1: 2017/03/21(火) 19:32:40.426 ID:V9qadKhn0.net
「月乃瀬=ヴィネット=エイプリル殿
  貴殿の人間界での成果が見られないため追加の課題を課す」
  
ヴィーネ「うう耳が痛いわ。追加の課題ですって?いったい何をすればいのよ」

「次の人間を殺害すること。期間は一週間、なお指定した人間は殺害しやすいよう悪人を選んでおいた。気兼ねなく実行されたし」

ヴィーネ「は?」

3: 2017/03/21(火) 19:39:36.629 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「何かの冗談よね?殺害指令?今時?」

「極秘任務のため他者には決して漏らさぬよう。特に天使に露見した場合、その天使も速やかに始末すること。」

ヴィーネ「ん?一緒に何か入ってるわね」

ヴィーネ「これって拳銃?まさか本物......?」

グッ......パァン

ヴィーネ「ど、どうしよう......」

4: 2017/03/21(火) 19:39:36.799 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「何かの冗談よね?殺害指令?今時?」

「極秘任務のため他者には決して漏らさぬよう。特に天使に露見した場合、その天使も速やかに始末すること。」

ヴィーネ「ん?一緒に何か入ってるわね」

ヴィーネ「これって拳銃?まさか本物......?」

グッ......パァン

ヴィーネ「ど、どうしよう......」

15: 2017/03/21(火) 19:46:41.489 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「一週間以内にこのおじさんを殺さなければ魔界に強制送還、誰にも相談してはいけない」

ヴィーネ「どうしよう……殺人なんてできないわよ……」

ラフィ「あら~ヴィーネさん、おはようございます~」

ヴィーネ「ひゃ!ラ、ラフィ!おはよう!」

ラフィ「慌ててるようですがどうしたんですか?それに今何見てたんですか~」

ヴィーネ「へ?あ、それが……」

「天使に露見した場合その天使も速やかに始末すること」

ヴィーネ(ラフィとガヴにだけは絶対相談できないわ)

ヴィーネ「い、いえ。魔界からの手紙よ、たいしたことないわ」

ラフィ「そうですか?ならいいんですが」

16: 2017/03/21(火) 19:51:25.128 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「はぁ、学校に拳銃持ってきちゃった……どうしようかしら」

サターニャ「あら?ガヴリールは今日も遅刻かしら?」

ヴィーネ「あ、ああそうみたいね」

サターニャ「ん?ヴィネットどうしたのよ?顔色悪いみたいだけどまた風邪?」

ヴィーネ「いえ、何でもないわ。ねぇ、それより魔界から何か……手紙とか届いたりした?」

サターニャ「魔界から?いーえ、何も来てないわよ?」

ヴィーネ「そ、そうよね……」

サターニャ「やっぱり何か変よー?なんかあったら相談してね!この大悪魔サタニキア様がババーンと解決してやるわ」

17: 2017/03/21(火) 19:54:28.944 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ(サターニャがほんとに大悪魔だったら相談したけど、さすがに巻き込めないわ……)

ヴィーネ「ええ、頼りにしてるわ」

サターニャ「ええ、友達ですもの!任せなさい!」

ガヴリール「おはよーっす」

ヴィーネ「ああ、今朝は間に合ったのね」

サターニャ「いいとこに来たわ、私と勝負しなさいガヴリール!」

ガヴリール「嫌だよ……ヴィーネ数学の宿題見せて」

ヴィーネ「またぁ?しょうがないわねぇ」

19: 2017/03/21(火) 19:57:50.486 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ(でも待って、私に殺人なんて無理なんだし一週間後には確実に強制送還される)

ヴィーネ(そしたらガヴはどうなっちゃうのかしら。今ですら私に頼りっきりなんだから、少しは厳しくしないと……)

ガヴ「ほらほら、ヴィーネ早くしてよ」

ヴィーネ「ダメよ」

ガヴ「え?」

ヴィーネ「ダメよ、見せない。ちゃんと自分でやりなさい」

ガヴ「ちょ、ちょっと待ってよ。今日提出だよ?私怒られちゃうよ」

ヴィーネ「数学は午後でしょ?今から必氏でやれば終わるわ。自分でやりなさい」

21: 2017/03/21(火) 20:03:15.769 ID:V9qadKhn0.net
ガヴ「ちぇっ……なんだよヴィーネのケチ」

サターニャ「アーハッハッハ、ざまあないわねぇガヴリール」

ヴィーネ「そういうサターニャにももう見せてあげないわ」

サターニャ「ええ!?なんでよ!ケチ!」

ガヴ「お前私と同じこと言ってるぞ」

22: 2017/03/21(火) 20:06:23.462 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ(うう、心が痛いけどあなたたちのためなのよ。自立してもらわないと)

ヴィーネ「何と言われようとダメなものはダメ。自分でやりなさい」

サターニャ「い、急いでやらなきゃ。ガヴリール、勝負はお預けよ!」

ガヴリール「えー、ここがこうなるから……」

サターニャ「無視して宿題してんじゃないわよ!」

23: 2017/03/21(火) 20:13:16.634 ID:V9qadKhn0.net
ガヴ「結局終わらなくて怒られたじゃないか」

サターニャ「助けてくれてもよかったじゃない」ムスッ

ヴィーネ「これに懲りたらしっかり宿題をやってくることね」

サターニャ「ちぇっ……まぁいいわ、ところで今日わたし放課後珍しく暇なの。どこか行くなら付き合ってあげてもいいわ」

ヴィーネ「いつも暇でしょ……」

ガヴ「どこか行きたいならそういえばいいのに」

サターニャ「な、なに言ってんのよ!仕方なくついてって上げるのよ!で、どこ行くの⁉」

ガヴ「行くのは確定なのかよ」

ヴィーネ「あ、ごめんなさい。今日はちょっと用事があって行けそうにないわ……」

24: 2017/03/21(火) 20:18:29.282 ID:V9qadKhn0.net
サターニャ「あれ?そうなの?」

ガヴ「ヴィーネはお前と違って真面目だから忙しいんだよ」

サターニャ「うーん、ガヴリールと二人っきりじゃーねー」

ガヴ「私だってお前と二人は嫌だよ」

ラフィ「じゃあ私も混ざりますよ~」

サターニャ「うわぁっ!アンタいつからいたのよ!」

ラフィ「ずっとです~」

25: 2017/03/21(火) 20:21:07.390 ID:V9qadKhn0.net
ラフィ「じゃあどこに行きましょう」

サターニャ「なんでアンタが仕切ってんのよ!」

ガヴ「めんどい……」

ヴィーネ「じゃ、じゃあ私は行くわね」

ガヴ「おう、さよなら」

27: 2017/03/21(火) 20:30:17.494 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「別に頃すつもりじゃないけど、一応気になるしこのターゲットっての見に来たわ」

ヴィーネ「この男の行動スケジュールとかもまとめられてるから、待ち伏せは簡単ね」

ヴィーネ「あ、来たわ。間違いなくあいつね。電話してるみたいね」

標的の男「そろそろ、あの土地譲ってもらえませんかね?これ以上強情だとアンタの娘もさ、大事なペットみたいに不幸な事故にあうかもよ?」

標的「ああ、わかればいいんだよ。おう、じゃあ言うとおりにな」プッ

標的「あーあ、手間かけやがってよ。腹いせにあいつの娘拉致って楽しんでやるか」TRRRRR

標的「もしもし?ああ、今月分の振り込み待ってくれ?サツにパクられた?知るかよ氏んでも金稼げ」

標的「あ、ちょっと待てこれから言う女拉致ってビデオ撮れ。それで金稼げば勘弁してやるよ。撮影前にいつも通り味見させろよ」プッ

ヴィーネ「想像以上の極悪人じゃない……どうしようかしら……」

ヴィーネ「って何悩んでるのよ。いくら悪人でも殺人なんて無理よ!」

28: 2017/03/21(火) 20:36:41.267 ID:V9qadKhn0.net
次の日

ラフィ「いやぁ~昨日は楽しかったですね~」

ガヴ「私も久々に出かけてよかったと思ったよ」ニヤニヤ

サターニャ「」

ヴィーネ「サターニャの魂抜けてるんだけどアンタたち何やったのよ……」

ラフィ「やさしく導ってあげただけですよ~」

サターニャ「うう、ヴィネットぉ……あいつらがぁ……」グス

ヴィーネ「よしよし。じゃあ今日は私と遊びましょうか」

ラフィ「ご一緒しますよ~」

ガヴ「私はパス。二日連続で外出とか無理」

29: 2017/03/21(火) 20:38:50.814 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「そう言わないでガヴも一緒に行きましょうよ」

ヴィーネ(あと5日で強制送還だし、思い出を作っておきたいしね)

ガヴ「嫌だって……」

ヴィーネ「あ・そ・び・ま・しょ?」

ガヴ「はい……」

サターニャ「フフフ、今日こそ負けないわよ!」

ガヴ「復活早いな。コテンパンにしといてやる」

30: 2017/03/21(火) 20:43:23.229 ID:V9qadKhn0.net
サターニャ「グス……グス……」

ラフィ「二日連続てぼろぼろですね~」

ヴィーネ「アンタも学習しなさいよ」

サターニャ「くぅ!絶対覚えてなさい!今日は帰って魔界通販でまたギャフンと言わせるアイテム買ってやる!」

ヴィーネ「だから学習しなさいって」

ガヴ「疲れた……ヴィーネ、家まで送って。料理して掃除して」

ラフィ「ガヴちゃんさすがにそれは甘えすぎでは……」

ガヴ「でもなんだかんだやってくれるからさ~」

ヴィーネ「ダメよ、もうそういうのもやらないから自分でやりなさい」

ガヴ「え⁉」

33: 2017/03/21(火) 20:47:11.544 ID:V9qadKhn0.net
ガヴ「いやぁ~そこを何とかお願いしますよ~ヴィーネさん」

ヴィーネ「だめよ、もう決めたの。ガヴには自立してもらうわ」

ガヴ「私駄天使だし氏んじゃうかもよ?ん?氏んでもいいの?」

ラフィ「流石の私でも引くレベルの脅しですね」

ヴィーネ「う、うう。何といわれてもダメよ。今日はもう帰るわ。さよなら!」

ラフィ「ガヴちゃん、ヴィーネさんに何かしたんですか?」

ガヴ「いや、いつも通りのはずだけど……何かあったのかな」

34: 2017/03/21(火) 20:51:10.607 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ宅

ヴィーネ「今日は楽しかったな……もうこんな生活もあとちょっとか……」

ラフィ宅

ラフィエル「うーん、やっぱり最近のヴィーネさんには違和感がありますね。心配です」

ガヴリール宅

ガヴ「なんだよヴィーネの奴……ちょっとぐらいいいじゃん」

ガヴ「でも、ちょっとぐらい掃除するか……」

サターニャ宅

サターニャ「お、これなんていいじゃない?」
犬「ワン!」

36: 2017/03/21(火) 20:53:58.482 ID:V9qadKhn0.net
サターニャ「ハァーーーハッハ!ガヴリール今日こそ覚悟することね!」

ガヴリール「なんだよ朝から騒々しい」

サターニャ「ついにアンタを倒すアイテムを手に入れたのよ!」

ラフィエル「その手に持ってる箱ですか?」

サターニャ「そうよ!その名も巻くだけで強くなるベルトよ!」

ヴィーネ「なにその胡散臭いアイテム」

サターニャ「ふふふ、これでアンタをケチョンケチョンにしてやるわ」

37: 2017/03/21(火) 20:57:17.106 ID:V9qadKhn0.net
ラフィ「そもそもそんなもので強くならなくても、身体能力ならガヴちゃんよりサターニャさんのほうが上なのでは?」

サターニャ「へ?」

ヴィーネ「ガヴリール運動不足で体力全くないものね」

ガヴ「」グテッ

サターニャ「あ、それもそうね」

ヴィーネ「アンタまた無駄な買い物したわね」

サターニャ「ううう……おぼえてなさーい!」

ガヴ「勝った……」

ヴィーネ「いや、ほんとにアンタ何もしてないじゃない」

ヴィーネ(こんな楽しい日々もあとちょっと……)

39: 2017/03/21(火) 21:03:57.221 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ宅

ヴィーネ「それにしても、突然いなくなったらみんな心配するわよね」

ヴィーネ「そうだ!みんなに手紙書いておこう!」

ヴィーネ「まずはガヴから……」

ヴィーネ「次は……サターニャ……」

ヴィーネ「ラフィエル……」

ヴィーネ「先生や……委員長……も」

ヴィーネ「タプちゃんにももう会えないのよね……」カキカキ

ヴィーネ「み、みんな……もう二度と会えないんだ……いい人ばっかだったなぁ……楽しかったなぁ」

ヴィーネ「あ、あれ?涙が……止まらない」

ヴィーネ「やだよ……まだ帰りたくないよぉ……」

ヴィーネ「あいつさえ……殺せば……」

ヴィーネ「何考えてるの殺人なんてダメよ」

ヴィーネ「でも、あんな悪人氏んじゃったほうが……」

42: 2017/03/21(火) 21:15:34.354 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「結局さっきは一睡もできなかったわ……あと三日か」

ガヴ「ヴィーネ、おはy……ってうわ!すごいクマ!どうした!?」

ヴィーネ「ああ、おはよう。気にしないで、ちょっと遅くまでいろいろやってただけよ」

ガヴ「そうか?体調悪いなら保健室で寝て来たらどうだ?付き添うぞ?」

ヴィーネ「あはは、そういって授業さぼりたいだけでしょ?どうせまた宿題やってないとかで」

ガヴ「いや、やってきた」

ヴィーネ「え?」

ガヴ「今日はちゃんとやってきたよ。掃除もしたし、ちょっとヴィーネに頼りすぎたって反省したんだ。ちょっとづつだけどさ」

ヴィーネ「そうなの⁉偉いじゃない!」

ガヴ「ああ、これでヴィーネももっと遊べるだろ?」

ヴィーネ「え?」

ガヴ「最近様子がおかしかったからさ、頼りすぎちゃったかなって昨日みんなで話し合ったんだ」

サターニャ「ちょっとは恩返しってわけよ。まったく悪魔の私が恩返しだなんて」

ラフィ「そんなこと言っちゃいけませんよ~お世話になってるんですから~」

ガヴ「そんなわけでさ、私たちは自分で少しずつ頑張るからヴィーネはのびのびしてろよ」

サターニャ「明日から土日だし遊びに行きましょう。もちろん行く場所はヴィーネが決めていいわ」

ラフィ「お金は全部サターニャさんのおごりです~」

サターニャ「ちょ!アンタ何言ってのよ‼」

ヴィーネ「み、みんな……ごめん私やっぱりちょっと保健室で寝てくるわ」

ガヴ「そうか、じゃあ付き添いに」

ヴィーネ「いいわ、寝不足なだけだから。ほっといて」

44: 2017/03/21(火) 21:21:11.963 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「うっ……うっ……みんなと離れたくないよぉ……もっと遊びたいよ……」

ヴィーネ「まだまだやりたいイベントいっぱいあるのに……私だけ帰らないとなんてやだよぉ……」

ヴィーネ「帰りたくない……」

ヴィーネ「あんな奴が変わらず生きてて……なんで私がこんなつらい目に合わないといけないの……?」

ヴィーネ「もういっそ……」カチャ

ヴィーネ「何言ってるのよ、私にできるわけないじゃない……うう……」

50: 2017/03/21(火) 21:27:20.603 ID:V9qadKhn0.net
標的の男「お、お前は誰なんだ?や、やめてくれ!」

ヴィーネ「誰?ですって。いいわ冥途の土産に教えてあげる」

ヴィーネ「我こそは!地獄の王になるものにして欲望の化身!月乃瀬=ヴィネット=エイプリル!」

ヴィーネ「あなたを地獄に招待しに来たわ。あとはもう堕ちるだけよ」

標的「ひ、ひぃ!やめてくれええええええ!」

ドンッ!ドンドンドンドンッ!

ヴィーネ「アッハッハ、なんていい気分なのかしら、弱者が助けを求めて這いつくばる姿!やっぱり悪魔ってのはこうじゃなきゃね!」

ヴィーネ「ねぇ?そうでしょ?ヴィーネ?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ヴィーネ「はっ!」

ヴィーネ「私、寝ちゃってたのか」

51: 2017/03/21(火) 21:34:48.793 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「って、もう夕方じゃない!私一日中寝てたの!?」

ガヴ「うう、むにゃむにゃ……ヴィーネ?起きたのか?」

ヴィーネ「ガ、ガヴ?付き添ってくれてたの?」

ガヴ「ああ、お前がぐっすり寝てたから起こすのも悪いと思ってな」

ヴィーネ「そうなんだ」

ガヴ「あ、授業はちゃんと出たぞ!あんま聞いてはいなかったけど……」

ヴィーネ「でも先生とか怒ってなかった?」

ガヴ「いや、全然。ヴィーネは普段がしっかりしてるからグラサンも委員長もみんな心配してるだけだったよ。私だったら怒るくせにさ」

ヴィーネ「そう……ん?メール?タプちゃん?」

ガヴ「タプネスにも怒られちゃったよ、月乃瀬先輩に甘えすぎです、先輩は虫も殺せないほどいい人なんですから!ってな」

ヴィーネ「そう……なんだ……。みんな……ありがと」

54: 2017/03/21(火) 21:38:32.606 ID:V9qadKhn0.net
ガヴ「じゃあ私はもう帰るよ。ヴィーネはゆっくり休んでから帰りな」

ヴィーネ「うん、ありがと」

ガヴ「なんかいい夢見てたみたいだしな」

ヴィーネ「夢?」ギクッ

ガヴ「ああ、なんか笑ってたりすっごく楽しそうだった。ずいぶん幸せな夢だったんだな」


ヴィーネ「そっか……私あんな夢見て笑ってたんだ……私、やっぱり悪魔なんだ」

ヴィーネ「悪魔なら、悪いことしてもいいよね……自分のために人頃すぐらい……いいよね」フラッ

55: 2017/03/21(火) 21:46:35.592 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「あいつは毎日ここを通る」

ヴィーネ「そこをこの路地裏におびき寄せて撃てば終わり……」

ヴィーネ「こいつの引き金を引くだけ……」

ヴィーネ「大丈夫、私は悪くない……悪いのはあいつ……」

ヴィーネ「もうすぐ……通りがった時に声をかけるだけ……ハァ…ハァ…」

標的「じゃあ、明後日な?計画通りに」

ヴィーネ(今だ!)「あの……」ガヴリールガヒトリッ~♪

ヴィーネ「」ビクッ!

ヴィーネ「ああ、行っちゃった……」

ヴィーネ「一体何よ……メール?サターニャ?」

サターニャ『明日10時に駅前ね!どこ行くか考えてるんでしょうね!このサタニキア様をつまらないところにつれてったら承知しないわよ?』

ヴィーネ「サターニャ……あ、あああ……私何しようとしてたのよっ!人を!殺そうと!」

ヴィーネ「おえぇ……ハァハァ……どうしたのよ私……殺人なんて……」

ヴィーネ「帰ろう。それで荷物まとめて……土日だけはたっぷり遊ぼう……」

57: 2017/03/21(火) 21:51:45.586 ID:V9qadKhn0.net
次の日

ヴィーネ(あと二日……)

サターニャ「お待たせ―、待った?」

ヴィーネ「待ったわよ!何時だと思ってんの!?時間決めたのアンタでしょ!?」

ラフィ「まぁまぁ、この子のほうは時間通りに来ましたし~」犬ヒョイッ

サターニャ「あー!使い魔‼こいつを探して遅刻したのよ~ぐぬぬ~」

ラフィ「そうなのですか~、偶然見かけたので私が連れてきてしまいました~」

サターニャ「私の家にいたのをどうしてアンタが偶然見つけるのよ!!!」

タプリス「今日はお誘いいただきありがとうございます」

ガヴ「ダメ元だったが下界に来る許可が下りるなんてな」

タプリス「これも神のご加護です」

ガヴ「そりゃそうだろうね、許可出したのガチ神だもんね」

58: 2017/03/21(火) 21:57:46.648 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「さぁさぁ!おしゃべりしてる暇はないわ!サターニャのせいですでに時間が押してるんだもの!」

ガヴ「へ?時間?」

ヴィーネ「今日の予定はぎゅうぎゅうよ!はいこれ予定表!一人一冊ね!」

ガヴ「ど、どうしたんだよ、まるでイベントごとのように力入れて、遊ぶだけだろ?」

ヴィーネ「甘いわガヴ!みんなが私のために集まってくれたなんてこれはもう十分イベントよ!」

サターニャ「そ、それよりこのサターニャ宅でお泊り会って何よ!?聞いてないわよ!?」

ヴィーネ「土日で遊ぶって言ったじゃない!」

ガヴ「泊まりは困るぞ!今夜はネトゲのイベントが!」

ヴィーネ「はぁーあ、いっつも誰かさんのお守りは疲れるわぁ~」

ガヴサタ「うっ!」

ヴィーネ「今日明日は私に付き合ってくれるのよねぇ」

ガヴサタ「うううっ!」

ヴィーネ「さ、行くわよ!」

ガヴサタ「はい……」

59: 2017/03/21(火) 22:04:15.254 ID:V9qadKhn0.net
数時間後

ガヴ「ハァハァ……ぜぇぜぇ……今日のあいつテンション高すぎだろ……」

ラフィ「流石に私も疲れてきました……」

サターニャ「なっさけないわねー、私はまだまだいけるわよ。はぁはぁ」

タプネス「こ、これが下界の娯楽メモがおいつきません」

ヴィーネ「みんなだらしないわねぇ、じゃあ予定は切り上げてサターニャの家でタコパ第二回するわよ」

サターニャ「なんで私の家なのよ」

ヴィーネ「他の家じゃその子が仲間はずれじゃない」

犬「ワン!」

62: 2017/03/21(火) 22:15:04.208 ID:V9qadKhn0.net
サターニャ「私また一個も食べてないんだけど……」

ガヴ「いや、でももうみんなお腹いっぱいだし焼くのだるいわ」

ヴィーネ「いや、あんた焼いてないでしょ」

ガヴ「天真流で焼いたんだから、私が焼いたようなもんだろ?」

ヴィーネ「継いだ覚えないんだけど」

ラフィ「ゲームで負けた人が食べられないって言いだしたのはサターニャさんでは?」

ラフィ(まぁ私が誘導したうえイカサマ仕組んだんですけど)

タプリス「仕方ないですね、私は全ての生き物に優しい天使ですからたとえ悪魔相手だろうと焼いて差し上げますよ」

サターニャ「ひっ!やめて!自分でやるわ!」

タプリス「なんですか胡桃沢先輩!人がせっかくやさしくしてあげようと思ったら!」

サターニャ「ふん!大悪魔は天使に借りなんて作らないのよ!」

ダプリス「ぐぬぬ、いいでしょう今日こそ決着をつけてあげます!」

サターニャ「もうつけたじゃない!」

タプリス「あれはノーカンです!」

ヴィーネ「あはは……」

63: 2017/03/21(火) 22:17:24.706 ID:V9qadKhn0.net
ガヴ「あ、飲み物無くなった」

ヴィーネ「そう?じゃあちょっと買ってくるわ」

ガヴ「付き合うよ」

ヴィーネ「え?ガヴが?珍しいこともあるものね」

ガヴ「別に、ちょっと夜風に当たりたくなっただけだよ」

ヴィーネ「それが珍しいって言うのよ」

64: 2017/03/21(火) 22:25:39.284 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「今日は月が綺麗ね」

ガヴ「それ告白のつもり?」

ヴィーネ「あはは、そんなわけないでしょ」

ガヴ「なぁ、ヴィーネ……」

ヴィーネ「何?」

ガヴ「なんか隠し事してるでしょ?」

ヴィーネ「……」

ガヴ「わかるよ……ヴィーネが変ってぐらい」

ヴィーネ「……」

ガヴ「私にも相談できないんだ?」

ヴィーネ「うん……」

ガヴ「そっか、ヴィーネがそう言うならそれだけの理由があるんだろうな」

ヴィーネ「ガヴ、私ね……」

ガヴ「いいよ、何も言わなくて」

ヴィーネ「え」

ガヴ「私ヴィーネの友達だから、絶対そばにいるから。本当にどうしようも無いときは絶対に相談しろよ一人で抱え込むなよ」

ガヴ「私だけじゃない、みんなそうだと思う」

ガヴ「お前頑固だから、一人で何とかしようとするだろうけどさ、どうしようもないときは頼れよ。力になれるはずだから」

ヴィーネ「ガヴ……大丈夫よ……私、一人でなんとかしてみる……」

ガヴ「そっか」

68: 2017/03/21(火) 22:33:26.965 ID:V9qadKhn0.net
ラフィ「ガヴちゃんは寝ないんですか?みんな寝ちゃいましたよ?」

ガヴ「寝付けなくてさ」

ラフィ「ヴィーネさんはなんて?」

ガヴ「一人で何とかするって」

ラフィ「じゃあ私たちが何とかしないとですね」

ガヴ「あいつの邪魔はすんなよ」

ラフィ「ガヴちゃんもまだまだですね、ヴィーネさんがあれほどまで追い詰められてるんです。一人で何とかできるはずないじゃないですか」

ガヴ「知ってる。でも一人で何とかするって言った」

ラフィ「ガヴちゃんも強情ですね。いざってときは命がけでも助けようとするくせに」

ガヴ「……」

ラフィ「私たちは天使ですからね、迷える子羊を導くのが仕事です」

ラフィ「おせっかいでちょうどいいぐらいなんですよ」

ガヴ「やぎ……」

ラフィ「はい?」

ガヴ「ヴィーネは悪魔だから羊じゃなくて山羊だよ」

ラフィ「クスッ」

ガヴ「じゃあお休み」

ラフィ「ガヴちゃん、絶対にヴィーネさんから目を離さないでくださいね」

ガヴ「お休み」

71: 2017/03/21(火) 22:40:01.024 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「ほら!みんな起きて!朝よ‼」

ガヴ「なんで朝に起きなきゃいけないんだよ!お休み!」

タプリス「先輩!言ってることがむちゃくちゃです!」

ガヴ「タプリスももう起きてるのか」

ヴィーネ「というか寝てるのがあなただけよ」

ガヴ「まじかよ、サターニャは」

サターニャ「今日は日曜日よ!?朝の特撮見逃しちゃうじゃない!」

ガヴ「お前特撮好きだったのか……」

サターニャ「ええ、一押しはフォーゼね」

ラフィ「それ、私たちが来る前の作品ですよね?」

サターニャ「DVDを借りたのよ、ほらあんたにも素晴らしさを教えてあげるわ!」

ラフィ「あーれー」

ヴィーネ「朝から何してるのよ。ほらごはん出来てるから食べちゃって」

72: 2017/03/21(火) 22:47:55.950 ID:V9qadKhn0.net
ガヴ「で、今日の予定は?」

ヴィーネ「あんた予定表読んでないわね?」

ガヴ「めんどい」

ヴィーネ「はぁ、みんなで出掛けて、お昼に行列のできるパンケーキ食べて解散よ」

ガヴ「女子か!」

タプリス「天真先輩女子じゃなかったんですか⁉」

ヴィーネ「タプちゃんも突っ込みどころおかしいわよ!?私たち女子よ!?」

ガヴ「でもそれだけなんだな」

ヴィーネ「ええ、宿題とか明日の用意もあるしね」

タプリス「私ももう帰らないとなので助かります」

73: 2017/03/21(火) 22:50:39.907 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「ふー、おいしかったぁ!」

タプネス「ですね!月乃瀬先輩!」

ガヴ「甘すぎだろ……うっぷ」

サターニャ「悪魔よ……悪魔的よ……おえ」

ラフィ「ふ、二人ともすごいですね。さすがの私も甘すぎて……」

74: 2017/03/21(火) 22:57:19.978 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「じゃあ、これで解散!お疲れさまでした!」

一同「お疲れさまでしたぁ!」

ヴィーネ「みんな本当にありがとうね、とっても楽しかったわ!」

サターニャ「いいってことよ、私は大悪魔になる女。つまりヴィネットは未来の部下。大悪魔は部下に優しいものなの」

ヴィーネ「あんたの部下だけは嫌よ……」

サターニャ「ふっ、私が6柱入りした後に泣きついても遅いわよ?」

76: 2017/03/21(火) 23:02:01.071 ID:V9qadKhn0.net
ラフィ「私も楽しかったです~。絶対また遊びましょうね」

ヴィーネ「うん、そうね」

ラフィ「絶対ですよ?約束ですよ?」

ヴィーネ「う……うん、ずいぶん食い気味ね」

ラフィ「ほんとですか?神に誓えます?」

ヴィーネ「いや、それは無理だけど⁉」

タプネス「月乃瀬先輩!本当にありがとうございました!またお茶したいです!」

ヴィーネ「うん、楽しみねタプちゃん。入学してくるの待ってるわ」

ラフィ「では、タプちゃんは私が天界まで送りますので私たちはこの辺で~」

タプネス「し、白羽先輩⁉そんな急がなくても‼」

ラフィ「ガヴちゃん、こっちはお願いしますよ?」ヒソッ

ガヴ「ん~」

77: 2017/03/21(火) 23:07:41.660 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「じゃあ解散ね。みんなまた明日!宿題ちゃんとやってくるのよ?」


―――――――――――――――――――


ヴィーネ「はは……また明日って言っちゃった……みんなとまた明日会うって約束しちゃった」

ヴィーネ「約束は……契約は守らなきゃ……私は悪魔だもの」

ヴィーネ「もう、覚悟は決めたわ……みんなといられるなら、何でもする」

ヴィーネ「それがたとえ最低な行いだとしても」

ヴィーネ「相手がどんな奴であろうと私は自分が友達といたい、その理由だけで人を頃す」

ヴィーネ「祈る神がいなくて……ほんとによかったわ」

78: 2017/03/21(火) 23:16:28.273 ID:V9qadKhn0.net
標的「ほらほら、ねーちゃん嫌がるなって」

女の子「いやぁ!やめて!」

標的「おとなしくしな!文句はテメーのバカおやじに言うんだな!」

ヴィーネ「ねぇ?」

標的「あん?なんだよ!見せもんじゃねーぞ!テメーもやられたいのか!」

ヴィーネ「そうよ」

標的「あ?」

ヴィーネ「ちょっとお金に困っててね。嫌がる子を無理やりよりも言うこと聞く子のほうが楽でいいんじゃない?」

標的(こいつ、胸こそねぇが顔は相当なもんだな。それに見たとこ高校生か?へっ、いいじゃねぇか)

標的「しょうがねえな、お嬢ちゃんに免じてこいつは解放してやるよ。帰りな」

女の子「え……?その、ありがとうございます!」ダッ

標的「じゃあ近くに俺の事務所があるからよ、そこに行こうぜ?」

ヴィーネ「ええ、ただ流石に恥ずかしいから。二人っきりがいいんだけど大丈夫?」

標的「ああ、安心しろ。俺の会社はホワイト企業でよ日曜は休みで誰もいねぇ」

ヴィーネ「そう……安心したわ……」

81: 2017/03/21(火) 23:23:12.053 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「恥ずかしいから?あっち向いててくれる?」

標的「あ?これから裸見せるってのに何恥ずかしがってるんだよ」

ヴィーネ「それとこれとは別よ。脱いでるところ見られるのは恥ずかしいの」

標的「そうかよ、なんだよ結局めんどくせえじゃねぇか。わかったよ外でも見てるよ」

ヴィーネ「ええ、ありがとう」

ヴィーネ「」スッ

ヴィーネ(銃口はあいつの頭部にぴったり合ってる。この距離ならまず外さない)

ヴィーネ(あとは、引き金を引けば……いつもの日常に戻れる)

標的「おい、早くしてくれよ。俺の息子がダダこね始めやがったぜ。ハハハ」

ヴィーネ(指先に力を入れるだけ……それだけ……)

82: 2017/03/21(火) 23:27:24.884 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ(なんで?なんでこれだけのことができないのよ!私!人一人頃すだけじゃない!悪魔でしょ!)

標的「おい、まだか!早くしやがれ!!」

ヴィーネ(早くしないと、気付かれたら私じゃ殺せない!早く撃たないと!ばれたら強制送還どころじゃない!殺される!)

ガタっ

標的「おい、何だ?」

ヴィーネ(バ、バレ……た。やばい……殺される。殺される殺される)

83: 2017/03/21(火) 23:29:40.422 ID:V9qadKhn0.net
標的「なんだあれ?こっちに来るぞ⁉」

ヴィーネ「へ?」

標的「ひ、人か?突っ込んで来るぞ⁉」

ガヴリール「ちぇすとぉおおおおおおおおおおおお」ガッシャ――――ン

標的「ぶへっ!」

ヴィーネ「ガヴ……リール?」

ガヴリール「待たせたなヴィネット!」

86: 2017/03/21(火) 23:35:35.086 ID:V9qadKhn0.net
標的「キュウ……」

ヴィーネ「ガヴリール……なんで?ここに?」

ガヴリール「お前が心配でつけてきたに決まってんだろ!何してるのかと思ったらよ!」

ガヴリール「おっさんと怪しいビルに入っていくわ!拳銃向けてるわ!ここまでは想定してなかったわ!ほんと何してんだお前!」

ヴィーネ「ガヴリール……私を……心配して?」

「天使に露見した場合、速やかにその天使を始末すること」

ヴィーネ「あ…あ……、なんてことしてくれたのよ!!」

ヴィーネ「せっかく私があんたのために、一人で何とかしようとしたのに!私がこいつを頃すだけでy」パンッ

ヴィーネ「え?」

91: 2017/03/21(火) 23:45:36.944 ID:V9qadKhn0.net
ヴィーネ「え?今、ビンタ?」

ガヴリール「何が私のためだよ……」

ガヴリール「こんなことが私のためになるわけないだろ!!」

ヴィーネ「ッ!!」

ガヴリール「私はヴィーネの事よく知ってる。お前が人頃しなんてする悪魔じゃないってのはよく知ってる」

ヴィーネ「そんなことないわ、私は私欲で人を頃す最低な悪魔よ」

ガヴリール「いーや、そんなことはあり得ない。どんな事情かまではわからないけどそれだけは保証する!」

ガヴリール「私の……私たちのためにやろうとしたってのはほんとだろ?」

ガヴリール「でもさ、どんな事情があったにしろ。人頃しはダメだ」

ガヴリール「それに私たちに相談しろよ」

ヴィーネ「でも、あんたたちを巻き込んだら……あなたたちの、命が……ううっ」ポロポロ

ガヴリール「そんなこと関係あるかよ!」

ガヴリール「友達のためなら命ぐらいいくらでもくれてやるっての!!」

ヴィーネ「うう……うわぁああああああん。うええええええええん。ガヴリール、ごめんなさいぃ!私、私一人でっ!ずっとつらくてぇ!」

96: 2017/03/21(火) 23:53:09.820 ID:V9qadKhn0.net
ガヴリール「よしよし、後は私たちに任せとけ」

ヴィーネ「うう……グス……、私……たち?」

ガヴリール「私の勘が正しければ、多分そろそろ」TRRRRRRRR

ガヴリール「やっぱりな、もしもし」

ラフィエル『ガヴちゃん⁉ヴィーネさんは⁉』

ガヴリール「今、私といる。もう大丈夫だ」

ラフィエル『そうでしたか、ヴィーネさんは電話に出れそうですか?』

ガヴリール「電話、できるか?」

ヴィーネ「」コクリ

ラフィエル『ヴィーネさんですね?申し訳ないのですが不在のうちに自宅に侵入させていただきました』

ヴィーネ「え?鍵は?」

ラフィエル『それはまあちょちょいっと。緊急事態だと思いましたので。まぁそれで自体は全て把握しました』

ヴィーネ「そう」

ラフィエル『ヴィーネさんのバカッ!!想像の数倍大事でしたよ!!なんで相談してくれないんですか!!』

ヴィーネ「それは」

ラフィエル『まぁ、それはもういいです。書類は証拠になるのでタプちゃんに天界へ持っていっていただきました』

97: 2017/03/22(水) 00:00:02.036 ID:Os16+d7u0.net
ヴィーネ「え?天界に」

ラフィエル『そうです、魔界が学生に暗殺指令を出すなんて大事件です!これは我らが主と魔王で話し合う必要のある案件です』

ヴィーネ「そ、そうよね……よくよく考えてみれば。いくら悪魔といえど学生に暗殺指令なんておかしいわ」

ラフィエル『ええ、これは魔界と天界の上層部に任せましょう。それより今どこですか?』

ヴィーネ「え?その、標的のビルだけど」

ラフィエル『早く逃げてください!あなたは今最大の証拠です!魔界学校を装って指令を出すなんて相当な組織の犯行です。あなたを処分しに来る可能性があります!』

ヴィーネ「わ、わかった!とりあえずガヴの家に行くわ!」

ラフィエル『また連絡します!』プッ

ガヴリール「よし、ひとまずビルをでるぞ。この男は縛って警察に連絡しておこう」

ヴィーネ「うん」

98: 2017/03/22(水) 00:01:57.139 ID:Os16+d7u0.net
ガヴ「幸か不幸か人気がないな、早く逃げるぞ」

ヴィーネ「そうね、いそg」

パァン

ヴィーネ「え?あ……きゃあああああああああああ!」

102: 2017/03/22(水) 00:07:13.248 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「じゅ、銃声!?大丈夫か?ヴィーネ!?」

ヴィーネ「う、うん。足をかすっただけみたい……でも、やばい走れないわ……」

悪魔「月乃瀬=ヴィネット=エイプリルだな?隣にいるのは天真=ガヴリール=ホワイトか?資料とは違うようだがまあいい。始末させてもらう」

ガヴリール「ちっくしょおおおおおおおおお」バサッ

ヴィーネ「ちょ、ガヴリール!?」

ガヴリール「捕まってろ!逃げるぞ」バサバサ

ヴィーネ「あなたの体力で、人一人抱えて逃げるなんて無理よ!置いていって!」

ガヴリール「そんなことできるかよ!!」

ヴィーネ「ガヴリール……」

105: 2017/03/22(水) 00:13:18.389 ID:Os16+d7u0.net
悪魔「逃がすと思うのか?」

ガヴリール「くっそ、はえぇ!」

悪魔「ほら、捕まえたぞ」

ガヴリール「この、離せ!」

悪魔「ていっ」ブンッ

ガヴリール「ぐはっ!」

ヴィーネ「きゃあ!まずいわ、ビルの屋上に……逃げ場がない……」

ガヴリール「下がってろヴィーネ!!」

ヴィーネ「ガヴリール!アンタだって今叩き付けられてぼろぼろじゃない!無茶しないで!」

ガヴリール「ヴィーネは、下界でできた私の最初で最高の友達だ!氏んでも、私が守る!!」



「よく言ったわ!!それでこそ我がライバルね!!」

108: 2017/03/22(水) 00:16:57.602 ID:Os16+d7u0.net
悪魔「誰だっ!?」

「よくぞ聞いてくれたわ……」

「我こそは混沌を統べるもの。そして友達のピンチを決して見過ごさないもの」

「その名も!大悪魔!胡桃沢=サタニキア=マグダウェル!!」

「控えなさい、下級悪魔風情が……」

悪魔「な…………」

110: 2017/03/22(水) 00:20:52.208 ID:Os16+d7u0.net
悪魔「な……な……」

サターニャ「ふ、あまりの恐怖に声も出ないようね」

悪魔「なんだ、胡桃沢か」

サターニャ「何だとはなによおおおおおおおおおおお!」

悪魔「下がれ胡桃沢、お前は今回の標的ではない。私が始末するのはそこの二人と白羽家のクソ娘だ」

サターニャ「ラフィエルの言ったことはほんとだったようね」

サターニャ「私の友達を傷つけるなら容赦はしないわよ!」

悪魔「こっちのセリフだぞ胡桃沢。仕事の邪魔をするようなら洋菓子屋のアホガキでも容赦はしないぞ。プロに勝てるつもりか?」

サターニャ「うぐ、やってみなきゃわかんないわ……」

112: 2017/03/22(水) 00:28:18.332 ID:Os16+d7u0.net
ラフィエル「サターニャさんこれを!」

サターニャ「ラフィエル!?どうしてここに!?」

悪魔「白羽の娘!?探す手間が省けたな!胡桃沢感謝するぞ!!」

サターニャ「こ、これはこないだ魔界通販で買った着けるだけで強くなるベルトじゃない!ありがとうこれで勝てるわ」ガシャン

サターニャ「はあああああああああ」ペシっ

悪魔「ふざけてるのか?胡桃沢?頃すぞ?」ギロッ

サターニャ「ひぃぃいいい、強くならないじゃないのぉ!」

ヴィーネ「だからあんなとこで買い物するのは辞めなさいって言ったのよ!!」

ラフィエル「また説明書読んでないんですか!?というかそのベルトの形忘れちゃったんですか⁉朝教えてくれたじゃないですか!!」

サターニャ「え?あ、ああああああ!」

114: 2017/03/22(水) 00:30:53.131 ID:Os16+d7u0.net
カチカチッカチカチッ

3・2・1

サターニャ「変身!」

ラフィエル「宇宙きたあああああああああああああ」

サターニャ「大悪魔サタニキア!タイマン張らせてもらうわ」

悪魔「ふざけてるのか?」

118: 2017/03/22(水) 00:38:23.983 ID:Os16+d7u0.net
サターニャ「はっ!てやぁ!!」

悪魔「ぐっ、おおっ!?強い!?」

サターニャ「何よこれ!身体が軽いわ!!」ロケットon

ラフィ「ガヴちゃん!ヴィーネさん!今のうちに!」コソコソ

悪魔「くっ、逃がすか!」バサッ

サターニャ「あんたの相手は私よ!」レーダーonランチャーon

サターニャ「ハッ」ドンドン

悪魔「ぐはぁ!」

サターニャ「私のダチに手を出した罪は重いわ……」ロケットonドリルon

リミットブレイク

サターニャ「ライダーロケットドリル悪魔キィ――――――ク!!!」

悪魔「ぐああああああああああ」

120: 2017/03/22(水) 00:44:51.100 ID:Os16+d7u0.net
サターニャ「ふっ、見たかしら?私の華麗な戦いを」

ヴィーネ「え、ええ、見たわよ……その……」

ガヴリール「お前が……その……悪魔をドリルで串刺しにするとこ……」

サターニャ「え?」

ヴィーネ「助けてもらったのはありがたいんだけど……その、殺さなくても何とかなったんじゃ……」

サターニャ「い、いや……うそでしょ?そんなつもりじゃ……」

ラフィエル「大丈夫ですよ~、サターニャさんはもうちょっと説明書を読みましょうね~」

サターニャ「へ?」

ラフィエル「これは魔界の子供向けのおもちゃで、氏にはしませんよ。ただ爆発とかのエフェクトが派手すぎて子供が大けがをしたので発売停止になってしまったそうですが」

サターニャ「よ、よかったわ……」

ラフィエル「この悪魔は天界へ連行します。今回の事件の手掛かりになるでしょう」

121: 2017/03/22(水) 00:47:40.326 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「そうか、一件落着だな」

ラフィエル「いえ、まだ安心はできませんよ。残党は我々を狙ってくるでしょうし警戒は続けましょう」

サターニャ「まぁ、何かあればこの仮面ライダーサタニキア様に任せなさい。すっ飛んで行ってあげるわよ」



ヴィーネ「ね、ねぇみんな?」

122: 2017/03/22(水) 00:55:07.212 ID:Os16+d7u0.net
ガヴ「ん?」

ヴィーネ「今回は迷惑かけてごめんなさい!」

サターニャ「は?」

ヴィーネ「元はといえば私が悪魔らしくないからそこを付けこまれて……」

ラフィエル「ヴィーネさん、そんなことどうでもいいんです」

ヴィーネ「え?」

ラフィエル「友達が困ってるから助ける」

サターニャ「友達がやられてたからやり返す」

ガヴリール「友達が泣いてたからそばにいる」

ガヴリール「当然だろ?そんなことで謝んなくていいんだよ。ほら帰ろうぜ」

ヴィーネ「ガヴリール、サターニャ、ラフィエル……う、うああああああああああああん」




ガヴリール「一晩中泣いてろよ、みんな一緒にいるからさ」

124: 2017/03/22(水) 00:58:34.975 ID:Os16+d7u0.net
グラサン「で、お前ら3人とも宿題やってないとはどういうことだ?」

サターニャ「ふっ、これには効くも涙語るも涙の事情があるのよ」

グラサン「まぁ、そのケガをみればなにかあったのはわかるから。今回だけは大目に見よう」

サターニャ「日頃の行いがいいからね!」

グラサン「胡桃沢、お前はケガしてないだろ。後で職員室に来い」

サターニャ「なんでよぉ……」

125: 2017/03/22(水) 01:01:17.906 ID:Os16+d7u0.net
ヴィーネ「無事に今日も学校に来れるなんて夢みたい」

ガヴリール「なんだかんだケガは浅かったしな」

ヴィーネ「みんなのおかげよ、ありがとう」

ラフィエル「ですが油断はできません」

ヴィーネ「朝のニュースね」

ガヴ「朝のニュース?」

ヴィーネ「見てないと思ってたわ。あの私の標的の男、殺されたの」

サターニャ「えっ?」

126: 2017/03/22(水) 01:06:02.172 ID:Os16+d7u0.net
ヴィーネ「その氏に方はまるで人間の仕業とは思えないほどひどかったそうよ」

ガヴ「それって……」

ラフィエル「悪魔は契約は必ず守る。そういうことでしょうね」

サターニャ「まだ近くに敵がいるってこと?」

ヴィーネ「そうなるわ」

ガヴリール「なぁに、私たちには仮面ライダー様がいるじゃないか」

サターニャ「そうよ!私に任せなさい!」

ラフィエル「ええ、頑張ってください。一人で」

ヴィーネ「私たちは避難するから頑張ってね。一人で」

ガヴ「私たちは戦えないからなー、頑張ってくれよ。一人で」

サターニャ「え、あ……ああ!そうじゃない!私一人ばっかり戦わないとじゃない!だれか変わってよ!」

ラフィ「あら?大悪魔サタニキア様はたった3人も守れないんですか?」

サターニャ「この私に任せなさい!」b

127: 2017/03/22(水) 01:10:41.176 ID:Os16+d7u0.net
ヴィーネ「じゃあしばらくはこの4人固まってないとね!」

ラフィエル「つまり?」

ヴィーネ「今日もお泊まり会よ!」

サタ&ガヴ「「はぁ!?」」

ガヴ「私ネトゲ全くできてないんだ!勘弁してくれよ!」

サターニャ「それまた私の家!?まだ全然片付いてないのに!?」

ヴィーネ「でも、命がかかってるからね」

ガヴサタ「「うっ、しょうがないな(わね)……」」

ヴィーネ「じゃあこれからもみんなよろしくね!」

ラフィ「はい!」

サターニャ「うん!」

ガヴリール「おう!」


終わり

131: 2017/03/22(水) 01:20:39.235 ID:Os16+d7u0.net
おまけ

ヴィーネ「ってこともあったわよねー。」

ガヴリール「あー、あれから始まったんだよな」

サターニャ「まさか、戦いがあそこまで激しくなるとはね」

ラフィエル「サターニャさんもずいぶんたくましくなりましたよね」

サターニャ「さらなる力を求めておもちゃ工場襲撃してスイッチ作らせたときは大変だったわ」

ヴィーネ「コズミックステイツにはずいぶん助けられたわ」

ガヴリール「それより、ラフィエルがいつの間にかベルトを手に入れて仮面ライダーに変身したのも驚きだったな」

サターニャ「もともと持ってたのに本当の本当にピンチに陥るまで隠してるのがラフィエルらしいわ」

ヴィーネ「証人喚問で魔界に行ったときだったかしら。まさか6柱と戦うことになるなんてね」

ラフィエル「そんなこと言ったら、チャッピーちゃんとアレキサンダーちゃんですよー。まさかあれほどの魔獣をお二人が飼ってたなんて」

サターニャ「私たちも知らなかったわよ。ま、私の使い魔だしそれ相応の力を持ってるとは思ってたけどね」

ヴィーネ「使い魔といえば、その犬。まさかそんな秘密が隠されていたなんてね」

サターニャ「もう普通の犬よ」

ガヴリール「結局最後の戦いで二人のベルトは壊されてもう変身はできないけど。決着がついてほんとよかったよ」

ヴィーネ「あの時はさすがのサターニャでも氏んだかと思ったわよ。まさかあんな方法で生き残ってるなんて」

ラフィエル「そうですよ、もうあんな自爆みたいなことしちゃだめですよ」

サターニャ「もう戦うこともないと思うけど気を付けるわ」


タプリス「あ、先輩方!こんなところに!卒業おめでとうございます!」


本当に終わり

132: 2017/03/22(水) 01:22:35.760 ID:y7x8PFyQ0.net

141: 2017/03/22(水) 02:38:22.119 ID:Os16+d7u0.net
>>81から分岐

ヴィーネ「あ、ああやってしまったわ」

氏体「」

ヴィーネ「う、撃っちゃった。私人を頃しちゃった……」

ヴィーネ(殺人なんてsss級悪魔的行為……ついにやってしまった)

ヴィーネ(ああ、頭が砕けて脳味噌が飛び散ってるわ……)

ヴィーネ(この人、もう永遠に動かないのね……)

ヴィーネ(痛くは……なかったわよね。一瞬だったものね)

ヴィーネ(あら?意外と私冷静ね。今初めて人を頃したのに。思ったより大したことなかったわ。)

ヴィーネ(それにしても、さっきから笑い声がうるさいわね。ここで人が氏んでるってのに不謹慎なやつ)

143: 2017/03/22(水) 02:44:50.189 ID:Os16+d7u0.net
ヴィーネ「」テクテク

ガヴリール「あ、ヴィーネこんなとこにいたんだ」

ヴィーネ「あら、ガヴじゃない。帰ったんじゃなかったの?」

ガヴリール「ヴィーネを探してたんだよ」

ヴィーネ「私を?どうして?」

ガヴリール「どうしてって、やっぱ昨日の話で、心配でさ」

ヴィーネ「もー、一人でなんとかするって言ったじゃない♪それにもう終わったからへーきよ!」

ガヴリール「うん、そう……みたいだな」

ヴィーネ「どうしたの?変なガヴ」

144: 2017/03/22(水) 02:50:10.604 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「ううん、何でもない」

ヴィーネ「そう?じゃあもっと笑いましょうよ!私たちには楽しい明日が待ってるのよ!」

ガヴリール「うん……うん……」

ヴィーネ「私、まだまだやりたいこといっぱいあるんだー!タプちゃんみたいな後輩もできるし!おせっかい焼きの血が騒ぐわ!」

ガヴリール「うん……そうだな……」

ヴィーネ「どうしたのよ、ガヴなんで泣いてるの?」

ガヴリール「悔しくて」

ヴィーネ「悔しい?」

ガヴリール「友達一人守れなかった自分の馬鹿さが悔しくて」

ヴィーネ「ねぇ何を言ってるの?」

ガヴリール「お前自分でわかってないのかよ」

ヴィーネ「何が?」

145: 2017/03/22(水) 02:50:28.853 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「お前、全身血まみれだぞ」

148: 2017/03/22(水) 02:59:09.017 ID:Os16+d7u0.net
ラフィ「ガヴちゃん、彼女がああなったのは貴女の責任です」

ガヴリール「わかってる」

ラフィ「貴女が終わりにしてあげてください」

ガヴリール「でもあいつは今楽しそうじゃないか。私はあいつからあの幸せまで奪うことはできない」

ラフィ「彼女のためにならないから言ってるんです」

ガヴリール「いずれは終わりが来るそれまで自由にやらせてやっても……」

ラフィ「それを貴女がしなさいと言ってるんです‼」

ガヴリール「……」

ラフィ「嫌と言うなら私がやりますよ?私だって彼女の友人です。それにこれ以上は私までどうにかなってしまいそうです」

ガヴリール「いや、それは……」

ラフィ「じゃあやってくれますか?」

ガヴリール「……うん」

149: 2017/03/22(水) 03:02:16.315 ID:Os16+d7u0.net
ヴィーネ「ガヴリール、改めて話って何よ?」

ガヴリール「」

ヴィーネ「あ、もしかしてアレ?愛の告白的な?」

ガヴリール「」

ヴィーネ「いやー、流石に同性だし天使と悪魔だしね」

ガヴリール「」

ヴィーネ「でも、私ガヴリールなら……いいかも……」

ガヴリール「」

ヴィーネ「な~んちゃって!本気にしちゃった?ガヴ?」

150: 2017/03/22(水) 03:08:22.953 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール(わかってる、もう以前のような真面目で優しくて世話焼きなヴィーネはいない)

ガヴリール(彼女はあれ以来壊れてしまった)

ガヴリール「えっと、どこから話そうかな」

ヴィーネ「何何?全然しゃべんないから氏んじゃったかと思ったわ」

ガヴリール「シャレになってないんだよな……」

ヴィーネ「え?」

ガヴリール「これからお前に現実を突きつける」

ヴィーネ「何言ってんの?」

ガブリール「お前にはきついものになる、もう友達ではいられなくなるかもしれない」

ヴィーネ「やめて」

ガヴリール「でも、私は変わらずお前のこと友達だと思ってる。聞こえてるか?ヴィーネ」

ヴィーネ「やめて」

151: 2017/03/22(水) 03:12:28.038 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「まぁ、はっきり言うとお前が何をしてるかは全部知ってる」

ヴィーネ「やめて」

ガヴリール「事の発端はお前のところに届いた暗殺指令だ」

ヴィーネ「やめて」

ガヴリール「お前はその暗殺を悩みながらもやり抜いてしまった」

ヴィーネ「やめて」

ガヴリール「だが、お前はその時はまだ壊れてなかった」

ヴィーネ「やめて」

ガヴリール「かろうじて正気を保ってた、これでもう終わり、もとの生活に戻れると思ってたからだ」

ヴィーネ「ヴィーネもやめてって言ってるよ?」

153: 2017/03/22(水) 03:19:33.336 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「お前は誰にも指令のことを知られずにやりきったと思った」

ヴィーネ「ヴィーネが聞きたくないって」

ガヴリール「なぜなら指令は極秘で天使知られては行けないから」

ヴィーネ「ヴィネットがやめろって言ってんのよ、やめてやりなさいよ」

ガヴリール「だがそこで帰り道私に会ってしまった。血まみれでな」

ヴィーネ「ヴィネット、こんなやつの言うこと全部嘘だからね」

ガヴリール「お前は自然に振る舞ってなかったことにしようとしたよな。私もそれに乗ってそこはなかったことにした」

ヴィーネ「ヴィネットもう聞いてないわよ?やめたら?」

154: 2017/03/22(水) 03:25:21.636 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「そこで家に帰ったお前を待ってたのは、私の抹殺命令だった」

ヴィーネ「違う」

ガヴリール「彼女はそれだけはできないやめてくれと連絡を取った。あの子は何も知らないのと」

ヴィーネ「うん」

ガヴリール「そして代わりに別の人間の暗殺を命令された」

ヴィーネ「そう」

ガヴリール「彼女はその日から頃し屋にされた」

ヴィーネ「でも心優しいあの子には耐えきれなかった」

ガヴリール「そして一週間後彼女は」

ヴィーネ「ヴィネットは」

ガヴリール「氏んだ」

155: 2017/03/22(水) 03:28:21.184 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「やっとそこまで認めたか」

ヴィーネ「うん、私は氏んだ」

ガヴリール「そうお前は氏んだ」

ヴィーネ「でも暗殺の命令は出続けた」

ガヴリール「もう一人の悪魔に」

ヴィーネ「そう私に命令が届くようになった」

ガヴリール「しかもご丁寧に今までの経緯までつけてな」

158: 2017/03/22(水) 03:32:46.554 ID:Os16+d7u0.net
ヴィーネ?「後悔したわー、私だけが何も知らないなんてね」

ガヴリール「悔しかっただろうな。自分さえ気づいてやれば。よくわかるよ」

ヴィーネ?「だから私は彼女になった」

ガヴリール「思い出したか?」

ヴィーネ?「私ホント馬鹿よね、今の今まで本気で信じてたわ」

ガヴリール「2重人格の一種なのかな。お前はいっつもヴィーネと一緒にいるつもりだった」

ヴィーネ?「逆のほうが正しいかも私が常にヴィネットのそばにいる感じ。仕事のときだけ私になる。」

159: 2017/03/22(水) 03:36:14.917 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「まぁお前のヴィーネは下手くそだったけどな」

ヴィーネ?「そう?私の中じゃこんな感じだったけど」

ガヴリール「全然、テンション高すぎ。それはイベントごとのときだけだって」

ヴィーネ?「もう確かめられないけどね」

ガブリール「そうだな。私達の友達はもう帰ってこない」

ヴィーネ?「はっきり言うわ、あなたのせいよ」

160: 2017/03/22(水) 03:39:38.774 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「うん……ラフィエルにも言われた」

ヴィーネ?「私がヴィネットになってから一度も私とあなたは話してなかった。知ってた?」

ガヴリール「うん、ヴィーネの方は私の世話を焼いてくれてたけどな」

ヴィーネ?「ガヴリール、あなたが憎いわ」

ガヴリール「うん……」

ヴィーネ?「私から2度もヴィネットを奪った……許さない」

ガヴリール「ごめん、謝っても許されないと思うけど。本当にごめん、サターニャ」

161: 2017/03/22(水) 03:44:14.924 ID:Os16+d7u0.net
サターニャ「で?何がしたいの?私からヴィネットを奪ってそれだけ?私が何人頃したと思ってるの?

ガヴリール「5人」

サターニャ「はっ、一ヶ月で17人よ!もう元には戻れないのよ!そんな私の心の支えを奪って何がしたいのよ!」

ガヴリール「終わらせたい」

サターニャ「あ?」

ガヴリール「お前が気づいてない最後の事実を突きつけて終わりにする」

サターニャ「何言ってんのよあんた……」

ガヴリール「お前に暗殺依頼をしてた組織な……とっくにつぶれんだよ」

163: 2017/03/22(水) 03:51:09.081 ID:Os16+d7u0.net
サターニャ「え」

ガヴリール「天界からの査察が入って崩壊した」

サターニャ「待ちなさいよ、あんた何言って」

ガヴリール「お前が指示されて頃したのは5人まであとの12人は……お前が思い込みで適当に頃したんだ」

サターニャ「やだ、やめてよ。嘘でしょ、嘘って言ってよ」

ガヴリール「タプリスまで頃すことなかったろ?」

サターニャ「ち、違うわ……あの子が私の事サターニャだって、何度も……ヴィネットがもういないとか言うから!だから指令が届いたのよ‼」

ガヴリール「お前は天界で裁かれる」

サターニャ「嫌よ、まだ指令があるの。もっと殺さないと……もっといっぱいヴィネットに捧げないと。あの子は悪くないって。もっと悪い悪魔がいるんだぞって」

ガヴリール「もう二度と合うこともないだろ。サヨナラだ」

164: 2017/03/22(水) 03:57:15.668 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「終わった」

ラフィエル「お疲れ様です」

ガヴリール「なんでだろ」

ラフィエル「何がです?」

ガヴリール「泣けない……」

ラフィエル「ガヴちゃん」

ガヴリール「もう悲しいとかそういうんじゃない。もう何も感じないんだ」

ラフィエル「大丈夫です、代わりに私が泣きますから」

ガヴリール「ごめん、でもこれで全部終わったよな」

ラフィエル「いえ、最後の仕事が残ってます」

ガヴリール「え?」

ドスッ

165: 2017/03/22(水) 04:02:48.032 ID:Os16+d7u0.net
ガヴリール「これ……悪魔の?」

ラフィエル「ヴィーネさんとサターニャさんの敵討ちなんです悪魔の武器がふさわしいかと思いまして」

ガブリール「はは、そんなことのためだけに堕天したんだ」

ガヴリール「ありがと、最後の最後でちょっとだけ笑……えた……よ……」

ラフィエル「ガヴちゃんどうか安らかにタプちゃんもいるでしょうし」

ラファエル「私達も三人で楽しくやり……ますよ……」

終わり

166: 2017/03/22(水) 04:04:35.409 ID:ln8j4fU30.net
バッドエンドもいいな

引用元: ヴィーネ「魔界からの指令?」