1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:13:22.51 ID:RQStbuba0
東京都足立区、閑静な住宅街にある

築八年の一軒家 ここが日本でトップクラスの

プロフリーター>>1の住処だ

表舞台では決して語られることの無い

フリーター業界の真実を求め我々はプロフリーター>>1

の一日を追った

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:13:54.70 ID:RQStbuba0
午前三時、まだ外は薄暗いこの時間に>>1は起床する

ナ「朝早いですね」

>>1「仕事がたくさんありますし、この時間帯に起きなきゃ
  間に合わないんです」

ナ「アルバイトですか?」

>>1「いや、バイトは午後一時からです」

ナ「では仕事とは?」

>>1「撮り溜めたアニメを見ることです、えっと今日は……」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:13:57.18 ID:w6AkMupL0
うむ

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:14:28.34 ID:RQStbuba0
我々と会話している間も>>1は作業を止めない、これもプロの成せる「業」
というものだろう

>>1「おっ、このシーンいいな」

>>1「作画悪いな……」

アニメを鑑賞してる間>>1は絶えず一人言を呟く、黙って
鑑賞してると寂しいからという理由らしい

>>1「録画なので実況にも参加できませんし、一人言を喋って
  ないと気分が乗らないんです」

>>1はかつて録画派ではなく生で見て実況に参加する派だった
らしい、この行為もその名残なのだろう

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:15:01.32 ID:RQStbuba0
>>1「ふぅ……終わった」

>>1はテレビを消し机に向かう

ナ「これから何を」

>>1「2chの巡回を、これも仕事の一つです」

かつてプロニートを志していた>>1、この行為もまたそのころの名残なのか

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:15:32.95 ID:RQStbuba0
ナ「何故プロニートの道を諦めたのですか?」

>>1「んー……簡単に言えば僕には険しすぎる道だった、そう言うことなのかな、
  なんて言うかプロニート業界って下手したらプロフリーター業界より厳しい
  世界なんですよ、まずお金ですよね。自分の好きなものが買えない、だから
  他の人にねだるしかない、それが僕には辛くて」

ナ「だからこの業界に?」

>>1「だからってフリーター業界が簡単ってわけでは無いですよ、僕も今の地位を手に入れる
  ためたくさんの時間がかかりましたし」

そう語る>>1の目は険しい

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:16:24.67 ID:RQStbuba0
>>1「よくいるじゃないですか俺休日ニートでツレーとか、俺マジ学生フリーター
  だはwとか、僕そういう奴ら許せないんですよ、お前らはプロニートや
  プロフリーターの辛さがわかってそれをいってるのか、と。だから今日も
  ニートやフリーターのふりしてる厨房や工房共を2chで叩いてるんです、
  正直言って不愉快ですよね、プロフリーターやプロニートの方々
  に失礼ですし」

決して甘くないプロフリーターの道、彼ら中学正や高校正がこの茨の道に
迷い込まないよう某大型掲示板で警鐘を鳴らすのも>>1の仕事の一つ
だそうだ

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:17:02.41 ID:RQStbuba0
静かな室内にキーを叩く音が聞こえる

ナ「ずいぶんと古いパソコンを使ってますね」

>>1「ああ、これですかNEC社製のノートパソコンです2004年製だったかな……」

ナ「買い換えないんですか?」

>>1「そんなお金が有ったら趣味に使いますよ、このパソコンも親戚から
  ただで譲ってもらったものですし」

>>1はこのパソコンを自分で修理しながら7年使ってるらしい

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:17:39.65 ID:RQStbuba0
>>1「ものは長く使うフリーターと言うより人間の基本ですよ、おっコイツ
  工房のくせしてフリーター気取ってる、「おまえみたいな工房ははよ
  明日の授業の用意して寝ろ」っと……」

時刻は六時、>>1はノートパソコンを閉じ背伸びをする

>>1「ふぅ……終わった」

>>1は立ち上がり部屋を出る

ナ「何処に行くんですか?」

>>1「いや、朝食を食べに一階の方に、フリーターなりかけの頃はよく
  朝食を抜いてました、あの頃の僕はまだまだ素人でしたね」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:18:58.37 ID:RQStbuba0
台所につくと>>1は懐からiPhone3Gを取り出した

ナ「これまた古いiPhoneですね」

>>1「ハハハ……よく同じことを言われます」

>>1はiPhoneで2chを見ながら朝食の準備をする、その
手さばきに迷いは無い

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:20:32.98 ID:RQStbuba0
十五分後朝食が完成した

>>1「今日の朝食はBLTサンドとコーヒーです、よかったら皆さんも召し上がって
  ください」

あの短時間で我々と会話しなおかつiPhoneを弄ってる状況で我々スタッフの
分まで用意したと言うのか、流石プロフリーターだ

>>1「僕、フリーターになりかけの頃、結構無茶しまして、その頃の名残ですかね……」

>>1は目を細めそうかたる、

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:22:18.72 ID:RQStbuba0
>>1「あの頃は毎日バイトしてました、休む時間も無いくらいに。それで少し体と心を
  壊してしまって……」

唐突に過去を語りだす>>1、我々スタッフは食べることを止め>>1の言葉に
耳を傾ける

>>1「元々ニートでしたしメンタルもそんな強くないです、今考えれば心と体壊したのも
  当たり前ですよね、それで結局の残ったのはお金だけでした」

当時>>1は三箇所でアルバイトをしていたらしい

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:23:57.56 ID:RQStbuba0
>>1「でもそんな僕を救ってくれたものがあります」

ナ「それは?」

>>1「プリキュアです」

ナ「なるほど……」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:25:04.64 ID:RQStbuba0
>>1「一般的に見れば気持ち悪いと思いますよ、僕なんかが見てれば。でも「プリキュア」
  が僕を救ってくれたのは事実ですし」

ナ「救ってくれたと言うのは?」

>>1「体を壊して一ヶ月くらいたった頃かな、テレビを見てたんです、それで偶然「スイートプリキュア」
  がやっていて……見てて泣きました、こんないい作品を今まで見てなかったのか、と」

そう語る>>1の目は輝いていた

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:26:52.92 ID:RQStbuba0
午前六時半、>>1と我々は朝食を食い終わり部屋に戻る

ナ「次は何を?」

>>1「これです」

>>1は本棚から何かを持ってきた

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:28:26.19 ID:RQStbuba0
ナ「これは?」

>>1「スイートプリキュアのブルーレイです」

ナ「……」

>>1「ちょっと引かないでくださいよwww」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:30:15.30 ID:kaDgTVPD0
早くバイト行けよ

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:30:16.41 ID:RQStbuba0
>>1はノートパソコンにディスクをセットする。このノートパソコン
の光学ドライブも自分で修理したらしい

ナ「楽しいですか?」

>>1「しっ!これから始まりますんで」

>>1は我々を諌める

>>1「エレンたんんんんっんんんんん!!!!ぶひいぃぃぃいぃぃ」

>>1はとても楽しそうだ

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:34:15.55 ID:RQStbuba0
三時間が経過した>>1はようやく視聴をやめた
>>1は唐突にまた語りだした

>>1「一言にフリーターと言ってもいろんな種類があるんですよ」

ナ「種類?」

>>1「そう、まず僕たちのようにバイトを少しして好きなように生きてる
  ライトフリーター」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:37:00.36 ID:RQStbuba0
ナ「ライト…ですか」

>>1「そして過去の僕のように働きまくっている人達を
  ヘビーフリーター、半引きこもり半フリーターのような
  人たちをクロスフリーター」

ナ「なるほど」

>>1「僕は大体経験しましたよ三つとも」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:38:29.29 ID:a+HUGvyF0
今のとこプロらしさが光るとこがないな

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:39:38.46 ID:d2yxSYCM0
はよバイトいけよ

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:39:54.31 ID:RQStbuba0
>>1「まあこれは僕が勝手に付けたものですけどね」

フリーターと言っても様々な種類がある、一般人
である我々にとってそれは知りようの無い事実だった

>>1「一般のかたにとってフリーターなんて物は
  正社員の下位互換ですし」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:42:01.79 ID:RQStbuba0
>>1「だから中々理解されませんよ、そこがプロフリーター
  の辛いとこですね」

>>1の言葉にカメラマンの西野が頷く
彼もかつてプロフリーターを志して敗れた
らしい

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:43:33.66 ID:RQStbuba0
>>1が再びパソコンに向かおうとする時
唐突にドアが開かれた

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:46:45.43 ID:RQStbuba0
J( 'ー`)し「あきら、パート言ってくるわね」

>>1「ノックしろって言ってんじゃねーか!!!いつも!!!」

>>1が唐突に怒鳴り始めた、我々と接する態度とは大違いだ
我々は>>1の豹変振りに少しばかり驚く

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:50:18.82 ID:RQStbuba0
J( 'ー`)し「ハイハイわかったわかった」

>>1「っち……たく……」

扉が閉まる

ナ「今のは?」

>>1「ああ……母親です」

ナ「いつもそんな怖い態度で?」

さっきの豹変振りが嘘のように我々に接してくる

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:52:27.31 ID:RQStbuba0
>>1「ついね……キツくあたってしまうんですよ、
  僕の趣味が気に食わないみたいでよく衝突するんです」

ナ「趣味ですか?」

>>1「プリキュアです」

ナ「ああ……」

我々は少し>>1の母親に同情した

50: ◆2zE8WBCmEA 2013/11/11(月) 13:53:13.40 ID:CfFFejf+0
あきらwww

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:54:04.16 ID:V6kgik2m0
あきらはプリキュア好きなんか

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:55:41.12 ID:RQStbuba0
時刻は十時

>>1「さて…そろそろ出かけるか……」

>>1がおもむろに立ち上がる

ナ「何処に出かけるんですか?」

>>1「一人カラオケです」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 13:58:21.68 ID:RQStbuba0
ナ「恥ずかしくないんですか?」

>>1「いやwwwもう慣れですよ慣れ、好奇の目にさらされるのは
  慣れてますからwww」

口元は笑っているが>>1の目は笑っていない
おそらく過去に何かあったのだろう

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:01:06.23 ID:RQStbuba0
自宅か徒歩二十分、竹ノ塚の駅前に>>1行きつけのカラオケ
店がある

店員「あっ!アキラさん、今日も着ましたか」

>>1「来ちゃいましたwww」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:04:10.34 ID:RQStbuba0
ナ「随分店員と親しいですね」

>>1「何回も来てますし、そりゃこうなりますよ、あっいつもの部屋で」

店員「了解!」

このように行きつけのカラオケ店を作っておくこと
これは重要なことだと>>1語る

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:07:53.41 ID:RQStbuba0
>>1「プライベートな時間をなるべく多くとる、これは結構
  重要なんです」

そう語りながら>>1は階段を上る

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:12:04.58 ID:RQStbuba0
>>1「少しでも好きなことをしたいだからその為には
  無駄な時間を節約する、さっきの店員B君の会話だって
  三十秒で終わりました、でもこれが常連で無かったら
  二分はかかってるでしょう」

確かに我々テレビ業界にも同じことが言える
テレビのプロである我々、フリーターのプロである>>1
やはりプロ同士どこか繋がってる部分があるというのか

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:14:56.52 ID:RQStbuba0
そんな会話をしている内に部屋に着く

>>1「さて…まず初めは……」

>>1は慣れた手つきで曲を選択する
その表情はプロの表情その物だ

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:17:19.02 ID:RQStbuba0
>>1「……っと」ピッ

>>1が最初に選択した曲は初代プリキュアのOPだった

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:17:50.69 ID:RFwWHeJV0
プリッキュア♪ プリッキュア♪

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:19:19.46 ID:RQStbuba0
西野「まさかこれから全シリーズのOP歌うつもりですか」

カメラマンの西野が>>1にそう尋ねる

>>1「勿論、西野さんもよかったら」

70: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 2013/11/11(月) 14:19:49.17 ID:+zB+kacW0
(´;ω;`)ブワッ

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:22:11.91 ID:RQStbuba0
西野「喜んで!」

カメラマン西野は嬉しそうに頷く、実は先ほど彼は
>>1が我々にプリキュアの良さを説いているときに
ずっと頷いていた、やはりフリーター同士何か
つながりがあるのだろうか

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:24:11.41 ID:RQStbuba0
楽しそうな二人を見て我々は何故か心が温まった

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:27:51.43 ID:RQStbuba0
プルルルルル

一時間が経ち、楽しかった時間にも終わりが訪れる

>>1「そろそろ行きましょうか」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:31:19.79 ID:RQStbuba0
>>1は部屋を出る

ナ「これから何処に?」

>>1「とりあえず図書館に行こうかと」

図書館とはまた意外だ

ナ「になか借りるんですか?」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:34:17.89 ID:RQStbuba0
>>1「いいえこの本を読もうかと」

そう言うと>>1はポケットからなにやら文庫本を取り出す

>>1「たったひとつの冴えたやりかた」

なにやらライトノベル臭がする題名だ

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:37:03.75 ID:RQStbuba0
>>1「最近僕SF小説に凝っていまして」

プリキュアにはまっている>>1からは考えられない
ような言葉が飛び出す

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:39:29.85 ID:RQStbuba0
>>1「あっ館内は撮影禁止なので」

我々を止める>>1、マナーを守る、やはりこれもプロフリーター
の成せる「業」の一つなのか

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:44:55.49 ID:RQStbuba0
時刻は十二時五十分、なにやら>>1が慌てて外に
飛び出してきた

>>1「ちょっとまずいですね」

ナ「どうかしましたか?」

>>1「一時からバイトなんです、僕」

ナ「あっ……」

この図書館から>>1の自宅まで歩いて五分、そして
>>1のバイト先まで歩いて七分、どうあがいても少し
ばかり遅れてしまう

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:47:14.53 ID:RQStbuba0
>>1「ちょっと走りましょう」

>>1が駆け出す、それに習い我々も走り出す

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 14:50:45.34 ID:6tl/0WQA0
>>83
プロならバイトの時間守れよ

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:02:05.68 ID:RQStbuba0
三分後>>1の自宅に着く、すると>>1はなにやら
iPhoneを取り出して画面を見つめる

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:04:08.43 ID:RQStbuba0
ナ「何してるんですか?」

>>1「いや……エレンちゃんの画像みて落ち着こうと」

ナ「時間は大丈夫ですか?」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:07:15.28 ID:RQStbuba0
>>1「そうですね、急がないと」

>>1は部屋にあった作業着を着て部屋を出る

ナ「随分余裕が有りますね」

>>1「ん、もう諦めました」

諦める、>>1らしくない言葉だ

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:10:24.35 ID:RQStbuba0
>>1「普段僕は比較的真面目にバイトしてますから
多少は許されるはずです」

そこまで計算しての行動だったらしい、
流石プロフリーター>>1


100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:14:22.09 ID:RQStbuba0
一時十分、>>1のバイト先に到着する

>>1「遅れてすいません」

先輩「気を付けろよ」

>>1「っす……」

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:18:36.75 ID:RQStbuba0
>>1「どうです、怒られなかったでしょ」

>>1タイムカードを打ちながらそう呟く、普段真面目にしていると
問題を起こしてもそれほど怒られない、
>>1が高校時代に学んだ技術らしい。

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:21:18.78 ID:RQStbuba0
因みに>>1が働いているのはとある町工場
おもな作業は工場内の清掃と鉄板を加工
することだ

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:27:55.21 ID:RQStbuba0
>>1「先輩今日は何を」

先輩「んー……今日はちょっと夕方に鉄板を加工
   する作業が有るだけだから……そこらへん掃除
   しといて」

>>1「ういっす」ニヤリ

>>1が何やら怪しげな笑みを浮かべる、一体なにを
考えているのだろうか

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:29:11.04 ID:RQStbuba0
先輩「じゃあ上にいるから」

>>1「うーっす」

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:33:52.98 ID:RQStbuba0
>>1「じゃあ掃除しますか」

ナ「何か企んでます?」

>>1「いや……」スッ

>>1ポケットからスマホを取り出した、今は仕事中ではないか
いったい何をしているのだろうか

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:36:38.23 ID:RQStbuba0
ナ「何してるんですか?」

>>1「いや、ちょっとアマゾンを徘徊しようかと」

ナ「今仕事中じゃないんですか?」

我々はそう尋ねる

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:43:34.63 ID:RQStbuba0
>>1「そうですけど」

>>1は迷い無くそう答えた

>>1「仕事中にどれだけサボれるか、僕はその限界に常に
   挑戦しているんです。かつて僕は真面目に働きすぎて
   心と体を壊しました、その時僕は悟ったんです
   この業界、真面目にやった奴が死ぬ、って」

そう答えた>>1の瞳に光が無かった


  

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:44:20.49 ID:QlsrzqRU0
一理あるな

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 15:47:11.07 ID:RFwWHeJV0
いや、ねえよ

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:00:01.01 ID:O7nM/jq+0
これ放送されたらバイトクビだよな

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:12:57.04 ID:RQStbuba0
彼らは一体何処に向かうのだろう
一抹の不安を覚えながら我々スタッフ
はバイトが終わったあとのスケジュール
の打ち合わせをすることにした
 

      ~CMいん~

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:30:27.39 ID:RQStbuba0
             ~CMアウト~

>>1「ん……ちょっと静かに……」

すると>>1が唐突に声のトーンを下げ始めた

>>1「聞こえますかこの足音……まずいな、予定より早い……」

ナ「どうかしましたか?」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:34:04.48 ID:RQStbuba0
>>1「先輩が降りてきます、みなさん撮影に戻ってください
  豊島さんはそちらに……」

突然指示を取り始める>>1、このような突然の状況にも落ち着いて
対応できる、流石プロフリーター、熟練の技が光る

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:39:38.83 ID:RQStbuba0
三十秒がたった、今>>1は箒を手に取り
床を掃いている、何処からどう見ても>>1
が真面目に掃除してるようにしか見えない

先輩「おう、がんばってるな」

先輩が降りてきた、>>1が降りてくると
言った三十二秒後だった

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:43:31.68 ID:RQStbuba0
先輩「じゃあ作業はじめるぞ」

>>1「うーっす」

先ほどの掃除とは打って変わって真面目
に作業を始める>>1、切り替えの仕方も
プロ級だ

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:50:14.46 ID:RQStbuba0
作業は七時まで続いた、その間>>1
指定された作業をそつなくこなした

>>1「お疲れサまっしたー」

>>1が軽い挨拶をしながらタイムカードを押す

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:56:08.26 ID:RQStbuba0
>>1「ふぅ疲れた……」

ナ「これから家に帰って何をするんです?」

>>1「うーん……とりあえず夕食を食べます」

ナ「そういえば昼食食べてませんでしたね」

我々は先ほどから疑問に思っていたことを聞いた
朝の会話で食事の大切さを話していた>>1が昼食
を抜くのどうもはおかしい

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 16:59:41.17 ID:RQStbuba0
>>1「食べましたよ」

ナ「えっ……」

我々スタッフの間に衝撃が走る、どこか撮り逃した
と言うのか、

笹本「西野、お前取り逃がしたか」

西野「いえ、そんなはずは……」

ADがカメラマンに問い詰める

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:08:31.16 ID:RQStbuba0
>>1「いやいやこれですよ、これ」

>>1が懐から何か袋のような物を取り出した
よく見るとそれはウィダインゼリーの容器だった

ナ「いつの間に……」

>>1「僕たちライトフリーターの永遠の課題、それは
  先ほども言いましたが、いかに自分の好きな
  ことが出きる時間を確保できるか、です」

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:14:42.32 ID:RQStbuba0
>>1「そのため無駄な時間をできるだけ短縮
   する、この技術がライトフリーターは必要な
   んです。逆にヘビーフリーターの場合はいかに 
   長く働き、稼ぐかが課題」

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:18:25.51 ID:RQStbuba0
>>1「だから僕たちライトと過去の僕、ヘビーは対極
   の存在なんです」

ナ「なるほど」

>>1「何だろう、過去の自分に対する反逆……なのかな」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:20:25.83 ID:RQStbuba0
月の光を浴びながら過去を語る>>1
その背中は少し逞しく感じた

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:24:42.19 ID:RQStbuba0
>>1「ふぅ……着いた」

二十分後自宅に到着する

>>1「とりあえず夜ご飯か」

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:30:25.83 ID:RQStbuba0
>>1は台所に向かう

ナ「料理は得意なんですか?」

>>1「まあある程度」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:36:10.04 ID:RQStbuba0
>>1「元々プロニート志望だったので、基本ニートは料理スキル
  が高いからよく練習しました

かつてプロニートを志していた頃に培った技術
がここにも生きているというのだから驚きだ

我々と会話してる間も着々と料理の準備をする>>1
そのその動きに一切の迷いは無い

157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:37:56.82 ID:k7t8+JL10
J( 'ー`)しは飯作ってくれないのかよアキラ

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:41:27.20 ID:RQStbuba0
>>1「今夜は豪勢にステはーキと行きましょう、勿論皆さんの分もつくりますよ」

161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:47:43.31 ID:RQStbuba0
一時間が経った頃>>1が台所から料理をはこんで
きた

旨そうな匂いがリビングに充満する

>>1「安い肉ですけど、食べれないことは無いんで」

そう言いながら我々スタッフに料理を差し出す>>1

西野「うぉ、ウマそー」

>>1「それでは皆さんどうぞ召し上がれ」

162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 17:56:08.69 ID:RQStbuba0
ステーキの味は中々の物だった、自分で得意だと
言っただけもことは有る。

豊島「旨いですね」

>>1「有難うございます」ピコリン

唐突に>>1のスマホが通知音を出す

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:20:59.40 ID:RQStbuba0
>>1「っと……」

>>1がスマホを取り出す

ナ「なにかあったんですか?」

>>1「いや高校時代の数少ないオタク友達ですよ
  今は大企業に勤めていて、近ヶ結婚するらしいです」

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:29:50.87 ID:aonlsudc0
結婚式…金の掛かるイベントだな

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:31:22.62 ID:RQStbuba0
>>1「あいつもついに結婚か……」

心なしか>>1は少し寂しそうだ

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:33:56.45 ID:RQStbuba0
時刻は九時、>>1と我々は夕食を食べ終え
>>1の自室にやってきた。

>>1「ガスガンの手入れでもするか……」

そういうと>>1は棚からガスガンを取り出す

ナ「サバゲーするんですか?」

>>1「いえ、しません」

ナ「では何故もっているのですか?」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:39:42.30 ID:RQStbuba0
>>1「家でいじくってドヤ顔したいからです」メガネクイッ

ナ「なるほど」

自宅でも常に格好つけている、それもプロフリーターが成せる
業なのだろう

>>1「給料はこれとプリキュアにほとんど持ってかれますw」

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:45:03.04 ID:RQStbuba0
そう語る>>1はとても嬉しそうだ

179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:49:33.85 ID:RQStbuba0
整備は三十分程で終わった

>>1「まあ整備と言うよりただ弄くってただけですけど」

>>1はそう言いながら布団に入る

ナ「もう寝るんですか?」

>>1「明日も早いですし、それではお休みなさい」

>>1は電気を消して毛布を被った、その動きな無駄は無い

182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:54:43.18 ID:RQStbuba0
我々は電気を消した>>1の自室を立ち去ろうとする

183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 18:59:01.39 ID:RQStbuba0
私はふと>>1の方を見る

>>1「プリキュアで一番可愛いのはっと……」

驚いたことに>>1はパソコンを開き2chに書き込みをしていた
睡眠時間を削り2chを巡回する>>1、流石プロフリーター
やる事が一般人とは違う

184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 19:06:41.95 ID:RQStbuba0
彼ならこれからも逞しく生きていけるだろう
そんなことをふと思った

>>1「現在フリーターは結構なスピードで増殖しています
   その中でトップをとる、それはとても難しいことです、
   僕はフリーター界では「ライトのアキラ」なんて異名
   を持っています。が、まだまだ僕は自分が未熟な
   新参フリーター、そんな意識で日々を過ごしています」

ナ「なるほど」

186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 19:08:46.90 ID:QlsrzqRU0
ライトのアキラwww

187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 19:10:02.83 ID:RQStbuba0
>>1「驕れるもの久しからず、そんな言葉が古くから
   この日本には有ります、調子の乗らず何時までも
   緊張感を忘れない、それが僕は大事だと思います」

彼は撮影前にこんな言葉を残してる

189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 19:11:57.62 ID:RQStbuba0
大丈夫、彼ならきっとやっていける、私はそんなことを思いながら
部屋を出た

191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 19:14:41.78 ID:RQStbuba0
まだ朝日が昇らぬ午前三時ごろ>>1は活動
を始める

プロフリーターの朝は早い


















終劇

193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 19:15:19.18 ID:QlsrzqRU0
乙です

194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/11(月) 19:15:50.33 ID:AmbjREQo0
乙!

引用元: ナレーター「プロフリーターの朝は早い」