1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/19(土) 22:58:43 ID:BQd04Q6I
河童「え?」

川獺「だからそれは冬瓜だっての」

河童「そういう品種ですか?」

川獺「いや、全くの別物さ。正直あんまり旨くない」

河童「きみはきゅうりじゃないの?」

冬瓜『らしいッスねー、サーセン自分知らなかったッス』

2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/19(土) 23:04:09 ID:BQd04Q6I
河童「でも食べずに捨てるのかわいそう」

川獺「じゃあ誰かと物々交換してくれば?需要があるかわからんが」

河童「じゃあそこの川獺さんや、このまるで砲丸の様な冬瓜は要らんかね?」

冬瓜「でかさが自慢ッス」

川獺「俺は要らんわ、他を当たりな」

河童「ちぇー尻子玉ほしかったのになー」

川獺「等価交換って知ってる?」

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/19(土) 23:10:51 ID:BQd04Q6I
ー山ー

覚「~♪  !後ろにいるのは誰?河童さん?」

河童(ざんねん、そいつは冬瓜だ)

冬瓜『自分冬瓜ッス』

覚「わあ、横にいたんだね気づかなかったよ」

河童(へいらっしゃい!粋のいい冬瓜は要らんかね?)

冬瓜『特技は側転ッス』

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/19(土) 23:16:34 ID:BQd04Q6I
覚「とりあえず喋ってくれるかな?端から見たらボクが一方的に話かけてる悲しい人に見えるから」

河童「わかった」(変にプライドが高いな…)

覚「聞こえてるよ河童さん」

河童「申し訳ない、そんなことより冬瓜は要らんかね?」

覚「ボクは別に要らないけど…、それよりその冬瓜さっき喋ったよね?」

河童「冬瓜は喋るものじゃないの?」

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/19(土) 23:26:04 ID:BQd04Q6I
冬瓜『歌も唄えるッスよ!』

河童「一家に一代唄える冬瓜の時代ですよ奥さん!」

覚「普通の冬瓜は喋れないし唄えないはずだよ」

河童「きみは他の冬瓜より進化してるらしいよ」

冬瓜『自分に自信が湧いてきたッス!アイ アム ア エボリューション トーガン!』

河童「さあこのエボリューション冬瓜、一つ19800円からのご提供になります!さらに今なら

  河童さんと相撲する権利もついてきます!フッゥー!」

冬瓜『買うきゃっないッスね』

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/19(土) 23:32:35 ID:BQd04Q6I
覚「高いし、要らないと言っているし…」

河童「えーい、買い物上手め!じゃあ今なら川獺の濁酒もつけちゃうよ!」

覚「えー、他人の物をかってにいいの?」

河童「河童さんは川獺の弱みを握りまくってますから」

冬瓜『河童さん悪い顔になってるッス!』

覚「まあ買わないけどね」

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/19(土) 23:43:59 ID:BQd04Q6I
河童「冬瓜がいればデュエットで唄えるよ?さっきみたいに一人さびしく唄うことはなくなるよ?」

覚「き、聴いてたのかい?」

河童「『たった一度与えられた、命はチャンスだから♪』いい歌詞だよね~」

冬瓜『オレ、強いッスよーw』

覚「……」ダッ

河童「あーあ、行っちゃった…」

冬瓜『オレはただ幸せになりたかっただけなのに…』

河童「追いかけますかー」

冬瓜『俺の軽業みせてやるぜ!ケッケッ』

河童「それ違う」

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 05:35:49 ID:w3pkJRSc
冬瓜かぁ…美味くはないな

( ・ω・)っ?"

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:04:29 ID:jX5wZFZA
ー山奥ー
河童「覚さーんどーこですかー?」

冬瓜『あっ!あそこに人影が!』

河童「覚さんは妖怪だよ?」

冬瓜『それじゃあ妖影ッスか?とりあえず接近しましょう』

河童「やあ覚さん、さっきぶりだね」

冬瓜『さっきはすまなかったッス』

烏天狗?「な、何を行ってるんだ?オレは覚の友人の烏天狗だが?」

河童「いかにも造り物の嘴」

冬瓜『どっからどう見ても黒い傘の翼』

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:09:37 ID:jX5wZFZA
河童・冬瓜「『ジーー』」

烏天狗?「あ、あんまり見ないでもらえるかな?あと用がないなら行ってもいいかな?」

河童「何か用事でも?」

烏天狗?「ああこれから覚とカラオケに行くんだ、アイツ一人で練習でもしてたか?ハハハハハ」

冬瓜『つまり一人二役カラオケッスか、珍しいッスね』

11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:15:19 ID:jX5wZFZA
烏天狗?「だからボクは烏天狗だってば!」

河童「一人称変わってるよ?」

覚「し、しまった!」

河童「やっぱり覚さんだー」

覚「ボクをバカにしに来たの?」

冬瓜『違うッス、謝りに来たッス』

河童「さっきはゴメンね、それでさ暇なら今から一緒に遊びに行かない?」

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:21:50 ID:jX5wZFZA
覚「行く!」

河童「さとり が なかま に なった!」

ー山道ー
河童「どっかに冬瓜欲しそうな人いないかな~」

覚「ねえ河童さん?冬瓜ってボクがずっと持ってなきゃダメ?重いんだけど…」

冬瓜『自分の中身は夢と希望と水分ッス』

河童「それはさとりんが貧弱なだけじゃないかい?」

13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:28:05 ID:jX5wZFZA
覚「だってボクは人の心を読んで驚かすだけの妖怪だよ?極悪な河童さんとは違って人畜無害なんだよ?」

河童「極悪とは失礼な、こうみえてけっこう人助けとかしてるんだよ、カップルを多く見かける日に雨ごいしたり」

冬瓜『陰湿ッスよ河童さん』

河童「リア充はカビだらけになればいいとおm」バタッ

14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:32:53 ID:jX5wZFZA
覚「えっ!?ちょっ!?河童さん!?急に倒れてどうしたんですか!?」

河童「フニャ~~~…なんか甲羅についてる~」

覚「甲羅?」

ひだる神「働きたくないでゴザる!」ヒシッ

覚「何コイツキメェ」

冬瓜『おっさん河童さんに何したッスか!?』

15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:44:43 ID:jX5wZFZA
ひだる神(わざわざ教える必要もないでゴザる、このまま生気を吸いきってやるでゴザる)

覚「なるほど君はひだる神か…」

ひだる神(心を読まれたゴザるか!?不味いこのままだと何か食される拙者が憑けなくなることも読まれるでゴザる!)

覚「墓穴を掘ったね、えっーと食べ物は……不味いなぁ持ってきて無いぞ」

冬瓜『覚さん自分がいるッスよ!』

覚「君を食べさせると後で何言われるか解らないし…ああ、もうこの茸でいいや、ほらお食べ」

河童「モキュモキュ」

ひだる神「無念でゴザる…」ズルッ

16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/20(日) 22:55:49 ID:jX5wZFZA
冬瓜『おっさんがズリ落ちたッス』

河童「HEY!寄生虫!よくも他妖(ひと)の体に好きかってしてくれたな!」

覚(あっ、この茸微量に神経毒があるやつだった)

河童「重ねるぞお皿!!!カビるほどウェット!!!」

冬瓜『刻むぞ瓜科のビート!!!』

河童・冬瓜『「冬瓜疾走(ウィンターキューカンバー・オーバードライブ)!!!!」』ブンッ

ひだる神「痛ぇ!!」ガンッ

覚(冬瓜投げた…)

18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/23(水) 06:47:04 ID:oun6MXI.
ひだる神「拘束されたでゴザル」

覚「何で河童さん襲ったの?ひだる神で人間に憑く妖怪だよね?」

河童「それは河童さんがカッコイイかr」

ひだる神「いや~妖怪にも寿命ってあるじゃないでゴザルか?だから拙者、不老不死になりたくて」

覚「それで肉を食えば不老不死になるという河童さんを襲ったの?」

ひだる神「左様でゴザル」

河童「人気者は辛いな~、サインあげようか?」

ひだる神「不要でゴザル」

19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 06:07:36 ID:KtYrDwrs
ひだる神「誠に申し訳ないと思っているでゴザル」

河童「じゃあ誠意をみせてよ」

ひだる神「誠意、というと?」

河童「君はこれからゴザルの代わりにナリと言いなさい」

ひだる神「拙者の益荒男魂は曲がらんでゴザル」

河童「ポリスメン(天狗)呼ぶぞ」

ひだる神「曲がらないけど強度はシャープペンの針以下ナリ」

覚「河童さんそういえば冬瓜どうしたの?」

河童「あっ、投げっぱなしだった」

20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 21:01:35 ID:KtYrDwrs
河童「おーい!冬瓜やー出ておいで!」

覚「いなくなっちゃいましたね…」

河童「まさか誘拐!?」

ひだる神「拾われたと言うのが正確ナリ」

河童「事件の臭いがする…、捜索するからヒダソン君も手伝ってくれ給え」

ひだる神「承知ナリ、じゃあ聞き込みに行ってくるナリ」

覚「ボクは残留思念を探すとするよ」

河童「私はこのあたりを調査する、待ってろ冬瓜、このシャーカッパ・ホームズが必ず君を助けるからな!」

21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 21:09:17 ID:KtYrDwrs
ー数分後ー
覚「冬瓜がこの辺りで最後に思ってたことは『お、落ちるッスー!!!』だったみたいだよ、川に落ちたのかな?」

ひだる神「通行人の百目さんが丸い物が川を流れてくの見たらしいナリ」

河童「私の調査によると今夜の塗り壁家の晩飯は赤レンガらしい」

覚「じゃあ川を下って行きますか」

ひだる神「そうナリね」

河童「ボケをスルーしないで下さい、河童さん悲しいです」

22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 21:20:19 ID:KtYrDwrs
ー下流ー
ひだる神「………そこで拙者は言ったナリ『拙者の辞書に働くの二文字は無いでゴザル』と」

河童「HAHAHA!」

ひだる神「イヤ…笑い話じゃないナリ…」

覚「うん?あれは?」

土ころび「ヒャハハハハハハ!!!」ゴロゴロ

河童「あっ、土ころび久しぶり」

土ころび「よう!俺様のソウルフレンド河童!元気か?」

23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 21:27:47 ID:KtYrDwrs
河童「この河童さんが風邪ひいたことがあるかい?」

土ころび「見たことねーな、つーか多分一生見れないわ!」

河童・土ころび「「HAHAHAHAHAァ!!」」

覚「え、えと河童さんこの陽気な人は誰?」

河童「河童さんの友達の土ころび、別名『峠のバズーカ』と呼ばれる走り屋さ」

土ころび「こう見えて人間の旅人からは神様扱いされてるんだぜ?」

24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 21:38:19 ID:KtYrDwrs
覚「神様?何でですか?」

土ころび「それはよ……うん?もしかしてソイツひだる神?」

ひだる神「左様ナリ、拙者はひだる神ナr」

土ころび「潰れちまえぇぇえ!!!」ゴロゴロゴロ

ひだる神「えっ?なんd」ベチャッ

河童「土ころびはああやって旅人に害を為す妖怪を潰してるんだ、だから人間からは神様扱い」

覚「何でまたそんなことを?」

河童「だいぶ前に聞いたら『人間の造る乗り物はイカしてるから』らしい、河童さんもアイツとは何度も殺(や)りあってんだ」

25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 23:33:24 ID:KtYrDwrs
河童「で、お前が来たということは何か災い事か?」

土ころび「ああ、海岸には近づくな今は天狗の警邏が入っているから大丈夫だろうがヤバい奴がいるのは確かだ」

河童「他の地方からのはぐれ者か、はたまた外来種か…いずれにせよ早めにコンタクトをとらないと不味いね…」

覚(河童さんのキャラが本当にわからない…)

ひだる神「潰れてる間に河童さんが別人になっていたナリ」

覚「生きてたんだ」

河童「まあ一応警戒はしておくよ、ありがとね」

土ころび「俺様は山の巡回をしているから何かあったら呼べよ!」ゴロゴロ

26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/25(金) 23:44:14 ID:KtYrDwrs
ー海岸ー
覚「土ころびさんはあんな事言ってたけど特に変わった様子はありませんね」

河童「まあ至る所から天狗の臭いがするけどね」

ひだる神「ふむ…隠れ蓑ナリか」

河童「さとりんに感知されないとはさすが職人だね、さてとっとと冬瓜を見つけちゃいますか」

ひだる神「実はもう冬瓜割りに使われて真二つだったり」

覚「冬瓜割りって誰得ですか?」

冬瓜『そんなマーダー野郎はさすがにいないと思うッスよ』

27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 00:01:05 ID:GQZ3sgsQ
河童「お帰り冬瓜」

冬瓜『ただいまッス』

ひだる神「うむ、それじゃあ一刻も早くここから離れるナリ、空気がピリピリしてきたナリ」

ーーーひだる神がそう言い終えた刹那、海面に亀裂が走った。
瞬間、飛び立ち、亀裂の上空で円を描くように旋回する天狗達の動きはまるで歯車の様に精密だ。
隊長と思わしき烏天狗が亀裂の中心部に錫杖を投げつけると、ソイツは海面に姿を現し猛スピードで接近してくる錫杖を弾いた
正確に言えば、『水の壁に遮られた』と言うであろう、その光景を見た天狗達は瞬時に上昇していった

28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 00:07:41 ID:u8fquL.c
いきなり緊張感!

っか冬瓜あっさり見つかったなwww

29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 09:48:32 ID:GQZ3sgsQ
天狗は集団社会を創るほど知性が高く、仲間意識も強い。普段から鍛錬している彼等の動きはある種の芸術だ。
彼等の考えたことは一つ『相手は水辺の妖怪だから空に逃げれば何もできまい』という常識的なことだった。
ーーだが妖怪とは常に常識に当てはまらない者である
天狗達が高度を上げていくと、突如目の前の景色が闇に染まった。
『何事だ?』と思ったときには、すでに一羽の仲間の悲鳴が聞こえた。その悲鳴を引き金に次々と悲鳴が木霊していく。
五つ目の悲鳴で隊長烏天狗はやっと仲間を襲った凶器を理解できた。理解できた瞬間、即座に号令をかけ
隊列をその場から散らした。
天狗達の視界を奪ったのは黒雲、そして襲ったのは拳大の雹だった。
ーー相手はそこら辺の下級妖怪とは違う、もっと強大な存在だ
そう認識した隊長烏天狗は迷わず山の本部に援軍要請の念波を送った、これで暫くすれば山の仲間達が駆けつけるはずだ
これ以上負傷者を出さない為にも、一旦陸地に退こうと号令をかける隊長烏天狗は上ばかり
気にして下から迫る魔の手に気付かなかった
海面に現れた『巨大な水の手』が隊長烏天狗を暗い水の中に引きずりこむ。

30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 10:01:51 ID:GQZ3sgsQ
烏天狗「ガボッ!(俺はここまでなのか…、畜生……死にたくねぇよ…)」
最後に足掻きにと、烏天狗は鉛玉を羽団扇で起こした海流に乗せてソイツにぶつけてやった。
ダメージは期待していなかっが、ソイツの力は着弾と共に弱まった。
そして、力が弱まった事によりソイツは自身の周りの水のコーティングを乱した、それによりずっと見えなかった
ソイツの姿が露見に晒された

烏天狗(コイツは…河童?)

31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 10:14:14 ID:GQZ3sgsQ
ソイツが再び水のコーティングを張ろうとしている間に、横から何かが弾丸の如くソイツに突っ込んだ。
突っ込んだ何かは、ソイツをいきなり陸地にぶん投げ自身もそれを追いかけて陸地に飛び上がった。


覚「河童さんいきなり海に飛び込んで行ったけど大丈夫かな…、天狗達もやられちゃってるみたいだし…」

冬瓜『大丈夫ッスよ!河童さんは最強ですから!!』

ひだる神「しかし河童殿は川の妖怪ナリ、海で海の妖怪を相手にするのはやはり不利ナリ」

二人と一個が心配していると、海面から何かが飛んできた。

??「グワッ!」

海岸に叩きつけられたソイツは悲鳴をあげた、それに続いて僕らのヒーローも飛び出しだした。

32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 10:23:15 ID:GQZ3sgsQ
河童「いいやひだるん、コイツは海の妖怪なんかじゃない、そうでしょう?」

         河童「河伯さんよ」

河伯「クッ!貴様が日本の河童か…何故我に逆らう?我はソナタの父の様なものだぞ?」

河童「生憎、中国妖怪の父を持った覚えはないんでね。それに河童さんは前からアンタが気にくわなかった」

河伯「気にくわなかった?」

河童「ああそうだ、生け贄を要求したり、川を氾濫させたり全部が気にくわないね」

33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 10:37:34 ID:GQZ3sgsQ
河伯「ソナタも人間を襲うそうではないか」

河童「うるせえ、河童さんの場合は自分で正々堂々襲うから合法なんだよ」

河伯「フッ、上位互換に嫉妬しているのか…ソナタごときが我に勝てると思っているのか?我は水を操るだけどなく…」クドクド

河童「はっけよーい、残った!」ダッ

河伯「更に天候m、ガハッ!」

河伯が自分の能力を説明している間に、再び突っ込む河童。そしてそのままマウントポジションをとり
河伯の顔に強かに拳を打ちつけ始めた

34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 21:41:09 ID:GQZ3sgsQ
河伯「チョッ!グハッ…貴様ッ!ゲフッ…卑怯だぞ!ボグフッ!」

河童「君がッ 泣くまで 殴るのをやめないッ!」バンッ ボガ! ドッガァァァン

河童「水を操るだ?水がなきゃ何もできないじゃん!天候を操る?零距離じゃ自分にも被害がくるからできないじゃん!」ガスッ

35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 21:50:32 ID:GQZ3sgsQ
河伯「痛い!本当にもう勘弁して下さい!!反省しますぅ!ううっ」

河童「さとりん、これは本音?」

覚「内心では『クソ…一瞬でも隙ができれば…』って思ってるよ」

河童「さあコンティニューだ」ドガッ

河伯「痛いぃ!あっ、あんな所に最高級キュウリが!」

河童「えっ!?」

河伯「騙されたな!愚か者め!必ずいつか復讐しt」バタッー

ひだる神「騙すのは卑怯者のすることナリ」ヒシッ

河童「ナイスひだるん」

36: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 22:00:24 ID:GQZ3sgsQ
ー数十分後ー
川獺「海岸の方が騒がしいから様子を見に来たが…」

土ころび「ヒャハハハハァ!ミンチにしてやるぜぇ!!!」ゴリゴリゴリ

河伯「ヒギィ!!潰れる!潰れるぅ!」

川獺「まるで別世界だ」

ー更に数分後ー
天狗「無差別人間及び妖怪水難事件の犯人確保に御協力下さりありがとうございますっ!」

河童「なあに、善良な妖怪としての役目を果たしたまでですよ、HAHAHAッ!」

川獺「お前、俺が来てなかったら殺してたでしょ?調子に乗んなよ」

37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 22:07:43 ID:GQZ3sgsQ
天狗「どうやら奴は水質汚染の為、縄張りにしていた川に住めなくなったからここへ来たようです」

川獺「人間のせいなのか…、どれ今度人間を見かけたら少し痛い目に…」

土ころび「何か言ったか?」ニカッ

川獺「ニンゲント、ナカヨクキョウセイシタイナー」

天狗「では本官はこれにて失礼」

一同「お疲れさまでしたー」

38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 22:22:13 ID:GQZ3sgsQ
河童「それで話を本筋に戻すけど冬瓜欲しい人いる?」

覚「そういえばそんな目的だったね」

ひだる神「拙者は何も食べられない体質なので要らんナリ」

土だるま「第一お前は要らないのか?」

河童「う~ん…友達としては気が合うんだけどねぇ…瓜科と河童は相容れぬ仲だしね…」

冬瓜『そんなことないッスよ!種族の壁なんて自分と河童さんなら膝の跳躍だけでも越えられますよ!』

河童「冬瓜……」

冬瓜『それに自分、河童さんのことが好きッス!初めは尊敬だった気持ちが、闘ってる背中を見て恋に変わったッス!』

河童「…………」

冬瓜『いきなり付き合ってとは言わないッス!愛して欲しいだなんて言わないッス!だけどせめて友達として隣に居させて下さい!』

39: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 22:28:46 ID:GQZ3sgsQ
河童「………冬瓜のクセに生意気だぞ、ばーか…」

冬瓜『河童さん…』

河童「……そんなに一生懸命になられたら、お人よしの河童さんが断れないじゃないか」ニコッ

冬瓜『イィィィイイヤッホォォオ!!!』パキッ

河童「冬瓜にヒビがっ!?」

冬瓜『えっ!?自分死ぬんスか!?』ピキッ ピキッ

40: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 22:34:18 ID:GQZ3sgsQ
冬瓜『これから幸せになるのに死んでたまるかッス!!うおぉド根性ッス!!!』バキバキバキッ

覚「逆効果!逆効果!力抜いて!!」

河童「えっ?えっ?こう?」ボトッ

川獺「何でお前が力を抜くんだーー!!!?」

土ころび「いや待て!これはもしかすると…」

冬瓜『うおおぉぉおおややややぁ!!!』バカッ

41: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 22:42:51 ID:GQZ3sgsQ
ー数日後ー
河童「さとりんー、遊びに来たよー」

覚「いらっしゃい河童さん、以津魔天さん」

以津魔天「ご無沙汰ッス!」バッサ バッサ

覚「しばらく会わなかっただけで随分成長したね…」

河童「本当に育つこと育つこと、折角買ったベビー服も翌朝には着れなくなってたよ」

以津魔天「あれは恥ずかしかったッス」

42: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 22:50:57 ID:GQZ3sgsQ
覚「しかし冬瓜じゃなくて怪鳥のタマゴだったとは驚いたね」

河童「全部あのアホ(川獺)のせいだ」

以津魔天「自分もビックリしたッスもん、まさか自分が瓜科じゃないなんて…」

覚「で、その後の進展は?」

河童「族長の許しもでたし、もう少しコイツが成長したら正式に付き合おうと思ってる」

以津魔天「人間だった時の記憶がある程度あるから知識は豊富なんスけど、まだこの体に慣れてなくて…」

43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 23:08:14 ID:GQZ3sgsQ
覚「あれだっけ?人間だったときに河伯が起こして水難事故に巻き込まれたんだっけ?」

以津魔天「あんまり覚えてないけどそうらしいッスねー、そう思えば川で流されてる時スゲー怖かったし」

河童「しかしまあ、自分の死因になった相手と似た奴に恋いに落ちるなんて不思議だね~」

以津魔天「多分、自分は本能で河童さんは悪い妖怪じゃないって分かったと思うッス」

覚「グレーゾーンだけどね」

河童「そういえば最近ひだるん見かけないけど、どうしたんだろう?」

覚「アイツは武者修行の旅に出たらしいよ、なんでも最強の妖怪を目指すだか…」

以津魔天「それも男の生きる道ッス」

44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/26(土) 23:15:52 ID:GQZ3sgsQ
河童「おや、もう日が沈み始めたね、そろそろお暇させて貰うよ」

覚「そうだ、お土産にこれ持っててよ、実家から大量に送られちゃって困ってるんだ」

河童「キュウリ!変な形のキュウリ!」

以津魔天「違うッス、これは南瓜ッスよ」


ーENDー

45: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/28(月) 03:53:58 ID:xR69rJzg
乙!冬瓜じゃなかったのか…

引用元: 河童「きゅうり!でっかいきゅうり!」川獺「バカめそれは冬瓜だ」