1: 2015/07/26(日) 18:51:13.81 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「何故だ?」

ツバサ「何故かしらね?」

あんじゅ「おはよぉ」フワーァ

英玲奈「・・・」ピラッ

あんじゅ「ぎゃあ!!」

英玲奈「今日のパンツは水色か」

英玲奈「前にも言ったが、お前に寒冷色は似合わん」ヤレヤレ

あんじゅ「喧嘩売ってんの!?」

ツバサ「それよ、それ」

2: 2015/07/26(日) 18:52:48.25 ID:IuuFwKMX.net
~2年前~

ツバサ「ここがアイドルの登竜門、UTX高校・・・」

ツバサ「プロアイドルへの一番の近道であり、信じられるのは己の実力だけという弱肉強食の世界・・・」

ツバサ「苛烈なイジメにより、体から一生納豆の匂いが取れなくなった生徒もいるとか・・・」

ツバサ「おそろしい・・・本当におそろしいわ」

ツバサ「けど・・・それ以上に面白いじゃない!」

ツバサ「まだ見ぬ強敵!栄光への架け橋!止まらないワクワク!!」

ツバサ「今日が、全世界を揺るがした(予定)超ド級アイドル綺羅ツバサの伝説が始まった、記念すべき日となるのよ!!」

ツバサ「レッツ下克上!!」ヒャッホゥ

モブA「ちょっと、あの子一人でやってるわよ・・・」

モブB「見ちゃだめ。アホが伝染るわ・・・」

3: 2015/07/26(日) 18:54:26.39 ID:IuuFwKMX.net
~~~

あんじゅ「・・・ふぅん。ここがUTX高校か」

あんじゅ「ま、私の城としては妥当な部類かしら」

モブA「ねぇ、このビルディングが校舎なの!?すごくな~い!?」

モブB「こんなハイスクールで私たち学校生活を送るの!?他の女子高生たちが養豚場の雌豚にしか見られなくなったらどうするつもりぃ!?清楚で通してる私のイメージ台無しじゃ~ん?」

モブC「マジさぁウチら選ばれし民ってかんじぃ?」

モブD「レッツ下克上!!」ヒャッホゥ

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「参っちゃうわよねぇ・・・あんなにはしゃいじゃって」

あんじゅ「数時間後には私の美しさの前に平伏すことを約束されている存在だっていうのに」

あんじゅ「罪よねぇ。また可憐な乙女たちの夢を摘み取ってしまうだなんて」

英玲奈「・・・」

4: 2015/07/26(日) 18:55:55.91 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「ん?」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「な、なんですか・・・?」

英玲奈「お前もUTXか?」

あんじゅ「あ・・・え・・・?」

英玲奈「お前もUTXか?」

あんじゅ「そ、そうですけど・・・?」

あんじゅ(な、なにこの男・・・)

あんじゅ「・・・あ!ストーカー!?」

英玲奈「ストーンカ?」

5: 2015/07/26(日) 18:57:39.87 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ(なるほど・・・UTXは未来のアイドルたちが腐るほどいるものね・・・まあみんな私の下位互換だけど)

あんじゅ(こんなところにストーカーがいてもおかしくないか・・・)

英玲奈「・・・」

あんじゅ(しかし、入学初日からストーカーに目を付けられるなんて・・・やっぱり私って持ってるのよねぇ・・・)

あんじゅ「ごめんなさい、ストーカーさん?私は貴方だけのアイドルにはなれないの・・・」

英玲奈「は?」

あんじゅ「私はやがて全世界の男女から女神と慕われることを約束された女・・・誰かだけの一番になるだなんて、私が許しても世界が許さない・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・ふぅ」

あんじゅ「美しさって、罪よねぇ」

英玲奈「お前頭大丈夫か?」

6: 2015/07/26(日) 18:59:35.56 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「お前の顔面偏差値なんてどうでもいい」

あんじゅ「あ?」

英玲奈「前歯に青のり付いてるしな」

あんじゅ「うそっ!?」

英玲奈「まあ嘘だ」

あんじゅ「・・・」ピキピキ

英玲奈「そんなことより、だ」

あんじゅ「なによ?」イライラ

英玲奈「制服を貸してくれ」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「へ、変態よぉぉおおおおおおお!!」

7: 2015/07/26(日) 19:01:16.39 ID:IuuFwKMX.net
凄腕SP(かつて二度世界を救った者)「どうしましたか!?」

あんじゅ「こ、こここここの男の人!わ、わわわわ私の制服が欲しいって・・・!!」

英玲奈「誤解だ」

あんじゅ「誤解なんかじゃありません!!たった今そう言われました!!」

英玲奈「貸してほしい、と言ったんだ」

英玲奈「ちゃんと返すさ」

あんじゅ「なおさら怖いっつーの!!」

8: 2015/07/26(日) 19:03:29.37 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「ストーカーが女の子の制服借りて返して、それでどうするつもりなのよ!?何をかけるつもりなのよ!?」

英玲奈「いや、知らなかったんだ」

あんじゅ「知らないって何を!?この私にモブ男風情が話かけることがどれだけ無礼であったかってことを!?」

英玲奈「入学式は制服で来なければならないということを」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「・・・は?」

英玲奈「挨拶が遅れたな。今日からここの生徒となった統堂英玲奈だ」

英玲奈「よろしく」

9: 2015/07/26(日) 19:04:39.87 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「あ、アンタ女だったの!?」

英玲奈「当然だろう」

あんじゅ「髪短いじゃない!!」

英玲奈「お前の男女の判断要素は髪の長さなのか?簡単な頭の構造をしているな」

あんじゅ「私服だって男物だし!!」

英玲奈「動きやすいからな」

あんじゅ「言葉遣い!!」

英玲奈「言論の弾圧だぞ」

あんじゅ「ちょっと意味違うわよ!!」

10: 2015/07/26(日) 19:06:18.35 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「・・・まあいいわ。百歩譲ってあんたがここの生徒だったとして」

英玲奈「譲らなくても生徒だが」

あんじゅ「あんたに私の制服貸したら私の着る制服はどうするのかしら?」

英玲奈「それくらい我慢しろ」

あんじゅ「はぁん!!!?」

英玲奈「心の狭いやつだなぁ」

あんじゅ「アンタはこの私がUTXから早々に蹴落としてやる!!」

ツバサ「まぁまぁ」

あんじゅ「・・・あ?誰よあんた」

11: 2015/07/26(日) 19:08:09.78 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「未来のスーパーアイドル綺羅ツバサよ!よろしく!」

あんじゅ「・・・ぷふっ」

ツバサ「・・・」

ツバサ「なんで笑ったの!?」

あんじゅ「いや・・・だって・・・アンタがアイドルって・・・」

あんじゅ「その貧相なバディで?」クスクス

ツバサ「アイドルに体は関係ないでしょうが!!ミニモニ知らんのか!!」

英玲奈「まあ、制服がなければ小学生かと思ったな」

ツバサ「そこまで!?」ガーン

英玲奈「いや、そこまでではない」

ツバサ「・・・え?どっち!?」

12: 2015/07/26(日) 19:10:34.19 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「いいから制服を貸せ」

あんじゅ「お断りよ!!」

英玲奈「それでは私が入学式に出られないだろうが」

あんじゅ「私だって出られなくなるのよ!」

ツバサ「何かを得るには何かを犠牲にしなければならない・・・人生って残酷よね」

英玲奈「ああ・・・世界はこうも私に対して残酷だ」

あんじゅ「不注意に対する当然の対価じゃないの・・・」

ツバサ「制服といえばね」

あんじゅ「なによ?」

ツバサ「私、制服の予備持ってきたから貸すわよ?」

英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

英玲奈「最初に言え!!」
あんじゅ「最初に言いなさいよ!!」

14: 2015/07/26(日) 19:12:17.15 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「ふぅ・・・これでなんとか入学式に出られるな」

あんじゅ「ていうか、なんで制服2着持ってきたのよ・・・」

ツバサ「いやぁ、備えあれば憂いなしかなぁって」

あんじゅ「備え過ぎ・・・」

ツバサ「でもさ、もし制服が汚れたとして、汚れた制服で人前に出るなんてアイドルを目指す者としてちょーっと意識足りてないとは思わない?」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ(たしかに・・・このおチビ、意外にもアイドルとしての志が高い・・・?)

英玲奈「おい」

あんじゅ「あ?なによ?」

英玲奈「制服が小さいんだが」ピッチピチ

ツバサ「・・・」
あんじゅ「ぶほほほほほほほwwwww」

16: 2015/07/26(日) 19:14:03.34 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「動けん・・・」ピッチピチ

あんじゅ「あははははははははwwwww」

ツバサ「・・・」

英玲奈「む、胸がヤバい・・・潰れる・・・」パッツンパッツン

あんじゅ「ふひゃひゃひゃひゃひゃwwwww」

ツバサ「・・・」

英玲奈「あ、これ破れるぞ・・・」ビリ…

ツバサ「・・・ふ、ふぇえ」グスッ

英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

あんじゅ「さっさと謝りなさいよこのバカ!!」

英玲奈「お前だろうが!!雛壇芸人の如く爆笑していたのは!!」ビリビリィッ

17: 2015/07/26(日) 19:15:31.81 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「人間の心がないのかこの腹黒女!!」

あんじゅ「こんな品行方正容姿端麗今世紀最大超絶美少女のどこが腹黒ですって!?」

あんじゅ「あんたも大概でしょうが!!常識無しの男女!!」

英玲奈「常識の方から私についてこんか!!世界の常識だろ!!」

あんじゅ「はぁ!?つーかアンタパンツ丸見えなのよ!!そのスカート腹巻きかっつーの!!」

英玲奈「ぐぬぬ・・・とうっ!!」ピラッ
あんじゅ「ぎゃあ!!」

18: 2015/07/26(日) 19:17:07.45 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「ほぅ・・・いっちょ前に黒を穿くか・・・」
あんじゅ「何やってくれてんの!?この工口テ口リスト!!」

ツバサ「お、落ち着きなさいよぉ・・・体ばっかり無駄に豊かになった私に完膚なきまでに敗北することを約束された愚かなアイドルの卵たちぃ・・・」メソメソ

英玲奈「・・・ああっ!!?」
あんじゅ「・・・ああっ!!?」

凄腕SP(かつて二度世界を救った者)「あ、あのぉ・・・」

英玲奈「ああっ!!?」
あんじゅ「ああっ!!?」

凄腕SP(かつて二度世界を救った者)「もう入学式始まってますけど・・・」

ツバサ「・・・」
英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

19: 2015/07/26(日) 19:21:33.35 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

コーチ「ファーミコンウォーズが出ーるぞー!!」ダッダッダッ

ツバサ「ファーミコンウォーズが出ーるぞー!!」ダッダッダッ
英玲奈「ファーミコンウォーズが出ーるぞー!!」ダッダッダッ
物語に選ばれなかったモブたち「ファーミコンウォーズが出ーるぞー!!」ダッダッダッ
あんじゅ「ふぁ、ファミコ・・・ウォーズが・・・で、でぇるぞ・・・」ゼェゼェ

コーチ「こいつはどえらいシミュレーショーン!!」ダッダッダッ

ツバサ「こいつはどえらいシミュレーショーン!!」ダッダッダッ
英玲奈「こいつはどえらいシミュレーショーン!!」ダッダッダッ
大勢でやっていることを演出する為だけのモブたち「こいつはどえらいシミュレーショーン!!」ダッダッダッ
あんじゅ「こ・・・こい、つはど・・・どウォエ・・・」カヒューカヒュー

コーチ「のめりこめっ!!のめりこめっ!!」ダッダッダッ
ツバサ「のめりこめっ!!のめりこめっ!!」ダッダッダッ
英玲奈「のめりこめっ!!のめりこめっ!!」ダッダッダッ
結構苦しくなってきたモブたち「の、のめりこめっ!!のめりこめっ!!」タッタッタッ
あんじゅ「・・・っ・・・あ・・・」フラフラ

あんじゅ「オロロロロロロロロロロ!!!」ビチャビチャビチャビチャ

モブK「こ、コーチぃ!!優木さんがやらかしやがりましたーー!!」

英玲奈「wwwww」

20: 2015/07/26(日) 19:23:39.63 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「・・・」カヒューカヒュー

ツバサ「あちゃー・・・これは見事にアレまみれね」

英玲奈「なんか酸っぱいぞお前・・・」

あんじゅ「・・・最っ悪」

英玲奈「だらしない奴だ。普段の鍛錬が足りないんじゃないのか?」

あんじゅ「そ、そんなレベルじゃないでしょ・・・この学校・・・おかしいわよ・・・」

ツバサ「朝4時の登校と同時にランニング50キロと各種筋トレ500回3セット。その後普通に授業を受け(空気椅子)、放課後から先輩に虐められながらのダンスレッスンやらボイストレーニングやらetc…」

英玲奈「ま、一年の内はこんなものだろうな」

あんじゅ「ざけんな!!いつからUTXはアスリート養成施設になったのよ!!?」

ツバサ「まあ、アイドルは体が資本だものね」

あんじゅ「もう・・・心も体もボロボロよ・・・」

ツバサ「その割にお肌は綺麗よね」

あんじゅ「そこを怠るくらいなら私は氏を選ぶわ」

21: 2015/07/26(日) 19:25:59.54 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「根性無しめ」

あんじゅ「そういう次元の問題・・・?ここでの生活は人間的じゃないわ・・・」

あんじゅ「はぁ・・・楽して芸能界に入れると思ったからUTXに入ったのに、これじゃあ本末転倒じゃない・・・」

あんじゅ「あーあ、さっさと世界中の人間を手玉に取りたいわぁ」

英玲奈「お前・・・そんな下らない理由でアイドル目指してるのか・・・」

あんじゅ「手っ取り早くチヤホヤされるのがアイドルでしょ?」

英玲奈「不純だ」

ツバサ「顔は一年の中でも断トツで綺麗なのに、心が一年の中で最も醜いわよね」

英玲奈「そうだな。顔だけなら最強なのにな」

ツバサ「顔だけならね」

あんじゅ「私はアンドルフか!!」

~物陰~

先輩A-RISEたち「・・・」

22: 2015/07/26(日) 19:27:48.25 ID:IuuFwKMX.net
~~~

先生「どうですか?今年の一年は」

コーチ「そうですね・・・」

コーチ「化物が二人います」

先生「ああ・・・やっぱり」

コーチ「綺羅ツバサと統堂英玲奈」

コーチ「あの二人は今のA-RISEのメンバーと比べても遜色無い実力を持っています」

コーチ「そして、その力はまだ未完の大器・・・」

先生「・・・ゴクリ」

コーチ「変わるかもしれませんよ?UTXが、じゃない」

コーチ「日本のアイドル界そのものが」

23: 2015/07/26(日) 19:29:32.22 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「ねぇねぇ見て!これ!」

あんじゅ「・・・何?」

ツバサ「これよこれ!」

あんじゅ「・・・???」

英玲奈「その手の謎のポーズか?」

ツバサ「ふふっ!分かる?分かるこれ?」

ツバサ「A-RISEの「A」のポーズよ!!」ドヤァ

あんじゅ「・・・ああ、言われてみれば」

24: 2015/07/26(日) 19:31:19.43 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「私がA-RISEのリーダーになった暁には、このA-RISEポーズをトレードマークにするのよ!」

ツバサ「・・・ふへへっ」ニヘラァ

英玲奈「キモいな」

あんじゅ「キモいわね」

あんじゅ「・・・ねぇ、そのポーズ難しくない?」

英玲奈「・・・なるほど。できんな」

ツバサ「こうよ、こう!」ビシッ

英玲奈「こうか?」

あんじゅ「それ酉の印じゃない・・・」

ツバサ「もー!なんでできないのぉ!!」

~物陰~

先輩A-RISEたち「・・・」

25: 2015/07/26(日) 19:35:24.67 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「今日はこの子の特訓をします!」

英玲奈「うむ」

あんじゅ「・・・え?なんで?」

ツバサ「だって貴方、体力面で絶望的にみんなについていけてないし」

英玲奈「あのファの音だけ器用に外すのは何とかならんか?ある意味才能だとは思うが」

あんじゅ「嫌よ・・・特訓とか面倒臭いし・・・タルいし」

ツバサ「そんなことじゃあ一人前のアイドルにはなれないのよ!!」

あんじゅ「じゃあアイドルなんてならなくていいし。この美貌を活かして女優にでもなろうかしら?」

ツバサ「いや・・・女優は女優でなるのすっごく大変だと思うけど・・・」

英玲奈「清々しいほど人生を舐めきった奴だな」

26: 2015/07/26(日) 19:37:21.99 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「ミュージックスタート!!」

英玲奈「うむ」カチッ

あんじゅ「・・・ロッキー?」

ツバサ「特訓と言ったらこれでしょ!」

英玲奈「英雄故事と迷ったんだがな」

あんじゅ「ああそう・・・」

ツバサ「まずはこの生卵をジョッキ一杯に詰めて飲んでもらうわ!」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「基本だな」ウンウン

あんじゅ「うおおおおおおおおお!!!」ダーッシュ

英玲奈「逃げたぞ!!追え!!」

ツバサ「この綺羅ツバサから逃れられると思うなよぉ!!」ダーッシュ

あんじゅ(ったく・・・なんなのよコイツら・・・)

あんじゅ(変なのに絡まれちゃったなぁ・・・もう最っ悪!!)

ツバサ「確保ーー!!」ガバァッ
あんじゅ「うげっ!?・・・飛びつくな!!」

32: 2015/07/26(日) 19:56:03.35 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

先輩A-RISE(凡乳)「ねぇ、ちょっといい?」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(巨O)「話があるのだけど・・・お時間ありますわよね?」

先輩A-RISE(貧O)「つーかウチらが誘ってんだから・・・分かってるっスよね?」

あんじゅ「・・・」

モブ(普通)「ねぇ、あれってA-RISEじゃない・・・」ヒソヒソ

モブ(元気)「うわ・・・初めて生で見た」ヒソヒソ

モブ(気弱眼鏡)「優木さんに用事かな?でも変な雰囲気・・・」ヒソヒソ

モブ(真面目系クズ)「まあ優木さん美人だし・・・つまりはそういうことよね・・・」ヒソヒソ

先輩A-RISE(凡乳)「返事は?」

あんじゅ「・・・はぁい」

33: 2015/07/26(日) 19:57:34.29 ID:IuuFwKMX.net
~~~

先輩A-RISE(貧O)「オラァ!!」ドンッ

あんじゅ「っ・・・!」

先輩A-RISE(巨O)「何故呼び出されたか、分かりますの?」

あんじゅ「・・・いえ、全く」

先輩A-RISE(凡乳)「アンタさぁ・・・気に入らないよ」

あんじゅ「はぁ・・・?」

先輩A-RISE(凡乳)「一年のくせに冷めきった態度とって、アイドルを小馬鹿にしたような目して」

先輩A-RISE(凡乳)「UTXでそういうのはさぁ・・・ムカつくでしょ」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ(・・・ああ、そう)

あんじゅ(そういうの、どこでも同じなのね)

34: 2015/07/26(日) 19:59:01.29 ID:IuuFwKMX.net
先輩A-RISE(貧O)「ちょ~っと他より可愛いからって調子乗ってるんじゃないっスかぁ?」

先輩A-RISE(巨O)「いるんですのよねぇ・・・それだけで自分だけは何をしてもいいと勘違いをしてる輩が」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「ねぇ・・・なんでアンタ、UTXにいるの?」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「タルいなら辞めたら?真面目にやってる子たちに失礼だと思わないの?」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「アンタさぁ・・・邪魔なのよ」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「・・・あーあ、めんどくさ」

35: 2015/07/26(日) 20:00:46.48 ID:IuuFwKMX.net
先輩A-RISE(凡乳)「・・・あ?」

あんじゅ「A-RISEってぇ、ここで一番のアイドルなんでしょ?」

あんじゅ「そういうのがこういうことやっちゃうんだぁ?」

先輩A-RISE(貧O)「はぁ?」

あんじゅ「ダッサ!!」

あんじゅ「天下のUTXもさぁ!所詮はその程度ってわけ?」

あんじゅ「周りの反応一つ一つ伺って!それで一番になれるわけないっつーの!!」

先輩A-RISE(巨O)「貴方・・・黙って聞いていればベラベラと・・・!!」

あんじゅ「小物なのよ!!アンタたちなんか・・・あの子らと比べたらさ!!」

先輩A-RISE(凡乳)「・・・威勢がいいのは好きだよ」

先輩A-RISE(凡乳)「壊し甲斐あるからさ」

36: 2015/07/26(日) 20:02:27.45 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「はぁ?」

先輩A-RISE(凡乳)「その顔、綺麗だよね」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「スタイルも良いし・・・多分、容姿だけで言ったらアンタはUTXのトップだよ・・・」

あんじゅ「ち、ちょっと・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「それがズタズタになっちゃったら、アンタに生きてる価値とかないかもね?」

あんじゅ「そ、そういうの・・・さすがに御法度でしょ・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「大丈夫・・・一瞬で終わるから」

あんじゅ「私の人生もその一瞬で終わるんですけど!?」

先輩A-RISE(凡乳)「ヒョー!!」

あんじゅ(あぁ・・・これは駄目だ・・・ごめんなさい。近い将来、私を崇め奉る予定だった人たち・・・貴方たちの女神は今日、その儚い生涯を終えました・・・)

???「サンダーボルトスクリュー!!」ドガァッ!!
先輩A-RISE(凡乳)「ぎゃぴ!?」

37: 2015/07/26(日) 20:04:16.68 ID:IuuFwKMX.net
先輩A-RISE(凡乳)「な、何奴!?」

ツバサ「ふっ・・・貴様らに名乗る名前はない!」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「アンタ何やってんの!?」

ツバサ「マシンロボごっこ」

あんじゅ「今二階から落ちてこなかった!?」

ツバサ「その方が威力が乗るかと思って」

あんじゅ「違う!そうじゃないの!!そういうことじゃないの!!」

先輩A-RISE(凡乳)「チッ、新手とはね・・・野郎ども!やっちまいな!!」

英玲奈「え?」ギュゥゥウウウ
先輩A-RISE(貧O)「」ブクブクブク
先輩A-RISE(巨O)「ちょっとこれ完全に締まってる!!顔が紫色になってましてよ!!?」アワアワ

あんじゅ「お前らやりたい放題だな!!」

凄腕SP(かつて三度世界を救った者)「何事ですか!?」

この後、大人たちにしこたま怒られた。

38: 2015/07/26(日) 20:06:23.08 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

あんじゅ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「アンタ髪伸びたわよね」

英玲奈「む、そうか?」

あんじゅ「入学当時は男みたいに見えたけど、こうして見るとやっぱり女ね」

英玲奈「そりゃあそうだろう。ご覧の通り、女だからな」

あんじゅ「でもちょっと量多くない?」

英玲奈「そりゃあそうだろう。ここ数ヶ月は床屋に行ってないからな」

あんじゅ「・・・ちょっと待ってなさい」

英玲奈「うん?」

39: 2015/07/26(日) 20:08:02.85 ID:IuuFwKMX.net
~~~

英玲奈「・・・おい。本当に大丈夫なんだろうな?」

あんじゅ「心配いらないわよ。私、自分でカットしてるんだから」チョキチョキ

あんじゅ「大人しく髪を委ねなさい」チョキチョキ

英玲奈「普段のお前を知っているとどうにもな・・・」

あんじゅ「ふふっ・・・怖いかぁ?」

英玲奈「止めろ。首筋を鋏で突き刺されたら流石の私も氏ぬ」

あんじゅ「・・・」チョキチョキ

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」チョキチョキ

英玲奈「・・・」

40: 2015/07/26(日) 20:09:41.85 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「・・・ねぇ」チョキチョキ

英玲奈「なんだ?」

あんじゅ「アンタさ・・・なんでアイドルになろうと思ってるの?」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「っぽくないのよね。ツバサはともかくアンタは」チョキチョキ

英玲奈「・・・私は男として育てられた」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「世継ぎが必要な家系でな。ま、生まれなかったのさ。男が」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「ある日思った。自分はそれでいいのか?私は親父とお袋の人形なのか・・・とな」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「小さな、本当にちっぽけな反骨心」

英玲奈「上手く説明するのは難しいが・・・そうなのだろうな」

41: 2015/07/26(日) 20:11:18.37 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「・・・あ・・・えっと」

あんじゅ「その・・・何て言ったらいいか分からないんだけど・・・」

あんじゅ「アンタは私から見てもそれなりに綺麗で・・・」
英玲奈「もちろん嘘だ」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「・・・あ?」チキッ

英玲奈「止めろ。座った目で鋏を突きつけるな。本当に怖い」

あんじゅ「はぁ・・・私に理由は話せないってわけ・・・」

英玲奈「馬鹿だなぁ、お前は」

あんじゅ「マジでヤるわよ?」チキッ

英玲奈「おい、少し短気が過ぎるぞ」

42: 2015/07/26(日) 20:13:12.61 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「アイドルを目指す理由だったか?」

英玲奈「そんなのは決まっている」

ツバサ「やりたいからよ!」

あんじゅ「おチビ・・・アンタいつの間に・・・」

英玲奈「そう、それだ」

あんじゅ「・・・やりたいから」

ツバサ「そう、それよ!」

あんじゅ「・・・ふぅん」

あんじゅ「アンタたち頭空っぽなのね」

ツバサ「・・・なんでその結論に!?」

43: 2015/07/26(日) 20:15:01.48 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「ねぇねぇ、英玲奈の頭切ってるの?」

あんじゅ「そうね」チョキチョキ

英玲奈「ははは。頭を切られているんじゃなくて髪を切っているんだ」

あんじゅ「お望みとあれば頭も切るけど?」チョキチョキ

英玲奈「お前にはもう一生散髪を頼まん。一生な」

ツバサ「ねぇ、私のも切ってよ」

あんじゅ「はぁ?めんどくさいわね・・・」チョキチョキ

ツバサ「いいじゃない。英玲奈だけとかズルーいー」

あんじゅ「・・・ま、いいけどね」

44: 2015/07/26(日) 20:16:27.98 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「適当に梳くだけでいいわよね」

ツバサ「うん」

英玲奈「おおぅ・・・頭が軽いぞ・・・」スッキリ

あんじゅ「ただでさえ空っぽの頭がこれ以上軽くなっちゃって大変よねぇ」

英玲奈「ははは、お前じゃあるまいし」

あんじゅ「・・・」チョキチョキ

ツバサ「・・・」

あんじゅ「・・・ねぇ」チョキチョキ

ツバサ「んー・・・?」

あんじゅ「この前さ」チョキチョキ

ツバサ「どの前ー・・・?」

あんじゅ「助けに来たの?」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

45: 2015/07/26(日) 20:17:55.15 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「・・・あー・・・その」

あんじゅ「アンタたちに借りを作るのも嫌だから一応言っておくけど・・・」

あんじゅ「あ・・・」

あんじゅ「ありがと・・・」

ツバサ「うん!」

英玲奈「うむ」

ツバサ「あ!そうだ!そのことに関係ある話なんだけど!!」クルッ

あんじゅ「ちょ・・・バカ動くな・・・!!」チョキチョキ

ジョキッ!!

ツバサ「・・・」

あんじゅ「・・・」

ツバサ「・・・」パラパラ…

あんじゅ「あ、あらぁ・・・可愛いおデコちゃん・・・」

英玲奈「wwwww」

46: 2015/07/26(日) 20:19:52.67 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「うわぁぁああああああああん!!」メソメソ

あんじゅ「だ、大丈夫!ギリ全部イッてないから!!ほんとギリだけど!!」

英玲奈「あははははははははwwwww」

あんじゅ「黙れ男女!!今がどういう状況か見切れんのか!!?」

ツバサ「ふぇえええええええん!!」メソメソ

あんじゅ「ゴメンって!!」

ツバサ「もう氏ぬぅううううううう!!」メソメソ

英玲奈「馬鹿野郎!!」バシーン
ツバサ「あたっ!!」

英玲奈「簡単に氏ぬとか言うんじゃない!!私たちはアイドルになるんだろう!?」

あんじゅ「アンタすっごい無茶よね・・・」

ツバサ「あ、アイドルだからこそ髪は命なんじゃない・・・」グスッ

英玲奈「・・・どうする腹黒女?一理あるぞ」

あんじゅ「知らないわよ・・・」

47: 2015/07/26(日) 20:22:31.35 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「ん?ちょい待ち」

英玲奈「なんだ?」

あんじゅ「おチビ、もっとよく見せてみなさい」

ツバサ「ふぇ・・・?」

あんじゅ「・・・ねぇ、これけっこうハマってない?」

英玲奈「・・・ふむ。言われてみれば」

ツバサ「ど、どういうこと・・・?」

あんじゅ「似合ってんのよ、デコ出し。むしろ前の髪型よりも」

ツバサ「・・・マジ?」

英玲奈「有りか無しかで言えば新しい可能性だな」

あんじゅ「有でも無でもない新たな可能性・・・最強ね」

英玲奈「ああ・・・最強だ」

ツバサ「何言ってんの?」

48: 2015/07/26(日) 20:24:08.17 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「パンパカパーン!!」

ツバサ「今ここに!新たな綺羅ツバサが誕生しました!!」キラッ

あんじゅ「よっ!」

英玲奈「可愛いぞチキショウ!!」

ツバサ「ありがとう!!」

あんじゅ(本当にありがとう・・・)

英玲奈(偶然の神様ありがとう・・・)

あんじゅ「そういえば、アンタ何か言いかけたわよね?」

ツバサ「あ!そうそう」

ツバサ「A-RISEのメンバーね、総取っ替えだって」

英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

英玲奈「マジ?」
あんじゅ「マジ?」

49: 2015/07/26(日) 20:25:57.25 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「え?やっぱあれが原因なの・・・?」

ツバサ「それは分からないけど」

英玲奈「まあ、アイドルとして相応しくない行いだったからな」

あんじゅ「そういえば散々暴れたアンタたちはなんでお咎め無しなの?」

ツバサ「上手くやったから」

英玲奈「慣れているのでな」フフン

あんじゅ「アンタらこそアイドルに相応しくないわ・・・」

ツバサ「でね、今度のレクリエーション削って全校生徒で再選考やるそうよ」

英玲奈「ほぅ・・・チャンスだな」

ツバサ「そうよね!まさか一年の内からA-RISEになれるチャンスが巡ってくるなんて・・・」

あんじゅ「・・・」

50: 2015/07/26(日) 20:28:32.17 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ(A-RISE・・・UTXの名実共にトップ3のみが名乗ることを許されるアイドルグループ)

あんじゅ(正直、雲の上の話だと思ってたけど・・・)

ツバサ「新しくなったリニューアルツバサちゃんの力を持ってすれば!!」

英玲奈「そうだな。さらに軽量化したこの統堂英玲奈の力を持ってすれば」

あんじゅ(・・・アイドルに詳しくない私でも分かる。コイツらは圧倒的規格外)

あんじゅ(ここで確実にA-RISEになるわ・・・)

あんじゅ(・・・)

あんじゅ「ま、私には関係のない話ね」

51: 2015/07/26(日) 20:30:50.55 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「怖気づいたか」

あんじゅ「今より練習キツくなるとか大勘弁ー」

ツバサ「えー、私は・・・」

ツバサ「・・・」

あんじゅ「・・・なによ?」

ツバサ「・・・私、貴方の名前知らない」

あんじゅ「マジかよ」

英玲奈「そういえば私も知らんぞ」

あんじゅ「えぇー・・・」

52: 2015/07/26(日) 20:31:45.39 ID:IuuFwKMX.net
~~~

~ツバサ『私は、英玲奈とあんじゅと、この三人でやれたらなぁって思うの!』~

53: 2015/07/26(日) 20:33:32.30 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「・・・A-RISE、か」

あんじゅ「UTXのトップでしょ?つまり、今よりもっと辛い日々が待ってるってことじゃない」

あんじゅ「しかも一年の内からなるなんて・・・他の生徒たちからのヘイト半端ないわよ、きっと」

あんじゅ「どう考えてもメリットないし・・・アイツらドMかっつーの」

あんじゅ「・・・なれちゃうんだろうなぁ」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「歩いて帰ろうかしら」

あんじゅ「たまにはダイエットも悪くないわぁ」タッタッタッ

54: 2015/07/26(日) 20:35:14.03 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

あんじゅ(ダンス中)「フンフンフーン・・・フーンっと・・・」シャナリシャナリ

あんじゅ(ダンス中)「あっ・・・!」コケッ

あんじゅ「・・・最悪」

???「もっと深くステップを踏んだらどうですか?」

あんじゅ「へ・・・?」

???「あ、すみません・・・」

???「急に声をかけてしまって・・・驚きましたよね?」

あんじゅ「・・・そうでもないわ。ナンパされるのは慣れてるもの」

???「い、いえ・・・ナンパというわけではないんです!」

あんじゅ「分ーかってるわよ。第一、アンタ女じゃない」

55: 2015/07/26(日) 20:36:42.01 ID:IuuFwKMX.net
???「スクールアイドル、ですか?」

あんじゅ「・・・ま、そんなところよ」

???「やっぱり・・・」

???「あの、私の知ってる人もアイドルを目指していて、それでつい・・・」

あんじゅ「ふぅん・・・その子も馬鹿ね」

???「え?」

あんじゅ「こんなキツいこと、わざわざしてるなんて」

???「ふふっ、貴方だってその一人じゃないですか」

???「・・・でも、そうですね。もうそんなキツいことをしなくてよくなったんです、その子」

あんじゅ「は?なんでよ?」

???「メンバー、みんないなくなっちゃったから」

あんじゅ「・・・ふぅん」

56: 2015/07/26(日) 20:38:28.60 ID:IuuFwKMX.net
???「まだ、やりたいんだろうなぁ・・・あの子」

あんじゅ「・・・やればいいのに」

???「え?」

あんじゅ「やりたいなら、やればいいのに」

あんじゅ「アイドルになりたいからなる」

???「・・・」

あんじゅ「私のと・・・下僕たちの受け売りよ」

???「げ、下僕・・・?」

あんじゅ「分類するとそうなるのよ」

???「でも・・・たった一人じゃあ」

あんじゅ「そうよねぇ・・・たった一人残されたんじゃ」

あんじゅ「ムカつくわ」

57: 2015/07/26(日) 20:39:58.76 ID:IuuFwKMX.net
???「ムカつく・・・?」

あんじゅ(・・・ああ、そうか。だからなんだ)

あんじゅ(だから私・・・柄にもなくやってるんだ・・・)

あんじゅ「ありがとね」

???「え?え?」

あんじゅ「アンタのおかげで、なーんかスッキリした」

???「は、はぁ・・・どういたしまして?」

あんじゅ「ステップだったわね」

???「あ、はい」

あんじゅ「試してみるわ」

58: 2015/07/26(日) 20:41:38.14 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「じゃ・・・」

???「あ、あの!」

あんじゅ「ん?」

???「名前を・・・聞いてなかったので・・・」

あんじゅ「優木あんじゅ」

絵里「私は、絢瀬絵里です」

あんじゅ「ん・・・じゃあね、絢瀬ちゃん」

絵里「はい・・・さようなら」

あんじゅ「あ、さっきの話だけど」

絵里「え?」

あんじゅ「アンタが一緒にやってやればいいんじゃないの?アイドル」

絵里「・・・」

あんじゅ「いい線いってると思うのよねぇ」スタスタ

絵里「・・・」

絵里「・・・私は、そういうのじゃないから」

59: 2015/07/26(日) 20:47:46.67 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「えっへへへぇ・・・新生A-RISEの綺羅ツバサでぇす!」

英玲奈「フッフッフ・・・新生A-RISEの統堂英玲奈とは私のことだ」

英玲奈「そして!」

ツバサ「新生A-RISE最後の一人のぉ!」

あんじゅ「落ちたわよ」

ツバサ「・・・え!?」

あんじゅ「落ちたわよ!!もう完膚なきまでに!!」

ツバサ「えぇー・・・」

あんじゅ「あからさまに期待外れを見る目すんじゃない!!」

英玲奈「ま、当然といえば当然だな。あんじゅはアイドルとしては明らかに実力不足だからな」

英玲奈「顔は素晴らしいんだが・・・」

ツバサ「うん・・・顔とスタイルは完璧なのに・・・」

英玲奈「む・・・お前の天職を今思い付いた。AV女優だ」

あんじゅ「分かった。戦争ね」

60: 2015/07/26(日) 20:50:14.72 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

にこ「・・・なによこれ?A-RISEのメンバーが交代?なんでこんな半端な時期に?」

にこ「・・・はぁ!?しかも新メンバーは一年坊主が二人もいるじゃない!!」

にこ「うわ・・・UTXマジ終わったわね・・・」

にこ「あ、でもこの子たちダンスすっごく上手い・・・歌も・・・」

にこ「・・・」

にこ「私と同じ、一年生のクセに・・・」

~~~

花陽「よ、要チェックやぁ・・・!」フンフン

凛「か、かよちん鼻息荒いにゃ・・・」

64: 2015/07/26(日) 21:32:02.73 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「・・・」ビシュッバシッドガッ

英玲奈「・・・」スパァン

ツバサ「・・・ねぇ」ズガォン

英玲奈「なんだ?」カキィンズバッ

ツバサ「なーんかさ・・・退屈じゃない?」シュイン…ドガガガガガ

英玲奈「・・・うむ」バッキャォオオアン

専属コーチ「おいおいおい!!お前ら何やってるんだ!?」

ツバサ「何って・・・」ドガァァアン

英玲奈「組手ですけど?」チュドォオオオオン

専属コーチ「なんでアイドルが組手やってんだよ!!?」

65: 2015/07/26(日) 21:33:09.21 ID:IuuFwKMX.net
専属コーチ「全くお前らときたら・・・自由過ぎて敵わん・・・」

専属コーチ「いいか?お前らはもうA-RISE。このUTXを背負って立つ存在なんだぞ?」

専属コーチ「その辺の自覚を持って行動してくれ・・・」

専属コーチ「分かるか?一足先に大人になってくれということだ」

英玲奈「なるほど・・・体は子供、頭脳は大人ということですね?」
専属コーチ「ああ、うん。そうね」

専属コーチ「大体、お前らには一般学生の比ではない地獄のような訓練が課せられているだろ・・・いっちょ前にサボるとか」
ツバサ「もう終わりました」

専属コーチ「・・・は?」

66: 2015/07/26(日) 21:34:22.18 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「あと、次の曲も完璧に仕上げましたのでいつでも外に見せられますよ」
専属コーチ「え?うそ?もうなの?」

ツバサ「あと、このダンスの動きをどこかに加えませんか?けっこうイケてると思うんですけど・・・」シュタタタタタ
専属コーチ「おぉ・・・ビューリホー・・・」

英玲奈「あと、本当にやることがないので次の曲早く回して下さい」
専属コーチ「いやいや・・・まだ形にすらなってねぇから・・・」

英玲奈「なら私たちで作ります」
専属コーチ「マジ?流石にそこまで負担させちゃ逆に悪くない?」

ツバサ「あとですね」
専属コーチ「まだあるんすか!?」

ツバサ「リーダーの先輩が逃げました」

専属コーチ「」

拝啓、私ではこの核弾頭ガールたちを御することは案の定できませんでした。
もう劣等感で体が押し潰されそうです。
あ、そういえば10円ハゲって女の子でもなるんですよ?これってトリビアになりませんか?
というわけで私、普通の女の子に戻ります。

A-RISEリーダー 三年E組 名も無きモブPくらい

67: 2015/07/26(日) 21:35:59.05 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

あんじゅ(・・・アイツらはあの日から雲の上の住人となった)

あんじゅ(A-RISE・・・甘く見ていたわ。まさか一般生徒とは完全隔離された特別カリキュラムを組んでいるだなんて・・・)

あんじゅ(・・・それで楽しいのかしら?)

あんじゅ「・・・」ポケー

モブ(委員長)「優木さん・・・まるで魂が抜けたようね・・・」

モブ(ムードメーカー)「二人しかいなかった友人と引き離されたようなものだからね・・・」

モブ(クールビューティ)「そうね・・・持ち前の性格の悪さのおかげで他に友達なんていなかったし」

モブ(実は未来人)「なんだか可哀想・・・」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「うがぁぁああああああああいうえお!!!!」

モブたち「っ!!?」ビックゥ

あんじゅ「・・・」ノッシノッシ

モブ(とある事件の真犯人)「・・・壊れた?」

68: 2015/07/26(日) 21:37:36.84 ID:IuuFwKMX.net
~~~

あんじゅ「コーチ」

コーチ「・・・なんだ?」

あんじゅ「私に特別メニューを」

あんじゅ「今の二倍・・・いえ、何倍でも構いません」

あんじゅ「必ずやりきってみせる」

コーチ「ほぅ・・・吠えるな、若造」

コーチ「血反吐を吐くことになるぞ?」

あんじゅ「おかげさまで、リバースには慣れていますので」

コーチ「フッ・・・」

???「そういうことなら!」

???「わたくしたちも、及ばずながら手助けして差し上げますわ!」

???「っス!」

あんじゅ「・・・え?誰?」

先輩A-RISE(凡乳)「おい!!!!」
先輩A-RISE(巨O)「おい!!!!」
先輩A-RISE(貧O)「おいっス!!!!」

69: 2015/07/26(日) 21:39:04.74 ID:IuuFwKMX.net
~~~

あんじゅ「ふっ・・・ふっ・・・ふっ・・・!!」シャナリシャナリ

先輩A-RISE(貧O)「踊れ!!とにかく踊り狂うっス!!その先に見える光・・・」

先輩A-RISE(貧O)「それがクリアマインドっス!!」

あんじゅ「シンクロしてどうすんのよ・・・」ゼェゼェ

~~~

あんじゅ「ラーラーラー」

先輩A-RISE(巨O)「シィット!!まるでビークワイエット!!」

あんじゅ「はぁ?」

先輩A-RISE(巨O)「音楽は魂(ソウル)!!ソウルですの!!分かりまして!?」

あんじゅ「ご、ゴメン・・・全くアンタが分かんない・・・」

先輩A-RISE(巨O)「ゴッドボーイス!!」

71: 2015/07/26(日) 21:40:58.86 ID:IuuFwKMX.net
~~~

先輩A-RISE(凡乳)「ヒョー!!」ピョーン

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「これがフライングバルセロナアタックよ!!」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「あと、爪はけっこう頻繁に落ちるから気をつけなさい!」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「ヨロライヨロレイヒ~!」

あんじゅ「コイツの特訓必要?」

72: 2015/07/26(日) 21:43:17.26 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「あの・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「なんだ?」

あんじゅ「どうして、私に協力してくれるんですか・・・?」

先輩A-RISE(凡乳)「・・・」

あんじゅ「一時期は私の美貌に嫉妬して三下みたいな浅はかな真似をした先輩が」

先輩A-RISE(凡乳)「今まさにその時の憎しみを思い出しそうなんだけど」

先輩A-RISE(凡乳)「今のA-RISEな・・・駄目だ」

あんじゅ「・・・え?負け惜しみ?」

先輩A-RISE(凡乳)「お前は本当に私を苛つかせるスペシャリストだな」

73: 2015/07/26(日) 21:45:15.54 ID:IuuFwKMX.net
先輩A-RISE(凡乳)「バラバラなんだよ。アイツら」

あんじゅ「へ?」

先輩A-RISE(貧O)「個々のスペックは高いのかもしれないっスけどね」

先輩A-RISE(巨O)「実力不足の間に合わせのリーダー。合わせることをしない天才二人。これではグループである意味がありませんの」

先輩A-RISE(貧O)「ソロでやれって話っスよねぇ」

あんじゅ「うわ・・・ゾロゾロ湧いてくるし・・・害虫かよ」

先輩A-RISE(巨O)「貴方の辞書には遠慮という言葉は存在しないのでしょうね」

先輩A-RISE(凡乳)「素人の目は誤魔化せても、私らプロの目は誤魔化せない」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「足りないよ。アイツら」

あんじゅ「あなた方はあくまでアマチュアでは?」

先輩A-RISE(貧O)「その口、減らず口しか出てこないんスか?」

74: 2015/07/26(日) 21:47:04.82 ID:IuuFwKMX.net
先輩A-RISE(巨O)「あんな不完全なA-RISE、元A-RISEとして許せませんわ」

先輩A-RISE(凡乳)「二人を繋げるピースがいるのさ」

先輩A-RISE(凡乳)「それができるのは」

あんじゅ「・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「誰だろうな?」

あんじゅ「・・・フン」

先輩A-RISE(巨O)「A-RISEはUTX最高の『グループ』でなければならない」

先輩A-RISE(凡乳)「完璧なA-RISEを魅せろ。そうでなければ、私たちが降りた意味がない」

あんじゅ「・・・今日は体が軽いわ」

あんじゅ「先輩方、朝まで付き合ってもらいますよ?」

先輩A-RISE(貧O)「へいへい」

先輩A-RISE(巨O)「・・・ところで」

先輩A-RISE(巨O)「なんで練習中はずっとロッキーかかってるんですの?」

あんじゅ「・・・さぁて、なんでかしらね?」

75: 2015/07/26(日) 21:49:55.02 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「私たち、二年生になったらしいわよ」

英玲奈「らしいな」

ツバサ「実感湧かないわよねぇ」

英玲奈「そりゃあそうだろう。他の学生たちとは半完全隔離されたA-RISEにとって、もはや学年などあってないようなものだ」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

ツバサ「・・・年度が変わったなら、A-RISEの再選考があるわよね」

英玲奈「あるだろうな。リーダーは卒業したんだし」

ツバサ「・・・」

英玲奈「無理だろ」

ツバサ「・・・」

英玲奈「アイツの実力じゃ」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

77: 2015/07/26(日) 21:53:58.66 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「どうだった?」

英玲奈「もちろん続投だ」

ツバサ「私も」

英玲奈「最後の一人は誰になるだろうな」

ツバサ「・・・誰でもいいわよ」

ツバサ「私は私のアイドルをやるだけ」

英玲奈「そうか・・・」

ツバサ「・・・」

ツバサ「こんなのだったっけ」

英玲奈「・・・」

ツバサ「私たちの目指してたものって」

英玲奈「・・・」

ツバサ「・・・なんか」

ツバサ「楽しくないよ・・・」

78: 2015/07/26(日) 21:55:30.12 ID:IuuFwKMX.net
???「うっわ!空気おっも!!」

ツバサ「・・・へ?」

???「私くせっ毛だからこういう湿度の高い空気駄目なんですけどぉ」

英玲奈「・・・」

???「なーんかぁ、天下のA-RISE様のスィートルームも大したことないわよねぇ」

ツバサ「え?え?」

???「私色にコーディネートしちゃっていい?」

英玲奈「・・・ここはUTX頂点の三人以外立入禁止だぞ」

???「あら、だったら問題ないわよね」

???「今日から」

あんじゅ「A-RISEだもの」

79: 2015/07/26(日) 21:56:59.29 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「あんじゅ!!」

あんじゅ「久しぶりね。おチビに男女」

英玲奈「ふっ・・・A-RISEってのはいくら金を積めば入れるんだ?」

あんじゅ「知らないわぁ。だって実力で入ってきたんですものぉ」

英玲奈「援助交際でいくら稼いだ?」

あんじゅ「今ここに鋏があったらアンタを丸坊主にしているところよ」

ツバサ「あんじゅぅうううううう!!」ガバァッ
あんじゅ「うげっ!?・・・飛びつくな!!」

ツバサ「とうとう揃ったのね!!」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

ツバサ「A-RISEが、揃ったのね!!」

英玲奈「(無言のAのポーズ)」
あんじゅ「(無言のAのポーズ)」

ツバサ「・・・」

ツバサ「(無言のAのポーズ)」ビシッ

80: 2015/07/26(日) 21:58:19.81 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

にこ「・・・」

にこ「な、なによ・・・これ・・・」

にこ「今までとはまるで別人じゃない・・・」

にこ「この子よ・・・この優木あんじゅが、ワンマンプレーの二人に調和を与えた・・・!!」

にこ「これが・・・究極のスクールアイドルグループ・・・」

にこ「本当のA-RISE・・・!!」

~~~

花陽「要チェックやぁぁああああああああ!!!!」キュピーン

凛「かよちーん!!?」

82: 2015/07/26(日) 22:01:47.46 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

英玲奈「リーダーを決めるぞ」

ツバサ「へ?」
あんじゅ「は?」

英玲奈「今までは学生がバラけていたからな。最上級生がリーダーを務めていたが、私たちは同学年だ。決める必要がある」

あんじゅ「いやいや・・・決めるもなにも」

ツバサ「リーダーって私じゃなかったの?」
英玲奈「私がリーダーで異論ないな?」
あんじゅ「リーダーって私でしょ?」

ツバサ「・・・」
英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

83: 2015/07/26(日) 22:02:56.61 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「いやいやいや!!実力的にトップな私がリーダーで決定だったんじゃないの!?」

英玲奈「ツバサはともかく、新入りのお前がどうしていけしゃあしゃあとリーダーを名乗れるんだ!?」

あんじゅ「はぁあ!?アンタたちをまとめ上げてるのは実質私でしょうが!!そういうのがリーダーの仕事なんだから逆説的に考えてそうなるじゃない!!」

ツバサ「リーダーって主将よ!?主将が弱かったら舐められる!!」

あんじゅ「アンタ私がA-RISE最弱って言ったか!?」

英玲奈「事実だろうが!!私たちがどれだけお前に合わせてレベルを下げていると思ってる!?」

あんじゅ「チームなんだからそれくらい当然の義務ですぅ!!」

ツバサ「えー!!思いっ切り踊れないのって気持ち悪いよー!!」

英玲奈「この常識無し共め!!やはり私しかリーダーは務まらないじゃないか!!」

ツバサ「英玲奈が常識を語るな!!」
あんじゅ「アンタが常識を語るな!!」

専属コーチ「・・・」

専属コーチ「前より酷くなったぞ・・・」

84: 2015/07/26(日) 22:04:31.20 ID:IuuFwKMX.net
専属コーチ「もうじゃんけんで決めろ!!いいな!?」

あんじゅ「待ちなさいよ。動体視力が勝負の優劣を決めるじゃんけんは公平ではないわ!」

英玲奈「私はそれでいいぞ」

ツバサ「英玲奈ってこの前、じゃんけんの腕が振り下ろされている間に相手の手を見切って自分の手を変えられるって自慢してなかった?」

英玲奈「・・・したな」

あんじゅ「じゃんけんはなしで」

ツバサ「ゲームで決めない?マリオカートとか。楽しいし一石二鳥!」

英玲奈「ゲームとかやったことないぞ」

あんじゅ「自分でタイトル出す辺りやり込んでるわよね。それも却下」

あんじゅ「もう面倒だから顔の良さで決めるわよ。アイドルらしいでしょ?」

英玲奈「却下」
ツバサ「却下」

専属コーチ「アミダできたぞ!!これでさっさと決めろ!!」

85: 2015/07/26(日) 22:05:59.09 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「いよっしゃああああああ!!」

英玲奈「納得いかんな」

あんじゅ「コーチ、ツバサにいくら貰ったの?」

専属コーチ「極めてランダムで公平なジャッジだ」

ツバサ「どうも初めまして!A-RISEリーダーの綺羅ツバサでぇす!!」デヘヘ

英玲奈「チビがリーダーとか」

あんじゅ「デコっぱちめ」

ツバサ「身長差別かっこ悪い!!ていうかデコにいたってはあんじゅのせいだし!!」

ツバサ「さ、新リーダー命令よ。さっさとお茶でも奢りなさい!」

あんじゅ「リーダーってそういうのじゃねーから」

英玲奈「今日からあいつハブな」

ツバサ「孤独とリーダーの等価交換!?」

86: 2015/07/26(日) 22:07:44.79 ID:IuuFwKMX.net
専属コーチ「リーダーも無事決まったところで、お前たちに言いたいことがある」

あんじゅ「決まってませんが」

英玲奈「認めてませんが」

専属コーチ「お前ら素を出すの禁止な」

ツバサ「・・・」
英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

ツバサ「なんで?」
英玲奈「なんで?」
あんじゅ「なんで?」

専属コーチ「さっきのお前たちの醜態を録音して聞かせてやれたらどんなによかっただろうか」

専属コーチ「というわけで、徹底的にキャラ作れ。以上」

英玲奈「自分を偽れというのか・・・フェアではないな」

あんじゅ「アンタは私と違ってそういうの無理そうだものね・・・ププッ」

ツバサ「うーん・・・なんだかアイドルっぽくなってきたわね!?」

87: 2015/07/26(日) 22:09:02.87 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

「アイドルを目指したきっかけは?」

ツバサ「そうね・・・やはり、憧れかしら?」

ツバサ「子供の頃から夢見ていたわ。あのきらびやかなステージで踊ることを・・・」

ツバサ「諦められなかった・・・諦めたくなかった。だから、今ここにいるの」

「他のメンバーのことをどう思う?」

ツバサ「大切な友人よ。公私共に助けられているわ」

「今、何問目?」

ツバサ「ふふっ・・・なにその質問。面白いわね」

ツバサ「たしか・・・8問目だったかしら?」
ツバサ(いよっし!これ絶対来ると思ってたのよねぇ!数えててよかったー!!)

「最後に何か一言」

ツバサ「新たなメンバーが加わったことでA-RISEは更なる進化を遂げたわ」

ツバサ「ファンのみんなをもっともっと熱くさせるライブができるってこと。期待しててね!」

88: 2015/07/26(日) 22:10:47.27 ID:IuuFwKMX.net
「今年度から新メンバーとなった優木あんじゅさんですが、その意気込みは?」

あんじゅ「そうねぇ・・・正直な話、ちょっと緊張しているの」

あんじゅ「ツバサと英玲奈って、誰の目から見てもスペシャリストでしょう?」

あんじゅ「あの子たちと同じようなパフォーマンスが私にできるのか・・・でも、期待は裏切らないつもりよ」

あんじゅ「二人のファンを奪っちゃうつもりで頑張るわ。ちょっとよくばりかしら?」

「他の二人と交流はあったのですか?」

あんじゅ「・・・ふふっ、ノーコメントで♪」

「A-RISEの名に恥じないダンスと歌唱力ですが、普段はどんなトレーニングを?」

あんじゅ「ごめんなさいねぇ。私、そういうことあまりしてないの。なんだか、自然にできるようになっちゃって・・・」

あんじゅ「だから、みんなの参考になるようなことは言ってあげられないわぁ」

「素晴らしいプロポーションをお持ちですが、美しさの秘訣は?」

あんじゅ「ヒ・ミ・ツ♪」

あんじゅ「女はミステリアスなのよぉ」

90: 2015/07/26(日) 22:12:19.76 ID:IuuFwKMX.net
「今まで露出が少なかったA-RISEですが、今回何故インタビューを?」

英玲奈「ファンノミンナニ私タチノコトヲモット知ッテホシイト私タチガ願ッタカラダ」

「統堂英玲奈さんは女性からの支持を多く得ていますね。その辺りについて、どう思われますか?」

英玲奈「光栄ダ。世ノ女性タチニトッテ模範デアレルヨウニ心掛ケタイ」

「ズバリ、今最も注目していることは?」

英玲奈「同ジメンバーデアル優木あんじゅダ。彼女ガドレダケ私タチト高ミへ登レルカ・・・楽シミダ」

~~~

ツバサ「あははははははははwwwww」

あんじゅ「ふほほほほほほほほほwwwww」

英玲奈「・・・」

ツバサ「くひひひひひひひwwwww」

あんじゅ「げふふふふふ・・・ゴホッゴホッ・・・お、お腹いた・・・wwwww」

英玲奈「黙れ!!!!」

91: 2015/07/26(日) 22:14:06.96 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

~あっという間に三年生~

あんじゅ「ラブライブぅ?」

英玲奈「そうだ。スクールアイドルというものは知っているな?」

あんじゅ「部活アイドルでしょ?私たちのワンランク下ってことね」

ツバサ「え?私たちもスクールアイドルだったんじゃ?」

あんじゅ「他の学校のスクールアイドルとやらは私たちのようにプライベート皆無、半完全拘束のアイドルライフを送ってんの?」

ツバサ「すみませんでした」

英玲奈「見方を変えればUTXの奴隷だよな、私たち」

英玲奈「まあ、そういう奴らの祭典だ」

あんじゅ「ふぅん・・・部活の大会みたいなものか」

英玲奈「当然、私たちも出る」

92: 2015/07/26(日) 22:21:41.09 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「はぁ?私たちが出ていいの?」

ツバサ「え?駄目なの?」

あんじゅ「出来レースになっちゃうじゃない」

英玲奈「ここで最も実力のないお前が言うのが滑稽だな」

あんじゅ「アンタのデコの風通しをよくしてやろうか?」

英玲奈「止めろ。その攻撃は私に効く」

ツバサ「私にも効くんだけど」

英玲奈「要は客寄せパンダだ」

あんじゅ「なーる」
ツバサ「と」

ツバサ「ナルト!!」

英玲奈「遊びでやってんじゃないんだよ」

93: 2015/07/26(日) 22:23:34.69 ID:IuuFwKMX.net
英玲奈「ラブライブ出場は学校からの決定事項らしい」

あんじゅ「・・・まさか、私たちの優勝まで決められてる・・・なんてことないわよね?」

英玲奈「そういう小細工が必要か?」

あんじゅ「必要ないからこそでしょ。八百長なんかで白けられちゃたまんないわ」

英玲奈「大人の世界だな」

あんじゅ「アコギよねぇ」

ツバサ「・・・」

ツバサ「分かった!!」

英玲奈「あ?」

あんじゅ「何が?」

ツバサ「私たちにはライバルが足りなかったのよ!!」

英玲奈「まーたツバサちゃんの迷発言集か」

あんじゅ「迷言ノートの三冊目がこれで埋まったわね。非常に残念ながら」

94: 2015/07/26(日) 22:24:56.33 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「アイドルといえばライバル!!」

英玲奈「言うほどか?」

あんじゅ「割りと勝ち組負け組がはっきりしてる世界じゃない?」

ツバサ「ライバルとの熱きぶつかり合い!!」

英玲奈「言うほどか?」

あんじゅ「詳細見たけど、これってただネットに動画投稿するだけじゃない」

ツバサ「生まれる友情!!」

英玲奈「言うほどか?」

あんじゅ「様々な感情はあっても友情だけは絶対生まれないわよ」

英玲奈「私たち相手だしな」

あんじゅ「私たち相手だものね」

ツバサ「乗りなさいよ!!このビッグウェーブに!!」

英玲奈「お前、離岸流に流されてるぞ」

あんじゅ「から回っている、ということよ」

ツバサ「うわぁああああん!! 」

96: 2015/07/26(日) 22:28:26.81 ID:IuuFwKMX.net
~~~

専属コーチ「というわけで、ラブライブ用の新曲が仕上がったぞ」

あんじゅ「わざわざ作ったの・・・けっこう力入れるのね」

英玲奈「全国のスクールアイドルたちにA-RISEとの圧倒的な力の差を見せつけるまたとない機会だからな」

あんじゅ「そうよねぇ・・・部活アイドルたちには思い知ってもらわないとね」

英玲奈「身の程知らず、という言葉の意味をな」

ツバサ「二人は戦争でも始めるの?」

ツバサ「ところでコーチ!A-RISEのAのポーズ、入れてくれましたか!?」

専属コーチ「入るわけないだろうが。あんなダッサイポーズ」

ツバサ「えぇー・・・」

97: 2015/07/26(日) 22:29:16.02 ID:IuuFwKMX.net
専属コーチ「曲名はPrivate Wars」

ツバサ「ぷらいべーとうぉーず・・・」

ツバサ「どういう意味?」

あんじゅ「オフは滅茶苦茶ってこと」

英玲奈「私闘だろ・・・」

専属コーチ「お前らにピッタリな名前だろう?」

ツバサ「・・・?」
英玲奈「・・・?」
あんじゅ「・・・?」

98: 2015/07/26(日) 22:31:59.37 ID:IuuFwKMX.net
~~~

英玲奈「おい誰だ!!私のカ口リーメイト食ったのは!?」

あんじゅ「カ口リーメイトくらいでごちゃごちゃほざくんじゃないわよ」

英玲奈「お前か!?お前なのか!?」

あんじゅ「まだ沢山あんでしょうが」

英玲奈「チョコ味メープル味が山ほどあったって、フルーツ味の足元にも及ばないだろうが!!」

ツバサ「まあまあ、私のあげるからつまらないことで怒んないのっ!」

英玲奈「・・・チーズとか(笑)」

ツバサ「あん・・・?」ピキピキ

あんじゅ「なに青筋浮かべてんのよ・・・食べ物ごときで、二人ともガキなんだから・・・」パクパク

ツバサ「・・・あー!!そのヨーグルト私のー!!」

あんじゅ「そうなの?」

ツバサ「ここ!!ここに名前書いてあったでしょうが!!」

あんじゅ「あー・・・背が低すぎて分かんなかったわ」パクパク

ツバサ「身長は関係ねぇええええ!!」

99: 2015/07/26(日) 22:34:19.44 ID:IuuFwKMX.net
あんじゅ「お?やるか?あんじゅちゃんがフルボッコにしてやるんですけど?」

ツバサ「私の会得した48の殺人技の一つ・・・貴方で試してあげましょうか!?」

英玲奈「落ち着け馬鹿ども!!」ピラピラッ
ツバサ「ぎゃあ!!」
あんじゅ「ぎゃあ!!」

ツバサ「なんでスカートめくったの!!?」

英玲奈「そこに、スカートが、あったから(字余り)」

あんじゅ「余り過ぎでしょ・・・」

英玲奈「ところで、高校生がバックプリントを穿くのはどうなんだ?」

ツバサ「未成年だからセーフ」

あんじゅ「そういうライン設定だったの?」

英玲奈「あと、紫はババ臭い」

あんじゅ「いいことを教えてあげる。二十歳までに「紫鏡」って言葉を覚えていると氏んでしまうのよ」

英玲奈「・・・とんでもないことをしてくれたな!!お前!!」

ツバサ「・・・え?え?私氏んじゃうの!?」オロオロ

英玲奈「私を殴れツバサ!!ピンポイントで今日の記憶だけ忘れさせるんだ!!」

あんじゅ「ふはははは」

100: 2015/07/26(日) 22:35:21.58 ID:IuuFwKMX.net
~~~

専属コーチ「・・・」

専属コーチ「やっぱピッタリじゃねーか」

101: 2015/07/26(日) 22:36:53.40 ID:IuuFwKMX.net
~~~~~~
~~~

ザワザワ ザワザワ

あんじゅ「群がってるわねぇ・・・今日も雑兵たちが」

英玲奈「それを遥か高みから見下ろす私たち・・・」

あんじゅ「支配者よねぇ」クスクス

英玲奈「選ばれし者の特権さ」フッ

ツバサ「最近分かってきた。貴方たち絶対外で素出しちゃ駄目だわ」

ツバサ「・・・んん?」

あんじゅ「なによ?」

ツバサ「今、人だかりから離れた子・・・」

英玲奈「あのオレンジ髪か?」

あんじゅ「どっちかというと茶髪でしょ・・・」

102: 2015/07/26(日) 22:39:48.89 ID:IuuFwKMX.net
ツバサ「・・・」

あんじゅ「だから、どうしたってのよ?」

ツバサ「ビビっときた」

英玲奈「はぁ?」

ツバサ「あの子、持ってる」

あんじゅ「何も持ってないけど?」

英玲奈「持ってたパンフレットなら落としてたぞ」

あんじゅ「アンタどこまで見えてんのよ?ここから地上まで何十メートルも離れてるわよ・・・」

英玲奈「目の良さには自信があるのでな」

ツバサ「あの制服、どの高校か分かる?」

あんじゅ「さあ?」

英玲奈「他校とか興味もない」

ツバサ「役立たずどもめ」

あんじゅ「はいはいごめんちゃ~い」

~~~

穂乃果(この時、私の中で最高のアイデアがヒラメいた・・・!)

穂乃果「これだ・・・見つけた!!」ズバァアアアン

103: 2015/07/26(日) 22:43:40.15 ID:IuuFwKMX.net
前半終わり
明日後半投下して完結

122: 2015/07/27(月) 19:11:30.43 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

英玲奈(変装)「・・・ふぅ」

英玲奈(変装)(自由時間なんて何ヶ月ぶりだろうな・・・)

英玲奈(変装)(・・・何をすればいいか分からん)

英玲奈(変装)「・・・帰って自主トレでもするか」

???「ことりちゃん!左手!」

英玲奈(変装)「ん・・・?」

???「穂乃果!」
???「タッチ!」

???「いいかんじです!」
???「うんっ!」

英玲奈(変装)「・・・」

英玲奈(変装)(いつぞやのオレンジ髪・・・スクールアイドルだったのか)

英玲奈(変装)「・・・しかしまぁ」

英玲奈(変装)(絶望的に下手くそだな)

123: 2015/07/27(月) 19:12:53.79 ID:ipU4g7L2.net
英玲奈(変装)「なんだなんだお前ら」

穂乃果「へ?」

英玲奈(変装)「まるでなっちゃいないじゃないか」

ことり「え?え?」

海未「ど、どちら様ですか・・・?」

英玲奈(変装)「ダンスってのはなぁ・・・もっとこう・・・」シュタッ

ことり「っ!?」ビクッ

英玲奈(変装)「こうして・・・」シュバババババ

穂乃果「す、すご・・・!!」

英玲奈(変装)「こうだろうが!!」キュピーン

海未「う、美しい・・・」

英玲奈(変装)「・・・ふっ」ドヤァアアアアア

穂乃果「・・・」イラッ
ことり「・・・」イラッ
海未「・・・」イラッ

124: 2015/07/27(月) 19:14:24.32 ID:ipU4g7L2.net
英玲奈(変装)「お前たちにいいことを教えてやろう」

英玲奈(変装)「ダンスとは、心でシャナリと、踊るもの」ドヤッ

ことり(無駄にリズムに乗せてきた・・・)

海未(ダンスだけに・・・ってやかましいです!!)

英玲奈(変装)「いいことを教えてやろう」
海未「ボキャブラリー貧困ですか」

英玲奈(変装)「お前たちでは、一生私には敵わんよ」

英玲奈(変装)「く、ふふふ・・・ふはははははははは!!」スタスタ

ことり「や、やりたいことだけやって去っていったよ・・・」

海未「こいつはとんだ大嵐ですね・・・」

125: 2015/07/27(月) 19:15:58.90 ID:ipU4g7L2.net
海未「・・・えーと、気を取り直して三分ほど休憩を」

穂乃果「何言ってるの海未ちゃん!!続けて練習だよ!!」

海未「え!?そ、そうなのですか!?」

穂乃果「悔しくないの!?あんな通行人Aに好き放題言われて!!」

穂乃果「今日は一日中練習だよ!!」

海未「いや、学校には行きますけど・・・」

穂乃果「授業中でも練習だよ!!」

海未「バケツを両手にウェイトトレーニングですね」

穂乃果「うぉおおお!!燃えてきたー!!」

海未「穂乃果が燃えている・・・」

ことり「えーっと・・・あの人に感謝すべき、なのかなぁ?」

126: 2015/07/27(月) 19:18:05.39 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「おい下僕ども!ビッグニュースだぜ!!」

あんじゅ「今日はツバサをおもちゃにして遊びましょう」

英玲奈「名案だな」

ツバサ「すみませんでした」

ツバサ「そんなことはどうでもいいの!これを見なさい!!」

あんじゅ「・・・ミューズ?」

英玲奈「お、この前のオレンジ髪だな」

ツバサ「そうなのよ!そうなのよ!!」

あんじゅ「いや、だから茶髪でしょ・・・」

ツバサ「そんなものは既にどうでもいい次元に来てるのよ」

ツバサ「やっぱり私の勘が当たったじゃない!」

あんじゅ「勘って・・・コイツら、ランキング三桁なんだけど・・・」

英玲奈「逆によく見つけてきたな・・・」

ツバサ「ビビっときたのよ!」

英玲奈「感電でもしてたんだろ」

127: 2015/07/27(月) 19:20:22.38 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「見なさいよ!」

あんじゅ「え?また上がったの?」

英玲奈「ランキングを駆け上がっていくようだな。このμ'sとやら」

あんじゅ「なんかメンバー増えてない?」

英玲奈「人数が不安定に変動していくところが逆にアイドルらしいな」

あんじゅ「そのグダグダっぷりが学生らしいわよねぇ」

英玲奈「なんてことだ。立派なスクールアイドルじゃないか」

ツバサ「私が最初に見つけたのよ!!私が最初にこの子たちの魅力に気づいたんだからね!!」

あんじゅ「あーはいはい。すごいでちゅねー」

ツバサ「ライバル!!」

英玲奈「あ?」

ツバサ「とうとう現れたの・・・私たちと競い合うべき相手が!!」

あんじゅ「言うほど?」

英玲奈「正直、まだまだ負ける気がしないな」

128: 2015/07/27(月) 19:22:06.41 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

英玲奈「おい、とうとう九人になったぞ」

あんじゅ「どんだけ大所帯なのよ・・・」

ツバサ「グループ人数が多いことは一見メリットにも見えるけど」

英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

ツバサ「これだけの人数でパフォーマンスをするには、かなりの練習と信頼関係が必要なはず」

英玲奈「そうだな。他人に合わせることは案外難しい・・・そして、μ'sにはそれが最低ランクできている」

あんじゅ「私が来るまで自分勝手にプレイしてた子たちが言うと説得力あるわね」

ツバサ「そろそろ認めてもいいんじゃない?彼女たちを」

あんじゅ「・・・ふふっ、そうね。認めてあげてもいいかも」

英玲奈「コイツらを私たちA-RISEの」

あんじゅ「踏み台として!」
英玲奈「踏み台として!」

ツバサ「遥か高みで待っているわよμ's・・・貴方たちが私たちの前に立ちはだかるのを!!」

129: 2015/07/27(月) 19:23:39.85 ID:ipU4g7L2.net
~~~

「μ's、ラブライブ出場辞退」

ツバサ「・・・」
英玲奈「・・・」
あんじゅ「・・・」

ツバサ「なんでよ!!?」
英玲奈「なんでだ!!?」
あんじゅ「なんでよ!!?」

130: 2015/07/27(月) 19:25:03.75 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

あんじゅ「ま、危なげもなくラブライブ優勝ね」

英玲奈「あっけなかったな」

ツバサ「そりゃあそうですぅー」ブスゥー

あんじゅ「しっかりなさい。附子ツバサになってるわよ」

ツバサ「ぶっすぅー」ブッスゥー

英玲奈「仕方ないだろう。他校には他校の事情があるんだ」

ツバサ「もぉー!!どーして辞退なんかしちゃうのよぉ!!」バタバタ

あんじゅ「まあまあ。何か飲む?」

ツバサ「青汁」

131: 2015/07/27(月) 19:26:42.26 ID:ipU4g7L2.net
英玲奈「調べてみたんだが、μ'sの所属している音ノ木坂学院は廃校になることになっていたらしいな」

あんじゅ「集客を求めてスクールアイドルを作ったってかんじね。廃校の心配がなくなったからアイドルやる必要もなくなったってこと?」

ツバサ「そんなの全然アイドルじゃない・・・」ゴッキュゴッキュ

あんじゅ「その程度だったってことよ」

英玲奈「ま・・・その程度には見えなかったがな」

ツバサ「・・・」ゴッキュゴッキュ

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「休憩終了だ」

132: 2015/07/27(月) 19:28:10.40 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「うぉおおおおあっしゃああああああああ!!!!」ズサーッ

英玲奈「うおっ!?何事だ!?」

あんじゅ「見本となるような美しいヘッドスライディングで登場とは・・・高校球児も真っ青よ」

ツバサ「勝ったぁあああああああ!!!!」ガバッ

英玲奈「何がだ?」

あんじゅ「随分と遅い勝利宣言ね」

ツバサ「プリーズシーイングマイパッソコーーン!!」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・マジ?」

ツバサ「μ's!!ふっかぁあああああああああつ!!!!」

あんじゅ「なんでアンタが一番嬉しそうなのよ・・・」

英玲奈「フン・・・」

133: 2015/07/27(月) 19:30:58.78 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「ただ聖なる少女は趣味じゃっなーい!!」バビョーーン

あんじゅ「はぁ・・・やーっとツバサも復活したわね」

英玲奈「そうだな。ここ最近はまともに練習できてなかったからな」

英玲奈「全く・・・私たちはチームなのだから、リーダーには自覚を持ってほしいものだ」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「・・・なんだ?」

あんじゅ「べっつにぃ」

英玲奈「なんだよ・・・」

あんじゅ「ねぇ」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「私たちって、最高よね」

英玲奈「・・・お前がもう少し上手くなったらな」

あんじゅ「はいはーい」

ツバサ「ワッチャードゥ!!」

134: 2015/07/27(月) 19:36:19.13 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「もう一度、ラブライブ?」

英玲奈「そうだ」

あんじゅ「まだ一年も経ってないわよ・・・」

英玲奈「好評だったらしい。思いの外、な」

あんじゅ「ふぅん・・・じゃあ、卒業前にまたでっかい花火を上げられるわけね」

英玲奈「ふっ・・・いい記念になるな」

ツバサ「それだけじゃない」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「・・・」

ツバサ「分からない勝負だから楽しい。負けるかもしれないから燃え上がれる」

英玲奈「μ's・・・か」

あんじゅ「今度こそ、立ち塞がるのね」

ツバサ「そう・・・」

ツバサ「彼女たちに勝たなければ、私たちのA-RISEは終われない」

135: 2015/07/27(月) 19:37:55.74 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

専属コーチ「というわけで、今回のラブライブに備えての新曲もあるわけだが」

ツバサ「あのコーチ。ちょっといいですか?」

専属コーチ「なんだ?」

ツバサ「このラブライブは、私たちが作った曲で出たいんです」

英玲奈「・・・はぁ!?」
あんじゅ「・・・はぁ!?」

専属コーチ「自分たちで・・・って、できるのか?」

専属コーチ「・・・あ、できるんだったな。そういえば」

あんじゅ「め、めんどくせぇ!!」

英玲奈「お前・・・そういうことは事前に相談しろよ・・・」

ツバサ「なんか今思いついた」

あんじゅ「コイツの人生すっごい楽しいんでしょうね」

英玲奈「脳内お花畑とも言うな」

136: 2015/07/27(月) 19:40:03.08 ID:ipU4g7L2.net
~~~

英玲奈「曲を考えるとは言ったが」

あんじゅ「どうしたらいいのよ?」

ツバサ「思ったままの私たちを紡げばいいのよ」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

ツバサ「私たちの思い出を、歌にすればいい」

ツバサ「例えば一年の頃」

英玲奈「あんじゅが頻繁に嘔吐していた記憶しかないぞ」

あんじゅ「おい」

ツバサ「あの時あんじゅ、影で「世界一美しいマーライオン」って言われてたわよ」

あんじゅ「今すぐ同級生たちを粛清する。具体的には全員ワカメちゃんカットにする」

英玲奈「普通は嘔吐する前に諦めるんだよ」

ツバサ「負けず嫌いだったものねぇ」

137: 2015/07/27(月) 19:41:39.23 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「ずっとレッスンとライブの日々だったけどさ」

英玲奈「思えば、色々あったような気もする」

ツバサ「あんじゅがいなくてつまらなかった」

英玲奈「私は清々したがな」

あんじゅ「アンタたちのいない学校生活はそれはそれは快適だったわぁ」

ツバサ「ダウト」

英玲奈「・・・」

ツバサ「ダウト」

英玲奈「・・・フン」
あんじゅ「・・・フン」

ツバサ「二年になった時、あんじゅがA-RISEに入ってくれて本当に嬉しかったの」

あんじゅ「・・・はいはい」

138: 2015/07/27(月) 19:43:25.84 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「思えば、好き勝手やったわね」

英玲奈「それが当然の権利だったからな。適度に息を抜かなければ狂ってしまう世界だ」

あんじゅ「なーんでこんなキッツいことに首突っ込んじゃったんだか・・・」

英玲奈「笑ってくれるファンの為か?」

あんじゅ「そういうの、私はピンとこないわ」

ツバサ「・・・別にアイドルやってるのだって、誰かの為じゃないのよねぇ」

あんじゅ「自分次第だから?」

英玲奈「主役は自分でしょ・・・」ボソッ

ツバサ「分かるでしょ!」
あんじゅ「分かるでしょ!」

ツバサ「よし!これ歌詞に入れよう!!」

あんじゅ「いいんじゃない?」

英玲奈「ふっ・・・悪くない」

ツバサ「よーし!この調子でどんどんいくわよ!!」

139: 2015/07/27(月) 19:44:48.31 ID:ipU4g7L2.net
~翌日~

あんじゅ「・・・なにこの思春期の恥ずかしい妄想」

ツバサ「トランス状態って怖いわね・・・」

英玲奈「なんだよ・・・「超絶美少女アイドル華麗なるロイヤルストレートフラッシュ」って・・・」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「そこはいいでしょ」

ツバサ「「私たちのチョベリグライブで銀河の果てまで完全にフルハウス」とか・・・」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「そこもいいでしょ」

ツバサ「突然だけど英玲奈。A-RISEはデュオで動きましょう」

英玲奈「奇遇だな。これがシンクロニティか」

あんじゅ「はぁマジホワイトキックなんですけどぉ!!?」

140: 2015/07/27(月) 19:46:53.66 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

あんじゅ「ねぇ・・・これって超絶難しくない・・・?」

英玲奈「一人でやれば余裕なんだよ・・・お前らが余計なことばかり言うから・・・」

ツバサ「・・・」

ツバサ(・・・入れたい。アレをどうしても入れたい)ウズウズ

ツバサ(でも・・・)チラッ

英玲奈「極めてクールでセクシャルにいこう」

あんじゅ「野郎も小娘も例外なく孕ませるくらいの艶めかしさこそ私たちの本分よねぇ」

ツバサ(この流れじゃ絶対言えないなぁ・・・)

あんじゅ「で、どこにするの?ツバサ」

ツバサ「へ?なにが?」

英玲奈「これだろ(A-RISEのAのポーズ)」ビシリ

ツバサ「・・・え?」

141: 2015/07/27(月) 19:49:07.82 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「アンタ、自分で吐いたセリフすら忘れたの?」

英玲奈「お前がリーダーになった暁のトレードマークなんだろう?」

ツバサ「え?あ・・・え・・・」

ツバサ「い、いいの・・・?」

あんじゅ「リーダーの命令じゃ仕方ないわよねぇ」

英玲奈「仕方ないな」

ツバサ「・・・」

英玲奈「ま、ダサいがな」

あんじゅ「ちょうどいいハンデよ」

ツバサ「・・・」

ツバサ「うんっ!!」

142: 2015/07/27(月) 19:50:33.72 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「・・・」

ツバサ「・・・」

ツバサ「・・・!!」

ツバサ「ねぇ!あれ!!」

あんじゅ「なに?」

英玲奈「・・・μ'sか」

あんじゅ「は?なんでUTXに?」

ツバサ「ちょっと攫ってくる!!」バビューン
あんじゅ「あ?」
英玲奈「は?」

英玲奈「・・・おい、とうとうA-RISEから犯罪者が生まれてしまったぞ」

あんじゅ「ラストライブは獄中になりそうねぇ」

143: 2015/07/27(月) 19:52:57.24 ID:ipU4g7L2.net
~~~

ツバサ「ようこそ。UTX高校へ」キリッ
英玲奈「・・・」キリッ
あんじゅ「・・・」キリッ

にこ「あ、A-RISE!?」

花陽「あ、あの!よろしければ・・・サイン下さい!」
にこ「ちょ・・・ズルいわよ!」

ツバサ「ふっ・・・いいわよ」キリッ

あんじゅ(めんどくさ・・・)キリッ

英玲奈(余計なことしやがって・・・)キリッ

ツバサ「他のみんなも呼んだら?なんなら一緒にお茶でもどうかしら?」キリッ

穂乃果「ええぇええええ!?」

あんじゅ(おいざけんなさっさと帰せ・・・) キリッ

英玲奈(・・・右から白、チェック、ピンクだな。答え合わせしたい)キリッ

144: 2015/07/27(月) 19:55:21.32 ID:ipU4g7L2.net
~~~

ツバサ「ゆっくりくつろいで。ここはこの学校のカフェスペースとなっているのよ。遠慮なく使って」

花陽「あの・・・さっきはうるさくてすみません・・・」

あんじゅ「いいのよぉ。気にしないで♪」

あんじゅ(うるさいとかそういうのマジでどうでもいいから早く帰れ。仕事以外で演技させんなっつーの・・・)

ツバサ「貴方たちとは一度、挨拶したいと思っていたの」

ツバサ「高坂穂乃果さん?」

穂乃果「へっ!?」

ツバサ「下で見かけた時、すぐ貴方だと分かったわ。映像で見るより本物の方がはるかに魅力的ね」

英玲奈「人ヲ惹キツケル魅力・・・カリスマ性トデモ言エバイイノダロウカ」ブプッ!

真姫「・・・今なんか変な音しなかった?」
あんじゅ「・・・」キリッ

145: 2015/07/27(月) 19:57:06.13 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「・・・私たちね、貴方たちのことずっと注目していたの」

μ's「ええっ!?」

あんじゅ「実は前のラブライブでも、一番のライバルになるんじゃないかって思ってたのよ?」

絵里「・・・」ジーッ

あんじゅ「・・・???」

あんじゅ(え?なに?超見られてる!?私しくじった!?)

ツバサ「貴方もよ」

絵里「え!?あ、はい!」

英玲奈「絢瀬絵里。ロシアデハ常ニバレェコンクールノ上位ダト聞イテイル」ブホッ!

真姫「やっぱり変な音してない!?」
ツバサ「・・・」キリッ

英玲奈(お前ら後で百回泣かす・・・!!!)

146: 2015/07/27(月) 19:59:29.15 ID:ipU4g7L2.net
~~~

希「というわけで、UTX高校の屋上を使ってライブができることになったんやけど」

絵里「・・・」

希「どしたん、えりち?さっきから黙り込んで?」

絵里「いえ・・・まあ、向こうが気付いてないのはよく考えれば当たり前よね。私はあの時点では通行人Aだったわけだし・・・」

真姫「はぁ?何の話よ?」

絵里「なんか・・・悔しいって話」

穂乃果「分かるよ・・・あのA-RISEの王者の風格を目にしたらね・・・!」

花陽「やっぱり・・・A-RISEのライブには・・・私たち」

ことり「敵わない・・・!」

にこ「当たり前でしょうが」

海未「にこ・・・」

にこ「私たちが半端やってた頃からアイドルだったの」

にこ「A-RISEなのよ。私たちの立ち向かうべき相手は」

147: 2015/07/27(月) 20:00:31.21 ID:ipU4g7L2.net
~~~

英玲奈「オラァ!!」スパーン!!

ツバサ「いったぁ!!」

あんじゅ「ちょ・・・本番直前のタイキックはさすがにヤバいって・・・!!」

英玲奈「うらっしゃああああ!!!」スパーン!!

148: 2015/07/27(月) 20:02:11.14 ID:ipU4g7L2.net
~~~

A-RISE「(歌声)」

穂乃果「ふわぁあ・・・」

真姫「・・・すごい」

絵里(優木あんじゅ・・・やはり、二年前とはまるで別人・・・!!)

絵里(あの日の邂逅は白昼夢であったと思わせるほどの、別次元のダンス・・・!!)

にこ「始めは、バラバラの二人だった」

希「・・・」

にこ「それが一人加わり、ハーモニーとなった」

花陽「けれど、そのハーモニーにも弱点があったんです」

にこ「調律者の実力不足」

149: 2015/07/27(月) 20:04:43.10 ID:ipU4g7L2.net
花陽「もちろん、一般基準からしたら超一流なんです・・・でも、あの天才二人は彼女に合わせていた。そうせざるを得なかった」

にこ「するとどう?調和を得た最強は、かつての全力を封印されたの」

絵里「綺羅ツバサと統堂英玲奈には、まだ先があるということなの・・・!?」

海未「いえ。例えそうだとしても、それはチームとしては宝の持ち腐れ・・・無意味です」

にこ「ふっ・・・」

花陽「かつては、だよね?にこちゃん」

にこ「その通り」

にこ「優木あんじゅは、成長し続けた」

150: 2015/07/27(月) 20:07:05.39 ID:ipU4g7L2.net
英玲奈(おそらく、我慢できなかったのだろうな)

あんじゅ「ゴゥ!ゴゥ!ウィーアーフリーダーム!」

英玲奈(お荷物と思われるのが)

ツバサ(私たちは知ってる。貴方がどれだけ足掻いたか)

英玲奈(どれだけ血反吐を吐き、這い上がってきたかを)

ツバサ(滑稽よね・・・自分が一番努力が嫌いって顔してさ)

英玲奈(なぁ・・・気付いているのか?)

ツバサ(もう貴方・・・私たちと変わらない次元まで来ていることに)

あんじゅ「だから・・・ショーッキーンパーリィ・・・」

151: 2015/07/27(月) 20:08:43.92 ID:ipU4g7L2.net
にこ「最強でありながら成長し続けてきたアイドルグループ」

花陽「それが、今のA-RISEなんです」

にこ「そのポテンシャルは未だ未知数」

にこ「まだまだ強くなるわ」

真姫「そんな・・・頂点なのに成長していくアイドルなんて・・・!!」

凛「そんなの勝てっこないよ!!」

穂乃果「勝てるよ」

ことり「穂乃果ちゃん・・・」

152: 2015/07/27(月) 20:10:15.26 ID:ipU4g7L2.net
にこ「・・・本気でできるとでも思ってんの?」

穂乃果「できらぁ!!」

穂乃果「だって、私たちだってそうしてきたから」

穂乃果「私たちだって、そうして今ここにいるから!!」

海未「ふっ・・・」

絵里「その通りよ!」

穂乃果「自分たちも、思いっきりやろう!!」

153: 2015/07/27(月) 20:13:04.17 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

μ's「(歌声)」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

ツバサ「いいわね」

英玲奈「ああ。見事なパフォーマンスだ」

あんじゅ「でも、私たちのが凄いわ」

英玲奈「それは当然だろう」

ツバサ「・・・」

ツバサ「まだよ・・・まだまだよ。スクールアイドルグループ、μ's・・・」

ツバサ「もっと美しくなりなさい」

ツバサ「もっと私たちを楽しませてよ・・・!」

157: 2015/07/27(月) 21:06:19.69 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

専属コーチ「うん。ラブライブ最終予選用の曲の調整も完璧じゃないか」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

専属コーチ「ん?どうしたお前ら」

あんじゅ「なーんかコレジャナイ感」

専属コーチ「あ?」

英玲奈「気が乗らん・・・パフォーマンスをしていて、こんな気分は初めてだ・・・」

ツバサ「多分」

専属コーチ「多分?」

ツバサ「これじゃないから」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

ツバサ「だってこれ、他人の曲なんだもの」

158: 2015/07/27(月) 21:07:32.29 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「私は、二人と悩んだあの曲がいい」

専属コーチ「いや・・・お前ら今までそうやって他人の作った曲でやってきたじゃねぇか」

英玲奈「・・・ふむ」

あんじゅ「分かってないわねぇ、コーチ」

専属コーチ「あ?」

ツバサ「最終予選はShocking Partyでいきます」

専属コーチ「・・・はっきり言うが、あの曲の出来は二流だ」

専属コーチ「いくらお前たちが規格外でも、やはりプロのそれには及ばない」

専属コーチ「それは舐めプだぞ」

あんじゅ「関係ないわ。私たちは私たちのやりたいようにやる」

英玲奈「誰にも文句は言わせない。そうやってここまで来たんだ」

ツバサ「あの曲でしか私たちのA-RISEは完成しない・・・もうそういうとこまできてるのね」

ツバサ「三人じゃなきゃ、ダメなんだ」

159: 2015/07/27(月) 21:09:12.03 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「雪じゃあああ!!」

あんじゅ「うわ・・・ダル・・・」

ツバサ「雪景色じゃあああ!!」ヒャッホゥ

あんじゅ「雪ごときではしゃぐな!全く身長通りのガキなんだから・・・」

英玲奈「おい!雪だるま作ったぞ!!」ビュオオオ

ツバサ「でかっ!?」ビュオオオ
あんじゅ「寒っ!!ドア開けんな!!」ビュオオオ

英玲奈「つがいにするんだ!!お前らも手伝え!!」ビュオオオ

ツバサ「よーっし!まっかせなさーい!!」ビュオオオ
あんじゅ「ざけんな!!さっさとドア閉めろ!!」ビュオオオ

英玲奈「雪合戦もいいな!ああ・・・楽しくなりそうだ!!」ビュオオオオオ

あんじゅ「はぁ?バッカらし・・・」グシャッ
英玲奈「へーい!!」ビュッ

あんじゅ「・・・」スパーンッ
ツバサ「へーい!!」シュッ

あんじゅ「上等じゃオラァ!!大理石入りの雪玉で再起不能にしてやるっつーの!!」ギュッギュッ

ツバサ「口いっぱいに雪玉を詰め込まれた人の負けだからね!」

160: 2015/07/27(月) 21:10:33.82 ID:ipU4g7L2.net
~~~

ツバサ「髪超乱れた」ガタガタ

英玲奈「指先の感覚がないんだが」ガタガタ

あんじゅ「どうすんのよ・・・今日最終予選当日よ・・・」ガタガタ

専属コーチ「この阿呆どもが!!さっさとシャワー浴びてこい!!」

あんじゅ「アンタ大丈夫?」

英玲奈「あ?」

あんじゅ「ショートしちゃわない?」

英玲奈「・・・?」

英玲奈「・・・」

英玲奈「・・・なるほどな」

英玲奈「ぶっ殺!!」

161: 2015/07/27(月) 21:11:46.88 ID:ipU4g7L2.net
~~~

英玲奈「しかし、冷静に考えてみたらなんだこの異常気象は・・・」

ツバサ「止まないわね」

あんじゅ「交通機関とかボロボロじゃないの?これ」

ツバサ「・・・あ!」ピコンッ

あんじゅ「あ?」

ツバサ「μ'sだ!」

英玲奈「お前はμ's探知機か・・・」

ツバサ「氏合前の挨拶よ!」スタコラサッサー
英玲奈「おい引っ張るな!!」ズルズル
あんじゅ「め、めんどくさ・・・」ズルズル

162: 2015/07/27(月) 21:13:42.70 ID:ipU4g7L2.net
凛「わぁあ・・・」

花陽「すごい・・・今からここで歌うなんて・・・」

凛「綺麗だにゃ~・・・」

真姫「本当にここが一杯になるの?この天気だし」

ツバサ「びっしり埋まるのは間違いないわ」キリッ

μ's「っ!?」

絵里(A-RISE・・・!!)

希(まさかここで出てくるとは・・・)

あんじゅ「かんっぜんにフルハウス・・・最終予選に相応しいステージになりそうねぇ」キリッ
???「ブホッ!」
???「プフっ!」

真姫「また何か変な音出なかった!?」
花陽「へ?」
凛「真姫ちゃん緊張しすぎだにゃ~」

ツバサ「・・・」キリッ
英玲奈「・・・」キリッ
あんじゅ(コイツら後でいてこます・・・!!)

163: 2015/07/27(月) 21:15:49.89 ID:ipU4g7L2.net
にこ「A-RISE・・・」

真姫「もう対等よ」

にこ「・・・」

英玲奈(・・・む?)

英玲奈「ドウヤラ、全員揃ッテナイヨウダガ?」
???「ブハゥォ!!」
???「フホホホホ!!」

真姫「なんかA-RISEの喋る時に変な擬音流れてるわよ!間違いないわ!!」
花陽「真姫ちゃん・・・」
凛「可哀想に・・・頭が」

あんじゅ(ふ、不意打ちは反則でしょうが・・・!)プルプル

ツバサ(や、ヤバい・・・体つねってないとシリアスモードが保てない・・・!)プルプル

英玲奈「・・・」ギリギリ

164: 2015/07/27(月) 21:17:10.64 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「高坂さんたちはどうしたのかしら?」

絵里「実は・・・穂乃果たちはまだこの会場に来てないんです」

ツバサ「・・・へ?」

希「ウチらの学校で用事を済ませてから来るはずだったんやけど・・・この悪天候でしょ?」

花陽「交通機関が機能してないみたいで・・・その・・・」

絵里「もしかしたらあの子たち・・・間に合わないかも・・・」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

A-RISE「はぁああああああああああ!!!!?」

μ's「っ!!?」ビックゥ

165: 2015/07/27(月) 21:18:17.53 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「またかよ!!またこれかよ!!!ざけんな!!!」

花陽「え?・・・へっ!?」

英玲奈「くそうμ'sめ!!どれだけ私たちをコケにすれば気が済むんだ!!?」

希「あ、あの・・・」

ツバサ「私たちがどれだけ貴方たちとの対決を待たされたと思ってるの!?」

にこ「・・・」

にこ「誰だこいつら?」

ツバサ「もぉおおおおおおおお!!!」

166: 2015/07/27(月) 21:20:21.17 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「車よ!!車を出して高坂さんたちを送り出すのよ!!」

英玲奈「それができたら苦労しないんだよ!!」

あんじゅ「交通機関が麻痺してるって言ってんでしょうが!!」

ツバサ「じゃあヘリよ!!空からバビューンなら楽勝でしょうが!!」

英玲奈「それができたら全世界の遭難者は苦労しないんだよ!!」

あんじゅ「この猛吹雪でヘリが飛ぶか馬鹿チビ!!」

ツバサ「うわぁああん!!馬鹿って言う方がバカぁああ!!」

あんじゅ「バーカバーカ!!」

英玲奈「お前ら二人とも馬鹿なんだよ!!」

凛「・・・え?ヘリ自体は持ってるの!?」

希「流石はUTX・・・」

167: 2015/07/27(月) 21:22:15.14 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「μ'sと戦えなきゃ意味がない!!」

英玲奈「ああそうだ!!」

あんじゅ「その通りよ!!」

真姫「は・・・?」

にこ「あ、A-RISE・・・そこまで私たちのことを・・・」

花陽「か、感激です・・・」

花陽「・・・感激、かなぁ?」

あんじゅ「アンタたちをギタギタにすることが!!」

英玲奈「お前らのプライドをズタズタにすることが!!」

ツバサ「私たちの最後の目標なのよ!!!」

希「えぇー・・・」

絵里(優木あんじゅ・・・一年の時とは雰囲気が違うから素ではないと思ってたけど・・・)

絵里「まさかここまでとは・・・」

168: 2015/07/27(月) 21:24:06.27 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

μ's「・・・」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

μ's「・・・」

ツバサ「お、オフレコでお願い・・・します・・・」

絵里「え、ええ・・・」

凛(いや、無理でしょ)ツイッターポチポチ

真姫(こんなん一生忘れられないわよ・・・) 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)

169: 2015/07/27(月) 21:26:35.17 ID:ipU4g7L2.net
~~~

穂乃果「うわぁああん!!ぅ絵里ちゃぁあん!!」ガバァ

絵里「穂乃果・・・」ギュッ

穂乃果「寒かったんだよぉ!怖かったんだよぅ!これでおしまいなんて絶対に嫌だったんだよぉう!!」

絵里「ちょっと!鼻水!!鼻水ついてる!!」

凛「うえぇ・・・えんがちょ」

にこ「まーったく・・・ハラハラさせんじゃないわよ」

花陽「でもこれで、全員揃ったね」

希「これで戦うことができる」

海未「・・・」

ことり「・・・」

絵里「・・・」

穂乃果「A-RISEと」ズビーー

170: 2015/07/27(月) 21:28:20.23 ID:ipU4g7L2.net
~~~

ツバサ「・・・間に合ったようね」

英玲奈「よかった」

あんじゅ「マジでよかった・・・」

英玲奈「ほんと、しっかりしてくれよμ's・・・私たちの努力まで無駄にするところだったんだぞ・・・」ハァ

あんじゅ「ここで棄権なんてされたら、アンタたちの為に調整してきた私たちが馬鹿みたいじゃないの・・・」ハァ

ツバサ「でも、μ'sは揃った」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

ツバサ「今日が事実上の決勝戦」

ツバサ「やっと戦えるのね・・・」

ツバサ「μ's・・・!!」

171: 2015/07/27(月) 21:31:42.46 ID:ipU4g7L2.net
~~~

ツバサ「高坂さん」

穂乃果「へ?ツバサさん!?」

穂乃果「あれ?この次A-RISEの番じゃ・・・?」

ツバサ「そうね。でも、どうしても聞きたいことがあって」

穂乃果「・・・」

ツバサ「貴方は、なんの為にここにいるの?」

穂乃果「・・・」

172: 2015/07/27(月) 21:33:18.52 ID:ipU4g7L2.net
穂乃果「・・・最初は、何かの為だった」

ツバサ「・・・」

穂乃果「音ノ木坂学院は廃校の危機だったんです」

ツバサ「知ってる」

穂乃果「だから、それをどうにかしたくて・・・ガムシャラで」

ツバサ「・・・」

穂乃果「アイドルはピンときました。これしかないって」

ツバサ「・・・」

穂乃果「・・・でも」

穂乃果「違うんだなぁ」

173: 2015/07/27(月) 21:34:56.50 ID:ipU4g7L2.net
穂乃果「とっくに廃校の危機は去っていて」

ツバサ「・・・それでも、貴方は歌った」

穂乃果「そこに理由なんてなかった」

ツバサ(ああ・・・やっぱり・・・)

穂乃果「だから、上手くは言えないけれど」

穂乃果「やりたかったから、今でもここにいるんだ」

ツバサ(この子は、私たちと同じなんだ)

ツバサ「だから、こんなにワクワクさせるのかな・・・?」

穂乃果「負けません」ニッ

ツバサ「百年早いわ」フフン

英玲奈「なにシリアスやってんだお前は!!」

あんじゅ「あと10秒で私たちの出番だっつーの!!」

ツバサ「うそぉ!!?」

穂乃果「・・・」

穂乃果「へへっ」

175: 2015/07/27(月) 21:37:14.12 ID:ipU4g7L2.net
~~~

~あんじゅ『・・・あ?誰よあんた』~

~ツバサ『未来のスーパーアイドル綺羅ツバサよ!よろしく!』~

~~~

~ツバサ『ふふっ!分かる?分かるこれ?』~

~ツバサ『A-RISEの「A」のポーズよ!!』~

~ツバサ『私がA-RISEのリーダーになった暁には、このA-RISEポーズをトレードマークにするのよ!』~

~ツバサ『・・・ふへへっ』~

~英玲奈『キモいな』~

~あんじゅ『キモいわね』~

176: 2015/07/27(月) 21:38:25.56 ID:ipU4g7L2.net
~~~

~あんじゅ『うおおおおおおおおお!!!』~

~英玲奈『逃げたぞ!!追え!!』~

~ツバサ『この綺羅ツバサから逃れられると思うなよぉ!!』~

~~~

~あんじゅ『周りの反応一つ一つ伺って!それで一番になれるわけないっつーの!!』~

~あんじゅ『小物なのよ!!アンタたちなんか・・・あの子らと比べたらさ!!』~

~~~

~ツバサ『パンパカパーン!!』~

~ツバサ『今ここに!新たな綺羅ツバサが誕生しました!!』~

~あんじゅ『よっ!』~

~英玲奈『可愛いぞチキショウ!!』~

177: 2015/07/27(月) 21:39:31.17 ID:ipU4g7L2.net
~~~

~ツバサ『えっへへへぇ・・・新生A-RISEの綺羅ツバサでぇす!』~

~英玲奈『フッフッフ・・・新生A-RISEの統堂英玲奈とは私のことだ』~

~英玲奈『そして!』~

~ツバサ『新生A-RISE最後の一人のぉ!』~

~あんじゅ『落ちたわよ』~

~ツバサ『・・・え!?』~

~あんじゅ『落ちたわよ!!もう完膚なきまでに!!』~

~~~

~ツバサ『こんなのだったっけ』~

~英玲奈『・・・』~

~ツバサ『私たちの目指してたものって』~

~英玲奈『・・・』~

~ツバサ『・・・なんか』~

~ツバサ『楽しくないよ・・・』~

179: 2015/07/27(月) 21:40:33.72 ID:ipU4g7L2.net
~~~

~先輩A-RISE(凡乳)『二人を繋げるピースがいるのさ』~

~先輩A-RISE(凡乳)『それができるのは』~

~あんじゅ『・・・』~

~先輩A-RISE(凡乳)『誰だろうな?』~

~あんじゅ『・・・フン』~

~~~

~英玲奈『・・・ここはUTX頂点の三人以外立入禁止だぞ』~

~???『あら、だったら問題ないわよね』~

~???『今日から』~

~あんじゅ『A-RISEだもの』~

180: 2015/07/27(月) 21:41:28.62 ID:ipU4g7L2.net
~~~

~あんじゅ『・・・』~

~ツバサ『あんじゅ・・・震えてるの?』~

~あんじゅ『は、はぁ!?ンなわけないでしょ?』~

~あんじゅ『この私が、たかが初ライブにビビってるって言いたいの!?』~

~英玲奈『歯がガチガチ鳴っててうるさいんだよ』~

~あんじゅ『チッ・・・』~

~英玲奈『・・・お前は本当に馬鹿だな』~

~あんじゅ『ああっ!!?』~

~ツバサ『ここには私たちがいる』~

~あんじゅ『・・・』~

181: 2015/07/27(月) 21:42:33.82 ID:ipU4g7L2.net
~英玲奈『隣に立っているんだろう?』~

~英玲奈『置いてかれたくなければ、氏ぬ気でついてこい』~

~あんじゅ『・・・』~

~ツバサ『ま、もう二度と置いてってなんてあげないけどね』~

~あんじゅ『・・・ぶゎっかっっじゃないのぉ』~

~あんじゅ『アンタたちの方こそ、この私についてきやがれっつーのぉ!』~

~英玲奈『・・・ふっ』~

~ツバサ『行くわよ!』~

~あんじゅ『優木あんじゅの華麗なる栄光の第一歩・・・台無しにしたら泣かす!!』

182: 2015/07/27(月) 21:43:30.51 ID:ipU4g7L2.net
~~~

あんじゅ「・・・」

あんじゅ(・・・あ、これ氏亡フラグだ)

183: 2015/07/27(月) 21:44:19.88 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

「ラブライブ最終予選を制したグループは」

「ゴクリ・・・」

「音ノ木坂学院!スクールアイドルグループ『μ's』!!!」

「うぉおおおおおおおおおおおおお!!!!」

~~~

184: 2015/07/27(月) 21:45:48.25 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「っざっけんじゃないわよ!!」ガンッ!

ツバサ「あんじゅ・・・」

あんじゅ「私たちが負けるはずがないのよ!!」

あんじゅ「アイツらがどれだけ努力したっていうの!?アイツらがどれだけ血反吐を吐いたっていうの!?」

あんじゅ「どれだけ本気でアイドル目指してるっていうのよ!?」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「引き立て役でしょうが!!私たちの!!」

あんじゅ「私たちの!!!」

ツバサ「あんじゅ!!」

あんじゅ「・・・」

ツバサ「もういいよ」

185: 2015/07/27(月) 21:46:47.90 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「アンタなんでそんなに冷静でいられるの!?」

ツバサ「・・・」

英玲奈「真剣勝負の結果なんだ。見苦しいだろう」

あんじゅ「アンタたちは!!」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「アンタたちは、負けちゃ、いけなかったのに・・・」

あんじゅ「アンタたちだけはぁ・・・!!」ポロポロ

ツバサ「あんじゅ・・・」

英玲奈「泣くなよ・・・」

186: 2015/07/27(月) 21:47:57.93 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「私は別にアイドルになれなくても、女優にだってアーティストにだって何だってなれるけど・・・」

英玲奈「相変わらず妄言だけは一人前だな」

あんじゅ「アンタたちには!!」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「アンタたちには、アイドルしかないんでしょうが・・・」ポロポロ

ツバサ「・・・」

あんじゅ「アンタたちは、それが夢だったんでしょうがぁ・・・!!」ポロポロ

英玲奈「・・・」

ツバサ「・・・」

187: 2015/07/27(月) 21:49:01.48 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「何カッコつけてんのよ・・・この馬鹿どもが・・・!」ポロポロ

ツバサ「・・・」

あんじゅ「泣きなさいよ!!」ポロポロ

英玲奈「・・・」

あんじゅ「悔しい時は泣いていいのよ・・・」

ツバサ「・・・ぁ」

ツバサ「ふ、ふぇ・・・」

ツバサ「うわぁああああああああああああん!!!!」ダバダバ

あんじゅ「うおっ・・・そこまでいくと逆に引くわ・・・」

ツバサ「勝ちたかったよぉおおおおお!!!」ダバダバ

あんじゅ「・・・うん」ギュッ
ツバサ「悔しいよぉおおおおお!!!」ダバダバ

あんじゅ「うんっ・・・!」ポロポロ

英玲奈「・・・」

英玲奈「・・・」ホロホロ

188: 2015/07/27(月) 21:50:43.89 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

~UTX高校の物陰~

ツバサ「・・・誰かいる?」

あんじゅ「そりゃいるわよ。ゾロゾロいるわ・・・」

英玲奈「マズいな・・・」

ツバサ「私たちは最強のスクールアイドルの称号を背負って踊っていた・・・負けは許されなかったのよね」

英玲奈「それがこの体たらくだ。UTXの人間は私たちを許してはくれないだろう・・・」

あんじゅ「許す許さないの次元じゃないっつーの・・・リンチよリンチ」

ツバサ「想像するのも恐ろしいわね・・・」

英玲奈「女のイジメはとんでもないからな・・・」

あんじゅ「電球とかつっこまれて中で割るのよ・・・」

ツバサ「こ、怖ぇ・・・」ガクブル

先輩A-RISE(巨O)「何の話ですの?」

つばえれあん「ぎゃああああああああ!!!」

189: 2015/07/27(月) 21:52:38.08 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「わ、私は食べても美味しくないわよ!!」
あんじゅ「ごめんなさい!ビール瓶までで勘弁して下さい!!」
英玲奈「ビール瓶も嫌だぞ!私は!」

先輩A-RISE(巨O)「はぁ?」

英玲奈「ほら、私なんか仏頂面だしイジメても面白みがないだろう?ここの二人なんかはいい反応すると思うぞ?」
あんじゅ「おいコラ!!」
ツバサ「なに自分だけ助かろうとしてんのよ!!」

先輩A-RISE(凡乳)「どうした?」

先輩A-RISE(巨O)「見つけましたわ」

あんじゅ「よーく考えてみなさい?私ほどの美貌の持ち主をみすみす台無しにする必要なんてないでしょ?人類の宝よ?銅像とか作ってUTXに飾るレベルよ?」
英玲奈「はいお前氏んだー」
ツバサ「先輩。このオラついてる後輩、やっちゃった方がいいっすよ」

先輩A-RISE(貧O)「相変わらずッスねこいつら・・・」

190: 2015/07/27(月) 21:54:48.80 ID:ipU4g7L2.net
~~~

あんじゅ(ああ・・・終わった・・・)

ツバサ(これは終わった・・・)

英玲奈(グッバイ私の純潔・・・)

モブ(委員長)「みんな惜しかったねー」

ツバサ「・・・ん?」

モブ(元気っ娘)「うんうん!惜しかった惜しかった!」

モブ(ビXチ)「私は絶対優勝だと思ってたんだけどなぁ」

あんじゅ「・・・んん?」

モブ(姉御)「やっぱあの雪だね」

モブ(アホの娘)「そうそう!あんなの反則だよーμ's応援しないわけないじゃん!」

モブ(超能力者)「なにぃ?アンタμ's派だったの?」

モブ(オカルト部)「じ、実は私もμ'sに・・・」

英玲奈「んんん?」

191: 2015/07/27(月) 21:56:15.90 ID:ipU4g7L2.net
モブ(普通)「あそこのグループのダンスがさぁ」

モブ(前世は織田信長)「それで言ったら、4位だったとこの曲のメロディとか」

モブ(真姫のストーカー)「やっぱμ'sだよ!天候すら味方につけるその主人公力!」

ツバサ「・・・あれ?根性焼きは?舌で便所掃除は?」

モブ(委員長)「え・・・まさか綺羅さんそんな趣味が・・・」

モブ(カリスマギャル)「さすがにファン辞めるレベルなんですけど・・・」

ツバサ「いや、ないけど。根性焼きよりお好み焼きの方が好きだけど」

192: 2015/07/27(月) 21:57:54.63 ID:ipU4g7L2.net
英玲奈「どういうことだ・・・割りと優しく迎え入れられてるぞ・・・」

あんじゅ「というか、あんまり私たちに興味なさそうなんだけど・・・」

先輩A-RISE(貧O)「それは気ぃ使ってんスよ」

先輩A-RISE(凡乳)「負けた本人が一番悔しいってことをここの連中は嫌と言うほど知っているからね」

先輩A-RISE(巨O)「皮肉にも貴方たちのおかげでね」

ツバサ「あ、うん。だからこそ私たちにはそれはもう壮大なヘイトが溜まっていて・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「馬鹿だな、お前」

あんじゅ「UTXのA-RISEだったのにつまらない自尊心でそれを降ろされた馬鹿がいるらしい」

先輩A-RISE(貧O)「この期に及んで喧嘩売ってくるとか・・・」

先輩A-RISE(巨O)「もはや生き甲斐なんですのね・・・」

193: 2015/07/27(月) 21:59:37.85 ID:ipU4g7L2.net
先輩A-RISE(貧O)「たしかに、A-RISEになるということはUTX生徒のほとんどの嫉妬を集めるってことっスけど」

先輩A-RISE(凡乳)「それと同じくらい、お前たちに羨望の目を向けるファンがいるってこと」

ツバサ「あ・・・」

先輩A-RISE(巨O)「UTX最強の称号、A-RISEに負けは許されない。それはもちろんそうですの」

先輩A-RISE(貧O)「でも現実はこんなもんっスよ。ま、そう思ってたのは当事者だけってことっスかねぇ」

あんじゅ「なによ・・・そんなもんなの・・・」

英玲奈「馬鹿馬鹿しい・・・」

先輩A-RISE(凡乳)「這い上がりな」

先輩A-RISE(凡乳)「『負けたことがある』というのがいつか、大きな財産となる」

ツバサ「先輩・・・」

英玲奈「私のバイブルの名言パクるの止めろ」

あんじゅ「ていうかアンタたちとっくに卒業してんでしょ。ダブり?」

先輩A-RISE(凡乳)「お前らいつでもどこでも絶好調だな」

凄腕SP(何度世界を救ったって愛する女一人守れなかった者)「青春だねぇ・・・」

194: 2015/07/27(月) 22:01:26.54 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

穂乃果「μ'sを一言で、かぁ・・・」

ことり「なかなか難しいよね。九人性格もバラバラだし、一度に集まったわけでもないし」

穂乃果「あ、石鹸じゃない!」

海未「馬鹿にしてるんですか?」

ツバサ「高坂さん」

穂乃果「へ、ツバサさん?」

ツバサ「ちょっといいかしら?」

穂乃果「え、あ・・・はい」

穂乃果「お、お礼参りですか・・・?」ビクビク

ツバサ「ねぇ、もしかして他の子たちから変なこと聞かなかった?」

195: 2015/07/27(月) 22:04:18.64 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「練習は頑張ってる?」

穂乃果「はい!本戦ではA-RISEに恥ずかしくないライブをしなきゃって、みんな張り切ってます!」

ツバサ「そうね。そうでなきゃ困るわ」

穂乃果「・・・」

ツバサ「・・・」

穂乃果「分かってます」

ツバサ「・・・」

穂乃果「私たち、運が良かったんです」

196: 2015/07/27(月) 22:05:56.03 ID:ipU4g7L2.net
穂乃果「私たちの実力は、結局A-RISEとは全然比べ物になんてならなかった」

ツバサ「・・・」

穂乃果「最終予選の映像、毎日目に焼き付くくらい見てます」

ツバサ「奇遇ね。私も」

穂乃果「外から見ると分かるんだなぁ・・・全然違う」

穂乃果「全然、まだまだなんだって」

ツバサ「・・・」

穂乃果「だから・・・だからその・・・えっと・・・」

ツバサ「ふふっ」

穂乃果「・・・えっ!なんでここで笑いが!?」

ツバサ「慰めるのが下手ね。高坂さんは」

穂乃果「あ・・・」

197: 2015/07/27(月) 22:07:21.24 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「舐めないでもらいたいわ」

穂乃果「・・・」

ツバサ「μ's如きにやられて腐るA-RISEじゃない」

穂乃果「・・・そうですね」

穂乃果「そうですよねっ!」

ツバサ「それより高坂さん。私はあなたのことが心配だわ!」

穂乃果「ええっ!?」

ツバサ「最終予選の二番のサビのとこ、ダンストチってたでしょ?」

穂乃果「げっ!バレてる!!」

ツバサ「そんなことでは困るわ!A-RISEに勝ったμ'sはラブライブを優勝しなければならない!」

ツバサ「あなたたちは既にA-RISEの名をも背負っているのよ!!」

穂乃果「な、なんだってー!!?」

ツバサ「というわけで、特別コーチを呼びます」

穂乃果「・・・へ?」

198: 2015/07/27(月) 22:09:16.06 ID:ipU4g7L2.net
~~~

海未「はい!ワンツー!ワンツー!」

絵里「ラブライブ本戦への出場も決まったことだし、練習も気合を入れるわよ!」

希「そ、それにしたってこの量は・・・」ゼェゼェ

凛「き、キツいにゃー・・・!」ゼェゼェ

???「・・・」

???「全く・・・見ちゃいられないな」

花陽「へ・・・?」ハァハァ

???「ダンスってのはなぁ・・・もっとこう」シュタッ

ことり「っ!?」ビクッ

???「こうして」シュバババババ

真姫「す、すご・・・!!」

???「こうだろうが!!」キュピーン

海未「う、美しい・・・」

海未「おや?なんだか既視感が」

199: 2015/07/27(月) 22:11:51.72 ID:ipU4g7L2.net
穂乃果「というわけで、私たちの特別コーチをしてくれることになった綺羅ツバサさんと統堂英玲奈さんです!」

ツバサ「ヨロ!」

英玲奈「よろしく、雑魚ども」

英玲奈「私の超絶技術は天性のものだからお前たちのような凡人に果たして理解できるかは定かではないが、まあ卒業までやることなくて暇だから付き合ってやる」

英玲奈「せめてあんじゅレベルにはなってくれよ。お前たちのようなパンピーにはそれが限界だろうからな」

真姫「この女息を吐くように私たちのこと馬鹿にしてくるわよ!?」

希「やりなれてるね。毒を吐くことを」

花陽「あ、A-RISEの指導の元で練習ができるなんて・・・感激です!」

英玲奈「はっはっは、そうだろうそうだろう」

凛「かよちんなんだか目にハイライトが入ってないよ?」

にこ「気をしっかり持ちなさい、花陽。あれはもはや私たちの中のA-RISEとは別物よ・・・」

200: 2015/07/27(月) 22:14:40.33 ID:ipU4g7L2.net
真姫「ふんっ!私たちに負けた人なんかに教えられることなんて一つもないわ!」

英玲奈「自惚れるなよ、お嬢」

真姫「お嬢!?」

英玲奈「お前たちの勝因はたった一つ。たった一つのシンプルな理由だ」

英玲奈「天気と曲が偶然噛み合っていたから、なんとなくいい雰囲気に見えた」

希「ざ、ザックリと痛いところを・・・」

英玲奈「実力以外の要素で勝ちを貰う気分はどうだ?このラッキーガールども」

真姫「か、完全に負け惜しみじゃない!!」

英玲奈「だが私はそれを許そう。スポーツだって雨が降ってもやるからな。それが試合を左右しても奴らは文句を言わん」

英玲奈「そう・・・スポーツ選手とは紳士なのだ・・・」ホロリ

凛「この人もうやりたい放題だよ・・・」

にこ「ああ・・・私が愛したA-RISEが壊れていく・・・こんなのA-RISEじゃない・・・」ポロポロ

201: 2015/07/27(月) 22:17:22.76 ID:ipU4g7L2.net
絵里「・・・あの」

ツバサ「ん?」

絵里「優木さんはいないんですか?」

英玲奈「ああ、アイツはサボりだ」

ツバサ「こういうのに参加するタイプじゃなくてね、あの子」

絵里「・・・そうですか」

希「・・・えりちって優木さんのファンなん?」

絵里「へ!?」

ことり「そういえば・・・前から妙に優木さんのこと気にしてるよね・・・?」

花陽「ええっ!?絵里ちゃんもA-RISEのファンだったのぉ!?」

絵里「ち、違うわよ!」

絵里「・・・多分」

202: 2015/07/27(月) 22:19:01.00 ID:ipU4g7L2.net
真姫「ちょっと!私たちはもう対等なのよ!どいつもこいつも、ライバルのファンってどういうことよ!?」

ツバサ「あら、ライバル同士がファンになっちゃいけないなんてルールはないわよ?」

真姫「ヴェ・・・?」

ツバサ「私だってμ'sのファンだもの」ピース

にこ「ええっ!?」

英玲奈「私は違うがな」

希「えぇー・・・」

ツバサ「ていうかそうなのよ!あのね!誰よりも早く貴方たちの魅力に気付いたのね、実は私なのよ!?」

ツバサ「聞く?聞いちゃう!?私がどれだけμ'sに先見性を持っていたか!聞いちゃう!?」

ツバサ「今日はもう練習なしね!私のトークショーね!!」ワクワク

英玲奈「おい勝手に決めるな。コイツらにはまず50キロランニングしてもらって、その後各種筋トレを500回3セットずつしてもらわにゃならん」

真姫「氏ぬわ!!」

にこ「どこのアスリート養成校よ!!」

203: 2015/07/27(月) 22:20:38.27 ID:ipU4g7L2.net
穂乃果「・・・」

穂乃果「へへっ」

ツバサ「あ、それとね高坂さん」

穂乃果「はい?」

ツバサ「もう二度と、自分たちを卑下するようなこと言っちゃダメよ?」

穂乃果「・・・」

ツバサ「これ、お姉さんとの約束ね!」

穂乃果「・・・はいっ!!」

英玲奈「ドチビが姉面するとかコメディだな」

ツバサ「身長はそんなに関係ねぇーー!!」

204: 2015/07/27(月) 22:23:24.12 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

???(ダンス中)「ふっ!ほっ!はぁっ」フラフラ

???(ダンス中)「ひゃあ!」コケッ

???「うぅ・・・」

あんじゅ「もっと足元を意識して踊ったらどう?」

???「へ・・・ああっ!!」

???「A-RISEの優木あんじゅさん!?」

あんじゅ「ふふっ」

205: 2015/07/27(月) 22:25:04.57 ID:ipU4g7L2.net
???「あの・・・A-RISEの優木あんじゅさんにお会いできるなんて嬉しいです!」

あんじゅ「そう?そう言ってもらえるとこっちも嬉しいわぁ」

あんじゅ「スクールアイドルなの?」

???「いえ・・・私はまだ中学生三年で・・・あ、でも!来年はやろうと思ってます!」

???「大好きなμ'sのいる音ノ木坂で!!」

あんじゅ「・・・」ピクッ

???「あ、ごめんなさい・・・A-RISEは最終予選でμ'sに負けちゃったのに・・・」

あんじゅ「い、いいいいいのよぉ・・・気にしないで・・・」ピクピク

あんじゅ「そうだ。せっかくだから、ちょっとお姉さんとレッスンしない?」

???「え・・・?」

あんじゅ「未来のスーパーアイドルのお手伝い、させてほしいなぁ」

???「えぇえええええええ!!?」

206: 2015/07/27(月) 22:26:34.06 ID:ipU4g7L2.net
~~~

???「あの・・・ありがとうございます!」

???「今日だけで私、ものすごく上手になった気がします!」

あんじゅ「あなた才能あるわよぉ。これからも頑張って」

あんじゅ「ふふっ・・・これでA-RISEのこと、少しは見直したかしら?」

???「ご、ごめんなさい・・・」

あんじゅ「あらあら、怖がらせちゃったかしら・・・ごめんなさいねぇ」

あんじゅ「・・・じゃあ私はもう行くわね」

???「はいっ!今日は本当にありがとうございました!」

あんじゅ「あ、いけないわ」

???「?」

あんじゅ「未来のトップアイドルのお名前、まだ聞いてなかったわね」

???「あ、私・・・」

亜里沙「絢瀬亜里沙っていいます!」

207: 2015/07/27(月) 22:27:52.03 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「亜里沙・・・絢瀬?」

亜里沙「は、はい!μ'sの絢瀬絵里は、私のお姉ちゃんなんです!」

あんじゅ(絢瀬・・・絢瀬・・・はて・・・)

あんじゅ「・・・」

亜里沙「あれ?あんじゅさん・・・?」

あんじゅ「・・・あぁああああああ思い出したぁああああああ!!」
亜里沙「っ!!?」ビックゥウウウウウ

あんじゅ「絢瀬絵里・・・そう・・・そうだったのね・・・」

亜里沙「あ、ああああの・・・」ビクビク

あんじゅ「あ、ごめんね?なんでもないのよ?」

208: 2015/07/27(月) 22:29:54.34 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ(そっか・・・あの時のパツキンがあの子だったのね)

あんじゅ「・・・じゃあ、もう行くわね」

亜里沙「あ、はい!」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「お姉ちゃんに言っておいて」

亜里沙「へ・・・?」

あんじゅ「やっぱり私の目に狂いはなかったじゃない・・・ってね」

亜里沙「え?そ、それはどういう・・・」

あんじゅ「・・・ナーイショ♪」

あんじゅ「じゃあね。絢瀬ちゃん」スタスタ

209: 2015/07/27(月) 22:33:24.77 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

ツバサ「校長先生に呼び出しくらった」

あんじゅ「・・・とうとうこの時が来たわね」

英玲奈「むしろ遅過ぎだろ・・・今日まで生きた心地がしなかったぞ・・・」

ツバサ「どうなると思う?」

あんじゅ「ま、結果を残せなかった奴らに下る処罰なんて大体予測つくでしょ?」

ツバサ「・・・クビかぁ」

あんじゅ「クビもなにも、私らもう卒業するし」

ツバサ「じゃあコネ取り消しとか?」

あんじゅ「コネなんかあったの?」

ツバサ「知らないけど」

英玲奈「なるようにしかならんさ」

あんじゅ「・・・」
ツバサ「・・・」

英玲奈「覚悟を決めろ」

210: 2015/07/27(月) 22:35:14.66 ID:ipU4g7L2.net
~~~

校長「・・・」

ツバサ「・・・覚悟はできています」

英玲奈「どのような処罰も受け入れます」

校長「・・・」

あんじゅ「・・・あのっ!」

校長「何かね」

あんじゅ「あ・・・その・・・全部私のせいっていうか・・・」

あんじゅ「つ、ツバサと英玲奈はよくやっていました!悪いのは全て私なんです!」

ツバサ「ちょっとあんじゅ・・・」

英玲奈「馬鹿かお前は・・・!」

あんじゅ「校長先生だって分かってるでしょう?二人は天才なんです。アイドルになる為に生まれたっていうか・・・」

校長「・・・」

あんじゅ「ずっとアイドルになることを夢見ていて・・・」

211: 2015/07/27(月) 22:39:15.91 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「私なんか全然二人についていけてなくて・・・だから悪いのは全部私で!」

校長「・・・」

あんじゅ「あのっ!二人の夢を奪わないであげて下さい!!」

あんじゅ「罰は全部私が・・・!!」

英玲奈「もういい!止めろ馬鹿女!!」

ツバサ「先生!こう言っているけどあんじゅは他の誰よりも努力して・・・!」

英玲奈「そういうことじゃないんだよ!お前も黙ってろ!!」

校長「A-RISEは、UTX最強の称号だ」

つばえれあん「・・・」

校長「傷が付いたブランドなどもう必要ない」

校長「A-RISEの名はUTXから抹消する」

212: 2015/07/27(月) 22:40:39.11 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「そ、そんな・・・」

英玲奈「私たちがA-RISEというグループを潰してしまったのか・・・」

あんじゅ「・・・っ」

校長「必要ないんだ。もう、そんなものは」

校長「だから持って行きなさい」

つばえれあん「・・・」

つばえれあん「???」

校長「もうA-RISEというグループはUTXから卒業させる」

英玲奈「あ、あの・・・それはつまりどういう・・・?」

校長「これからA-RISEの名を聞くことになるのは、ここではなくなるということだ」

ツバサ「???」

213: 2015/07/27(月) 22:42:09.58 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「それって・・・」

校長「優木あんじゅ」

あんじゅ「は、はいっ!」

校長「綺羅ツバサと統堂英玲奈がアイドルを本気で目指していることは君の口から聞いたが」

校長「君自身はどうなんだね?」

あんじゅ「・・・へ?」

あんじゅ「わ、私は・・・」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「・・・」

あんじゅ「アイドルにはやっぱり本気になれない」

校長「・・・」

あんじゅ「でも、二人をトップアイドルにしてあげたいと思うわ」

215: 2015/07/27(月) 22:47:40.77 ID:ipU4g7L2.net
校長「うん。それでいいよ」

あんじゅ「校長先生・・・」

校長「好きなだけ模索すればいい。好きなだけ思うようにやればいい」

校長「いつか、それが君の中でかけがえのない思い出となるなら」

校長「私はそれが正解だと思うよ」

あんじゅ「・・・よく分からないわ」

校長「はっはっは」

ツバサ「・・・」

英玲奈「・・・」

校長「私は、私の教え子たちがどれだけ頑張ったかを知っている」

校長「プロデビューだ、A-RISE」

つばえれあん「・・・」

校長「今度は、負けるなよ」ニヤッ

つばえれあん「・・・はい!!」

217: 2015/07/27(月) 22:49:17.25 ID:ipU4g7L2.net
~~~~~~
~~~

あんじゅ「なーんか拍子抜けだったわね」

英玲奈「まあ、そうだな」

あんじゅ「天下のUTXも意外とぬるま湯なのねぇ」

英玲奈「ひねくれ者め」

あんじゅ「アンタに言われたくないっつーの」

英玲奈「しかし、面白いことは聞けたな」

あんじゅ「はぁ?」

英玲奈「まさか、お前がそんなに私たちのことを好きだったとはな」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「・・・」ニヤニヤ

あんじゅ「忘れろ!!!」

218: 2015/07/27(月) 22:51:17.59 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「あれは嘘よ!!」

英玲奈「はいはい」ニヤニヤ

あんじゅ「校長の野朗の油断を誘ったのよ!!」

英玲奈「分かってる分かってる」ニヤニヤ

あんじゅ「何笑ってんのよ!!」

英玲奈「別に何でもないぞ?別にな」ニヤニヤ

あんじゅ「優木あんじゅはハサミを装備した」

英玲奈「待て。これからプロの舞台に立つ大切な体だ」

219: 2015/07/27(月) 22:52:30.75 ID:ipU4g7L2.net
英玲奈「ったく・・・今日は卒業式なんだから、おふざけはその辺にしておけよ」

あんじゅ「その台詞、アンタにそのままそっくり返すわ」

英玲奈「私もだ」

あんじゅ「は?」

英玲奈「私もお前たちが好きだぞ」

あんじゅ「・・・」

英玲奈「A-RISEは最高だ」

あんじゅ「・・・ふん」

英玲奈「ところで」

英玲奈「卒業式も制服で来るものなのか・・・?」

あんじゅ「学習しないわねアンタ」

220: 2015/07/27(月) 22:53:49.25 ID:ipU4g7L2.net
英玲奈「もう卒業なんだから服装は自由だと思うだろ!?」

あんじゅ「一般的には最後の日だからこそ制服でいようと思うんだけど」

英玲奈「参るな・・・庶民と違った思考回路を持つと」

あんじゅ「アンタのそれ社会的に駄目な方向だからね」

ツバサ「そこで綺羅ツバサちゃんの登場!!」

あんじゅ「どのタイミングよ・・・」

ツバサ「なーんか私抜きで格好いいことやってなかった?」

あんじゅ「滑稽なことはやってるわよ。これが」

英玲奈「社会はいい加減私に合わせることを覚えろよ!!」

221: 2015/07/27(月) 22:55:11.83 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「大丈夫大丈夫!今日もちゃーんと予備の制服持ってきてるから!」パサッ

あんじゅ「人は過ちを繰り返す・・・」

英玲奈「もうオチが見えてるんだよ」

ツバサ「奇跡が起こるかもしれないでしょうが!!三年間培ったものが!!」

あんじゅ「奇跡なんて儚いのね・・・」

英玲奈「ああ・・・現実は残酷だ」

ツバサ「奇跡は自分の手で起こすもの!!さあ着なさい!!」

英玲奈「いや、私ももう有名になってしまった身だからな」

あんじゅ「セクシャルなスクープは避けたいわね」

ツバサ「くそう!くそう!!」

222: 2015/07/27(月) 22:56:34.01 ID:ipU4g7L2.net
あんじゅ「さて、お遊びはここまでよ」

ツバサ「私は真面目なのにぃ!!」

あんじゅ「卒業式まで遅刻じゃ流石に私たちを応援してくれたUTX生たちに申し訳ないわ」

英玲奈「ほう・・・お前がそんなことを言うとは、時は人を変えるな」

あんじゅ「私の制服なら入るでしょ?」パサッ

英玲奈「なんでお前まで予備を持ってるんだ・・・」

あんじゅ「アンタたちの行動なんてもう想定内なのよ」

ツバサ「私だって英玲奈がこうなることは分かってたんだからね!!」

英玲奈「お前らエスパーなのか・・・」

あんじゅ「まーったく、ほんっとA-RISEは私がいないとどうしようもないんだからぁ」

ツバサ「そうね」

英玲奈「ああ。お前がいないと駄目だ」

あんじゅ「うえっ!?」

223: 2015/07/27(月) 22:59:10.77 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「これからもずっと一緒」

英玲奈「私たちはもう三人じゃないとダメなんだ」

あんじゅ「ど、どうしちゃったのよアンタたち・・・」

英玲奈「隙あり!!」シュッ
あんじゅ「させるかっての!!」ヒラリ

英玲奈「ほほぅ・・・私のスカートめくりを躱すか」

あんじゅ「はっ!見え見えなのよ!」

ツバサ「天空真剣奥義!重ね鎌鼬!!」ピラッ
あんじゅ「ぎゃあ!!」

ツバサ「水色だった!」

英玲奈「馬鹿が。勝負所くらい黒を履け」

あんじゅ「知恵をつけやがってこの悪ガキども・・・!!」

224: 2015/07/27(月) 23:01:48.78 ID:ipU4g7L2.net
ツバサ「UTXは卒業するけど、私たちの物語は終わらない!」

英玲奈「遅れるなよ?腹黒女」

あんじゅ「こっちの台詞よ。男女」

ツバサ「プロの世界へ殴り込みよ!!」

あんじゅ「その前に、まずはA-RISEの卒業ライブだっつーの」

英玲奈「UTXでのライブは素を出していいから楽だな」

あんじゅ「そりゃあアンタはね・・・プッ」

ツバサ「これからもよろしくねっ!英玲奈!あんじゅ!」

あんじゅ「はいはい」

英玲奈「それなりにな」


やがて世界を制する運命にあるアイドルグループ『A-RISE』

彼女たちの物語は、始まったばかりであった。

225: 2015/07/27(月) 23:02:48.34 ID:ipU4g7L2.net
終わった

226: 2015/07/27(月) 23:03:39.59 ID:a6mZXYck.net
乙!駆け抜けたね!面白かった!

227: 2015/07/27(月) 23:07:43.29 ID:Trc/F9yq.net

228: 2015/07/27(月) 23:09:32.20 ID:xh9Sg955.net
おつう

242: 2015/07/28(火) 04:13:42.35 ID:dTEy6NL8.net
いいキャラしてるアライズだなぁ

258: 2015/07/30(木) 23:40:52.44 ID:9nw5PKER.net
おもしろかった
アライズは公式でもうちょっと掘り下げてもよかったよな

260: 2015/07/31(金) 16:46:16.85 ID:QfI4BPo9.net
これは乙と言わざるを得ない
乙!

引用元: ツバサ「本当のA-RISEを知られてはいけない」