1:2015/05/09(土) 20:09:10.220 ID:7Q7JY16d0.net
面接官「この空白期間何してたの?」
俺「世界救ってました」
面接官「ほほう、キミ面白いことを言うね」
俺「冗談に聞こえますよね? でも本当なんです」
面接官「フフフ 冗談も何もキミ、ウチの求人はちゃんと見たのかい?」
俺「はい」
面接官「なら、ウチの会社名を大きな声で言ってみてください」
俺「ぁ、ぁくの・・・」
面接官「聞こえないよ! もっと大きな声で」
俺「悪の秘密結社!!」
俺「世界救ってました」
面接官「ほほう、キミ面白いことを言うね」
俺「冗談に聞こえますよね? でも本当なんです」
面接官「フフフ 冗談も何もキミ、ウチの求人はちゃんと見たのかい?」
俺「はい」
面接官「なら、ウチの会社名を大きな声で言ってみてください」
俺「ぁ、ぁくの・・・」
面接官「聞こえないよ! もっと大きな声で」
俺「悪の秘密結社!!」
3:2015/05/09(土) 20:09:44.191 ID:7Q7JY16d0.net
面接官「そうです、ウチは悪の秘密結社なんですよ。 世界を救ってた? そんな人を採用すると思うかい?」
俺「・・・いいえ」
面接官「そうでしょう、それにココ。履歴書の資格欄」
俺「・・・」
面接官「何ですか? ヒーロー検定2級って。 馬鹿にしてるんですか?」
俺「・・・いいえ」
面接官「そうでしょう、それにココ。履歴書の資格欄」
俺「・・・」
面接官「何ですか? ヒーロー検定2級って。 馬鹿にしてるんですか?」
7:2015/05/09(土) 20:11:20.647 ID:7Q7JY16d0.net
俺「そんなつもりは・・・。 私はただ持っている資格を」
面接官「黙ってください。 言い訳は聞きたくないんですよ」
俺「・・・」
面接官「私の言いたいことが分かりますか? キミは悪の秘密結社の面接で、それもハッキリとした口調で『世界を救ってました』と、挙句に履歴書の空欄を埋めたいが為にヒーロー検定まで記入している訳ですよ。 これほどの侮辱がありますか?」
俺「私は・・・」
面接官「黙ってください。 言い訳は聞きたくないんですよ」
俺「・・・」
面接官「私の言いたいことが分かりますか? キミは悪の秘密結社の面接で、それもハッキリとした口調で『世界を救ってました』と、挙句に履歴書の空欄を埋めたいが為にヒーロー検定まで記入している訳ですよ。 これほどの侮辱がありますか?」
俺「私は・・・」
11:2015/05/09(土) 20:14:08.568 ID:7Q7JY16d0.net
面接官「ほう、何か理由があるんですか? 私を納得させられるだけの理由が!」
俺「わ、私は先ほどの質問でお応えしたように、世界を救ってました。
事実なんです。 ヒーロー検定を書いたのもその為です」
面接官「なら、なぜ悪の秘密結社に?」
俺「・・・気づいてしまったんです。 この世界は正義なんて求めていない。 もっと違
う、別の何かなんです。 うまく言えないんですけど・・・」
面接官「・・・この世界は正義を求めていない、キミはそう言ったね。 ならキミの行い
は結果的に世界を救っていた事になるのかね? むしろその逆だったんじゃないか?」
俺「!?」
俺「わ、私は先ほどの質問でお応えしたように、世界を救ってました。
事実なんです。 ヒーロー検定を書いたのもその為です」
面接官「なら、なぜ悪の秘密結社に?」
俺「・・・気づいてしまったんです。 この世界は正義なんて求めていない。 もっと違
う、別の何かなんです。 うまく言えないんですけど・・・」
面接官「・・・この世界は正義を求めていない、キミはそう言ったね。 ならキミの行い
は結果的に世界を救っていた事になるのかね? むしろその逆だったんじゃないか?」
俺「!?」
13:2015/05/09(土) 20:16:19.810 ID:7Q7JY16d0.net
面接官「まあ、この場で議論するつもりはない」
俺「はい・・・」
面接官「・・・新人研修は厳しいが、めげずに頑張りなさい」
俺「・・・!? はい!!」
面接官「(アラタ・ヨシマサか。 まさか彼がウチに来るとは。 フフフ・・・面白い)」
面接編 完
次回 新人研修編
俺「はい・・・」
面接官「・・・新人研修は厳しいが、めげずに頑張りなさい」
俺「・・・!? はい!!」
面接官「(アラタ・ヨシマサか。 まさか彼がウチに来るとは。 フフフ・・・面白い)」
面接編 完
次回 新人研修編
14:2015/05/09(土) 20:18:13.962 ID:7Q7JY16d0.net
怪人「キミがアラタ君だね。 ワタシはキミの研修を担当することになった、トビウオ怪
人だ。 よろしくな!」
俺「はい! ぇ~っと・・・」
トビウオ怪人「ワタシの事はトビウオ先輩。 そう呼んでくれて構わないよ」
俺「はい! トビウオ先輩!!」
トビウオ先輩「ハハハッ アラタ君は元気がいいな。 今日日の新人は元気がなくていか
んからな! その点、アラタ君は心配なさそうだ。 ハハハッ」
人だ。 よろしくな!」
俺「はい! ぇ~っと・・・」
トビウオ怪人「ワタシの事はトビウオ先輩。 そう呼んでくれて構わないよ」
俺「はい! トビウオ先輩!!」
トビウオ先輩「ハハハッ アラタ君は元気がいいな。 今日日の新人は元気がなくていか
んからな! その点、アラタ君は心配なさそうだ。 ハハハッ」
16:2015/05/09(土) 20:20:17.504 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「研修について軽く説明するよ。 期間は2週間。 内容は主に研修担当で
あるワタシのサポート。 そして最終日には、ある作戦に参加してもらうぞ! なに心配
はいらないさ!先輩怪人のワタシも同行するからな ハハハッ」
俺「あの、質問があるんですけど」
トビウオ先輩「ハハハッ いきなり先輩に噛み付くとは。 まったく元気がいいなアラタ
君は!! ハハハッ」
トビウオ先輩の腕時計「ビーーー! ビーーー! ビーーー!」
トビウオ先輩「おっと!いけないいけない。 話しに夢中でシャワータイムを忘れていた。
アラタ君、すまないがしばらく待っていてくれ! ではまた後で! ハハハッ」
あるワタシのサポート。 そして最終日には、ある作戦に参加してもらうぞ! なに心配
はいらないさ!先輩怪人のワタシも同行するからな ハハハッ」
俺「あの、質問があるんですけど」
トビウオ先輩「ハハハッ いきなり先輩に噛み付くとは。 まったく元気がいいなアラタ
君は!! ハハハッ」
トビウオ先輩の腕時計「ビーーー! ビーーー! ビーーー!」
トビウオ先輩「おっと!いけないいけない。 話しに夢中でシャワータイムを忘れていた。
アラタ君、すまないがしばらく待っていてくれ! ではまた後で! ハハハッ」
19:2015/05/09(土) 20:22:35.433 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「すまないなアラタ君、待たせてしまって。 話しの途中だったね。 で、質問は何かな?」
俺「はい、研修最終日の事なんですけど。 ある作戦って何ですか?」
トビウオ先輩「それについては、今は答えられないな。 最終日のお楽しみって奴だ! ハ
ハハッ」
俺「・・・そうですか」
トビウオ先輩「そんなに肩を落とすなアラタ君! 先輩のワタシも同行するんだ。 ワタ
シは強いぞ~ ハハハッ」
俺「・・・トビウオ先輩、もう一つ質問があるんですけど」
俺「はい、研修最終日の事なんですけど。 ある作戦って何ですか?」
トビウオ先輩「それについては、今は答えられないな。 最終日のお楽しみって奴だ! ハ
ハハッ」
俺「・・・そうですか」
トビウオ先輩「そんなに肩を落とすなアラタ君! 先輩のワタシも同行するんだ。 ワタ
シは強いぞ~ ハハハッ」
俺「・・・トビウオ先輩、もう一つ質問があるんですけど」
20:2015/05/09(土) 20:24:23.296 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「ハハハッ 一日に二度も先輩に噛みつくとは! アラタ君は元気の塊だ
な! ハハハッ で、質問は?」
俺「トビウオ先輩、先ほどシャワータイムって言ってましたよね? シャワータイムって
なんでしょうか? もしかして徹夜が多いとか?」
トビウオ先輩「いや~違う違う! ワタシはトビウオ怪人だからね。 エラ呼吸だからね。
2時間置きに水を浴びないといけないんだ。 でも、そのおかげで圧倒的な水面飛びを手
に入れたんだ! 陸上生活は大変だけどな! ハハハッ」
俺「・・・」
な! ハハハッ で、質問は?」
俺「トビウオ先輩、先ほどシャワータイムって言ってましたよね? シャワータイムって
なんでしょうか? もしかして徹夜が多いとか?」
トビウオ先輩「いや~違う違う! ワタシはトビウオ怪人だからね。 エラ呼吸だからね。
2時間置きに水を浴びないといけないんだ。 でも、そのおかげで圧倒的な水面飛びを手
に入れたんだ! 陸上生活は大変だけどな! ハハハッ」
俺「・・・」
22:2015/05/09(土) 20:27:28.906 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「しかし本当にアラタ君の様な新人が入ってくれて嬉しいよ。 近頃は入っ
ても直ぐやめてしまう輩が多いからね。 キミには期待しているよ、ルーキー! ハハハッ」
俺「あ、ありがとうございます」
トビウオ先輩「そうそう忘れていた。 君に、いや、アラタ君に話しておくべきことがあるんだ」
俺「なんですか?」
トビウオ先輩「アラタ君が過去に『世界を救っていた』こと・・・違うな。 ヒーロー検定を所持
していることは秘密にして貰いたいんだ」
俺「!?」
トビウオ先輩「考えてもみてくれ、ワタシ達のいる場所は悪の秘密結社。 働いている者は怪人や
戦闘員ばかり。 皆、プライドを持って業務をしている。そんな所にヒーロー検定所持者が現れたら・・・」
ても直ぐやめてしまう輩が多いからね。 キミには期待しているよ、ルーキー! ハハハッ」
俺「あ、ありがとうございます」
トビウオ先輩「そうそう忘れていた。 君に、いや、アラタ君に話しておくべきことがあるんだ」
俺「なんですか?」
トビウオ先輩「アラタ君が過去に『世界を救っていた』こと・・・違うな。 ヒーロー検定を所持
していることは秘密にして貰いたいんだ」
俺「!?」
トビウオ先輩「考えてもみてくれ、ワタシ達のいる場所は悪の秘密結社。 働いている者は怪人や
戦闘員ばかり。 皆、プライドを持って業務をしている。そんな所にヒーロー検定所持者が現れたら・・・」
23:2015/05/09(土) 20:29:09.236 ID:7Q7JY16d0.net
俺「・・・そうですね。 わかっていました」
トビウオ先輩「すまないが、辛抱してくれ。 これはアラタ君の為でもあるのだから」
俺「・・・大丈夫です! ここに入社する時に覚悟は出来ていましたから!!」
トビウオ先輩「そうか、そうか! ハハハッ まったく、凄い奴だなアラタ君は! よし、
それじゃあ早速、街へ繰り出して『良い子エネルギー』の回収でもするか!!」
俺「はい!!」
トビウオ先輩「ハハハッ 元気の申し子だなアラタ君は! ハハハッ」
新人研修編 完
次回 ある作戦編
トビウオ先輩「すまないが、辛抱してくれ。 これはアラタ君の為でもあるのだから」
俺「・・・大丈夫です! ここに入社する時に覚悟は出来ていましたから!!」
トビウオ先輩「そうか、そうか! ハハハッ まったく、凄い奴だなアラタ君は! よし、
それじゃあ早速、街へ繰り出して『良い子エネルギー』の回収でもするか!!」
俺「はい!!」
トビウオ先輩「ハハハッ 元気の申し子だなアラタ君は! ハハハッ」
新人研修編 完
次回 ある作戦編
24:2015/05/09(土) 20:30:29.860 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「なんやかんやで新人研修も今日で最終日だな、アラタ君! 最終日の今日は
初日に話していた通り、ある作戦に同行してもらう」
俺「はい! でも、まさか休日出勤の今日が研修最終日だなんて。 終わったら飲みに行きましょう!」
トビウオ先輩「ハハハッ おいおい! もう終わった後の事を考えてるのか? それに、先輩を酔わせて
どうするつもりだ? ハハハッ! っと、地下の司令室に行く時間だ」
俺「はい!」
トビウオ先輩「今日も元気いっぱいだなアラタ君は! ハハハッ」
初日に話していた通り、ある作戦に同行してもらう」
俺「はい! でも、まさか休日出勤の今日が研修最終日だなんて。 終わったら飲みに行きましょう!」
トビウオ先輩「ハハハッ おいおい! もう終わった後の事を考えてるのか? それに、先輩を酔わせて
どうするつもりだ? ハハハッ! っと、地下の司令室に行く時間だ」
俺「はい!」
トビウオ先輩「今日も元気いっぱいだなアラタ君は! ハハハッ」
26:2015/05/09(土) 20:32:07.902 ID:7Q7JY16d0.net
俺「ココが司令室なんですね。 初めて来ました」
トビウオ先輩「普段の連絡は社内メールで済ます事が多いからね。 この場所は、ここ一番って
時に使うんだよ」
謎の声「トビウオ怪人! それにアラタよ! 今日は研修最終日だ。 作戦の詳細はトビウオ怪人。
キミに話している通りだ。 しっかりやれよ!」
トビウオ先輩「イィーーー!!」
謎の声「アラタも先輩の言うことをしっかり守って、作戦に励めよ!」
俺「イィーーー!!」
謎の声「以上、解散!」
俺・先輩「イィーーー!!」
トビウオ先輩「普段の連絡は社内メールで済ます事が多いからね。 この場所は、ここ一番って
時に使うんだよ」
謎の声「トビウオ怪人! それにアラタよ! 今日は研修最終日だ。 作戦の詳細はトビウオ怪人。
キミに話している通りだ。 しっかりやれよ!」
トビウオ先輩「イィーーー!!」
謎の声「アラタも先輩の言うことをしっかり守って、作戦に励めよ!」
俺「イィーーー!!」
謎の声「以上、解散!」
俺・先輩「イィーーー!!」
27:2015/05/09(土) 20:33:37.643 ID:7Q7JY16d0.net
俺「緊張しましたね。 まさか声だけとは」
トビウオ先輩「その方が雰囲気でるからね。 っと、ワタシはこれからシャワータイムだ!
40分後に裏の駐車場で待ち合わせよう」
俺「駐車場? 車で行くんですか?」
トビウオ先輩「ああ、車で行くぞ! って言っても軽トラだけどね。 どらっ!電車より
モチベーションが上がるだろー? ハハハッ」
俺「はい!!」
トビウオ先輩「今日もアラタ君は元気、元気だな! ハハハッ じゃ、また後でな」
トビウオ先輩「その方が雰囲気でるからね。 っと、ワタシはこれからシャワータイムだ!
40分後に裏の駐車場で待ち合わせよう」
俺「駐車場? 車で行くんですか?」
トビウオ先輩「ああ、車で行くぞ! って言っても軽トラだけどね。 どらっ!電車より
モチベーションが上がるだろー? ハハハッ」
俺「はい!!」
トビウオ先輩「今日もアラタ君は元気、元気だな! ハハハッ じゃ、また後でな」
29:2015/05/09(土) 20:34:47.892 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「いや~、すまんすまん。 重大な作戦の前だからね。 いつもより長めに
浴びてしまったよ。 ハハハッ じゃ、助手席に座ってくれるかい」
俺「はい」
トビウオ先輩「早速だけど今回の作戦について説明させてもらう。 行き先の住所はコレ。
地図で言うならこの場所だな」
俺「!!? ここって・・・」
トビウオ先輩「そう、ヒーロー研究所だ!」
浴びてしまったよ。 ハハハッ じゃ、助手席に座ってくれるかい」
俺「はい」
トビウオ先輩「早速だけど今回の作戦について説明させてもらう。 行き先の住所はコレ。
地図で言うならこの場所だな」
俺「!!? ここって・・・」
トビウオ先輩「そう、ヒーロー研究所だ!」
30:2015/05/09(土) 20:39:31.887 ID:7Q7JY16d0.net
俺「研究所に先輩と2人だけで行けと? 無茶ですよ!! だってあそこには・・・」
トビウオ先輩「ハハハッ! 相変わらず元気が良いなアラタ君は! ハハハッ。 それでもだ」
俺「えっ?」
トビウオ先輩「それでも行かなければならない。 この作戦は我々、悪の秘密結社にとって、
そして何より、君にとって重要なことなんだ! わかってくれ」
俺「それなら余計にですよ。 2人で行くんじゃなくて社内の怪人にも手伝って貰いましょう。
そうしましょうよ! ほら、ハエ女先輩とかヌタウナギ先輩とか。 それからそれから」
トビウオ先輩「アラタ君。 少し黙ってくれないか? 作戦について話しがしたい」
俺「・・・はい」
トビウオ先輩「ハハハッ! 相変わらず元気が良いなアラタ君は! ハハハッ。 それでもだ」
俺「えっ?」
トビウオ先輩「それでも行かなければならない。 この作戦は我々、悪の秘密結社にとって、
そして何より、君にとって重要なことなんだ! わかってくれ」
俺「それなら余計にですよ。 2人で行くんじゃなくて社内の怪人にも手伝って貰いましょう。
そうしましょうよ! ほら、ハエ女先輩とかヌタウナギ先輩とか。 それからそれから」
トビウオ先輩「アラタ君。 少し黙ってくれないか? 作戦について話しがしたい」
俺「・・・はい」
31:2015/05/09(土) 20:41:02.655 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「作戦概要を話すと、まず、この車で研究所の敷地に入り込む。
その後で裏口から侵入し、非常階段で6階を目指す」
俺「6階!?」
トビウオ先輩「研究所の6階には所長室がある。 そして今日は土曜日。午前保育の日だ」
俺「まさか・・・」
トビウオ先輩「そう。 所長の孫娘であるヨシコちゃん5歳を誘拐する!」
俺「なっ!?」
ある作戦編 完
次回 潜入! ヒーロー研究所編
その後で裏口から侵入し、非常階段で6階を目指す」
俺「6階!?」
トビウオ先輩「研究所の6階には所長室がある。 そして今日は土曜日。午前保育の日だ」
俺「まさか・・・」
トビウオ先輩「そう。 所長の孫娘であるヨシコちゃん5歳を誘拐する!」
俺「なっ!?」
ある作戦編 完
次回 潜入! ヒーロー研究所編
33:2015/05/09(土) 20:46:37.706 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「この作戦の大事なポイントは2つ。 一つは確実に対象の身柄を押さえること。
2つ目は時間だ。 ワタシの陸上活動時間は水浴びから2時間。 ここから研究所までは
往復で1時間と30分、つまり30分で作戦を遂行しなければならない」
俺「さ、30分・・・」
トビウオ先輩「さあ、グズグズしていられないぞ。 この服に着替えて出発だ」
俺「はい!」
2つ目は時間だ。 ワタシの陸上活動時間は水浴びから2時間。 ここから研究所までは
往復で1時間と30分、つまり30分で作戦を遂行しなければならない」
俺「さ、30分・・・」
トビウオ先輩「さあ、グズグズしていられないぞ。 この服に着替えて出発だ」
俺「はい!」
34:2015/05/09(土) 20:50:13.735 ID:7Q7JY16d0.net
守衛所「あらかた搬入は終わったな。 後は眠気との戦いだな。 っと、おいおいおい!
ピィーー! ピィーー! そこの軽トラ! 止まって止まって」
トビウオ先輩「はい? なんっすか?」
警備員「ダメでしょ勝手に中に入っていったら! 許可証は? 」
トビウオ先輩「いつもフツーに入ってますよ。」
警備員「どこの会社? リストと照合するから」
トビウオ先輩「マグロカンパニーっす! あ、でも今日はリストに無いかもしんないっすね。
土曜日はいつもは来ないんっすよ」
警備員「・・・確かにリストには乗ってないね。 で、荷物は何?」
トビウオ先輩「マグロっす! マグロ2匹っす!」
警備員「早めに済ませて来てよ。 そこの門早く閉めたいからさ」
トビウオ先輩「あざーっす!」
ピィーー! ピィーー! そこの軽トラ! 止まって止まって」
トビウオ先輩「はい? なんっすか?」
警備員「ダメでしょ勝手に中に入っていったら! 許可証は? 」
トビウオ先輩「いつもフツーに入ってますよ。」
警備員「どこの会社? リストと照合するから」
トビウオ先輩「マグロカンパニーっす! あ、でも今日はリストに無いかもしんないっすね。
土曜日はいつもは来ないんっすよ」
警備員「・・・確かにリストには乗ってないね。 で、荷物は何?」
トビウオ先輩「マグロっす! マグロ2匹っす!」
警備員「早めに済ませて来てよ。 そこの門早く閉めたいからさ」
トビウオ先輩「あざーっす!」
36:2015/05/09(土) 20:54:25.534 ID:7Q7JY16d0.net
俺「意外と簡単に入れましたね。 それにしてもトビウオ先輩、演技上手ですね」
トビウオ先輩「ハハハッ。 コレでも昔、劇団に入ってたからね ハハハッ。
それじゃあ、車を止めて建物に潜入するぞ。 時間もそう多くない急ごう」
俺「はい」
トビウオ先輩「それから、コレを! アラタ君に渡しておく」
俺「何ですかこれは」
トビウオ先輩「車の爆破スイッチだ。 もし、この作戦が失敗するよな事になったら
迷わずそれを押してくれ。 証拠が残ると会社が危険になる。 先輩からの業務命令だ」
俺「はい、わかりました」
トビウオ先輩「ハハハッ。 コレでも昔、劇団に入ってたからね ハハハッ。
それじゃあ、車を止めて建物に潜入するぞ。 時間もそう多くない急ごう」
俺「はい」
トビウオ先輩「それから、コレを! アラタ君に渡しておく」
俺「何ですかこれは」
トビウオ先輩「車の爆破スイッチだ。 もし、この作戦が失敗するよな事になったら
迷わずそれを押してくれ。 証拠が残ると会社が危険になる。 先輩からの業務命令だ」
俺「はい、わかりました」
38:2015/05/09(土) 20:57:21.566 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「裏口の警備は薄いと聞いていたが、まさか暗証番号付きの扉があるとは」
俺「・・・多分。 これで開くと思います」
ドア「ピー。 ガチャ」
トビウオ先輩「おお! さすがだなアラタ君。 よし、6階まで急ぐぞ」
俺「はい」
トビウオ先輩「ハァ、ハァ。 見えたぞ! 所長室だ」
俺「トビウオ先輩大丈夫ですか?」
トビウオ先輩「ダイジョウブだ。 心配するな」
俺「・・・多分。 これで開くと思います」
ドア「ピー。 ガチャ」
トビウオ先輩「おお! さすがだなアラタ君。 よし、6階まで急ぐぞ」
俺「はい」
トビウオ先輩「ハァ、ハァ。 見えたぞ! 所長室だ」
俺「トビウオ先輩大丈夫ですか?」
トビウオ先輩「ダイジョウブだ。 心配するな」
42:2015/05/09(土) 21:02:49.067 ID:7Q7JY16d0.net
所長室のドア「ガチャッ」
俺「見当たりませんね。 ヨシコちゃん」
トビウオ先輩「どこかにいるはずだ! 見てみろ。 さっきまで遊んでいたであろうお絵かきセットが
あるぞ!」
俺・先輩「ヨシコちゃーん出ておいでー」
男の声「探しものならココにはないぞ魚野郎」
トビウオ先輩「お、お前は! ・・・しまった。罠だったか・・・」
男「罠? 笑わせるなよ魚野郎! お前が所内に入った時から臭ってんだよ。
その生臭いのがな!!」
女の声「ホントだよー。臭くて嫌になっちゃうよー。 シャワーで落ちるかなー」
俺「見当たりませんね。 ヨシコちゃん」
トビウオ先輩「どこかにいるはずだ! 見てみろ。 さっきまで遊んでいたであろうお絵かきセットが
あるぞ!」
俺・先輩「ヨシコちゃーん出ておいでー」
男の声「探しものならココにはないぞ魚野郎」
トビウオ先輩「お、お前は! ・・・しまった。罠だったか・・・」
男「罠? 笑わせるなよ魚野郎! お前が所内に入った時から臭ってんだよ。
その生臭いのがな!!」
女の声「ホントだよー。臭くて嫌になっちゃうよー。 シャワーで落ちるかなー」
43:2015/05/09(土) 21:07:08.693 ID:7Q7JY16d0.net
男「でもラッキーだったぜ。 まさか新デバイスの『変身だフォン』を取りに来たら、
怪人に会えるなんてな!! それに、珍しい客もいるみたいだな」
俺「・・・ブルー!!」
ブルー「ハハハハハッ! かわらねーな、お前は。 相変わらず鈍くさいのが顔に出てるぜ!
なあレッドさんよ! いや、元レッドと呼ぶべきかな ハハハハハッ!」
女「どれどれー。ホントだー。 レッドじゃん! ワタシだよ、イエローだよ」
ブルー「噂は本当だったみたいだな。 まさかヒーローやめて怪人共と手を組んでいたとは。
ピンクが知ったらどうなることか」
俺「ブルーーーッ!!」
怪人に会えるなんてな!! それに、珍しい客もいるみたいだな」
俺「・・・ブルー!!」
ブルー「ハハハハハッ! かわらねーな、お前は。 相変わらず鈍くさいのが顔に出てるぜ!
なあレッドさんよ! いや、元レッドと呼ぶべきかな ハハハハハッ!」
女「どれどれー。ホントだー。 レッドじゃん! ワタシだよ、イエローだよ」
ブルー「噂は本当だったみたいだな。 まさかヒーローやめて怪人共と手を組んでいたとは。
ピンクが知ったらどうなることか」
俺「ブルーーーッ!!」
46:2015/05/09(土) 21:14:59.807 ID:7Q7JY16d0.net
ブルー「まあ、そんなに息巻くなよ。 俺が相手するのはそこの魚野郎さ。 イエロー、
お前は下に降りて皆に連絡しろ。 元レッドがアホ面下げて同窓会をやりに来たってな」
イエロー「あいあいさー!」
ブルー「それじゃあ始めるか。 新型の性能も試しておきたいしな。
チェーーーンジミラクル!!」
変身だフォン「ヘンシン!ヘンシン!チョウヘンシン!!」
ブルー「フーッ。 俺ってクールじゃん」
お前は下に降りて皆に連絡しろ。 元レッドがアホ面下げて同窓会をやりに来たってな」
イエロー「あいあいさー!」
ブルー「それじゃあ始めるか。 新型の性能も試しておきたいしな。
チェーーーンジミラクル!!」
変身だフォン「ヘンシン!ヘンシン!チョウヘンシン!!」
ブルー「フーッ。 俺ってクールじゃん」
48:2015/05/09(土) 21:21:54.278 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「アラタ君! 奴の目的はワタシだ。 キミは本作戦を放棄して帰還
することを優先に考えろ!!」
ブルー「魚野郎が! 格好つけんなよ!!」
トビウオ先輩「痛っ イデッ イデッ」
ブルー「オラオラそんなもんか? 魚野郎!」
俺「トビウオ先輩!!」
トビウオ先輩「来てはダメだ! 今のキミは。ヒーローでも怪人でもない、
今のキミでは・・・グハッ」
俺「トビウオ先輩!!」
ブルー「それじゃあ、そろそろ終わりにしようか」
することを優先に考えろ!!」
ブルー「魚野郎が! 格好つけんなよ!!」
トビウオ先輩「痛っ イデッ イデッ」
ブルー「オラオラそんなもんか? 魚野郎!」
俺「トビウオ先輩!!」
トビウオ先輩「来てはダメだ! 今のキミは。ヒーローでも怪人でもない、
今のキミでは・・・グハッ」
俺「トビウオ先輩!!」
ブルー「それじゃあ、そろそろ終わりにしようか」
50:2015/05/09(土) 21:25:21.215 ID:7Q7JY16d0.net
トビウオ先輩「まずいっ! アラタ君その窓から飛び降りろ!」
俺「で、でも、トビウオ先輩が!」
トビウオ先輩「いいから行けー! 業務命令だー!!!」
俺「わ、わかりました。 また後で会いましょう。 今日は奢りますから!!」
ブルー「チッ! アイツの元気はウザいんだよ」
トビウオ先輩「ま、まったくだ。 グハッ。 でも、あの元気に・・・ワ、ワタシは救わ・・れた・・」
ブルー「言ってろ魚野郎。 お前はここで死ぬんだ」
トビウオ先輩「キミはアラタ君の・・・と、友達みたいだから・・・とく、特別に良いことを
教えて・・う。 ア、アラタ君も知らない。 ・・・とっておきを」
俺「で、でも、トビウオ先輩が!」
トビウオ先輩「いいから行けー! 業務命令だー!!!」
俺「わ、わかりました。 また後で会いましょう。 今日は奢りますから!!」
ブルー「チッ! アイツの元気はウザいんだよ」
トビウオ先輩「ま、まったくだ。 グハッ。 でも、あの元気に・・・ワ、ワタシは救わ・・れた・・」
ブルー「言ってろ魚野郎。 お前はここで死ぬんだ」
トビウオ先輩「キミはアラタ君の・・・と、友達みたいだから・・・とく、特別に良いことを
教えて・・う。 ア、アラタ君も知らない。 ・・・とっておきを」
51:2015/05/09(土) 21:29:29.121 ID:7Q7JY16d0.net
俺「ハァ、ハァ。 腕が・・・痛い。 6階からだもんな。 トビウオ先輩は大丈夫かな。
いやいやいや、何を言ってるんだ。 トビウオ先輩なら大丈夫さ!!」
警備員「おい! お前! そこで何やってる!!」
ブルー「とっておきだ? テメェ、死に体で何言ってんだ?」
トビウオ先輩「と、とっておきだよ・・・。きっとキ、キミも喜んでくれるよ。
・・・この作戦・・・ワタシたちふ、ふたりが本気でヨシコちゃんを、ゆう、誘拐しにきたと?
も、もし、この作戦に別の意図が・・・あったと・・・したら?」
ブルー「テメェー! まさか!!!!」
トビウオ先輩「・・・ハハハッ アラタ君は元気だなぁ・・・ハハ ハッ」
俺「ハァ、ハァ。 トビウオ先輩の業務命令。 業務命令。 あの車を爆破しないと!!」
ポチッ
いやいやいや、何を言ってるんだ。 トビウオ先輩なら大丈夫さ!!」
警備員「おい! お前! そこで何やってる!!」
ブルー「とっておきだ? テメェ、死に体で何言ってんだ?」
トビウオ先輩「と、とっておきだよ・・・。きっとキ、キミも喜んでくれるよ。
・・・この作戦・・・ワタシたちふ、ふたりが本気でヨシコちゃんを、ゆう、誘拐しにきたと?
も、もし、この作戦に別の意図が・・・あったと・・・したら?」
ブルー「テメェー! まさか!!!!」
トビウオ先輩「・・・ハハハッ アラタ君は元気だなぁ・・・ハハ ハッ」
俺「ハァ、ハァ。 トビウオ先輩の業務命令。 業務命令。 あの車を爆破しないと!!」
ポチッ
53:2015/05/09(土) 21:34:03.029 ID:7Q7JY16d0.net
所長室「ドオオオオオオオオオオオオオン!!!」
ブルー「うぉおおおおおおおおおーーーーーーー」
警備員「何だ、今の爆発音は!!」
俺「!?」
警備員「上の方からだぞ!! 消火器急げー!! 消防に連絡をーー。
あそこは所長室じゃないのか?? 急げー!!」
俺「な、なんで? なんで所長室が・・・なんでだよ!! まさか・・・このスイッチが・・・?
トビウオ先輩は? トビウオ先輩・・・トビウオ先輩・・・とびうおせんぱぁあああああああい!!!」
潜入! ヒーロー研究所編 完
次回 元ヒーローと怪人編
ブルー「うぉおおおおおおおおおーーーーーーー」
警備員「何だ、今の爆発音は!!」
俺「!?」
警備員「上の方からだぞ!! 消火器急げー!! 消防に連絡をーー。
あそこは所長室じゃないのか?? 急げー!!」
俺「な、なんで? なんで所長室が・・・なんでだよ!! まさか・・・このスイッチが・・・?
トビウオ先輩は? トビウオ先輩・・・トビウオ先輩・・・とびうおせんぱぁあああああああい!!!」
潜入! ヒーロー研究所編 完
次回 元ヒーローと怪人編
55:2015/05/09(土) 21:38:03.454 ID:7Q7JY16d0.net
謎の声「呼んでもいなのに司令室に来るとは。 減給モノだぞ・・・アラタ」
俺「ハァ、ハァ。 研修最終日の。 作戦の報告で参りましたあ!!」
謎の声「よろしい、聞こう」
俺「その前に、一つ聞かせてください。 貴方はトビウオ先輩の事を・・・。
こうなることを承知で作戦許可を出したのですか?」
謎の声「無論だ」
俺「なら、貴方は上司失格だ!! あの作戦には無謀な点が幾つもあった!
誰が見ても死にに行くようなものだと分かるはずです。 それなのに・・・」
謎の声「もし、その作戦を彼、自ら言い出した事だとしたら?」
俺「!?」
俺「ハァ、ハァ。 研修最終日の。 作戦の報告で参りましたあ!!」
謎の声「よろしい、聞こう」
俺「その前に、一つ聞かせてください。 貴方はトビウオ先輩の事を・・・。
こうなることを承知で作戦許可を出したのですか?」
謎の声「無論だ」
俺「なら、貴方は上司失格だ!! あの作戦には無謀な点が幾つもあった!
誰が見ても死にに行くようなものだと分かるはずです。 それなのに・・・」
謎の声「もし、その作戦を彼、自ら言い出した事だとしたら?」
俺「!?」
57:2015/05/09(土) 21:41:01.234 ID:7Q7JY16d0.net
謎の声「ワタシは普段、人前に顔を出さないんだがな。 キミは特別だ。
それに話したいこともある」
俺「・・・・・・面接官?」
面接官「会うのはこれで2度目だね。 アラタ君」
俺「なんで面接官が?」
面接官「その話しはまた、後日。 それより紹介が遅れたね。 ワタシはモグラ大使。
この会社、悪の秘密結社の最高司令官だ。 立ち話もなんだ、ソコに掛けてくれ」
俺「・・・はい」
モグラ大使「さて、トビウオ怪人と作戦の事だったね。 まずはコレを見て欲しい」
俺「コレは・・・?」
それに話したいこともある」
俺「・・・・・・面接官?」
面接官「会うのはこれで2度目だね。 アラタ君」
俺「なんで面接官が?」
面接官「その話しはまた、後日。 それより紹介が遅れたね。 ワタシはモグラ大使。
この会社、悪の秘密結社の最高司令官だ。 立ち話もなんだ、ソコに掛けてくれ」
俺「・・・はい」
モグラ大使「さて、トビウオ怪人と作戦の事だったね。 まずはコレを見て欲しい」
俺「コレは・・・?」
58:2015/05/09(土) 21:43:36.212 ID:7Q7JY16d0.net
モグラ大使「研修報告書の束だよ。 もっとも、報告というよりもキミとの思い出を綴った
日記になってしまっているがね」
俺「・・・!?」
研修報告1枚目「今日から新人に凄いやつが来る! 大きな声じゃ書けないが、元ヒーローらしい。
それもレッド。 くぅぅううう怪人やっててよかったあ!!」
研修報告2枚目「話しに夢中になりすぎてシャワータイム忘れてた。あっぶねーー!」
研修報告9枚目「アラタ君は飲み込みが早い! 教えたら直ぐ出来るし、
教えてない事でも積極的にやっている。 それにあの元気がたまらない!!」
研修報告13枚目「アラタ君と昼飯を賭けてバトル。 1時間でどっちが多くの
『良い子エネルギー』を集められるか。 先輩として負けられない!!」
研修報告15枚目「カラオケの十八番を聞かれて、ラルクって答えたら笑われた・・・。
家に帰ったら練習しよーっと」
俺「・・・グスン」
日記になってしまっているがね」
俺「・・・!?」
研修報告1枚目「今日から新人に凄いやつが来る! 大きな声じゃ書けないが、元ヒーローらしい。
それもレッド。 くぅぅううう怪人やっててよかったあ!!」
研修報告2枚目「話しに夢中になりすぎてシャワータイム忘れてた。あっぶねーー!」
研修報告9枚目「アラタ君は飲み込みが早い! 教えたら直ぐ出来るし、
教えてない事でも積極的にやっている。 それにあの元気がたまらない!!」
研修報告13枚目「アラタ君と昼飯を賭けてバトル。 1時間でどっちが多くの
『良い子エネルギー』を集められるか。 先輩として負けられない!!」
研修報告15枚目「カラオケの十八番を聞かれて、ラルクって答えたら笑われた・・・。
家に帰ったら練習しよーっと」
俺「・・・グスン」
60:2015/05/09(土) 21:45:34.634 ID:7Q7JY16d0.net
モグラ大使「彼はね。 キミが面接を受けたその日から。 キミを気にかけていたよ」
俺「・・・!? ・・・グスン」
トビウオ先輩「元ヒーローが面接受けたって本当ですか?」
モグラ大使「この事は社内でも極秘だ! 誰にも言うなよ」
トビウオ先輩「それで、どうなんです? 採用するんですか?」
モグラ大使「ああ、採用するよ。 彼にもそう伝えてある」
トビウオ先輩「くぅううううううう」
モグラ大使「そんなに嬉しいか?」
トビウオ先輩「そりゃあもう! 昔、劇団にいた頃、ヒーローモノを何本かやったんですけどね。
見ての通り、この面ですからね。 悪役しかできなかったんですよ。 いや~、やっぱ本物は違うんだろうな」
モグラ大使「・・・」
俺「・・・!? ・・・グスン」
トビウオ先輩「元ヒーローが面接受けたって本当ですか?」
モグラ大使「この事は社内でも極秘だ! 誰にも言うなよ」
トビウオ先輩「それで、どうなんです? 採用するんですか?」
モグラ大使「ああ、採用するよ。 彼にもそう伝えてある」
トビウオ先輩「くぅううううううう」
モグラ大使「そんなに嬉しいか?」
トビウオ先輩「そりゃあもう! 昔、劇団にいた頃、ヒーローモノを何本かやったんですけどね。
見ての通り、この面ですからね。 悪役しかできなかったんですよ。 いや~、やっぱ本物は違うんだろうな」
モグラ大使「・・・」
61:2015/05/09(土) 21:48:39.829 ID:7Q7JY16d0.net
モグラ大使「しかし、問題もある」
トビウオ先輩「・・・問題? 何ですか?」
モグラ大使「どちらでもないんだよ今の彼は・・・。 ヒーローでも怪人でもない。
世界を救うことに迷いがある」
トビウオ先輩「そんなこと、問題にならないですよ」
モグラ大使「なに?」
トビウオ先輩「レッドは真っ直ぐで純粋。 ヒーロー好きなワタシから言わせれば、それで十分なんです」
モグラ大使「フフフ まっすぐで純粋か。 確かにな。ヒーローとはそんなものか。
しかし、キミの発言は悪の秘密結社らしからぬな。 罰として屋上の壊れたベンチ、粗大ゴミで出しとけよ」
トビウオ先輩「・・・問題? 何ですか?」
モグラ大使「どちらでもないんだよ今の彼は・・・。 ヒーローでも怪人でもない。
世界を救うことに迷いがある」
トビウオ先輩「そんなこと、問題にならないですよ」
モグラ大使「なに?」
トビウオ先輩「レッドは真っ直ぐで純粋。 ヒーロー好きなワタシから言わせれば、それで十分なんです」
モグラ大使「フフフ まっすぐで純粋か。 確かにな。ヒーローとはそんなものか。
しかし、キミの発言は悪の秘密結社らしからぬな。 罰として屋上の壊れたベンチ、粗大ゴミで出しとけよ」
63:2015/05/09(土) 21:51:02.525 ID:7Q7JY16d0.net
モグラ大使「それから直ぐだったよ、彼が、トビウオ怪人がこの作戦を言い出しのは。
悪の秘密結社に入ったキミが、キミ自身の手で怪人を殺す。そうすることでキミの中にある
善と悪の境界線をなくそうと。 もっとも、トビウオ怪人の心中を話してしまっては意味は無いのだがな。
彼の中でキミは、紛れも無いヒーローで、あこがれの存在だった」
俺「・・・」
モグラ大使「面接の時に私がこう言ったのを覚えているかい? キミは結果的に世界を救ったのか? と」
俺「はい。 覚えています」
モグラ大使「世界を救うのに必要なモノがわかったかね?」
俺「まだ・・・まだわかりません」
モグラ大使「アラタ君。 善とは何だね? 簡単でいいよ。答えてごらん」
俺「正しい事。 でしょうか?」
モグラ大使「なら、悪は?」
俺「・・・その反対で正しくない事」
悪の秘密結社に入ったキミが、キミ自身の手で怪人を殺す。そうすることでキミの中にある
善と悪の境界線をなくそうと。 もっとも、トビウオ怪人の心中を話してしまっては意味は無いのだがな。
彼の中でキミは、紛れも無いヒーローで、あこがれの存在だった」
俺「・・・」
モグラ大使「面接の時に私がこう言ったのを覚えているかい? キミは結果的に世界を救ったのか? と」
俺「はい。 覚えています」
モグラ大使「世界を救うのに必要なモノがわかったかね?」
俺「まだ・・・まだわかりません」
モグラ大使「アラタ君。 善とは何だね? 簡単でいいよ。答えてごらん」
俺「正しい事。 でしょうか?」
モグラ大使「なら、悪は?」
俺「・・・その反対で正しくない事」
64:2015/05/09(土) 21:54:10.263 ID:7Q7JY16d0.net
モグラ大使「私はねアラタ君。 この世界の物事をその2つの尺度で図るのは早計だと考えている。
もし仮に、世界中の人を善人だけにしたら世界を救った事になるかな? 私はそうは思わない。
その逆も然り。 救うと言う行為は対峙するものがあって初めて成り立つ。 正義のヒーロー、悪の秘密結社。
立場は違えど、目指す者は同じ、世界平和だ。 悪の幹部がこんなことを言ったらおかしいか?」
俺「・・・いいえ」
モグラ大使「滑稽だと笑ってくれても構わんのだよ。 偉そうな事を言っていても結果、
悪という型に収まってしまっているのだから」
俺「・・・」
モグラ大使「アラタ君。 キミはまだ若く、純粋だ。 そしてキミは、ヒーローと怪人。
善と悪をよく知っている。 キミなら別の道を見つけられるかもな。我々とは違う道を・・・。
話しが長くなってしまったね。 キミはまだ研修期間中だ。正式な雇用契約はまだ結んでいなかったね。
・・・アラタ君、キミは我が社にはあまりある人材だ。 我が社はキミの採用を見送ることにする」
俺「・・・はい」
もし仮に、世界中の人を善人だけにしたら世界を救った事になるかな? 私はそうは思わない。
その逆も然り。 救うと言う行為は対峙するものがあって初めて成り立つ。 正義のヒーロー、悪の秘密結社。
立場は違えど、目指す者は同じ、世界平和だ。 悪の幹部がこんなことを言ったらおかしいか?」
俺「・・・いいえ」
モグラ大使「滑稽だと笑ってくれても構わんのだよ。 偉そうな事を言っていても結果、
悪という型に収まってしまっているのだから」
俺「・・・」
モグラ大使「アラタ君。 キミはまだ若く、純粋だ。 そしてキミは、ヒーローと怪人。
善と悪をよく知っている。 キミなら別の道を見つけられるかもな。我々とは違う道を・・・。
話しが長くなってしまったね。 キミはまだ研修期間中だ。正式な雇用契約はまだ結んでいなかったね。
・・・アラタ君、キミは我が社にはあまりある人材だ。 我が社はキミの採用を見送ることにする」
俺「・・・はい」
65:2015/05/09(土) 21:56:07.313 ID:7Q7JY16d0.net
面接官「我が社を受けた理由を教えてください」
男「世界を救うのは御社でって決めてるんです!」
面接官「ほほう、面白いことを言うね。 君にそんな事が出来るのか? 根拠は?」
俺「かっこいい先輩の背中を見てきましたから! それに俺、ヒーローで怪人ですから!!」
モグラ大使「・・・いい顔だ。答えは出たようだな! よし、採用!!!」
元ヒーローと怪人編 完
男「世界を救うのは御社でって決めてるんです!」
面接官「ほほう、面白いことを言うね。 君にそんな事が出来るのか? 根拠は?」
俺「かっこいい先輩の背中を見てきましたから! それに俺、ヒーローで怪人ですから!!」
モグラ大使「・・・いい顔だ。答えは出たようだな! よし、採用!!!」
元ヒーローと怪人編 完
66:2015/05/09(土) 21:57:33.241 ID:7Q7JY16d0.net
>>65で最後です
読んでくれた人、保守してくれた人ありがとう
読んでくれた人、保守してくれた人ありがとう
68:2015/05/09(土) 22:02:56.647 ID:WKJzG2sK0.net
乙
70:2015/05/09(土) 22:08:23.415 ID:4n7Po680M.net
乙
69:2015/05/09(土) 22:04:56.025 ID:Nk1O/dFR0.net
続き待ってるからな!!!
面接官「何ですか? ヒーロー検定2級って。 馬鹿にしてるんですか?」
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1431169750
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1431169750
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