1: 2019/10/17(木) 21:41:34.295 ID:M3ucxl1UM.net
放課後 謡舞踊部 部室

ガチャ

みい「あれ、開いてる……誰かいるみぃ?」

……

みい「(いないみたいみぃ……
あれ?机の上に本が置きっぱなしみぃ
全く、誰か片付け忘れたみぃね……)」

みい「こ、これって……え、えOちな本みぃ!?
女の子同士でキスしてるみぃ!!」

みい「どどどどうして謡舞踊部の部室にこんな本が……!?」

みい「(も、もしかしてみいを除いたKiRaReの5人のうち誰かが……)」

ガチャ

紗由「さすがみい先輩!来るの早いですね!」

みい「!!?!?!」カバンの中にサッ

2: 2019/10/17(木) 21:42:28.634 ID:M3ucxl1UM.net
紗由「どうしたんですか?みい先輩」

みい「な、なんでもないみぃ……」

紗由「今カバンの中に何か隠しませんでした?」

みい「別に隠してないみぃ!詮索はやめるみぃ!」

紗由「明らかに隠してますよね……
見せてもらいます!」

みい「やめるみぃぃぃ!!」

……

紗由「こ、これって、え、えOちな本じゃないですか!
しかも女の子同士の……」

みい「ち、違うみぃ!」

紗由「やっぱりみい先輩も、そういうのに興味あったんですね」ジトー

みい「だからみいのじゃないみぃ!!!」

3: 2019/10/17(木) 21:43:16.398 ID:M3ucxl1UM.net
……

紗由「……なるほど、謡舞踊部の部室に置いてあったと……」

みい「その様子だと、紗由の本でもないみたいみぃ」

紗由「あ、当たり前じゃないですかっ!///
……とにかく、容疑者は4人に絞られましたね」

みい「舞菜、かえ、香澄、瑞葉……」

紗由「今日みい先輩が来たときに置いてあったんですよね?」

みい「そうみぃ
ということは昨日の部活が終わったあとみぃ……」

紗由「確か昨日は……」

5: 2019/10/17(木) 21:43:52.265 ID:M3ucxl1UM.net
一日前 謡舞踊部 部室

瑞葉「今日はここまでやな~」

かえ「疲れた……」

香澄「くたくただね、プリンセス」

舞菜「お腹すいちゃいましたね」

紗由「そうね、腹ぺこだわ!」

みい「それじゃあ帰るみぃ」

舞菜「あ、すみませんみい先輩
ちょっと残ってもいいですか?」

みい「遅くならないように帰るみぃよー」

6: 2019/10/17(木) 21:44:36.561 ID:M3ucxl1UM.net
現在

紗由「ま、まさか舞菜……!?」

みい「舞菜がこういうの読んでるのは想像できないみぃ……」

紗由「そ、そうですよね……」

みい「ただ舞菜が何してたかは気になるところみぃ……」

ガチャ

舞菜「お待たせしました~」

香澄「サバゲ部の方が盛り上がっちゃってね」

かえ「かえはエンジェルと一緒に来た……」

瑞葉「梅こぶ茶飲んでゆっくりしてたら時間が来てもうてな~」

みい「一人だけ理由が適当みぃ……」

7: 2019/10/17(木) 21:45:28.309 ID:M3ucxl1UM.net
紗由「どうします?みい先輩、あの本のこと……」ヒソヒソ

みい「犯人もこっそり教えてほしいに決まってるみぃ
犯人を見つけて教えてあげるみぃ!」ヒソヒソ

紗由「分かりました!」ヒソヒソ

みい「それじゃあレッスン始めるみぃよー!」

……

みい「お疲れ様みぃ!」

瑞葉「ほな、帰るか~」

舞菜「はい、紗由さん」

紗由「ああ、部室の鍵ね!
……って、え?」

8: 2019/10/17(木) 21:46:10.017 ID:M3ucxl1UM.net
みい「ちょっと待ってみぃ!
昨日の部室の鍵当番は……」

舞菜「はい!私です」

みい「(そ、そうかみぃ……
冷静に考えたら舞菜が最後に残ったんだから鍵当番は舞菜……)」

紗由「嘘でしょ……舞菜……
舞菜が鍵を閉めてから、部室には誰も入れなかった……?」

舞菜「ど、どうしたの、紗由さん?」

みい「ちょっと待つみぃ!紗由!」

紗由「な、なんですかみい先輩!私、動揺を隠せないんですけど……」ヒソヒソ

9: 2019/10/17(木) 21:47:00.799 ID:M3ucxl1UM.net
みい「みいがこの部屋に入ってきたとき、鍵はかかってなかったみぃ!」ヒソヒソ

紗由「え?それって……」

みい「舞菜、昨日戸締まりしたかみぃ?」

舞菜「え?……あ!
すみません!」

みい「やっぱり……次から気をつけるみぃよ」

舞菜「は、はい!」

紗由「な、何だ……まだ舞菜と決まったわけじゃないのね」

舞菜「?」

みい「ちょっと紗由と話があるから、先に帰ってていいみぃよ」

舞菜「分かりました!」

ガチャ バタン

10: 2019/10/17(木) 21:47:40.006 ID:M3ucxl1UM.net
紗由「あ、焦ったわ……」

みい「何はともあれ、これで振り出しみぃ」

紗由「そうですね……
鍵が掛かってなかったとしたら、昨日舞菜が帰ってから、今日の放課後にみい先輩が来るまで、誰でも入れたってことですもんね……」

みい「……よーし!」

紗由「どうしたんですか?」

みい「名探偵みいが、この謎をみみぃっと解決してみせるみぃ!」

紗由「さすがみい先輩!」

みい「助手!行くみぃ!」

紗由「私助手なんですか!?」

11: 2019/10/17(木) 21:48:34.448 ID:M3ucxl1UM.net
翌日昼休み 3年生の教室

紗由「昨日の昼休みに何をしてたか……の聞き込みですか?」

みい「そうみぃ
今のままでは情報が足りないみぃ」

紗由「そうですね……
かえ以外はお昼休みにしか部室に行く機会がないですよね」

みい「かえは授業にあまり出ないからみぃねー
ま、とにかく聞き込みだみぃ!」

……

舞菜「昨日のお昼、ですか……?
紗由さんと一緒にご飯を食べましたよね」

紗由「うん、やっぱり舞菜は白だわ!」

舞菜「白……?」

12: 2019/10/17(木) 21:49:57.800 ID:M3ucxl1UM.net
……

香澄「昨日のお昼かい?
教室でFPSを遊んでいたよ
プリンセスとオンラインでね」

みい「fps……って動画のフレームレートかみぃ?」

香澄「はは、違うよ
first person shooting、つまり自分視点で撃ち合うゲームのことさ」

みい「香澄はゲームでも撃つのが好きみぃねえ」

紗由「かえがやってるのも意外ですね」

13: 2019/10/17(木) 21:50:42.665 ID:M3ucxl1UM.net
……

瑞葉「昨日のお昼は一人で食べてたなぁ」

みい「何か悲しいみぃ……」

瑞葉「たまたまクラスの友達が休んでしもてな~」

紗由「そうだったんですね」

瑞葉「KiRaReのみんながおるから、寂しくはないけどなぁ~♡」ギュー

みい「だ、だからあんたは距離が近いみぃー!」

15: 2019/10/17(木) 21:51:34.709 ID:M3ucxl1UM.net
……

紗由「舞菜はやっぱりありえません!
アリバイもありますし、性格的にも!」

みい「そうみぃね
それにかえはいつも学校に来てないから家で読めばいい話だみぃ
つまり、犯人は香澄か瑞葉のどちらかだみぃ!!」

紗由「うーん、どちらも昼休みはまともなアリバイがないんですよね……」

みい「……また行き止まりかみぃ……」

紗由「現実の探偵はこんなものなんですね……」

みい「そのとおりみぃ……
とりあえず放課後、かえが来たら話を聞いてみるみぃ」

16: 2019/10/17(木) 21:52:31.470 ID:M3ucxl1UM.net
放課後 謡舞踊部 部室

かえ「お昼はエンジェルとゲームしてた」

みい「何とかシューティングみぃ?」

かえ「そう……
最近はネットで一緒に遊べる
エンジェル、身を乗り出さずに狙撃するのが上手い……
今日も初めてのゲームだったのに、軽々とキルしてた」

紗由「これでかえと香澄さんのアリバイも……」ヒソヒソ

みい「犯人は瑞葉!何となくそんな気がしてたみぃ!」ヒソヒソ

みい「(でも……何か妙だみぃ……
何かが引っかかって……

!!)」

17: 2019/10/17(木) 21:53:23.865 ID:M3ucxl1UM.net
みい「今すぐ聞き込みに行くみぃ!」ダッ

紗由「み、みい先輩!?廊下は走っちゃだめですよ!!」

かえ「……何事……」

10分後 誰もいない教室

???「……」

みい「来たみぃ……
この本を読んでいた人物、それはあんただみぃ!!」

18: 2019/10/17(木) 21:55:00.649 ID:M3ucxl1UM.net
みい「香澄!!」

香澄「……どうして僕だと思ったんだい?」

みい「香澄とかえ、二人の証言が食い違ってるみぃ!」

紗由「え?そうですか……?」

香澄「僕とプリンセスは一緒にゲームをしたはずだ
僕が教室からゲームをしてたってことは、プリンセスにGPSを調べてもらえば分かるんじゃないかな?」

みい「本当は香澄はゲームなんてしてないみぃ!
筋書きはこうみぃ!」

19: 2019/10/17(木) 21:55:50.563 ID:M3ucxl1UM.net
みい「お昼休み、香澄は自分のスマホをサバゲ部の仲間に預けたみぃ
そしてサバゲ部の人がかえとゲームをしている間、香澄は謡舞踊部の部室でこの本を読んでたみぃ!」

紗由「なるほど、それなら位置情報を調べても教室のままですよね!」

香澄「……」

みい「サバゲ部の子からも言質が取れてるみぃ!
諦めるみぃ、香澄!」

香澄「……どうして分かったんだい?」

みい「香澄は自分視点のゲームを遊んだと言ったみぃ
でもかえは身を乗り出さずに狙撃するのがうまいと言っていた……
自分視点でそんなことをするのは不可能みぃ!」

紗由「三人称視点なら身を乗り出さずとも画面には敵の姿が見えて、狙撃ができた、ということですね!」

香澄「参ったな……確かにその本を読んでいたのは僕だ」

20: 2019/10/17(木) 21:56:54.919 ID:M3ucxl1UM.net
みい「全く……これは生徒会副会長として没収しておくみぃ」

紗由「(みい先輩、後でこっそり読むつもりなんじゃ……)」

みい「香澄も人の子、そういうことに興味があるのは仕方ないみぃ!」

紗由「そうですね!私達はこれからも6人でKiRaReです!」

香澄「みい先輩、紗由……」

みい「さーて、名探偵みい、今日も事件を解決みぃ!」

紗由「今日もって、もうこんなのは懲り懲りですよー」

香澄「(たまたま部室に忘れ物をしたのを思い出して、昼休みに取りに行ったら置いてあったからつい読んでしまったけど……
本当は誰のだったんだろうか……?)」



???「(舞菜ちゃんが鍵をかけ忘れたのを見て、こっそり楽しんでたらうっかり本を忘れてしもたけど……
面白いものが見れたからええか~♡)」

21: 2019/10/17(木) 21:58:15.251 ID:M3ucxl1UM.net
終わり

22: 2019/10/17(木) 22:02:48.173 ID:ayo0cycPM.net

引用元: みい「こ、これって……え、えっちな本みぃ!?」