1:2018/01/17(水) 21:41:09.780 ID:mQvBIqML0.net
ホジホジ…

少年「お、いい鼻くそ取れた!」ホジッ

少女「やだ、きたないってば!」

少年「ちっ、いちいちうるせーな」

少女「舌打ちもだめ!」

少年「…………」パキポキ カタカタ ボリボリ

少女「骨ならすのもよくないし、貧乏ゆすりもみっともないし、フケ飛ばすのはばっちい!」

少年「爪うめえ!」カジカジ

少女「爪かじんないの!」

少年「ちっ、分かったよ、ペンでも回すか……」クルクル…

少女「ペン回し……はまだマシか」

少女「でも、どの癖もみっともないよ! 大人になるまでに直さなきゃ!」

少年「いーや、直さない!」

少年「ぼくは将来、この七つの癖でお金を稼げる大人になってみせる!」

少女「バカじゃないの!?」
3:2018/01/17(水) 21:44:23.531 ID:mQvBIqML0.net
― 鼻ほじり ―



< 七癖事務所 >

男「……というわけで、マジで開いちゃいました。七つの癖で色んな相談に乗る≪七癖事務所≫!」

幼馴染「まさか本当に癖で商売を始めるとはね……」

男「最初は客なんか来なかったが、近頃は評判が評判を呼んで軌道に乗ってきた!」

男「これもお前が、助手、宣伝、経理、その他諸々こなしてくれてるおかげだ! ありがとう!」

幼馴染「はぁ~……なんで私、こんなバカの助手になっちゃったんだろ……」

男「…………」ホジホジ…

男「お、いいの取れた。ほら、やるよ」

幼馴染「いるわけないでしょ、バカ!」

男「じゃあどうしたらもらってくれるんだよ」

幼馴染「その鼻くそが10万円ぐらいの価値があるなら、もらってやってもいいわよ」

コンコン…

男「お、お客だ! ほら、接客接客!」

幼馴染「はいはい」
4:2018/01/17(水) 21:47:45.754 ID:mQvBIqML0.net
男「……宝石を盗まれた?」

宝石商「はい、今度私が開く展示会の目玉≪真紅なるマグマ≫が盗まれてしまったんですぅ!」

男「すごい名前ですね……どういう宝石なんです?」

宝石商「天然のルビーです」

宝石商「大きさはさほどでもないのですが、極上の美しさを誇る赤色をしておりまして」

宝石商「価格にすれば数千万は下らないという代物です」

男「数千万!」

宝石商「あれを見たいという関係者は大勢いるのに、このままじゃ展示会を開けません」

宝石商「私は今度の展示会に人生賭けてたのにぃぃぃぃぃ!」

男「なるほど。で、俺にどうしろと」

宝石商「警察には届けられません」

宝石商「≪真紅なるマグマ≫が展示できないと知られたら、私は業界の恥さらしですから」

宝石商「だから内密に泥棒を捕まえて下さい!」

男「無理ですね」

宝石商「は!?」
5:2018/01/17(水) 21:50:49.326 ID:mQvBIqML0.net
宝石商「無理ってどういうことだぁ!?」

男「泥棒捕まえるなんて無理ですよ。警察じゃないんだから」

宝石商「そ、そんなぁ!?」

宝石商「私はあなたの噂を聞きつけて、ワラをもつかむ気持ちでここに来たのに!」

男(ワラ扱いかよ)

男「ただし」

宝石商「?」

男「俺の力なら、泥棒を捕まえることは無理でも、展示会を開催することはできますよ」

宝石商「ど、どういうことです?」

男「その≪真紅なるマグマ≫の写真はありますか?」

宝石商「もちろんありますが……これです」ピラッ

男「ふんふん、たしかにキレイだ」ホジホジ

宝石商(鼻をほじり始めた……?)

男「ん~……」ホジホジ
6:2018/01/17(水) 21:54:11.503 ID:mQvBIqML0.net
男「はい、どうぞ」ホジッ

宝石商「……は?」

男「これを≪真紅なるマグマ≫の代わりにして下さい」

宝石商「貴様、ふざけるなよ! こんなのただの鼻くそじゃないか――」

宝石商「え!?」

キラキラ…

宝石商(なにこの鼻くそ!? ≪真紅なるマグマ≫そのものじゃないか!)

男「これを展示して下さい。絶対バレませんから」

宝石商「これ……どうやったんです? どうやって作ったんです!?」

男「鼻ほじりを極めたらできるようになったんです。宝石のニセモノ作るのは初めてですけど」

宝石商「へえ~」



幼馴染(どんなことでも極めるってのはすごいことだと思うけど、こいつのだけは認めたくない)
7:2018/01/17(水) 21:55:33.251 ID:m3KDoedVr.net
すげえ
8:2018/01/17(水) 21:57:54.399 ID:mQvBIqML0.net
宝石商「ありがとうございます! これで恥をかかずに済みます!」

男「いえいえ、俺の鼻くそが役に立ってくれそうで嬉しいです」

幼馴染「あのー」

宝石商「はい?」

男「なんだ、助手風情が仕事に口を挟むんじゃない」

幼馴染「…………」ギロッ

男「ひっ!」

幼馴染「≪真紅なるマグマ≫展示の件を、新聞などで大々的に宣伝した方がいいと思いますよ」

宝石商「それはもちろんやってますよ」

幼馴染「いえいえ、今やってるのよりずーっと派手に。展示会は盛り上がりが肝心ですから」

宝石商「そうですね、そうさせていただきます!」
9:2018/01/17(水) 22:01:49.574 ID:mQvBIqML0.net
当日――

< 展示会会場 >

宝石商「≪真紅なるマグマ≫の警備、しっかり頼むぞ!」

警備員「はっ!」ビシッ



男「俺の鼻くそがガラス箱に入れられて、警備までつけられて……光栄だなぁ」ウットリ…

幼馴染「あんた、間違ってもあれが鼻くそだっていうんじゃないわよ」

男「分かってるよ」

男「あ~……でもバラしたい! どうやってこの感情を鎮めよう!」

幼馴染「お得意の貧乏ゆすりでもしてれば?」

男「そうする」カタカタカタ

幼馴染(うっさい……)
10:2018/01/17(水) 22:04:26.005 ID:mQvBIqML0.net
ワイワイ… ガヤガヤ…

宝石商「皆さま、どうぞご覧になって下さい!」

「これが≪真紅なるマグマ≫ですか!」 「素晴らしい!」 「実物は違いますな~」

ザワザワ… ガヤガヤ…



宝石商「おかげさまで大盛況ですよ、ありがとうございます!」

男「いやいや、なんのなんの」

宝石商「宝石のプロフェッショナルが誰も見抜けないとは、あなたの鼻くそは素晴らしい!」

男「てへへ……」

宝石商「あとは“本物”が見つかればいいんですがねえ……」

幼馴染「もしかしたら、見つけられるかもしれませんよ」

宝石商「え?」
11:2018/01/17(水) 22:07:19.054 ID:mQvBIqML0.net
展示会が終わり――

宝石商(ふう……展示会はひとまずしのげたか)

警備員「≪真紅なるマグマ≫は、私が金庫まで戻しておきましょう」

宝石商「ああ、よろしく頼むよ」

警備員「…………」ニヤッ


幼馴染「ちょっと待った」


警備員「え」

宝石商「え」

男「え」
14:2018/01/17(水) 22:10:40.059 ID:mQvBIqML0.net
幼馴染「あんた、≪真紅なるマグマ≫を盗んだ泥棒でしょ?」

警備員「!?」ギクッ

幼馴染「ああやって派手に宣伝すれば、『俺が盗んだのはニセモノだったのか』って思ってくれて」

幼馴染「もう一回盗みに来てくれると踏んでたのよね~」

警備員「な、なんのことだか」

幼馴染「だったら持ち物全部出してみなさいよ。どうせ盗み用の道具とか持ってんでしょ」

警備員「ぐ……!」

幼馴染「いっとくけど、この展示品の方がニセモノだから。まんまとかかったわね」

警備員「ちくしょう……! どけっ!」タタタッ ドンッ

男「うぎゃ!」ドサッ

幼馴染「観念なさい!」ガシッ

ドザァッ!

警備員「ぐはぁ!」

男&宝石商「おお~……」パチパチパチパチパチ
15:2018/01/17(水) 22:13:45.634 ID:mQvBIqML0.net
< 七癖事務所 >

宝石商「ありがとうございました……!」

宝石商「展示会を開かせてもらっただけでなく、泥棒を退治して本物を取り戻して下さって……」

男「いえいえ」

宝石商「ところで……」

男「はい?」

宝石商「あなたが作った≪真紅なるマグマ≫を500万円で売って下さいませんか!」

男「500万!? ……あんなもんどうする気です?」

宝石商「私はあの後全てを公表したのですが、あのニセモノが鼻くそだと知ると」

宝石商「『鼻くそでいいから欲しい』『鼻くそだからこそ欲しい』という方がいっぱい出てきましてね」

男「えええ……」

宝石商「我々の業界は変わり者が多いですから」
16:2018/01/17(水) 22:16:31.937 ID:mQvBIqML0.net
男「うーん……」

宝石商「お願いします!」

男「いくらなんでも、鼻くそをそんな大金で売れませんよ。お断りします」

男「それと、あれを二度と作るつもりもありません」

男「俺にもホジラーとしてのプライドがあるんでね」

宝石商「そうですか……残念です」

宝石商「しかし気が変わったら、いつでも私にお声掛けください!」

男「はい……」

男「…………」
17:2018/01/17(水) 22:18:06.844 ID:m3KDoedVr.net
ホジラーw
18:2018/01/17(水) 22:19:35.489 ID:mQvBIqML0.net
男「おーい」ニヤニヤ

幼馴染「なに?」

男「聞いてたよな? この鼻くそ、500万だってよ」

男「たしかお前、価値があるならもらってもいいっていってたよな?」

幼馴染「…………」

男「ほら、やるよ! 受け取ってくれよ!」

男「ほらほら! さぁ! エンゲージリングの代わりだぁ! ほらぁ! 俺の鼻くそ! 受け取れ!」

幼馴染「いらないっての!」

バチンッ!

男「ぐほっ!」





おわり
19:2018/01/17(水) 22:21:47.599 ID:dq0ft4zL0.net
感動した
21:2018/01/17(水) 22:24:26.605 ID:mQvBIqML0.net
― 舌打ち ―



< 七癖事務所 >

男「いやぁ~、まさか今をときめく女性アイドルにお越し頂けるとは……」カタカタカタ

男「緊張して、貧乏ゆすりが……アハハ」カタカタカタ

アイドル「どうも……」

男「いや、やっぱり実物は違いますねえ~。特に胸が……」ジロジロ…

男「あの、よかったら握手……」

幼馴染「こいつとは絶対握手しないで下さいね。いっつも鼻ほじってますから」

アイドル「は、はい」

男(ちっ、こいつ、余計なことを……!)

男(いくら俺だって鼻ほじった手で握手求めたりしねえよ!)

幼馴染「ふんっ」プイッ
22:2018/01/17(水) 22:28:35.664 ID:mQvBIqML0.net
男「ところで、依頼の内容は?」

マネージャー「ここからは私が話しましょう」ビシッ

男(いかにも敏腕マネージャーって感じの男だ)

マネージャー「彼女が今、スキャンダルを抱えてるのはご存じですね?」

男「ええ、週刊誌で読みました。なんでも若手俳優と熱愛のウワサがあるとか……」

男「あの俳優は若いのにしっかりしてるし、相手としては釣り合うかな……なんて」

アイドル「私、あの人とはなんでもないんです!」

アイドル「私はあんなしっかりした人はタイプじゃないですから!」

男「そうなんですか、よかったぁ~」

マネージャー「ほとぼりが冷めるまで、一度私物を持ってどこかに身を隠させたいんですが」

マネージャー「噂を聞きつけたマスコミの記者が彼女の部屋の前で張ってましてね」

マネージャー「帰るに帰れないんですよ」

マネージャー「そこで、あなたにはマスコミを追い払って欲しいんです」

男「分かりました。すぐさまとりかかりましょう」
23:2018/01/17(水) 22:31:17.769 ID:mQvBIqML0.net
< マンション >

男「お~……いるいる」

男「記事のネタを狙ってるハイエナ記者がわんさかと」


ワイワイ… ザワザワ…

「絶対スクープをつかんでやる!」 「いや、ウチがいただく!」 「何日でも張り込んでやるぜ」


アイドル「前より増えてる……」

マネージャー「まったく……困ったものだ」

幼馴染「まるで、砂糖に群がるアリみたい」

男「まあ任せといて下さい。あっという間に奴らを追い払ってみせますよ」パキポキ…
24:2018/01/17(水) 22:34:16.758 ID:mQvBIqML0.net
男「あの~……」

ザワッ…

「ん?」 「誰だい君は?」 「どこの記者?」


チッ チッ チッ チッ チッ チッ


ドヨドヨ…

「なんだこの音?」 「チッチッチッて……」 「時計の音?」


男「皆さん、落ち着いてよく聞いて下さい」

男「この近くに時限爆弾が仕掛けられています」



ドヨッ……!?
25:2018/01/17(水) 22:38:18.973 ID:mQvBIqML0.net
チッ チッ チッ チッ チッ チッ

男「この音は、カウントの音なんです。もうすぐ爆発しますよ」


「な、なんだってぇ!?」 「逃げろぉ!」 「ひいぃぃぃっ!」 「押すなバカ!」


男「あ、振動で爆発するタイプだから走っちゃダメ! 歩いて避難して下さいね~!」



男「これでよし、と」

幼馴染「……やるじゃん」

マネージャー「素晴らしい! 記者たちに怪我をさせることなく追い払うとは!」

アイドル「だけど、あの音はなんなんですか?」

男「ああ、あれは舌打ちですよ」

男「こうやってね」チッ チッ チッ チッ チッ

アイドル「すごい……」

幼馴染「あまり感心しないでね。図に乗るから」
26:2018/01/17(水) 22:41:31.694 ID:mQvBIqML0.net
< アイドルの部屋 >

男「お~……これがアイドルちゃんの部屋か」

男「いかにも女の子って感じの部屋で、誰かさんの殺風景な部屋とは大違いだ」

幼馴染「悪かったわね」

アイドル「おかげで久しぶりに帰ってくることができました」

マネージャー「さあ、大切な品物だけ持って、すぐに退散しよう」

アイドル「はい!」

男「…………?」


チッ チッ チッ チッ チッ チッ


男「なんか聞こえないか? チッチッチッて」

幼馴染「全然聞こえないけど。空耳じゃないの?」

男「いや、舌打ちを極めたせいか、俺はチッチッチッて音には敏感なんだよ」

幼馴染「意味が分からない」
28:2018/01/17(水) 22:45:30.888 ID:mQvBIqML0.net
幼馴染「ちょっと! 何やってんの!? 人の部屋を……!」

男「ここから聞こえる……」ガサゴソ…

男「わあっ!」


チッ チッ チッ チッ チッ チッ


男「なんだこりゃ……? きたねえ字の手紙と……時計のついた変な機械が置いてある」


≪ファンを裏切ったビッチに死の制裁を≫


幼馴染「……これ、爆弾じゃない」

男「マジで!? まさか、本当に爆弾があるだなんて……」

幼馴染「どっかのバカなファンが記者より早くここに来て、これを仕掛けたんでしょうね」

男「ピッキングしたってことか……ちっ、とんでもねえな」

幼馴染「時計を見る限り、爆発まで時間がないわ!」
29:2018/01/17(水) 22:49:12.715 ID:mQvBIqML0.net
マネージャー「ひいいいっ! もうダメだ! オシマイだべ~!」

男「!?」ギョッ

マネージャー「死ぬ前におっかあに一目会いたかっただよ~!」

アイドル「私がついてるわ!」ギュッ…

マネージャー「ううう……ありがとう。情けないマネージャーでホントすまね」

アイドル「ううん、あなたはそれでいいのよ」

男(この子の好みのタイプがどういうのか分かったような気がする)

男「で、どうしよう!?」

幼馴染「この大きさなら、この部屋ぐらい軽く吹き飛ばせるわね」

幼馴染「逃がしてなかったら、さっきのマスコミたちも危なかったわ」

男「なら俺たちも逃げないと!」

幼馴染「どのくらいの爆発になるか分からないのに、そういうわけにもいかないでしょ」

幼馴染「ハサミある?」

男「鼻毛切るやつなら」

幼馴染「……それでいいや。貸して」
31:2018/01/17(水) 22:52:16.221 ID:mQvBIqML0.net
男「お前、何する気だよ!?」

幼馴染「決まってんでしょ、爆弾解除よ」

男「決まってるって……お前、やったことあんのかよ!?」

幼馴染「ないけど、やるしかないでしょ。もう時間ないんだし」

男「ハサミでコード切るのは危ないって! 今時の爆弾解除は液体窒素で凍らすらしいし!」

幼馴染「液体窒素なんかないでしょうが。それともあんた、鼻から液体窒素出せるの?」

男「30分ぐらいかければ……」

幼馴染「出せるの!?」

幼馴染「いずれにせよ、あと数十秒で爆発しちゃう。あんたは二人を連れて逃げて」

男「ふん、お前を置いて……逃げるわけないだろ?」カタカタカタカタカタ

幼馴染「震えてるけど」

男「これは貧乏ゆすりだ!」カタカタカタカタカタ
33:2018/01/17(水) 22:56:10.366 ID:mQvBIqML0.net
幼馴染「ふむふむ、どれどれ」

幼馴染「なるほどね。この配線なら、こことこことここを切れば……」

男「ひっ!」

パチンッ パチンッ パチンッ


シーン…


男「あっ、音が消えた!」

幼馴染「ふぅ~、解除できたみたい」

男「お前、すげえな!」

男「だけど、犯人を捕まえないと根本的な解決にはならないな」

幼馴染「爆弾作りのスキルがある熱狂的ファンなんてそうそういないだろうし」

幼馴染「指紋もバッチリ残してるっぽいし……ま、すぐ捕まるでしょ」
34:2018/01/17(水) 22:58:27.662 ID:mQvBIqML0.net
マネージャー「お見苦しいところをお見せしました……ありがとうございます。謝礼は後日」

アイドル「ありがとうございました! 爆弾に立ち向かう姿、とてもかっこよかったです!」

幼馴染「いえいえ、大したことはしてませんわ」

幼馴染「もしまた何かありましたら≪七癖事務所≫へどうぞ」


男「…………」

男「依頼を受けたのは俺なのに、結局あいつが主役になってるじゃねえか……ちっ」





おわり
35:2018/01/17(水) 23:03:25.078 ID:mQvBIqML0.net
― 貧乏ゆすり ―



老人「待ってくれ! お金はたしかに返したのに!」

大富豪「たしかに返済していただきました。借金を踏み倒す輩も多い中、見上げたお方だ」

大富豪「しかし、期日を過ぎてからの返済だったというのも事実です」

老人「ほんの半日足らずじゃろうが!」

老人「しかもわしはちゃんと期日に返しに行ったのに」

老人「あんたが居留守を使って、受け取らなかったんじゃろうが!」

大富豪「居留守なんて使ってませんよ。本当に留守だったんです」

老人「見え透いたウソを……!」

大富豪「とにかく、このあなたの≪家宝≫は、約束通り私が頂きましょう」

老人「返してくれぇぇぇ……」
36:2018/01/17(水) 23:06:20.289 ID:mQvBIqML0.net
< 七癖事務所 >

男「家宝を取り戻してほしい?」

老人「そうなんじゃ!」

老人「あの大富豪は、ああやって金を貸した者に抵当として家宝や名品珍品を差し出させ」

老人「あとになって難癖をつけ、たとえ金を完済してもそれを奪ってしまうんじゃ!」

老人「そうすれば、ほとんど身銭を切らずに貴重な品を集めることができる……」

老人「まったくとんでもないコレクターじゃよ!」

男「そうやって、他人の大切なものを奪うのを楽しんでるんでしょうねえ」

男「ちなみにあなたの家宝って、どんなものなんです?」

老人「世にも珍しい……≪しゃべる人形≫じゃ!」ドヤッ

男(うさんくせー……)ホジホジ

幼馴染(うさん臭い……)
37:2018/01/17(水) 23:07:20.516 ID:41RVLJoyd.net
あたまおかしい(褒め言葉)
38:2018/01/17(水) 23:10:35.160 ID:mQvBIqML0.net
老人「あれがなくなったら、わしはご先祖様に申し訳が立たぬ!」

老人「どうか……引き受けて下され!」

男「分かりました」

男「必ずや家宝を取り戻してみせましょう!」パキポキ…

老人「おおっ、ありがとう!」



男「…………」

幼馴染「…………」

男「というわけで、さっそく大富豪について調査してくれ!」

幼馴染「はいはい」
39:2018/01/17(水) 23:15:17.838 ID:mQvBIqML0.net
< 大富豪の豪邸 >

大富豪「おおっ、我が家の名品珍品をぜひ見たいと?」

大富豪「かまわんよ! 私は君たちのようなお客が来るのをいつも楽しみにしておるのだ!」

男「いやぁ~、楽しみだなぁ~!」

幼馴染「ありがとうございます!」



男(調査によると、こいつは品物を集めるだけじゃなく、見せびらかすのも大好きだという)

男(だから俺たちは≪宝物マニア≫だなんて即興の身分を偽って、訪ねてみたが……)

男(どうやら幼馴染の調査通りだな)
40:2018/01/17(水) 23:21:23.026 ID:mQvBIqML0.net
大富豪「これは、≪象牙で作った入れ歯≫だ」

男「おぉ」

大富豪「こちらは≪穴のないシャンプーハット≫……珍しいだろう?」

男「へえ」

大富豪「これは世界一つまらない≪クソゲームウォッチ≫。私もプレイしたが一分で飽きたよ!」

男「ほぉ~」

男「……どれも素晴らしいですね!」

大富豪「そうだろう、そうだろう」

男(なにが素晴らしいのか分からねえ)

大富豪「この人形は≪しゃべる人形≫だ。最近、入手したのだよ」

人形『…………』

男(これがあのじいさんの家宝か……)

男「可愛らしい女の子の日本人形ですけど、なにかしゃべったんですか?」

大富豪「いや、それがさっぱりでな。機械が入ってるわけでもないし」

男(やっぱり眉唾物か)
41:2018/01/17(水) 23:25:54.826 ID:mQvBIqML0.net
男「本日は誠にありがとうございました!」

幼馴染「有意義な一日になりましたわ」

大富豪「いやいや、喜んでもらえて嬉しいよ」

男「しかし、よくもまあこれだけ貴重な品を集められたものですね。まるで博物館だ」

男「絶対に譲らないって人も多かったでしょうに」

大富豪「そこは誠意だよ、君。誠意を見せれば、どんな貴重な品物だって手放してくれるのさ」

男(ちっ、よくいうよ……)

男(じゃ、そろそろ始めるか。じいさんの家宝を取り戻してやらないと)

男「ところで……私もぜひお見せしたい品物がありましてね」

大富豪「ほう、なにかね?」
43:2018/01/17(水) 23:29:20.854 ID:mQvBIqML0.net
男「これ……なにかご存じですか」ホジッ

大富豪「なんだね? その小さな装置のようなものは……」

幼馴染(今、鼻で作ったわね……)

男「これ、小型の≪地震発生装置≫なんです」

大富豪「なんだって……!?」

男「正確には振動発生装置とでもいうべきでしょうが……」

男「これを、お宅のあちこちに取り付けさせていただきました」ニヤッ

大富豪「ウソをつけ! そ、そんなものあるわけが……」

男「あるわけがない。と、あなたは言い切ることができない」

男「なぜなら、あなた自身がそんな“あるわけがないもの”を集めてきたわけですから」

大富豪「ぐ……!」

男「これを、私の体にくっつけてみましょう」ピトッ

男「そして――」
46:2018/01/17(水) 23:35:25.268 ID:mQvBIqML0.net
男「これが屋敷中至るところに仕掛けてあり、私はいつでもそれを作動させられる」

男「私のいいたいこと、もうお分かりですね?」

大富豪「なにが望みだ……金か?」

男「金ではありません」

大富豪「地位か? 名誉か?」

男「違います」

大富豪「私の体か!?」

男(なわけねーだろ!)

男(ここであのじいさんの宝だけ取り戻すのは不自然だな)

男「あなたが手に入れた“お宝”のうち、理不尽な手段で手に入れたものだけ……」

男「全部返してもらいましょうか」

大富豪「そ、それは……」

男「…………」ガタガタガタガタガタ

大富豪「わ、分かった! 返す! 返すからぁぁぁぁぁ!」
49:2018/01/17(水) 23:38:34.176 ID:mQvBIqML0.net
ゴチャッ…

男「これで全部か」

男「わけ分からんガラクタをいっぱい押しつけられたような気分だ」

幼馴染「どうすんの、これ?」

男「お前に任せる。持ち主を捜し出して、返却してくれ」

幼馴染「“してくれ”……?」

男「丸投げして大変申し訳ありませんが、返してあげて下さい……!」

幼馴染「はいはい」
50:2018/01/17(水) 23:41:20.472 ID:mQvBIqML0.net
< 七癖事務所 >

老人「おおっ、ありがとう! 君たちに依頼してよかった!」

人形『…………』

男「この程度の依頼は“朝の爪かじり前”ですよ」カジカジ

幼馴染「汚いからやめて!」

幼馴染「ちなみにこの人形、どういう時にしゃべるんです?」

老人「誰かがギャグや冗談をいうと、それを評価してくれるんじゃよ」

男(うさんくせー……)

幼馴染(うさん臭い……)
51:2018/01/17(水) 23:44:24.361 ID:mQvBIqML0.net
男「ま、今回の依頼をまとめると、こういうことになりますね」

男「貧乏ゆすりで金持ちゆすり! ……なーんちゃって」

幼馴染「…………」シラー…

老人「…………」シラー…

人形『クソつまんないんだけど! 死んで!!!』

男「!?」ビクッ

幼馴染「本物だったみたいね」





おわり
53:2018/01/17(水) 23:45:47.588 ID:1pPXdkBf0.net
いいね
54:2018/01/17(水) 23:48:28.461 ID:mQvBIqML0.net
― 爪かじり ―



< 山の中 >

男「参ったな。こりゃ」

幼馴染「完全に土砂で閉じ込められちゃったわね」

男「たまに二人で山登りなんてやったらこれだもんなぁ」

幼馴染「私たちも運が悪いね」

男「逆だよ。運がいいんだよ」

幼馴染「え?」

男「こんな土砂崩れに巻き込まれて、二人とも命がある。最高に運がいいじゃないか」

幼馴染「はいはい、ポジティブシンキングだこと」

男「なにごとも否定的に考えるのはお前の悪い癖だ」

幼馴染「……この世であんたにだけは“悪い癖”っていわれたくない」
55:2018/01/17(水) 23:51:22.867 ID:mQvBIqML0.net
男「自力で助かるには、この積み上がった土砂を登るしかないわけか」

男「俺には絶対ムリだけど、お前はどうだ?」

幼馴染「無理ね。土砂がいつ崩れるか分からないし。寿命を縮めることになりかねないわ」

男「救助を待つしかないってわけか」

幼馴染「そういうこと」

男「お前の読みでは救助はどれぐらいできそうだ?」

幼馴染「これからますます天候も崩れるだろうし、最低でも五日ってとこかな」

男「五日か……長いな」
56:2018/01/17(水) 23:54:06.691 ID:mQvBIqML0.net
幼馴染「食事にしようか」

男「ああ」

幼馴染「日帰りする予定だったし、一日分しか食料ないから大切に食べようね」

男「いや、全部お前食っていいよ」

男「そうすりゃ、俺とお前の分で二日分になる。一日半日分だけ食えば、五日間耐えられるだろ」

幼馴染「なにいってんの? じゃああんたはなに食べるのよ」

男「俺には……“爪”がある」カジカジ

幼馴染「へ……?」
59:2018/01/17(水) 23:59:23.693 ID:mQvBIqML0.net
男「…………」カジカジ

幼馴染「バカじゃないの? そんなんじゃ足りないでしょ」

男「お前にも話してなかったけど、実は俺の爪は完全栄養食なんだ」

男「ぶっちゃけ爪さえかじってれば俺は生きていける」

男「ただしうまいもんじゃないから、ずっと爪かじりで生きていくのはゴメンだけど」

幼馴染「だからって、爪なんかすぐなくなっちゃうでしょ」

男「いや?」ニョキニョキ

幼馴染「かじった分だけ生えてきた……」

幼馴染「なんでそんな爪になったの?」

男「爪かじりを極めたらこうなった」

幼馴染「なんでもかんでも“極めたら”で済ますのやめてくれる?」

男「だったらどう極めたか詳しく教えてやろうか? 話したくてウズウズしてたんだ」

幼馴染「……やめとく」
60:2018/01/18(木) 00:04:49.729 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「じゃあ遠慮なく食べるからね」モグモグ

男「おう食え食え」カジカジ


モグモグ… カジカジ… モグモグ… カジカジ…


幼馴染「ごちそうさま」

男「ごちそうさま」



幼馴染「毛布を持ってきてたのは幸いだったね。これならぐっすり眠れそう」バサッ

男「……一緒に寝るか?」

幼馴染「嫌よ! こんな非常時に無駄な体力使ってどうすんの!」

男「へ……? 一緒に寝るって話でなんで体力が出てくるんだよ」

幼馴染「あああ……と、とにかく一人で寝るから!」
61:2018/01/18(木) 00:08:18.646 ID:tVsC1G1n0.net
二日目――

男「天気悪いな……」

幼馴染「土砂崩れのことはもうニュースになってるだろうけど、これじゃ救助は無理だろうね」

男「じゃ、今日も爪かじるか」カジカジ

幼馴染「ちゃんと食事が必要ならいってよ。分けるから」

男「へーきへーき」カジカジ

幼馴染(本当に平気そうだからなんか腹立つのよね)
62:2018/01/18(木) 00:12:07.318 ID:tVsC1G1n0.net
四日目――

男「……参ったな。救助が来る気配ないぞ」

幼馴染「土砂崩れの被害、他でも起こってるだろうし、そっちに人手が割かれてるのかも」

幼馴染「ここには二人しかいないし……」

男「だとしたら、食料がヤバいな……」

幼馴染「まだ大丈夫よ。ちゃんとやりくりしてたから少し残ってる」

男「少しじゃまずいだろ、お前も俺の爪かじれよ」

幼馴染「冗談でしょ!? なんであんたの爪なんかかじらなきゃならないのよ!」

男「だって、餓え死にしちゃうぞ」

幼馴染「絶対いや!」
64:2018/01/18(木) 00:16:15.494 ID:tVsC1G1n0.net
一週間経過――

男「……おい」

幼馴染「…………」ゲッソリ

男「いくらなんでももう限界だろ。かじってくれよ」

幼馴染「やだ……」

男「そんなに俺の爪かじるの嫌か? そりゃばっちいかもしんないけどさ……命かかってるし」

幼馴染「……そうじゃない」

幼馴染「日頃からあんたの癖を注意してるのに、こういう時だけ助けてもらったら卑怯じゃん」

幼馴染「だから……かじらない」

男「バカだな……お前は」
66:2018/01/18(木) 00:20:40.869 ID:tVsC1G1n0.net
男「俺がなんのために癖を極めたか分かるか?」

幼馴染「分かるわけないでしょ……」

男「俺はお前に相応しい男になりたかったんだよ。ガキの頃からずっとな」

男「だけど、大抵のことはなんでもできるお前に並ぶのはそう容易いことじゃない」

男「だから、俺はお前にはできないことをできるようになろうと思ったんだ」

男「だから、俺は癖を極めるしかないと思ったんだ」

幼馴染「…………」

男「はっきりいうぞ。もしお前が餓死したら、俺は自殺してやる」

幼馴染「バカなこといわないで!」

男「じゃあ、かじってくれ」

幼馴染「うん……分かった……」

幼馴染「ふふ、あんたって……昔から強情だよね……」

男「お互い様だろ」
68:2018/01/18(木) 00:24:57.550 ID:tVsC1G1n0.net
男「ほら、俺の爪だ」スッ…

幼馴染「うん……」

幼馴染「じゃ、かじらせてもらうね」

男「味に期待するなよ。うまくはないからな」

男「…………」ドキドキ

幼馴染「…………」ドキドキ

男「…………」ドキドキドキドキドキ

幼馴染「…………」ドキドキドキドキドキ
69:2018/01/18(木) 00:29:30.009 ID:tVsC1G1n0.net
救助隊員「いたぞーっ!!!」


男「え!?」

幼馴染「!?」ビクッ


救助隊員「もう大丈夫だぞ! 食料もたっぷり持ってきたから安心してくれ!」ドサッ…


幼馴染「……じゃ、そういうことだから」サッ

男「あ……」

男「なんで……なんで助けに来ちゃったのぉぉぉぉぉぉ!!!」


救助隊員「ええええええ!?」
71:2018/01/18(木) 00:33:51.994 ID:tVsC1G1n0.net
救助隊員「二人とも無事でよかった! 救助が遅れてすまん!」

救助隊員「しっかし、女の方は痩せ細ってるが、男の方はすごく血色いいな!」

救助隊員「さてはあんた、女の人の食料奪って自分ばかり食ってただろ!」

男「そんなことしてませんよ!」

男(まあ、そう思われても仕方ない光景だわな)

幼馴染「……ありがとね」

男「え?」

幼馴染「なーんでもないっ」





おわり
72:2018/01/18(木) 00:34:52.104 ID:G9me+r6m0.net
うーん、名作
73:2018/01/18(木) 00:40:41.924 ID:tVsC1G1n0.net
― 骨鳴らし ―



< 七癖事務所 >

男「写真を見る限り、いかにも真面目そうな青年じゃないですか」

男「こんな大人しそうな息子さんが、不良グループに入り浸ってるんですか?」

母「そうなんです!」

母「親の財布からお金を抜くようなこともして、いったい何に使ってるんだか……」

母「私や夫がいくらいっても聞いてくれなくて……!」

母「どうか、あの子を助けて下さい! 不良グループから抜けるよう説得して下さい!」

男「分かりました」


男「じゃ、さっそく様子を見に行ってみるか」

幼馴染「うん」
74:2018/01/18(木) 00:44:05.216 ID:tVsC1G1n0.net
< 街中 >

不良「お、ポチが帰ってきたぞ!」

DQN「おーい、こっちだ、ポチ!」

金髪「ポチ、ダッシュ!」

青年「パンを買ってきました!」

不良「おせぇぞ!」

青年「す、すみません! どうぞ!」サッ

不良「どれどれ……」ガサガサ

不良「おい、俺はヤマザキの『ミニスナックゴールド』っていったべ!」

不良「俺はあのベタベタした甘さが大好きなんだよ!」

青年「すみません、どこにも売ってなくて……」

不良「おつかいぐらいちゃんとやれよ、ポチ! 人間扱いしてやらねえぞ!」ペシッ

アハハハハ… ギャハハハハ…
77:2018/01/18(木) 00:47:27.186 ID:tVsC1G1n0.net
DQN「まあいいじゃねえか」

DQN「それより俺ら、これからゲーセン行くから金貸してくれよ」

DQN「俺、三千円でいいや」

不良「俺、五千円!」

金髪「んじゃ、俺も三千」

青年「ど、どうぞ」サッ

不良「サンキュー! お前は大切な仲間だよ!」

青年「は、はいっ!」



コソッ…

男「…………」

幼馴染「…………」
79:2018/01/18(木) 00:51:16.248 ID:tVsC1G1n0.net
男「ちっ、あんな子が不良グループに馴染めるわけねえと思ったが、案の定だ」

幼馴染「友達がいなくて一人ぼっちのところに、あの不良に声かけられて」

幼馴染「“この人はぼくなんかと友達になってくれるいい人だ”って錯覚しちゃったってとこね」

男「クズ男から逃げられない女とかヤバイ宗教にハマる人と構図が一緒だよなぁ」

幼馴染「どうする? あの手の子の目を覚まさせるのは、なかなか大変だよ」

男「正面からいく」パキポキ…

幼馴染「おおっ、やるじゃん」

男「お前も一緒に来て」

幼馴染「はいはい」
81:2018/01/18(木) 00:54:45.420 ID:tVsC1G1n0.net
男「おい、お前たち」

不良「あ? なんだてめえ?」

男(うおっ、ちょっと怖いじゃねえか)ビクッ

男「実はそこの大人しそうな君に、用事があるんだよね」

青年「……ボクですか?」

男「君、ご両親が心配してるよ」

男「だから、こんなクソったれグループからは抜けなさい」

青年「い、いやだっ! ボクは自分の意志でこのグループに入ったんだ!」

男「自分の意志? とてもそうは思えないがな」

不良「てめえ誰がクソったれグループだ! あぁん!?」

DQN「落ち着けよ」ガシッ
83:2018/01/18(木) 00:58:30.204 ID:tVsC1G1n0.net
DQN「おい……」ボソッ

不良「お、それいいな!」

不良「おい、ポチ!」

青年「は、はいっ!」

不良「お前……その変なおっさんとケンカしろ」

青年「へ……?」

男(おっさん……)カチン

不良「そいつブッ倒したら、本当の仲間だと認めてやるよ」

青年「よ、よぉーし……やるよ! やる! やります!」

男(だけどラッキー、勝手に俺の考えたシチュエーションになってくれた!)パキポキ
84:2018/01/18(木) 01:02:27.988 ID:tVsC1G1n0.net
青年「いくぞぉっ!」

青年「ていっ!」ボカッ

男「いだっ!」

男「や、やるじゃんか……」ヨロッ…

男「どりゃ!」ボコッ

青年「いたた……」



不良「ヒャハハハ! いいぞいいぞ~!」

DQN「根性入れろよ~!」

金髪「どっちもへっぽこすぎんよ~!」
85:2018/01/18(木) 01:07:07.130 ID:tVsC1G1n0.net
男「おりゃ!」ベシッ

青年「だあっ!」バキッ

男「やるな……!」

青年「あなたこそ……!」

男(俺と互角とは……ケンカの才能はあるみたいだな)


幼馴染(あいつと互角って、どんだけ弱いのよ……)



不良「なぁなぁ、あの変な奴の連れの女、結構可愛くね?」

DQN「ああ……体も結構うまそうじゃん」

金髪「ポチの戦い見ててもつまんねーし、俺らも楽しませてもらおうぜ」
86:2018/01/18(木) 01:08:09.238 ID:8JqwdK4sr.net
男弱い…
87:2018/01/18(木) 01:13:06.464 ID:tVsC1G1n0.net
不良「ねえねえ」

幼馴染「……ん?」

DQN「見てるだけじゃヒマだろ?」

幼馴染「まぁね」

金髪「だったらさ、俺らと遊んでくれよ。俺らも体持て余してんだよ」

不良「たっぷり楽しませてあげるからさぁ~」


ハハハハ… ヘヘヘヘ…


幼馴染「はぁ~……」

幼馴染「分かった、楽しませてちょうだいね」

不良「ヒャッホーッ!」ガバッ
88:2018/01/18(木) 01:18:04.684 ID:tVsC1G1n0.net
青年「勝たなきゃ……! 勝たなきゃ……!」ヨロヨロ…

男(そろそろか……)

青年「でぇやぁぁぁっ!」ブオンッ

バキッ!

男「ぐえぇぇぇっ!」バキボキベキバキベキボキゴキメキボキッ

青年「え!?」

男「ぐあぁぁぁ……っ!」ドサッ…

青年(今、ものすごい音が……!)

男「…………」ピクピク…

青年「だっ、大丈夫ですか!?」
89:2018/01/18(木) 01:22:19.274 ID:tVsC1G1n0.net
青年「あああっ、すみません、すみませんっ……!」

男「…………」

青年(ボクは……とんでもないことをしてしまった!)

青年(ボクのためを思ってやって来た人を、この手で……)

男「どうだ……人を傷つけるって怖いだろ……。取り返しがつかないだろ……」

青年「はいっ……!」

青年「あなたを病院に運んだら、すぐ警察に――」

男「ククッ」

青年「?」

男「ダメだよ、倒した相手に謝ったら。そんなんじゃ不良になんかなれないよ」

青年「へ?」
90:2018/01/18(木) 01:28:21.175 ID:tVsC1G1n0.net
青年「あんなに骨が折れたのに、元気そうですね……」

男「さっきの音は、関節の音さ。俺はいくらでもポキポキ鳴らせるからな」

男「ほら」バキボキベキ

男「こんな風に」ベキボキゴキパキゴキ

男「曲だって奏でられる」ベキボキッ ボキボキッ ポッキーン

青年(すげえ)

男「今回はこんなオチで済んだけど、あのグループにずっといたら」

男「次はもっとムチャをさせられるだろう。下手すりゃ人殺しになっちまうかもしれない」

青年「…………!」

男「今ならまだ間に合う。勇気を持って、グループから抜けろ」

男「友達なら俺たちがなってやるから! ちょっと年上だけど」

青年「……はい!」
92:2018/01/18(木) 01:33:52.195 ID:tVsC1G1n0.net
青年「あっ、そういえばあなたと一緒に来てた人は!」

男「やべっ、すっかり忘れてた」


幼馴染「あ、説得終わった? 二人とも楽しそうね」

幼馴染「こっちは全然楽しめなかったわ。手加減してやったってのに。ねえ?」

不良「ひ、ひいい……」ボロッ…

DQN「すみませんでしたぁ……」ボロッ…

金髪「痛いよぉ……」ボロッ…

幼馴染「今度あの子にちょっかい出したら、許さないから」

不良「ひゃ、ひゃいっ!」

DQN「ごめんなさぁい!」


男「……あんな目にもあいたくないだろ?」

青年「……はい」
93:2018/01/18(木) 01:37:02.599 ID:tlSmuLqQr.net
つえー
94:2018/01/18(木) 01:38:25.291 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「骨鳴らしが説得に使えるなんてねえ。さ、帰りましょ」

男「ちょっと待って」

幼馴染「?」

男「骨折はウソだけど、殴り合いはガチだったから……体じゅうが痛い」

男「俺を病院に連れてって……」

幼馴染「んもう、一人で行ってよ、それぐらい!」





おわり
95:2018/01/18(木) 01:45:06.425 ID:cX+EN5Az0.net
幼馴染ちゃん可愛い
96:2018/01/18(木) 01:47:26.615 ID:tVsC1G1n0.net
― フケ飛ばし ―



< 病院 >

少女「あたし、死ぬんでしょ」

男「そんなことないって……」

少女「ううん、いいの。もう覚悟できてるから」

男「…………」

少女「だけど最後に見たいものがあるから、いつも神様に祈ってるの」

男「なんだい?」

少女「えーとね……」
98:2018/01/18(木) 01:53:04.225 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「決して治らない病気じゃないのにどうして?」

男「あの子んち、貧しいから手術代が払えないんだとさ」

男「仮に金があっても、あの子自身にもう気力がない。どうしようもないよ」

幼馴染「そんな……」

男「まあ、こればかりは同情してもしょうがない」

男「だからこそ、あの子の見たいものを見せてあげてくれってのが、両親からの依頼なんだから」

幼馴染「そうかもしれないけどさ……」

幼馴染「で、あの子の見たいものってなんなの?」

男「雪だ」
100:2018/01/18(木) 01:55:19.389 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「雪か……降る予定ないけど、どうやって見せるの? 降雪機でもレンタルするわけ?」

男「そんな面倒なことするかよ」

幼馴染「じゃあどうすんの?」

男「決まってるだろ?」

幼馴染「決まってるって、分かんないんだけど」

男「俺の頭を……あとは分かるだろ?」ニヤッ

幼馴染「は!? マジでいってんの!?」

男「マジだよ」

幼馴染「はぁ~……史上最低の雪が降ることになりそうだわ」
101:2018/01/18(木) 01:57:45.458 ID:tVsC1G1n0.net
チラ…

チラ… チラ…



少女「あっ、雪だ!」

少女「わっ、どんどん降ってくる! すごーい!」

少女「神様への祈りが通じたのかも!」

看護婦「よかったわねえ」

看護婦(今日は雪降るなんて予報はなかったのに……)
102:2018/01/18(木) 02:00:22.948 ID:tVsC1G1n0.net
病院の屋上――

患者「……ん?」

男「うおおおおおおおおお!!!」ボリボリボリ

患者「お前さんなにやってんの?」

男「フケ飛ばしてるんです」ボリボリボリ

患者「へぇ~、でもこのフケ、本当に雪みたいじゃねえか! 冷たいし溶ける!」

男「スノウ・フケってやつです」ボリボリボリ

患者「なんでこんなことできるの?」

男「フケ飛ばしを極めたらできるようになりました」ボリボリボリ

患者「極めたらできるんだぁ~」

男「できるんですよ」ボリボリボリ

患者(世の中、すごい人がいるもんだなぁ……俺ももうちょいリハビリを頑張ってみるか)
104:2018/01/18(木) 02:03:15.498 ID:tVsC1G1n0.net
病室――

幼馴染「こんにちは~」

少女「あっ、さっきの人の恋人さん!」

幼馴染「ち、ちがうってば!」

少女「あのね、雪が降ってきたの!」

少女「おかげでどんどん元気が出てきたの!」

幼馴染「そう、よかったわね!」

幼馴染「あ……それと、あとでこれをご両親に渡してくれる?」

少女「なにこれ?」

幼馴染「≪真紅なるマグマ≫っていう鼻く……宝石よ。絶対素手でさわっちゃダメだよ」

少女「ありがと~!」

幼馴染(あの宝石商さんには話を通しておいたから、これで手術代はなんとかなるよね)
105:2018/01/18(木) 02:05:26.180 ID:tVsC1G1n0.net
病院の屋上――

男「うおおおおおおおおおお!!!」ボリボリボリ

チラチラ… チラ… チラチラ… チラチラ…



子供A「雪だ!」

子供B「すっげぇ~!」

子供C「もっと降れ~! 積もれ積もれ~!」

子供A「雪だるま作ろうぜ!」

ワーイッ!
106:2018/01/18(木) 02:08:01.205 ID:M4ndN76ga.net
マグマの伏線ワロタ
109:2018/01/18(木) 02:13:09.024 ID:tVsC1G1n0.net
男(ところで……いつまでやればいいんだこれ……?)ボリボリボリ

幼馴染「お、やってるやってる」

男「おお、よく来た! 鼻くそは渡してくれたか!?」ボリボリボリ

幼馴染「うん、渡しておいた」

男「あと、俺はいつまでこれやってればいいんだ!?」ボリボリボリ

幼馴染「とりあえず、病院の広場にいる子供達はかまくら作りたいみたいだけど」

男「かまくら!?」ボリボリボリ

幼馴染「じゃ、頑張ってね。あたしはあの女の子と雪見だいふく食べるから」スタスタ…

男「お~い……」ボリボリボリ

男(髪の神様……どうかハゲませんように……)ボリボリボリボリボリ





おわり
110:2018/01/18(木) 02:18:11.240 ID:tVsC1G1n0.net
― ペン回し ―



< オフィス街 >

男「ちっ、すっかり寒くなったな。吐く息が白いよ」

幼馴染「ホント」

男「しっかし、こうしてスーツ姿の奴らを見てると……」

男「なんていうか、自分が不安定な仕事してることをしみじみ思い知るよ」

男「同窓会なんかでも、ちょっと肩身狭いし」

幼馴染「へぇ~、あんたもそんなこと思う時があるんだ」

男「そりゃあるさ」

男「今でこそうちの事務所は安定してるけど、いつ依頼がなくなってもおかしくないんだからな」

幼馴染「らしくないじゃん。いつもポジティブシンキングが信条のくせにさ」
111:2018/01/18(木) 02:21:18.272 ID:tVsC1G1n0.net
男「なあ……」

幼馴染「なによ?」

男「お前、本当に俺の助手なんかで満足なのか?」

男「お前ほどの女なら、もっと違う道――」

幼馴染「やめてよ今さら」

幼馴染「私がもしそのつもりなら、子供の頃にとっくにあんたと絶交してるって」

男「……ありがとう」


ガヤガヤ…


男「――ん?」
112:2018/01/18(木) 02:24:26.365 ID:tVsC1G1n0.net
ウ~…… カンカンカン ウ~…… カンカンカン



男「なんだ?」

幼馴染「あそこのビルが火事よ!」

男「うおっ、ホントだ。すげえ燃えてる!」

幼馴染「あの火の広がり方、明らかにガソリンかなにかだわ」

男「放火かもしれねえな……」

男「とりあえず……役に立つか分からんけど行ってみるか」

幼馴染「うん!」
113:2018/01/18(木) 02:27:18.104 ID:tVsC1G1n0.net
ザワザワ… ガヤガヤ…

会社員A「まだ何名かが取り残されてるんです!」

会社員B「助けて下さい!」

消防隊員「しかし、こうも炎が激しくなってしまうと……」


男「俺に行かせて下さい」パキポキ…


消防隊員「あんた誰!?」

男「こういう者です」サッ

消防隊員「≪七癖事務所所長≫……?」

消防隊員(いったいどんな事務所なのかさっぱり分からん……)

男「中にいる人を助けられるのは、おそらく俺だけですよ」
116:2018/01/18(木) 02:30:13.442 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「ちょ、ちょっと何考えてんのよ! 火事の中に飛び込むなんて!」

男「んなこといったって、放っておいたら取り残された人は焼け死んじゃうだろ」

男「だったら……助けなきゃ」

幼馴染「助けなきゃって、あんたが死んだらどうすんのよ!」

男「お前がついてきてくれた男は、こういう時に見て見ぬフリする男か?」

幼馴染「!」

男「俺はバカだし、いつも鼻ほじったり骨鳴らしたり爪かじったりろくなことしないけど」

男「こういう時迷わず行く男だから、お前もついてきてくれたんだろ?」

幼馴染「……バカ」

男「お前にはこれを預ける。自分の役目は分かってるだろ」スッ

幼馴染「……うん」
117:2018/01/18(木) 02:33:27.726 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「死んだら……許さないから」

男「分かってるって!」

男「皆さん、どいて下さい。正面から突入します」

消防隊員「ダメですよ! もう炎に塞がれてるんですよ!?」

男「ペン回し!」ギュルルルルッ


ゴォワッ!!!


ワァァァ…

消防隊員「な!? ペン回しの風圧で炎が切り裂かれて道ができた!」

男(できれば水でもかぶっておきたいけど、とてもそんな時間ねえな)

男「突入!」ダッ
120:2018/01/18(木) 02:36:26.273 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「さぁ~て」キョロキョロ

帽子男「…………」ニタニタ

幼馴染「ねえ」

帽子男「はい?」

幼馴染「あんたが犯人でしょ」

帽子男「は?」

幼馴染「反応してんのよ。あのバカの鼻毛つき鼻くそ≪ダウジング鼻くそ≫がね」ピクピクッ

幼馴染「ほら、鼻毛がピクピクしてる」ピクピクッ

帽子男「!?」

幼馴染「放火犯は現場に戻ってくるっていうからね。絶対近くにいると思ったよ」

帽子男「…………!」
121:2018/01/18(木) 02:41:03.296 ID:tVsC1G1n0.net
帽子男「ふざけんな! そんな鼻くそで犯人にされてたまるか!」

幼馴染「しらばっくれてもダメ、あんたからガソリンの匂いがプンプンするもの」

帽子男「んなはずあるか! ちゃんと洗ったぞ!」

帽子男「……あ」

幼馴染「こんなんで自白するなんて、あいつよりバカね。さ、どうする?」

帽子男「く、くそっ! お前も燃やして――」シュボッ

バキッ!

帽子男「ぐへえ……」ドサッ…

幼馴染(私の役目は果たしたよ……。あんたも頑張って!)
122:2018/01/18(木) 02:43:02.330 ID:tVsC1G1n0.net
< ビル内 >

ゴォォォォォ…… ゴォォォォォ……


ギュルルルルルッ

男(ペン回しで道を作ってもクソ熱いな)

ギュルルルルルルッ

男(さっさと見つけ出さないと、俺も焼け死んじまう!)

ギュルルルルルルルッ

男(それに煙も……!)ゲホゲホッ

男「どけえええっ!!!」

ギュルルルルルルルルルルルッ
123:2018/01/18(木) 02:45:13.818 ID:tVsC1G1n0.net
バァンッ!

男「――いた! やっと見つけた!」


スーツ男「あなたは!?」

OL「助けに来てくれたの!?」


男「ああ、早く逃げ――」


ピシピシッ…

ズガガァンッ!


男「うわわっ! 天井が……!」
126:2018/01/18(木) 02:49:14.213 ID:tVsC1G1n0.net
男(瓦礫に逃げ道を塞がれた……!)

スーツ男「もうオシマイだ……死ぬしかない」

OL「せめて、結婚してから死にたかったよう……」グスッ…

男「諦めるなッ!」


ゴォォォォォォ…… メラメラメラメラメラ…


男(といってもこの状況……諦めない方が無理ってもんだ)

男(ちくしょう……かっこつけて救出に来てこのザマかよ)

男(やっぱり俺って、あいつとは釣り合わないダメ男だったなぁ……)

男(天井が崩れてジ・エンド……まさに天から見放されたってやつだな……)

男「…………」

男(いや、待て! 天井が崩れたということは!)

男(俺はいつでもポジティブシンキング! こんなとこで死んだら幼馴染に笑われちまう!)



男「みんな、俺につかまれッ!」
127:2018/01/18(木) 02:52:06.319 ID:tVsC1G1n0.net
ウ~…… カンカンカン ウ~…… カンカンカン


ワイワイ… ザワザワ…

「ビルが崩れ出してるぜ!」 「もうダメだよ……」 「ハシゴかけても逃げ道がない!」

「放火犯は捕まったらしいけど……」 「すげえ燃えてる!」 「火の粉がこっちにも!」


幼馴染「…………」

幼馴染(死んだら……許さないから……)


ヒュッ


消防隊員「……なんだ? ビルのてっぺんから何かが飛び出した!」
129:2018/01/18(木) 02:55:32.013 ID:tVsC1G1n0.net
男「ほらほらほらほらほら! ペン回しでござ~い!」プルルルルル…

OL「きゃあああああっ!」

スーツ男「信じられない……」





ワアァァァァァ……!

消防隊員「あれはさっきの人だ!」

消防隊員「中にいた人を自分にしがみつかせて、ペン回しで空を飛んでる!」

消防隊員「まるでタケコプターだ!」

幼馴染「……よかったぁ」
130:2018/01/18(木) 02:59:08.584 ID:tVsC1G1n0.net
男「ふぅ~……ただいま。逃げ遅れた人、全員救出してきたぜ」

幼馴染「すごいじゃん! まさか空飛べるなんて!」

男「正直、俺も驚いてるよ」

男「ただ……ペン回しで空飛ぶのはやりすぎたな……腱鞘炎になるかも」

幼馴染「無茶するんだから……それと、どこかヤケドしてない? 煙吸ってない?」

男「へーきへーき」

幼馴染「あっ、ここ少しヤケドしてるじゃん」

男「これぐらい大丈夫だって」

幼馴染「ダメ! すぐ病院行くよ!」

男「ちっ、分かったよ」

男「…………」

男「あ……」

男「しまったぁぁぁぁぁっ!!!」

幼馴染「どうしたの!? なにがあったの!? やっぱり大ヤケドを……」
131:2018/01/18(木) 03:02:35.156 ID:tVsC1G1n0.net
男「これ見てくれよ!」

幼馴染「?」

男「ペン回しにシャーペン使ったから、中の芯がボロボロになってる……もったいね」

幼馴染「バカ!!!」





おわり
133:2018/01/18(木) 03:05:09.352 ID:M4ndN76ga.net
今何癖目だよ
132:2018/01/18(木) 03:03:43.374 ID:dgBVAGod0.net
なんだこれ
135:2018/01/18(木) 03:06:12.126 ID:cX+EN5Az0.net
難癖つけんな
134:2018/01/18(木) 03:05:54.123 ID:tVsC1G1n0.net
……

…………

< 七癖事務所 >

依頼人「いやぁ~おかげで助かりました!」

依頼人「報酬は明日にでも振り込みますので……」

男「ありがとうございました~!」

幼馴染「また何かありましたら、どうぞ≪七癖事務所≫まで!」

男「今日のところはこれで店じまいにするか」

幼馴染「そうね」
136:2018/01/18(木) 03:08:16.750 ID:tVsC1G1n0.net
幼馴染「さぁって、今月の収支の計算しないと」

男「いつもいつもありがとうございます」ホジホジ

幼馴染「鼻ほじりながらいうセリフじゃないわよ……まったく」

男「いつも……ありがとな。愛してるぜ」

幼馴染「バカ、やめて! やっぱり鼻ほじりながらでいいわ」

幼馴染「あーあ、なんでこんなバカの助手になったんだろ。もうやめよっかな」

男「だけどなんだかんだいって、お前は俺に付き合ってくれるもんな」

幼馴染「はぁ~……我ながら悪い癖を持ったもんだわ」





おわり
138:2018/01/18(木) 03:10:03.297 ID:tVsC1G1n0.net
以上で終わりです
ありがとうございました
137:2018/01/18(木) 03:10:00.104 ID:0F9UVaIQ0.net

とても良かった
140:2018/01/18(木) 03:12:24.199 ID:2HCUXwz1d.net

ようやく寝れそうだ
144:2018/01/18(木) 03:22:45.014 ID:pfrUUU3Q0.net
お後がよろしいようで >>1
男「七つの癖で事件を解決する!」ホジホジ 幼馴染「汚いってば!」
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1516192869