予備校「さぁ、気持ちを一新して三浪目行くか、それとも就職するか！」

企業「ここが見どころですねー。ぜひ大学を押さえてから来てほしいものです。」

観客席（世間の目）ざわざわ……

予備校「おおっとぉ、次はまた受験生の打席だというのに、受験生が出てきませぇん！　どうしたのでしょうか？」
企業「これは、ボイコットですねえ」
予備校「ま・さ・か・の試合（人生）放棄かあああぁああ！！？」
予備校「決着はついてしまったのでしょうか」
企業「いや、まだです」

予備校「おおっとぉ、ベンチで監督と受験生が話し合っているようですねぇ」

受験生「もう無理、しんどい……何もできない」
監督（カーチャン）「何言ってるの！？　ここで終えたら何もかもおしまいじゃない！」
受験生「俺は、もう無理なんだ、さっきの打席、実はボール球もあったのに、全力で空振りしたんだ。
　　　　　俺にはもう、簡単な問題と難問を見分けることもできないんだ……」


監督「もう学歴はいいわ！　とにかく、就職をして試合を続けなさい！」

予備校「必死の叫びです！　この声は、受験生に届くのかあ！？」
企業「しかし、大学に行く道を捨てましたか……これは厳しい試合になりそうです」

受験生「働いたら負けかと思ってる」

監督「じゃあどうするのよ！」

受験生「替えの選手とかいないの？」

監督「いないわ、ここはあなたのスタジアムなのよ！！」

予備校「ここで、受験生選手の戦績を見てみましょう」

企業「興味深いです」

予備校「レポーターの、姉さん？」

姉「はい、姉です！　まずは小学生時代ですが、成績抜群で、運動もでき、非の打ち所がないようでした」

企業「それで？」

姉「中学に入ってからも、好成績を維持。しかしそれは、全て一夜漬けだったのです」

予備校「ああ～」

姉「歴史は、最初の頃は90点台をマーク！　しかし二学期になり、暗記範囲が増えると面白いように
　　成績が悪化！」

企業「それでも、一夜漬けは治らなかった？」

姉「その通りなんです企業さん。成績悪化を自覚していながら、努力は全くしなかったんです」

なんかこのスレ見てると息苦しくなってくるんですが…

やめてよ

姉「数学に関しては、二次関数のグラフが出た時点でお手上げ、バットを振らなくなってしまいました」

姉「本人曰く、「あのカーブは早すぎる」だそうです」

姉「そして理科系科目、なんと、生物のみを勉強していました！」

企業「理科を一科目のみだって？　ちょっと信じられないなあ」

予備校「しかも生物というところから、計算からの逃げの姿勢が見て取れます」

企業「練習時間は、その頃増えていましたか？」

姉「いいえ、減少するばかりです！」

予備校「なぜ彼は、危機感を持たなかったのでしょう？」

姉「勉強しなくても、国語だけは出来たからです。それが、彼に無勉で行けるという安心感を与えたのです」


ごめん、タイピングメチャ遅い、そしてこっからしばらく過去編になる。嫌だったらそっ閉じして　　

予備校「各科目のできを、VTRで振り返ってみましょう」

企業「センター試験ですね？」

国語

受験生「余裕www　現文簡単すぎわろちwww　え？　和歌？」

受験生「ちょっと待って、現文の選択肢が全部正解に見える」

受験生「うわあああ！！！」

進研ゼミの漫画に使えそうだな

日本史

受験生「前日にマインドマップ作ったし余裕www　え？　東アジアの歴史？」

受験生「おいおい、待てよ。この科目日本史だぜ！？　外国のことなんて勉強してるわけねえだろうが……なあ……？」

受験生「うわあああああ！！！！！」

英語

受験生「俺、英語できっからwww　余裕余裕」

受験生「！？　このアクセント、全部一緒だからwww　ったく、大学センターがわのみすかよっ、チッ」

受験生「文法は……　問題ない。問３のディベート問題も、問題ない」

受験生「問四の長文は飛ばして、え？　問五は『同じ状況について話しています？』　どこがだよwww」

受験生「あ！　長文まで解く時間がない！」

受験生「うわあああああ！！！！！」

リスニング

受験生「なんて言ってるかわからん、っていうか今何問目なの？」

隣「ズズーッ」（鼻をかむ）

受験生「うわあああああ！！！！！」

二日目

受験生「今日の朝刊に載ってた答えを見てしまった……」ﾎﾞｰｾﾞﾝ

数学

受験生「好きな数字を書いて当てよう！　ロト6！」

受験生「うわああああああ！！！」

生物1

受験生「暗記だけだから……暗記だけだから……」

受験生「遺伝？　筋肉の振動速度？」

受験生「うわああああ！！！！！」

予備校「以上、ハイライトでした」

企業「……ハァ」

予備校「ここまでご覧になって、いかがですか？」

企業「センターレベルもまともにできない人間なんて、企業は求めていませんよ」

予備校「ですよねぇ～(笑)」

企業「……帰っていいですか？」

予備校「待ってください、試合が終わるまではいてください！」

監督「とにかく、もう一回ちゃんと考えなさい！　受験するか、就職するかしないと、もう勘当します！」

受験生「もう一回、打席に立つよ……」

予備校「おおっとお！　受験生がベンチから出てきました！」

観客「……」

予備校「誰も彼に拍手を送りませんねえ」

企業「当然です」

見てる人いる？　

受験生「……」

予備校「慎重な面持ちで、打席に立ちます……」ｺﾞｸ

予備校「就職と、浪人どちらを選ぶのでしょうか……」

受験生「はっきり言っとくが……俺は、四浪する！」

ピッチャー（大学）「！」

予備校「視聴者の皆様！　お聴きいただけたでしょうか！　四浪です！　四浪すると宣言いたしましたぁ！」

予備校「第一球を、投げます！」

受験生「三ヶ月で、MARCHは、」ｺﾞｵｵｫｫｫ

受験生「無理！」ｶｧﾝ

予備校「当てた！　当てました！」

企業「かろうじてバットの先に、という感じですね。　ファールです」

予備校「続いて第二球！」

受験生「生物にも、計算は……」ゴォォォォ

受験生「ある！」ｶｧﾝ

予備校「またファールだ！」

企業「徐々に問題の中心点を捉えようとしています、いいですねえ」

ピッチャー（くそ、なんだこいつ……今までとは、全く違う……）

ピッチャー（ここは、この球で！）

キャッチャー「ﾊﾟｼｯ」

審判「ボール！」

予備校「追い込まれても冷静さを欠いていませんね！」

予備校「第四球目です」

ピッチャー（俺の剛速球、しかもお前の得意な現文で仕留めてやる！）

予備校「投げたあ！」

企業「こっ、これはっ！」

予備校「なんというスピンでしょう！　まるでスピンアスピン！」

企業「これを打ち返すのは不可能ですね」

ピッチャー（これでお前のプライドもズタズタだぜ！）

受験生「俺は、絶対にぃ、」ｽﾋﾟﾝｽﾋﾟﾝｽﾋﾟﾝ

受験生「諦めない！」ｶｺﾝ

予備校「おおっと転がったあ！　ゴロだ！」

受験生「ダメか……？」

予備校「受験生必死に走る！　間に合うか！？」

予備校「ピッチャーおちついたさばきでいちるいへおくって……」

予備校「おおっと、少し送球がそれたあ！」

企業「ファーストも、落ち着けば取れるとは思いますが……」

予備校「受験生必死のスライディング！」

受験生「間に合ええええぇぇぇぇぇ！」ｽﾞｻﾞｰ

…………























審判「OUTOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO！！！！！！！！！！！！！」




予備校「アウト！　アウトです！受験生、四浪失敗いいいいいいぃぃぃぃぃ！！」

ワロタｗｗｗ

まさかのOUTwww

予備校「いやー、企業さん、どうでしたか、今回の試合を見て」

企業「4浪人目は真面目に頑張ったんですがねぇ、時すでに遅し、という感じですかね、ハハハハハ(笑)」

予備校「是非とも、これから受験をされる方にはこういうことがないようにしてもらいたいですね(笑)」

予備校「それでは今日の放送はここまでで……！？　ちょ、ちょっと待ってください！！」

予備校「審判たちが集まって、何やら話しています」

企業「！？　どうしたんだ？　まさか、五浪するわけじゃあるまいし(笑)」

予備校「主審がマイクを取って、ただいまのプレーの説明が行われます！」


主審「ただいまのプレーについて説明いたします、えー、先ほどの、ゴロがヒットになるかどうかですが、
　　　今回受験生が受けた志望校の試験の採点結果、受験生が選択しなかった科目の平均点のみ非常に高かったので、
　　　これを考慮し、選択科目の得点調整を行った結果、……受験生を志望大合格とします！」


予備校「合格っ！　合格ですっ！　ついに、ついに受験生、合格を手にしましたあ！！！！！！」

企業「いやー、見上げた根性だ。あっぱれだよ！」

予備校「間もなくヒ－ローインタビューが始まる模様です！　え？　時間がない？　そうですか、それでは今日の放送はここまでとします、
　　　　ご視聴ありがとうございました！　明日のこの時間は、『ニートの株取引戦』でお会いしましょう！　さようなら！」


最後に、カメラが写したのは――

受験生の、屈託のない笑顔だった……　　　


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　完

つーことでおわりです

タイピング遅くてごめんね

>>1、乗っ取ってごめん、でも楽しかったwww

くぅ～　しようかと思ったけど似たようなのいっぱいあるし
これで終わり　応援してくれたみんなありがとう！

じゃあ、お休み！



ちなみに俺は浪人せずにFラン行きました

おつ

これはおもしろかった