1: 2015/09/03(木) 20:21:03.81 ID:cyH5Gooo0
小鞠「・・・・・・」

卓「・・・・・・」

小鞠「・・・あの、ね?」

小鞠「その・・・蛍のことなんだけどね?」

卓「・・・・・・」

小鞠「やっぱり・・・蛍の部屋にあったぬいぐるみ」

小鞠「あれって・・・私がモデルだよね・・・」

卓「・・・・・・」


2: 2015/09/03(木) 20:23:21.98 ID:cyH5Gooo0
小鞠「どうして私がモデルなんだろうね?」

小鞠「それにさ、今までは気にしないようにしていたけどさ」

小鞠「やっぱりどう考えても・・・」

小鞠「あの量は異常だよね・・・?」

卓「・・・・・・」

小鞠「みんなも特に気にしていないようだからさ」

小鞠「私も中々蛍にそのことについて言えなくて・・・」

卓「・・・・・・」


3: 2015/09/03(木) 20:26:41.91 ID:cyH5Gooo0
小鞠「学校でも私を先輩として慕ってくれるしさ」

小鞠「すごく気の利く後輩なんだけどさ」

小鞠「やっぱり・・・これっておかしいよね?」

卓「・・・・・・」

小鞠「・・・・・・」

小鞠「でも・・・蛍のあの」

小鞠「屈託のない笑顔を見るとさ」

小鞠「やっぱりおかしいって、言えないよ・・・」

卓「・・・・・・」


4: 2015/09/03(木) 20:31:44.20 ID:cyH5Gooo0
小鞠「私が作ったお弁当、無理して美味しそうに食べてくれた」

小鞠「蛍、本当はすごく良い子なんだよ?」

卓「・・・・・・」

小鞠「・・・やっぱり私の気にし過ぎなのかな?」

小鞠「あんなに大量に私のぬいぐるみを作って」

小鞠「蛍は何をしているんだろう?」

卓「・・・・・・」

小鞠「何が目的なのかな? 裁縫の腕を上げているの?」

小鞠「でもなんで私がモデルなの?」

小鞠「観賞用のぬいぐるみ?」

小鞠「でもなんであんなに大量に?」

小鞠「わからないよ・・・」

卓「・・・・・・」


5: 2015/09/03(木) 20:36:52.98 ID:cyH5Gooo0
小鞠「ザッと、100匹くらいはあった気がする」

小鞠「最近は気の所為か、蛍の様子がおかしい気がするの」

小鞠「なんと言うか・・・私を見る目がおかしいっていうか・・・」

小鞠「なんか夏海とかを見る目と違うっていうか・・・」

小鞠「なんかゾワゾワするの・・・」

卓「・・・・・・」

小鞠「それにね、家の中にいても」

小鞠「誰かの視線が感じられるの」

卓「・・・・・・」


6: 2015/09/03(木) 20:40:07.89 ID:cyH5Gooo0
小鞠「夏海でも、お母さんでも」

小鞠「お兄ちゃんでもない、誰かの視線・・・」

小鞠「自分の部屋にいても、お風呂に入っていても」

小鞠「髪を乾かしているときでも、ご飯を食べているときでも」

小鞠「寝る前が一番視線を感じるかな・・・?」

小鞠「なんか・・・怖いよね?」

卓「・・・・・・」

小鞠「あ、あはは・・・私、やっぱりきにし過ぎかな?」

小鞠「途中から蛍関係なくなっているし・・・」

小鞠「ちょっと、疲れているのかな・・・?」

卓「・・・・・・」


7: 2015/09/03(木) 20:42:51.10 ID:cyH5Gooo0
小鞠「でもさ、ここ最近さ」

小鞠「私の下着がなくなっている現象に関しては」

小鞠「お兄ちゃん、知っているよね?」

卓「」コク

小鞠「・・・本当にお兄ちゃんが犯人なんじゃないよね?」

卓「」ブンブン

小鞠「うん・・・わかってる」

小鞠「お兄ちゃんは決してそんなことする人間じゃない・・・」

卓「」ホッ


8: 2015/09/03(木) 20:46:37.30 ID:cyH5Gooo0
小鞠「最初は気の所為だと思って、放っておいたけど」

小鞠「あまりにも減るからさ、お母さんに相談したら」

小鞠「下着泥棒かもしれないって、警察に相談して」

小鞠「大騒ぎし過ぎだよね? こんな田舎でさ」

小鞠「それに、こんなチンチクリンな私の下着なんか盗ってさ」

小鞠「何も良いことなんてないよ」

卓「・・・・・・」

小鞠「仮にさ、もし泥棒さんがそんなことやっているならさ」

小鞠「その下着を穿いている張本人を見れば」

小鞠「一発で自分がしてきたことは全て無駄だったって気づくよ」

卓「・・・・・・」


10: 2015/09/03(木) 20:49:13.44 ID:cyH5Gooo0
小鞠「せめてさ、夏海のとかを選ぶよね?」

小鞠「あ、夏海に失礼か・・・」

卓「・・・・・・」

小鞠「・・・でもね」

小鞠「私もそろそろ限界が近いんだ・・・」

小鞠「原因不明の私の下着紛失現象」

小鞠「精神的にジワジワときてさ・・・」


11: 2015/09/03(木) 20:53:18.25 ID:cyH5Gooo0
小鞠「とうとう私の分の下着がなくなっちゃった」

小鞠「夏海が小学生の頃に穿いていた下着が、辛うじて何着か残っていて」

小鞠「ありがたく貸してもらっているけどさ」

小鞠「なんだか、すっごく情けなく感じちゃって・・・」

小鞠「夏海ならさ、からかってくると思っていたんだけどさ」

小鞠「すごく気を遣われちゃって・・・夏海にも申し訳ないしさ」

小鞠「本当・・・お姉ちゃんとして情けないよ・・・」

卓「・・・・・・」

小鞠「もうさ、どうしたら良いかわからないよ・・・」グス

小鞠「どうすれば良いの? お兄ちゃん・・・」ポロポロ

卓「・・・・・・」


12: 2015/09/03(木) 21:01:05.25 ID:cyH5Gooo0
小鞠「今日なんてさ、下着洗濯に出すの忘れていてさ」

小鞠「何も穿いていないんだ・・・」

卓「」オロオロ

小鞠「あはは・・・ほんっと情けないよ・・・」

小鞠「最近ちょっとボーッとしてきているんだ・・・」

小鞠「あは・・・あはははははは」

小鞠「お兄ちゃん・・・助けて・・・」ポロポロ

卓「」ギュ

卓「」ナデナデ

小鞠「お兄ちゃん・・・」ギュ





蛍「ということは今先輩はノーパンということですか!?///」ガラッ!





小鞠「・・・・・・」

卓「・・・・・・」

蛍「はぁ・・・はぁ・・・!///」ゼェゼェ










蛍「あ、お邪魔しています! 先輩方!///」ニコニコ




















6b85c0a1
       





14: 2015/09/03(木) 21:05:30.25 ID:cyH5Gooo0

『つぐのひ』


れんげ「にぃにぃ」

卓「・・・・・・」

れんげ「ちょっと相談があるのん」

卓「」コク


16: 2015/09/03(木) 21:12:18.37 ID:cyH5Gooo0
れんげ「最近駄菓子屋の様子がおかしいのん」

卓「・・・・・・」

れんげ「この前1人で駄菓子屋に行ったときに」

れんげ「ウチが欲しいものが、高いところにあって取れなかったのん」

れんげ「そのときに駄菓子屋が肩車してくれたん」

卓「・・・・・・」

れんげ「でも・・・あれは変な形だったん」

れんげ「きっと駄菓子屋、肩車の仕方わからなかったん」

れんげ「ウチのお股が駄菓子屋の顔に当たってしまう形だったん」

れんげ「ウチが間違いを指摘しても、駄菓子屋は息を荒くするだけだったのん」

れんげ「きっと呼吸が苦しくなって、ウチの言っていることが聞こえなかったのん」

れんげ「顔も真っ赤になっていたのん」

卓「・・・・・・」


17: 2015/09/03(木) 21:21:36.94 ID:cyH5Gooo0
れんげ「あと、それからも様子がおかしいのん」

れんげ「何故かねえねえに頼んで、ウチの私物を買い取りしているのん」

れんげ「それも、ウチが昔来ていたお洋服とか」

れんげ「書き終わった問題集とか」

れんげ「赤ちゃんの頃に使っていたおしゃぶりとか、涎掛けとかなん」

卓「・・・・・・」

れんげ「今更なんで駄菓子屋はそんなもの欲しがるん?」

れんげ「お金出してまで買う価値があるん?」

れんげ「駄菓子屋、とうとう物の価値まで認識できなくなってしまったん?」

れんげ「おかしいのん・・・」

卓「・・・・・・」


20: 2015/09/03(木) 21:39:06.22 ID:cyH5Gooo0
れんげ「あと、これは昨日のことなん」

れんげ「またウチ1人で駄菓子屋に行ったのん」

れんげ「そのときに、駄菓子屋の姿がなかったのん」

れんげ「奥の部屋を覗いてみたら、駄菓子屋が変だったのん」

卓「・・・・・・」

れんげ「ウチと駄菓子屋にそっくりな人物が」

れんげ「プロレスごっこしている本を見ながら」

れんげ「駄菓子屋、自分のお股をいじっていたのん」

れんげ「あれは誰がどう見ても、異常行動だったん・・・」

卓「・・・・・・」


21: 2015/09/03(木) 21:43:55.07 ID:cyH5Gooo0
れんげ「きっと苦しかったに違いないのん」

れんげ「息を荒くして、顔を紅潮させながら」

れんげ「脚をガクガクさせていたのん」

れんげ「ウチの名前を必氏に呟いていたから」

れんげ「きっと、ウチに助けを求めていたのん」

卓「・・・・・・」

れんげ「ウチが助けようとしたら、急に駄菓子屋が痙攣しだして」

れんげ「ビックリしてしまったん」

れんげ「ウチの姿を確認すると同時に」

れんげ「駄菓子屋、すごく取り乱していたのん」

卓「・・・・・・」


23: 2015/09/03(木) 21:46:19.61 ID:cyH5Gooo0
れんげ「大丈夫だ、心配ない」

れんげ「これは健康法の一種で」

れんげ「とか、変なことを言って」

れんげ「ウチに心配かけさせないように、誤魔化していたのん」

卓「・・・・・・」

れんげ「きっと、駄菓子屋は何かの病気なん」

れんげ「・・・・・・」


26: 2015/09/03(木) 21:53:43.77 ID:cyH5Gooo0
れんげ「・・・駄菓子屋は」

れんげ「もう長くないのん?」

れんげ「あんな異常行動するくらい」

れんげ「重い病気なん?」

卓「・・・・・・」

れんげ「ウチ・・・駄菓子屋が心配で・・・」

れんげ「もう、会えなくなるん・・・?」グス

れんげ「駄菓子屋・・・う・・・うぅ・・・!」ポロポロ

卓「」ナデナデ





楓「誰だれんげを泣かせたのはぁっ!?///」ガラッ!





れんげ「・・・・・・」

卓「・・・・・・」

楓「///」ハァハァ










楓「あ、戸締りするの忘れてきちまったわ」スッ




















6b85c0a1




28: 2015/09/03(木) 21:56:10.78 ID:cyH5Gooo0
卓「・・・・・・」

卓「」ホッ

卓「」スタスタ















夏海「兄ちゃん」










卓「」ビク


29: 2015/09/03(木) 22:01:29.13 ID:cyH5Gooo0
夏海「話、終わった?」

夏海「みんなの相談、終わった?」

卓「」ガタガタ

夏海「兄ちゃんってさ、本当に優しいよね」





夏海「誰に対しても」





卓「」ゾワ

夏海「一生懸命話を聞いてさ」

夏海「楽しかった?」

夏海「ウチ以外の女の話が聞けて」

夏海「そんなに楽しかった?」

夏海「ねぇ?」

卓「」ガタガタ


30: 2015/09/03(木) 22:08:07.06 ID:cyH5Gooo0
夏海「あぁ、兄ちゃんは何も喋らなくて良いんだよ?」

夏海「ウチ、兄ちゃんのことなら何でも知ってるから」

夏海「何年一緒に暮らしていると思ってんの?」

夏海「兄ちゃんの考えていることくらい、全部わかるよ」ニコニコ

卓「」ガタガタ

夏海「さってと! みんなの相談も終わったことだし」

夏海「次は」

夏海「ウチの番だね?」

卓「」ビク

夏海「うーん・・・そうだなぁ・・・」

夏海「まぁ、相談事は決まっているんだけどね?」

夏海「ということでさぁ、兄ちゃん」















夏海「いつになったら」

夏海「ウチの愛に答えてくれるの?」

夏海「ねぇ?」ニコニコ










卓「」


32: 2015/09/03(木) 22:12:30.07 ID:cyH5Gooo0
夏海「いやね? 別に今でも良いんだよ?」

卓「」ブンブン!

夏海「ウチは一向に構わないんだよ?」

夏海「ほら? 言って?」

卓「」ダラダラ





卓「」ダッ





夏海「・・・・・・」

夏海「・・・ふふ」

夏海「あっはははははは!!」

夏海「兄ちゃんが鬼ごっこしだすなんて」

夏海「何年ぶりだろうね?」

夏海「いいよ、ウチ、どこまでも追いかけてあげる」

夏海「でもウチ、結構強いよ?」ニコニコ


34: 2015/09/03(木) 22:23:51.27 ID:cyH5Gooo0
夏海「さぁて、どこに行ったかなぁ~?」スタスタ

夏海「玄関の扉を開ける音は聞こえなかったし」チラ

夏海「縁側から外に出た形跡もないし」チラ

夏海「まずは家の中から探索だね」スタスタ

夏海「あれ? これってかくれんぼじゃん!」

夏海「何やってんのさ兄ちゃん! あっははははは!!」ガラッ





雪子「・・・・・・」

卓「」ポロポロ

夏海「・・・・・・」

雪子「・・・夏海」

雪子「あんた、またお兄ちゃんを困らせるようなことして・・・!」プルプル

夏海「・・・・・・」










夏海「てへっ☆」




















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35: 2015/09/03(木) 22:30:41.08 ID:cyH5Gooo0
今日はここまで

40: 2015/09/03(木) 23:29:44.44 ID:LCknYXuvO
お兄ちゃんホント好き

引用元: 小鞠「お兄ちゃん、ちょっと相談があるんだけど・・・」