75: 2010/08/09(月) 03:34:41.60 ID:YuGZgxyGP
さわ子「教師って仕事も大変なのよ」

さわ子「休日なんてあってないようなものだし」

さわ子「子供の人生を握ってるから下手なことはできないし」

唯「へーそーなんだー」

さわ子「ちゃんとわかってんの!?」

唯「うんわかってるよー」

さわ子「絶対わかってない」
けいおん!Shuffle 2巻 (まんがタイムKRコミックス)
77: 2010/08/09(月) 03:38:48.66 ID:YuGZgxyGP
さわ子「全く…あっ電話」

さわ子「もう…電話してこないでっていったでしょ!」

さわ子「もう…切るわよ!」

紬「お疲れ様です はい紅茶です」

さわ子「ありがと でもすぐ職員室に行かないといけないから遠慮するわ」

律「忙しそうだなー」

さわ子「文化祭もあるしあなたたちの進路相談とか」

さわ子「最近は特に忙しいわね」

さわ子「あっライブの衣装は明日には仕上がるわ」

澪「無理しなくても…」

さわ子「いいえ!徹夜してでも仕上げるわ!」フンス

78: 2010/08/09(月) 03:41:45.62 ID:YuGZgxyGP
和「律!?あなた…」ガチャッ

律「へ?」

和「二回目はないって言ったわよね…」

澪「まさかおまえ…」

和「講堂使用許可…出してないわ…」

律「忘れてた…」サア

和「もう去年特別扱いしたから…」

和「さすがに今年は…」

唯「そんな!?」

和「…残念だわ」

79: 2010/08/09(月) 03:44:48.64 ID:YuGZgxyGP
澪「なんとかならないか…?」

和「私もなんとかしたいけど…」

和「去年の件で先生に目をつけられてて…」

さわ子「去年も職員会議の末になんとか決まったのよ…」

さわ子「その時…特例はもう無いって…」

さわ子「特に軽音部には…」

和「私もきづいてたんだけど…」

和「軽音部に行かせてくれなかったわ」

和「ごめん…」

80: 2010/08/09(月) 03:49:14.69 ID:YuGZgxyGP
澪「和が謝ることじゃ…」

律「そうだよ…全部…わ、私が…」グズッ

律「ホント…なんてお詫びしたらいいか…」ポロポロ

律「ごめん…ごめん…」ポロポロ

澪「…」

唯「…」

梓「…」

紬「今日は…帰りましょう」

紬「明日…みんなで先生方に頭を下げに行きましょう…」

82: 2010/08/09(月) 03:52:05.55 ID:YuGZgxyGP
さわ子「言い方は厳しいけど無駄ね」

紬「そんな!?」

さわ子「先生は公平じゃないといけないの」

さわ子「もちろん生徒の好き嫌いだってあるけど」

さわ子「それを表に出さないのが教師よ」

紬「…」

さわ子「とにかく今日は帰りなさい」

さわ子「りっちゃん…あまり自分を追い詰めないで」

律「でも…でも…」フラフラ
バターン

唯「りっちゃん!?」

83: 2010/08/09(月) 03:55:41.57 ID:YuGZgxyGP
律の家
さわ子「はい…かなりショックだったみたいで…それでは…お大事に…」

澪「さわ子先生…」

さわ子「澪ちゃん…」

澪「律は…?」

さわ子「外傷とか病気は一切ないわ ただ…」

さわ子「やっぱりショックだったみたいね」

さわ子「……りっちゃんのこと…恨んでる…?」

澪「いえ…」

澪「あいつに悪気が無いのは解ってます」

澪「でも…」

84: 2010/08/09(月) 03:58:15.50 ID:YuGZgxyGP
澪「ライブ…やりたかったです…」ポロポロ

さわ子「澪ちゃん…」

澪「明日みんなで頭を下げに行きます」

澪「無駄だとしても 何もせずにあきらめたくないです」

さわ子「そう…わかったわ…」

さわ子「ただ…決行は放課後よ」

さわ子「先生方の迷惑になっちゃだめ」

澪「ありがとうございます」

85: 2010/08/09(月) 04:01:04.93 ID:YuGZgxyGP
車内
さわ子「何もせずにあきらめたくない…か…」

さわ子『なんでライブ駄目なんですか!?』

先生『当たり前だろ!悪魔だの神を殺せだの』

先生『文化祭でそんなの許可できるわけない!』

さわ子『そこをお願いします!!』

さわ子「フフ…懐かしいわね…」

87: 2010/08/09(月) 04:03:21.93 ID:YuGZgxyGP
翌日
澪「じゃあ…行くぞ…」

唯「うん…」

梓「行くです!」

紬「うん!」

律「みんな…」

さわ子「あーみんなー!」

澪「さわ子先生!?」

さわ子「なんか使用許可でたわ!」

澪「ええ!?」

88: 2010/08/09(月) 04:06:27.35 ID:YuGZgxyGP
さわ子「今日中に書類提出すれば問題ないって!」

澪「なんでまた急に…」

さわ子「あなたたちが人気だからかしら?」

律「やっ……

唯律梓「やったーーーーーーーーーーーー!!!!」

澪「律!早く書いて!」

律「おう!」サラサラ

89: 2010/08/09(月) 04:10:16.11 ID:YuGZgxyGP
職員室
律「遅れて申し訳ありませんでした」

先生「うむ 山中先生に感謝しろよ」

律「えっ?」

先生「あいつは学生時代から何にも変わってないなぁ」

律「どういうことですか?」

先生「何も聞いてないのか?」

先生「あいつはお前らのために…」

さわ子『お願いします!私を減給処分にしてもかまいませんから!』ドゲザ

律「さわちゃんが…」

先生「そうか…あいつあの時も…」

90: 2010/08/09(月) 04:14:48.76 ID:YuGZgxyGP
さわ子『お願いします!私を停学処分にしてもかまいませんから!』ドゲザ

先生「バンドメンバーには何も…」

律「さわちゃん…」

先生「なあ今のは聞かなかったことにしてくれ」

律「え?」

先生「あいつが言わないなら」

先生「俺から言うわけにはいかないだろ?」

律「はい…」

91: 2010/08/09(月) 04:16:20.90 ID:YuGZgxyGP
部室
澪「いやーでもよかったなー」

唯「私たちの人気のおかげだねー」

律「…」

紬「りっちゃん?」

律「…」

澪「まだ書類提出忘れたこと引きずってんのか?」

律「違うんだ…実は…

93: 2010/08/09(月) 04:20:51.88 ID:YuGZgxyGP
紬「そんなことが…」

澪「私…お礼言ってくる!」

律「待て!」ガシッ

律「さわちゃんは何も言わなかった!」

律「多分…私たち生徒には知られたくないんだと思う」

律「ああ見えて…先生という仕事に誇りを持ってそうだし…」

澪「でも!私たちのために!土下座まで…」

律「…私たちにしかできないお礼があるだろ?」

澪「音楽…!」

律「そうと決まれば!」

唯「練習しよう!」

94: 2010/08/09(月) 04:25:00.36 ID:YuGZgxyGP
さわ子(…やってるやってる!)

さわ子(頑張って…)

さわ子(時間はすぐに去っていく)

さわ子(いつまでも子供ではいられない)

さわ子(子供の今を思いっきり楽しまなきゃ)

さわ子(減給2カ月か…)

さわ子(あの子たちの衣装…もっと布を少なくしましょう)

さわ子「ウヒヒヒヒ」

澪「!ビクン(寒気が…)」

96: 2010/08/09(月) 04:29:30.08 ID:YuGZgxyGP
文化祭!
唯「えー最後の曲です」

律「実は私…今回書類を出し忘れて」

律「ライブができなくなるところだったんです」

律「でも…ある人のおかげで…できることになりました」

澪「吹奏楽部の顧問なのに強引に顧問を頼んで…」

澪「それなのに私たちのことをちゃんと考えてくれました」

紬「忙しいはずなのに…私たちの衣装まで…」

紬「なんか布少ないけど」

98: 2010/08/09(月) 04:34:00.03 ID:YuGZgxyGP
梓「でも…一切私たちに恩着せがましいことは言いませんでした」

梓「私たちが生意気なこと言っても…」

梓「怒らない…っけ?」

唯「とにかく!さわ子先生!」

唯律澪紬梓「ありがとうございます!」

唯「さわ子先生に贈ります!」

唯『世界でいちばん頑張ってる君に』

99: 2010/08/09(月) 04:40:54.03 ID:YuGZgxyGP
さわ子「…」

唯「エヘヘ…」

さわ子「もう!恥ずかしいじゃない!」

律「なんだよー照れてんのかー?」

さわ子「バカなんだから…」ポロポロ

さわ子「私こそ…ありがとう…」ポロポロ

さわ子「一生忘れないわ…あなたたちのこと…」ポロポロ

律「おいおいまだ半年くらいあるって!」

唯「これからもよろしく!だよ さわちゃん!」

さわ子「そうね…」

100: 2010/08/09(月) 04:44:53.32 ID:YuGZgxyGP
さわ子(この子たちはまだわかってない…)

さわ子(半年なんてあっという間)

さわ子(でも時間は無限にあると思っちゃう)

さわ子(でも…それが青春なのね…)

さわ子(できるなら…この子たちと…)

さわ子(ううん 私はこの子たちが帰ってくる場所を守らなきゃ)

101: 2010/08/09(月) 04:48:47.67 ID:YuGZgxyGP
10年後
生徒「山中先生!」

さわ子「あらどうしたの?」

生徒「この写真に写ってる人って誰なんですか?」

さわ子「私の昔の教え子よ 特別な…大事な…ね」

生徒「特別扱いはいけないんじゃないんですかー?」

さわ子「そうね でもこの子たちだけは特別」

さわ子「楽しかったわ…あの軽音部…」

生徒「昔は軽音部なんてあったんだー」

さわ子「ええ」

さわ子「今は無くなったけどね」

??「まだありますって!」

102: 2010/08/09(月) 04:52:06.33 ID:YuGZgxyGP
さわ子「あら、澪ちゃん」

澪「生徒がいるんだから秋山先生ってよんでください!」

さわ子「ごめんごめん」

澪「全く…顧問を私に押しつけた癖に…」

さわ子「なんていうか何十人もいるとまとめきれないのよー」

澪「おかげでこっちは大変ですけどね…」

さわ子「ごめんごめん」

澪「あっそうだ!この前律からさわ子先生にって…」

さわ子「あらなにかしら?」

さわ子「もやし」