アネガレーテ「ごきげんようマルガ。元気にしてたかしら？」

ウィーン「くっ……さすがお姉様ね……まさかムササビの術を会得しているなんて。
　　　　私のとっておきの超ロング竹馬がすっかり霞んでしまったわ」

アネガレーテ「ふふふ、ウィーン家の人間たる者つねにより高みを目指さなくてはね」

かのん「いつも高いところから現れるのはそういう事だったんだ」

何がどうなってるんですかね…

高いとこにいないと氏ぬのかな？

アネガレーテ「初めまして。マルガレーテのお姉様です」

かのん「は、はぁ……初めまして。私は……」

アネガレーテ「澁谷かのんさんでしょう？」

かのん「え……知ってるんですか私のこと」

アネガレーテ「もちろんよ。向こうでもLiella!の事はちょっとした話題なのよ。
　　　　　　特に貴女のことは」

かのん「え、いや～まいったなぁ～//////」

アネガレーテ「あのグソクムシって歌はなにか心に響くものがあるわね」

かのん「それ私じゃないです」

ウィーン「そんな事より……どうしてお姉様が日本に？　いったい何しに来たの！？」

アネガ「何しに来たのとは久しぶりの再会だと言うのにずいぶんなご挨拶ねマルガ。
　　　貴女が日本に行ったきりろくに連絡も寄越さないから心配でこうして会いに
　　　来たと言うのに」

ウィーン「心配されることなんて何もないわ」

アネガ「お父様もとても心配していらっしゃるわ」

ウィーン「嘘よっ！　そんなこと……」

かのん「マルガレーテちゃん？」

アネガ「まあ、こんなところで立ち話もなんだし……そうね、そこのカフェにでも
　　　入りましょう。ちょっとみすぼらしいけど話をするくらいならちょうど良い
　　　でしょう」

かのん「あそこ私の家なんですけどね。すみませんねみすぼらしくて」

ありあ「いらっしゃいま……あれ？　お姉ちゃんとマルガレーテちゃん……それと……」

かのん「こちらマルガレーテちゃんのお姉さんだって」

ありあ「あ、そうなんだ。初めまして。ようこそいらっしゃいませ」

アネガ「ええ、初めまして。少しお邪魔させていただくわね」

ありあ「はい。どうぞこちらの席に」

アネガ「そうだわ。こちら手土産に持ってきたお菓子なのだけれど……良かったら受
　　　け取って下さる？」

かのん「え、いいんですか！？」

アネガ「ええ。お口に合うと良いのだけれど」

かのん「ありがとうございます」

かのん（わ～なんだろ。ウィーンのお菓子って……チョコレートとかかな？）ﾜｸﾜｸ

アネガ「くいだおれ太郎サブレよ」

かのん「お姉さん大阪に行ってきましたね」

アネガ「ジンベエザメ大きくて大迫力だったわ」

かのん「海遊館に行ったんですね」

アネガ「ミニオンズも可愛かったわ」

かのん「USJにも行ったんですね」

ウィーン「わざわざそんな話をしにきたの？　それならもう帰ってよ」

アネガ「またそんな態度をとって。こんな子だからかのんさんにも大変なご迷惑を
　　　かけてらっしゃるのではなくて？」

ウィーン「そんなことないわお姉様！　ねぇ、澁谷かのん」

かのん「はい、そりゃあもう迷惑かけられっぱなしで」

ウィーン「澁谷かのん！？」

アネガ「やっぱりね。そんな事だろうと思ったわ」

ウィーン「違うわお姉様！　澁谷かのんはちょぴり冗談が好きなの！　ほんとはとって
　　　　も仲良しなのよ！」

アネガ「本当に？」

ウィーン「ええ！」

アネガ「じゃあなんで澁谷かのんなんてそんな他人行儀な呼び方してるの？」

ウィーン「そ、それは……癖よ！　ついよ！　ね、かのぴー」

かのん「誰だかのぴーって」

アネガ「まあ、そうなのかのぴー」

かのん「だからかのぴーって誰だ！　かのぴー言うな！」

ウィーン「私とかのりんは一緒にごはん食べたりしたりゲームで遊んだりするほど
　　　　仲良しなのよ！」

アネガ「本当なのかのりん？」

かのん「いやまあ……てかかのりんもやめて」

ウィーン「それに一夜を共にした仲なんですから！」

かのん「ちょっと言い方！」

アネガ「一夜を共に……ですって？」

かのん「ちょ、違うんです！　ただ一緒に寝ただけで」

アネガ「この寝相の悪い子と一緒に寝るなんて貴女もしかしてMなの？」

かのん「ちがーう」

アネガ「それはともかく……マルガ。貴女いつまで日本に居る気なの？」

ウィーン「それは……」

アネガ「お父様も大変心配してらっしゃるのよ」

ウィーン「嘘よ！　お父様が私の事を心配するハズなんてない」

かのん「マルガレーテちゃん……」

ウィーン「だって私がお父様のお気に入りのスクールアイドルのサイン色紙を鍋敷
　　　　き代わりに使って汚しちゃったからめちゃくちゃキレてたもん！」

かのん「何してんだお前」

ウィーン「だから私が自ら大人気のスクールアイドルになってお父様のお気に入りに
　　　　なるまで帰れないわ！」

かのん「アンタそんな理由で日本にきてスクールアイドル始めたの？」

かのん「てかお父さん、スクールアイドル好きなんだ？」

ウィーン「ええ、割とガチ勢ね」

アネガ「私もAqoursの事をアコーズって読んだらすっごく怒られたことあるわ」

かのん「へぇ……」

アネガ「あとうちにはスクールアイドルのポスターとかフィギュアとか色々飾って
　　　あるわ」

かのん「うわぁ」

ウィーン「特にお気に入りは黒澤ルビィね」

かのん「うわぁ」

アネガ「あと天王寺璃奈って子もお気に入りって言ってたわね」

かのん「うわぁ」

ウィーン「とにかく、そういう事だからまだ向こうには帰らない」

アネガ「でも……」

ウィーン「それに……」

アネガ「え？」

ウィーン「今は何より私自身がスクールアイドルを続けたいの。かのん達と競い合
　　　　ううちに……スクールアイドルとしてどこまで自分を高められるか知りた
　　　　くなったの」

かのん「マルガレーテちゃん……」

アネガ「その目は本気なのね」

ウィーン「え？」

アネガ「ふふ、そう言うことなら仕方ないわね。やれるだけやってみなさい

ウィーン「お姉様……」

アネガ「でも、私もお父様たちも貴女を心配してるって事は本当なんだから。たま
　　　には連絡くらい頂戴ね」

ウィーン「はい……」

アネガ「それじゃあ、妹の元気な姿も見れた事だし……私はそろそろ行くわね」

かのん「え、もうですか？　もう少しゆっくりしていっても」

アネガ「ごめんなさいね。そうしたいのは山々なんですけどこれからすぐに舞浜
　　　まで行かなくてはならないの」

かのん「ランドにも行くつもりなんですね」

数日後

ウィーン「おはよう澁谷かのん」

かのん「うん、おはよう。とりあえず危ないから塀から降りてきなさいね」

ウィーン「うん」

ウィーン「この間はお姉様が突然押しかけて迷惑をかけたわね」

かのん「うん、まあ、迷惑ならかけられなれてるし」

ウィーン「でもスッキリしたわ。これで気兼ねなくスクールアイドルに打ち込める」

かのん「マルガレーテちゃん……」

ウィーン「私は絶対貴女たちに勝つわよかのん」

かのん「ふふん、私達だって絶対負けないから！」

ウィーン「そう言えばお姉様から写真が来てた」

かのん「どれどれ……うわぁ、お姉さん楽しんでるなぁ。お姉さん絶対観光目的で
　　　日本に来たよね」

ウィーン「いいなぁ。私もランドに行ってみたい」

かのん「マルガレーテちゃんランドに行ったことないの？」

ウィーン「ええ、ないわ」

かのん「……じゃあ暖かくなったらみんなで一緒に行く？」

ウィーン「いいの！？」

かのん「ま、まぁ春休みとかにね」

ウィーン「私スプラッシュマウンテンってのに乗ってみたいの！　一緒に乗りましょう！」

かのん「いや、そう言うのはちょっと」

ウィーン「あと、ホーンデッドマンションも行きたい」

かのん「それもヤダ！　私はハニーハント乗るの！」


おしまい

マルガレーテの髪型間違えた

乙