1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:44:42.55 ID:NiqoLDwXo
真美「ででーん! 社長が買ってきてくれたよ~!」

響「Google Homeだ!」

千早「これは……何?」

あずさ「スマートスピーカーね。お話すると答えてくれるのよ~」

律子「ふふっ、これでうちの事務所もなんか新しい感じになってきたわね!」

真美「ねえねえりっちゃん、試していい?」

律子「いいわよ」

真美「おーけーぐーぐる! 明日の東京の天気は?」

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1546267482

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:45:24.78 ID:NiqoLDwXo
Google Home『明日は 晴れ です』

千早「おおー」パチパチパチ

響「すごいね!」

あずさ「じゃ、じゃあ私も~……オーケーグーグル、いまは何時ですか?」

Google Home『現在時刻は 11時 23分 です』

真美「もー、あずさお姉ちゃん! 時計見たら分かるっしょ~?」

あずさ「あ、あら~」

千早(すごいわ……)

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:45:53.01 ID:NiqoLDwXo

――

千早「お疲れ様です」

Google Home『……』

千早「……誰もいないのね」

千早「こほん。……オーケー、グーグル。その、プロデューサーとふたりで……。
   おいしいご飯が、頼めるお店を。なるべく、女子高生が払えるような値段で、お願いします」

響「ね……真美」

真美「どったのひびきん……」

響「なんか、めちゃくちゃ出づらくなっちゃったぞ」

真美「そだね……」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:46:21.41 ID:NiqoLDwXo

響「ちっ、千早ってプロデューサーのこと、好きなの?」

真美「そんなの決まってるっしょー」

響「そうだったんだ……気づかなかった」

真美「……でもさ、千早お姉ちゃんの質問、さすがにあのスピーカーでも答えられなくない?」

響「そうだな。あんな具体的じゃあ……」

Google Home『それなら、良いお店がありますよ』

真美「えっ!?」

千早「本当に?」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:46:51.13 ID:NiqoLDwXo

Google Home『神楽坂から徒歩5分のところに……』

千早「ま、待って。メモを取るから」

響「……待ってる」

千早「おまたせ」

真美「喋りだした……」

Google Home『……ってお店です』

千早「ありがとう。誘ってみるわ」

Google Home『お役に立てて光栄です』

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:47:18.59 ID:NiqoLDwXo

千早「それじゃ」

ガタン

響「……行っちゃったね」

真美「ねえねえ、ひびきん。怪しくない?」

響「すっごく怪しいぞ」

真美「真美の知ってるCMだと、もっとカンタンな質問しかできないけど……」

響「待って、真美! 誰か来る!」

真美「わわっ!?」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:47:45.45 ID:NiqoLDwXo

あずさ「おはようございま~す」

真美「……」

あずさ「あら? みんないないの?」

響「……」

あずさ「……お、おーけーぐーぐる」

響「話しかけた!」

真美「みんな新しもの好きだから……」

あずさ「私の運命の人は……?」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:48:13.58 ID:NiqoLDwXo

Google Home『……申し訳ありません。私にはよく分かりませんでした』

真美「あ、YouTubeで見た! この受け答え!」

あずさ「……そ、そうよね。何を言っているのかしら、私ったら」

Google Home『ですが……』

響「えっ!?」

Google Home『きっとすぐに現れるでしょう。今はただ、探すのみです』

あずさ「まあ!」

真美「ゼンゼン機械っぽくないこと言ってる……」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:48:54.04 ID:NiqoLDwXo

あずさ「ありがとう、グーグルちゃん……励ましてくれたのね」

響「や、やっぱりおかしいぞ」

あずさ「……それじゃ、ちょっとお散歩に行こうかしら♪」

ガタン

真美「行っちゃった……」

響「……真美」

真美「えっ……?」

響「最近の機械って、すごいんだね!」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:49:37.42 ID:NiqoLDwXo

真美「ひ、ひびきん!?」

響「自分、感動したぞ! まるで人みたいなんだもん」

真美「いや、ひびきん……さすがにこんな気が利かないと思うよ」

響「ええっ? でも……ちゃんと受け答えしたじゃないか」

真美「ううん……ウチの事務所で、こういういたずらをしそうなのは……」

響「真美?」

真美「オーケーグーグル! ピヨちゃんに電話!」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:50:10.79 ID:NiqoLDwXo

響「ま、真美? ピヨ子に電話って、なんでいきなり」

Google Home『すみません。いま、音無小鳥さんにお繋ぎできません』

真美「かかったなぁー!」

Google Home『えっ!?』

響「えっ!」

真美「んっふっふ~、この子にはまだ電話帳を登録していないのだよ」

響「つ、つまりどういうことだ!?」

真美「どうしてピヨちゃんが音無小鳥さんだって分かったのかな~?」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:50:40.97 ID:NiqoLDwXo

Google Home『うう……しかたないか……』

響「うわあ! 急に普通に喋った!」

真美「もういいよ、ピヨちゃん。電話をずーっとつないで、どっかから喋ってたんでしょ?」

Google Home『……すごいわね、真美ちゃんは。
      試しにこのスピーカーと電話をつないでみたら、真美ちゃんたちのおしゃべりが聞こえて……』

真美「トウチョーは犯罪だよ?」

Google Home『ご、ごめんなさい! ……でも、千早ちゃんに話しかけられて、切るに切れなくなっちゃったから』

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:51:13.78 ID:NiqoLDwXo
Google Home『私の声だって、すぐに気づかれると思ったのに……』

響「意外だけど、全然気づかなかったぞ」

Google Home『あずささんだって……全然気づいてなかったわ』

真美「もしかして、社長が買ってきてくれたのってウソ?」

Google Home『えええ!? う、ウソじゃないわよ!』

真美「えー。でも、急にこんなハイテクなやつが事務所に来るのなんてヘンだよ」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:51:49.68 ID:NiqoLDwXo
響「まさか! ピヨ子が盗聴のために……」

Google Home『そんなことしないってば』

真美「あっ! 誰か来るよ」

響「わっ!?」

Google Home『ちょ、ちょっと!?』

律子「お疲れ様でーす」

響「なんで隠れるんだよー!」

真美「ご、ごめん。なんとなく……」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:52:21.27 ID:NiqoLDwXo

律子「誰もいない? ……あ」

Google Home『……』

律子「お、オッケーグーグル」

響「……」ゴクリ

真美「……っ」

律子「これからの765プロ、上手く行く?」

Google Home『……』

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:52:53.50 ID:NiqoLDwXo
律子「な、なーんてね。何を言っているのかしら」

Google Home『絶対っ、うまくいきます!』

律子「えっ!? 小鳥さん!?」

響「あ」

真美「いぇ……いぇーい! ドッキリ~!」バッ

響「テッテレーだぞー!」バッ

律子「は、えっ、何?」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:53:21.10 ID:NiqoLDwXo
Google Home『わ、わー! 大成功~!』

律子「よく、分からないけど……買ったばっかりのコレをおもちゃにするのはやめなさーい!」

真美「ごっ、ごめんなさい!」

響「……にしても、律子があんなこと聞くなんてな~」

律子「違うのよ! いろいろ、これからのことで悩んでて……」

真美「りっちゃん、真美たちは大丈夫っしょー? ずっと頑張ってこれたし」

響「そうそう!」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:53:48.07 ID:NiqoLDwXo
Google Home『……すみません、律子さん。重荷を背負わせてしまって』

律子「いえ。私だって765プロの一員ですから……って、小鳥さん。よく分からないですけど、出てきてください」

Google Home『私、いま家にいるので……』

真美「そうだったの!?」

Google Home『ええ』

響「やっぱりハイテクだなぁ」

律子「な、なんなのよ……?」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:54:17.57 ID:NiqoLDwXo

――

千早「オーケーグーグル。この間はありがとう」

Google Home『すみません。よく 分かりませんでした』

千早「あれ……」

あずさ「おーけーぐーぐる~。私も、ありがとう」

Google Home『すみません』

あずさ「あら~?」

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:54:45.05 ID:NiqoLDwXo
高木「うーん」

小鳥「どうかしましたか、社長?」

高木「いやね、どうして皆がスピーカー相手にありがとうって言っているのか、分からなくてね」

小鳥「うぐっ……え、ええと。みんな、機械を労ってるんですよ」

高木「そうかそうか! みんな気遣いの心を持っているからね」

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:55:16.66 ID:NiqoLDwXo
高木「それじゃあ、よろしく頼むよ」

小鳥「は、はいっ! いってらっしゃい~」

バタン

小鳥「謝らなくちゃなあ」

響「黙っててもいいんじゃない?」

小鳥「そうかしら」

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:56:02.84 ID:NiqoLDwXo
真美「そーそー! 機械だから、素直になれたかもっしょ? ピヨちゃんだって気づいてないしさ」

小鳥「……私も、みんなに頼ってもらえるように頑張らなくちゃ!」

真美「それはムリかなぁ」

響「ピヨ子は頼りないからな~」

小鳥「なんでよぉ!」


おわり

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/31(月) 23:57:12.94 ID:NiqoLDwXo
Google Home持ってません。
今年もありがとうございました。

24: ◆GU9rEi2owk 2019/01/01(火) 00:22:18.36 ID:dyJUjLc/o
おめでとうございます
ピヨちゃんはなんだかんだ頼りになる

引用元: 真美「おーけーぐーぐる!」