暗鬼に陥りそうな仮説を懇切丁寧に話してくれたもんだな。

「ただ――」
件のハンサムは複雑な表情で最後を締めくくった。
「その時に『どちらが俺たちか』は断言しかねますが」

139: 2009/01/02(金) 02:05:28.47 ID:HGQsssKq0
「何にせよ、お前に陵桜の友人がいないのならしばらくは安全だな」
「対人関係なんてそれこそ何時、何が起きるかわかりませんよ」
それはそうだろうな。『一目ぼれ』や『昨日の敵は今日の友』なんて言葉も現実に有りすぎて余りあるほどだ。
朝比奈さんがいきなりハルヒに反旗を翻すなんてことも――いや、あの菩薩のごとく慈愛に溢れた御方がまさかそんなこと。

「……これはあくまで僕の主観なのですが…いえ、やめておきましょう」
他人の思考を遮っておいて途中でやめるな。そこまで言ったら話せ。そんなことではいくら顔が良くても女性にモテないぞ。
……まぁあくまで例えだから実際がどうかは関係ない。ましてや俺がどうかはまったくもって関係ない。

ああすまん、続けてくれ。

「個人的には『ハンカチから始まる恋』というのは少しリアリティに欠けているように思えました」
そう言われればそうかも知れないし、そうでないと言われればそうでないかも知れない。それほど留意すべき点なのか?
俺にしてみれば『寝坊した朝にトーストを咥えて走っていて交差点でぶつかった』でも一向に構わないがな。
『事実は小説より奇なり』という諺もあるし、お前自身も『対人関係など何が起きるかわからん』と言っただろうに。

「一感想と受け取って頂いて結構です。ただ『リアリティ』を追求するとして、僕だったら『あの点』は改良するでしょう」
お前の言いたいことはわかった。だからそれをそっくりそのままハルヒにアドバイスしてやれ。喜ぶぞ、きっと。


あれから俺の日常に全くといって良いほど変化はない。古泉の心配も杞憂に終わったようだ。
こうして振り返るとさすがに今回は突飛すぎたな。そもそもハルヒにだって日常と非日常の区別ぐらいつくだろう。
まあ触らぬ神に何とやらという先人のありがたい御言葉もあることだし早々にゲームを完成させて満足してもらうに越したことはない。
ギュッ

一瞬ぞっとしたね。咄嗟に思い描いた物と言えば犬の糞や蛙の氏体だったからな。だが俺の靴の下にいたのはどちらでもなかった。
踏んだのは財布――それも大人が使うような革のものではなく、北校の生徒に持ち物検査をしたら多数が持っていそうなタイプのもの。
しかしこんな大切なものをいったい誰が

ん  あの子のか? 財布なんて無くしたら大変だろう。やれやれ。

140: 2009/01/02(金) 02:08:34.82 ID:HGQsssKq0
「あの、これ――」
「え? あ、あたしの財布!!」
俺にとって彼女の第一印象は「健康的」の一言に尽きた。古泉ならもっと上手い言い回しができたかも知れんが、そんなことはさせん。

スポーツでもしているのか、小麦色の肌。対照的に笑った瞬間に見えた八重歯の白さ。久しく忘れていた感情さえ蘇ってきそうな勢いだ。
彼女と一緒に部活が出来るなら俺もスポーツの楽しさを学べそうだ。もうSOS団など今すぐにでもやめてしまいたいほどにそう思う。
その子には朝比奈さんとはまた違った可愛らしさが――いや、ハッキリ言って可愛さで言うならば朝比奈さんを超えているだろう。
いや、説明不足とはわかっているが俺の乏しい語彙ではこの表現が精一杯なんだ。とりあえず「とにかく可愛い」と訳してほしい。
「よかった~ 無くしたら大変だったってヴぁ」
特徴的な語尾が俺を現実に引き戻した。もし谷口がこんな喋り方をしていたら俺は迷わず声帯を潰していたと断言できる。
この口調はこの子だからこそ愛らしいのであって、この子の為だけに神が創ったチャームポイントに決まっている。
朝比奈さんでも長門でもハルヒでもない、この少女だけが有する事を許されたいわば唯一無二の語尾だ。
ここで一つはっきりさせておくが、たかが語尾にここまで言及したからといって俺が「語尾萌え」なわけでは断じてない。
それほどまでにこの女の子が可愛らしいのだ。

フル稼動する脳が再び俺を現実から遠ざけていたようだ。その可愛らしい女の子が純粋な瞳で不思議そうに俺を見ている。
いえ、何でもありません。人として当然の行動をしたまでです。
ここまでお礼を言われると申し訳なくなるね。     だがその瞬間、デジャヴのような感覚が俺を襲


――違うな、俺の勘違いだろう。
――何故なら俺とこの子はこれが初対面だ。
――やれやれ、新鮮さと懐かしさを同時に与えてくれるなんて魅力的な子だろう。


彼女は俺の返答により一層眩しい笑顔で礼を言ってくれた。光栄だね。


『わざわざあんがと。すっげー助かったってヴぁ』

142: 2009/01/02(金) 02:10:21.93 ID:EjYO9X730
終わった‥‥…のか?

143: 2009/01/02(金) 02:10:35.64 ID:HGQsssKq0
これで本当に終わりです。見てくれた人、ありがとう。
まぁ、まだいればだが。

145: 2009/01/02(金) 02:11:53.98 ID:h04xhfwyO
軽くホラー

引用元: ハルヒ「キョン……今あんた『恋した』って言った…!?」