1: 2011/05/05(木) 01:16:50.38 ID:YRu2fvadO



初春「んん~、次でやっと終わりですね!定期検査!」

佐天「そうだね、どうせそんなすぐにレベルなんか上がらないのに、よくやるよね」

初春「で、でも諦めちゃダメですよ佐天さん!まだまだこれからじゃないですか!」

佐天「そう……かな、うん!じゃ次の検査がんばろっか!」

初春「はいっ!」


とある科学の超電磁砲(レールガン) 初春飾利 (1/8スケール PVC塗装済み完成品)
7: 2011/05/05(木) 01:20:07.49 ID:YRu2fvadO

ヒュゥンッ!!

記録、80メートル、総合判定レベル4!


黒子「ふぅ……、まぁこんなもんですわね」

婚后「オーホッホッホ!!あらまぁ白井さん?どうやら本調子じゃないようですわね」

黒子「貴女は……婚后光子………まぁ、いいですわ、すみませんがそこをどいて下さりませんの?」

婚后「なっ!!貴女、わたくしに向かってなんて――――」

ズオォォォオン!!!!


11: 2011/05/05(木) 01:21:38.07 ID:YRu2fvadO
婚后「!? なんの音ですの―?」バシャアアアン



ピチャ………ピチャ……



婚后「………………」

黒子「お姉様の能力検査を行う際にプールの水を緩衝材に使用する事をもうお忘れになりましたの?」




検査官「御坂美琴!総合判定レベル5!今日の検査はこれで終了です」



美琴「…………ふぅ、たるいな、定期検査」

14: 2011/05/05(木) 01:24:28.48 ID:YRu2fvadO

ズォォォ…

佐天「なんの音だろ…?まぁいいや」

佐天「さぁーって、ちゃっちゃと済ませて、初春達とご飯食べにいこっと!」

佐天「(どうせアタシはまだレベル0なんだろうし、初春もレベル1からは上がりようがないだろうから時間は掛からないよね!)」

検査官「次の方、検査開始します」

佐天「はぁーい!(さぁて今日は何食べよっかな♪)」



――――――

―――

17: 2011/05/05(木) 01:29:05.07 ID:YRu2fvadO


土御門「なんだにゃ~こんなときに、今は定期検査中だってのに…」

アレイスター「…………気になる少女がいてな……」

土御門「お前の少女趣味に付き合ってる暇はないぞ…」

アレイスター「……ふっ、土御門、もしもレベル5がもう一人いたとしたらどうする…?」

土御門「…!?お前、何言って……?」

アレイスター「…………ふっ、なんでもない……」

――――――

―――


19: 2011/05/05(木) 01:30:33.22 ID:YRu2fvadO
―――――

――


佐天「……………やっぱり、そうだよね、あはは」

佐天「そりゃ少しは期待しちゃったけどさ」

佐天「まぁ!しょうがない、か」ピラ


総合判定レベル0

佐天「…………うん…しょうがない…切り替え切り替え!!」


佐天「にしても初春遅いなぁ、まだ検査終わらないのかな?」

佐天「もう私が終わってから40分以上たってるのに…」

29: 2011/05/05(木) 01:37:34.57 ID:YRu2fvadO


美琴「あーぁ、ったく、レベル5の定期検査はなんだってこんな面倒な事するのかしらね」

美琴「あぁ……お腹すいたな……」

美琴「…お?あの娘は!」


美琴「! おーい!佐天さぁ~ん!」


31: 2011/05/05(木) 01:39:44.16 ID:YRu2fvadO

佐天「あぁ!こんにちは御坂さん!検査は今終わったんですか?」

美琴「こんにちは、そうなのよ、やっぱり実験云々で中々時間がかかるのよね~」

佐天「羨ましい悩みですっ」

美琴「そんなそんな、そういえば何してるの?」

佐天「実はこの後初春とご飯に行こうと思ってて、よかったら御坂さんも一緒に行きませんか?」

美琴「え!ほんとに!?もちろん!ご一緒させていただくわ」

黒子「わたくしも、調度小腹が空いてきたところですし、かまいませんわよ」ビュンッ

佐天「じゃあ皆で行きましょうって白井さん!!いきなり現れないで下さい!!」

33: 2011/05/05(木) 01:42:35.60 ID:YRu2fvadO
黒子「あらま、佐天さんあなたもしやお姉様を一人じめにしてあぁんなことやこぉんなことをしようだなんて企みを…」

佐天「ははっ、無いです無いです、それにしても初春おそいなぁ、まだ終わらないなんて」

黒子「…そう言えば、確かにいつもの初春ならほんの10分で検査を終わらせているはずですのに」

美琴「とにかく待っていようよ、騒いでる様子も無いしトラブルに巻き込まれた訳じゃなさそうだしね」

佐天「そう…ですよね(何か……何か変な感じがするんだけど……)」


――――――

――

36: 2011/05/05(木) 01:45:22.11 ID:YRu2fvadO





初春「……………嘘です……こんな……」

検査官「いいえ、間違いありませんよ」

初春「……そ、そんな!なにかの間違いですよ!!ありえないんですこんなの!」

検査官「私どもは間違いなく正しいプロセスを踏んだ検査を行いました」

検査官「その結果がこれです、我々も驚きを隠せませんが…」

検査官「とにかく、おめでとうございます」

初春「……嘘…です………よ……」

検査官「新たな……そして八人目の……レベル5」

45: 2011/05/05(木) 01:50:35.15 ID:YRu2fvadO

初春「(…………実は最近、私は手で触れない物の温度も一定に保てるようになりました………)」

初春「(いえ、それだけじゃなく、一定に保てるだけだと思っていた事も間違いだとわかりました………)」

初春「(最初は、とても嬉しかったです、だって間違いなくレベルが上がったってわかりましたから!)」

初春「(ほんとにビックリしたんです)」

初春「(私の意識を向けた物体の温度を自在に操れるようになれたんですから!)」

初春「(……………でも、すぐにそんな歓喜の気持ちは無くなってしまいました……)」

初春「(この能力はとてつもなく恐ろしい能力だと気づいたからです……)」

初春「(その気になれば人の命も簡単に奪える能力だと……)」

53: 2011/05/05(木) 01:57:55.89 ID:YRu2fvadO
初春「(それに気づいたのは、まだ最近でした)」

初春「(春上さんのお見舞いにいったときに、春上さんが私に言った冗談がきっかけでした)」




春上「すごいの~、初春さんの能力はなんでも暖かくしてくれるの~!」

初春「なんでもじゃないですよ、触れていられる物だけです」

春上「そうなの~?でもこの間お見舞いで来てくれてた時にとても長くおしゃべりしたなの~」

初春「そうでしたね♪」

57: 2011/05/05(木) 02:03:32.70 ID:YRu2fvadO
春上「あのとき、あんなにしゃべってたから普通は冷めてるはずのスープが、初春さんがジッと見てたから暖かいままだったの~」

初春「え…?(確かにあの時はお腹すいてて、スープおいしそうだなってじっと見てたけど……)」

春上「びっくりなの~!」

初春「で、でもきっと何かの間違いですよ!」

春上「じゃ今試してみたいなの~!このコップのお水をずっと私が握って温めるから、初春さんはコップをじっと見つめて欲しいなの~!」

初春「な、なるほど」

春上「それで、コップの水が冷たいままだったら初春さんは触ってないものの温度も保てるすごい能力者なの~!」

初春「す、すごくはないですよ!じゃ、やってみましょう!(もしかしたら……できたらいいな、遠隔保温)」

67: 2011/05/05(木) 02:08:57.01 ID:YRu2fvadO
10分経過

春上「……………」

初春「………ど、どうですか…?(やっぱりダメ…?)」

春上「……………す、すごいの~!!ずっと冷たいままなの~!!」

初春「え!?ほんと!?ほんとですか!?」


その後、いろいろな物体で試しましたが、全て保温することができたんです

私はいつの間にか遠隔保温が出来るようになってたんです!
そして……


春上「すごいの~!天才なの~!」

初春「そ、そんなぁ///天才なんかじゃないですよぉ~///」

春上「その内、温度の操作もできちゃうかもなの~!なぁんてね、なの~」

初春「いやぁ流石にそこまでは……(温度操作……)」

71: 2011/05/05(木) 02:14:20.76 ID:YRu2fvadO
春上「…………試してみたい?なの~」

初春「も、もしそんな事ができちゃったら!わわわ私レベル1どころかきっとレベル3になっちゃいますよ!?」

春上「やってみるなの~!えっと、それじゃ、さっきの水の温度を上げてみるなの~!!」

初春「そ、そんないきなり…、温度の操作なんてどんな演算したらいいのかわかりませんよぉ」

春上「保つことが出来るならその逆だって出来るの~!物は試しなの~!!」

初春「えぇ~、じ、じゃあやって見ますけど………」



そんな感じで、春上さんに乗せられて試してみたら、温度の操作も出来たんです!水が沸騰して大変だったんです!!!

74: 2011/05/05(木) 02:19:10.24 ID:YRu2fvadO




初春「(そうして私はいつの間にか温度操作という能力を体得していたことを知りました…)」

初春「(で、でも、まさかこの能力がレベル5に相当するなんて……)」

初春「(何がなんだか……)」


初春「ありがとうございましたー」ガチャ

検査官「はーい、またね、レベル5」




初春「……………ハァ、大変なことになっちゃいました……」

初春「…………レベル5、か……」

初春「…………」

初春「…………今日はもう早く帰ろう……」

76: 2011/05/05(木) 02:21:23.39 ID:YRu2fvadO


初春「…………ハァ…」



佐天「あ!おーい初春!こっちこっち!」

初春「アレ?…佐天さん………あぁ!ご飯の約束!」

佐天「遅いよ初春ぅ~、こんなに長く何やってたのよ?」

初春「(まだレベル5の事は言えないなぁ)……あはは、いや、ちょっと検査官の方がミスをしちゃったみたいで、あはは」

佐天「そうだったの?随分気を抜いた人がいるものね、んでさ初春、どこに食べに行く?今日は白井さんに御坂さんもいるよ」

初春「えぇ…!?」

美琴「あはは、ちょっと初春さん気づかなかったの~!?」

黒子「全く、初春はいつも周りを見なさすぎですわよ」

79: 2011/05/05(木) 02:25:10.05 ID:YRu2fvadO
初春「えへへ~すみません(御坂さん………学園都市三位のレベル5……)」

佐天「もう、しょうがないんだから初春は」

黒子「それで、結局どうしますの?わたくしけっこうお腹のほうがキてますの…」グゥゥ

美琴「それじゃあ、いつものところでいいかな?」

佐天「私はそれで大丈夫です!初春は~?」

初春「(御坂さん……この人は最初レベル5になったときどう思ったのかな……)」

佐天「…? おーい初春~?」

初春「へ? あっす、すいません皆さん!私もそれでいいですよ!(ちょっと相談したいかも)」

81: 2011/05/05(木) 02:27:28.28 ID:YRu2fvadO
ワイワイ

ガヤガヤ

黒子「いやぁそれにしても、今日の検査も疲れましたわね~」

美琴「ほんとよね、毎回毎回こんな事して」

佐天「あはは、高レベルの能力者はこういう時大変ですよね」

黒子「そうですわねぇ、中々の疲労感ですの」

佐天「あ、そういえば初春はどうだったの?」

初春「えっ?」

佐天「だからレベルよ、って言っても、まぁ初春だし、レベル1よね!!あははっ」

初春「………ムゥ…(私はもう違うもん…)」

佐天「アレ?ちょっと怒らないでよ初春~!それにほら、私だってレベル0なんだからさ、仲良くやろうよ」

85: 2011/05/05(木) 02:30:43.33 ID:YRu2fvadO
黒子「そうですわよ初春、まだまだこれから能力が伸びるかもしれませんわ!」

美琴「そうよ初春さん!諦めちゃだめよ!努力を続ければいつから高レベルになれるわよ!」

佐天「初春、お互いがんばろ?」

初春「…………そうですよね皆さん!すいません!変な空気にしちゃって……」

佐天「い、いやこちらこそごめん!まぁ何、これで仲直り!」ピラッ

初春「」

佐天「ほぅほぅ今日は純白ですか初春さん!」

初春「うわぁぁぁぁぁん!!」ポカポカ

佐天「あはは、痛い痛い!」

黒子「あらあら♪」

87: 2011/05/05(木) 02:33:02.21 ID:YRu2fvadO
初春「もー佐天さぁん!」ポカポカ

佐天「あはは!!」

初春「ぶー!!(………やっぱり皆さんにはまだ黙っておこう、私がレベル5だって事)」

美琴「ねぇ、そういえば初春さんの能力って、どういうの?」

初春「へっ?」

黒子「それがお姉様、なんとわたくしも存じ上げておりませんのよ、初春?どんな能力なのか教えて頂けません?」

初春「えっ……と、その……(あの時は、レベル1だった頃は、この能力をあまり知られたくなくて隠してたけど)」

初春「(今は……違う理由で…隠していたい…)その、すいません!どうしても言わなきゃダメですか…?」

91: 2011/05/05(木) 02:35:56.42 ID:YRu2fvadO

美琴「ん、いやぁ、そんな話したくないなら無理に話さなくてもいいけど…」

黒子「そうですわね、初春が教えてもいいと思ったら教えてくださいませ」

初春「…すいません」

佐天「あぁ!もうこんな時間!?」

美琴「え!?あぁ!!マズイ!黒子!門限過ぎてる!!」

黒子「ひぎゃぁぁぁぁぁぁですの!!申し訳ありませんがわたくし達はこれで失礼させて頂きますわ!」

佐天「あはは、それじゃ気をつけて」

美琴「じゃ~ね~、佐天さん、初春さん!」

黒子「お姉様!急いでくださいまし!!」

92: 2011/05/05(木) 02:40:04.38 ID:YRu2fvadO
佐天「……初春、私達もかえろっか?」

初春「そうですね(御坂さんにレベル5について相談しようと思ってたけど)」

初春「(やっぱりやめておこう……)」

初春「(今、私がレベル5だってなるべく周りの人に知られないようにしなきゃ!)」

――――――

――



佐天「じゃあ私こっちだから、またね、初春」

初春「さよなら佐天さん!」




初春「……………(レベル5、レベル5かぁ……)」

95: 2011/05/05(木) 02:42:07.01 ID:YRu2fvadO
初春「(学園都市に7人だけのレベル5…、そこに私も加わる……)」

初春「(最初レベル5だって言われた時はなんだか不安だったけど……)」

初春「(これってすごく光栄な事……なのかな…)」

初春「(そうだよ飾!これは光栄なことなんだ!)」

初春「(それに、あの白井さんですらレベル4!私は白井さんを越えたんだ!)」

初春「(ジャッジメントの仕事も……きっと今までよりも上手くいく!)」

初春「……ふふっ♪(なんだか元気が出てきたよぉー!)」

98: 2011/05/05(木) 02:44:47.19 ID:YRu2fvadO



佐天「…………やっぱり、今日の初春なんか変だったなぁ…」

佐天「何か隠し事をしてるような気がする……」

佐天「それに、定期検査の時間がかかった理由も腑に落ちないし……」

佐天「……………」

佐天「(ねぇ初春、悩みがあるなら私に話してよ……)」

113: 2011/05/05(木) 02:53:45.58 ID:YRu2fvadO
初春「(私はレベル5♪学園都市で一番すごいレベル5なんですよっ)」

初春「(その素性がバレたら面倒ですけど……)」

初春「(それさえなければ恐いもの無しじゃないですか♪)」

初春「(………なんだか不謹慎ですが、事件が起こってほしいです♪)」

初春「(この力がジャッジメントとしてどこまで通用するのか試したいんです!)」

115: 2011/05/05(木) 02:55:24.08 ID:YRu2fvadO

数日後



黒子「初春!事件ですわ!第七学区で銀行強盗事件!犯人はその銀行内の人達を人質にとって篭城しているそうですわ!」

初春「わかりました白井さん!ではさっそく私達が現場に向かいましょう!」

黒子「う、初春!?何を言っていますの!?わたくしはともかく、貴女はここでオペレータを…」

初春「白井さん!そんな必要はありません!犯人は篭城しているんですよ!?なら犯人が逃走することもないですし!」

黒子「そ、それはそうですが…」


116: 2011/05/05(木) 02:57:14.59 ID:YRu2fvadO
初春「それに!!アンチスキルの到着までになんとか現場をもたせる為に、今は一人でも多くの人材を現場に派遣しなくちゃだめだと思います!」

黒子「くっ…!………仕方ありませんわ!初春行きますわよ!わたくしにつかまってなさいな!」

初春「ありがとうございます白井さん!」

黒子「(初春がこんなに現場に行きたがるなんて……何が起きましたの?)少し酔うかもしれませんわよ!!」

初春「はい!(レベル5、初春飾!初陣ですよ!!)」

ビュンッ

120: 2011/05/05(木) 02:59:59.73 ID:YRu2fvadO



強盗A「ヒャッハー!!逃走用のヘリを用意しろって言ってんだろうがぁぁぁぁぁ!」

交渉人「グッ、しかしですね、ヘリを配備するには時間が…」

強盗B「時間がなんだぁ?早く用意しないと人質がどんどんどんどん辛い目にあっちゃうよ~?」

交渉人「そ、そんな…!待ってください、わかりました!すぐに!すぐに配備しますから!」ブボボッ モワッ

強盗C「ぎゃはははは!!コイツびびって屁こきやがった!!!」

交渉人「ぐぅ……!(なんとかアンチスキルの到着まで粘らないと!!)」


ビュンッ

黒子「初春!?着きましたわよ!?」

初春「うぅ……わかってます……(テレポートで酔った……)」

124: 2011/05/05(木) 03:05:03.83 ID:YRu2fvadO
黒子「……さて、こんな小物、わたくしが光の速さで確保して差し上げますの…」

初春「待ってください白井さん!まずは状況の確認からです!」

黒子「ぐっ、それもそうですわ…、慎重ですわね、いい傾向ですわよ初春」

初春「はい!(犯人は中にいる…でも……防犯シャッターで中の様子がわからない…!)」


警察「ん!?誰か出てきたぞって、交渉人の方ですたか」

交渉人「……ぐっ、うぐっ……ぐすっ(私は力不足だ……)」

初春「(アレ…?交渉人の人が泣いてる…?)」

126: 2011/05/05(木) 03:07:12.45 ID:YRu2fvadO
警察「どうかされましたか?」

交渉人「うっ………ぐすっ……全…人質……助…ぐすっ………な……氏……(全人質を助けなくちゃ!氏なせはしない!)」

初春「…………え…?」

警察「そうですか、そうですか…」

初春「(今あの交渉人の人、全人質が助からなかった、氏んだって…そういった?そう言ったよね…?)」

初春「そ、そんな……(遅かった……!)」

初春「(……犯人め、絶対許さない!人質の命を奪うなんて!必ず確保してみせる!)」

初春「(………)」

初春「(……………ううん、確保なんかじゃ温いですよ、今の私ならあんな人達の命を奪うことなんて簡単にできます…)」

初春「(だって私はレベル5なんですから……!)」

131: 2011/05/05(木) 03:10:23.02 ID:YRu2fvadO
初春「(なんの罪も無い人の命を平気で奪うなんて……絶対許しません…!)」

初春「(犯人には、氏をもって償って頂きます…!)」

初春「(今の私になら一瞬で犯人を手に掛ける事なんて簡単です、が、そんなふうに、すぐに頃したりはしません……)」

初春「(殺された人達の苦しみをたっぷり味わってから氏ぬんですよ………)」

初春「(ジワジワと命を削ってやります……私にはそれが出来るのですから…)」

133: 2011/05/05(木) 03:13:48.27 ID:YRu2fvadO
黒子「ぐっ!シャッターのせいで中の様子が全くわかりませんわ!人質がいるなら迂闊に刺激は与えられませんし…!」

初春「(白井さんにはさっきの交渉人の人の話が聞こえてなかったんだ……)」

黒子「これでは動けませんわね…!」

初春「そ、そうですね!まだ動いちゃだめですよ白井さん!(ここは、私がすみやかに事件を解決するしかない……ですよね…)」ニヤリ

――――――――

―――



強盗A「ヒャッハー!!おい聞け!もうすぐヘリの準備ができるそうだ!!」

強盗B「フッ、フハハハハ!!所詮学園都市もこんなものか!ちょれえぜwww」

強盗C「………うぅ………?」

134: 2011/05/05(木) 03:17:55.92 ID:YRu2fvadO
強盗A「……?おいどうした強盗C、なんだか体調が悪そうだ………がっ…!?がが…!?!?(なんだ……酸素が重い…!?)」

強盗B「なっ………!?なに!………がっ……がぁあぁぁぁぁぁぁ!!!!(急に室内が暑苦しく……!?い、いや、これは暑苦しいってレベルじゃ……!!!)」

ォォォオォ…………


人質A「あづい………あづいよぉ………だれかぁぁぁぁぁ」

人質B「だれがぁ!!!だずげでぇ………いぎがっ…………がはっ!!!!…………」

人質C「なっ………なに……がぁあ…………(まるで蒸し焼きにされてるようだ……!)」

ガガッ…………ギャアアア…………
……シニダグナイ…………………
イヤダァ……………ダレカ………
タスケ…………………ギャァ………
…………アァ……………………

………………………………


………………

……

138: 2011/05/05(木) 03:22:19.20 ID:YRu2fvadO

黒子「…!?なんですの!?防犯シャッターの表面が熱を帯びて赤く…!」

初春「…………(人質を全員頃した犯人には………最高の苦しみを与えてやります……!)」

初春「(レベル5になった私の能力は……いまや手で触れない物体の温度をも、一定どころか自由に操れるまでになったんですから…!!)」

初春「(室内のあらゆるオブジェクト、そして気体の温度を限界まであげさせてもらいます…!)」

初春「(もちろん発火するような事は避けますよ♪)」


パリーン!!

黒子「なっ!!ガラスの割れる音…?一体……何が起きていますの!?」

警察A「なっ、なんだ!?銀行から煙が上がっているぞ!?火災か!?」

警察B「バカな!こんな静かな火災があるか!」

警察C「と、とにかく消防に連絡とれ!!」

142: 2011/05/05(木) 03:26:39.73 ID:YRu2fvadO
強盗A「がっ…………がが………あ…ぎ……あ…………(ダメだ………氏ぬ……)」バタッ

強盗B「ギリリリ…………ギィ……………(床が………熱した鉄板のように…………熱い………)」シュウウウ

強盗C「………………………(前が見えない!!目が熱い!!くそぉ!氏にたくねえ!!)」シュウウウ

人質A「あ……………あ………」

人質B「………だれ………か…………」

人質C「……………」

人質D「……………………」

人質E「……………」


…………………………………
……………………………
…………………
…………
チクショォ…………バタッ
……



数分後、到着したアンチスキルが突入したときには、犯人人質含め全員が蒸し焼き状態で茹で蟹のように真っ赤になり氏亡しているのが確認された

147: 2011/05/05(木) 03:33:45.94 ID:YRu2fvadO
―――――――

――


初春「………………ふぅ…(なんだか疲れちゃいましたよ…)」

黒子「……現場は中々疲れますのよね、ハイこれ、お茶ですわ」コトッ

初春「あ、ありがとうございます」ズズ…

黒子「……………犯人も人質も全員…氏亡……だそうですわよ……最悪ですわね……」

150: 2011/05/05(木) 03:37:01.18 ID:YRu2fvadO
初春「…………そう…ですか……で、でも!犯人は人質を全員頃してしまったんですよ!?なら氏んでしまっても…!」

黒子「……? 何を言っていますの初春? 犯人は人質を手に掛けたりはしておりませんわよ…?」

初春「………え!?な、白井さんこそ何を言ってるんですか!現に今犯人人質全員氏亡って……」

黒子「それはそうなんですけど、犯人が人質に手をかけた痕跡は一切なかったそうですわ……」

初春「………そ、そんな訳…!」

黒子「氏因は……犯人も人質の方々も同じ、過度な帯熱による体内の水分蒸発と、窒息……だそうですわよ……」

初春「…………そ……そんな………」

黒子「…………後味の悪い事件でしたけれども、まぁこんな事もありますわよ……」

初春「…………嘘…………ですよ…………そんな……」

154: 2011/05/05(木) 03:41:38.07 ID:YRu2fvadO





初春「(わ、私が……………?)」



初春「(私が人質を………?)」



初春「(まさか、そんなはずない………………)」



初春「(もし、そんな事しちゃってたら、私は――――っ!!)」

158: 2011/05/05(木) 03:43:58.56 ID:YRu2fvadO
>>156 最強の妹だよなありゃ

黒子「おかしいですのよ」

初春「………」

黒子「突然特定範囲の物質、物体が一斉に熱を帯びていくなんて……そんな現象は聞いた事ありませんわ……」

初春「…………」

黒子「まぁ実際この目で一部始終を見てしまいましたし、目の前で起きたことを信じるしかありませんけども」

初春「…………」

黒子「初春………、この現象には能力者が絡んでるとおもいません?」

初春「……!」ビクッ

161: 2011/05/05(木) 03:49:07.73 ID:YRu2fvadO
初春「…………(白井さん……まさか、私だって気づいたんですか…!?)」

黒子「………こんな不自然な事象、能力者の仕業以外に考えられませんもの……初春もそう思いますわよね?」

初春「そ………そうですよね!(ううん、落ち着いて飾!まだ私だってばれてない!)」

黒子「それに……この規模はかなりの高レベル能力者のハズなんですの…」

初春「そ、そうなんですか(当たりですよ白井さん♪貴女より上のレベルです!)」

162: 2011/05/05(木) 03:51:05.79 ID:YRu2fvadO

黒子「ですが、心当たりがいませんの……」

初春「……そうですか……」ニヤッ

黒子「ま、まぁこんな事で悩んでも仕方ありませんわ!詳しい事は研究機関が解決してくれますわよ!」

初春「……」

黒子「さぁて、帰りますわよ初春!つかまって!」

初春「はい!(と、とにかく嫌な事は忘れよう!私は事件を解決したんだ!)」

ビュンッ

164: 2011/05/05(木) 03:57:55.54 ID:YRu2fvadO





ビュンッ

黒子「支部に着きましたわよ初春、大丈夫ですの…?」

初春「は…い、大丈夫…です(白井さんはこんな気持ち悪い事をしょっちゅうやってるんですか)」オエッ

黒子「しかし………不思議な事件でしたわ…」

初春「……………」

黒子「あの謎の現象の正体は一体なんなんですの?あれさえ起きなければ犯人も確保できて、きっと人質も全員助かりましたのに……」

初春「……!白井さん!!それは違います!!」

黒子「えっ!?」ビクッ

169: 2011/05/05(木) 04:03:00.07 ID:YRu2fvadO
初春「犯人は氏んで当然です!!氏ぬべきだったんです!!そんなの当然じゃないですか!!」

黒子「初春…?一体どうしたんですの…?」

初春「他人の命を弄ぶような輩は氏ななきゃわからないんですよ!!アイツらは氏んで当然なんですよ!!!!」

黒子「で、でも初春、犯人は人質に手を出しては…」

初春「あの時人質に手を出してなかったからって、もしかしたらあの後頃していたかも知れないじゃないですか!(そ、そうだよ!人質はどっちにしろ氏んでたかもしれない!)」

黒子「そ、それは……」

初春「犯人は人質をとった段階で、他人の命を弄んでますってアピールをしたようなものじゃないですか!(そうだ、そうだ、どっちにしろ人質は氏んでたんだ、きっとそうだ…)」

171: 2011/05/05(木) 04:08:55.13 ID:YRu2fvadO
初春「だったら!あんな犯人氏んだらよかった!!氏んで正解ですよ!!!(人質の氏は必然なんだ!そう、必然……仕方なかった…)」

黒子「初春……貴女何を…?」
初春「そうですよ白井さん、むしろ私達はあの謎の現象に感謝しなければならないんですよ?」ニコッ

黒子「…………初春!いい加減に…っ!」

初春「だってそうじゃないですか!!犯人を頃した!頃してくれた!!人質が一緒に氏んでしまったのならそれは仕方ないんじゃないですか!?」

黒子「初春!!やめなさい!!」

初春「白井さん、わからないんですか…?人質の氏は必然」
パーンッ!!

初春「痛っ…!」

黒子「……………今の発言は、ジャッジメントとしても、人間としても、最低ですわよ初春…」

180: 2011/05/05(木) 04:15:27.07 ID:YRu2fvadO
初春「………………」

黒子「なんの罪も無い、その場に居合わせただけの一般人が氏ぬのは仕方ない?必然?」

初春「………(白井さん……どうしてわかってくれないんですか……私は正しい事をしたんですよ…?)」

黒子「そんな考えは最低ですわ!!まがりなりにもわたくし達はジャッジメント!一般の市民を守る立場ではありませんの!?」

初春「…………(白井さん、ごめんなさい白井さん……)」

黒子「それを貴女は!!あろうことか仕方ないなんて!!氏は必然だなんて!!そんな言葉で片付けてしまう気ですの!?」
初春「……………(ここでさよならですよ白井さん)」

186: 2011/05/05(木) 04:19:15.42 ID:YRu2fvadO
黒子「たとえ相手が罪人でも!!他人の氏を願うなんて!それを許容するなんて!!絶対にダメですわ…!!」

初春「……………もう、いいですよ白井さん…」

黒子「な!!なにも良くない!!なにも良くないですわよ!!」

初春「…………ごめんなさい、白井さん」

黒子「え?(わかってくれましたの?初春…!)」



初春「……貴女はもう休んで下さい」

193: 2011/05/05(木) 04:26:26.73 ID:YRu2fvadO
黒子「なっ!?…!!……………ごふっ!!!(い、息ができ…… !? 空気が………熱い!?)」

初春「白井さんきっと疲れてるんですよ、毎日ジャッジメントの仕事に常盤台の課題に大変できっと頭が混乱してるんです」

黒子「なっにを…………がはぁ!!……ぐっ!!(これは一体……!?まさか初春がこれを……!?)」

初春「休んで下さい、休みましょう白井さん、ごめんなさい今は苦しいですよね、でもすぐに楽になる方法にしてあげますから♪」

黒子「…………ギィ!!かはっ…………(まさか………これは……そんな!!)」

初春「これは白井さんが私をわかってくれなかった罰なんですから我慢してくださいねっ!」ニコッ

201: 2011/05/05(木) 04:32:29.77 ID:YRu2fvadO
黒子「…………っ………か………!!(まさかあの現象を引き起こしたのは……!!)」

――――――

――


黄泉川「おかしいじゃん、これはこの銀行内の、人間を除く全ての物質の温度が急上昇したとした思えないじゃん」

黒子「やはりそうですの…、……?この亡くなられた方々の喉はなぜこんなに焼けただれて…?」

黄泉川「……たとえば、大火災を起こした現場に特殊マスクをしないで突入して息を吸うと同じような状態になるじゃん」

黒子「熱風を吸った、ということですのね…」

―――

――――――

黒子「(マズイですわ…!!このままだとわたくしお姉様と交じり合う事無く天に召されてしまいますの…!)」

207: 2011/05/05(木) 04:37:20.14 ID:YRu2fvadO
黒子「ぐっ(冷静に!冷静になれ黒子!頭を冷やせ!!息をしてはいけませんの!そしてテレポートでどうにかこの場から、初春の視界から消えなくてはっ!)」

初春「~♪(あの白井さんが私の能力で悶えてる!やっぱり私はレベル5なんだ!なんでもできるんだ!)」

黒子「ぐっっ!!ぐがぁぁぁぁぁぁ!!!(集中しろぉぉぉぉぉ)」

ヒュンッ


初春「――!?えっ!?」










ヒュンッ

黒子「――!!っっくはぁ!!ハァ…………ハァ…………やりましたわ………!!」

215: 2011/05/05(木) 04:42:26.00 ID:YRu2fvadO
黒子「ぐっ!!うぅ……逃げなくてはなりませんの……!!」
黒子「ここは……!ぐっ!支部のすぐ近くじゃないですの!!早く逃げなきゃ…!」
タッタッタッ……






タッタッタッ…
初春「……なるほど、すぐ近くになんとか飛んだだけなんですね」

初春「ダメですよ白井さん、自分の罪をちゃんと償わないで逃げちゃうなんて」

初春「お仕置きが必要ですね♪」スゥ




ガチャ


タッタッタッ……

220: 2011/05/05(木) 04:46:36.51 ID:YRu2fvadO
黒子「ハァ…………ハァ………」タトッタトッ

黒子「うぐっ………!(しまった…、身体からは大量の水分が奪われ、脳や筋肉には酸素が回っていない……こんな状態で逃げなくてはなりませんの…?)」タトッタトッ

黒子「(頭が回転してさえくれれば……数十メートルならテレポートで移動できますのに……)」タトッタトッ



タッタッタッタッタッタッ



黒子「……!!!!!(誰かの走る音…!!まずいですわ!!!)」タトッタトッ

223: 2011/05/05(木) 04:51:59.54 ID:YRu2fvadO
タッタッタッタッタッタッ

黒子「(まずい………まずい……お姉様っ!!!)」タトッタトッ

タッタッタッタッタッタッ

黒子「(お姉様っ……!!黒子はもう……!!)」

ランニングマン「あ、すいません!どいてもらっていいっすか?」

黒子「…………へっ?………あ、あぁ、これは失礼しましたの……」サッ

ランニングマン「あざーっす」タッタッタッタッタッタッ……

黒子「………ハァ……ハァ、ぐっ、まだ逃げられますわ黒子!!なんとか!!なんとか寮まで!」
初春「行かせませんよ?」ニコッ

黒子「っっ!!!!!」ビクッ

227: 2011/05/05(木) 04:57:23.48 ID:YRu2fvadO
黒子「あぁ………あっ……そんな…………」ガタガタ

初春「? 白井さんどうしたんですか?まったく、急に目の前からいなくなっちゃってビックリしたじゃないですか」ニコッ

黒子「…………い、いやっ!!いやですのっ!!お願いですの初春!!」

初春「へ?なんのお願いですか?」キョトン

黒子「黒子が間違ってましたの?初春が言ってる事が正しかったのですの!!だからっ!だから命だけは…!!助けてぇ……」ジワ

初春「……………」

黒子「………ウグッ………ヒッグ……グスッ……」

初春「もういいですよ白井さん」ニコッ

黒子「………初春…!」

初春「あなたには失望しました、もうずっと休んでて下さい」

232: 2011/05/05(木) 05:04:39.37 ID:YRu2fvadO
黒子「い、いや!!いやですわ!!!やめてっ!!」ガタガタ

初春「白井さん…媚びを売るなんて、それこそジャッジメントがしちゃいけないことじゃないですか」

黒子「いやっ!!いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ガタガタ

初春「ほんとは一思いに休ませてあげようと思ってたんですよ?なのに白井さん逃げちゃうから…」

黒子「……お願い……やめてくださいですの……!!」ガタガタ

初春「お仕置きした後にお休みしましょうねっ♪」

黒子「!!!っっ………あぁ………あ……」ガタガタ

237: 2011/05/05(木) 05:10:39.72 ID:YRu2fvadO


初春「まずは左腕に目一杯熱を込めてみますね!あと白井さんには特別に教えてあげますよ!」

黒子「ひぃっ……!!」

初春「私、いくら遠隔で温度を変化させられるって言っても、やっぱり手を使うと安定して熱を操作できるんです!!」握っ

黒子「ひっ!!!ぎゃあぁあぁあぁぁぁぁぁ!!!!あづい!!!あづいぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」ジュウゥゥゥ

初春「もう!白井さん!そんなに騒いだら近所迷惑ですよ!!!口抑えてあげます!!」ジュウゥゥゥ

黒子「いぎゃあぁぁぁぁぁ!!!!むぐっ!?!?!?…………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

241: 2011/05/05(木) 05:15:40.32 ID:YRu2fvadO
初春「あははははひはは白井さん泣いちゃいましたか!でもお仕置きなんですゆ白井さん!我慢してくださいね!!」

黒子「!!!!!!!!!!!(嫌っ!!嫌っ!!もうやめてくださいですの…!!)」ジュウゥゥゥ

初春「あっ!!ごめんなさい白井さん!!腕の骨まで焼いちゃいました……」ジュウゥゥゥ

黒子「(辛いですわ…………もう、嫌ですわ……)」

初春「ちょうど近くに土手があってよかったですね白井さん!河川まで冷やしにいきましょう!んしょ…んしょっと…!」ズリ…ズリ…

黒子「!!!!!!(やめて初春?左腕を引っ張らないでぇ!!!)」

249: 2011/05/05(木) 05:22:14.06 ID:YRu2fvadO
土手


初春「冷やしてあげようと思ったんですけど、もう無理ですね!すみません運ぶ途中で身体中焼いちゃって!」

黒子「…っ……!……!!!!!!………(痛い……痛い……)」

初春「あともうその左腕とっちゃいましょうよ白井さん!!」

黒子「……………(もう………頃してくださいですの……)」

初春「……?白井さん?私もう口抑えてないですよ?」

黒子「………ゲテ………コホッ………ゴホッ………だず………ゲデ……(頃して初春………)」

初春「そんな辛そうな白井さんみるの私も嫌なんで、そろそろ休みましょうか」

黒子「!!…………(あぁやっと終わるのですの……やっと……)」

初春「……いま、楽にしてあげますね……」

黒子「……………(お姉様………側に居て下さいまし………)」

254: 2011/05/05(木) 05:26:22.71 ID:YRu2fvadO


美琴「…………おかしい、門限はとっくに過ぎてるのに……」
美琴「黒子、まだ帰ってこないなんて…」

美琴「………いくらジャッジメントの仕事だからって…」

美琴「それに、遅くなるときは連絡しろって言ってあるのに………」

美琴「………………」


美琴「あぁもう!ごちゃごちゃ考えるな!捜しにいこう」ガタッ

美琴「寮を抜け出すなんてアタシが本気だしたら!………」ビリビリ!!


キャー!?ナニ!?テーデン!?

美琴「今だっ!!」ダダダダ

255: 2011/05/05(木) 05:29:19.99 ID:YRu2fvadO



美琴「………(黒子、どこにいるの…?)」ダダダダ

ランニングマン「フッ……フッ…」タッタッタッ

美琴「!!あ、あの!すいません!!この写メの女の子見ませんでした!?」カチャ

ランニングマン「はい!ん~どれどれ…………あぁ、この子なら………」



美琴「ありがとうございました!!」ダダダダ

258: 2011/05/05(木) 05:32:07.83 ID:YRu2fvadO
美琴「………………(やっぱり支部の方向……アタシのはやとちりだったのかな………?)」ダダダダ




ギャアアアアアアア





美琴「!?!?!?えっ!?!?この声……………まさかっ!!」

美琴「…!!!!(黒子………!!!待ってて……すぐ行くから!!)」ダダダダ

262: 2011/05/05(木) 05:37:26.08 ID:YRu2fvadO



初春「…………………」

黒子「…………………(早く……早くやれですの……………)」

初春「…………白井さん、目をやきましょう?」

黒子「…ぎっ!?…………!!!(な!なぜ!?なんでそんな事………!?)」

初春「最後の最後まで恐い思いしながらお休みするよりは、いいのかなって思うんです…」

黒子「…………ギィ…!!!(いやぁぁぁぁぁぁぁ!!)」


初春「それじゃ…いきますね」スゥ…

黒子「(お姉様…………!!お姉様………!!…………あぁ、初春の手が迫ってきてるというのに……わたくしの視界の果てに、お姉様が見えますの……)」


264: 2011/05/05(木) 05:40:01.73 ID:YRu2fvadO
美琴「ハァ……!…ハァ……!こっちから声が……!」ダダダダ


・・・・

・・・・・・・


美琴「……え?土手のほうから話し声が………まさかっ!!」ダダダダ!!!


美琴「誰か…………いるっ………」

美琴「…………………」

美琴「………………え…?」




美琴「………………そんなっ…!!」

268: 2011/05/05(木) 05:45:37.11 ID:YRu2fvadO
初春「いきますよ白井さん……お休みなさい」スゥ

黒子「…………………(お姉様が見えますわ………向こう側の世界では二人で幸せに………)」


美琴「 待 ち な さ い !!!!!!」

初春「!? えっ!?」ビクッ

黒子「…………!?(………え)?お姉…………様……?」

271: 2011/05/05(木) 05:48:07.79 ID:YRu2fvadO
すいません、いよいよ体力の限界です
必ず完結させるんでどうか保守をお願いしたい

今日は12時から5時までバイトがあるから、帰ってくるのは6時くらいになりそうです

その間、どうか保守をお願いしたい

277: 2011/05/05(木) 05:52:11.98 ID:YRu2fvadO
黒子「しょうがないですわね、お姉様VS初春だけはなんとか終わらせますのよ」

279: 2011/05/05(木) 05:54:50.07 ID:YRu2fvadO
美琴「アンタ……初春さんじゃない………一体何やってんの!!」

初春「…………御坂さん…?」

黒子「…………(お姉様!!ダメですわ!!逃げて下さいまし!!)」

美琴「…黒子…………黒子っ!!」ダッ

初春「…………なんで御坂さんが……」

黒子「(ダメですお姉様………こっちに来てはいけませんわ…!!)」


280: 2011/05/05(木) 05:58:33.89 ID:YRu2fvadO
美琴「黒子!!大丈夫なの!?そんな訳ないわよね…!!待ってて、今すぐ救急車呼ぶから!!」カチャ

初春「……!!」キッ

美琴「熱っ!?え……!?ケータイが……熱した鉄板みたいに……!?」

初春「御坂さん、ダメですよ……これはお仕置きなんですから邪魔しないで下さい…!!!!」キッ

美琴「(なにか来る!?)ぐっ!!」サッ

初春「!?(避けられた!)」

284: 2011/05/05(木) 06:04:39.09 ID:YRu2fvadO

美琴「アナタ……本当に初春さん……?」

初春「そうですよ……紛れも無く私は私です」

美琴「アナタが黒子を…………こんなにめちゃめちゃにしたの……?」ゴゴ…ゴ…

初春「……だからお仕置きなんですよ、白井さんが悪いことをしたから、仕方なくです」

美琴「……………そう、………」

初春「………(まだ御坂さんは私の能力を知らないのに、私が血液を沸騰させようとしたのを先読みしたかのように避けられた……)」

美琴「……ゴメン黒子……、もう少しだけ、ほんのちょっとだけ我慢してて………」

黒子「……………」コクッ

初春「(一筋縄じゃいかなそうですね……!!)」

美琴「アタシはこの大馬鹿をぶっとばすから!!!」ゴゴゴゴゴ……

285: 2011/05/05(木) 06:08:43.37 ID:YRu2fvadO
初春「御坂さん……やめて下さいよ……」ニコッ

美琴「何言ってんの?アンタはアタシを本気にさせた!!覚悟しなさい!!」ゴゴゴゴゴ……

初春「私はジャッジメントですよ?私に手を出したら、御坂さんを全力で制裁しなくちゃならなくなっちゃいます…」

美琴「関係あるか!!いくわよ!!」ゴゴゴゴゴ……

初春「………そうですか、それじゃ私も全力でいきますよ?」

287: 2011/05/05(木) 06:14:07.45 ID:YRu2fvadO
美琴「(黒子を病院に運ばなきゃ!!レールガンの一撃できめる)」チャリーン

初春「………♪(面白い事思いついた!)」

美琴「いっけぇぇ!!!!!(急所をはずせば…!)」パチッ

ズドオォオォォォォォォォ!!!!!!

初春「…………」ズドオォオォオォ!!!!!

美琴「なっ!?直撃!?回避もガードもなく!?」

初春「……………」ユラユラ

初春「……………」スゥ…

美琴「…なっ!?姿が消えていく!?」
初春「本物は後ろですよ御坂さん♪」

美琴「………!?」

290: 2011/05/05(木) 06:18:26.62 ID:YRu2fvadO
初春「つかまえました!ぎゅ!」ダキツキ!

美琴「……っ!!!!があぁぁぁぁぁ!!!!」シュウゥゥゥ

初春「…………御坂さんちょっと熱くなりすぎです……だから冷やしてあげますね…?」シュウゥゥゥ

美琴「あがっ………!!がぁ………(何よコレ!?冷たい!!体中が!!)」シュゥゥ

初春「………さぁ御坂さんの身体が凍ってきましたよ!」

美琴「えっ!?ぁ……あぁ!!!(抱き着かれたところが……!!)」シュゥゥ

296: 2011/05/05(木) 06:24:40.93 ID:YRu2fvadO
初春「冷えてきましたか御坂さん?」ぎゅううう

美琴「あぁ……!!あぐっ……(マズイ…身体の一部が……凍ってる!?………これじゃ電撃も使えない……!!)」

初春「ちなみにさっき御坂さんがレールガンを当てたのは、蜃気楼のような物なんですよ」ぎゅううう

美琴「うぐぐ……!!くそぉ…!!(離れなきゃ!!はやくこの子から離れなきゃ!!)」

初春「温度を調整して空間に残像を投影したんです!こんなこともできたんですよ私」ぎゅううう

美琴「……!!!(マズイよ……凍傷なんてレベルじゃすまないなこれ……)」




黒子「………………(お姉様………今…助け………ますの………)」

298: 2011/05/05(木) 06:29:37.66 ID:YRu2fvadO
黒子「……………(黒子の最後の力を振り絞って…………お姉様を……………テレポートさせますわ……………)」


美琴「がぁ!!あぁぁ!!!(ダメ!!苦しい!!くそっ!!頭を使う間もなく苦しみを与えられる…!!)」

初春「御坂さん気づきました…?もうお腹から胸まではほぼ冷凍が完了してますよ?」

美琴「………!?(マズイ……このままだと心臓がやばい………)」

初春「今なにかで叩いたら、もしかしてパリーンって割れちゃうかもしれませんよ御坂さん!!」パァァ

299: 2011/05/05(木) 06:33:40.13 ID:YRu2fvadO
黒子「ぐっ………ぐがぁぁぁぁぁぁ!!」ガシッ

美琴「!? え!?黒子!!!何を…!?」

黒子「お姉様………生きて下さいまし……さよなら」

美琴「ちょ、ちょっと待ちなさい黒子―っ」ヒュンッ

初春「!!……もう、御坂さんテレポートさせるなんてズルイですよ白井さん」

300: 2011/05/05(木) 06:37:10.96 ID:YRu2fvadO
黒子「…………………(もうホントに叫ぶ気力も無い………ですわ…)」

初春「御坂さんどこにとばしたんですか白井さん、まあ近くなのはわかるんですけど…」

黒子「……(どうかわたくしの分まで幸せに……)」

初春「もう……白井さんはほんとしょうがないんですから…」

黒子「……」

初春「さよなら白井さん」スゥ…

黒子「………………お……姉……………様………………」ニコッ




ボォッン!!!!





初春「……………さて、今日は一旦帰りますか…私もなんだか疲れちゃいましたよ」


スタッスタッ…………

423: 2011/05/05(木) 17:25:51.48 ID:YRu2fvadO
今バイトあがってこれから帰宅するんで、まぁ帰ったら書きはじめるよろし?

442: 2011/05/05(木) 18:28:45.69 ID:YRu2fvadO


ザー………

佐天「……………雨、かぁ…」
佐天「…………」

佐天「そろそろ行かなきゃ……」



今日は白井さんの…………お葬式の日
二日前の夜、土手から聞こえた音を不審に思った近隣の住人が警察に通報、
彼らが駆け付けた先にいたのは――
同じ頃から初春が行方不明になっている
そして昨日、御坂さんが重態で緊急入院していたことを知った

佐天「……………」

佐天「一体……何が、何が起きたの…?」

448: 2011/05/05(木) 18:32:36.62 ID:YRu2fvadO

佐天「白井さんは…………一体…何が…………」

佐天「………初春がいなくなっちゃったのも、関係あるの……かな」

佐天「それに……御坂さん…(胸部から腹部にかけて細胞が壊氏してるって)…………」

佐天「………………」

佐天「(白井さんを目撃した人の話だと、その後すぐに御坂さんらしき人に話しかけられ白井さんについて聞かれた…って)」

佐天「少なくとも白井さんと御坂さんは同じ事件に巻き込まれてた………?…」

452: 2011/05/05(木) 18:35:14.02 ID:YRu2fvadO
葬式場


佐天「………(大きい場所だな、いっぱい人がいる…)」


モブA「ウグッ……クッ……白井さんが……なぜ………」

モブB「うそですよこんな……あの白井黒子さんが………ウゥッ………」

佐天「…………………(色んな人がいる、皆が悲しんで、泣いてる…)」

佐天「(何故かな、私から涙が流れでない)」

佐天「(安直に白井さんの氏を受け付けられないのか、或は何か引っかかてるから……かな)」

453: 2011/05/05(木) 18:36:30.44 ID:YRu2fvadO

佐天「…………………」

佐天「(四人で遊んだり、ご飯を食べたり、たまに事件に巻き込まれたりして、それでも最高に楽しかった…)」

佐天「(ずっとみんなで楽しい毎日を過ごせると思ってた…なのに…)」

佐天「(初春も……白井さんも………いなくなっちゃった………)」ウルッ

佐天「(その上御坂さんまで……!)」

454: 2011/05/05(木) 18:38:37.67 ID:YRu2fvadO



「あら…?貴女は確か」

佐天「っえ?、あ、どうも婚后さん、お久しぶりです」

婚后「……お久しぶりですわね、でしても、こんな場所で再会ですと喜びを現にさせづらいですわね……」

佐天「………そうですよね……」

婚后「……………」

佐天「……………」

婚后「……………彼女は、わたくしのライバルにして最大の敵でございましたの……」

佐天「………………」

婚后「何度となく、いなくなってしまえと呪ったものでしたわ」

佐天「…………」

455: 2011/05/05(木) 18:40:58.22 ID:YRu2fvadO



婚后「そして、ついに彼女はいなくなってしまいましたわ……」

佐天「………」

婚后「…………わたくし、それまで何度も何度も、いなくなれと呪っていましたのに……」

婚后「本当にいなくなられてしまわれて……こんなの……」グスッ

婚后「…………わたくしは、一体貴女以外誰と張り合えるのですか………白井黒子……」

佐天「……婚后さん……………」

婚后「わっ、わたくしはっ、こ、こんなの、嫌ですわっ、うぐっ、こんなっ!どぉして、どうして白井さんを………」

佐天「………………(そうだ、検察の話じゃ、確実に事故や自殺なんかじゃないって言ってた)」ギリッ

456: 2011/05/05(木) 18:42:07.33 ID:YRu2fvadO
佐天「(白井さんは、誰かに殺された……!!殺されたんだ……)」

婚后「どうして白井さんを………どうしてっ!………お互いレベル4の花としてこれからも………なのにっ………貴女がいなくてはわたくしは…!」グスッ

佐天「………………」





佐天「……………え…?」

佐天「…………あ…れ……?」


佐天「(……おかしい、何かひっかかる……)」

458: 2011/05/05(木) 18:44:41.68 ID:YRu2fvadO
婚后「グスッ…………申し訳ありませんわね、こんなみっともない姿をお見せしてしまって…」

佐天「い、いえそんな……」

婚后「わたくしはそろそろ帰りますわ……少し感傷に浸りたい気分に…」

佐天「そうですか……それじゃまた…」

婚后「…またいづれ………」




佐天「…………やっぱり、おかしい」

460: 2011/05/05(木) 18:47:02.51 ID:YRu2fvadO


佐天「………レベル4の、しかも、ジャッジメントの白井さんを………」

佐天「……殺せるような人がいるの………?」

佐天「…………いや、確かにいるにはいる!でも、そうなると大分人数は限られる…はず!」ギリッ

佐天「少なくとも…………でも、実際白井さんがどの程度凄い人なのか私には…まだわからない………」

佐天「………ハァ…」

固法「ため息…ね、どうしたの佐天さん」

佐天「…あっ!固法先輩、こんにちは……」

固法「こんにちは」

佐天「(そうだ!この人なら!)」

462: 2011/05/05(木) 18:49:54.57 ID:YRu2fvadO

佐天「………こんな時に突然すいません固法先輩、聞きたいことがあるんです…」

固法「ん?何かしら?」

佐天「ジャッジメントとしての面も含めて白井さんは…どの程度優秀だったのですか…?」

固法「…………そうねぇ、少なくとも他の大能力者は圧倒できるレベルね」

佐天「……!」

464: 2011/05/05(木) 18:51:08.09 ID:YRu2fvadO
固法「どうしてそんな事を聞くの?」

佐天「……………、白井さんは……誰かに殺されたって……、でも!そんな事できる人なんて!」

固法「そうね、ほんの一握りよ」

佐天「そ、それなら犯人の特定が!」

固法「それは無理よ佐天さん、私もバンクを洗ってみたのだけど、レベル4以上の大能力者にあんな事さらりと出来るような人はいないのよ……」

474: 2011/05/05(木) 19:03:21.73 ID:YRu2fvadO
うぉ、さる喰らった

投下間隔の目安だれか教えてください…

477: 2011/05/05(木) 19:12:16.58 ID:YRu2fvadO
固法「(それに、バンクを洗ってみたけど、やはりレベル5はあの七人だけだった…)」

固法「(噂………そう、ただの噂なのよ、それをこの娘に話して無駄な関心事を増やさせる訳にはいかない)」

佐天「……固法先輩、もう一つだけ質問していいですか…?」

固法「……何かしら?」

佐天「…………初春の行方、知りませんか……?」

479: 2011/05/05(木) 19:18:36.14 ID:YRu2fvadO
固法「…………ごめんなさい(もう一つ別の問題、それは初春飾利の行方が、全くわからないということ)」

佐天「そうです……よね…」


「……でも、もうすぐ捜索活動も始まるし!きっと大丈夫よ!ねっ?」

佐天「…………ですよ…ね(……………わかってる…わかってるんだけど………)」

固法「そうよ……」

佐天「…(白井さんが殺され、御坂さんが重態で入院してる今の状況で、しかも同じ時間帯から行方がわからない初春の身が)」

固法「……」

佐天「(大丈夫かどうかなんて……)」

485: 2011/05/05(木) 19:27:22.89 ID:YRu2fvadO

佐天「じ、じゃあ私はこれから御坂さんの病院に向かうのでこれで」

固法「…?御坂さん、もうお見舞い出来るくらい回復したの…?」

佐天「い、いえ! ただ、側にいたくて……」

固法「………そう、優しいのね、じゃあまたね、佐天さん」

佐天「今日はありがとうございました、さよなら、固法先輩」

489: 2011/05/05(木) 19:34:06.94 ID:YRu2fvadO


佐天「…………(優しい?そんなんじゃない…)」

佐天「(私がただ寂しいだけ………ただそれだけですよ固法先輩…)」

佐天「えっ……と、ここら辺りだと思うんだけどなぁ……アレ?違ったかなぁ…」



土御門「お~い、そこの女の子!もしかして迷子かにゃ~?」

佐天「……?(知り合い…じゃないな、なんだろう、チンピラみたいな格好だし無視しよっと)」

土御門「おーい!リアクションしてくれー!迷子かにゃ~?」

494: 2011/05/05(木) 19:39:45.71 ID:YRu2fvadO
佐天「………なんですか?(こんな人気のない場所で…絡まれるのやだな)」


佐天「(人気の………ない場所……?あれ?私さっきも、ていうか今も大通りを歩いてるのに……)」

佐天「(いつの間にか人が…いなくなってる?)」

土御門「おぉ!やっと反応してくれたぜよ!君の力になろうと思って」

佐天「………遠慮します、大丈夫ですから(何かおかしい………最近おかしい事だらけだよ…!)」

土御門「そんな冷たい事を~」

佐天「……じゃ私用事があるので…(とにかくこの場所を離れよう!)」

土御門「……御坂美琴の病院にいくんだろ…?」

佐天「…なっ!?」

500: 2011/05/05(木) 19:52:53.38 ID:YRu2fvadO


佐天「………なんで……?」

土御門「いてもたっても居られないんだろ?大切な友人が一人は氏んで一人は行方不明になって…」

佐天「……どうしてそんな事…あなたが…」

土御門「まぁそんな心理状態だ、御坂美琴の病院に行くのも簡単に予測はできる」

佐天「……(何者……?能力者…?)」

土御門「先に言っておく、御坂美琴はまず助かる、だからその事を気に病むことはない」

502: 2011/05/05(木) 19:55:26.49 ID:YRu2fvadO
佐天「なっ……何言って…………どうしてそんな事あなたにわかるんですか!?」

土御門「んにゃあそりゃあまぁ俺は……まぁいい、とにかく、君の知らないところで行われていたある実験の副産物のおかげ、とだけ言っておく」

佐天「……?(さっきからこの人何を言ってるの…?何者なの?)」

土御門「なぁに、それに加えてこの学園都市にはヘヴンズキャンセラーもいるんだ、命が尽きてないなら、安心だろ」

佐天「ヘブンズ…?何者…?」

土御門「細胞は"妹達"からの移植でなんとか再生できるそうだ、と言っても、意味わからないよな?」

佐天「………何?なんなの?」

504: 2011/05/05(木) 19:58:19.79 ID:YRu2fvadO
佐天「あ、あなたはなんなんですか!さっきから訳のわからないことを言って…」

土御門「んにゃあすまんすまん、とにかく俺が言いたいのは御坂美琴の事は安心していいって事だ」

佐天「……(この人を信用していいの…?いや、ダメ、怪しすぎる)」

土御門「そんな事より……俺が用があるのは、君だにゃ、佐天涙子さん」

佐天「…!!私の名前までっ…!!」

506: 2011/05/05(木) 20:02:54.82 ID:YRu2fvadO
土御門「あぁ、そうだ、君の事だよ佐天涙子さん」

佐天「………なぜ、私や、私達の事をそんなに……」

土御門「君達の関係はしっかり調べたからな、この二日間で君達の事をたくさん知れたにゃ~」

佐天「調べたって……!?す、ストーカーですか!?そうなんですね!?」

土御門「落ち着け少女、俺にそんな趣味は……まぁいい、とにかく君に話があるんだよ」

佐天「………クッ!…なんの話さですか…?」

509: 2011/05/05(木) 20:08:58.38 ID:YRu2fvadO
話さってなんだよどこの方言だ


土御門「かなり大切な、重要な話だ」

佐天「…?」

土御門「行方不明のお友達さん………初春飾利だな?その娘についてだ」

佐天「!!な、なんで初春の話を…?」

土御門「俺らも、彼女が今どこで何をしてるのかは掴めていない…だが、一つ確実に言える事がある…」

佐天「("俺ら"?複数なの…?)………なんですか?」

土御門「先に忠告しておく、この話を聞いたら多分君はとてつもない心理的ショックを受けるぞ…?」

佐天「……構いません!初春の事なら!話してください!」

土御門「本当に……いいんだな?もう楽しかったあの頃には戻れなくなるぞ…?」

佐天「……!で、でも、構いません!今はただ情報がほしい!」

515: 2011/05/05(木) 20:16:12.36 ID:YRu2fvadO
勘違いにつき、以後冥土返しで

土御門「……………そうか…」

佐天「…お願いします……」


土御門「…まずは、仮定の話からだ、佐天さん、君はもしある日突然、超能力者、つまりレベル5になったら、どんな気持ちになる…?」

佐天「…え?そ、それは嬉しいですよ!最高ですよ!レベル0の私が突然そんなすごい力を手に入れられたら!」

土御門「"嬉しい"だけじゃないだろ…?」

佐天「え?」

527: 2011/05/05(木) 20:32:25.93 ID:YRu2fvadO
土御門「それだけじゃないだろ?突然手に入れたレベル5の地位に過剰なプライドをもち、傲慢な気持ちが生まれると思わないか?」

佐天「……」

土御門「そして、それまで意識することのなかった、周りの有能者に対してのコンプレックスが剥き出しになるはずだ」

佐天「………否定は…できません…」

土御門「一度その気持ちが芽生えると中々後には戻れないもんなんだ、どんどん墜ちる」



土御門「あの娘は、初春飾利は、いまそんな状態なんだって事を理解しておいてほしい」

佐天「え……!?」

531: 2011/05/05(木) 20:43:33.61 ID:YRu2fvadO
書類作成しながら書いてるからペース落ちちゃうすまん

土御門「いや、それ以外にも墜ちるキッカケなんてたくさんあるもんだ……、たとえば、自分が正しいと思って、善意でやった行為を全否定される……とかな」

佐天「………なぜ、初春がそんな状態だと言えるんですか……?墜ちるなんて……」

土御門「さっきの例え話、正にそっくりそのままその状況に放り込まれたのさ、初春飾利は」

佐天「………は?」

土御門「言ってる意味が、わからないか……?」

佐天「……まさか…」

土御門「あぁ、初春飾利は今、レベル5の超能力者なんだぜ」


佐天「……………そん……な……嘘でしょ……………?初春が……?」

538: 2011/05/05(木) 20:56:59.54 ID:YRu2fvadO
佐天「…………あはは!流石に冗談でしょ…?初春がレベル5!?」

土御門「あぁ、つって俺が言ったところで信用できないだろうがな」

佐天「そりゃそうでしょ!いやぁまさか、そんな話ですか、大体新たなレベル5確認なんてなったら学園都市中大騒ぎのはずでしょ!?」

土御門「あぁ、そうだな、数時後には大騒ぎしてるだろうさ、今は意図的に情報を開示してないだけでな」

佐天「信じませんよ…そんな馬鹿げた話、だって、初春なんですよ?」

土御門「………はぁ、どうせ数日後には知ることなんだがな、彼女がレベル5だと確証できそうな方法があるぞ」

佐天「なんですか?」

542: 2011/05/05(木) 21:04:54.93 ID:YRu2fvadO
土御門「御坂美琴に聞いてみろ……誰がアナタにそんなダメージを与えたんですかってな」

佐天「……!?」

土御門「御坂美琴は今は集中治療室の中だ、だがあと数時間すれば一般病棟に移されるはずだから、その時に意識があったら、且つ記憶もしっかりあったなら、そう聞いてみろ」

佐天「…………ぷっ、あははは!!あなたはつまり、御坂さんをあんなにしたのは初春だって言いたいんですか?」

土御門「あぁ、そうだ」

佐天「ありえません!!初春が、初春が大切な友達にそんな事するはずがない!あの娘はそんな娘じゃない!」

548: 2011/05/05(木) 21:16:36.90 ID:YRu2fvadO
土御門「一言いっておく………今の初春飾利は、もう君の知ってる初春飾利ではない」

佐天「え…?」

土御門「さっき言っただろ堕ちたって、今の彼女は人の皮を被った悪魔だと言っても差し支えない…」

佐天「う、初春の悪口を言うのは許さない!!」ギリッ

土御門「……ふぅ、俺がこの話をする前に、もしかしたら心理的ショックを受けるかもしれないって言ったよな?今からその話をする」

559: 2011/05/05(木) 21:27:19.64 ID:YRu2fvadO
土御門「悪いが君の気持ちは一切考慮しないで言わせていただく、初春飾利はもう、人を何人か頃しているぞ」

佐天「……………は?」

土御門「俺のことを信用してようがいまいが、この話は真剣に聞けよ?二日前、とある銀行で強盗達が銀行内に人質を取り篭城した事件が起きた」

佐天「……」

土御門「初春飾利はジャッジメントとしてその事件の現場にいた、そして彼女は、何を考えてたのか俺達は知らないが、人質ごと犯人達を蒸し焼きにして頃した」

佐天「…………ぇ?」

565: 2011/05/05(木) 21:34:44.11 ID:YRu2fvadO
土御門「一応公には、それは怪奇現象として処理されたが、実際には違う、彼女が能力を使って犯人を蒸し焼きにしたんだ」

佐天「………嘘…だよ……」

土御門「なぜ彼女の能力だとわかったか教えてやる、AIM拡散力場っていうのはな、能力者それぞれで指紋のように違いがあるんだ」

佐天「………嘘……だ……」

土御門「そして能力を行使すると、そこに痕跡のような物が残る」

佐天「………そんな…」

土御門「ある方法で、事件の後その銀行周辺の痕跡と初春飾利のAIM拡散力場の痕跡を照合させたら、まぁ見事に一致した」

574: 2011/05/05(木) 21:41:43.68 ID:YRu2fvadO
土御門「そして、その日の夜、白井黒子が氏に、御坂美琴は重態を負った……もう俺の言いたいことは、わかるな?」

佐天「そんなっ!!ありえません!ありえない!初春はそんな事しない!!」

土御門「認めたくはないだろうが、これが真実だ 俺達は初春飾利が暴走し始めた段階から彼女を監視していた、俺はこの目で初春飾利が白井黒子の腕を焼いてるのを見たぞ」

佐天「嘘!!そんなのありえない!!」

土御門「気持ちの整理がつくはずもないか、まぁこれで俺の話したかった話は終わりだ、なぜこんな事を君に話したかはその内わかるぜよ……」

佐天「嘘…………でしょ……初春…」

579: 2011/05/05(木) 21:47:21.60 ID:YRu2fvadO
土御門「んじゃ俺はこれで」

佐天「……待ちなさいよ…」

土御門「……なんだ?」

佐天「もしその話が本当なら……………あなたは、あなたは白井さんが殺されようとしているのを、ただ陰から見ていただけなの…?」

土御門「あぁ、そうだにゃ」

佐天「ふざけないでっ!!、どうして!どうして白井さんを助けにいかなかったの!!なんで!?」

土御門「……………あんなバケモノに自分から喰ってかかる勇気は俺にはない」

佐天「………そんな……あんまりだよ…………」

586: 2011/05/05(木) 21:51:45.22 ID:YRu2fvadO
土御門「今度こそ行くからな、人払いも解いた、御坂美琴の病院はすぐそこだ じゃあな」


佐天「………………」

佐天「初春が………………レベル5で………人頃し………?」

佐天「………今は考えるのをやめよう」



佐天「御坂さんのところにいかなくちゃ……」

643: 2011/05/05(木) 22:40:27.20 ID:YRu2fvadO
数時間後


禁書「とうまー!お腹がすいたかも!」

上条「上条さんは今宿題やってて忙しいの、ハァ……全く、だいたいさっき夕飯食べたばっかりだろ…」

禁書「むぅ~!とうま最近ご飯の手をぬきすぎなんだよ!今日なんか白米にのりとタマゴの味がする粉をかけただけのご飯だったよ!少し気が抜けてると思うかも!」

上条「っっだあぁぁぁぁもう!!あのねぇインデックスさん!アナタの食費だけで今まで月にいくらかかってたと思って…」

ピーンポーン

上条「…………ん?こんな時間に…誰だ…?」

658: 2011/05/05(木) 22:55:30.43 ID:YRu2fvadO
ミサカ「…こんにちは、とミサカは夜分遅くに尋ねたことを申し訳なく思いつつ挨拶をします」

上条「………御坂?あ、あぁ妹のほうか、突然どうしたんだよ?」

ミサカ「急な話ですが貴方に来てもらいたいのです、とミサカはいつに無く真剣な表情で目を見つめます」

上条「な、なんだ?なんの用なんだ?」

ミサカ「お姉様が意識を取り戻したそうです、とミサカは少し嬉しさを声に出しつつ話しかけます」

上条「意識を………取り戻す?なんの話だ…?」

ミサカ「え…?、とミサカは貴方の言ってる意味がわからない事をアピールします」


661: 2011/05/05(木) 23:00:22.40 ID:YRu2fvadO
上条「いやだから!ビリビリが意識を取り戻した、ってどういう意味なんだ…?」

ミサカ「………、あれだけ学園都市中で騒がれてたのに何も知らないんですか?、とミサカは貴方の情報取得能力に疑問を抱きつつ尋ねます」

上条「な、なんの話だよ!?」

ミサカ「お姉様は二日前からついさっきまで緊急治療室で治療を受けていました、とミサカは終わった話題をわざわざ伝えます」

上条「なっ!?何があったんだ!?」

ミサカ「詳しいことは病院に向かう途中でお話しするので、とにかく来て頂けませんか?、とミサカは催促をします」

667: 2011/05/05(木) 23:06:09.31 ID:YRu2fvadO
上条「わ、わかった!!行くぞ御坂妹!」

ミサカ「ついてきて下さい、とミサカは踵を返します」

禁書「ちょ、ちょっと待ってとうま!わたしすっっっごいお腹へってるんだよ!?何か、なんでもいいから食べたいかも!!」

上条「悪いインデックス!そこらにあるもん食べててくれ!じゃ行ってくる!」


禁書「あっ!とうまぁ!!!」

禁書「もーお!………そこらにあるものって」

スフィンクス「…ンニャ?」

禁書「……」ギュルゥゥ

681: 2011/05/05(木) 23:16:55.12 ID:YRu2fvadO



上条「………そんな、そんなにやばいことになってたのか…」

ミサカ「レベル5が何者かに襲撃されたと学園都市中で話題になっていました、とミサカは再び教授します」

上条「確かに…今日の白井の葬式で見かけなかったから変だとは思ってたんだが…」

ミサカ「……着きました、とミサカは報告します」

上条「やっぱり、病院といったらここなのか…」

687: 2011/05/05(木) 23:22:52.29 ID:YRu2fvadO

冥土帰し「……やぁ、また君か、中々縁があるみたいだね?」

上条「いや、あはは、今日は俺は見舞いですから」

冥土帰し「彼女はたった今一般病棟に移したばかりなんだ、まだ記憶もハッキリしてないみたいだから、白井黒子さんの件は伏せておいてくれるね?」

上条「わかりました」

ミサカ「こちらです、とミサカはさりげなく手を引きます」



冥土帰し「……………(アレイスター、君はまた…)」

697: 2011/05/05(木) 23:31:48.62 ID:YRu2fvadO
美琴「……………うぅ…(なんだか頭がふわふわする…)」

美琴「アレ…?なんでアタシは病院に…………」

美琴「……………ダメだ、思い出せない………」

佐天「…気がつきました?こんにちは御坂さん」

美琴「あ…れ、佐天さん…こんにちは………アタシ一体どうして病院なんかに…」

佐天「今は無理して思い出そうとしないで、横になって休んでて下さい」

美琴「あ…うん、ありがと」


ガラガラ

上条「おーいビリビリ、見舞いに来たぞー」

美琴「………あ…れ………え?ち、ちょっと!?」

699: 2011/05/05(木) 23:35:50.68 ID:YRu2fvadO
美琴「なっなんでアンタが来るわけ!?」ガタッ

佐天「わぁっ!安静にしてください御坂さん!」ガッシリ!

上条「なぁんだ、話に聞いてたより元気そうじゃん、心配したんだぜ?」

美琴「し、心配って…あ、アンタがアタシの事を……?」カァァァ

佐天「あれ御坂さん体温がすごいあがって…」

上条「なんだよ、当然だろ?二日も治療室に入ってたんだぞお前」

703: 2011/05/05(木) 23:43:38.05 ID:YRu2fvadO
美琴「………えっ?どういう…」

ミサカ「それは私が彼にさっき教えた話です、とミサカは少しムッとしつつ話に割り込みます」

美琴「な!?"妹達"までいるの!? い、いやそんな事より!私の病室をなんでアンタが知って…」

ミサカ「お姉様の目覚めのプレゼントに連れてきました、とミサカは心なしかドヤ顔気味に言い放ちます」

上条「御坂妹、俺を連れてくるときやけに真剣な顔してたが、俺はただ見舞いをすればいいのか?」

ミサカ「はい、とミサカは簡潔に答えます」

上条「あんな真剣な、何か重大な事がありそうな空気を出してたのに…?」

ミサカ「はい、とミサカは繰り返します」

706: 2011/05/05(木) 23:49:42.99 ID:YRu2fvadO
上条「…………」

佐天「………あっ、あの、はじめまして!」

上条「…………あ、そういえば、どうも」

佐天「あの、私、佐天涙子です!よろしくお願いします」

上条「ども、俺は上条当麻、よろしく、佐天さんはビリビリの友達か何かなのか?」

佐天「はい、友人を介して知り合いました、上条さんは御坂さんとどんな関係なんですか?」

上条「んん…どんな関係……なんだ…?まぁわからないが、腐れ縁があるんだ」

佐天「へぇ…、あ、あの、後ろにいるやけに御坂さんに似ている方は…?」

714: 2011/05/05(木) 23:53:35.07 ID:YRu2fvadO
ミサカ「はじめまして、妹達、ミサカ10032号です、よろしくお願いします、とミサカは混乱を招きかねない自己紹介をします」

佐天「は、はじめまして、御坂さんには妹さんがいたんですか!知らなかったです!すごい似てますよね」

美琴「ん……ま、まぁね…(そりゃクローンだし…)」


美琴「………あ、」

上条「どうしたビリビリ?」

720: 2011/05/05(木) 23:57:02.86 ID:YRu2fvadO
美琴「そういえば佐天さん、初春さんは今日は来てないの?」

佐天「……えっ!? あっ…、と、その………う、初春は体調が悪いみたいで……あははは」

美琴「そぉなんだ、残念」

佐天「(やっぱり記憶はまだ飛んで…)」

美琴「じゃあさ、黒子はどこに………………」







美琴「…………………黒…………子……?」

729: 2011/05/06(金) 00:01:26.14 ID:hNuUr8ERO
美琴「あ……………れ………?なんだこの記憶………」





《《《《 黒子「………お姉様……生きて……くださいまし………」ヒュンッ 》》》》






美琴「なによコレ!!!なんなの!?黒子!?黒子ぉぉぉぉぉ!!!!!」

佐天「み、御坂さん落ち着いて下さい!!」

上条「どうしたんだよ御坂!!」

737: 2011/05/06(金) 00:07:16.22 ID:hNuUr8ERO
ガラッ!

冥土帰し「どうやら記憶がフラッシュバックしたみたいだね…」

冥土帰し「鎮静剤を使うよ、すまないが君達は少し外に出ていてくれないかな?」

上条「は、はい」ガタッ



美琴「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!くろこぉぉぉぉぉ!!!!くろこぉぉぉぉぉ!!!!!!!」






上条「ど、どうしたんだよ御坂のヤツ」

佐天「………(白井さんの名前を叫んでた……まさかあの人が言ってた話は……やっぱり……)」

ミサカ「お姉様のあのような姿は始めて見ました、とミサカは動揺を隠しきれずに伝えます」

747: 2011/05/06(金) 00:13:09.39 ID:hNuUr8ERO
数分後


ガラッ

冥土帰し「………もう部屋にはいっても大丈夫だと思うね?」

上条「……どうしたんですか御坂は、いきなり」

冥土帰し「記憶が戻ったみたい…だね、実はあまり大声で言えないんだけど、白井黒子さんが殺される現場に、御坂さんは遭遇してるみたいなんだ」

上条「なっ!?」

佐天「……!!(まさか………やっぱり……)」

ミサカ「どうしてそんな事を知っているのですか、とミサカは冷静に尋ねます」

761: 2011/05/06(金) 00:21:20.05 ID:hNuUr8ERO
冥土帰し「僕もそんな事するつもりはなかったんだけどね…」
冥土帰し「彼女の記憶に映る"ある映像"を欲している人達が来てね」

冥土帰し「僕はどうにか止めさせたかったんだけどね、結局特例として心理掌握による記憶の公開が行われたんだね…」

ミサカ「心理掌握……、レベル5、食蜂…ですね、とミサカは少し嫌悪感を示しつつ確認します」

冥土帰し「あぁ、どうしても止めるべきだった、他人の記憶を公開するなんていい事とは思えないね……」

766: 2011/05/06(金) 00:25:49.88 ID:hNuUr8ERO

佐天「…………ぁ、あの!」

冥土帰し「…何かな?」

佐天「先生はその映像を一緒に確認してたんですよ…ね?」

冥土帰し「…………そうだね」

佐天「じ、じゃあそこには!そこには白井さんに手を掛けた人も映ってたんですよね……?」

冥土帰し「…そうだね、むしろ"彼ら"はその人物の映像を欲していたからね……」

768: 2011/05/06(金) 00:28:10.48 ID:hNuUr8ERO
佐天「…………白井さんに手をかけた人物を………教えてください……!」

冥土帰し「………………残念だけど、それはできないね」

佐天「………なっ!?なんで!?」

冥土帰し「他人の記憶だから……としか言えないね…、それに、僕に聞かなくとも今は記憶が戻った記憶の持ち主がいるからね」

佐天「クッ…………」

774: 2011/05/06(金) 00:31:58.24 ID:hNuUr8ERO
上条「……………と、とりあえず!ビリビリも今は冷静になったみたいなんだし、部屋に入ろうぜ?」

ミサカ「そうですね、とミサカは同意をします」

佐天「……………」

冥土帰し「力になれなくてごめんね(……アレイスター、君は何故あの娘を選んだんだ…)」

上条「さ、佐天さんもさ!」

佐天「…あっ、す、すいません!そうですね、御坂さんにも色々お話し聞きたいし」

779: 2011/05/06(金) 00:35:38.72 ID:hNuUr8ERO
美琴「………………黒子………」

美琴「………クッ!…ウゥッ……クソォ…………」

ガラッ

佐天「あ、あの…御坂…さん?部屋入っても大丈夫ですか?」

美琴「………あ、あぁ佐天さん…もちろんいいわよ…」

上条「………(御坂のやつ、なんか変だな)」

780: 2011/05/06(金) 00:39:52.47 ID:hNuUr8ERO



美琴「……………」

佐天「……………」

上条「……………」

ミサカ「………………(不思議な沈黙です、とミサカは分析をします)」


美琴「…………あのね佐天さん……話があるの…」

佐天「…………へ?」

上条「ふ、二人だけの大切な話なら俺と御坂妹は席を外すぞっ!?」

美琴「………いや、アンタ達にも聞いててほしい、これから私が話すことは、ちょっとキツイ内容になるけれど…」

佐天「……………(まさか、ほんとにほんとに…………初春が黒子を…………)」

790: 2011/05/06(金) 00:44:54.81 ID:hNuUr8ERO
佐天さんの黒子への呼称ミスッた、スルーしといてくれ



美琴「二日の夜にね…………」



御坂さんは話してくれました、二日前、御坂さんが何を見たのかを…………

その内容はやはり、あの謎の青年が話していた話と一致していました……





美琴「………………そして私は、気がついたら病院のベッドだった…これで全てよ」

佐天「………………」

美琴「信じられないわよね……信じなくてもいい……初春さん……いえ、初春が……黒子を……」

佐天「……………いえ、信じますよ…………」

美琴「!? 佐天さん、無理しないでいいのよ?」

798: 2011/05/06(金) 00:51:04.88 ID:hNuUr8ERO
佐天「………初春……………その日から行方不明なんです…………」

美琴「え…?」

佐天「それに………御坂さんの予想の通り、初春は……今かなりのレベルの能力者らしいんです」

美琴「………短期間でレベルが急上昇したってこと…?」

佐天「詳しいことはわからないし、その話をしてくれた方をまだ信用してないのですが、初春は今……レベル5の能力者なんだそうです…」

上条「れ、レベル5!?それって……」

ミサカ「お姉様を含む、学園都市最強の能力者、ということですね…、とミサカは驚きを現にしつつ補足します」

803: 2011/05/06(金) 00:57:21.52 ID:hNuUr8ERO
佐天「そ、それに…………初春はもう人を何人も…頃しているみたいなんです………グスッ…」

美琴「な――!?」


佐天「………御坂さんが体験したっていう初春の能力と、私が話に聞いた能力が一致しちゃったから………ほんとなんだと思います…………」



私も、あの謎の青年が話してくれた話を皆さんに話しました

銀行での話や、今初春がレベル5という何かにとり憑かれているという話も……


上条「……………そん…な…」

ミサカ「………」

美琴「初春………あの娘はもう、」

佐天「私は……………もうこんな初春は……………見たくない………っ!」

807: 2011/05/06(金) 01:02:21.61 ID:hNuUr8ERO
その日は、その話をした後解散することになりました



上条「じゃあなビリビリ、また暇な時に来てやるよ!」

美琴「なっ!!べ、別にアンタなんかに無理して来られても……困るだけよ……」

ミサカ「素直じゃないのですね、とミサカはその属性に疑問を抱きつつ呟きます」

美琴「アンタも黙りなさいっ!!」

佐天「御坂さん………なにはともあれ元気でよかったです…」

美琴「……アナタもね、佐天さん」

佐天「それじゃ」
ガラガラ


美琴「またね、佐天さん」

813: 2011/05/06(金) 01:07:24.49 ID:hNuUr8ERO
トコットコッ


佐天「………(正直、認めたくなかった)」

佐天「(ずっと一緒にいた初春が……優しくてどこか抜けててちっちゃくて可愛いあの初春が……)」

佐天「(こんな事するようになるなんて……!!!)」

佐天「(でも…………もう事実なんだ、初春が白井さんを頃したのは……)」

佐天「(辛い、本当に辛いけど……………初春を敵として認識するしかない…………のかな……)」

佐天「(……………そうだ、初春は、大切な、そして最も信頼できる先輩でもある、白井さんの命を奪ったんだ……)」

821: 2011/05/06(金) 01:11:12.89 ID:hNuUr8ERO
佐天「(あの人が言ってたみたいに、あの初春はもう別人なんだ………友達でも平気で頃しちゃうような、悪魔みたいなヤツなんだ……)」

佐天「(私の知ってる初春は………もう氏んだんだ………)」

佐天「………そうだよ、今の初春はもう、初春じゃない…」ボソッ

佐天「………初春の皮を被った………悪魔だ…!」ボソッ







初春「私がどうかしましたか?佐天さん♪」



佐天「――――!?!?」

833: 2011/05/06(金) 01:17:05.90 ID:hNuUr8ERO
佐天「………うっ、あっ…………(い、今の声は…………そんな……………まさか………後ろにいるのは………そんな)」

初春「もぉ~なんですか佐天さん?さっき私がどうとかって言ってましたよね?」ニコッ

佐天「あっ……………………う……初………………春………?」

初春「そうですよ佐天さん!こっちを向いてくださいよ~」

佐天「……………(まずい…………マズイマズイマズイマズイ)」ガタガタ…

初春「………佐天さん、聞こえなかったんですか?こっちを、向いてください」

佐天「えっ!?あっ!!!うわぁ!!」グルッ

初春「なぁんだちゃんと聞こえてたんじゃないですか佐天さん♪」

846: 2011/05/06(金) 01:22:28.13 ID:hNuUr8ERO

佐天「ぁ………ぁぁっ…………」ガタガタガタガタ

初春「……?佐天さんどうしたんですか?なんでそんなに震えてるんですか…?」

佐天「あっ……………そんな………震えてなんか…………」ガクガクガクガク

初春「震えてますよ佐天さん♪もしかして寒いんですか?そうですよね、もう夜ですし」

佐天「……………ぁ…いや……」ガクガクガクガク



初春「私が温めてあげましょうか?」ニコッ

佐天「…!!!!い、いいよ初春…………だ、大丈夫……だから……!!!」

853: 2011/05/06(金) 01:26:30.03 ID:hNuUr8ERO
初春「アレー?佐天さん酷いですよぉ、せっかく私が暖めてあげようと思ったのにー!」ブーブー

佐天「………あ………あぁ………(逃げなきゃ……!!どうにかして逃げなきゃ………!!!!)」

初春「…………でも、寒いんじゃないならなんでそんなに震えてるんですか?」

佐天「えっ!?こ、これは……」

初春「それに佐天さん汗もすごいかいてますよ?」

佐天「あ…………いや………その………」


初春「もしかして佐天さん」





初春「私が怖いんですか?」

862: 2011/05/06(金) 01:29:53.64 ID:hNuUr8ERO
佐天「ひっ………………」

初春「どうして怖がられてるのかなー?」

佐天「ひっ……………いや…………怖がってなんか…………」ガクガクガクガク

初春「ほんとですかー?」

佐天「ほ………ほんと………だって………………」

初春「ねえ佐天さん」

佐天「…!?」

初春「もしかして、私を怖がる理由になる何かを知ってるんですか?」ニコッ

佐天「!!!!!」

867: 2011/05/06(金) 01:33:31.63 ID:hNuUr8ERO
初春「何か知ってるんですかー?私を怖がっちゃうようになるような事!」ズイッ

佐天「ひっ!!!ひぃぃ!!!なにも!!!なにもしらない!!!」ガタガタ

初春「ほんとですかー?」

佐天「ほ、ほんとに…!本当になにもしりません………!!」ガタガタ

初春「……………そうですか」ニコッ

佐天「………ひぃ…………うぐっ…………」

878: 2011/05/06(金) 01:37:49.32 ID:hNuUr8ERO
初春「……ねぇ佐天さん?」

佐天「ひっ……」

初春「覚えてますか?定期検査の後に皆でご飯食べにいった時のこと」

佐天「………………あ、……うん…………」

初春「あの時、佐天さんに言われた言葉を思いだしちゃいました!」

佐天「……………え……?私………何か………」

初春「言ってたじゃないですかぁ!『初春はどうせレベル0か』って!」ニコッ

佐天「……………ぁ…あぁぁ………!!!!」ガクガクガクガク

883: 2011/05/06(金) 01:40:49.66 ID:hNuUr8ERO
うおしまったぁぁぁぁぁ訂正ぃぃぃぃぃぃ!!!!



初春「……ねぇ佐天さん?」

佐天「ひっ……」

初春「覚えてますか?定期検査の後に皆でご飯食べにいった時のこと」

佐天「………………あ、……うん…………」

初春「あの時、佐天さんに言われた言葉を思いだしちゃいました!」

佐天「……………え……?私………何か………」

初春「言ってたじゃないですかぁ!『初春はどうせレベル1か』って!」ニコッ

佐天「……………ぁ…あぁぁ………!!!!」ガクガクガクガク

887: 2011/05/06(金) 01:44:12.81 ID:hNuUr8ERO
初春「いつもなら傷ついたりしないんですけど、あの時は傷つきましたよー」ブーブー

佐天「ひっ…………嫌…………いや…………(殺される………!!)」

初春「佐天さん!なんでだと思います?」

佐天「いや……………………いやぁ…………………(殺される………殺される………)」

初春「………わかりませんよね…、答えは、私はあの時レベル1じゃなかったからですよー♪」

佐天「…………あっ…………あぁ…………(氏にたくない…………氏にたくないよぉ…………)」

892: 2011/05/06(金) 01:48:17.12 ID:hNuUr8ERO
初春「もぉー佐天さんノリ悪いですよっ!」

佐天「うぅ…………うぅぅ……………」ペタリ

初春「……じゃあ次の問題でーす!私のレベルはなんでしょおー?」

佐天「…ひっ……………………」

初春「…………わからなかったらわからないって答えてくださいね?」

佐天「……ひぃ………………」ガクガクガクガク

初春「佐天さん、答えて下さい」ズイッ

佐天「あ!!!!わ、わからないっ!!わかりません!!!!」ガクガクガクガク

896: 2011/05/06(金) 01:52:02.29 ID:hNuUr8ERO
初春「そうですよね、『何も知らない』んですもんね佐天さんは!」ニコッ

佐天「………ハァ……ハァ…………」

初春「それでは正解発表!!ジャーン!正解は――なんと!!」

佐天「……………(誰か…………助けて………)」


初春「レベル5です!レベル5ですよ佐天さん!」

佐天「………………」

初春「…?」佐天さん聞いてますか聞いてたら返事してください」

908: 2011/05/06(金) 01:57:22.54 ID:hNuUr8ERO
佐天「……………リタイ………」

初春「なんですか佐天さんよく聞こえませんよ?」

佐天「お家に…………帰り……たい………」

初春「帰りたいんですか佐天さん?せっかくこんな夜道で "たまたま" 会ったんだからもう少しお話していきましょうよ!!」

佐天「お願い……ほんとに何も知らないから…………私は何も知らないから………お家に帰らさせて…………」

初春「…………………」スゥ…

佐天「……………ひっ…!!!……」

初春「しょうがないですね佐天さんは」ニコッ

佐天「……え…!?」

919: 2011/05/06(金) 02:02:29.29 ID:hNuUr8ERO
初春「たしかにもう時間も遅くなってきましたし、そろそろ帰りましょうか!」

佐天「……………え……本当に…?」

初春「それじゃあ佐天さん!」

佐天「……本当に…帰れるの………?(助かっ……た…?)」




初春「またあいましょう!」
タッタッタッ…


佐天「…………………」

佐天「………………あぁ…………」ヘナヘナ


佐天「私……………まだ……生きてる……………」

925: 2011/05/06(金) 02:07:23.35 ID:hNuUr8ERO
佐天「(………………御坂さん達に報告しなきゃ……………)」

佐天「………………」

佐天「…………(……………『またあいましょう』…………か……)」

佐天「…………………帰ろう………」




その日から三日後、学園都市中の話題をニュースが持ち切りにしました



生徒A「お、おいおいマジかよ!!」

生徒B「すげえよなぁ!!まだ中学一年生らしいぜ…!!」

生徒C「八人目の………レベル5かぁ!!」







佐天「…………………初………春…………」

927: 2011/05/06(金) 02:10:35.68 ID:hNuUr8ERO
よし!なんとか終わったですよ!

昨日区切りにしたのが美琴一戦目だったんで、今回も区切りはつけてみた

一応、初春遭遇編的なかんじで区切ります

続きは新たにスレたてて投下します

多分今週土曜か日曜

それでは付き合ってくださった人達、保守してくれた人達、ありがとうですの!


おやすみなさいですの!

938: 2011/05/06(金) 02:12:21.92 ID:JscuxOwG0
乙!
そしておやすみ

940: 2011/05/06(金) 02:13:59.41 ID:hNuUr8ERO
皆さんこそお疲れ様ですの


スレタイは

初春「レベル5です!レベル5ですよ佐天さん!」佐天「にっ!」

にする予定ですの

では、今度こそおやすみなさいですの

944: 2011/05/06(金) 02:15:02.93 ID:+jg72J6r0


寝れなくなった

953: 2011/05/06(金) 02:24:23.99 ID:hNuUr8ERO
寝るといいつつ今ざっと投下分を見直したら、けっこう文章や記号のミスが多いじゃん…

次はそういうところも気をつけて書くじゃん


三度目のおやすみ

引用元: 初春「レベル5です!レベル5ですよ佐天さん!」