～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『日本……』

上条「ピーターパンね……」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

浜面「何読んでんだ？」

上条「インデックスが読めってさ」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

一方「ガキの本かよ」

上条「なんでも男の子が読むとネバーランドに行ける不思議な本があるんだって」

浜面「それがその本って訳か」

上条「そういう事だな」

一方「バカバカしいねェ……」

浜面「全くだ」

上条「まあお前ほどバカじゃないけどな」

浜面「比べる対象おかしくない！？」

一方「ちょっと見せてくれ」ﾊﾟｼｯ

一方「……なンだこれ？」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

上条「どうした？」

一方「ここに書いてあンのって呪文じゃねェのか？」

浜面「あ…ホントだ」

上条「じゃあ、ここの呪文を読めばいいのか」

浜面「ホントか？」ｽﾞｲｯ

上条「顔近い」

浜面「ああ、すまん」

一方「とりあえず読ンでみろよ」

上条「えーと……ショタコ、ショタコ、ショタコ………………」

一方「……」

上条「よし、25回」

浜面「……何も起きないな」

本『……』ﾋﾟｶｰｰｰ

一方「ン！？」

上条「本が……」

浜面「光った！？」

ｷｭｨｨｨｨｨﾝ

浜面・一方・上条「ウギャァァァァァ！！」ｼｭｩｩｩｩﾝ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『同時刻の日本』

垣根「なんだこの本？」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

垣根「何々……ピーターパン！？」

垣根「呪文ね……」

垣根「胡散臭い本だな」ﾎﾟｲｯ

垣根「……」ｽｯ

垣根「ショタコ、ショタコ、ショタコ……………」

本『……』ﾋﾟｶｰｰｰ

垣根「な…なんだ！？」

～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『同時刻、イギリス』

ステイル「これが例の本か……」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

残党「見た目はただの絵本だな」

ステイル「魔術でも科学でもない不思議の宿った本か」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

残党「なんか分かったか？」

ステイル「さっぱりだ」

残党「その呪文ってのはなんだと思う？」

ステイル「いたずら……だろうね」

残党「結構面白そうなもんだと思ったんだけどな」ﾄﾞｻｯ

ステイル「ショタコ、ショタコ、ショタコ…………」

残党「結局唱えるのか……」

本『……』ﾋﾟｶｰｰｰ

ステイル「な！？」

残党「は！？」

ｷｭｨｨｨｨﾝ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ネバーランド

ピーターパンの城

結標「久々の来客ね……」ﾆｯｺﾘ

結標「今回はずいぶんたくさん」

結標「楽しめそうね」ﾆｯｺﾘ

結標「ふふ……うふふふふふ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

森

浜面「ここは？」ﾑｸｯ

一方「どうなってンだ……」

上条「おい……自分の体見てみろよ」

浜面・一方「！？」

浜面「子供になってる！？」

一方「見た目10歳前後って所か……」

浜面「冷静に何言ってんだよ！！」

上条「あの絵本はどっかの黒の組織の……」

浜面「何処の名探偵の話だ！！」

一方「だからここは何処だ？」

上条「見た所森だな」

浜面「何がどうなってんだよ」

ｶﾞｻｶﾞｻ

浜面「誰だ！！」

垣根「落ち着け、話せばわかる」ｽﾀｽﾀ

一方「……テメェかよ」

垣根「かよってなんだよ」

浜面「お前もガキになったのか」

上条「イケメンだな」

垣根「だろ！！」

一方「どうでもいい」

垣根「相変わらずだな」

垣根「お前等も絵本か？」

上条「ああ」

垣根「どうなってんだ？」

浜面「俺達にもわかんないんだよな」

垣根「役立たずが」

浜面「てめぇも分かってねーだろ！！」

ｶﾞｻｶﾞｻ

浜面「今度は誰だ？」

残党「垣根ェェェ！！」ｼﾞｬｷｯ

上条「あれ？残党じゃん」

残党「それがどうした！！」ｼﾞｬｷｯ

浜面「無駄にイケメンだな」

残党「うるせぇ」

浜面「褒めてあげてるのに……」

ステイル「君もか上条当麻」ｽﾀｽﾀ

上条「ステイル……変わって無い？」

ステイル「14だからね」

浜面「マジで！？」

ステイル「なんで嘘をつく必要があるんだ」

垣根「とにかくどうしてこうなったのか考えようぜ」

浜面「お前が仕切るなよ」

ステイル「僕もその意見には賛成だ」

残党「一時休戦だな」

垣根「そうだな」

浜面「お前等なんでそんなに仲悪いの？」

垣根「言いたくない」

残党「俺も」

上条「いいけどさっさと作戦会議しようぜ」

ステイル「そうだね」

一方「あァ」

御坂「ちょっといい？」ﾌﾜﾌﾜ

上条「御坂！？」

御坂「ち、違う！！私はティンカーベルよ」

上条「小さい御坂じゃん」

浜面「ちょっとは空気よめよ……」

御坂「……改めまして、私の名前はティンカーベルよ」

上条「ミサカーベルは何しに来たんだ？」

御坂「ミサカーベルって誰よ」

一方「いいからさっさと話せ」

垣根「もうミサカーベルでいいだろ」

残党「早くしろよ、ミサカーベル」

御坂「あんた等……」

浜面「話が進まないからさっさと話せ」

御坂「この世界の名前はネバーランド」

垣根「納豆ネバネバーランドってか？」ﾆﾔﾆﾔ

浜面・一方「……」ﾊﾞｷｯ!!　　ﾄﾞｺﾞｯ!!

ステイル「話を続けてくれないか」

御坂「……ここは子供しかいない世界なの」

上条「だから俺達も子供になったわけか……」

御坂「それでこの世界の住人と言うか支配者と言うか……とにかくピーターパンって言うのが住んでるの」

残党「そんな事より俺達は元の世界に帰れるのか？」

御坂「簡単に言えばこの世界はパラレルワールドなの」

上条「パラレルワールド？」

一方「平行世界って事だ」

上条「？？？」

ステイル「つまりあの本がこっちの世界とあっちの世界を繋ぐ物って事か」

御坂「繋ぐ物て言うよりこっちの世界に引っ張り込むものね」

残党「入口があれば出口もあるだろ」

御坂「そうね、でも私は何処にあるのか知らないわ」

垣根「だったらこの世界の支配者のピーターパンに聞けばいいだろ」

御坂「それはやめた方がいいわ」

上条「なんでだ？」

御坂「あんた等……喰われるわよ」

浜面「喰われる？」

御坂「そうよ」

ステイル「喰われるって……どうやって喰うんだい？」

御坂「見ればわかるわ」

残党「とりあえずそいつの所に行くのは無しって事か……」

一方「そうなるな」

上条「じゃあどうする？」

浜面「そうだな……」

結標「私も混ぜてくれない」ﾋｭﾝｯ

一方・浜面・垣根・残党・上条「お……お前は……！！」

ステイル「誰だ？」

結標「私の名前はピーターパンよ」ﾆｯｺﾘ

浜面「逃げるぞ」ﾎﾞｿｯ

ステイル「え？」

浜面「後で話す、だから今は逃げろ」ﾎﾞｿｯ

浜面「早く！！」ﾀﾞﾀﾞｯ

残党・上条・ステイル・一方・垣根「……」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

垣根「え！？」ﾀﾀﾀｯ

一方「ン？」ﾀﾀﾀｯ

上条「どうした？」ﾀﾀﾀｯ

垣根「能力が弱まってる」ﾀﾀﾀｯ

一方「俺もだ」ﾀﾀﾀｯ

一方「あと普通に歩けるようになってやがる」ﾀﾀﾀｯ

御坂「体が小さくなったんだから能力も弱まってるわ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「なんだよそれ……」ﾀﾀﾀｯ

一方「俺のはどうなってンだ？」

御坂「サービスじゃない」

一方「……」

上条「俺のイマジンブレイカーもか」ﾀﾀﾀｯ

御坂「多分ね」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

残党「今は走れ！！」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「あ……」ｶﾂｯ

上条「ステイル！！」

浜面「止まるな！！」

上条「でも……」

ステイル「君に助けてもらわなくても大丈夫だ、さっさと行け、上条当麻！！」

上条「……絶対助けに行くからな！！」ﾀﾀﾀｯ

結標「大きいわね、本当に14歳なのぼうや？」ﾋｭﾝ

ステイル「誰がぼうやだ」

結標「大人しく私についてくる気は無さそうね」

ステイル「当たり前だろ」ｻﾞｯ

ステイル「……あれ？」ｶﾞｻｺﾞｿ

結標「これを探してるのかな？ぼうや」ﾋﾗﾋﾗ

ステイル「ルーンが……」

結標「危ないから私が預かっておくわね」ﾆｯｺﾘ

ステイル「くっ……」

結標「じゃあ行きましょうか」ﾋｭﾝｯ

ステイル「……」ﾋｭﾝ

ステイル=マグヌス　捕獲

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『逃げ切った少年達はティンカーベル改めミサカーベルと共に別の場所についていました』

浜面「ここは……街か？」ﾊｧﾊｧ

御坂「誰もいないけどね」

一方「まさかあいつがピーターパンだったのか……」

浜面「なんだってこんな目に……」

垣根「ここは地獄だ……」

上条「お、落ち込んでても仕方ないだろ、食べ物もあるみたいだし、ゆっくり考えようぜ」

一方「同じ場所に留まってるの危険だ、移動するぞ」ｽﾀｽﾀ

浜面「そ、そうだな」ｽﾀｽﾀ

残党「妙だな」ｽﾀｽﾀ

浜面「何が？」ｽﾀｽﾀ

残党「俺達を捕まえたいならわざわざ食料を与えるなんておかしいだろ」ｽﾀｽﾀ

垣根「確かに食料が無ければ空腹で動けなくなってすぐに捕まえられるな」ｽﾀｽﾀ

残党「じゃあなんで……」ｽﾀｽﾀ

一方「楽しンでンだよ」ｽﾀｽﾀ

垣根「何を？」

一方「俺達との鬼ごっこをだ」

残党「住処では捕まえてきた子供と遊び、外では逃げる子供と鬼ごっこって訳か……」

垣根「いい趣味してんな」

浜面「お前等頭いいんだな」

上条「学園都市1位と2位と闇の武器商人だからな」

浜面「今の状況だと凄く頼りになる」

一方「あいつにあったら勝ち目はねェけどな」

浜面「勝てないか……」

一方「俺もこいつもの能力を使えねェしあっちにはムーブポイントもあるンだ、全員で立ち向かっても勝ち目はねェよ」

残党「銃も無意味か……」ｼﾞｬｷｯ

垣根「無意味だろうな」

上条「じゃあ武器なんて持ってても意味ないじゃん」

垣根「まあ…無いよりはあった方がいいだろ」

一方「気休め程度だけどな」

残党「とにかく移動したほうがいいだろ」

垣根「そうだな、ここは見晴らしがよすぎる」

一方「これからは広い場所は避けた方がいいな」ｽﾀｽﾀ

垣根「そうだな」ｽﾀｽﾀ

上条「かっこいい……」ｽﾀｽﾀ

上条「こんなに頼りになる奴らだったっけ……」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

とある家の一室

上条「とりあえず今はここを拠点にするか」

一方「奴にここがバレたら終わりだけどな」

浜面「何恐ろしい想像してんだよ」

垣根「とにかく今はこの辺りの探索だ」

残党「そうだな」

上条「じゃあ探索に……」

一方「2人1組で行動するべきだな」

残党「探索の鉄則だな」

浜面「あれ、1人余るぞ」

垣根「ミサカーベルがいるだろ」

浜面「完全にハズレじゃん！！」

御坂「なんで私がハズレなのよ！！」

浜面「逆にハズレじゃない根拠はなんだ！！」

上条「クジ作ったぞ」ｽｯ

浜面「仕事が早いな、おい」

上条「じゃあ引いてくれ」

一方・浜面・垣根・残党「……」ｼｭｯ

一方「Aか…」

垣根「俺もAだ」

残党「Bか」

上条「俺もB」

浜面「俺はCだ」

ナレーション(神裂)『このクジ引きが原因であんなことがあころうとはこの時は誰も想像していなかったのです』

浜面「おい、変なフラグ立てんな」

上条「じゃあ浜面はミサカーベルとここで待機だな」

浜面「フラグは？」

一方「自分で何とかしろ」

浜面「……了解」

一方「じゃあ俺達は食い物探しに行ってくる」ｽﾀｽﾀ

垣根「頼んだぞ」ｽﾀｽﾀ

残党「行くか」ｽﾀｽﾀ

上条「そうだな」ｽﾀｽﾀ

浜面「……俺って案外クジ運いいのかな」

浜面「……」

浜面「……」

浜面「ここに1人ぼっちってかなり危険じゃない！？」

御坂「今更？」

浜面「密室だから逃げられないし……仲間もいないし……」

御坂「そうよ」

浜面「マジか……」

御坂「とにかく今は静かにしてるべきね」

浜面「言われなくてもそうするよ」

ｶﾂﾝ

浜面「ん？」

御坂「どうしたの？」

浜面「足音が聞こえた様な……」

御坂「誰か帰って来たんじゃない？」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面「いや……こんな足音の奴いないはずだ」

浜面「お前なら捕まらないんだし見てきてくれないか？」

御坂「あんた等に協力してる時点で私だって捕まるわ」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面「くそ、近づいて来てやがる」

浜面「どっか逃げられそうな場所……」

御坂「そこの換気扇を壊せば今のあんたなら出られるわ」

浜面「それしか無いか……」

浜面「クソッ！！さっさと壊れろ！！」ｶﾞﾝ!!　ｶﾞﾝ!!

ｶﾞｼｬﾝ

浜面「よし！！」

浜面「よっ」ﾄﾞｻｯ

御坂「大丈夫？」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

浜面「何とかな……」

浜面「いいからさっさと逃げるぞ」ﾀﾀﾀｯ

結標「あれ？ここにいると思ったんだけどな？」ｶﾞﾁｬ

結標「5人まとめて捕まえられると思ったんだけどな」

結標「5人もいれば……」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

結標「ヨダレが」ｼﾞｭﾙｯ

結標「あれ？換気扇が壊れてる……」

結標「……」ﾆﾔﾘ

浜面「おい、何処に逃げればいいと思う？」ﾀﾀﾀｯ

浜面「あれ？ミサカーベル？」ﾀﾀﾀｯ

浜面「くそ…大事な時にいねぇのかよ」ﾀﾀﾀｯ

浜面「段ボール……」ﾊﾟｶｯ

浜面「……」

浜面「一か八かだ！！」ｽﾄｯ　ﾊﾟﾀｯ

浜面「バレないでくれよ」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面（来やがったな）

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面(止まるなよ、絶対止まるなよ)

結標「あれ？この辺りに逃げてきたと思ったんだけどな？」ｷｮﾛｷｮﾛ

浜面(なんでここで止まるんだよ……)

結標「……まあいいわ、そう遠くには行ってないでしょ」ｽﾀｽﾀ

浜面「……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

デパート

上条「案外いろいろあるんだな」ｶﾞｻｺﾞｿ

残党「人のいないデパートってこんなに不気味なんだな……」ｶﾁｬｶﾁｬ

上条「まあ……確かに怖いな」

上条「何やってんだ？」

残党「即席の罠だ」

残党「ここに仕掛けとくか」ﾄﾝ

上条「……」

残党「なんだよ」

上条「いや……ステイルが心配でさ……」

残党「……」

上条「……」

残党「戦場での心の迷いは氏に直結するぞ」ｶﾁｬｶﾁｬ

上条「そうだけどさ……」

残党「助けに行く気か？」ｶﾁｬｶﾁｬ

上条「出来るなら……」

残党「行きたきゃ行ってこい」

上条「分かってる」

残党「それに助けに行っても手遅れかもしれないぞ」

上条「わかってるよ！！でもこのままじゃ……」

ﾊﾞｷｯ!!

上条「てめぇ！！」

残党「少し頭を冷やせ」

上条「……」

残党「他人の心配は自分が安全な時にしろ、わかったな」

上条「ああ、わかったよ……」

残党「今の俺達の目的は食料の調達と周囲の調査だ、さっさと終わらせて帰るぞ」ｽﾀｽﾀ

上条「……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

スーパー

垣根「寂しい場所だな」ｶﾞｻｺﾞｿ

一方「そォだな」ｶﾞｻｺﾞｿ

一方「双眼鏡か……」

垣根「いいもん拾ったじゃねーか」

垣根「実際の所どう思う？」ｶﾞｻｺﾞｿ

一方「何の事だ？」

垣根「あいつだよ、本気になればあの瞬間に全員を捕獲する事も出来たはずだろ」

一方「そンなもン俺に分かる訳ねェだろ」

垣根「そうだけど、やっぱりおかしいだろ」

一方「確かに……そうだな」

土御門「それはこれが鬼ごっこだからだにゃー」

一方・垣根「！！」

一方「土御門……テメェも来てたのか」

土御門「まさか絵本にあんな能力があったとはにゃー」

垣根「そんな事よりどういう意味だ、鬼ごっこってのは」

土御門「あいつにとってこれは鬼ごっこ、だから触らずに捕まえるのはルール違反なんだ」

一方「あいつにとってこれはゲームって事かァ？」

土御門「その通り、鬼ごっこのルールは鬼が逃げる奴らを触らなくちゃいけないだろ」

垣根「ホントにいい性格してやがる」

ｶﾞﾀﾝ!!

一方・垣根・土御門「！！」

浜面「待て！！俺だ！！」

一方「どォしたンだ？」

浜面「あいつが……ピーターパンが拠点に来て……」

土御門「逃げてきたのか」

浜面「ああ」

垣根「って事はあいつが近くに……」

垣根「ミサカーベルは？」

浜面「知らない、どっか行っちまった」

一方「とにかく三下達と合流するぞ」

浜面「まだこの辺りを捜索してるからあんまり動かない方がいいぞ」

一方「動かねェほうが危険だ、行くぞ」

垣根「確かデパートの方に行くって言ってたよな」

土御門「行くぞ」ﾀﾀﾀｯ

垣根「待て」

浜面「なんだ？」

垣根「双眼鏡もあるんだ、高い建物から周りを確認したほうがいいんじゃねーか？」

浜面「ああ……確かにそうだな」

土御門「この辺で一番高いのはあれだぞ」

一方「じゃあまずはあそこに行くか」ｽﾀｽﾀ

垣根「そうだな」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

デパート

残党「……」

上条「……」

残党「頭は冷えたか？」

上条「多少なら……」

残党「助けに行くなって言ってるんじゃねぇ、ただ今はその時じゃ無いって事だ」

上条「ああ……」

結標「心配しなくてもそのうちみんな集まるれるわよ」ﾆｯｺﾘ

残党「いつの間に……」

上条「どうすれば……」

残党「逃げるぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「あ、ああ」ﾀﾀﾀｯ

結標「お姉さんも混ぜてくれない」ﾊｧﾊｧ

残党「なんてこった……」

上条「俺が囮に……」

残党「待て」

残党「逃げるだけだと思ったら大違いだぞ」

残党「くらえ！！」ﾋｭﾝｯ

結標「？」

ﾌﾟｼｭｩｩｩｩｩ

結標「煙幕？」

残党「今だ！！」ﾀﾀﾀｯ

上条「ああ」ﾀﾀﾀｯ

結標「これくらいでお姉さんからは逃げきれないわよ」ﾀﾀﾀｯ

残党「それはただの煙幕じゃねーぞ」

結標「あ……れ……？」ｶﾞｸﾝ

残党「これは多量に吸い込むと体が麻痺するんだ」ﾀﾀﾀｯ

残党「効力は薄いし時間も短いが時間稼ぎぐらいにはなるだろ」ﾀﾀﾀｯ

上条「残党……」

残党「さっさと行くぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「ああ！！」ﾀﾀﾀｯ

残党「とにかくアクセラレータ達に合流するべきだな」ﾀﾀﾀｯ

上条「分かってる」ﾀﾀﾀｯ

上条「確かスーパーの方にいるって言ってたな」ﾀﾀﾀｯ

残党「今は逃げ切ることだけを考えるぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「わかってる」

結標「逃がさ……ないわよ」ﾆｯｺﾘ

～～～～～～～～～～～～～～～～～

ビルの屋上

一方「……」ｼﾞｰ

浜面「どうだ？」

一方「逃げてる」

垣根「捕まりそうか？」

一方「いや……残党の煙幕で逃げ切ったみてェだ」

土御門「とにかく今は合流が最優先だな」

御坂「あんた等何処行ってたのよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

浜面「お前こそ何やってたんだ」

御坂「あれ？捕まってなかったの？」

浜面「お前俺を見捨てて逃げてたのか！！」

御坂「だって無理だって思ったのよ」

土御門「2人とも落ち着け」

垣根「これからどうする？助けに行くか？」

一方「とりあえず待機だな」

浜面「助けに行かないのか！？」

一方「今行って全員が捕まっちまったら元も子もねェだろ」

浜面「そうだけどさ……」

一方「今は待機だ」

垣根「それにこのまま行けば助けに行かなくても大丈夫だろ」

土御門「こういう場面で感情に流されるのは禁物だぞ、浜面」

浜面「……」

御坂「あんた達は友達を助けたくないの！？」

垣根「助けたくないわけじゃない、今は助けに行くべきじゃないって事だ」

一方「時と場合を考えろって事だ」

御坂「……」

土御門「本当にやばくなったら助けに行く、だが今はその時じゃない」

垣根「俺達も移動するぞ」ｽﾀｽﾀ

土御門「そうだな」ｽﾀｽﾀ

一方「このまま行けばあいつ等は逃げ切れる、完全に安全な状態になったらあいつ等と合流するぞ」

浜面「……わかった」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

路地裏

上条「逃げ切ったかな……」ﾊｧﾊｧ

残党「そうみたいだな」ﾄﾞｻｯ

一方「逃げ切ったみたいだな」ｽﾀｽﾀ

上条「アクセラレータ……見てたのか？」

一方「あァ」

上条「土御門？」

垣根「こいつもここに迷い込んだんだってよ」

上条「そうか……」

残党「これからどうする？ここに長居できないだろ」

一方「そォだな……」

垣根「とりあえず移動するべきだな」

上条「食料もあるしな」

垣根「あれ？浜面は？」

浜面「……」ｽﾀｽﾀ

上条「どうした？」

一方「顔色が悪ィぞ」

浜面「すまない……」

垣根「だから何の事なんだ？」

結標「彼はすでに捕まってるのよ」ｽﾀｽﾀ

上条「な……！？」

残党「いつの間に……！？」

結標「そろそろ合流する頃だと思ってね」ﾆｯｺﾘ

一方「泳がされたって訳か……」

残党「俺達は弄ばれてたって訳か……」

結標「仲間を見捨てて逃げる？それともみんなで仲良く……」

浜面「俺にかまわず逃げろ！！」

一方・垣根・土御門・上条・残党「…」ﾀﾀﾀｯ

浜面「一言ぐらいなんか言えよ！！」

結標「じゃあ行きましょうか」

浜面「……ああ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家の部屋

浜面「意外と広いんだな」ｽﾀｽﾀ

結標「お友達も後から来るんだから安心して待っててね」ﾆｯｺﾘ

浜面「あいつ等を簡単に捕まえられると思うなよ」ﾆﾔﾘ

結標「そうね、少しぐらい頑張ってもらわないとね」ﾆｯｺﾘ

結標「ここで待っててね」ｶﾞﾁｬﾝ

浜面「……」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

浜面「やっぱりダメか……」

ステイル「当たり前だろ」

浜面「ステイル……だったけ？」

ステイル「そうだよ」

浜面「無事だったのか……」

ステイル「まあ……なんとかね」

浜面「とにかく良かったな」

フィアンマ「……」

浜面「そっちのは？」

ステイル「さあね？、話しかけても返事も無いんだ」

浜面「なんでだ？」

ステイル「彼はすでに手遅れだからだよ」

浜面「ん、どういう事？」

ステイル「彼はピーターパンの事をお姉ちゃんと呼び、彼女と遊ぶのを心から楽しんでいるのさ」

浜面「なんだよ……それ……」

ステイル「彼女の調教の賜物だろうね」

浜面「僕達もいつかはあんな風になるのかな？」

ステイル「さあね」

浜面「なあ……お前なんて言うんだ？」

フィアンマ「……？」

浜面「お前だよ、お前」

フィアンマ「僕？」

浜面「あれ？俺の思ってた口調と違う」

ステイル「それも彼女の力だろうね」

浜面「名前は？」

フィアンマ「フィアンマだ……」

浜面「俺は浜面、よろしくな」

フィアンマ「……」

ステイル「今の彼はピーターパンの事以外興味が無いのさ」

浜面「お前は何もされなかったのか？」

ステイル「そんな訳ないだろ、あの艶めかしい舌が這ってくる感覚は今思い出しても寒気がする」

浜面「舐められたのか？」

ステイル「ああ」

浜面「怖……」ｿﾞｸｿﾞｸ

浜面「って事は……」

ステイル「いや……舐められたのは上半身だけだ、それだけでも十分恐ろしかったがな……」

ステイル「全身舐められるのも時間の問題だな……」

浜面「……ここから出してくれェェェ！！」ｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝ!!

ステイル「落ち着け、今調教されているのは僕であって君じゃない」

浜面「でもいつかは俺が……」

ステイル「その前に逃げればいいだろ」

浜面「どうやって」

ステイル「ここの壁は薄いからね、何とかして穴を開ければ逃げられる」ｺﾝｺﾝ

浜面「何とかって……コンクリートだぞ」

ステイル「それを何とかするんだよ」

浜面「そんなアバウトでうまくいくと思うなよ！！」

ステイル「それを今から考えて行くんだよ」

浜面「だいたい穴なんて開けようとしたらバレるに決まってるだろ」

ステイル「ポスターで隠しておけばあいつに見つかる事も無い」

浜面「じゃあどうやって穴を開けるかか……」

ステイル「そうなるね」

浜面「そういえば昔、鍵とかでコンクリートを削って穴を開けた奴がいるって噂が……」

浜面「何かあったかな」ｶﾞｻｺﾞｿ

浜面「家のカギに小銭にライターか……」

ステイル「充分じゃないか」

浜面「お前は何持ってんだ？」

ステイル「僕はライターと煙草だけだ」

浜面「鍵で地道に削っていくか」ｶﾘｶﾘ

ステイル「そうするんだな」ｼｭﾎﾞｯ

浜面「おい！！煙草吸うなら窓の近くで吸えよ」

ステイル「分かったよ」ｽﾀｽﾀ

浜面「窓に鉄格子が無かったらな……」ｶﾘｶﾘ

ステイル「嘆いても仕方ないだろ」ｽﾊﾟｰ

浜面「くそ」ｶﾘｶﾘ

ステイル「ちなみにそっちの扉は遊び場につながってる」

浜面「開いてるのか？」

ステイル「開いてはいるが逃げる場所なんて無いよ」

浜面「使えそうなものが無いか探してくる」ｶﾞﾁｬｯ

浜面「子供用のおもちゃだらけだな」

ステイル「当たり前だろ」

浜面「使えそうなもの無いのかな……」ｶﾞｻｺﾞｿ

ステイル「何も無いと思うよ」

浜面「うるさいな、わかんないだろ」ｶﾞｻｺﾞｿ

ステイル「頑張ってくれ」ｽﾀｽﾀ

浜面「手伝ってくれないの？」

ステイル「自分で頑張ってくれ」ｽﾀｽﾀ

浜面「マジかよ……」ｶﾞｻｺﾞｿ

浜面「こんな時残党がいたらすぐ爆弾とか作るんだろうけどな……」

浜面「……」ｶﾞｻｺﾞｿ

浜面「あいつ捕まらないかな」

ステイル「他人の不幸を願うなんて……全くダメ人間だな」

浜面「居たのかよ……」

ステイル「上条当麻や残党に聞いていたが君は本当にダメ人間なんだね」

浜面「よく言われる……」

ステイル「そうだと思うよ」

浜面「クソッ」ｶﾞｻｺﾞｿ

ステイル「何か見つかるといいね」

浜面「ん？」

ステイル「どうした？」

浜面「ライター持ってるんだよな？」

ステイル「あ……ああ」

浜面「逃げられるかもしれないぞ」ﾆﾔﾘ

ステイル「……」

結標「ご飯よー」ｶﾞﾁｬ

浜面「え……何それ？」

ステイル「彼女の目的は僕達を頃す事じゃ無い、むしろ僕らの事を愛してくれているんだ」

浜面「そうか……あれ？なんかおかしくない？」

浜面「お前もおかしくなりかけてる？」

ステイル「……」

浜面「戻って来い！！」ﾊﾞｼｯ

ステイル「う……助かったよ」

浜面「良かったな」

結標「何やってるの、ご飯よ」

結標「今日のごはんはカレーよ」ｶﾁｬ

浜面「毒とか入ってんじゃねーか」

フィアンマ「お姉ちゃんがそんな事するはず無いだろ！！」

浜面「お前は一回黙れ、殴るぞ」

フィアンマ「お姉ちゃん、あいつがいじめる」

結標「ダメじゃない、みんな仲良くね」

浜面「なんでだろう……めっちゃムカつく」

ステイル「落ち着くんだ」

浜面「いただきます」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

浜面「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

浜面「うまいとか不味いとかじゃなくてただのレトルトじゃね？」ﾋｿﾋｿ

ステイル「仕方ないだろ、彼女はあらゆる料理を無味にしてしまう能力者なんだから」ﾋｿﾋｿ

浜面「何その能力……」

フィアンマ「おいしいね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

結標「そう言われるとお姉ちゃんうれしいわ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

フィアンマ「えへへへへ」

浜面「うっぜェェェ！！」

ステイル「落ち着くんだ、いくら2人の世界に入っているからといっても、大声で叫べば聞こえるぞ」

浜面「あ、ああ」

ステイル「ところでさっき言っていた事を教えてくれないか」ﾋｿﾋｿ

浜面「今は黙っとく、ただちょっと準備を手伝ってほしい」ﾋｿﾋｿ

ステイル「わかった、準備はどれくらいかかるんだ？」ﾋｿﾋｿ

浜面「壁に穴を開けてからじゃないと始まらないからな、少し時間はかかる」ﾋｿﾋｿ

ステイル「わかった、出来る限り協力しよう」ﾋｿﾋｿ

浜面「頼むぜ」ﾋｿﾋｿ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

海辺

上条「なあ……」

残党「もう少し待て」

一方「助けには行くがもう少し戦力がほしいな……」

垣根「武器になりそうなものをもう少し集めようぜ」

土御門「賛成だ」

上条「つーかここって海辺？」

土御門「そうみたいだな」

御坂「ネバーランドの最南端の場所ね」

垣根「ふーん」

上条「ここからどうする？」

垣根「海沿いに歩いてみるか」

残党「そうだな」

上条「でもあんまり動くと見つかりやすくなるんじゃ……」

垣根「今は武器を集めたり、生き残った奴らを探す方が大事だ、今はとにかく動くぞ」ｽﾀｽﾀ

一方「その通りだ」

残党「地図とか無いのか？」

御坂「そんな便利なもんあるわけ無いじゃない」

残党「……」

土御門「地図すらないのか……」

御坂「そこら辺に落ちてると思うから探してみたら」

一方「つまりテメェが持ってないだけでそこらじゅうに落ちてンのか」

御坂「その通りよ」

垣根「なんでサポート的ポジションなのに役立たずなの、バカなの？氏ぬの？」

御坂「うるさいわね！！」

垣根「つまりあらゆる物は自力で集めろと……」

御坂「そうね」

一方「ただの役立たずじゃねェか」

御坂「うるさい！！」

上条「とにかく街に行くべきだな」

垣根「後は情報収集だな」

一方「そォだな……」

結標「みんな元気？」ﾋｭﾝｯ

一方「テメェ……」

土御門「何の用だ」

残党「……」ｼﾞｬｷｯ

垣根「ヤバいな……海辺じゃ見晴らしがよすぎる……逃げ切れないぞ」

残党「……」ｷﾝｯ

ｺﾛｺﾛ　　　ﾌﾟｼｭｩｩｩｩｩ

残党「逃げろ！！」ﾀﾀﾀｯ

土御門・垣根・一方・上条「……」ﾀﾀﾀｯ

結標「何度も同じ手で逃げられる訳無いでしょ」ｽﾀｽﾀ

ｻﾞﾊﾞｯ

結標「海に逃げた？」ｽﾀｽﾀ

結標「どこかしら」ｷｮﾛｷｮﾛ

結標「居ないわね……」

結標「……」

結標「しまった……」

結標「海の音は囮ね」

結標「まあ、いいわ、ゆっくりこの辺りを探しましょうか」ﾋｭﾝｯ

一方「ぷはっ」ｻﾞﾊﾞｯ

残党「大丈夫か……」ｻﾞﾊﾞｯ

一方「あァ」

残党「海が濁ってたのとあいつが逃げてくれた事に感謝だな」

一方「そォだな」

残党「どうした？」

一方「他の奴等はドォした？」

残党「どっか行っちまったみたいだな」

一方「そうか……」

残党「無事だといいんだけど……」

残党「これからどうする？」

一方「あいつの住処に行く……」

残党「2人を助けに行くのか？」

一方「あァ……足手まといも居なくなったしな、テメェはどうする？」

残党「1人よりも2人の方が成功率は高いだろ」

一方「そォだな……」

残党「素直じゃねーよな」

一方「何がだ」

残党「上条達に捕まってほしくないんだろ、だからこのタイミングで助けに行くんだろ」

一方「さァな」

残党「本当に素直じゃねーな」

残党「さっさと行くぞ」

一方「あァ……あいつ等と合流する前にな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

土御門「無事か、カミやん」

上条「何とか……」ﾊｧﾊｧ

上条「みんなは？」

土御門「どうやらはぐれちまったみたいだな」

上条「じゃあ探しに……」

土御門「今行くのは危険だ、今はとにかくここから離れるぞ」

上条「そ、そうだな」

土御門「何時あいつが襲ってくるかもわからない、周りに注意しろ」ｽﾀｽﾀ

上条「分かってる」ｽﾀｽﾀ

土御門「どうする？」

上条「どうするって……」

土御門「俺達だけで浜面達を助けに行くか？」

上条「いいのか？」

土御門「行きたいんだろ」

上条「ああ……」

土御門「じゃあ助けに行くぞ」

上条「出来るのか？」

土御門「出来るんじゃなくてやるんだよ、カミやん」

上条「やってやろうじゃねーか」

土御門「それでこそカミやんだ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

垣根「一人ぼっちかよ……」

御坂「私がいるわよ」

垣根「お前なんてお呼びじゃねーよ」

御坂「うるさいわね！！じゃあ行くから」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「待って！！1人にしないで！！」

御坂「なんだかんだ言っても怖いんじゃない」

垣根「うるせーな」

御坂「じゃあ……」

垣根「わかった、分かったから！！」

御坂「わかったわよ」

垣根「他の奴らが何処にいるかって分かるか？」

御坂「そうね……」

垣根「出来るのか！？」

御坂「そんな事出来る訳ないじゃない」

垣根「ですよね……」

垣根「じゃああいつの居場所ってわかるか？」

御坂「ピーターパン？」

垣根「ああ」

御坂「そんなの聞いてどうするの？」

垣根「とりあえず、偵察に行く」

御坂「危険よ」

垣根「大丈夫だ」

御坂「て言うか他の奴等はみんな把握してるわよ」

垣根「そうなんだ……」

御坂「バカなの？」

垣根「……」

御坂「まあいいわ、行くわよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「わかった」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家

浜面「何とか穴は開いたな」

ステイル「で、ここからどうするんだ？」

浜面「ちょっと下準備がいるから、もうちょっと待ってくれ」

ステイル「ああ、分かった」

浜面「煙草とライター貸してくれ」

ステイル「あ、ああ」

浜面「後はこれとこれだな」

ステイル「何をするつもりなんだい？」

浜面「あいつから逃げ切る罠だよ」

ステイル「罠？」

浜面「水素爆発だよ」

ステイル「？」

浜面「風船を浮かせるために水素の入ったボンベがあったんだ」

ステイル「ヘリウムじゃなくて？」

浜面「ああ、水素だ」

ステイル「なんでヘリウムじゃないんだ？」

浜面「その辺は深く追求しないでほしいな」

浜面・ステイル「……」

ステイル「……で、それをどうするんだい？」

浜面「風船を水素で大量膨らませて、浮かせておく」

浜面「後は火をつければ水素爆発で吹っ飛ぶ」

ステイル「僕達にも当たるんじゃないか？」

浜面「奥のおもちゃ部屋に風船を仕掛ければいいだろ」

浜面「爆発する瞬間に扉を閉めれば何とかなるだろ」

ステイル「……そんなにうまくいくのか？」

浜面「倒せる確率は20%って所だな、でも失敗しても何かしらのダメージは与えられる」

浜面「さあな、だからこの穴はもしも失敗した時の保険って訳だ」

ステイル「全く……君は本当にアバウトだね」

浜面「よく言われる」

浜面「じゃあ、奴が帰ってきたら作戦開始だ、風船を膨らますぞ」

ステイル「わかった」

ステイル「本当にうまくいのかい？」

浜面「成功させてみせるさ」

～～～～～～～～～～～～～

森

垣根「くそっ……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「う……」ｶﾂｯ

ﾄﾞｻｯ

垣根「く……ガキの体ってここまで弱いのかよ……」

結標「大丈夫？お姉ちゃんが手当てしてあげようか」ﾆｯｺﾘ

垣根「くそっ……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「なんで俺が……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「ミサカーベルは勝手に逃げるし……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「うおっ！！崖！？」ｽﾞｻﾞｧｧ

結標「鬼ごっこはここまでよ」ｽﾀｽﾀ

垣根「……」ﾁﾗｯ

垣根「聞きたい事があるんだが、いいか？」

結標「どうぞ」

垣根「浜面達はお前の家にいるんだな？」

結標「そうよ」

垣根「そうか……」

結標「質問はそれだけ？」

垣根「ああ、それだけだ」

結標「じゃあ一緒に行くわよ」

垣根「それは遠慮する」

結標「下の川の流れ異常よ、落ちればただじゃ済まないわよ」

垣根「確かに……そうだな……」ﾆﾔﾘ

結標「本気なの？」

垣根「当たり前だろ」

垣根「あいにくこんな場所で諦めるなんてできないんでね」ﾆﾔﾘ

結標「そんな事すれば本当に溺れるわよ」

垣根「……テメェに捕まるよりマシだ」

結標「氏ぬ気？」

垣根「かもな……」

結標「……無理ね、あなたにそんな度胸は無いはずよ」

垣根「そうかもな……」

結標「そうでしょ、あなたはここで捕まる運命なの」

垣根「いつもならそうだが、今回は違う」ﾋﾟｮﾝｯ

ﾋｭｩｩｩｩｩ

垣根「じゃあな」

ｻﾞﾊﾞﾝ

垣根「うぐ……」ﾊﾞﾁｬﾊﾞﾁｬ

垣根「う……」ﾌﾞｸﾌﾞｸ

結標「く……」ｷﾞﾘｷﾞﾘ

結標「……」ｷﾞﾘｯ

結標「逃がさないわよ……」ﾋｭﾝ

～～～～～～～～～～～～～～～～

下流

垣根「はあはあ……」ﾌﾗﾌﾗ

垣根「はあはあ……」ﾄﾞｻｯ

垣根「げほっ……がはっ！！」

垣根「逃げ切った……のか？」

御坂「みたいね」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「何処に隠れてたんだ？」

御坂「ずっと見てたわよ」

垣根「そうか……」

垣根「作戦がうまくいったみたいだな」

御坂「まったく……下手したら氏んでたわよ」

垣根「その辺は想定済みだ」

御坂「あんたってそんな無茶するタイプだったかしら？」

垣根「今回限りの特別バージョンだ」

御坂「そう……」

垣根「げほ、げほ……」

御坂「大丈夫？」

垣根「水を飲み過ぎたみたいだな……」

御坂「本当に命がけね」

垣根「他の奴らも命がけで戦ってんだ、俺だけダラけられるか」

御坂「……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

30分前

御坂「……あんた本気で言ってるの？」

垣根「ああ……アクセラレータ達も浜面達の救出に動いてるはずだ」

垣根「だからあいつ等が少しでも楽に動けるように奴の注意を惹きつける」

御坂「それはいいと思うわ、でもなんで川に落ちるの？」

垣根「あの川を下っていけば奴の家の近くに着く、あと奴に出来るだけ敗北感を味あわせなくちゃダメなんだ」

御坂「危険すぎるわ！！」

垣根「これがうまくいけば浜面達を助けられる可能性が上がるんだ」

御坂「……本気なのね」

垣根「ああ」

御坂「じゃあ私も……」

垣根「俺と一緒に捕まってもらっちゃ困る、お前はどっかに隠れてろ」

御坂「え……でも……」

垣根「頼む」

御坂「……じゃあ探してくるわね」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「ああ、まかせた」

垣根「とりあえず崖まで逃げらないと元も子も無いからな」

御坂「いたわよ、あそこ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「意外に近くにいたんだな」

垣根「……」ﾊﾞｷｯ

結標「誰かしら？」ｷｮﾛｷｮﾛ

垣根「しまった！！」ﾀﾀﾀｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

現在

垣根「まあ、何とかなったんだし良かっただろ」

御坂「そうね」

垣根「で、奴の住処ってどっちだ？」

御坂「こっちよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

御坂「ホントに偵察だけのつもり？」

垣根「もし行けるなら助け出すつもりだ」ｽﾀｽﾀ

御坂「無茶するわね」

垣根「特別バージョンだからな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家　北側

垣根「ずいぶんと静かだな……」

御坂「罠かもしれないわよ」

垣根「全部が怪しく見えてくるな……」

御坂「あれがピーターパンの住処よ」

垣根「まるでお城だな……」

御坂「中は迷路みたいな構造になってるわよ」

垣根「そうか……」

御坂「行くんでしょ」

垣根「よく分ったな」

御坂「分かったも何も最初から行く気だったんでしょ」

垣根「まあな……」

御坂「今のあんたならあの隙間から庭に出られるわよ」

垣根「ああ、ありがとう」

垣根「ミサカーベルはここまででいいぞ」

御坂「手伝うわ」

垣根「本当にいいのか？」

御坂「い、いいから、私が教えてあげるからさっさと行くわよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「ツンデレだな」

御坂「うるさい！！」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家　北側

上条「思ってた以上にでかいな」

土御門「ラスボスの城って訳か」

上条「そうかもな」

土御門「これからどうする？真っ直ぐつっこむのか？」

上条「いや……少し様子を見ようと思う」

土御門「賢明な判断だ、カミやん」

上条「……誰も出てこないし誰も入ってこないな……」

土御門「もしかしたら留守なのかもしれないな」

上条「突入するか？」

土御門「そうするしかないか……」

上条「何処から行く？」

土御門「そうだな……裏から行けばいいだろ」

上条「わかった」

土御門「じゃあ出発だ」ﾀﾀﾀｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家　南側

一方「思ったより簡単に着けたな」

残党「全くだ、気持ち悪いくらい簡単だったな」

一方「……おかしいな」

残党「奇遇だな、俺も同じ事を考えてたところだ」

一方「誰かが注意を惹きつけてるってことか？」

残党「だろうな……」

一方「誰だ？」

残党「誰だっていいだろ、今は浜面とステイルの救出が先だ」

一方「そォだな」

一方「武器はどのくらいあるンだ？」

残党「銃が2丁と手榴弾が3つだ」

一方「もォ少し準備しとくべきだったな……」

残党「悔んだって仕方ねぇだろ、さっさと行こうぜ」

一方「で、どっから入る気なんだ？」

残党「何処からでも可能だ」

一方「じゃァ正面から出向いてやるか」

残党「了解」ｼﾞｬｷｯ

一方「行くぜェ」ﾆﾔﾘ

残党「ああ」ﾆﾔﾘ

一方「鍵がかかってるな」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

残党「そんなもんぶっ壊しちまえばいいだろ」

一方「あァ、美学が分かってンじゃねェか」

残党「お互い悪党だからな」ﾊﾞﾝｯ!!

残党「開いたぞ」

一方「あァ」ｶﾞﾁｬｯ

一方「まるで迷路だな」ｽﾀｽﾀ

残党「迷子になりそうだな……」ｽﾀｽﾀ

一方「まず何処を捜索する？」ｽﾀｽﾀ

残党「何処でもいいぞ」ｽﾀｽﾀ

一方「……地下への階段か」

残党「行くか？」ｽﾀｽﾀ

一方「行ってみるか……」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「よっと」ﾋｮｲｯ

土御門「カミやん、こっちだ」ｽｯ

上条「ああ」ｶﾞｼｯ

上条「悪いな」

土御門「カミやんは後ろを見て行ってくれ」ｽﾀｽﾀ

上条「わかった」ｽﾀｽﾀ

土御門「ここから中だぞ」ｶﾞﾁｬｯ

上条「意外ときれいだな」

土御門「あいつと少年達の愛の巣だからな」

上条「確かにな……」

土御門「ステイル達の精神が崩壊してないかが心配だな」

上条「ステイル達なら大丈夫なはずだ！！」

土御門「ステイルは特に序盤に捕まったからな、不安だ……」

上条「まあ、そうだけど」

土御門「こっちだ」ｽﾀｽﾀ

上条「分かるのか？」

土御門「勘だよ、勘」

上条「あ、そう……」

上条・土御門「……」ｽﾀｽﾀ

土御門「何も無いな……」ｽﾀｽﾀ

上条「勘が外れたみたいだな」

土御門「そうかもな……」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

上条「……」

土御門「あいつか？」

垣根「……」ｽﾀｽﾀ

上条「垣根！？」

土御門「無事だったのか」

垣根「なんでここにいるんだ？」

土御門「ステイル達を助けに来たんだ」

垣根「お前等もか……」

上条「って事はお前も？」

垣根「ああ」

垣根「俺の命がけの作戦が台無しじゃねーかよ……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

上条「なんか言ったか？」

垣根「何も」

垣根「この先には何にもないぞ」

上条「……１階は何も無しか」

土御門「って事は2階か？」

垣根「だろうな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

一方「ハズレか……」ｶﾞﾁｬｯ

残党「こっちの部屋も誰もいないぞ」ｶﾞﾁｬｯ

一方「ここもか……」ｶﾞﾁｬ

一方「ン？」

残党「どうした？」

一方「ここだけ奥に部屋があるぞ」

残党「本当だな……」

一方「開けられるか？」

残党「鉄の扉だからな……出来るかどうかわからん」

一方「とりあえずやってみてくれ」

残党「ああ」ｶﾞｧﾝ!!　ｶﾞｧﾝ!!

残党「ダメだな……」

一方「……」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

残党「どうした？」

一方「能力でネジを引き抜けねェかと思って」ﾒｷﾒｷ

一方「よし……」ﾒｷｬｯ

残党「これで開くか？」ｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞ

一方「開いたな……」

残党「ああ……」

残党「……これって」

一方「あァ……だろォな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ステイル「来ないね……」

浜面「せっかく準備したのにな」

ステイル「うう……」ｿﾞｸｿﾞｸ

浜面「調教の精神への影響か……」

ステイル「だ、大丈夫だ」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

浜面「全然大丈夫に見えないんだけど」

ステイル「早く逃げたいね……」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

浜面「分かったから体の震えを止めろ」

ステイル「ああ、分かってる」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

浜面「治って無いじゃん……」

ステイル「大丈夫だ……」ｶﾞｸｶﾞｸ

浜面「寝てろ」

浜面「来ないな……」

ステイル「ああ……」

ｶﾞﾁｬｯ

浜面「来たか……」

ステイル「分かってる」

垣根「大丈夫か？」

浜面「か、垣根？」

上条「ステイル、怪我無いか？」

ステイル「あ、ああ」

土御門「どうしたんだ？」

浜面「いや……何でも無い」

結標「全員集合ね」

垣根「マジかよ……」

結標「あなたの策はいいと思うけど詰めが甘かったわね」

垣根「全員が集まるまで待ってたのか……」

結標「その通りよ」

上条「どういう事だ？」

土御門「今はそんな事はどうでもいい」

浜面「お前等、こっちだ！！」

上条「机の裏に入っても意味無いだろ！！」

浜面「いいから早く！！」

上条・垣根・土御門「……」ﾀﾀﾀｯ

結標「そんなことして何になるのかしら？」

浜面「自分で考えろ」ｶﾁﾝ　ｼｭﾎﾞｯ

結標「？」

浜面「吹っ飛べ！！」ﾋｭｯ

浜面「伏せろ！！」ｶﾞﾊﾞｯ

ﾄﾞｺﾞｫｫｫﾝ!!

ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

浜面「やっぱり鉄の机でもギリギリだったな……」

ステイル「もし爆発がもう少し大きかったらみんな氏んでいた所だったよ……」

浜面「やったのか？」ﾁﾗｯ

土御門「誰もいないな……」

垣根「ところで、そっちの端の奴は？」

浜面「ただのフィアンマだ、気にすんな」

上条「……何だそれ？」

浜面「今説明するのは面倒くさいから」

上条「……」

ステイル「扉も吹き飛んだし、逃げようか」ｽﾀｽﾀ

浜面「そうだな」ｽﾀｽﾀ

上条「行くか」ｽﾀｽﾀ

土御門「……うまくいきすぎてる気がする……なんだこの違和感は……」

上条「どうした？」

土御門「いや、なんでもない」

浜面「今はとにかく脱出が最優先だ」ｽﾀｽﾀ

ステイル「奴を倒したんだから急がなくても大丈夫なんじゃないか？」

浜面「……そうか、確かにそうだな」

上条「じゃあもう怯える必要は無いって事か」

浜面「やった！！」

上条「勝ったぞ！！」

土御門「……」

ステイル「じゃあ残党達と合流しようか」

上条「そうだな」

結標「そんな事させないわよ」ﾆｯｺﾘ

土御門「やっぱり生きてたのか……」

結標「焦ったけど、すぐに1階に移動したからね、あの程度で私を倒せると思ったら大間違いよ」ﾆｯｺﾘ

上条「クソ……」

結標「今回は人数が多いから麻酔銃を使わせてもらうわよ」

垣根「コナン君か？」

浜面「ふざけてる場合じゃねーぞ、本格的にやべぇ」

結標「痛みも無くすぐに眠れるから安心してね」ｼﾞｬｷｯ

ステイル「ここまでか……」

浜面「諦めんなよ！！」

結標「無駄よ」ｼﾞｬｷｯ

上条「うぉぉぉぉ！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

結標「え……！？」

上条「おぉぉぉぉ！！」ｶﾞｼｯ

結標「く……」

上条「これでうまく銃が撃てないだろ」

結標「子供の力には……負けないわよ」ﾄﾞﾝｯ

上条「う……」ﾄﾞｻｯ

結標「まずはあなたからよ」ｼﾞｬｷｯ

上条「……」

ｶﾞｧﾝ!!

結標「！？」ｶﾞｸﾝ

残党「かすっただけか……」ﾁｯ

一方「上出来だ」

残党「お前等に手伝ってほしい事があるんだ、鍵を探してくれ！！」

浜面「……何処のだ？」

残党「地下に元の世界への入り口っぽい場所を見つけたんだ、そこの鍵を手分けして探してほしい」

上条「あ、ああ、わかった」ﾀﾀﾀｯ

土御門「行くぞ」ﾀﾀﾀｯ

垣根「俺はこっちを探す」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「僕は3階を見に行ってくる」ﾀﾀﾀｯ

浜面「俺は……」

一方「地下のその部屋で待ってろ」

浜面「あ……ああ……」ﾀﾀﾀｯ

結標「そんなにうまく……いくと……思ってるの」

一方「うまくやるんだよ」ｼﾞｬｷｯ

結標「ふふ……うまくいくといいわね」ﾋｭﾝｯ

残党「俺達も探すぞ」

一方「あァ……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「ここか？」ｶﾞﾗｯ

上条「じゃあこっちか？」ｶﾞﾗｯ

上条「何処にも無いじゃねーか！！」

ﾎﾞｺﾞｯ!!

上条「うお！？」

上条「床が抜けた……」

上条「建物も限界って事か……」

垣根「あったか？」ﾀﾀﾀｯ

上条「いや……」

垣根「あっちの部屋は全部調べたが、何処にも無かった……」

上条「じゃあ何処にあるんだ？」

垣根「とにかく2階には無いみたいだ、3階に行くぞ」

上条「あ、ああ」

結標「行かせないわよ」ｼﾞｬｷｯ

垣根「くそが……」

上条「垣根……」

垣根「先行け！！」

上条「あ、ああ」ﾀﾀﾀｯ

上条「無事でいろよ！！」ﾀﾀﾀｯ

垣根「ああ」

結標「大人しく捕まりなさい」ｶﾞｧﾝ!!

垣根「うお！？」

結標「え、当たったのに！？」

垣根「俺の能力を忘れたのか？」ﾆﾔﾘ

結標「くっ……」

垣根「今度はこっちからだ！！」ﾌﾞﾝｯ!!

結標「……」ﾋｭﾝｯ

垣根「逃げたか……」ｶﾗﾝ

垣根「木の板がこんな場所で役に立つなんてな」ﾎﾟｲｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「ステイル、あったか？」

ステイル「いや……何処にも無い……」

上条「何処にあるんだよ……」

土御門「多分、向こうの部屋にあるぞ」ﾋﾟｮﾝｯ

上条「本当か！？」

土御門「ああ、あの部屋は奴の部屋みたいだからな」

上条「ありがとう」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「さて、さっさと出て来たらどうだい？」

結標「鍵は渡さないわよ」ﾋｭﾝｯ

ステイル「しまった！！」

上条「うわっ！！」

結標「逃がさないわよ」

ﾄﾞｺﾞｯ!!

結標「う……」ｽﾞｻﾞｧｧｧｧ

土御門「早く行け、カミやん！！」

結標「邪魔よ」ｶﾞｼｯ

土御門「この……離せ！！」

結標「どきなさい！！」ﾌﾞﾝｯ

ﾄﾞｶﾞｯ

土御門「がっ……」ﾄﾞｻｯ

ステイル「大丈夫か？」

土御門「あ、ああ……俺達も行くぞ」ﾌﾗﾌﾗ

ステイル「仕方ないね」ｶﾞｼｯ

土御門「……」

ステイル「肩くらいなら貸すよ」ｽﾀｽﾀ

土御門「悪いな……」ｽﾀｽﾀ

結標「ふふふ、それじゃ避けられないわね」ｼﾞｬｷｯ

ステイル「……」

土御門「ステイル……お前だけでも先に行け……」

ステイル「断る」

土御門「ステイル……」

結標「まずは2人ね……」

浜面「うおォォォォォ！！」ﾄﾞｶﾞｯ!!

結標「しまった……」ｶﾞｧﾝｯ!!

浜面「俺が相手だ！！」

ステイル「浜面！！」

浜面「先に行け！！」

ステイル「……わかった」ｽﾀｽﾀ

結標「逃がさないわよ」ｼﾞｬｷｯ

浜面「撃たせるかよ！！」ｶﾞｼｯ

結標「銃を離しなさい！！」

浜面「嫌だね」ﾆﾔﾘ

結標「く……」ﾌﾞﾝｯ!!

浜面「うわ……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

結標「私の勝ちよ」

浜面「どうかな？」ﾆﾔﾘ

結標「？」

浜面「……」ﾀﾀﾀｯ

結標「ハッタリじゃない」ｼﾞｬｷｯ

浜面「おりゃ」ﾋﾟｮﾝｯ

ﾄﾞｼｬｯ

結標「え！？」

結標「床が無い……！？」

結標「逃げられた……」

結標「……鍵は！？」ﾀﾀﾀｯ

結標「しまった……さっきの子達に時間を使い過ぎたわね……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「鍵は手に入った、後は持って行くだけだ」ﾀﾀﾀｯ

ｶﾞｼｬｧｧｧﾝ!!

上条「うお！？」

上条「これじゃ先に進めないじゃねーか……」

上条「くそ……」

垣根「上条、あったのか？」ﾀﾀﾀｯ

上条「ああ、だけど道が……」

垣根「早くしないと時間が無い……少し時間はかかるが回り道しかないな……」

上条「そうだな……」

垣根「建物が崩れる前に逃げ切るぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「わかってる」ﾀﾀﾀｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

浜面「足が本格的にやばいな……」ﾌﾗﾌﾗ

一方「浜面、大丈夫か？」

浜面「あ、ああ……」ﾌﾗﾌﾗ

一方「さっさと行くぞ」ｶﾞｼｯ

浜面「悪いな……」ｽﾀｽﾀ

一方「気にすンな」ｽﾀｽﾀ

一方「ここだ」ﾄﾞｻｯ

浜面「助かった……」

浜面「後は上条が来るのを待つだけだ……」

一方「そォだな……」

残党「もう来てたのか」ﾊｧﾊｧ

一方「三下達はいつ来るンだ？」

残党「多分もうすぐだ」

ステイル「早いな、君達は」ﾊｧﾊｧ

土御門「悪いな、ステイル」ﾄﾞｻｯ

浜面「大丈夫か？」

残党「お前いい奴だな」

ステイル「うるさいな……」

垣根「全員そろってるか？」ﾀﾀﾀｯ

上条「間にあった……」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「全員いるよ」

浜面「じゃあさっさと開けようぜ！！」

上条「ああ」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

一方「早くしろよ」

結標「集まったわね」ﾆｯｺﾘ

残党「しまった……」

結標「みんなで仲良くここに残りなさい」ｼﾞｬｷｯ

御坂「はっ！！」ﾊﾟｼｯ

結標「この……返しなさい！！」

御坂「嫌よ！！」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「早くしろ！！」

上条「開いた！！」ｶﾞﾁｬｯ

結標「この……」ﾊﾞｼｯ

御坂「う……」ﾄﾞｻｯ

結標「逃がさないわよ！！」ﾊﾞﾝｯ

上条「うお！？」ｶﾞﾝｯ

上条「外れた……」

垣根「飛び込め！！」ﾋﾟｮﾝｯ

浜面・上条「うおォォォォ！！」ﾋﾟｮﾝｯ

一方「行くぞ」ｶﾞｼｯ

土御門「悪いな」

一方・土御門「……」ﾋﾟｮﾝｯ

ﾊﾞｧﾝｯ

ステイル「く……」ｶﾞｸﾝｯ

結標「うふふ、逃がさないわよ」

ステイル「僕の事はいい……先に行……」

残党「おら！！」ﾄﾞｺﾞｯ

ステイル「ぐふっ……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

ﾄﾞｻｯ

残党「じゃあな……」ﾋﾟｮﾝｯ

結標「……」ｷﾞﾘｯ

フィアンマ「お姉ちゃん、大丈夫？」ｽﾀｽﾀ

結標「大丈夫よ、ここは危ないから一緒に避難しましょうか」

フィアンマ「うん」

結標・フィアンマ「……」ﾋｭﾝｯ

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学園都市　

ゴミ置き場

浜面「……うーん」ﾑｸｯ

浜面「ここは？」

一方「学園都市だ」

浜面「アクセラレータ？」

上条「みんな無事みたいだな」

浜面「土御門と垣根は！？」

土御門「無事だにゃー」

垣根「何とかな……」

上条「土御門、怪我は？」

土御門「何とか大丈夫だにゃー」

浜面「残党達は！？」

土御門「あいつ等はイギリスにでもいると思うにゃー」

垣根「長かったな……」

一方「思い出したくねェ記憶だ……」

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イギリス

ステイル「ん……」

残党「麻酔銃の効果が効いてるから動けないと思うぞ」

神裂「大丈夫ですか？」

ステイル「あ、ああ」

神裂「詳しい事は後から聞きます、今はゆっくり休んでください」ｽﾀｽﾀ

残党「ナレーションの仕事が無いからって出てきていいのか？」

神裂「いいじゃないですか！！せっかくの出番なんですから！！」

ステイル「元気だね君達は……」

残党「ああ」

ステイル「ところで、最後に僕を蹴らなかったかい？しかも全力で」

残党「あ……」

神裂「蹴りましたね、確実に」

残党「何余計な事言ってるの！？」

ステイル「……まあ……無事だったからいいけど」

残党「だろ……」

ステイル「ただ……」

残党「なんだよ」

ステイル「全力で蹴ったよね？」

残党「……」

ナレーション（神裂）『彼等はその後、自分達の生活へと戻っていきました』

ピーターパン　END

ピーターパンはこれでおしまいです。

僕自身はすごく楽しくかけたんですが、ふと思ったのが「ピーターパンってこんな話だったっけ？」って自分でふと思ってしまいました。

後、やっぱり後半に弱いのが弱点だと感じました。

次回は『第１回、次回の昔話会議』をやります。

簡単に言えば、次回作は決まって無いので、面白おかしく決めよう、と言う企画です。次回も見てください。

上条「と言う訳で次の昔話を決めたいと思う」

浜面・一方・垣根・残党「了解」

垣根「まず質問があるんだけど」

上条「なんだ？」

垣根「なんでこのメンバーなんだ？」

上条「……何となく」

浜面「……アバウトだな」

上条「ああ、もし次回があればメンバーは違うからな」

一方「もしあれば、だろ」

残党「その辺はつっこんじゃダメだろ」

上条「そうだぞ、空気よめ」

一方「テメェに言われたくねェよ」

垣根「つーか５人って多くない？」

浜面「そうか？」

垣根「しかも男ばっかじゃん」

残党「まあ……そうだな」

浜面「だからなんだよ」

垣根「だから1人を女に変えないか？」

一方「結局女がいればいいのかよ……」

垣根「文句あんのか？」

一方「文句しかねェよ」

垣根「チェンジしようぜ、チェンジ」

一方「面倒臭ェ……」

上条「で、誰が変わるんだ？」

垣根「変わればいいと思う奴を同時に指差せばいいだろ」

垣根「じゃあ、せーの」

垣根・一方・浜面・上条・残党「……」

浜面「やっぱり俺かよ！！」

垣根「じゃあ、浜面と五和を交代で……」

浜面「待て待て待て待て！！」

一方「なンだよ」

浜面「おかしいだろ！！絶対おかしいだろ！！」

上条「冗談はこのくらいにして本題に入ろうぜ」

垣根「待て！！こんなの絶対おかしいよ！！」

残党「何処の魔法少女！？」

上条「そろそろ本題に入りたいんだけど」

垣根「おふざけはここまでにしようぜ」

残党「お前にだけは言われたくない」

浜面「ホントだよ！！」

一方「で、何を決めるンだ？」

上条「だから次の昔話だって」

一方「王道に白雪姫でいいだろ」

上条「白雪姫か……」

残党「シンデレラなんかも王道だろ」

上条「シンデレラもあるか……」

浜面「つーか昔話とか童話なんて腐るほどあるじゃん」

上条「書き手が書けるものじゃないとダメだからな」

残党「なんだそれ」

上条「書き手の技量を考えろって事」

浜面「分かんねーよ！！」

垣根「沙耶の唄とかどうだ？」

浜面「書ける訳ねーだろ！！」

一方「昔話ですらねェしな」

上条「じゃあドラックオンドラグーンは？」

残党「だから昔話だって言ってんだろ！！」

一方「そろそろボケ合戦の時間だな……」

残党「何のコーナー！？」

浜面「ただのマンネリコーナーだよ……」

垣根「そういう事言うなよ」

浜面「真実じゃん」

一方「いいからさっさと考えるぞ」

浜面「アンケートとかじゃダメなのか？」

上条「それは最終手段だからな……さすがに少しは頑張ろうぜ」

一方「やっぱり王道が一番いいだろ」

残党「確かにな……」

垣根「でも、意外性があっても面白いだろ」

上条「それも一理あるな」

垣根「なら沙耶の唄だろ」

浜面「それはもういいって言ってんだろ！！」

一方「白狐の湯でいいだろ」

浜面「聞いたことねーよ！！」

一方「昔話に決まってンだろォが！！」

浜面「マニアック過ぎるだろ！！」

上条「やっぱドラックオンドラグーンだろ」

残党「それももういい！！」

残党「一旦初心に戻ろう、今までにでた案はなんだ？」

上条「白雪姫とシンデレラと白狐の湯と沙耶の唄とドラックオンドラグーン」

浜面「最後の二つは違うぞ」

垣根「じゃあこの5つの内どれかに投票してくれ」

残党「だから最後の2つは違うって言ってんだろ！！」

浜面「ただのボケ合戦になりつつある……」

垣根「そうか？」

浜面「最近ボケもマンネリ化してるじゃん、特にお前」

垣根「俺かよ……」

残党「完璧なボケはお前しかいないだろ」

上条「ひどい言われようだな……」

垣根「同情なんていらねーよ」

一方「いい心掛けだ」

垣根「同情するなら金をくれ！！」

浜面「結局ネタに走るんかい！！」

上条「もうそろそろ決めようぜ」

残党「白雪姫でいいじゃん」

浜面「最初に出たしそれでいいだろ」

垣根「仕方ないしそれでいいよ、べ、別に賛同してあげたわけじゃないんだからね」

浜面「お前のツンデレうざい」

垣根「ひどい……」

上条「じゃあ、このままやってもボケ合戦になるし決定でいいか？」

残党「ああ」

浜面「大賛成」

一方「早くしねェとこいつがまたボケだすぞ」

垣根「ひどい……」

残党「さっき聞いた」

垣根「……浜面爆発しろ」

浜面「はぁ！？」

上条「そろそろ終わらせるぞ」

一方「いいからさっさとしろよ」

垣根「誰だよ長引かせてる奴」

上条「浜面……」

残党・一方・垣根・上条「……」ｼﾞｰ

浜面「こんなの絶対におかしいよ」

残党・一方・垣根・上条「……」

浜面「……」

浜面「誰かつっこめよ！！」

上条「じゃあ浜面がすべった所で第1回昔話会議は終了」

浜面「おいィィィィ！！」

と言う事で次回からは白雪姫です。

乙