118: 2009/05/23(土) 00:08:29.44 ID:eKXspjSW0

戦士「おい、そこの!」

男「ん、…俺か?」

戦士「そうだ」

戦士「ここら辺は強い魔物がうじゃうじゃ居るんだ。 帰った方が身のためだぜ?」

男「…そんな場所に居るお前は」

戦士「オレぁ戦士だ!」

120: 2009/05/23(土) 00:10:19.93 ID:eKXspjSW0
男「ほう。 と、なれば目的は」

戦士「もっちろん! 魔王の首だ!」

戦士「国王に魔王の首を差し出せば一生遊んで暮らせるだけの金が手に入る!」

戦士「だからはるばる南の国から来たってわけよ」

男「なるほどな、金か」

戦士「おうよ! 人間なら誰でも金を欲しがるもんだろ?」

男「俺には理解し難いな」

戦士「なんだ、珍しい奴もいたもんだなぁ」

122: 2009/05/23(土) 00:11:32.77 ID:eKXspjSW0
戦士「おっと! うかうか話してらんねぇ! オレは魔王をぶっ殺しに行くぜ」

男「そうか。 俺が城内を案内してやろうか?」

戦士「あぁ? なんの冗談だそりゃ」

戦士「お前が城に入っても魔物に食われるのがオチだろ! がっはっは!」

男「何で部下に殺されなきゃならんのだ」

戦士「…」

戦士「…お前人間じゃねえのか、魔物…いや」

戦士「魔王…か?」

男「まったく鈍い奴だ。 よく今まで死ななかったものだ」

123: 2009/05/23(土) 00:13:19.13 ID:eKXspjSW0
戦士「ハッ…わざわざ城に入る手間が省けたぜ」

魔王「それは良かったな」

戦士「…まさか魔王がこんな姿だったとはな」

戦士「武具も装備せずに外に出たこと…後悔するんだな」

魔王「あんな堅苦しいだけの物、俺には必要ない」

戦士「強がりを。 オレぁ強いぜぇ?」

魔王「いいから、来るならさっさとしろ」

戦士「ふん! 言われなくても殺してやるよ!!!」

124: 2009/05/23(土) 00:14:33.95 ID:eKXspjSW0

―魔王城

魔物C「魔王さまおかえりなさーい」

魔物C「…あれ、その後ろの人間何ですか?」

魔王「ああ。 帰って来た時にそこで拾った」

魔王「東洋では鴨が葱を背負って来た、と言うんだろうな。 無傷の実験体が手に入った」

魔物C「無傷…眠らしてるんですか?」

魔王「いや、起きてはいる」

魔王「こいつは相当鈍感な奴でな。 神経研ぎ澄ましてやろうと、声と体の動きのみ封じてある」

魔王「五感はそのままだ」

魔物C「わぁひどい。 目、真っ赤じゃないですか」

125: 2009/05/23(土) 00:16:14.61 ID:eKXspjSW0
魔王「あと、装備してた鎧と剣だ」

魔王「売っておけ」

魔物「アイサー」

魔物C「すぐ実験始めるんですか?」

魔王「ああ。 まぁ、今回のは特に危険なものでもないがな」

魔物C「お気をつけてー」

127: 2009/05/23(土) 00:17:52.82 ID:eKXspjSW0

―研究室

魔王「…よし、こんなものか」

魔王「さて戦士。 最後に言いたいことは?」

戦士「…ッ!! …! ……!!!」

魔王「貴様も旅をしていたなら魔法使いぐらい見たことはあるだろう、魔法陣だ」

戦士「…!? …!! ……ッ!」

魔王「さっき聞いただろう。 貴様は晴れて実験台に選ばれた。 少しは喜べ」

戦士「…!!! ……!! …! …!!」

魔王「死ね? 今から死ぬのは貴様だというのに、おかしな事を言う奴だ」

魔王「…では」

魔王「さよなら、だ」

 魔王は 呪文を唱えた!

129: 2009/05/23(土) 00:19:05.71 ID:eKXspjSW0

魔王「…」

魔王「…?」

魔王(おかしいな、反応が遅い)

魔王(術式は合ってる筈…)

魔王「……」

魔王「…!! まずい、実験中s」

130: 2009/05/23(土) 00:20:20.13 ID:eKXspjSW0

魔物A「おう魔王! 人間仕入れたってな!」

魔物A「どうせ失敗したんだろ? 食わせろ!」

魔物A「…って」

魔物A「なんだよ、炭になってんじゃねえか!」

魔物A「焼くならもっと上手く焼けっての…」

魔物A「…おい、聞いてんのかよ魔王」

魔物A「魔お…」

魔物A「…」

 へんじがない ただの(ry

魔物A「魔王ーッ!?」

131: 2009/05/23(土) 00:21:36.64 ID:eKXspjSW0

魔物C「あーびっくりした」

魔物C「全身火傷の上、頭かち割れて…」

魔物C「大失敗じゃない! 何、さっきのはフラグだったわけ?」

魔物A「知るかよ…」

魔物C「…でも看病してると此処に来た時のこと思い出すなー」

魔物C「弱った魔王さま…うふふふふ」

魔物A(うわぁ)

132: 2009/05/23(土) 00:23:19.67 ID:eKXspjSW0
魔物B「…陛下はどうですか」

魔物C「あ、魔物B。 魔王さまは大丈夫だよ」

魔物C「火傷の痕も全然残ってないしね」

魔物B「それはそれは。 流石ですね」

魔物C「ふふん、もっと褒めなさい」

魔物A「…で、これの原因は分かったのか?」

魔物B「はい。 あの…」

魔物「魔王様ー! 大丈夫ですかーっ!」
魔物「陛下ー!!」
魔物「魔王さま! 魔王さま!!」

魔物A「お前らうるせぇ!」

135: 2009/05/23(土) 00:24:58.32 ID:eKXspjSW0
魔物B「魔方陣を見た限り、術式の書き間違いが原因かと」

魔物A「…なんだそりゃ、書き間違いってアホかこいつは」

魔物C「どんな魔法だったの?」

魔物B「さあ。 私でも理解できたのは極一部。 …その式を間違えてくれたようですがね」

魔物B「陣に組み込まれていた式はざっと見て50程度…小規模だったようですが」

魔物B「その内どれか一つでも欠ければ、陣に放った魔力が行き場を失い…」

魔物C「爆発、と」

魔物A「やっぱ魔法って怖えな」

魔物C「開拓者は常に危険と隣り合わせってね」

136: 2009/05/23(土) 00:26:19.06 ID:eKXspjSW0
魔物B「しかし、なんともまぁ、陛下らしくないというか…」

魔物C「予め防御魔法張ってたわけでもないし、対魔ローブ着てたわけでもないし…」

魔物C「危険じゃないとか言ってたし、油断してたのか、やっぱり」

魔物A「まぁ、死んだわけじゃねえし良かったな」

魔物B「…陛下を殺めることが出来るのは陛下自身のみでしょうね」

魔物A「早死にするな、こいつは」

魔物C「どうせこの中じゃ一番長生きするんだろうけどねー」

138: 2009/05/23(土) 00:29:00.04 ID:eKXspjSW0

魔王「……ぅ」

魔物C「あ! 魔王さま!」

魔王「…」

魔物C「まだ頭、痛みますか?」

魔王「いや…」

魔物C「良かったー」

139: 2009/05/23(土) 00:30:15.55 ID:eKXspjSW0
魔王「…君は誰?」

魔物C「えっ」

魔王「えっ」

魔物C「…」


魔王「…君はだr」

 魔物Cは 呪文を唱えた!

 魔王は 眠ってしまった!

魔物C「…」

140: 2009/05/23(土) 00:30:49.51 ID:gOnypu/IO
えっ

141: 2009/05/23(土) 00:31:29.58 ID:Lo0lglAN0
なにそれこわい

142: 2009/05/23(土) 00:31:33.37 ID:eKXspjSW0

魔物C「魔物A~~~~っ」ガバッ

魔物A「うわ!? こら、顔に抱きつくな!」

魔物A「つーかまだ明るいじゃねえか、昼にオレを起こすなって何度…」

魔物A「…お前何泣いてんだよ」

魔物C「あだじ、もう、じにだい~…」グス

魔物A「あァ?」

143: 2009/05/23(土) 00:32:46.56 ID:eKXspjSW0

魔物B「…つまり」

魔物B「自分が忘れられたショックの為眠らせてしまった、と」

魔物C「…うん…」グス

魔物A「お前がショック受けるのは勝手だけどなぁ…」

魔物B「眠らされては症状が分からないでしょうに…」

魔物C「ごめん…」

144: 2009/05/23(土) 00:34:03.51 ID:eKXspjSW0
魔物A「オレが昔脳震盪起こした時は直前の記憶が飛んでたな」

魔物A「だが、今回のは…頭割れるほどだしなぁ」

魔物B「…部分的なものだと良いのですがね」

魔物C「え、ちょっと待ってそれって」

魔物A「お前だけ忘れられたってこt」

 魔物Cは 雷の呪文をとなえた!
 魔物Aに 496のダメージ!

魔物A「…おいコラ! 殺す気か!!」

魔物C「死ね!!!」

145: 2009/05/23(土) 00:35:16.61 ID:eKXspjSW0
魔物A「お前はガキか!」

魔物C「アンタよりは若いからね!」

魔物A「つっても100年も離れてねえだろうが!」

 魔物Cは 炎の呪文を唱えた!
 しかし 魔物Aは 魔法をかわした!

魔物A「…なんだ、やる気か?」

魔物C「やってやろうじゃない!」

魔物B「…」

 魔物Bは 魔物Aと魔物Bの動きをふうじた!

147: 2009/05/23(土) 00:36:37.93 ID:eKXspjSW0
魔物A「!」

魔物C「…何すんのよ」

魔物B「少しは静かにできないのですか」

魔物B「騒いでも何にもならないでしょう」

魔物C「…」

 魔物Cは 魔物Bの魔法を うちけした!

魔物C「…ふーんだ」

148: 2009/05/23(土) 00:37:55.87 ID:eKXspjSW0
魔物A「ハァ…オレは寝なおす」

魔物A「魔王が起きたら起こせ」

魔物B「昼間は大人しく寝てたらどうですか」

魔物A「へーへー」


魔物B「…魔物Cも、ショックなのは分かりますが、当たるのはどうかと」

魔物C「だって…」

魔物C「忘れらてるだなんて…」グスッ

149: 2009/05/23(土) 00:39:11.51 ID:eKXspjSW0


魔王「…僕は誰だ」

魔物B(全健忘…)

魔物A(自分の事"僕"とか言ってやがる…"僕"…あの顔で…)プスプス

魔物C「…」

魔物C(…いや)

魔物C(むしろこれを活かすべき…!)

魔物C「あなたはね! あたしの恋人だtt」

 魔物Aの こうげき!
 魔物Cに 349のダメージ!

魔物C「いったーい!」

150: 2009/05/23(土) 00:40:27.79 ID:eKXspjSW0
 魔物Cは 回復の呪文をとなえた!
 魔物Cは 体力が全回復した!

魔物C「何よ!!」

魔物A「抑えただけ感謝しろ。 いらん事吹き込むんじゃねえよ」

魔物C「…いいじゃない! ちょっとぐらい夢見てもいいじゃない!!」

魔物A「夢は叶わねーから夢なんだよ!!」

魔物B「…ハァ」

151: 2009/05/23(土) 00:42:16.30 ID:eKXspjSW0
魔物B「とにかく…」

魔物B「この事は下の者には知られないようにしなければなりません」

魔物B「不安要素があっては城が揺らいでしまいます」

魔物A「まぁそうだろうな」

魔物C「早めに今までの事思い出してもらわないと」

魔物B「治療法としては」

魔物A「ショック療法」

魔物C「催眠療法」

魔物B「うーむ…」

152: 2009/05/23(土) 00:43:56.25 ID:gOnypu/IO
今回のBさんはよく喋るなw

153: 2009/05/23(土) 00:44:13.94 ID:eKXspjSW0
魔物B「陛下、魔法の使い方は?」

魔王「魔法? そんなもの使えるのか?」

魔物B(魔法も駄目、ですか)

魔物B「となると、ショック療法は無理ですね」

魔物B「私や魔物Cは陛下に手をあげる事などできませんし」

魔物B「魔物Aは手加減できるとも思えません」

魔物C「催眠療法、かぁ…」

155: 2009/05/23(土) 00:46:07.01 ID:eKXspjSW0
魔物C「眠らせたり操ったりするのは得意だけどなぁ」

魔物C「記憶を遡ったりとかは…やったことないな」

魔物B「私もですよ」

魔物B「しかし、やってみないことには始まりませんね」

魔物C「そうだね! うん、あたしやってみる」

魔物A「…余計な事すんなよ」

魔物C「分かってるってば」

156: 2009/05/23(土) 00:47:19.81 ID:eKXspjSW0
魔物C「魔王さま、あたしの眼、じっと見ててくださいね」

魔王「わかった。 …僕は魔王というのか」

魔物C「そう! 素敵な名前ですね!」

魔物C「じゃ、いきますよー」

 魔物Cは 両目に魔力をこめた!


魔物A((あんなんで成功するのか?))

魔物B((さぁ。 しかし治癒魔法に特化した種族です、それに頼る他ありませんよ))

157: 2009/05/23(土) 00:48:39.68 ID:eKXspjSW0
魔物C「……」

魔王「…」スクッ

 魔王は 無言で立ちあがった!

魔物A「…お? お?」
 




[ [│./ 介/ /\       /\
__∧ ∧   介/ /\  / ∧ ∧
== 彳 仁] ∧   介/ / / ∨ ヽ
 二]`ヽ、_ 仁] ∧  ∧ / /   ヽ  ヽ
 ∥] 卜 `ヽ、 仁] / ∨// _=彳卜=彳   I can fly!
   ]    卜│`ヽ、_/   ∨ ||_∥│∥│ミζ
= 彳 卜  │卜  卜=彳 彳″ ]=彳
 二]`ヽ、_< ̄`ヽ、_│∥│   _,-'´]∥│
 ∥] 卜│ `ヽ、__卜=彳,- '´ 仆]=彳

160: 2009/05/23(土) 00:49:53.14 ID:eKXspjSW0
魔物A「…」
魔物B「…」
魔物C「…」

魔物A「魔王ーーッ!?」
魔物B「陛下ーーッ!!」
魔物C「わあああああああああ!!!?」

魔物A「魔物Cィィィィ!!」
魔物B「何の魔法を使ったのですか!」
魔物C「ああああああああごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

161: 2009/05/23(土) 00:51:07.44 ID:eKXspjSW0
魔物A「おいおいおい…」

魔物C「ああああ魔王さま魔王さま魔王さまあああ魔王さまああ」

魔物B「…落ち着きなさい」

 魔物Bは 魔物Cの口をふうじた!

魔物C「うぐっ!」

魔物B「他の部屋と離れているとはいえ、騒げば勘ぐられます」

165: 2009/05/23(土) 00:54:11.14 ID:eKXspjSW0
魔物B「…下が森といってもこの高さ…魔法の使えない陛下が助かるかどうか」

魔物C「んー! んー!!」

魔物A「いや…でも血の匂いはしねえな」スン

魔物B「…陛下の、ですか」

 魔物Cは 魔物Bの魔法から 解放された!

魔物C「…ぷはっ」

魔物C「じゃ、じゃあ、魔王さま、死んでないんだよね? ね?」

魔物A「ああ」

魔物C「良かったぁ~」ガバッ

魔物A「だから抱きつくな!」

166: 2009/05/23(土) 00:55:32.85 ID:eKXspjSW0
魔物A「…? 大分遠くに行ってるみてえだな、すげえ勢いで遠ざかってる」スン

魔物B「追えますか?」

魔物A「大体の方角は分かるな。 あとは匂いを追うだけだ」

魔物B「そうですか。 では魔物Cと追跡をお願いします」

魔物C「ええ、魔物Aと?」

魔物B「はい。 人間の村に潜んでいる場合も十分に考えられます」

魔物B「魔物Aは変身魔法が使えないので」

167: 2009/05/23(土) 01:02:35.52 ID:eKXspjSW0
魔物A「だったらお前一人で行ったほうがいいんじゃねえのか?」

魔物B「私ですか?」

魔物A「ああ。 それなりに鼻も利くし変身もできるだろ」

魔物B「…そうしたいのは山々なのですがね」

魔物B「陛下は外出する際必ず私を魔王代理として置くので」

魔物B「その私が離れるのは不自然かと」

魔物A「あー、そうか。 そうだったな」

魔物A(一番楽な仕事しやがって)

170: 2009/05/23(土) 01:04:22.96 ID:eKXspjSW0

魔物C「お金持ったし、じゃ、行ってきまーす」

魔物B「無理はなさらず」

魔物A「でも急ぐんだろ?」

魔物B「ええ」

魔物A「…」


 魔物Aたちは 魔王城を脱出した!

魔物A「あーくそ、明るいな、畜生」

171: 2009/05/23(土) 01:05:45.41 ID:eKXspjSW0
―森

魔物A「とりあえず俺は陽が落ちるまで森を出られねえぞ」

魔物C「うん、もう傾きかけてるし待つよ」

魔物A「…ハァ、何でオレがお前と」

魔物C「それはこっちのセリフだよバカ」ベシベシ

魔物A「頭を叩くな頭を」

魔物A「つーかお前、自分で飛べよ」

魔物C「よいではないか、なかなか快適だぞ、魔物A君、ふはは」

魔物A(うわっ)

173: 2009/05/23(土) 01:07:09.34 ID:eKXspjSW0
魔物「よう御二人さん! 珍しいなこんな時間に起きてるなんて」

魔物A「ん、ああ。 たまには昼に狩りでもな」

魔物「そりゃそうだな、昼間の方が人間は釣れやすい釣れやすい」

魔物「なんか釣れたら俺らにもおこぼれくれよ?」

魔物A「ふざけんな、目玉一つやんねぇよ」

魔物「キヒヒ! んじゃ、がんばれよー」

 魔物は 飛び去っていった!


魔物A「…おい、こんな嘘続けねえとなんねえのか」

魔物C「だろうねー」

魔物A「めんどくせ…」

174: 2009/05/23(土) 01:08:29.58 ID:eKXspjSW0

魔物A「陽が昇ってきたな」

魔物C「そうだね。 そろそろ止まった方がいいかも」

魔物C「近くに村があったよね。 あたし、食糧買いに行ってくるよ」

魔物C「魔物Aは茂みで休んでてね。 …出てきちゃだめだから」

魔物A「ああ」

 魔物Cは 人間に姿を変えた!

魔物C「んじゃ、行ってくるねー」

魔物A「肉忘れんなよ!」

魔物C「はいはい」

176: 2009/05/23(土) 01:10:08.94 ID:eKXspjSW0

魔物A(遅ぇな、魔物Cのヤツ)



狩人A「…おい、見ろ…大狼だ」

狩人B「…! 珍しいな、あいつぁ高く売れるぜ」

狩人A「ああ。 毛皮も爪も…幸いあっちは気づいてねえ」

狩人B「よし。 弓でいこう」



魔物A「…」

魔物A(人間が二人)

魔物A(さて、どうでるか)

177: 2009/05/23(土) 01:11:29.59 ID:eKXspjSW0
狩人A「生け捕りにする必要はない、急所を狙うぞ」

狩人B「ああ、了解っ、と!」

 狩人たちは 矢を放った!

魔物A「…バカだなぁ」

 しかし 魔物Aは こうげきをかわした!

狩人A「!!」
狩人B「なっ、速っ…」

 魔物Aは 狩人Bの首に くらいついた!

179: 2009/05/23(土) 01:12:49.88 ID:eKXspjSW0
 魔物Aは 狩人Bを 地面にたたきつけた!
 狩人Bの首が へしおれた!

魔物A「そのまま通り過ぎてれば見逃してやったのによォ」

狩人A「…あっ…ぅ…」

魔物A「さっきまでの威勢はどうした?狩りに来たんだろ、オレを」

狩人A「い、命だけは…!!」

魔物A「残念だったな」

 魔物Aは 狩人Aを きりさいた!

180: 2009/05/23(土) 01:14:04.93 ID:eKXspjSW0

魔物C「ごめん、遅くなっちゃった! …って」

魔物C「ちょっと、食事済ましちゃったの? 折角干し肉買ってきたのに」

魔物A「おお。 やっぱり肉は生を新鮮な内に食うのが美味いな!」

魔物C「もう。 …しかもこいつら、金ほとんど持ってないし、装備安物だし…」

魔物C「人間の男は金がないとだめね。 殺す価値が無いわ」

魔物A「オレにゃ恰好の餌だがな! 居るだけでわらわらと」

魔物C「はいはい、骨はちゃんと隠してよね」

魔物A「へーへー」

181: 2009/05/23(土) 01:16:02.62 ID:eKXspjSW0
 魔物Cは 元の姿にもどった!

魔物C「魔物A、しばらく休みなよ。 あたしが周り見といてあげるから」

魔物A「もう充分休んだ。 行くぞ」

魔物C「…アンタねぇ」

魔物C「魔王さまに会う前に目潰れちゃったらどうすんのよバカ。 休みなさい!」

魔物C「…陽が傾いたら起こすから」

魔物A「…チッ」

201: 2009/05/23(土) 10:25:26.90 ID:eKXspjSW0
保守サンクス
今日仕事休みだった明日だった俺死ねよ(ヽ'ω`)

再開

202: 2009/05/23(土) 10:27:36.19 ID:eKXspjSW0
―フエスト村

大工「おーう兄ちゃん! 今日も精が出るなぁ」

魔王「あ、親方。 お疲れ」

大工「いやーお前が来てから仕事の効率上がったよ
    仕事の飲み込みも早いし力もあるし…感謝してるぜ」

魔王「感謝してるのはこっちだよ。 こんなオレを拾ってくれて、衣食住の世話をしてくれて」

大工「ガッハッハ! 気にすんな気にすんな!」

205: 2009/05/23(土) 10:29:20.77 ID:eKXspjSW0
大工「…で、記憶の方はどうだ?」

魔王「いや、それが全く…」

大工「んー、そうか。 まぁ、思い出すまでゆっくりしていけ」

大工「この村はお前を歓迎してるからな!」

魔王「ありがとう」

206: 2009/05/23(土) 10:30:35.09 ID:eKXspjSW0

―ラルビルの町周辺の森

魔物A「…祭り?」

魔物C「そ! この町で年に一度のお祭り! ね、一緒に行こうよ」

魔物A「何でオレが行かなきゃなんねーんだ、寝てた方がマシだ」

魔物C「いいから! ずっと走りっぱなしでしょ? 息抜きは大切だよ」

魔物A「…逆に疲れるだろうが」

 魔物Cは 魔物Aを人間の姿にした!

魔物A「…歩きにくいしよぉ」

魔物A「で、マントとかはあんのかよ?」

魔物C「もちろん! 最初の村で深めのフードとか買ってあるよ」

魔物A「…」

207: 2009/05/23(土) 10:31:55.65 ID:eKXspjSW0
―ラルビルの町

魔物A「…騒がしいな」

魔物C「祭りだもんね」

魔物C「魔物Aも、たまには人間の生活を覗くのも大切だよ」

魔物A「興味ねえっての」

魔物C「ほら、見てあの店」

魔物A「ん、」

208: 2009/05/23(土) 10:33:16.92 ID:eKXspjSW0
魔物A「…魔物の毛皮、ねぇ」

魔物C「そ。 ここには無いけど、特にウルフのは耐火性に優れてる上毛並みも美しい…とかで、かなりの値打ちがるみたい」

魔物A「ハッ…悪い趣味だな」

店主「おう、お客さん! 何かお探しかい?」

魔物C「ただの冷やかしだよ」

店主「…」

209: 2009/05/23(土) 10:35:30.51 ID:eKXspjSW0
魔物A「酒の匂いがするな」

魔物C「祭りだもんね。 みんな飲んでるよ」

魔物A「オレも飲みてえ」

魔物C「だめだよ、アンタ酒癖悪いし」

魔物A「なら帰ってから」

魔物C「それでも飲みすぎちゃ駄目だよ。 私のも魔物Bのも、束縛魔法効かなくなるんだから」

魔物A「うへぇ…」

210: 2009/05/23(土) 10:37:24.38 ID:eKXspjSW0

魔物C「わ! 踊ってる踊ってる! ね、魔物Aも一緒に踊ろうよ」

魔物A「ふざけんな、一人で踊ってろ」

魔物C「けち。 いいよ、他の人間の男と踊ってくるからー」

魔物A「へーへー」

魔物C「妬いても知らないよ!」

魔物A「誰に妬くんだよ…」

魔物A(目が焼けるっつの)

魔物A(…オレがバンパイアだったらとっくに目、ねぇよな…)

魔物A「…ハァ…」

213: 2009/05/23(土) 10:38:55.18 ID:eKXspjSW0

魔物C「楽しかったー、魔物A、そろそろ…」

魔物C「…寝てるよ、座ったまま」

魔物C(流石に連れまわすのは可哀想だったかな)

魔物C「魔物A、起きてー」ペシペシ

魔物A「んぁ…あ、ああ、行くか」

魔物C(このシチュエーションが魔王さまとだったらなー)

魔物A「何か言ったか?」

魔物C「なーんにも…」

214: 2009/05/23(土) 10:40:29.95 ID:eKXspjSW0

―ラルビルの町 門外

兵士「待て、貴様等」

魔物A「…なんだ?」

兵士「なんだ、ではない。 見ていたぞ、変身する瞬間を」

魔物A「…ほー、なら何でその時襲ってこなかった?」

兵士「町で騒げば祭りが台無しになるからな」

兵士「見張らせてもらったぞ」

魔物C「…アンタなんで気付かなかったのよ」

魔物A「あんなに人間が騒いでんだ、気付けねえよ、匂いも足音も」

220: 2009/05/23(土) 11:01:41.92 ID:eKXspjSW0
兵士「町から出るのを待っていたぞ」

兵士「残念だが、お前らの命はおしまいだ」

 兵士x15が あらわれた!

魔物A「…」

魔物A「魔物C、オレは疲れたからお前がやれ」

魔物C「えー、なんであたしが戦わなくちゃいけないの」

魔物A「昼間なのに付き合ってやったろうが!休ませろ!」

兵士「なんだ、この期に及んで仲間割れか!」

魔物C「…ちぇっ」

 魔物Cは 呪文をとなえた!

222: 2009/05/23(土) 11:05:06.21 ID:eKXspjSW0
兵士「…? 何だ、何も起こらんではないk」

 兵士のこうげき!
 兵士は たおれた!

兵士「えっ」

兵士「!?」

兵士「…貴様! 裏切りか!?」

兵士「ち、違う! 体が勝手に…!!」

兵士「う、うああああ! や、やめ」

 兵士のこうげき!

223: 2009/05/23(土) 11:07:32.85 ID:eKXspjSW0
魔物C「今回だけだからね! さ、行こ行こ」

魔物A「…何したんだよ」

魔物C「短時間、魔力の低い者を操作する魔法。 あたしは3人までしかできないんだけどね」

魔物C「指示は①仲間4人の殺戮 ②自害 ③①の後②を行うこと」

魔物A「…死刑宣告されるピクシー、ねぇ… 今改めて納得したわ」

魔物C「なによ、どういう意味よ」

魔物A「そのまんまだよ」

224: 2009/05/23(土) 11:09:45.67 ID:eKXspjSW0


「  」 「居たぞ、こっちだ」
「このガキ、まだ生きていやがったか」
「下等め、滅んでしまえ」 「  」
「殺せ」 「」 「生意気な目しやがって」
「泣いても無駄だ」 「 」 「助けなどこない」
「貴様にはもう何も残っていないのだ」 「 」
「  」 「」 「うお、クソ、無駄な抵抗を」
「      」 「楽に死ねると思うなよ」
「じわりじわりと殺してやる」 「 」 「    」
「」 「よし、まずは脚だ」 「 」 「 」 「腕を」 「 」
「     」 「死」 「 」 「     」 「あ"」


225: 2009/05/23(土) 11:11:55.75 ID:eKXspjSW0
魔王「――ッ!!」

魔王「…ぅ」

魔王「…ぅおっ…がぁ…はッ……」

 胃液が とびちった!

魔王「ハッ…ハッ…ハッ……」

魔王「…ッ」

227: 2009/05/23(土) 11:14:16.80 ID:eKXspjSW0

―大工の家

娘「私のお母さん、魔法使いだったんですよ」

魔王「魔法使い?」

娘「そう。 私が小さい頃に病気で死んじゃったんだけど…」

娘「…この村や周辺、ほとんど魔物がいないでしょう?」

魔王「ああ、そう言えばそうだな」

娘「死ぬ直前、魔物が入れないようにおまじないをかけたんです」

魔王「へー、それはすごい」

228: 2009/05/23(土) 11:16:02.57 ID:eKXspjSW0
魔王「娘も魔法が使えるのか?」

娘「うーん、お父さんがあんなですからね。 魔力はあんまり高くないです」

娘「でも、簡単な魔法なら使えますよ! ほら!」

 娘は 風の魔法をつかった!
 部屋のロウソクの炎は きえてしまった!

娘「難しい魔法ほど呪文が必要だったり術式覚えてなきゃ使えないんですけどね」

娘「これぐらいの魔法だと、イメージが一番大切なんですよ」

魔王「イメージ、か」

娘「私、下からロウソク持ってきますねー」

229: 2009/05/23(土) 11:18:43.68 ID:eKXspjSW0
魔王(イメージ…)

魔王「…」

 魔王は 炎の魔法をつかった!
 ロウソクに 明かりがともった!

魔王「…!」

娘「わっ! すごーい! 魔法、使えたんですね」

魔王「どうやらそうらしい…」

娘「炎って扱いが難しいんですよね。 前、間違えて本に火を点けちゃって…」

娘「お父さんにこっ酷く叱られちゃいました」

魔王「ははは」

230: 2009/05/23(土) 11:20:57.74 ID:eKXspjSW0

―アルロの町周辺の洞窟

魔物A「魔物C起きろ、陽が昇る」

魔物C「んー」

魔物A「魔王の匂いが近くなってきた。 多分今夜中には着くだろうよ」

魔物C「そっか! ラストスパートってやつだね」

魔物C「じゃ、それまで魔物Aは休んでてね。 あたしはちょっと町見てくるから」

魔物A「ああ。 …気をつけろよ、この町…警備が厳しいからな」スン

魔物C「はいはい、分かっておりますとも」

 魔物Cは 人間に変身した!

魔物C「早めに帰ってくるからね」

231: 2009/05/23(土) 11:25:57.00 ID:gOnypu/IO
そのセリフ死亡フラグwww

232: 2009/05/23(土) 11:26:07.86 ID:eKXspjSW0


魔物A(…遅いな、いくらなんでも)

魔物A(何やってんだ、もう陽が傾いてきたってのに…)


   ((……A……行っ……))


魔物A「!」

魔物A「…魔物Cか? …」スン

魔物A「…」スン

魔物A「…おいおい…」

魔物A「これがフラグってやつかよ…!!」

233: 2009/05/23(土) 11:26:51.18 ID:X+SXORfj0
これがフラグってやつかよ・・・!!

238: 2009/05/23(土) 12:01:15.10 ID:eKXspjSW0
―アルロの町

兵士「…来るでしょうかね」

兵士「さぁ、どうだろうな」

魔物C「……来ないよ」

剣士「どっちでもいいさ。 結局貴様は死ぬのだ」

兵士「…しかし、魔物というのも魔力さえ封じれば虫けら同然だな」

兵士「魔力を吸収する手錠…便利なものだ」



魔物A「…見たことある顔だな、おい」

魔物C「!!」

239: 2009/05/23(土) 12:04:05.82 ID:eKXspjSW0
魔物A「お前、祭りの時のヤツだろ。 生きてたのか」

兵士「ああ。 じゃあお前はこの女と居た男か」

兵士「自害しようと構えた瞬間、魔法が解けた。 詰が甘かったな」

兵士「…私以外全て死んだがな」

魔物C「…ごめん」

魔物C「でもあたし、逃げろって言ったよね。 なんで来たの? バカなの?」

魔物A「バカで結構だ」

240: 2009/05/23(土) 12:06:33.25 ID:eKXspjSW0
魔物A「テメェら、オレを殺す気なんだろ?」

魔物A「わざわざ来てやったんだ…さっさとしな」


 魔法使いたちは 一斉に 炎の呪文を唱えた!

魔物A(魔法使いも居るのか…面倒だな)

 しかし 魔物Aには ぜんぜんきいていない!

魔物A「んな生温ィ炎がオレに効くかよォ!!」

 魔物Aは 咆哮した!
 魔法使いたちは ひるんだ!

242: 2009/05/23(土) 12:08:45.78 ID:eKXspjSW0
兵士「その女…いや、魔物の口、縛っておけ」

魔物C「むぐっ!」

兵士「安心しろ。 貴様はあの狼の後すぐ殺してやる」

魔物C「…ッ」

魔物C(魔物Aが広範囲の攻撃魔法を使うのは見たことない…)

魔物C(魔法が封じられてちゃ、あたしも戦えない)

魔物C(テレパシーも使えない)

魔物C(…この純度だと、魔王さまみたいに内側から破壊することもできない)

魔物C(こうなったのも、あたしが人間を仕留め損ねたから…)

魔物C(……足引っ張ってるだけじゃない…っ!!)

243: 2009/05/23(土) 12:11:45.21 ID:eKXspjSW0


 魔物Aは 魔法使いに おそいかかった!
 魔法使いの首は へしおれた!

魔物A「…ハッ…ハッ…! くそ、キリがねえ…あと何人だ…!」

剣士「疲れている暇など無いぞ!!」

 剣士のこうげき!
 しかし 魔物Aは こうげきをかわした!

 魔物Aは 剣士の右腕にくらいついた!

剣士「ぐっ…!!」


剣士「ッ……捕った」

魔物A「!?」

244: 2009/05/23(土) 12:15:23.65 ID:eKXspjSW0
 剣士は 短剣を魔物Aの右目に つきさした!

魔物A「がァああぁぁあッ!!」

魔物C「ッ!!」

魔物A「…っそがァぁああ!」

 魔物Aは 剣士の胴体を かみちぎった!
 剣士は いきたえた!

魔物A「ぁっ…ぐ…!!」

 魔法使いは 呪文を唱えた!
 魔物Aの足元は 沼にとらわれた!

魔物A「!! しまっ…」

 兵士たちの 一斉こうげき!

246: 2009/05/23(土) 12:17:27.48 ID:eKXspjSW0
―フエスト村

大工「お前さ」

魔王「ん?」

大工「…娘を…もらってやってくれないか」

魔王「…」

魔王「…」

魔王「…は?」

248: 2009/05/23(土) 12:20:50.39 ID:eKXspjSW0
大工「今までも娘に近づいた男はたくさんいたよ」

大工「どいつもこいつも、ちゃらんぽらんな奴ばかりだった」

大工「だがお前は…いい奴だよ」

大工「たった数日で、俺も認めざるを得ねぇほどにな」

大工「…親としてはちょっと寂しいが」

大工「娘も、お前のことは気に入っているんだ」

249: 2009/05/23(土) 12:22:37.70 ID:eKXspjSW0
魔王「けど…」

大工「ああ、無理にとは言わねえ」

大工「お前の記憶が戻るまででもいいんだ」

大工「娘の…傍に居てやってほしい」

魔王「…」

魔王「…」

250: 2009/05/23(土) 12:24:23.47 ID:eKXspjSW0

娘「二人ともー! 晩御飯の準備できましたよーっ」

大工「おお、今行くよ」

娘「何話してたんですか?」

魔王「いや、…なんでもない」

娘「?」

259: 2009/05/23(土) 12:54:25.23 ID:eKXspjSW0

―アルロの町

兵士「…致命傷は避けたか」

兵士「あの状況でよく動けたものだ」

魔物A「……」

兵士「だがもう、立っているのがやっとだろう」

魔物A「…る、せぇ」

260: 2009/05/23(土) 12:55:50.13 ID:eKXspjSW0
兵士「次で仕留めてやる」

魔物A「…全員でかかってこい」

兵士「望み通りに―――してやろう!!」

 兵士たちの 一斉こうげき!




 兵士たちは 凍りついた!

261: 2009/05/23(土) 12:58:33.47 ID:eKXspjSW0
魔物A「……オレに魔法を使わせるな!」

魔物A「クソ、オレが人間如きに…ッ」

 魔物Aは 魔物Cの縄をひきちぎった!

魔物C「魔物A…!!」

魔物C「魔物A、大丈夫!?」

魔物A「大丈夫に見えるか?」

魔物C「見えないから言ってるんでしょ! とにかくどこかに隠れよう」

264: 2009/05/23(土) 13:02:01.60 ID:eKXspjSW0
魔物A「駄目だ、すぐに出発する」

魔物C「そんな大怪我で動いちゃだめ!」

魔物C「魔王さまに会う前に死ん」

魔物A「うるせぇ!!」

 魔物Aのこうげき!

 魔物Cは 気絶した!

魔物A「…もう、時間を無駄にゃできねえんだよ」

 魔物Aは 魔物Cを乗せてはしりだした!

265: 2009/05/23(土) 13:05:04.56 ID:eKXspjSW0

―フエスト村周辺の森

娘(ああ、今日も良い天気)

娘(今日のご飯は何にしようかな)

娘(あの人、何を作ったら喜んでくれるかな)

娘(あの人と…)

266: 2009/05/23(土) 13:06:34.76 ID:eKXspjSW0
娘「……」

娘「…ばかばかっあの人にもきっと家族がいるんだし…」

娘「…はぁ」

娘(山菜探そ…)

268: 2009/05/23(土) 13:09:36.00 ID:eKXspjSW0

娘(…これぐらいで良いかな)

娘(昨日のマメがまだあるし、お隣さんに野菜も分けてもらった)

娘(干し肉もまだちょっと残ってたし… うん、良いや)

娘(さーて、帰ろ帰ろ…)


 魔物Aが あらわれた!

娘「ひゃっ…ま、魔物!?」

娘(うそ…ここに魔物が入れるわけないのに…!)

275: 2009/05/23(土) 13:22:25.73 ID:eKXspjSW0
娘(逃げなきゃ…)

 魔物Aは たおれた!


娘「……えっ」


娘(…ひどい怪我…ハンターに襲われたのかな)

娘「…! う、後ろに人が…!?」

娘(なんで女の子が…とにかく、助けなきゃ)

282: 2009/05/23(土) 13:32:02.73 ID:eKXspjSW0

―フエスト村 大工の家

魔王「魔物と、森に?」

娘「はい。 魔物は瀕死状態で…なんで入れたんでしょうか」

魔王「わからんな… それに、手錠」

娘「その手錠… もしかして、魔力を封じるものかも」

284: 2009/05/23(土) 13:33:16.08 ID:eKXspjSW0
魔王「魔力を? …確かに普通の鉱物より重い気も…」

 魔王は 手錠をもちあげた!

 手錠は はずれた!

 魔物Cは 自由になった!

魔王「!?」

娘「…は、外れちゃった…」

286: 2009/05/23(土) 13:34:55.93 ID:eKXspjSW0

魔物C「ぁ…」

娘「! 気がついた」

魔物C「…!! ぁ、ま、魔王さま!!」

魔王「…?」

娘「えっ…」

魔物C「魔物Cです! 覚えていませんか!?」

魔王「知らない、誰だ? …オレを知っているのか?」

魔物C「…っ! まだ、思い出してない…」

290: 2009/05/23(土) 13:37:16.32 ID:eKXspjSW0
魔物C「…あっ」

魔物C「…魔物A…」

魔物C「魔物A!!」ダッ

娘「えっ、あ、待っ」

魔王「オレが追いかける、娘はここに!」

娘「は、はい!」

293: 2009/05/23(土) 13:39:01.80 ID:eKXspjSW0
―フエスト村周辺の森

魔物C「魔物A! 魔物A!!」

魔物C「ねぇ、返事してよ! ねぇ!!」

 魔物Cは 治癒魔法をつかった!
 しかし 魔力が たりなかった!

魔物C「…ッ」

 魔物Cは 治癒魔法をつかった!
 しかし 魔力が たりなかった!

魔物C「…どうしてっ」

 魔物Cは 治癒魔法をつかった!
 しかし 魔力が たりなかった!

魔物C「どうしてどうしてどうしてどうして!!!」

294: 2009/05/23(土) 13:42:08.52 ID:eKXspjSW0
魔王「…それは魔物だ。 危険だぞ」

魔物C「…魔王さま」

魔物C「ねぇ、魔王さま…手錠外したの、魔王さまでしょ…?」

魔王「…わからない 触ったら外れてしまった」

魔物C「魔王さま、魔物Aを、治してください…」

魔王「だめだ、できない。 それは魔物だ」

魔物C「…あたしの事は…あたしの事は、思い出さなくてもいいですから…!!」

魔物C「…お願いです…魔物Aを、魔物Aを…っ」

魔王「…」

魔物C「お願いだからっ…」

303: 2009/05/23(土) 13:53:09.68 ID:eKXspjSW0
魔王「…」

 魔王は 治癒魔法をつかった!
 魔物Aの体の傷はいえた!

魔物C「あっ…」

魔王「…そいつが目を覚ましたら、出て行け」

魔物C「ありがとうございますっ… ありがとうございます…!!」


魔王「…」

魔物「…使えてしまうのか、こんな魔法も」

魔王「…」

304: 2009/05/23(土) 13:54:28.95 ID:eKXspjSW0


魔王「…出て行け、と言ったよな」

魔物C「魔物Aが、話をしたいと」

魔王「…」



魔物A「…よぉ、魔王」

魔王「…体の調子はどうだ?」

魔物A「目も見えねえし、傷も全然治りきってねえよ。 まだまだ魔力扱えてねえな」

魔王「…」

307: 2009/05/23(土) 13:55:59.79 ID:eKXspjSW0
 魔物Cは 元の姿にもどった!

魔王「! …お前も魔物だったのか」

魔物A「…お前もだろ、魔王」

魔王「何を言ってるんだ。 オレは人間だ」

魔物A「…」

魔物A「…お前、今何つった」

魔王「オレは人間だ」

 魔物Aは 魔王におそいかかった!

魔物C「! 魔物A、だめ!!」

308: 2009/05/23(土) 13:58:52.17 ID:eKXspjSW0
魔物A「テメェが人間だァ!? ふざけてんじゃねえ!!」

魔王「うっ…」

魔物A「今の一撃! 人間なら、とっくに喉に風穴空いてんだろうなァ、あぁ!?」

魔物A「テメェ、オレが、オレ達が何のためにここまで来たと思ってんだ!?」

魔王「魔物の事なんか知るか!!」

310: 2009/05/23(土) 14:00:40.50 ID:eKXspjSW0
魔物A「テメェのためだろうが!!」

魔王「知らん!」

魔王「 お前など、昨日死んでいればよかったんだ!!」

魔物A「ッ!!」

 魔物Cは 雷の呪文を唱えた!
 魔王に 618のダメージ!

魔王「…ぁ……」

312: 2009/05/23(土) 14:02:18.97 ID:eKXspjSW0
魔物C「…いくら魔王さまでも、いくら記憶が無くても」

魔物C「今の言葉は許せません」

魔物C「…魔王さまは、その程度の魔法じゃ死にませんよね」

魔物C「ちょっと頭冷やしてください」

魔物C「…魔物A、ごめん。 治癒のために貯めてた魔力、全部使っちゃったよ」

魔物A「…構わねえよ」

315: 2009/05/23(土) 14:03:50.94 ID:eKXspjSW0

―フエスト村 大工の家

娘「…大丈夫ですか?」

魔王「…ああ、痛かったよ」

娘「…あの女の子も、魔物だったんですね」

魔王「ああ」

316: 2009/05/23(土) 14:05:05.46 ID:eKXspjSW0
―フエスト村周辺の森

魔物C「魔物A」

魔物A「……」

魔物C「…折角少しだけ治してもらったのに、また傷口開いちゃったじゃない、ばか」

魔物A「……」

魔物C「…大丈夫?」

魔物A「……」

魔物C「…あたし、魔王さまの事みてくるよ」

317: 2009/05/23(土) 14:06:27.03 ID:eKXspjSW0
フエスト村 大工の家

魔王「…娘」

娘「はい」

魔王「今夜、出ていく」

娘「…え」

魔王「世話になったな」

娘「…どうしてですか…?」

魔王「俺も、魔物だからだ」

319: 2009/05/23(土) 14:07:57.27 ID:eKXspjSW0
魔王「親方も…世話になった」

大工「…ああ」

大工「…魔物は、襲ってこないのか」

魔王「魔物は手を出さなければ安全だ」

魔王「それにこの結界があるなら、よほど魔力の高い魔物でないと入れないだろう」

大工「…お前はその、魔力の高い魔物ってやつか」

魔王「そうだな。 …一応この世界の魔物には王と呼ばれている」

大工「王って…魔王か!?」

大工「…ハッ、とんでもねぇヤツ拾っちまったよ」

魔王「はは」

320: 2009/05/23(土) 14:09:21.27 ID:eKXspjSW0

魔王「…魔物C、居るんだろう」

魔物C「…!」

魔王「聞いた通り、今夜出発する」

魔王「村門の外で待っていろ」

魔物C「…はいっ!」


娘「…」

323: 2009/05/23(土) 14:11:07.14 ID:eKXspjSW0
―フエスト村 東門

魔王「…では」

大工「ああ、達者でな。 …はは、魔王に言うのもどうかと思うが」

娘「…」

娘「待ってください」

魔王「…何だ」

娘「行かないで、ください」

魔王「無理な願いだな」

324: 2009/05/23(土) 14:12:32.30 ID:eKXspjSW0
娘「どうしてですか? 私は行って欲しくないんです」

魔王「…俺は行きたいんだがな」

娘「…その魔物たちが居るからいけないんですか?」

 娘は 雷の呪文を唱えた!

魔物A「!」
魔物C「!」

 しかし 娘の魔法は 魔王にうちけされた!

魔王「…どういうつもりだ?」

326: 2009/05/23(土) 14:13:46.74 ID:eKXspjSW0
娘「私は行って欲しくないんです」

娘「貴方が何であろうと関係ありません」

娘「私はずっと貴方と居たいんです」

大工「娘! そんなこと…」

娘「お父さんは黙っていてください」

 娘は 呪文を唱えた!
 大工は 眠ってしまった!

327: 2009/05/23(土) 14:14:25.50 ID:3S4wuyHU0
これはひどいw

330: 2009/05/23(土) 14:17:37.68 ID:rzkZSFKOO
娘こぇぇ

331: 2009/05/23(土) 14:17:49.73 ID:PZVnXTV10
娘はラムちゃんだったか

332: 2009/05/23(土) 14:18:29.96 ID:eKXspjSW0
娘「魔物を殺せば、また貴方と暮らせるでしょう?」

魔王「殺そうとしても俺が止めるだろうな」

娘「そうですか」


娘「なら、貴方が、私と一緒に死んでください」

 娘は 魔王の胸に包丁をつきさした!

333: 2009/05/23(土) 14:19:49.79 ID:Mps/GPM10
Nice boat

335: 2009/05/23(土) 14:20:52.14 ID:lBju+UauO
なんだこれはwwwww

336: 2009/05/23(土) 14:21:01.18 ID:eKXspjSW0
魔物A「魔王!!」
魔物C「魔王さま!」

魔王「…お前たちは手をだすな」

 包丁は 深く深くささっていく!

魔王「…俺を殺すのか?」

娘「はい 貴方を殺して私も死んであの世で一緒に暮らすのです ずっとずっと一緒に暮らすのです」

魔王「そうかそうか」

338: 2009/05/23(土) 14:22:00.41 ID:a3VVKibF0
nice boat

339: 2009/05/23(土) 14:22:15.34 ID:eKXspjSW0
魔王「それもまた、無理な願いだな」

 魔王は 呪文を唱えた!

娘「あ」

 娘は 刃先を自分にむけた!
 娘は 包丁を 自分の心臓につきさした!

娘「愛しtr」


 娘は いきたえた!

341: 2009/05/23(土) 14:24:21.68 ID:eKXspjSW0
魔王「…まったく」

 魔王は治癒魔法を使った!
 魔王の体の傷がいえた!

魔王「俺も妙な奴に好かれたものだ」

 魔王は フエスト村を 出発した!

343: 2009/05/23(土) 14:24:33.57 ID:lBju+UauO
え?

347: 2009/05/23(土) 14:27:43.53 ID:eKXspjSW0
―フエスト村周辺の森

魔王「……」

 魔王は 治癒魔法をつかった!
 魔物Aの体の傷は いえた!

魔物C「あっ…」

魔物A「…本当に記憶、戻ったんだな」

魔王「ああ。 …前の半端な治癒のせいで傷痕が残ってしまったな」

魔物A「痕はどうでもいいけどよ、目は治らないのか」

魔王「…治癒魔法だけでは使い物にならんだろうな。 随分深くまで刺されている」

魔物C「そ、そんな…」

351: 2009/05/23(土) 14:29:46.59 ID:eKXspjSW0
魔王「まぁ、治らないわけではない。 …痛むが我慢しろよ」

 魔王は 呪文をとなえた!

 魔物Aの目は 復元した!

魔物A「いっ……てェ!!!」

魔王「ッ…うるさいな、俺も痛いんだ」

魔物C「あ、今の復元魔法ですか? 呪文変わったんですね」

魔王「ああ。 …これでも大分痛みを緩和できた方なんだがな」

魔物A「くそ、さっさと完成させろよ…」

353: 2009/05/23(土) 14:31:04.82 ID:eKXspjSW0
魔王「しばらくしたら見えるようになるだろうが…」

魔王「飽くまで刺される前の状態に戻しただけだ。 日光による老朽は止められん」

魔物A「そりゃそうだよな。 まぁ、また見えるようになるだけで万々歳ってやつだ」

魔王「いつか両目が見えなくなったらどうするつもりだ?」

魔物A「さぁな。 …城を出るかもしれねえ」

魔王「…そうか」

354: 2009/05/23(土) 14:32:21.81 ID:eKXspjSW0
魔王「なら、帰るか。 魔物Bも暇を持て余しているだろう」

魔物A「うへぇ、これで帰るのかよ…」

魔王「む…まぁ、そうだな。 歩くのは時間がかかるな」

 魔王は ドラゴンに変身した!

魔物C「うわ…! 魔王さま、こんなに大きいドラゴンにも変身できるんですか!」

魔王「のんびり…でもないが、空の旅だ」

魔王「…お前にはよく脚になってもらっていたからな。 今日は俺が乗せてやろう」

魔物A「ハッハ! まさか天下の魔王陛下の背中を踏み台にする時がこようとはな!」

魔王「落とすぞ」

魔物A「…」

356: 2009/05/23(土) 14:33:43.20 ID:eKXspjSW0
魔物A「なんつーか、他人に乗るっつーのは新鮮だな」

魔王「魔物Cにも俺にも脚にされっぱなしだからな」

魔物A「ケッ」


魔物C「…魔王さま」

魔物C「魔王さまの背中の、この火傷も傷も、消えないんですか?」

魔王「……」

魔王「…一生消えないだろうな」

魔王「…飛ぶぞ、振り落とされるなよ」

357: 2009/05/23(土) 14:35:08.21 ID:eKXspjSW0
―上空

魔物A「うっわ…高えなー…」

魔物C「あたしもこんなに高く飛んだことない…」

魔王「…そう言えば」

魔王「魔物A、俺は貴様に踏み倒されたな」

魔物A「んぁ」

魔王「魔物Cは俺に雷を落としたか」

魔物C「え」

364: 2009/05/23(土) 14:38:38.43 ID:eKXspjSW0
魔物A「うおああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁああぁぁあああ!!!」
魔物C「きいやぁあああぁぁあああぁぁぁああぁぁぁぁぁあああああぁ!!!」



 魔王は ドラゴンに変身した!

 魔王は 魔物Aと魔物Cを うけとめた!

魔王「はは、冗談だ」

魔物A「し、しぬ、なかみが、でる、」

魔物C「 」

魔王「ははは」

365: 2009/05/23(土) 14:40:02.57 ID:eKXspjSW0

魔王「…すまなかったな」

魔物A「いや、もう本当にこれは簡便してくれ」

魔王「そっちじゃない」

魔王「…死んでしまえば…などと言ったことだ」

魔物A「…あぁ」

367: 2009/05/23(土) 14:41:48.05 ID:eKXspjSW0
魔王「…今でもあんな事を言った自分が恨めしい」

魔物A「別に、もう構わなねえよ」

魔物A「魔物Cが雷落としてくれたしな」

魔王「はは、ピクシーにしては強かったぞ
    …それに、そのおかげで記憶が戻った」

魔物A「…おい誉められてるぞ、いつまで気絶してんだ」

魔物C「ぅぇぇ……」

368: 2009/05/23(土) 14:43:19.90 ID:eKXspjSW0

魔王「…お前たちに死んでもらうのは困る」

魔王「自ら死を選ぶような事はするなよ」

魔物A「…」

魔物C「…つまり、反逆するなと」

魔王「ふん、どう捉えようが結構だ」

魔王「…お前たち、魔物全員には利用価値があるからな」

魔物A「結局モノ扱いかよ!」

魔王「ははは」

372: 2009/05/23(土) 14:45:29.52 ID:eKXspjSW0

―魔王城 門前

魔物B「巨大なドラゴンが城に向かっていると聞いて来てみれば…陛下でしたか」

魔王「ああ。 留守番御苦労だったな」

魔物B「いえ、私は何も」

魔物A(本当に何もしてねぇなコイツ)

魔物B「…魔物A、随分とボロボロにされましたね」

魔物A「あー、もうぶっ倒れそうだ」

魔物B「どうせまた魔法使うのを渋ったんでしょう」

魔物A「うるせーな、オレは魔法使うの嫌いなんだよ」

374: 2009/05/23(土) 14:46:55.97 ID:eKXspjSW0
魔物「魔王さんおかえりぃ、アタシ寂しかったんだからぁ」

魔王「ああ」

魔物「今回の旅はどうでした?」

魔王「妙な人間に会ってしまったよ」

魔物「キヒ! なんだその傷跡、人間にやられたのかよ魔物A!」

魔物A「うるせぇ!」

魔物「外出中は2人の人間が城に来ましたよ」

魔物「陛下はいらっしゃらなかったので頂いてしまいましたが…」

魔王「ああ、かまわない」

魔物「魔物Cさん、顔色悪いですよ?」

魔物C「まだ吐きそう…ぅぅ…」

375: 2009/05/23(土) 14:48:16.51 ID:eKXspjSW0

―魔王城 玉座の間

魔王「ふむ、やはりここが一番落ち着くな」

魔物A「まったくだ。 よし、オレぁ寝る」

魔物C「あたしも…」

魔物B「そろそろ夜が明けますが」

魔物C「いろいろあって疲れたの! おやすみ!」

 魔物Aと魔物Cは 眠りについた!

378: 2009/05/23(土) 14:49:31.28 ID:eKXspjSW0
魔物B「……」

 魔物Bは 呪文を唱えた!

 魔物Aの体力が かいふくした!
 魔物Cの魔力が かいふくした!

魔王「なんだ、お前が回復系使うのは珍しいな」

魔物B「私がやらなくても、どうせ陛下がやっていたでしょう?」

魔王「…ふん」

386: 2009/05/23(土) 15:12:03.38 ID:eKXspjSW0

魔物B「…何かお悩みで?」

魔王「…む」

魔王「…」

魔王「良い部下…友を持てて良かったと考えていた」

魔王「それと同時に」

魔王「それを手放すのは辛くなるな、と」

387: 2009/05/23(土) 15:13:18.16 ID:eKXspjSW0
魔物B「…そうですね」

魔物B「寿命の違いとは残酷なものです」

魔物B「幸い私は陛下と同じ程に迎えますがね」

魔王「不謹慎なことを言うな」

魔物B「ふふ」

388: 2009/05/23(土) 15:15:02.95 ID:eKXspjSW0

魔物B「…ところで陛下」

魔王「何だ?」

魔物B「何の実験で失敗したのですか?」

魔王「…ああ」

389: 2009/05/23(土) 15:16:24.54 ID:eKXspjSW0
魔王「…えーと」

魔王「……」

魔王「…?」

魔王「…はて、何だったか…」



魔物B「…いやいやいや…」


おしまい

390: 2009/05/23(土) 15:17:01.44 ID:hBTbeZko0
…いやいやいや…

396: 2009/05/23(土) 15:25:59.33 ID:gOnypu/IO
で、最初どこまで書き貯めてたんだ?

397: 2009/05/23(土) 15:34:07.64 ID:eKXspjSW0
>>396
>>320までは本当に頑張ってたんだ

今まではオチを考えてから話作っていったからな、後先考えないとこうなる
ヤンデレ分はもっと多くて良かったと思う、正直大工も娘に殺させようかと思ってた

398: 2009/05/23(土) 15:35:12.25 ID:Mps/GPM10
>ヤンデレ分はもっと多くて良かったと思う、正直大工も娘に殺させようかと思ってた

いやそれはおかしい

400: 2009/05/23(土) 15:38:55.75 ID:gOnypu/IO
大工生きてても辛いだけだろうな…

405: 2009/05/23(土) 15:59:50.25 ID:gOnypu/IO
なぁ今勇者の読み返してるんだけどさ
魔物Aが城から出たのって、目が…?

406: 2009/05/23(土) 16:09:32.83 ID:eKXspjSW0
>>405
ああ、そうそう そこらへん気づいてもらえたのは嬉しいな
人間界の太陽は明る過ぎてな

408: 2009/05/23(土) 16:14:22.21 ID:Fph3b0fwO
いつの間にか終わってた…
乙!楽しく読ませてもらった

410: 2009/05/23(土) 16:48:21.71 ID:eKXspjSW0
最後に
ここまで見てくれた人、支援・保守してくれた人に感謝、乙乙
やっぱり書き貯めないと駄目だと思った
実験するときは安全確認しようNE!!

あと犬可愛い

411: 2009/05/23(土) 16:50:39.01 ID:vYE++xHI0
>>1乙~


前作
魔王「私は新世界の…」

勇者「魔物に生きる価値なんかあんの?」

少女「お母さん、私、魔王さまの下で働きます」


引用元: 少女「お母さん、私、魔王さまの下で働きます」