1:2019/06/13(木) 00:32:07.194
―駅―
ザァァァァ…
女上司「あ、雨降ってきちゃった!」
男「ホントですね!」
女上司「ふんふ~ん」サッ
男「なにいきなりビリヤードみたいな構えしてるんですか?」
女上司「ビリヤードじゃないわよ! 牙突よ牙突!」
女上司「傘持つと牙突したくなっちゃうよね~」
男「はぁ……」
ザァァァァ…
女上司「あ、雨降ってきちゃった!」
男「ホントですね!」
女上司「ふんふ~ん」サッ
男「なにいきなりビリヤードみたいな構えしてるんですか?」
女上司「ビリヤードじゃないわよ! 牙突よ牙突!」
女上司「傘持つと牙突したくなっちゃうよね~」
男「はぁ……」
6:2019/06/13(木) 00:33:46.426 ID:tUD/hL660.net
この女上司はアラフォー
4:2019/06/13(木) 00:33:10.441 ID:aqgqJFlX0.net
その構えじゃブラッディースクライドですよ
8:2019/06/13(木) 00:35:12.891
女上司「でも一口に牙突っていってもいくつか種類があるのよ」
男「そうなんですか」
女上司「まず通常の壱式!」ドウッ!
男「おわっ!」
女上司「斜め上から突き下ろす弐式!」ドウッ!
男「あぶねっ!」
女上司「対空迎撃用の参式!」ドウッ!
男「飛んだ!」
男「そうなんですか」
女上司「まず通常の壱式!」ドウッ!
男「おわっ!」
女上司「斜め上から突き下ろす弐式!」ドウッ!
男「あぶねっ!」
女上司「対空迎撃用の参式!」ドウッ!
男「飛んだ!」
10:2019/06/13(木) 00:36:26.164 ID:jG/syXxu0.net
でもにわかだから右手で持ってるんでしょ?
11:2019/06/13(木) 00:37:52.556
女上司「そして奥の手――」
女上司「密着した状態から上半身の力のみで放つ、牙突零式!!!」ギュオッ!
男「……」
女上司「どう?」
男「どう、といわれても……」
オオォ~……!
パチパチパチパチパチパチ…
男「なぜ拍手が……」
女上司「じゃ、取引先に行きましょうか」
女上司「密着した状態から上半身の力のみで放つ、牙突零式!!!」ギュオッ!
男「……」
女上司「どう?」
男「どう、といわれても……」
オオォ~……!
パチパチパチパチパチパチ…
男「なぜ拍手が……」
女上司「じゃ、取引先に行きましょうか」
15:2019/06/13(木) 00:41:04.974 ID:keW+/O5w0.net
アバンストラッシュと牙突で何度も傘折って怒られたよな
16:2019/06/13(木) 00:41:16.719
―取引先―
女上司「ということがありましてね。拍手されちゃいましたよ」
取引先「ほぉ~、そうなんですか」
男(取引先でする話題じゃねえ)
女上司「傘を持つと牙突したくなっちゃいますよねえ」
取引先「いや……そうでしょうかね」
女上司「なに?」ピクッ
女上司「ということがありましてね。拍手されちゃいましたよ」
取引先「ほぉ~、そうなんですか」
男(取引先でする話題じゃねえ)
女上司「傘を持つと牙突したくなっちゃいますよねえ」
取引先「いや……そうでしょうかね」
女上司「なに?」ピクッ
19:2019/06/13(木) 00:43:44.971
取引先「傘を持ったらやっぱり……飛天御剣流でしょう」
女上司「……!」
男「え……」
取引先「私の“天翔龍閃”……破れますかな」チャキッ
女上司「……面白い」
男「今打ち合わせ中なんですけど!」
女上司「阿呆が。敵前逃亡は士道不覚悟!」
男「すみません!」
女上司「……!」
男「え……」
取引先「私の“天翔龍閃”……破れますかな」チャキッ
女上司「……面白い」
男「今打ち合わせ中なんですけど!」
女上司「阿呆が。敵前逃亡は士道不覚悟!」
男「すみません!」
20:2019/06/13(木) 00:44:58.569 ID:ox3S5n4Xr.net
なんだこれは
23:2019/06/13(木) 00:46:12.987
取引先「……」
女上司「……」
ゴゴゴゴゴ…
男「す、すげえ睨み合いだ……」ゴクリ
女上司「牙突!」ドウッ!
取引先「天翔龍閃!」ブオンッ!
ガキィッ!
男「うわあああああっ!!!」
女上司「……」
ゴゴゴゴゴ…
男「す、すげえ睨み合いだ……」ゴクリ
女上司「牙突!」ドウッ!
取引先「天翔龍閃!」ブオンッ!
ガキィッ!
男「うわあああああっ!!!」
25:2019/06/13(木) 00:48:42.186
シーン…
女上司「……」
取引先「……」
取引先「お、おろぉ……見事……」ドサッ…
女上司「真空による二撃目を出されていたら、危なかった……」
女上司「帰るぞ」
男「は、はいっ!」
男(倒れたままだけど、帰っちゃっていいのかなぁ……)
女上司「……」
取引先「……」
取引先「お、おろぉ……見事……」ドサッ…
女上司「真空による二撃目を出されていたら、危なかった……」
女上司「帰るぞ」
男「は、はいっ!」
男(倒れたままだけど、帰っちゃっていいのかなぁ……)
27:2019/06/13(木) 00:51:27.069
―会社―
女上司「じゃあ報告書をまとめておくように」
男「分かりました」
女上司「社会人にとって“報・連・相”は基本だからね」
男(“悪・即・斬”みたいに言わないで欲しい)
同僚「あのー」
女上司「なに?」
同僚「課長、傘持ったら牙突をするんですって?」
女上司「うん、まあね」
女上司「じゃあ報告書をまとめておくように」
男「分かりました」
女上司「社会人にとって“報・連・相”は基本だからね」
男(“悪・即・斬”みたいに言わないで欲しい)
同僚「あのー」
女上司「なに?」
同僚「課長、傘持ったら牙突をするんですって?」
女上司「うん、まあね」
28:2019/06/13(木) 00:51:35.617 ID:TyFnAok90.net
女上司「でも一口に牙突っていってもいくつか種類があるのよ」
男「そうなんですか」
女上司「まず通常の壱式!」ドウッ!
男「おわっ!」
女上司「斜め上から突き下ろす弐式!」ドウッ!
男「あぶねっ!」
女上司「対空迎撃用の参式!」ドウッ!
男「飛んだ!」
女上司「そして奥の手――」
女上司「密着した状態から上半身の力のみで放つ、牙突零式!!!」
チュッ
男「……」
女上司「どう?」
男「どう、といわれても……」
オオォ~……!
パチパチパチパチパチパチ…
男「なぜ拍手が……」
女上司「じゃ、取引先に行きましょうか」
男「そうなんですか」
女上司「まず通常の壱式!」ドウッ!
男「おわっ!」
女上司「斜め上から突き下ろす弐式!」ドウッ!
男「あぶねっ!」
女上司「対空迎撃用の参式!」ドウッ!
男「飛んだ!」
女上司「そして奥の手――」
女上司「密着した状態から上半身の力のみで放つ、牙突零式!!!」
チュッ
男「……」
女上司「どう?」
男「どう、といわれても……」
オオォ~……!
パチパチパチパチパチパチ…
男「なぜ拍手が……」
女上司「じゃ、取引先に行きましょうか」
31:2019/06/13(木) 00:53:42.132
同僚「だったら勝負しません?」ササッ
女上司「む!」
男(折りたたみ傘を二本持った……?)
同僚「俺の……小太刀二刀流と!」ジャキッ
女上司「望むところだ」ジャキッ
男「ま、またかよ!」
同僚「あんたを倒して最強の華を手に入れる!」
女上司「やってみろ……身の程知らずが」
女上司「む!」
男(折りたたみ傘を二本持った……?)
同僚「俺の……小太刀二刀流と!」ジャキッ
女上司「望むところだ」ジャキッ
男「ま、またかよ!」
同僚「あんたを倒して最強の華を手に入れる!」
女上司「やってみろ……身の程知らずが」
34:2019/06/13(木) 00:56:08.373
女上司「牙突!!!」ドウッ!
同僚(速い!)
同僚「回天剣舞六連!!!」ギュオオオッ!
ズドォッ!!!
男「二人の剣……いや傘が激突したーっ!!!」
同僚(速い!)
同僚「回天剣舞六連!!!」ギュオオオッ!
ズドォッ!!!
男「二人の剣……いや傘が激突したーっ!!!」
35:2019/06/13(木) 00:58:12.783
同僚「ぐはっ……!」
女上司「回転しながら切り刻む回天剣舞より……私の牙突の方がわずかに速かったようね」
女上司「“紙・一・重”だったわ」
同僚「ずいぶんとぶ厚い紙一重だ……」ドサッ
男「ど、同僚ォォォォォ!」
部長「ふっふっふ、やるようだねえ」ザッ
女上司「回転しながら切り刻む回天剣舞より……私の牙突の方がわずかに速かったようね」
女上司「“紙・一・重”だったわ」
同僚「ずいぶんとぶ厚い紙一重だ……」ドサッ
男「ど、同僚ォォォォォ!」
部長「ふっふっふ、やるようだねえ」ザッ
36:2019/06/13(木) 00:59:36.785 ID:ox3S5n4Xr.net
紙一重w
37:2019/06/13(木) 01:01:38.958
女上司「部長……!」
部長「君の傘技見せてもらったよ……次は私が相手をしよう」サッ
女上司「面白い……“下・剋・上”してやろう」サッ
ゴゴゴゴゴ…
男(なんでこう次から次へと果たし合いが始まるんだ……)
男(部長はいったいどんな技を……!?)
部長「君の傘技見せてもらったよ……次は私が相手をしよう」サッ
女上司「面白い……“下・剋・上”してやろう」サッ
ゴゴゴゴゴ…
男(なんでこう次から次へと果たし合いが始まるんだ……)
男(部長はいったいどんな技を……!?)
38:2019/06/13(木) 01:04:25.787
部長「秘剣……」
女上司「?」
部長「飛飯綱!!!」キィンッ!
ザシュッ!
女上司「ぐっ、これは……!?」
男「なんか飛ばしてきてるぅ!」
女上司「?」
部長「飛飯綱!!!」キィンッ!
ザシュッ!
女上司「ぐっ、これは……!?」
男「なんか飛ばしてきてるぅ!」
40:2019/06/13(木) 01:06:32.872
部長「傘を振り続け、長年かけて会得したこの飛飯綱!」
部長「カマイタチを飛ばすこの技……いかに牙突でもなすすべなかろう!」
部長「ぬんぬんぬん!」
キィンッ! キィンッ! キィンッ!
女上司「たしかにね……だけど」
女上司「牙突!!!」ドウッ!
部長「ぬん!?」
部長「カマイタチを飛ばすこの技……いかに牙突でもなすすべなかろう!」
部長「ぬんぬんぬん!」
キィンッ! キィンッ! キィンッ!
女上司「たしかにね……だけど」
女上司「牙突!!!」ドウッ!
部長「ぬん!?」
41:2019/06/13(木) 01:09:18.163
ザクゥッ!
部長「ぐはぁっ……!」
男「おおっ……!」
女上司「“飛・道・具”に頼りすぎて、本人の鍛錬が疎かになっていたようね」
女上司「阿呆が」
部長「くっ、飛飯綱を撃った直後の硬直を見逃さなかったか……」ガクッ
部長「ぐはぁっ……!」
男「おおっ……!」
女上司「“飛・道・具”に頼りすぎて、本人の鍛錬が疎かになっていたようね」
女上司「阿呆が」
部長「くっ、飛飯綱を撃った直後の硬直を見逃さなかったか……」ガクッ
42:2019/06/13(木) 01:12:45.060
社長「ほっほっほ」
男「しゃ、社長!?」
女上司「……」
社長「社内での狼藉、これは社長として見逃すわけにはいかんねえ」
男「いえ、これには訳が……!」
女上司「見逃せないとしたら、どうするというんだ?」
社長「ワシと勝負だ」ジャキッ
女上司「面白い……」
男「しゃ、社長!?」
女上司「……」
社長「社内での狼藉、これは社長として見逃すわけにはいかんねえ」
男「いえ、これには訳が……!」
女上司「見逃せないとしたら、どうするというんだ?」
社長「ワシと勝負だ」ジャキッ
女上司「面白い……」
46:2019/06/13(木) 01:16:49.752
男(社長はいったいどんな技を使うんだ……?)
男(傘を燃やすとか? それとも大陸で学んだ剣術とか……?)
社長「ゆくぞ……」ゴゴゴゴゴ…
女上司(なんという剣気!)
女上司(いや、これは剣気ではない!)
社長「アバンストラーッシュ!!!!!」ギュオオオオオッ!
女上司「“竜・闘・気”!?」
男(大陸どころか異世界の剣術だった!)
男(傘を燃やすとか? それとも大陸で学んだ剣術とか……?)
社長「ゆくぞ……」ゴゴゴゴゴ…
女上司(なんという剣気!)
女上司(いや、これは剣気ではない!)
社長「アバンストラーッシュ!!!!!」ギュオオオオオッ!
女上司「“竜・闘・気”!?」
男(大陸どころか異世界の剣術だった!)
47:2019/06/13(木) 01:18:00.829 ID:F0ORPqbk0.net
予想の斜め上でわろた
48:2019/06/13(木) 01:18:20.192 ID:AWTmInDW0.net
そういや2大傘剣術の1つだったわ
49:2019/06/13(木) 01:19:20.447
女上司「牙突零式ッ!!!」
ズガァッ!!!
シュゥゥゥゥゥゥ…
男「なんて激突だ……ッ!」
男「どっちが……どっちが勝ったんだ!?」
ズガァッ!!!
シュゥゥゥゥゥゥ…
男「なんて激突だ……ッ!」
男「どっちが……どっちが勝ったんだ!?」
50:2019/06/13(木) 01:20:03.022 ID:I1H9iE5Jr.net
みんな楽しそう
51:2019/06/13(木) 01:22:06.819
女上司「ぐはっ……!」ブシュゥゥゥ…
社長「……」ニヤッ
社長「かつて勇者といわれたワシも……年には勝てぬか……」
ドサッ…
女上司「あ、危なかった……!」
女上司「社長が全盛期であれば、私が“即・失・神”していただろう」
女上司「アバンストラッシュ恐るべし……」
男「す、すげえ……社長を倒した!」
社長「……」ニヤッ
社長「かつて勇者といわれたワシも……年には勝てぬか……」
ドサッ…
女上司「あ、危なかった……!」
女上司「社長が全盛期であれば、私が“即・失・神”していただろう」
女上司「アバンストラッシュ恐るべし……」
男「す、すげえ……社長を倒した!」
52:2019/06/13(木) 01:25:10.710
女上司「さて……」チャキッ
男「?」
女上司「残るはお前一人だ」
男「え……何いってるんですか?」
女上司「とぼけるな。お前も力を隠しているだろう。傘を構えろ」
男「なにいってんですか! 隠してなんか……」
女上司「やらぬというのなら勝手に始めさせてもらうぞ」チャキッ
男「……分かりました」
男「?」
女上司「残るはお前一人だ」
男「え……何いってるんですか?」
女上司「とぼけるな。お前も力を隠しているだろう。傘を構えろ」
男「なにいってんですか! 隠してなんか……」
女上司「やらぬというのなら勝手に始めさせてもらうぞ」チャキッ
男「……分かりました」
53:2019/06/13(木) 01:28:02.890
男「では……」
女上司「いくぞ! 牙突ッ!!!」ドウッ!
男「……」ササッ
女上司(傘を二本構えた……これは小太刀二刀流か!)
女上司「阿呆がッ! 私に回天剣舞は通用しないッ!」
男「それはどうかな」バサッ
女上司(片方の傘を開いた!? どういう技だ!?)
女上司「いくぞ! 牙突ッ!!!」ドウッ!
男「……」ササッ
女上司(傘を二本構えた……これは小太刀二刀流か!)
女上司「阿呆がッ! 私に回天剣舞は通用しないッ!」
男「それはどうかな」バサッ
女上司(片方の傘を開いた!? どういう技だ!?)
54:2019/06/13(木) 01:31:18.865
男「開いた傘を盾にして突きを捌き――」ギュルッ!
女上司「むっ!」
男「そのまま視界を塞ぎ――」バッ
女上司「前が見えな……」
男「もう片方の傘で……突くッ!!!」
グサァッ!!!
女上司「ぐあぁ……!」ドサッ…
女上司「むっ!」
男「そのまま視界を塞ぎ――」バッ
女上司「前が見えな……」
男「もう片方の傘で……突くッ!!!」
グサァッ!!!
女上司「ぐあぁ……!」ドサッ…
56:2019/06/13(木) 01:33:18.918
男「ったく、どいつもこいつも……」
男「傘を持つとやりたくなる技といえば、ティンベーとローチンの基本的戦法に決まってるだろ」
女上司「フフ……見事、だ……」ガクッ
男「何が可笑しい!!!」
― 完 ―
男「傘を持つとやりたくなる技といえば、ティンベーとローチンの基本的戦法に決まってるだろ」
女上司「フフ……見事、だ……」ガクッ
男「何が可笑しい!!!」
― 完 ―
57:2019/06/13(木) 01:34:26.596 ID:u1TDkL70d.net
登場人物全員仲良しかよ
58:2019/06/13(木) 01:35:56.828 ID:I1H9iE5Jr.net
乙
何もかもおかしい
何もかもおかしい
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります