897: 2010/08/14(土) 01:53:35.26 ID:WlZ6RuFqP
882: 2010/08/14(土) 00:03:29.22 ID:cLWyC2SNP
唯「それにしてもりっちゃん、本当に大丈夫かなぁ?」

紬「検査では問題なかったみたいだし、しばらく安静にしてれば平気らしいわよ」

唯「よかった、早く元気になって欲しいな」

紬「ねぇ、唯ちゃん」

唯「なに?」

紬「りっちゃんのこと、好き?」

唯「うん、好きだよ。いつも元気で、一緒にいて楽しいもん」

紬「そう…」

唯「えへへ」

883: 2010/08/14(土) 00:13:36.03 ID:WlZ6RuFqP
紬(どっちの好きなんだろう…なんか変なこと聞いちゃった)

紬(もし唯ちゃんがりっちゃんのこと…)

唯「ムギちゃん?」

紬「え?」

唯「どうしたの?ボーっとしちゃって」

紬「あ、えっと…なんでもないわよ」

唯「そう?あっ、それでね、この前りっちゃんと…」

紬「……」

884: 2010/08/14(土) 00:23:49.50 ID:WlZ6RuFqP
紬(りっちゃんの話をする唯ちゃん、楽しそう…)

紬(いいなぁりっちゃん、羨ましい…)

唯「……」ジーッ

紬「ど、どうしたの?」

唯「やっぱりムギちゃん変だよ、私といてつまらない?」

紬「そ、そんなことないわよ。唯ちゃんと一緒だととても楽しいし、とても落ち着くし…」

唯「本当ぉ~?」

紬「えぇ、もちろん」

唯「よかった、ムギちゃんに嫌われちゃったのかと思った」

885: 2010/08/14(土) 00:31:42.14 ID:WlZ6RuFqP
紬「……」

紬(嫌うわけがない。むしろその逆…)

紬(唯ちゃんのことが…好き)

紬(誰よりも…誰よりも愛している)

紬(もし唯ちゃんが誰かに取られると思うと…ショックで氏んでしまうかもしれない)

紬(その人のこと、恨んでしまうかもしれない…)

紬「……」

紬(でも、そんな事じゃダメよね。好きな人の幸せも祝えないようじゃ…)

紬(なんて、何を考えてるのかしら私…)

唯「ねぇ、ムギちゃん」

紬「なに?」

唯「ムギちゃんは…好きな人とかいる?」

886: 2010/08/14(土) 00:44:49.28 ID:WlZ6RuFqP
紬「えっ…」

紬(なに…その質問は?)

紬(どういう意味で聞いてるの…?)

紬「えっと…」

唯「えへへ、なんかこういう会話って高校生っぽいよね」

唯「私みんなに『唯はまだ子供だね~』って言われてるから、こういう会話してみたかったんだ」

紬「唯ちゃん…」

唯「で、ムギちゃんにはいるの?好きな人が」

紬「……」

888: 2010/08/14(土) 00:51:41.85 ID:WlZ6RuFqP
紬「いるわよ…」

唯「本当!?」

紬「私の好きな人はね…優しくて…温かくて…可愛くて…」

唯「ふんふん、それで?」

紬「それで…一緒にいて安心できて…私の心まで優しくなるようで…」

唯「すごい人なんだねっ!」

紬「……」

紬(唯ちゃん、あなたのことなの…)

紬(あなたのことを言ってるのよ…)

889: 2010/08/14(土) 01:02:23.30 ID:WlZ6RuFqP
唯「いいなぁ~、そういう人を私も好きになりたいな~」

紬「…ねぇ唯ちゃん」

唯「なに?」

紬「女の子どうしの恋愛って、どう思う?」

唯「へっ?う~ん…お互いがよければいいんじゃないかな?」

紬「じゃあ…唯ちゃんは女の子と恋愛したいと思う?」

唯「私?よく分かんないなぁ…恋愛自体経験したことないし…」

紬「そう…」

紬(そうよね…分からないわよね)

紬(唯ちゃんはまだ純白、汚れを知らない…)

紬(真っ白なキャンバス…)

紬(もし、私が告白したら…唯ちゃんはどんな色になるのだろう?)

紬(見てみたい…唯ちゃんの色が変わるところを)

紬(そしてできれば、私の色に染めたい…)

紬(唯ちゃんを…私のものに…)

890: 2010/08/14(土) 01:09:29.41 ID:WlZ6RuFqP
紬「…ねぇ、唯ちゃん」

唯「なに?」

紬「私ね…唯ちゃんのことが好きなの」

唯「私も好きだよ?」

紬「そうじゃないの…その好きじゃないの」

唯「え?」

紬「あなたを愛してるの、唯ちゃん」

唯「ムギ…ちゃん?」

紬「……」

紬(言ってしまった…)

紬(これから、どうなってしまうのだろう…)

紬(彼女はどんな色になってしまうのだろう…)

紬(このキャンバスを、私が自由に染められるのだろうか…)

紬(染めたい…彼女を私の色に…)


おわり


901: 2010/08/14(土) 02:08:14.54 ID:WlZ6RuFqP
美人でかっこいい人。
それが彼女の第一印象でした。

憂「……」ジーッ

澪「ん?どうしたんだ憂ちゃん」

憂「いっ、いえ…」

そして意外と恥ずかしがり屋さん。
そのギャップが可愛い。

あとメイド服も似合う。

903: 2010/08/14(土) 02:21:53.07 ID:WlZ6RuFqP
今日は軽音部の人たちがうちに来た。
みんなで夏休みの宿題をするみたい。

憂「外暑かったですか?麦茶いれますね」

澪「ありがとう、憂ちゃん」

ちょっと嬉しかった。
澪さんと話せて。
澪さんにお礼を言ってもらえて。

律「よーし、澪。さっそく写させてくれ!」

澪「自分でやれっ!」

澪さんが律さんの頭を殴る。
痛そうだ…
でも、どこか楽しそうにも見える。

私はそんな光景を見て、ちょっぴり羨ましいと思った。

904: 2010/08/14(土) 02:28:22.48 ID:WlZ6RuFqP
澪「憂ちゃんは宿題終わったの?」

憂「えっ…まだですけど」

澪「なら、一緒にやる?」

憂「いいんですか?」

唯「もちろんだよ~、分からない事があったら教えてもらいたいし」

澪「妹に教えてもらってどうするんだ!」

憂「じゃあ…お言葉に甘えて」

嬉しかった。
澪先輩と話すだけで気持ちが高ぶってくる。

お姉ちゃんとはまた違う喜び。
なんだろう?
不思議だ…

905: 2010/08/14(土) 02:37:50.05 ID:WlZ6RuFqP
律「澪さん、ここを教えなさい」

澪「もうちょっと自分で考えろ」

律「んだよー、ちぇっ」

唯「ムギちゃん、ここ教えて~」

紬「そこはね…」

律「澪ちゃん、ここ教えて~」

澪「唯のマネしてもだめ」

律「ケチー」

憂「……」

二人のやり取りは見ていてやっぱり羨ましい。

距離が近い。
そう感じる。

これがお互いに長い間に築いてきた絆なんだろうか。

909: 2010/08/14(土) 02:50:25.76 ID:WlZ6RuFqP
憂「うーん…」

澪「どうしたんだ憂ちゃん?分からないところがあった?」

憂「あっ、はい。ここなんですけど…」

澪「どれどれ…」

律「こらぁ!私に教えないで憂ちゃんに教えるとはどういう了見だ!」

澪「憂ちゃんは後輩なんだからいいだろ!」

憂「うふふ」

ちょっと律先輩に勝ったようで嬉しい。

910: 2010/08/14(土) 03:02:30.98 ID:WlZ6RuFqP
憂「そろそろお昼ですし、私なにか作ってきますね」

唯「やったー、ご飯だー」

憂「ふふっ」

澪「ごめんね、憂ちゃん」

憂「いえ、みなさんはお客さんですし。どうぞゆっくりしていってください」

律「おーし、私も手伝っちゃうぞー!」

憂「そんな…悪いですよ」

律「気にしなーい、気にしない」

915: 2010/08/14(土) 03:34:41.42 ID:WlZ6RuFqP
台所で律さんと二人きり、お昼ご飯を作っている。
律さんは意外と料理が上手く、私は驚いた。

憂「律さんって料理上手なんですね」

律「いやー、憂ちゃんには負けるよ」

そうは言っても、その手さばきは慣れているものがあった。

憂「普段も料理するんですか?」

律「うん、たまにね」

憂「へぇ……」

私と律さん、どっちが料理上手なんだろう?
もし私が負けたら…イヤだなぁ…

919: 2010/08/14(土) 04:47:59.84 ID:WlZ6RuFqP
料理が出来上がり、みんなのもとへと運ぶ。

律「おまたせーっ!」

唯「待ってました!」

澪「憂ちゃんの料理、楽しみだな」

律「おいおい、私も作ったんだぞ?」

澪「憂ちゃんの料理、楽しみだな」

律「無視すんなーっ!」

たとえ軽口でもいい。
褒められて悪い気はしない。

920: 2010/08/14(土) 05:03:09.16 ID:WlZ6RuFqP
唯「ふぅ…お腹いっぱい」

憂「はいお姉ちゃん、食後のアイスだよ」

唯「ありがと~っ」

憂「ふふっ、みなさんもどうぞ」

澪「本当に憂ちゃんはよくできた妹だな」

憂「えへへ」

唯「ふあぁ…なんだか眠くなってきちゃったよぉ」

紬「私も…昨日寝るのが遅かったから眠い…」

律「おいおい、食ってすぐ寝たら太るぞ?」

唯「むにゃむにゃ…」

律「聞いてねえ…」

憂「お姉ちゃん、風邪ひいちゃうからちゃんと布団かけて」

923: 2010/08/14(土) 05:25:13.90 ID:WlZ6RuFqP
澪「まったく、何してるんだか」

憂「いいじゃないですか、疲れてるみたいですし」

その後、結局お姉ちゃんと紬さんは寝てしまった。
二人とも気持ちよさそうに寝ている。

お姉ちゃんはいつもより勉強を頑張っていた。
だからちょっとは休ませてあげたいしこのままにしておこう。

律「これからどうする?」

澪「どうするって…勉強だろ?」

律「えぇ~…だって二人とも寝てるのに?」

澪「二人が寝てても私たちはできるだろ」

924: 2010/08/14(土) 05:32:03.96 ID:WlZ6RuFqP
律「勉強つまんなーい」

澪「だったら邪魔にならないように寝てろ」

律「ちぇっ、じゃあそうしよっと。勉強するぐらいなら寝てる方がマシだ」

とうとう律さんまで寝てしまった。

憂「い、いいんですか?」

澪「ほうっておこう…それより、私たちは頑張ろっか?」

憂「は、はいっ」


まさかの展開。
今この部屋で起きてるのは私と澪先輩の二人きりだ。

心臓の鼓動が少し早くなった気がする。

925: 2010/08/14(土) 05:42:43.53 ID:WlZ6RuFqP
憂「……」

澪「……」

憂「……」

澪「……」

正直に言って、勉強に集中できない。
澪さんの顔をチラチラと見てしまう。
気になって気になってしょうがない。

今まででは考えられないこと。

お姉ちゃんみたいに気になってしまう。
いや、お姉ちゃん以上かもしれない。

だけどお姉ちゃんに対する気持ちとは微妙に違う。
この気持ちは何?

澪「…あ、あのー…憂ちゃん」

憂「な、なんですか?」

澪「さっきから私のこと見てるけど…な、なに?」

憂「!」

チラ見してるのがバレてた。

926: 2010/08/14(土) 05:51:21.30 ID:WlZ6RuFqP
憂「あっ、いやっ!そのっ!」

ドキッとする。
顔が熱くなる。
頭の中はパニック状態だ。

澪「な、なにか変なものでもついてるのかな…?」

憂「ち、違うんです!澪さんが綺麗だからついその…」

澪「えっ」

憂「あっ…」

つい出てしまった本音。
口の動きが止まってしまう。

澪「あっ…その……」

澪「えっと…あ、ありがとう///」

憂「い、いえ…」

面と向かって言われれば、流石に恥ずかしいに決まってる。
澪先輩の顔は赤くなっていた。

928: 2010/08/14(土) 06:05:05.23 ID:WlZ6RuFqP
この空気はちょっとマズイかも。
何か言ってフォローしなきゃ。

憂「で、でも!美人なのは本当ですよ?」

澪「…///」

逆効果だった。
それに言ったこっちまで恥ずかしくなってくる。

憂「ぁの…えっとぉ…」モジモジ

澪「そ、そういう…」

憂「え…?」

澪「そういう憂ちゃんも…可愛いんじゃないかな…」

憂「あっ…えぇっ!?」

澪「いやっ、その…私ばかり褒められるのもあれだし…」

憂「うぅ…///」

いきなり言われた一言。
それだけで私は撃沈された。

930: 2010/08/14(土) 06:21:09.85 ID:WlZ6RuFqP
澪「……べ、勉強やろっか」

憂「そ、そうですね…」

とりあえず気を静めよう。
勉強に集中さえすれば落ち着くはず…

憂「…///」チラッ

澪「っ///」

無理だった。
やっぱり澪さんの方に目がいってしまう。

このままじゃ自分がおかしくなる。

憂「あ、あのぅ…澪さん」

澪「はいっ!」

とりあえず話の流れを変えよう。

931: 2010/08/14(土) 06:29:07.75 ID:WlZ6RuFqP
憂「み、澪さんの字って…かわいいんですね」

澪「え?」

憂「ノート、ちょっと見えたんで」

澪「あっ!?」

澪さんはとっさにノートの上に体を覆いかぶさった。
まるで何かを隠すようにして。

憂「澪さん?」

澪「いや!なんでもないんだ、なんでもないぞー」

憂「?」

何を隠してるんだろう…
気になる。

でも触れないほうがよさそうだ。

932: 2010/08/14(土) 06:36:41.35 ID:WlZ6RuFqP
澪「……」チラッ

憂「……」

澪「……」チラチラッ

憂「…あの~」

澪「な、なにっ?」

憂「ひょっとして…見てもらいたいんですか?」

澪「えぇっ!?そ、それは…でも…」アセアセ

澪「えっと~…」オズオズ

憂「なにが書いてあるんですか?」

澪「……詩」

憂「え?」

澪「歌詞…書いてたの…」

933: 2010/08/14(土) 06:43:16.24 ID:WlZ6RuFqP
憂「歌詞?」

澪「うん…」

憂「うわ~、見てみたいですっ」

澪「で、でもぉ…恥ずかしい…」

憂「そんな…笑いませんって」

澪「で…でも…」モジモジ

憂「澪さんの書いた歌詞…見てみたいです…」シュン

澪「っ!」

澪「じゃ、じゃあちょっとだけなら…」

憂「ありがとうございますっ!」

934: 2010/08/14(土) 06:53:25.08 ID:WlZ6RuFqP
憂「……」

澪「ど、どうかな…?」

憂「…すっごく」

澪「え?」

憂「すっごくイイです…」ウットリ

澪「ほ…ほんと?」

憂「はい。すごいですね、こんな詩が書けるなんて」

澪「ははっ…よかった…見せて…」

憂「いつもこういうの考えてるんですか?」

澪「いや、今日は…」

憂「?」

澪「憂ちゃんがこっち見てくるから…勉強に集中できなくて…つい…」

憂「あっ…」

澪「っ///」

憂「ご、ごめんなさい///」

936: 2010/08/14(土) 07:13:08.48 ID:WlZ6RuFqP
澪「い、いいんだ!おかげで良い歌詞も書けたし…」

憂「澪さん…」

恥ずかしがっている澪さん…すごくかわいい。

いつも美人できっちりしているイメージがあるのに…こんな姿を見れるなんて…

憂「澪さん…かわいい…」

澪「えっ…///」

またうかっかり口がすべってしまった。
でも、今度はもう止められない。

憂「澪さん…私…」

澪「う、憂ちゃん…?」

938: 2010/08/14(土) 07:26:43.75 ID:WlZ6RuFqP
憂「私…お姉ちゃん以外の女の人に夢中になるなんて初めてです…」

澪「は、はいぃっ!?」

憂「もっと…澪さんの本当の姿を見たいです…」

澪「あ、あのっ…そのっ…」

澪さんにせめ寄る。
顔がどんどん近づく。

すごい…
澪さんかわいい…

憂「クスッ…澪さんって…良いにおいがする」

澪「っ!?///」ドキッ

憂「キレイな肌…」

澪「あっ…あぅ///」

憂「すっごく…かわいい」

澪「ひゃうっ///」

939: 2010/08/14(土) 07:36:35.84 ID:WlZ6RuFqP
私が言葉を投げかけるたびに、澪さんはかわいい顔で恥ずかしがる。
その顔が見たくて、私はどんどん言葉を発してしまう。

ずっとこのまま澪さんを…いじめたい…

澪「も、もうやめてぇ…」ポロポロ

憂「あっ…」

澪「グズッ…ひどいよぉ…」

憂「……」

とうとう泣いてしまった。
ここまでするつもりじゃなかったのに…

澪「うぅ…ヒッグ…グズッ…」

憂「……」

…ごめんなさい、澪さん。
こんなのダメですよね。

ごめんなさい…

941: 2010/08/14(土) 07:46:44.62 ID:WlZ6RuFqP
憂「澪さん…」

澪「ふぇ~~んっ!!」

憂「……」

泣きじゃくる澪さんを見て、改めて自分のやったことを反省する。

突然のことで驚いただろう。
怖かっただろう。
わけが分からなかっただろう。

澪さんの気持ちを考えないで、なんて自分勝手なことをしてしまったのか…

罪悪感が私を押しつぶそうとしていた。

憂「……」

澪「ふぇ~~~っ!!」

憂「…っ」

次の瞬間。

澪「!?」

私は澪さんを力いっぱい抱きしめた。

942: 2010/08/14(土) 07:57:44.22 ID:WlZ6RuFqP
澪「う、憂ちゃ…」

憂「ごめんなさい澪さん…許して…」

これだけしか私には言えなかった。

言葉が足りない。

だけどその代わり、愛情を込めて抱きしめる。
私がやったことへの謝罪の気持ちと同時に、澪さんを落ち着かせるために。

澪「……」

憂「澪さん…私澪さんの事が好きなんです」

憂「好きになっちゃったみたいなんです」

澪「憂ちゃん…」

憂「澪さん…もし私の告白を受け止めてもらえるなら…」

憂「キス…してもいいですか?」

澪「……」

憂「イヤなら拒否しても構いません…だから…」

943: 2010/08/14(土) 08:00:55.33 ID:WlZ6RuFqP
澪「……」

憂「キス…させてください…」











チュッ

944: 2010/08/14(土) 08:05:34.49 ID:WlZ6RuFqP
唇と唇が触れ合った。

やわらかい…

思えば初めてかもしれない。

お姉ちゃんとだってやったことはない。

これが私のファーストキス。

相手は澪さん。

キスしてくれたってことは…私の告白を受け止めてくれたってこと?

ねぇ、澪さん?


憂「私のこと…好きですか?」

945: 2010/08/14(土) 08:07:59.38 ID:WlZ6RuFqP
澪「……」

憂「……」

澪「……」

憂「……」

澪「……」

憂「澪…さん?」

澪「プシュー…」バタッ

憂「澪さん!?」

946: 2010/08/14(土) 08:18:57.89 ID:WlZ6RuFqP
憂「大丈夫ですか!?澪さん!!」

澪「うぅ…らめぇ…」

憂(あぁ…っ!恥ずかしさのあまり絶頂に達してる澪さんの顔もかわいいっ!!)

澪「う、憂ちゃん…」

憂「な、なんですか!?」

澪「お、お付き合い…よろしく…おね…がっ…」ガクッ

憂「澪さん…澪さんっ!!」

澪「……」

憂「澪さあぁぁぁぁぁあああんっ!!」

948: 2010/08/14(土) 08:22:41.99 ID:WlZ6RuFqP
数分後


澪「ごめん…すごく恥ずかしくてその…」

憂「い、いえ…私もノリとはいえ、ついやり過ぎました…」

憂「ごめんなさい…」

澪「……」

憂「……」

澪「うぅ///」

憂「あはは…///」

949: 2010/08/14(土) 08:30:07.58 ID:WlZ6RuFqP
澪「……」

憂「……」

澪「あのっ!」
憂「あのっ!」

澪「あっ、う、憂ちゃんからいいよ…」

憂「いえ、そんなっ…」

澪「い、いいから…」

憂「…じゃあ」

澪「……」ゴクリッ

憂「…澪さんはどうして…私の告白をオーケーしてくれたんですか?」

951: 2010/08/14(土) 08:38:32.31 ID:WlZ6RuFqP
澪「そ、それは…」

憂「……」

澪「憂ちゃんに抱きしめられた時…ママに抱かれたみたいで…」

憂「え?」

澪「温かったんだ…憂ちゃんの身体…」

澪「優しくて…」

憂「……」

澪「だから憂ちゃんのこと、その時に…好きになったの…かな?」

憂「澪さん///」

953: 2010/08/14(土) 08:46:32.54 ID:WlZ6RuFqP
憂「あっ、澪さんは何て言おうとしたんですか?」

澪「私は…本当に私でいいのかな?って」

憂「もちろんですよ、決まってるじゃないですか」

澪「っ///」

憂「ふふっ…澪さんって甘えん坊なんですね」

澪「えっ?」

憂「ママって…」

澪「わ、わーっ!!」

憂「ふふふっ」

955: 2010/08/14(土) 08:52:33.58 ID:WlZ6RuFqP
憂「でも私…澪さんのそういう所にも惹かれたんだと思いますよ?」

澪「うぅ…///」

憂「澪さん…」

澪「な、なに…?」

憂「私と二人っきりの時は甘えていいんですよ?」

澪「憂ちゃん…」

憂「今みんな寝てるし…ね?」

澪「…うんっ!」



唯(起きてるよ…)

律(ていうか起きれねえ…)

紬(もう、二人とも///)


おわり

10: 2010/08/14(土) 16:26:25.50 ID:WlZ6RuFqP
えっ、なんで次スレとか立ってんの
ていうか続きって?

12: 2010/08/14(土) 16:36:52.47 ID:WlZ6RuFqP
いや俺が書いてたんだけど…これ以上なにを続けるの?

15: 2010/08/14(土) 16:57:27.57 ID:WlZ6RuFqP
正直何も考えてなかったわ
ちょっと待ってて

27: 2010/08/14(土) 20:40:34.22 ID:WlZ6RuFqP
最初はちょっとした用事があっただけだった。

和「こんばんわ」

憂「あっ…和ちゃん」

和「唯いる?学校に忘れ物があったから届けに来たんだけど」

憂「お姉ちゃんは帰りが遅くなるって…」

和「そう…分かったわ」

そう言われ、私の用件は一瞬で片付く。

肩透かしを食らった感じはあるが…忘れ物を渡してこのまま帰ってしまおうか。
長居しても、憂に悪いだろうし。

憂「あの、和ちゃん」

和「なに?」

憂「よかったら、夕飯…一緒に食べて欲しいなぁって…」

和「え?」

予想外の出来事。
ただ、彼女のちょっと寂しそうな顔を見ると断ることができなかった。

29: 2010/08/14(土) 20:56:30.28 ID:WlZ6RuFqP
憂「ごめんね和ちゃん、無理に付き合ってもらっちゃって」

和「気にしないで、私も夕飯まだだし」

和「そういえば、唯は今なにしてるの?」

憂「分からないけど…たぶん紬さんと一緒だから遊んでるんだと思う」

和「へぇ…二人で」

憂「待っててね、今そうめん茹でてるから」

和「うん、ありがと」

憂「えへへ」

和「どうしたの?」

憂「ううん、ただ…和ちゃんが来てくれて嬉しいなぁって」

和「え?」ドキッ

憂「やっぱりご飯は、誰かと食べたほうが美味しいもんね」

和「あ…そ、そういう意味ね」

30: 2010/08/14(土) 21:02:40.46 ID:WlZ6RuFqP
憂「おまたせ~」

和「…けっこうたくさん作ったのね」

憂「張りきっちゃった」

和「張り切りすぎよ」

憂「えへー」

和「ふふっ」

憂「じゃあ食べよっか」

和「そうね」

31: 2010/08/14(土) 21:17:51.68 ID:WlZ6RuFqP
憂「おいしい?」

和「えぇ、憂の作る料理はなんでも美味しいわよ」

憂「もう、マジメに答えてよ和ちゃん」

和「あら、けっこうマジメだったんだけど」

憂といる時間は悪くなかった。
なんだか妹ができたみたいで…楽しい。

こんな妹がいるなんて、唯のことが羨ましい。

憂「そうだ。昨日お姉ちゃんギターの練習していたんだけどね、なんか新曲が弾けるようになったんだって」

和「唯、ギター頑張ってるのね」

憂「えへ~」

33: 2010/08/14(土) 21:30:17.79 ID:WlZ6RuFqP
唯を褒めると憂まで喜ぶ。
相変わらずお姉ちゃんのことが大好きみたいだ。

でも、唯のことで喜ぶ憂の顔が…私は好きだ。

満面の笑み、こっちまで癒される。
その顔が見たくて唯のことをまた褒めてしまう。

和「唯…軽音部に入ってから変わったわよね。活気があるっていうか…」

憂「そうなの、お姉ちゃん高校に入ってからすごく変わったの!」

和「ふふっ」

私は憂の笑顔を見たいから、唯のことを話題にする。
一応言っておくと、別に唯ことは嫌いではない。
むしろ、長年付き合っている親友だから大切に想っている。

ただ…ちょっと悔しい。
憂が唯に夢中なことが。

いつのまにか…私は憂のことを唯以上に大切に想ってしまっていたようだ。

この笑顔が目の前にあるだけで、幸せだ。

34: 2010/08/14(土) 21:40:07.64 ID:WlZ6RuFqP
和「憂はお姉ちゃんのこと、大好きなのね」

憂「うんっ!」

和「…まぁ、唯も憂のこと好きでしょうけど」

憂「えへへ…あの、実はね」

和「なに?」

憂「昨日お姉ちゃんに、私の事どれぐらい好きって聞いたの」

和「またそういうことを姉妹で…」

憂「でも、ちゃんと答えてくれたんだよ」

和「なんて?」

憂「世界で一番大好き!だって」

憂「私も嬉しくて、お姉ちゃんのこと宇宙一好きって言っちゃった」

和「……」

35: 2010/08/14(土) 21:46:13.46 ID:WlZ6RuFqP
憂「和ちゃん?」

和「…さてと、ノロケ話も聞いたし…食器でも洗いましょうか」

憂「え?私がやるよ。和ちゃんお客さんだし…」

和「いいの、私がやりたいだけだから。憂は休んでて」

憂「そう?じゃあ…」

和「……」


今さら、どうにもならないか…

36: 2010/08/14(土) 21:58:50.42 ID:WlZ6RuFqP
憂「あっ、そうだ」

和「え?」

憂「私、和ちゃんのことも大好きだよっ」

和「う、憂…」

憂「だって、もう一人のお姉ちゃんみたいなんだもん」

和「っ!」

憂「和ちゃんは…私の事どれぐらい好き?」

和「……」

憂「和ちゃん?」

和「…そうね」

和「このメガネくらいかな」

憂「え?」

和「私にとって…無いと困るもの、ってことよ」



おわり

53: 2010/08/15(日) 00:15:05.37 ID:7fOKa0BTP
ガチャッ


梓「こんにちはー…」

律「おーっす、梓」

梓「あれ、律先輩一人なんですか?」

律「みんな掃除当番だってさ」

梓「そうですか…」

律「まぁ座れよ」

梓「あっ、はい」

54: 2010/08/15(日) 00:23:31.49 ID:7fOKa0BTP
律「もうすぐ冬休みだな~」

梓「あっという間ですね…私もそろそろ2年生ですよ」

律「まぁお前の場合、頭脳は高校生、見た目は小学生だけどな」

梓「なんですかそれ!」

律「あはっ、わるいわるい」

梓「むぅ…」

梓(なんでこの人はそういうことを言うかな~…)

律(梓をからかうと可愛いなぁ…)

57: 2010/08/15(日) 00:33:10.96 ID:7fOKa0BTP
梓「よいしょっと…」

律「なにやってんだ?」

梓「練習するんです、ギターの」

律「まだみんな来てないんだからいいだろ」

梓「何を言ってるんですか!学際のライブを忘れたとは言わせませんよ?」

律「あぁ…あれはひどい演奏だった」

梓「だったら次のライブに向けて、血の滲むような特訓をするべきですっ!」

律「いや、そこまでしなくても…まだ時間があるんだしさ?」

梓「何を甘いこと言ってるんですかっ!」

律(中野さん怖い!?)

58: 2010/08/15(日) 00:41:35.34 ID:7fOKa0BTP
梓「一年なんてあっという間なんですよ!?だいたい律先輩は部長なんだからクドクド…」

律(なんかスイッチ入っちゃったよ~…どうすりゃ治まるんだ?)

梓「律先輩っ!聞いてるんですか!?」

律「はっ、はいぃぃっ!!」

梓(こうなったらこれを機に、律先輩を更正させてやるんだからっ)

律(あーどうしよう…どうすれば…)

律(そうだ!)

律「梓よ」

梓「なんですか?」

ダキッ

梓「っ!?」

59: 2010/08/15(日) 00:47:37.34 ID:7fOKa0BTP
律「おーし、いい子いい子」ナデナデ

律(確か前に唯がこうやって落ち着かせてたような…)

梓「ふにゃぁ…///」

律(よしっ!このまま続ければ…)

梓「にゃぁ…」

梓(はっ!?いけない!)

梓(このまま流されるところだった)

律「ほーれ、いい子いい子」ナデナデ

梓(甘いですよ律先輩。こんなの…唯先輩と比べれば月とスッポン!)

梓(出直してきやがれですっ!)

60: 2010/08/15(日) 00:54:03.86 ID:7fOKa0BTP
梓「うがーっ!」

律「うおっ!?」

梓「ふっ…まだまだですね、律先輩」

梓「そんな抱きつき方で私をどうこうしようなんて100年早いです」

律「なっ!?」

律(なんて生意気な!)

梓「ほら、ふざけてないで早く練習してください」

律「ふ、ふざけてねーよ!マジメに抱きついたんだ!」

梓「そ、それどういう意味ですかっ///」

62: 2010/08/15(日) 01:01:17.91 ID:7fOKa0BTP
律「いや…別に深い意味はないけど…」

梓「だったら…変なこと言わないで下さいよ」

梓(マジメに抱きついたって…なんか変な風に捉えちゃうじゃん)

律「まぁとりあえず落ち着けよ、ほら座りなって」

梓「あっ、はい」

律「いや~、もうすぐ冬休みだな~」

梓「そうですねぇ、なんかあっという間…って」

梓「なに話を戻そうとしてるんですかっ!!」

律「ちぇっ」

66: 2010/08/15(日) 01:17:16.78 ID:7fOKa0BTP
>>65
俺だよ

68: 2010/08/15(日) 01:23:06.13 ID:7fOKa0BTP
梓(もう…なんでこの人部長やってるんだろう)

梓(澪先輩がやってくれればよかったのに…)

梓「律先輩、なんで部長やってるんですか?」

律「今思ったことそのまま口にしただろ」

梓「気になったんです」

律「だってかこいいじゃーん」

梓「はぁ…」

律「んまぁっ!!なんでございますかそのため息は!」

梓「呆れてるんですよ…」

69: 2010/08/15(日) 01:29:17.67 ID:7fOKa0BTP
律「なら逆に聞くけど、誰が部長だったらいいんだよ?」

梓「澪先輩」

律「即答だな…けど澪みたいな恥ずかしがり屋に部長なんて無理だぜ?」

梓(恥ずかしがり屋は関係ないと思うけど…)

梓「じゃあムギ先輩なら…」

律「ムギもあれでぬけてる所があるからな~」

梓「じゃ、じゃあゆ……やっぱいいや」

律「ほら、結局私しかいないじゃん!」

71: 2010/08/15(日) 01:40:23.94 ID:7fOKa0BTP
梓「むぅ…」

律「さぁ尊敬しろ!部長の私を尊敬しろ!」

梓「……」プイッ

律「こらっ!そっぽむくなぁ!」

梓「…やっぱり納得できないです」

律「あのなぁ…」

梓「だって律先輩いつも適当にやってるじゃないですか」

律「なんだとぉ!」ギュ~ッ

梓「っ!?」

律「こいつー!」グリグリ

梓「きゃー♪」

梓(あっ…これはいいかも)

72: 2010/08/15(日) 01:46:54.59 ID:7fOKa0BTP
律「どうだ、まいったか!」

梓「ま、参ってなんかないですっ」

律(まったく、強情なやつだな…)

律(でも嫌いじゃないぜ)

梓(今のは…本当によかったかも…)

梓(って、なに考えてるのよ私!)

律「それにしても、あいつら遅いなぁ…」

梓「そ、そうですね…どうしたんでしょう?」

75: 2010/08/15(日) 01:53:41.72 ID:7fOKa0BTP
律「まさか…サボりか?」

梓「そんな、澪先輩がするわけないじゃないですか」

律「じゃあ補習かな?」

梓「唯先輩はともかく、澪先輩とムギ先輩はありえませんっ」

律「ひどいこと言うな…唯が聞いたら悲しむぞ?」

梓「じゃあ唯先輩は補習とかしないんですか?」

律「いやまぁ…ありえそうだけど」

梓「ちなみに律先輩もありえそうです」

律「なんだとこらーっ!」ギュ~ッ

梓「きゃー♪」

76: 2010/08/15(日) 02:00:47.14 ID:7fOKa0BTP
律「まったく、生意気な後輩め」

梓(だって律先輩相手じゃなんか気が引き締まらないし…)

律「言っておくけどな、私は成績けっこう良いんだぞ?」

梓「知ってます、澪先輩に教えてもらってるんでしょう?」

律「なっ、それだけじゃ…ないっ!」

梓「なんですかその間は…」

梓「やっぱり澪先輩は一流だな~、美人だし頭もいいし、勉強もできるし」

律「私だって美人でしょっ?」キラッ

梓「……ぷっ」

律「笑うなぁっ!」

77: 2010/08/15(日) 02:13:38.32 ID:7fOKa0BTP
梓「まぁ美人の類には入ると思いますよ」

律「何様だお前」

梓「でもやっぱり澪先輩には劣りますかね」

律「失礼な上に口を開けば澪だなぁ…そんなに好きなのか?」

梓「すっ、好きとかじゃなくて…///」

律(あー…好きなんだ)

律「でも…こんな生意気だと分かったら澪に嫌われちゃうだろうなー」

梓「!?」

78: 2010/08/15(日) 02:22:52.42 ID:7fOKa0BTP
律「澪のやつ、梓の本性知ったらどう思うんだろう?」ニヤニヤ

梓「ほ、本性ってなんですかっ!」

律「私に対してしてきた無礼の数々だよ」

梓「それは律先輩だからですっ」

律「んだとー?…でもまぁ、どっちにしろ澪に知られたら終わりだな」

梓「うっ」

律「そうなりたくなかったら、私の前でも礼儀正しくするんだな」

梓(それもなんかヤダ…)

律「ん?どうした」

梓「いえ…」

79: 2010/08/15(日) 02:35:31.43 ID:7fOKa0BTP
律「ならさっそく敬ってもらおうか、先輩の私を!」

梓「え~…」

律「なんだその顔は!!」

梓「だって律先輩相手だとなんか…」

律「私のどこが悪いって言うんだよ!」

梓「まぁ…率直に言うと傷つくから言いませんけど」

律「私の評価そんなに酷いの!?」

梓(たぶん唯先輩より…)

80: 2010/08/15(日) 02:45:17.54 ID:7fOKa0BTP
律「…グズッ」

梓「!?」

律「ひどいよ…そこまで言わなくても…」

梓「あっ、いやっ!その…」オロオロ

梓(まさか泣くなんて…)

律「びぇ~~~っ!梓のバカーーーッ!!」

梓「ご、ごめんなさい言い過ぎました!反省してます!」

律「びぇ~~~っ!」

梓「律先輩…」

梓「本当にごめんなさい…私が悪かったです…」

梓「先輩の言うことは何でも聞きますから…許してください」

律「えっ、マジ?」

梓「え?」

律「ふっ」ニヤリ

102: 2010/08/15(日) 14:36:52.46 ID:7fOKa0BTP
梓「う、嘘泣きだったんですか!?」

律「マジ泣きだよ?」

梓「うそだぁ!」

律「さぁ、さっそく言う事を聞いてもらおうか」

梓「イヤですよ、なんで私が…」

律「はぁ…散々好き勝手言ってこれか。私の心は深く傷ついたっていうのに…」

梓「うっ…」

律「あぁ、なんて可哀想な私…」

律「私は後輩のことを大切に想ってるっていうのに、その後輩ときたら…」

梓「わ、分かりました!ちょっとだけなら聞きますよ…」

律「じゃあイチャイチャさせて」

梓「は?」

律「私、梓ちゃんとイチャイチャするのが夢だったの~」

103: 2010/08/15(日) 14:43:36.88 ID:7fOKa0BTP
梓「い、イチャイチャって…」

律「ほら、いつも唯とやってるじゃん。あんな感じで」

梓「あれはイチャイチャじゃありませんっ!」

律「なんでもいいから愛でさせてくれよ」

梓「はぁ…」

梓(なんでこんなことに…めんどくさい人だなぁ…)

律「あ~ずにゃんっ!」ダキッ

梓「…律先輩にそれ言われると気持ち悪いんですけど」

律「ひどっ!」

106: 2010/08/15(日) 14:56:11.21 ID:7fOKa0BTP
律「あ~ず~にゃ~ん」ダキダキ

梓「…むぅ」

律「このぅ、かわいいやつめ」ナデナデ

梓「うにゃっ」

律「ほれほれ~」スリスリ

梓「うぅ…」

律(あぁ…梓を可愛がるのもけっこう良いかも…)

梓(律先輩にこれやられると凄い違和感…)

律「あ~ずにゃんっ」ギュ~ッ

梓「っ!」

梓(でも…強く抱きしめられるのは悪くない…)

梓(なんか嬉しい…)

107: 2010/08/15(日) 15:02:28.07 ID:7fOKa0BTP
律「そうだ梓」

梓「なんですか?」

律「これつけてみろよ…」ガサゴソ

律「じゃーんっ!ネコ耳」

梓「どこからそれを…」

律「いいから早く早く」

梓「むぅ…これでいいんですか?」

律「やっぱ梓といえばネコ耳だよなぁ」

梓「なんですかそれ」

108: 2010/08/15(日) 15:11:20.92 ID:7fOKa0BTP
律「ニャーって言ってみて」

梓「…ニャー」

律「やっぱかわいい!」ダキッ

梓「うっ…」

律「梓みたいな後輩を持てて幸せだ」

梓「そう言われるのは嬉しいですけど……」

律「梓、愛してるぞ!」

梓「て、適当なこと言わないで下さい!」

律「あ~…梓が本当の妹だったらいいのに」

梓(私はこんなお姉ちゃん絶対にやだ…)

109: 2010/08/15(日) 15:19:59.18 ID:7fOKa0BTP
律「なぁ梓…私のこと好きか?もちろん先輩としてだけど」

梓「…嫌いではないですよ」

律「そこはお世辞でもいいから大好きっていうんだよ」

梓「いやです…私は自分の気持ちに正直でありたいんですっ」

律(素直じゃないやつがなにを…)

律「でもまぁ…私は梓のこと好きだからな?」

梓「そ、そうですか…それはありがとうございます」

梓「私もこれからは、律先輩のこと好きになるようなるべく努力はしたいと思います」

律(そうまでしないと好きになってくれないのかよっ)

110: 2010/08/15(日) 15:29:08.80 ID:7fOKa0BTP
律「それにしても、澪たちはまだ来ないのか?」

梓「遅いですね…電話してみればいいんじゃないですか?」

律「…いや、もうちょっと梓と二人っきりでいたい」

梓「え?」

律「だってこうやって私たちが二人でいるのって、滅多にないじゃん」

律「だからもうちょっと楽しみたいの」

梓「……」

律「ははーん、ひょっとして今照れちゃったな?」

梓「て、照れてなんかないもんっ!」

律「よしよし、かわいい子め」ナデナデ

梓「うぅ…」

~♪

律「おっと、電話…澪からだ」


111: 2010/08/15(日) 15:34:33.09 ID:7fOKa0BTP
律「もしもし?」

澪『律、今何やってんだ?こっちは校門の前でずっと待ってるんだぞ』

律「え?部活は?」

澪『何言ってんだよ、今日は休みって言ってたじゃないか』

律「……あっ」

澪『はぁ…忘れてたのか』

律「あはは…ドンマイドンマイ」

澪『みんな待ってるから早く来いよ』

ピッ

梓「どうしたんですか?」

律「今日部活が休みなの忘れてた…」

梓「…あれ?そうでしたっけ」

律「お前も忘れてたのかよ」

112: 2010/08/15(日) 15:42:15.67 ID:7fOKa0BTP
梓「すいません…うっかり」

律「お前も忘れん坊屋さんだな」

梓「ち、違います!今日はたまたまですっ!」

律「私たち、もしかしたら気が合うんじゃね?」

梓「合いませんっ!」

律「照れるなよ~」

梓「照れてませんっ!」

律「本当は?」

梓「もう、いい加減にしてください!!」

律「はいはい」

113: 2010/08/15(日) 15:50:13.26 ID:7fOKa0BTP
律「じゃ、みんなも待ってるしそろそろ行こうぜ」

梓「はぁ…」

梓(律先輩の相手は疲れる…)

律「若いのになんて顔してるんだよ」

梓「律先輩のせいですよ」

律「なんとっ!?」

梓「もういいですから、さっさと行きましょう」

律「ったく、かわいくない後輩」

梓「めんどうな先輩…」ボソッ

律「なに?」

梓「なんでもありませんっ」

梓(でも…強く抱かれたのは悪くなかったかも…)


―――――
―――


梓(そういえば、昔そんなことがあったなぁ…)

114: 2010/08/15(日) 15:55:47.84 ID:7fOKa0BTP
梓(思えば、あの時から律先輩のこと意識してたのかも)

梓(あの頃は今みたいに素直じゃなかったから気づかなかったけど…)

律「ただいまー」

梓「あっ、お帰りなさい律先輩」

律「…なに嬉しそうな顔してるんだ?」

梓「え?」

律「なんかニヤニヤしてるぞ」

梓「き、気のせいですよっ」

律「そうか?まぁいいけど…」

梓「そうだ、頼んでたもの買ってきてくれました?」

律「…あっ」

梓「律先輩?」

律「忘れてた…」

梓「はぁ…相変わらずなんだから」


おわり

116: 2010/08/15(日) 16:20:01.27 ID:RnrUzAwWP
終わっちゃうの?
とりあえず乙

117: 2010/08/15(日) 16:43:49.82 ID:XJB95CgD0
乙!

引用元: 梓『律先輩みたいなお姉ちゃんもアリかな…と』