1:2016/07/28(木) 21:54:10.847 ID:oEcb0Pcq0.net
友「呪いのビデオだよ、一時話題になったろ?」

男「ああ、そんなんあったな」

友「見たら死ぬってやつ」

男「あー、俺そーゆーの信じねーから」

友「信じて無いなら見てくんね?俺怖くてさ」

男「はあ?」

友「なんも無かったら写真撮って見せてくれよ、明日飯奢るから」

男「言ったな?ったく・・・」
2:2016/07/28(木) 21:54:40.923 ID:oEcb0Pcq0.net
男「めんどくせえけど・・・飯のためか、再生再生っと」

テレビ「ジー・・・カタカタ・・・・・・・・・・・・・・・・ズッ、ズズッ、ドサッ、ズル、ズル・・・・・・・・」
男「井戸か。女が出てくるまでと、典型的だなあ」

テレビ「・・・・・・・・ズル、ズル、ズル」
男「近づいてくる・・・」

テレビ「ザッ、ザザザザザ、ズッ、ーーーーーーー」
男「何だ・・・?砂嵐になったぞ?終わりか?」
4:2016/07/28(木) 21:55:23.672 ID:oEcb0Pcq0.net
男「つまんね、写真撮って寝るか」
男「えーと、スマホスマホ・・・」

テレビ「」


ドサッ

男「・・・」

男「な・・んかリアルな音したな」

ズル、ズッ、ズズッズル

男「き、きき気のせいだろ、・・・・・・・・とびっきり高い飯奢らせてやる」


ズルズルズルズル・・・・・・・・ズッ

男(音が・・・近くにきてから止まった・・・・・・・・)


ビシイイイイイッ
男(肩を掴まれたッ!?)「ひいいい!?!?」
5:2016/07/28(木) 21:55:31.163 ID:iUUVZBgk0.net
6:2016/07/28(木) 21:56:42.688 ID:t6cXsfbl0.net
蕎麦食べながらとか行儀悪いな
7:2016/07/28(木) 21:56:46.348 ID:oEcb0Pcq0.net
男「うおわあああああああ!?!?!!!!?!?」
ガン

男(ビビって手元のラジオで殴っちまった・・・)

???「・・・グフウッ・・・・・・・・」

男「・・・?気絶してんのか・・・?」

男「見た目で言うと・・・貞子?いや、こんな髪短かったか・・・?」
男「いやあ・・・ワンピース着てるし、前髪なげえし、貞子だよな・・・?」

男「いやいや、テレビから出てきた証拠ねーし、不審者かもしれねえ、縛っとこう」
8:2016/07/28(木) 21:58:44.907 ID:oEcb0Pcq0.net
~数分後~

???「・・・!」キョロキョロ

男「おい、不審者。目え覚めたか?」

???「に・・・にんげ、わた、あっ、しまった・・・!ウ・・・ヴォォオオオオ!!」

男「もうおせーよ」



???「はう・・・」

???「解りました、このまま私をあの井戸に帰させてください、誰にも言わないなら呪いませんから」

男「井戸?呪い?じゃあやっぱお前・・・」

???(しまった・・・正体がバレてしまった・・・!?)
???(私もお姉ちゃんの二の舞に・・・)ウルウル

男「何でお前が泣いてんの!?」
10:2016/07/28(木) 22:00:12.022 ID:oEcb0Pcq0.net
男「・・・泣き止んだか?」

???「ひっく、うっ、うえっ・・・ごめんなさい・・・」

男「・・・何か知らないけど、俺もごめん」

???「謝るならほどいてください、きついです」

男「あほかお前」




男「とりあえずお前、名前は」

???「恭子といいます」

男「んで?あの井戸から出て来たのか?」

恭子「はい・・・」

男「これ・・・本物だったのか・・・」

恭子「偽物があるんですか」

男「本物があるのがおかしいんだよ・・・」
11:2016/07/28(木) 22:01:57.172 ID:oEcb0Pcq0.net
男「・・・ほどいてやろうか?」

恭子「! いいんですか?」

男「とりあえず不審者じゃないっぽいしいいよもう」
スルスル

男「ほら」

恭子「ありがとうございます」

男「おう、気をつけて帰れよ」

恭子「はい、では。」

・・・
恭子「テレビをつけてくださいませんか」

男「え?あ、は?」

恭子「帰る場所ですので」

男「・・・スッと消えたりできないの?」

恭子「あれは透明になってるだけで、家は皆徒歩で帰りますよ」
12:2016/07/28(木) 22:03:06.521 ID:oEcb0Pcq0.net
男「・・・」ポチ

恭子「ありがとうございます、おやすみなさい。」

男「お、おう」ポチ

テレビ「バンッ」ガタンッ、ガタガタガタガタ

男「っせーよ!!」ポチ

テレビ「暗いです」

男「元々ビデオテープだぞ!?テレビに移住できただけ有難いだろ贅沢言うな!!」

テレビ「・・・すみません・・・」ショボン



男「ああっ、くそ!!おやすみ!!!」

テレビ「! ありがとうございます!!」
13:2016/07/28(木) 22:04:24.302 ID:oEcb0Pcq0.net
男「・・・朝か」
チュンチュン
男「・・・」

男「学校行くか・・・」



男「おい、行ってくるぞ」

テレビ「・・・」

男「おい、こら!!」

テレビ「・・・・・・・うるさいです」

男「行ってくるぞ」

テレビ「行けばいいじゃないですか」

男「せめて井戸から出てきて挨拶くらいしろ、居候だぞお前」

テレビ「・・・眠いんですが」

男「顔だけだすな、全部出ろよ」

テレビ「・・・行ってらっしゃい」

男「チッ・・・、おう」
16:2016/07/28(木) 22:07:51.366 ID:oEcb0Pcq0.net
友「どうだったよ、写真撮れたか?」

男(さすがに言うのはな・・・)

男「ああ、わりい、忘れてたよ」

友「ったく」

男「根性なしめ」

友「っせーよ!見てねーならお前も一緒だ!」



友「そういえばお前、勉強は?」

男「は?」

友「今日テストだぞ」

男「しまった・・・」

友「ばーか」

男「せえよ・・・今から詰め込むか・・・」
18:2016/07/28(木) 22:10:37.049 ID:oEcb0Pcq0.net
男「最悪だ・・・何だこれ」
男「・・・」

これは、ア、ですよ
男「・・・?声が・・・」
答えはア、です
男「・・・何かの才能に目覚めたかな、ア、っと」

男「うおおおおお!?あってんじゃん俺!!」


友「はあ?今日の難しかったぞ?当日詰め込んで合ってるわけ・・・」


友「97点!?」

男「どーよ、才能☆」

友「おかしいんじゃねーのお前、やってられっかよ」



男「さて、帰るわ、じゃーな」

友「ういーす」
19:2016/07/28(木) 22:13:52.525 ID:oEcb0Pcq0.net
男「ただいまー」

恭子「あ、おかえりなさいです」バリッバリ

男「俺のポテチ勝手に食うんじゃねーよお前、居候の分際で」

恭子「次はコンソメをお願いできますか」

男「俺はのりしお派なんだ、おら、返せ」

恭子「や、やめてください!このっ、呪いますよ!」

男「お前みたいな半端な悪霊っ、呪えるもんならやってみろ!」

恭子「このっ」

男「おらあ!!」バリッ

恭子「ああっ!!たくさんこぼれてしまいました!!」

男「このやろう!!カセットごと捨てるぞ、こら!!」

恭子「呪いますよ!?そこそこ力のある悪霊なんですからね!?」

男「っせーよ!おら、井戸に帰れ!」

恭子「きゃああ!?触らないでください、このっ、この!!」

男「効かねえな!おら、帰れ!」ガン、ポチ

テレビ「電気を消さないでください、出れません、暗いです!!」

男「ははは、ばーかばーか!」
20:2016/07/28(木) 22:17:12.675 ID:oEcb0Pcq0.net
男「さて、課題終わらせるか」
テレビガンガンガンガタガタガタガタガタガタガタガタガン

男「えーと、129ページの資料4を参考し・・・」
テレビガンゴンゴンガタンガタンガタガタガタガタ

男「・・・」
テレビゴンゴンガンゴトガンゴトゴトガタガタガタガタ

男「せーよ!!!!!!」ポチ

恭子「私の力が解りましたか、男さん。」

男「しね!くそが!」

恭子「もうしんでます」

男「あああああああああああああ!!!」

恭子「あっ、やめ、テレビを捨てようとしないでください、男さん!!!」
21:2016/07/28(木) 22:19:52.836 ID:oEcb0Pcq0.net
~数ヶ月後~

男「ただいまー。」

恭子「おかえりなさいです、コンソメ買ってきてくださいましたか?」

男「ほら、のりしおだ」

恭子「・・・ありがとうございます。」

男「うまいだろ?」
バリッバリ
恭子「コンソメください」
バリ、バリ
男「こっちんがいいよ、コンソメより」
バリッバリ
恭子「こちらも美味しいです。でもコンソメの方が上です」

・・・・・・
男「ねえ、お前何でいんの?」

恭子「はい?居間にいてじゃまなら井戸に行って食べますよ」

男「いや、持っていかせねーよ、そうじゃなくて・・・」



男「この家に、だよ」
22:2016/07/28(木) 22:23:07.177 ID:oEcb0Pcq0.net
男「霊には霊の居場所があるだろ?」

恭子「・・・どういう事ですか」

男「もう、成仏・・・した方がいい。お前のためにな」


恭子「・・・・・・・嫌です」

男「何でだよ、お前だっていつまでもこうしてたんじゃ・・・」

恭子「男さんは・・・私が嫌になっちゃったんですか・・・?今まで、ずっと一緒で・・・」

男「・・・お前のためだよ、色々考えたんだ。」

恭子「私のためって、私は、ここにいたいです。嫌と言っていただければ納得もできますが、私のためと言われても・・・」

恭子「せめて正直に・・・嫌に、なったと、言ってください」ポロポロ

男「お・・・おい・・・」

恭子「ごめんなさい・・・そうですよね・・・居候に、邪魔なんて言えない程男さんが優しいのも、知ってます・・・」

恭子「お世話に・・・なりました」スッ

男「おっ・・・おい!!」



窓バアン!!

男「あいつ・・・・・・・・」
23:2016/07/28(木) 22:24:18.304 ID:oEcb0Pcq0.net
男「・・・」

友「よー、おはよー。」

男「ああ」

友「今日テストだぜ、勉強したか?」

男「・・・」

友「おーい??」


男「わかんねえな・・・」
男「そうだ、前のテストの時・・・」

これは、ア、ですよ

答えはア、です

男「あいつの・・・声だったよな・・・」
男「・・・くそっ・・・!」



男「・・・」

友「何点だよ?うっわ、5点?やっぱ前のは偶然か!ははは!!」

男「悪い、もう、帰るわ」

友「お、おう・・・」
24:2016/07/28(木) 22:24:34.855 ID:oEm/5IaL0.net
泣いた
27:2016/07/28(木) 22:28:05.636 ID:oEcb0Pcq0.net
男「・・・ただいま・・・」
テレビ「」
男「・・・くっそ!!」


男「おい!どこいったんだよ!!出てこいよ!!」

近所のおばちゃん「あら、男くんじゃない、おっきくなって」

男「! あの、白いワンピースの、黒髪を短く切った女の子、見ませんでしたか!?」

近所のおばちゃん「?? 彼女さん?若いっていいわねえ」

男「あの!!」

近所のおばちゃん「見なかったわよ?」

男「くそ・・・!」
男(そういえば、あいつ透明になって逃げてんのか・・・!)
28:2016/07/28(木) 22:30:25.018 ID:oEcb0Pcq0.net
男「そうだ・・・!」
男「おい、友!あの呪いのビデオ、どこで拾った!!」

スマホ「は?いきなりどうしたんだ?」

男「教えろ!どこだ!」

スマホ「ああ、A町の、河原だよ。いったいそれがどうし」

男「悪い、サンキューな!」ピッ



男「ハアッ、ハア・・・ハアッ!」
男「おい、いるんだろ!出てこいよ!!!」

男「かえってこいよ、恭子!!!」
29:2016/07/28(木) 22:31:21.308 ID:oEcb0Pcq0.net
ダキッ
恭子「男さん・・・・・・・・」
恭子「やっと・・・、名前で読んでくれましたね」クシャッ

男「恭子・・・ごめん。帰ってきてくれ」

恭子「うっ・・・うあああああん!わたしっ、男さんとっ、離ればなれになりたくなくてっ・・・」
恭子「でも、男さんが迷惑って、優しいから、そう言わないんだって・・・」


恭子「うぇえええん!!」

男「・・・ごめん。ごめんな、恭子。迷惑なんて、思ってないよ」
男「帰って・・・来てくれるか?」


恭子「ひっ・・・ん・・・ありがとうございます・・・男さん」
30:2016/07/28(木) 22:36:00.637 ID:oEcb0Pcq0.net
男「何か欲しいもんあるか?」

恭子「・・・コンソメ」

男「は?そんなもんでいいのか?」

恭子「コンソメ、食べたいです」

男「わーった、買ってやるよ。二人で食べようぜ」

恭子「ありがとうございます、男さん」

男「おう、店の前で待ってろ」


恭子「わあ・・・こんなに買ってきてくれたんですか?」

男「お前、好きなんだろ?」

恭子「はい・・・大好きです!」
31:2016/07/28(木) 22:38:38.380 ID:oEcb0Pcq0.net
恭子「美味しいです!」
バリッバリ
男「ふむ・・・案外・・・」
ベリッ

恭子「はい、美味しいでしょう?私、大好きなんです・・・」

男「なんか、含みのある言い方だな」

恭子「昔、まだ生きてた頃、お姉ちゃんがよく買ってくれてたんです」

男「じゃあ、その、結構最近なんだな」

恭子「はい、5年前、11の時にに交通事故で・・・」

男「そっか・・・」

恭子「お姉ちゃん、結構有名人なんですよ、わかりますか?」

男「まさか・・・」

恭子「貞子って言います!」

男「やっぱか・・・」
32:2016/07/28(木) 22:40:30.378 ID:oEcb0Pcq0.net
恭子「お姉ちゃん・・・」

男「会えないのか?」

恭子「はい、有名になりすぎちゃって、徐霊されちゃいました」

男「・・・」

恭子「でも、きっと、いつか会えるって信じてます。男さんは、どう思いますか?」

男「会えるよ、きっと」

恭子「・・・グスッ・・・えへへ・・・」

男「俺も、最大限協力するから、な」

恭子「はい・・・ありがとう・・・ございます」ニコッ
36:2016/07/28(木) 22:43:19.553 ID:oEcb0Pcq0.net
男「おい、貞子の方の呪いのビデオ知らないか?」

友「持ってるわきゃねーだろ、大体なんだ、貞子じゃない方があるのか」

男「知らんか、役立たずめ」

友「いやおかしいだろ!」



男「呪いのビデオ、検索っと」

恭子「何してるんですか?」

男「お前の姉ちゃん探しだよ」

恭子「でも・・・もう成仏しちゃってるんですよ?」

男「あそこまでの悪霊改め、話題の有名人がそんな簡単に成仏してたまるかよ」

恭子「そういうもんですか?」

男「そういうもんだ」
38:2016/07/28(木) 22:46:22.452 ID:oEcb0Pcq0.net
男「ん?貞子が封印されている山・・・?」

恭子「あれ?S町の山じゃないですか、故郷ですよ」

男「ここの山に貞子が封印されているらしい」

恭子「・・・」

男「さすがに成仏は無理だったんだな・・・。どうする?」

恭子「これ以上、男さんに迷惑をかけるわけには・・・一人で、行きます」

男「俺も行くよ」

恭子「でも・・・っ」

男「恭子のお姉さんに、挨拶もしたいしな」

恭子「でも、相手は悪霊ですよ?もしかしたら、説得できないかも・・・」

男「お前も悪霊じゃねーか、大丈夫だよ」


恭子「お姉ちゃんは、人を殺しました」
恭子「人食らったんです、もう、私の言葉なんて耳に入らないかも・・・」

男「ああ・・・でも、お前を一人で行かせはしない。な」

恭子「・・・はいっ」
40:2016/07/28(木) 22:50:45.132 ID:oEcb0Pcq0.net
男「電車のキップは・・・二人分、だな」
恭子「でも私・・・普通は見えないんですよ?」
男「俺が買いたいんだよ。さ、乗ろうぜ」
恭子「はい、ありがとうございます。・・・本当に、男さんには感謝してばかりですね」
恭子ニコッ


男「ここでいいか?」
恭子「5年前とはやっぱり違いますね」

恭子「あそこのコンビニで、コンソメをかってもらいました」

恭子「あそこ、前は床屋さんだったんですよ?」

恭子「この学校、まだあったんですね、見ていきませんか?」
41:2016/07/28(木) 22:53:37.845 ID:oEcb0Pcq0.net
恭子「ここ・・・私の家でした」

男「ぼろぼろだな」

恭子「・・・」

男「でも、楽しかった、って。思い出があるのはわかるよ」

恭子「・・・はい!」


恭子「楽しいです。ありがとうございますね」


男「この山・・・だよな」

恭子「お姉ちゃん・・・!」
42:2016/07/28(木) 22:54:59.449 ID:oEcb0Pcq0.net
男「この石だよな。奉られてる」
恭子「はい・・・お姉ちゃん・・・紐をほどくと、封印も解けるはずです」

男「ゴクッ」
恭子「・・・」

スルッ
44:2016/07/28(木) 22:57:01.456 ID:oEcb0Pcq0.net
ズッ!!!!!
男「急に・・・空気がっ・・・」
恭子(もし、お姉ちゃんに声が届かなくても・・・男さんだけは助けます)
恭子「お姉ちゃん!!」

トケタ
フウイン、トケタ

男「声・・・か?」
46:2016/07/28(木) 23:02:52.519 ID:oEcb0Pcq0.net
貞子「・・・」

恭子「お姉・・・ちゃん・・・?」

男「ゴクッ」

恭子「お姉ちゃん!」

貞子「恭・・・子?」

恭子「ごめんね、お姉ちゃん。私をかばったせいで、お姉ちゃんまで死んじゃって・・・」

貞子「・・・トラックにひかれそうだったから」

貞子「かわいい妹を見殺しにするわけがないでしょう」

男「・・・」

恭子「ごめん、ごめんね・・・」グスッ

貞子「いいのよ。男さん、封印を解いてくれてありがとう」

男「・・・ああ」(悪霊って感じはしないな・・・)
47:2016/07/28(木) 23:07:28.077 ID:oEcb0Pcq0.net
貞子「・・・悪霊って感じじゃない、って思った?」

男「正直、ちょっと思います」

貞子「私は、人を殺してしまった。そして、名のある僧に封印された」

貞子「ある思いとともにね」

恭子「・・・」

貞子「この石には、‘‘赦しの神’’が奉られている」

貞子「邪気、といえばいいのかしら。赦しの神は、それを吸いとってくれた」

貞子「でも、もう限界ね」

恭子「お姉ちゃん・・・?」

貞子「戒めを解かれた以上、ここにはいられない」

貞子「人を喰らった。その事実に従えば、地獄に堕ちるのが道理よ」
48:2016/07/28(木) 23:08:21.818 ID:oEcb0Pcq0.net
貞子「お迎えが来たようね・・・」

男「待ってくれ!!」

恭子「男さん・・・?」
50:2016/07/28(木) 23:12:37.781 ID:oEcb0Pcq0.net
男「お姉さん、恭子を・・・俺にください!!」

男「恭子が・・・霊でも、俺、恭子を幸せにしますから!!」

貞子「・・・成仏は、霊としての正解」

男「・・・っ」

貞子「でも、正解すれば幸せとは限らないわ」

貞子「姉として願うのは、妹の幸せ」

貞子「男さん。恭子をー」
パアアアアア
よろしく、ね。

恭子「・・・っ」ポロポロ

男「お姉さん・・・俺、絶対恭子を・・・っ」ポロ
51:2016/07/28(木) 23:17:37.775 ID:oEcb0Pcq0.net
男「恭子」

恭子「・・・はい」

男「受け取ってくれ。お前のために買ったんだ」

恭子「指輪・・・ですか・・・?」

男「ああ」

恭子「で・・・ですが、私に人としての幸せを望む権利なんて・・・」

恭子「それに、私では、男さんに・・・何もしてあげられません」

男「恭子、俺には。お前がいてくれるだけで幸せなんだ」

男「頼むよ。ずっと、一緒にいてくれ」

恭子ポロポロ「・・・っ・・・・・・はいっ。男さん」ニコッ

男「ありがとう」ダキッ
53:2016/07/28(木) 23:20:06.277 ID:oEcb0Pcq0.net
男「よう、友!」

友「お、おう」

男「今日いい天気だな!!」

友「いやまあ晴れてるけど・・・お前、どうした?」

男「なんでもねーよ!はははは!!」

友「・・・?」
54:2016/07/28(木) 23:23:35.597 ID:oEcb0Pcq0.net
男「恭子、ただいま!」

恭子「おかえりなさいです」バリバリ

男「今日学校でさ・・・ー」

恭子「そうなんですか?・・・はい。あははっ」

・・・
・・・・
55:2016/07/28(木) 23:24:48.532 ID:oEcb0Pcq0.net
男「ただいまー」

男「恭子?・・・恭子っ!!」

男「恭子、恭子!どうしたんだ!?」

恭子「・・・ごめんなさい、男さん・・・だるくて・・・」

男「・・・大丈夫か・・・?」

恭子「もしかしたら・・・テレビ・・・つけてください」

男「あ・・・ああ!」ポチ

男「・・・!?井戸の光景に・・・ノイズが・・・」

恭子「やっぱり・・・」

男「・・・どういう事・・・だよ・・・?」


恭子「ビデオテープが、劣化してるんです・・・」
56:2016/07/28(木) 23:26:57.333 ID:oEcb0Pcq0.net
男「!?」

恭子「ずっと、ビデオテープは回しっぱなしでしたよね」

恭子「私にとって、あの井戸は力の根源で・・・あれが無くなると・・・」

男「消える・・・だと・・・」

男「そんなん・・・認められるかよ!!!」

男「嫌だ・・・嫌だよ!!」

恭子「・・・ごめんなさい、男さん・・・約束守れないかもしれません・・・」

恭子「指輪・・・せっかくもらったのに・・・無駄に・・・」

男「ばかなこと言うな!!」
57:2016/07/28(木) 23:28:31.786 ID:oEcb0Pcq0.net
男「そうだ・・・そうだよ!修理すれば、また・・・」

恭子「無理ですよ・・・」

恭子「このビデオは、データとして、じゃなく」

恭子「私の存在がデータに誤認識をあたえ、映像を映しています」

恭子「・・・映像が消えれば、私も消えてしまいます」

男「何で・・・なんだよ、それ・・・」
58:2016/07/28(木) 23:29:30.095 ID:oEcb0Pcq0.net
男「他のビデオテープに引っ越すのは・・・」

恭子「もう、そんな力残ってません・・・」

恭子「テープは・・・あとどのくらいもちそうですか・・・?」



男「まだ・・・確かにノイズは走ってるけど・・・大丈夫だよ!!」

恭子「そうですか・・・ありがとうございます」
59:2016/07/28(木) 23:30:39.464 ID:oEcb0Pcq0.net
男(テレビに映る映像は、日に日に劣化している)
男(すでに、ほとんど砂嵐で、今にも消えてしまいそうだった)


恭子「学校、いかなくて大丈夫なんですか・・・?」

男「・・・ああ」

恭子「でも・・・さぼっちゃだめですよ、男さん」

男「・・・」

恭子「・・・男さん、男さんにはいつも感謝してばかりでした」

恭子「お話しましょう、男さん。もう、耳もよく聞こえないけど・・・」

男「・・・ああ・・・そうだな、恭子。楽しい話をしよう」
60:2016/07/28(木) 23:31:14.262 ID:oEcb0Pcq0.net
恭子「覚えてますか?あのときだって、男さんは・・・」

男「ああ、そうだったな・・・」

恭子「私、昔住んでた家での話なんですけどね・・・」

男「あはは・・・それもそうだな」
61:2016/07/28(木) 23:33:41.898 ID:oEcb0Pcq0.net
男(もう、映像が途切れ途切れに見えるだけだ)

男(・・・諦めたくなんかない)


恭子「男さん、そこに・・・います、か・・・」

男「ああっ、いるよ!ここだ、ここにいる!!」

恭子「手・・・握ってくれてるんですね。ありがと・・・うございます・・・」

男「恭子っ・・・!!」

恭子「男さんと一緒に食べたコンソメ・・・とても美味しかったです・・・」

恭子「また、食べたいな・・・」

男「待ってろ!すぐに、すぐ買ってきて・・・!!」

恭子「お姉ちゃんの時も、男さんは、必死になってくれて・・・」

恭子「指輪・・・とても嬉しくて・・・」

恭子「一緒に、もっと、楽しい事を・・・」

男「ああ!!一緒に、一緒にな!そうだ、遊園地とか行きたいな、恭子・・・恭子っ・・・」

恭子「ありがとうございました・・・男さん」

男「過去形にすんなよっ・・・これからも・・・二人でっ・・・!!」
62:2016/07/28(木) 23:34:55.236 ID:oEcb0Pcq0.net
恭子「・・・男さん」

恭子「私のこと、忘れないで欲しいです・・・」

男「忘れるわけねえだろ!!なこと言うな!!!」

恭子「幸せに、なってくださいね・・・」

男「嫌だよ・・・お前がいないと・・・俺・・・!!!!」

恭子「ありがとうございました・・・さよならです」

男「恭子・・・!!」ポロポロ

恭子「なかないで。男さん・・・」スッ・・・

男「恭子・・・恭子おお!!!」

男さん、ずっと、私は側に・・・
63:2016/07/28(木) 23:35:22.624 ID:oEcb0Pcq0.net
男「・・・恭子、行ってくるよ」

男(恭子の死・・・消失から2年。就職に成功し、俺は仕事に出る)

男「・・・」

男(恭子に、笑われないように。今日も死んだように働き、家に帰り)

男(いつか、また会える事を信じて)
64:2016/07/28(木) 23:35:46.988 ID:oEcb0Pcq0.net
男「ではでは、これにて終了となります!!」
恭子「長々と、ありがとうございました」
貞子「ちなみに、私たちは3姉妹よ。妹の綾子に会ったらよろしくね!!」
男・恭子・貞子・俺「では、ありがとうございました!!」
男・恭子・貞子「って、何で俺(君)が!?」



end,
65:2016/07/28(木) 23:38:56.457 ID:DMk06BPr0.net
おもしろかった
gj
66:2016/07/28(木) 23:40:36.655 ID:oEcb0Pcq0.net
>>65
ごめんなさい、レス付いてちょっと感動してます
ほんとに読んでくださったのか疑ってるレベルです、ありがとうございます
友「俺さ・・・呪いのビデオ?ってやつゲットしたんさ」男「なんだそれ」 ー完全版
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1469710450