真姫「まきちゃん」

凛「じゃぁ一体どうすれば・・・」

花陽「何でこうなっちゃったの？」

凛「それは分からないニャ」

花陽「なら希ちゃんのところに行こうよ！！こういうのには詳しそうだし！」

凛「はっ！そうにゃそうにゃ！行くよ真姫ちゃん！！」

真姫「まきちゃん」

～部室～

凛「―ということなのにゃ」

希「うん、全くわからんけどな」

花陽「そんなぁ～・・・」

凛「じゃぁ一体どうすれば・・・」

花陽「もう真姫ちゃんを救う方法はないの・・・？」ｼｸｼｸ

希「ていうかさ」

りんぱな「「？」」

希「真姫ちゃんのママに頼めばよくない？」

りんぱな「「！！」」

凛「そうにゃ！それがいいにゃ！さすが希ちゃん！！」ｸﾞｯ

希「気づかんかったんやな・・・」ｱﾊﾊ･･

花陽「そうと決まれば早速西木野総合病院に行こう！」

真姫「まきちゃん」

～西木野総合病院～

ｼｰﾝ

凛「さぁ・・早速行くにゃ！」

希「ちょっと待って」

凛「？」

希「何か静かすぎへん？」

凛「そんな事ないにゃいつも通りにゃ」

希「そう・・・ならえぇけど・・・」

希（まきちゃんって声が聞こえてこーへん・・気のせいやろか・・？）

真姫「まきちゃん」

凛「分かったニャ真姫ちゃん早く行くにゃ」

花陽「じゃぁ行こう！」

希「あーごめんウチは外で待機しとくわ」

凛「分かったニャ」

花陽「すぐ帰ってくるね」

希「了解」

～院内～

ｼｰﾝ

凛「すみませーーーん！！真姫ちゃんママーーー！！」

花陽「ちょっと怖いねぇ・・」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

真姫「まきちゃん」

凛「そうかにゃ？」

花陽「うん・・希ちゃんの言ってた通り少し静かすぎる気もするし・・・」

凛「んー？まぁ確かに言われてみるとそんな気もするけど・・・きっと気のせいニャ！！」

花陽「そ、そうだよね」

凛「早く真姫ちゃんをなおしてもらって帰るニャ！」

花陽「うん・・」

真姫「まきちゃん」

～院長室前～

凛「あ、きっとここにゃ」

花陽「勝手に入っちゃって大丈夫かな・・？」

凛「真姫ちゃんもいるし大丈夫にゃ」

真姫「まきちゃん」

凛「すみませーーん・・」

真姫ママ「・・・。」

花陽「あ、真姫ちゃんママ」

凛「あの～ちょっといいですか？」

真姫ママ「・・・。」

凛「あれ？聞こえてないのかニャ？」

真姫ママ「～」

花陽「え？今なんて―

凛「かよちんよけるニャ！！」

ｶﾞｯﾊﾞﾀﾝ!!

花陽「いたたた・・・凛ちゃん？」

患者「まきちゃん」ｷﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

凛「ッグ・・！」

花陽「え、え？」

真姫ちゃん「まきちゃん」

凛「かよちん早く逃げるニャ・・・」

花陽「で、でも・・・」

凛「早く！！」

花陽「！」ﾋﾞｸｯ

花陽「でも・・凛ちゃんが！！」

凛「だからこそニャ・・・外で待ってる希ちゃんにこのことを・・・」

花陽「分かった・・・！」

患者「まきちゃん」ｶﾞｯ

花陽「ひぃ！？」

凛「てや！！」ｹﾞｼｯ

患者「まきちゃん・・・」ｶﾞｸ

花陽「じゃ、じゃぁすぐ戻ってくるから！」

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

凛「真姫ちゃんママ・・・どうしてこんな事に・・・ッ！！」

真姫ママ「・・・。」

真姫ママ「まきちゃん」

凛「！！」

真姫ママ「まきちゃん」

真姫「まきちゃん」

患者「まきちゃん」

凛「味方は一人もいないってことかニャ・・・」

患者「まきちゃん」

凛「ッッ！！」

凛（なんだか・・・変な気分に・・・なにも考えられな・・・い）

凛「―まきちゃん」

～病院前～

希（三人共ホンマに大丈夫やろか・・・）

希「ちょっと様子見に行ってこよかな・・・」

希「あれは・・？」

花陽「・・・。」

希「花陽ちゃん？なんで一人なん？」

花陽「～」ﾎﾞｿ

希「え？」

花陽「まきちゃん」

希「！そんな・・・花陽ちゃんまで・・・・」

ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞ

希「病院から患者が・・・？でも明らかに数が少ない・・・」

希「あ！真姫ちゃんに真姫ちゃんママに凛ちゃんまで！！」

真姫「まきちゃん」

真姫ママ「まきちゃん」

凛「まきちゃん」

希「そうか・・・この病院から抜け出した患者もいるってわけやね・・・」

花陽「まきちゃん」ﾊﾞｯ

希「あぶなっ！」

希「これは大変な事になったな・・・」

花陽「まきちゃん」

希「とりあえず・・・今は逃げるのが先やん！！」

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

希「μ'sの皆にも知らせな・・・！！」

希「これでよしと・・・」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

希「とりあえず・・・部室に戻ろう・・・」

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

ﾊﾞｯ!!

患者「まきちゃん」ﾌﾞﾝｯ

希「！」ｯｻ!

希「あぶな・・・っくちょっと擦りむいたやん・・・・」

患者「まきちゃん」ｶﾞｸｶﾞｸ･･･

希「？」

患者「まきちゃん」ﾌﾞﾊﾞｧ!

希「うわぁ血吐いた！？」

希「あ、ちゃうわトマトや」

希「とにかく！ウチは先を急いでるんやほな！」

患者「まきちゃん」ﾊﾞｯ

希「どうしてもウチの邪魔するって言うねんな・・・」

希「ならしゃーない・・・スピリチュアルブロー！！！」ｶﾞﾝ!

患者「まきちゃん！？」ｶﾞｸ

希「手荒やけどしゃーない！部室に急ごう！！」

～部室～

ｶﾞﾁｬ

希「はあ・・・はぁ・・・」

穂乃果「あ、希ちゃん」

希「穂乃果ちゃん・・・他の皆は・・？」

穂乃果「皆なら病院に向かったよ？」

希「！！」

穂乃果「皆真姫ちゃんが心配だったからって・・・
　　　　私は希ちゃんが来るかもしれないからここで待ってたの」

希「そんな・・・」

希（あのメールが裏目に出たんか・・・）ｷﾞﾘｯ

穂乃果「？」

希（あのメールには真っ姫患者になったって事は書いてなかった・・）

希（漠然とさせ過ぎたんや・・・メール内容を・・・）

穂乃果「希ちゃん？どうしたの？」

希「いや、ちょっとな・・・穂乃果ちゃんはここで待っとってくれる？」

穂乃果「え、でも・・・」

希「それと・・・ウチが帰ってくるまで絶対ここのドアは開けたらだめやで？」

穂乃果「う、うん・・・」

希「じゃぁ、ちょっと行ってくるわ」

ｶﾞﾁｬ

穂乃果「・・・。」

希「何とか追いつければ・・・・」

希「そしたら・・・皆は助かるハズ・・・！」

ﾀﾀﾀﾀ

希「全くおらん！！」

希「まさか・・・もう・・・！？」

～病院近く～

希「あ、あれは・・・」

絵里「～」

真姫ママ「～」

希（普通に喋っとる・・・？何で・・・さっきまでは・・・）

希（でもまだ分からん・・・もうちょい様子見や・・・）

希（しかし何で皆ここの隔離病棟のある場所を知っとんや・・？
　　一年生組はともかく・・・あの四人が知ってるとは思えへんし・・・）

希（何かがおかしい・・・・何かが・・・）

ﾊﾟｷｯ

真姫ママ「まきちゃん」ﾊﾞｯ

希「まずい！！」

希「皆・・・それは真姫ちゃんママやない！逃げるで―

絵里「まきちゃん」

にこ「まきちゃん」

海未「まきちゃん」

ことり「まきちゃん」

希「そんな・・・」

患者「まきちゃん」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

希「間に合わんかったんか！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

希「最悪や！皆を守れんかった・・・！」

希「こんな事になるなんて・・・！」

希「早く・・・穂乃果ちゃんのところに・・・」

希「？」

希（やっぱり・・・何かがおかしい・・・！）

～部室～

希「穂乃果ちゃん！ウチや！開けて！」ﾀﾞﾝﾀﾞﾝ

穂乃果「あ、は～い」

ｶﾞﾁｬ

希「っく・・・」

穂乃果「どうしたの？」

希「間に合わんかった・・・」

穂乃果「そんな！なら皆真っ姫患者に・・・！？」

希「そうや・・・」

希（ん？）

希（まさか・・・）

希「穂乃果ちゃん・・・西木野総合病院の行き方を教えたのって・・・」

穂乃果「私だよ？」

希「どういうルートで教えたん？」

穂乃果「！！」

穂乃果「気づいちゃったかぁ・・・」

希「やっぱり・・・そうやったんやね・・」

穂乃果「どうして気づいたのか聞いてもいい？」ﾆｼｼ

希「まず・・第一にウチはメールを送った時・・・真っ姫患者になったって事を伝えてないんや・・」

穂乃果「ふんふんそれで？」

希「それに・・・穂乃果ちゃんが隔離病棟の場所を知ってるのはおかしいんや」

穂乃果「どうして？凛ちゃんと花陽ちゃんはしってたんだよ？」ﾆﾋ

希「だからこそや・・・」

希「なんで普段一年生組が通るルートで教えへんかったん？」

穂乃果「へぇ・・」ﾆﾔ

希「メールして気づいてきたなら・・・すれ違うハズやろ」

穂乃果「うんうんでもそれだけじゃぁねぇ♪」

希「それに・・・これは単なる勘やけど・・・穂乃果ちゃんだけがここに残ってたって事かな」

穂乃果「ふふっ・・・まぁ正解だよ」

希「！？」

穂乃果「そうだよ・・・今回の事件は全部私が仕組んだ」

穂乃果「まずは一年生組について行って隔離病棟の位置を把握・・・
　　　　そして患者達を逃がしたの」

希「・・・どうやって鍵を開けたん？」

穂乃果「そんなの―真姫ちゃんから奪ったに決まってるじゃん」

希「何でそんなことを・・・」

穂乃果「何でって・・・？」ﾋﾟｸ

希「だって何も悪くないμ'sのメンバーや色々な人を巻き込むことになるねんで！？
　　穂乃果ちゃんのその我が儘のせいで！！」

穂乃果「真姫ちゃんが悪いんだよ！！」

希「！」ﾋﾞｸ

穂乃果「真姫ちゃんが・・・にこちゃんとばっかり・・・あいつとばっかり・・・
　　　　そんなんだから・・・真姫ちゃんがそんな事ばっかりするから！！」

穂乃果「だから・・この世界の皆が真姫キチになったら・・・唯一真っ姫患者になってない
　　　　私が・・・真姫ちゃんの特別になれる・・・」

穂乃果「だって・・・そうなったら世界で真姫ちゃんを突き放せるのが私だけになるんだもん！！！」

希「狂ってる・・・」

穂乃果「あぁ・・・そうだねぇ・・・でも、仕方ないよ」ﾊﾊﾊ

穂乃果「真姫ちゃんが悪いんだもんねぇ？」

希「何を言って・・・」

穂乃果「勘違いしないでほしいな・・何でここまで希ちゃんに真実を語ったか分かってる？」

希「・・・何でや」

穂乃果「希ちゃんももう少しで・・・真っ姫患者になり果てるからだよ」

希「・・・は？」

穂乃果「その擦り傷に付いてる赤いの血じゃないよね？
　　　　多分患者に付けられたトマトかなんかじゃない？」

希「！」

―――――

希『あぶな・・・っくちょっと擦りむいたやん・・・・」』

患者『まきちゃん』ｶﾞｸｶﾞｸ･･･

希『？』

患者『まきちゃん』ﾌﾞﾊﾞｧ!

希『うわぁ血吐いた！？』

希『あ、ちゃうわトマトや』

―――――

穂乃果「自分でも分かってたんじゃない？感染してるって」

希「・・・。」

穂乃果「あぁ！図星かぁ！！」

穂乃果「希ちゃんは本当に」

穂乃果「―可愛いねぇ？」

希「・・・。」ｷﾞﾘﾘ

穂乃果「さぁ～て私はそろそろ行くよ」

穂乃果「真姫ちゃんとの幸せな生活を気づくために、ね」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

希「！」ｶﾞｯ

ﾊﾞﾀﾝ

穂乃果「何のつもり？」

希「こうやってれば！ウチが患者になった時に真っ先に穂乃果ちゃんを患者にできる！！」

穂乃果「ふーん」

希「そうやって余裕ぶってられるのも今だけや！！」

穂乃果「・・・。」

希（あ、あかん・・・脳が・・・）


希「・・・。」

穂乃果「・・・。」

希「まきちゃん」

穂乃果「はいはい、どいて」

希「まきちゃん」ｽｯ

穂乃果「抗体ぐらい用意してるに決まってるじゃん」

穂乃果「やっぱり希ちゃんもまだまだだね(^^♪」

希「まきちゃん」

穂乃果「さーてと・・じゃぁ真姫ちゃんの所に行こうかな」

―――――
真姫『穂乃果・・・その私達・・別れない？』

穂乃果『え？』

真姫『・・・。』

穂乃果『何で？私何か悪いことした？』ｱｾｱｾ

真姫『違うわ・・・私が悪いの』

穂乃果『いや、真姫ちゃんは何も…』

真姫『私が悪いの…』

ﾀﾞｯ

穂乃果『真姫ちゃん！！』

穂乃果『何で・・・』

～数日後～

穂乃果『あ、真姫ちゃんだ。おー・・・

真姫『もうにこちゃんそれ本当に言ってるの』ｱﾊﾊ

にこ『もー何よ！』

穂乃果『・・・。』

あぁ・・・そっか・・・真姫ちゃん、にこちゃんが好きだったんだ・・・

―――――

・・・。

真姫ちゃん、これで私達・・・ずっと一緒だよ

まきちゃん

うんうん、絶対に離れたりしないよ

まきちゃん

あぁ、そっかお薬の時間だね。はい、あーん

ｺﾞｸｺﾞｸ

可愛いね、真姫ちゃんは

まきちゃん

今度は・・・絶対に離さないから

まきちゃん

そんな事言われたら照れるよ～

ま・・きちゃん

ん？どうしたの真姫ちゃん？

ま、の・・ちゃん

あ、ダメ！それ以上喋ったら・・！

ほ・・のか・・・

真姫・・・ちゃん・・・

ほのか・・・

どうして！？やめてよ！そんな事言ったら！真姫ちゃん消えちゃうんだよ！？


ほ

ほのか・・

今更名前でなんか言わないでよ！早く！黙って！！

ﾆｺ

ｽｩｩ

あ、あぁ・・・真姫ちゃん・・・・

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

分かってたよ・・・こんな事で真姫ちゃんの心を奪っても意味がないって・・・

あぁ・・なんで・・・こんな・・・

―――――
穂乃果『これ！プレゼントだよ！』

真姫『何・・・これ？』

穂乃果『私のカバンにも付いてるんだ!じゃーん！!』

真姫『なんだか付き合ってるみたいね///』

穂乃果『付き合ってるよ～』ｴﾍﾍ

真姫『ねぇ・・穂乃果・・・』ﾓｼﾞﾓｼﾞ

穂乃果『？』

真姫『その・・・ありがと///』ﾆｺ

穂乃果『真姫ちゃん可愛いーー！』

真姫『ちょっと！いきなり抱きつかないでよ!///』

穂乃果『えへへ～///』

―――――

そっか・・私はただ・・真姫ちゃんの笑顔を見ていたかっただけだったんだ・・・

「私・・・ばかだなぁ・・・」

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ



少女が流す涙は夕日に照らされ、儚げに輝いていた

おしまい

まきちゃん　　
　まきちゃん　　まきちゃん
　　まきちゃん　　まきちゃん　　まきちゃん