1:2019/02/07(木)12:11:07 
彡(^)(^)「ネカフェでドラゴンボール一気読みしたで!」

彡(^)(^)「いやあ面白かったわ、鳥山明って天才ちゃうか」

彡(゚)(゚)「ワイも、あの世界で冒険してみたいもんやで」

彡(゚)(゚)「あ、流れ星や」

彡(゚)(゚)「ドラゴンボールになりたい! ドラゴンボールになりたい! ドラゴンボールになりたい!」

彡(゚)(゚)「ふう、なんてな」


願いは叶えてやった

ではさらばだ


彡(゚)(゚)「えっ」





5:2019/02/07(木)12:13:09 eiK
彡(゚)(゚)「何や!? なんか景色が歪んで」


ギュオッ


彡(゚)(゚)「ほげ! なんやここ!? 海の底や!?」

彡(゚)(゚)「ま、周りにサンゴとか小魚とかが泳いでる……」

彡(゚)(゚)「というか指一本動かれへんで」

彡(゚)(゚)「どうしたんやワイは、別に寒くも息苦しくもないけど……」

彡(゚)(゚)「お、魚の目玉にワイが映って……」

彡(゚)(゚)「……」

彡(゚)(゚)「ど、ドラゴンボール……?」
7:2019/02/07(木)12:13:55 eiK
数日後


彡(゚)(゚)「うーん、海の中はキレイやけど、飽きてきたなあ」

彡(゚)(゚)「ワイどうなってまうんやろ、このまま忘れられるんかな」

彡(゚)(゚)「おや、でっかい魚が来たわ」

魚「……」コポコポ

彡(゚)(゚)「この魚にどっかに運んでもらえへんかな」
8:2019/02/07(木)12:14:44 eiK
彡(゚)(゚)「おーい、ワイを運んでくれー」

ビコーン ビコーン

彡(゚)(゚)「なんてな、声も出せへんし、通じるわけが……」

魚「……」パクッ

彡(゚)(゚)「お、魚がワイをくわえたで」

彡(゚)(゚)「上昇していくようや、これでどっかに行けるわ」

彡(゚)(゚)「海面に出たわ、ひさびさの陽の光やで」

彡(゚)(゚)「おお……荒野っぽい眺め、モコモコっとした岩山、ドラゴンボールの景色や」
10:2019/02/07(木)12:15:48 eiK
彡(゚)(゚)「おや、上にプテラノドンみたいな翼竜が」

彡(゚)(゚)「あいつの方が遠くまで行けそうやな……」

ビコーン ビコーン

翼竜「!」ギュオッ

彡(゚)(゚)「おお!? 急降下してきたで」

バクウッ

彡(゚)(゚)「ワイごと魚を捕まえたで、でっかい口やなあ」

彡(゚)(゚)「広い空やで、なんやワクワクしてきたな」

彡(゚)(゚)「……焦ってもしゃーない、とりあえず行けるとこまで行ってみるか」
12:2019/02/07(木)12:17:16 eiK
1週間後


彡(゚)(゚)「だんだん分かってきたで」

彡(゚)(゚)「どうやら、ワイにはテレパシーみたいなもんがあるらしい」

彡(゚)(゚)「生き物に呼びかけると、ワイが価値のあるものに見えるようや」

彡(゚)(゚)「そうやってプテラノドンに巣まで運んでもらって」

彡(゚)(゚)「そこから大蛇、ゴリラ、ペンギンと乗り継いできたけど」

彡(゚)(゚)「行けども行けども人の姿がないなあ」

彡(゚)(゚)「ドラゴンボールの世界って人口どのぐらいなんやろ、街がまばらな印象もあるけど」

(´・ω・`)「おや」

(´・ω・`)「このペンギン、変な玉を温めてる、卵と間違えてるのかな」

彡(゚)(゚)「お!? 人間や!」
13:2019/02/07(木)12:18:09 yco
ドラゴンボールになるとか怖いな
14:2019/02/07(木)12:18:17 LLP
邪悪龍になったらクソ弱そう
15:2019/02/07(木)12:18:51 eiK
彡(゚)(゚)「おーい! ワイを連れてってくれー!」

ビコーン ビコーン

(´・ω・`)「持ち帰ってみよう、ごめんね、この玉もらうね」

ペンギン「……」スタスタ

(´・ω・`)「去っていく……もらっていいってことかな」

彡(゚)(゚)「おーい! ワイの声が聞こえるかー! 助けてくれー!」

(´・ω・`)「さて、材料集めも終わったし帰ろう」

彡(゚)(゚)「ダメやな……聞こえてへんわ」
18:2019/02/07(木)12:19:53 eiK
(´・ω・`)「ただいまっと、言っても誰もいないけど」

彡(゚)(゚)「ボロい家やなあ」

彡(゚)(゚)「うわ、中もガラクタばっかりやんけ」

(´・ω・`)「この玉、なんかボンヤリと光ってるな、何だろう」

(´・ω・`)「電波でも出てるのかな、測定してみるか」

彡(゚)(゚)「電波……そうや、ドラゴンボールは微弱な電波を出してるんや」

彡(゚)(゚)「……待てよ、せや!」
21:2019/02/07(木)12:21:04 eiK

彡(゚)(゚)「うーん、うーん」

(´・ω・`)「何か電波に波があるみたい……」

(´・ω・`)「短く3つ、長く3つ、また短く3つ……」

彡(゚)(゚)「はあはあ、つ、疲れるわコレ」

彡(゚)(゚)「モールス信号のSOSやけど、この世界では通じへんかな……」

彡(゚)(゚)「もいっちょ」
23:2019/02/07(木)12:21:45 eiK
(´・ω・`)「やはり電波に規則性がある……」

(´・ω・`)「よし、発明したばかりの翻訳ユニットにかけてみよう」



(´・ω・`)「もしもーし、僕の呼びかけが聞こえますか」

彡(゚)(゚)「聞こえてるわ! はよ助けてくれ!」

(´・ω・`)「うわ喋った!?」
25:2019/02/07(木)12:22:42 eiK
30分後


(´・ω・`)「ドラゴンボール?」

彡(゚)(゚)「せや、7つ集めるとどんな願いでも叶うんや」

(´・ω・`)「うーん、僕あんまり願い事とかないけど」

(´・ω・`)「ここでガラクタを集めて発明してるだけで幸せだからね」

彡(゚)(゚)「確かにすごいガラクタの山やな」

彡(゚)(゚)「とはいえ、ワイは元の世界に戻りたいんや、元の体にも戻りたいし」

彡(゚)(゚)「この体って星が2つの二星球やからなあ、四星球やったら永住したのに」

(´・ω・`)「ボールの格差がすごい」
26:2019/02/07(木)12:23:52 eiK

彡(゚)(゚)「それはともかく、ボールを全部集めたら戻れる気がするんや」

(´・ω・`)「わかった、協力するよ」

(´・ω・`)「でもどうやって集めるの? 世界中に散らばってるんでしょ」

彡(゚)(゚)「ドラゴンレーダーや」

彡(゚)(゚)「ボールの出す微弱な電波をとらえるレーダーがあるんや」
27:2019/02/07(木)12:26:07 eiK
(´・ω・`)「うーん、でもかなり微弱な電波だけど、これをレーダーで捉えるとなると」

(´・ω・`)「いや……ちょっと燃えてきた、発明してみよう」

彡(゚)(゚)「ほうか、頼むで原住民」

(´・ω・`)「原住民?」

彡(゚)(゚)「この世界の人間やから原住民や」

彡(゚)(゚)「ワイのことはやきうと呼んでくれ」

(´・ω・`)「野にあった球だからね」

彡(゚)(゚)「あ、偶然うまいことになってる!」
30:2019/02/07(木)12:33:10 eiK
(´・ω・`)「うーん、電波の波長が……アンテナの精度が……」

彡(゚)(゚)「いろいろ考えるうちに、分かってきたで」

彡(゚)(゚)「そうや……本家ナメック星のドラゴンボールや」

彡(゚)(゚)「あれは最長老と六人の長老が持ってた」

彡(゚)(゚)「願いを叶えるには全員と会って、知恵比べをしたり、力比べをしたり」

彡(゚)(゚)「願いの理由を話したり、そして勇者と認められて、やっとボールがもらえるんや」
31:2019/02/07(木)12:33:41 eiK
(´・ω・`)「あのボールの大きさだと、縮尺も変えられたほうが……」

彡(゚)(゚)「地球のボールも同じや」

彡(゚)(゚)「ボールを持つにふさわしい、門番みたいなやつにボールが渡るようになってるんや」

彡(゚)(゚)「アニメの設定やけど、ボールの中には龍がいる」

彡(゚)(゚)「ドラゴンボールの出す電波ってのは、つまりボールの脳波とちゃうか」

彡(゚)(゚)「そうや……孫悟飯、牛魔王、実力者がボールを持ってたのはけして偶然やないんや」

(´・ω・`)「できたよ」

彡(゚)(゚)「うわ早っ、漫画で言うたら3コマぐらいやで」
32:2019/02/07(木)12:34:28 eiK
(´・ω・`)「まあ急ごしらえだけど」

(´・ω・`)「それじゃ、これでボールを集めに行こうか」

彡(゚)(゚)「せやな」

彡(゚)(゚)「そう……ワイには分かる」

彡(゚)(゚)「こいつはボールで願いを叶えようとする欲がない」

彡(゚)(゚)「本来、そういうやつがボールを持つんや」

彡(゚)(゚)「ボール自身が持ち主を選ぶんやなあ」
33:2019/02/07(木)12:35:24 eiK
(´・ω・`)「さて小型ジェットが納屋にあったはず」

彡(゚)(゚)「おおー、これやこれ、こういう小さなジェット機」

彡(゚)(゚)「鳥山先生は機械のデザインが秀逸なんや」

彡(゚)(゚)「小さくまとまってるけど、ちゃんとエンジンの位置とか着陸とか考えたデザインが」

(´・ω・`)「僕が作ったやつだよ」

彡(゚)(゚)「え、お前が!?」

(´・ω・`)「うん、壊れたドアノブとか扇風機とかで」

彡(゚)(゚)「ドアノブの可能性すごいな」
35:2019/02/07(木)12:36:56 eiK
数日後


(´・ω・`)「順調に集まってるね、これでやきう君を入れて3つだ」

彡(゚)(゚)「せやな」

彡(゚)(゚)「ほんまにこいつは優秀なやつや」

彡(゚)(゚)「素人の発明家って言ってたけど、必要なもんを何でもその場で作ってしまう」

彡(゚)(゚)「どのぐらい頭がいいのかと言うと、豆腐と醤油からジェット燃料を作るほどで」

(´・ω・`)「何ブツブツ言ってるの?」
37:2019/02/07(木)12:38:16 eiK
(´・ω・`)「さてキャンプの後片付けしないと」

彡(゚)(゚)「毎日のキャンプだけで大変やな」

彡(゚)(゚)「家の入ってるカプセルとかないんか?」

(´・ω・`)「カプセル?」

彡(゚)(゚)「ホイポイカプセルや、乗り物でも家でも入れとける小さなカプセル」

(´・ω・`)「そんなの見たことも聞いたこともないよ?」

彡(゚)(゚)「……ん? まだ発明されてへんのか?」
39:2019/02/07(木)12:39:19 eiK
彡(゚)(゚)「そういえば今って何年なんやろ」

(´・ω・`)「今? エイジ728だよ」

彡(゚)(゚)「エイジ728? えーと確か、セルがタイムマシンに乗り込んだのがエイジ788やろ?」

彡(゚)(゚)「60年も前……たぶんこれ本編も始まってないんちゃうか」

彡(゚)(゚)「ドラゴンボール世界とはいえ、だいぶずれた時間に来てもうたなあ」
42:2019/02/07(木)12:41:20 eiK
(´・ω・`)「次のボールなんだけど、海の真ん中にあるなあ」

(´・ω・`)「潜水艇が必要かな、用意しないと」

彡(゚)(゚)「いや、それは多分カメハウスや」

彡(゚)(゚)「三星球は亀仙人が持ってるからな、100年ほど前に海で拾ったとか」

(´・ω・`)「……ん?」

彡(゚)(゚)「どうした?」

(´・ω・`)「なにか妙だ」

(´・ω・`)「北の方にあったこのボール……まっすぐこっちに向かってる」

(´・ω・`)「すごいスピードだ、たぶん戦闘機なみの」

彡(゚)(゚)「なんやて!?」
43:2019/02/07(木)12:42:15 eiK
(´・ω・`)「どうしようか?」

彡(゚)(゚)「こ、この時代にもボール集めてるやつがおったんか!?」

彡(゚)(゚)「ピラフ一味にしても早すぎるし……」

彡(゚)(゚)「と、とにかく逃げるんや、鉢合わせしたらどうなるか分からへん」

(´・ω・`)「わかった、すぐ逃げよう」
44:2019/02/07(木)12:43:41 eiK
ドヒュウウウウン

(´・ω・`)「やっぱりこっちを追ってきてる」

彡(゚)(゚)「このジェット機で逃げ切れるかなあ」

(´・ω・`)「向こうのほうがずっと早い……逃げ切れないなあ」

彡(゚)(゚)「ボールの電波を追ってきてるんや、電波を消せれば……」

彡(゚)(゚)「確か、生き物がボールを飲み込んだら電波が消えるんやけど」

(´・ω・`)「ちょっとこの大きさは飲めないなあ」

彡(゚)(゚)「ワイもあんまり飲まれたくない」
46:2019/02/07(木)12:44:44 eiK
彡(゚)(゚)「そこらへんにワニでもおれへんかな」

(´・ω・`)「都合よくいたとしても、飲んだらこっちも探せなくなるよ」

(´・ω・`)「ウ○コになって出てきたら、また奪い合いになるし」

彡(゚)(゚)「せやなあ」


ギュオオオオ


彡(゚)(゚)「うわ!? もう見えてきてるで!」

(´・ω・`)「やっぱり戦闘機だ、しかも大型の」
49:2019/02/07(木)12:46:24 eiK

ドパラタタタタタ


彡(゚)(゚)「ほげ!? 撃ってきたで!」

(´・ω・`)「うーん、身を隠す場所もない……」

(´・ω・`)「仕方ない」ポイッ


ギュオオオオン


彡(゚)(゚)「お、戦闘機が引き返してくで」

(´・ω・`)「手持ちのボールを一つ捨てた」

(´・ω・`)「でも時間稼ぎにしかならない、回収したらすぐにまた追ってくるよ」

彡(゚)(゚)「ど、どうしたらええんや……」
50:2019/02/07(木)12:46:58 9b1
原住民有能すぎるやろ...
51:2019/02/07(木)12:47:52 eiK
彡(゚)(゚)「……」

彡(゚)(゚)「もうええ、原住民、ワイを捨ててくれ」

(´・ω・`)「えっ」

彡(゚)(゚)「あの戦闘機の狙いはワイや、ワイを捨てればお前は逃げられる」

(´・ω・`)「でも、あの戦闘機の人、きっと悪人だよ」

(´・ω・`)「そんな人がボールを集めたら、どんな願いを叶えてしまうか」

彡(゚)(゚)「それはそうやな……」

彡(゚)(゚)「どの時代も同じやな、神様だって、人間が欲のためばかりにボールを使うのにあきれ果てて……」

彡(゚)(゚)「ん? 神様?」

彡(゚)(゚)「せや! こうなったら神様に助けを求めるんや!」

(´・ω・`)「え??」
52:2019/02/07(木)12:48:50 eiK
彡(゚)(゚)「カリン塔や! 聖地カリンに向かってくれ!」

(´・ω・`)「それどこ?」

彡(゚)(゚)「えっ」

彡(゚)(゚)「聖地カリンやで! 有名とちゃうんか!?」

(´・ω・`)「さあ……? 僕、発明以外にはあまり興味なくて」

彡(゚)(゚)「えらいこっちゃ、ドラゴンボールってあんまり世界地図とか出てけえへんし」
54:2019/02/07(木)12:49:43 eiK
彡(゚)(゚)「えーとえーと」

彡(゚)(゚)「あとは確か、レッドリボン軍の本拠地から北東に2300キロやったはず」

(´・ω・`)「レッドリボン軍、それは有名だよ」

(´・ω・`)「本拠地から2300キロ……そうか、あの辺か」

彡(゚)(゚)「言うてみるもんやな!」
57:2019/02/07(木)12:51:42 eiK
彡(゚)(゚)「見えたで、あの塔に沿ってまっすぐ登ってくれ」

(´・ω・`)「そういえば聞いたことがあるなあ」

(´・ω・`)「どこかの森の中に、大きな塔があって」

(´・ω・`)「その上は飛行機も飛べない、不思議な場所があるとか」

彡(゚)(゚)「そうなんや、神様がバリヤーか何か張ってるんやろう」

彡(゚)(゚)「本来は自分の力で塔を登って、そこから如意棒で登らんといかん」

彡(゚)(゚)「孫悟飯がまだ生きてるはずやから、最初に出会えてれば如意棒も借りられたんやけど」

彡(゚)(゚)「そこに寄ってる時間は……」


ギュオオオオオ


(´・ω・`)「あ、また戦闘機が来た」
59:2019/02/07(木)12:53:02 eiK
彡(゚)(゚)「うわわ、じょ、上昇や!」

(´・ω・`)「了解」


ヒュオーーーン


(´・ω・`)「すごく高い塔だ……飛行機で登ってるのに頂上が見えない」


ドパラタタタタ


ガン ガン


彡(゚)(゚)「うわ!? 撃ってきたで! 被弾した!」
61:2019/02/07(木)12:54:19 eiK
彡(゚)(゚)「な、なんとか時間を稼ぐんや、もう一つボールあったやろ、それも捨てて……」

(´・ω・`)「そんなことより、もっと重要な問題が」

彡(゚)(゚)「なんや?」

(´・ω・`)「燃料がもうない」

彡(゚)(゚)「えっ」


プスン プスン


彡(゚)(゚)「うわあああああ」
62:2019/02/07(木)12:55:31 eiK
(´・ω・`)「うーん、緊急脱出装置が動かない、さっき被弾したからな……」

(´・ω・`)「まあ仕方ない、落ちるまでに発明のアイデアでも書き残しとくか……」

(´・ω・`)「ん?」

彡(゚)(゚)「な、なんや?」

(´・ω・`)「下にいたはずの戦闘機が消えてる」

(´・ω・`)「それに、こっちの機体は空中に止まってる」

(´・ω・`)「というか、上に引っ張り上げられてるような……」

彡(゚)(゚)「ま、まさか、神様が」
63:2019/02/07(木)12:56:55 eiK

彡(゚)(゚)「おお……神様の宮殿やで、近くで見るとでっかいなあ」

(´・ω・`)「すごいねえ、どういう理屈で浮いてるんだろう」

彡(゚)(゚)「お、機体が水平になったわ、運ばれてるみたいやな」

(´・ω・`)「上に降ろしてくれるみたいだ、車輪を出しとくよ」
64:2019/02/07(木)12:59:06 eiK
神様「よく来たと言っておこう、異なる世界の住人よ」

彡(゚)(゚)「おおー! 神様や、ホンマモンや!」

(´・ω・`)「か、顔が緑色だ、触覚みたいなものも……」

彡(゚)(゚)「ナメック星人とかは神様も知らんはずやな……黙っとくか」

神様「本来、人間たちのボールの奪い合いには手を出さないつもりでいた」

神様「だが、お前はどうやらこの世界の住人ではないようだ、だから特別にここに呼んだ」
65:2019/02/07(木)12:59:38 9b1
ちょっとほかの人と違うだけやぞ
66:2019/02/07(木)13:00:12 eiK
彡(゚)(゚)「神様、ワイは元の世界に戻りたいんやけど」

神様「うむ……、何かのはずみで、この世界と、違う世界が一瞬だけ混ざったようだ」

神様「神龍の力がお前の世界に漏れ出し、願いを聞き届けてしまったのだろう」

神様「私の責任とも言える……、元の世界に送り届けてやろう」
67:2019/02/07(木)13:00:46 FnE
サンキューカッミ
68:2019/02/07(木)13:00:57 eiK
彡(゚)(゚)「あの戦闘機はどうなったんや?」

神様「人里の近くまで飛ばした、ついでにドラゴンボールに関する記憶は奪っておくことにした」

彡(゚)(゚)「そこまでやってくれるんか、珍しいなあ」

神様「殺生をしようとしたことだしな……。それに、あいつのためでもある」

彡(゚)(゚)「せやな、亀仙人や孫悟飯の持ってるボールはどうせ手に入らんやろうし」

(´・ω・`)「よく分からない……」
69:2019/02/07(木)13:02:21 eiK
神様「さあ、お前たちを長くここに置くわけにもいかぬ、さっそく帰してやろう」

彡(゚)(゚)「え、もうか」

彡(゚)(゚)「せやったらお別れやな、世話になったで」

(´・ω・`)「うん、無事に帰れそうでよかった」

神様「申し訳ないがそこの人間、お前からも我々と、ボールの記憶を奪わねばならん」

神様「このボールの人物は、この世界の未来を知っているようだ」

神様「お前が聞いたこと、それは残しておくわけにはいかぬ知識なのだ」

(´・ω・`)「そうですか……仕方ないですね」
70:2019/02/07(木)13:03:17 eiK
神様「だが、お前がボールの持ち主に相応しいことは認めよう」

神様「この魂を送り返した後で、ボール自体はお前に預けよう」

(´・ω・`)「分かりました。光栄です」

彡(゚)(゚)「なんや、忘れてしまうんか」

彡(゚)(゚)「しゃあないな、じゃあ名残惜しいけど、これでお別れやで」

(´・ω・`)「うん、帰っても元気で」

彡(゚)(゚)「原住民も……」
71:2019/02/07(木)13:03:44 eiK
彡(゚)(゚)「そういえば名前を聞いてへんかったな、何て言うんや?」

(´・ω・`)「僕の名前? 僕は」

神様「ポコペンポコペン……」




(´・ω・`)「ブリーフだよ」

彡(゚)(゚)「えっ」


ヒュオッ
72:2019/02/07(木)13:04:54 eiK
彡(゚)(゚)「はっ」


彡(゚)(゚)「ここは……ネットカフェやないか」

彡(゚)(゚)「机の上には、ドラゴンボールのコミックが山積みに」

彡(゚)(゚)「今までのは、ワイの夢……?」

彡(゚)(゚)「……」
74:2019/02/07(木)13:07:04 eiK
彡(゚)(゚)「ふう、寝込んでもうたせいで、料金けっこうかかってもうたわ」

彡(゚)(゚)「もう深夜やな……早いとこ帰らんと」

彡(゚)(゚)「……せやけど、もしさっきの夢が現実やったら」

彡(゚)(゚)「そうや……たしか二星球はブルマの家にあったんや」

彡(゚)(゚)「あれがブルマの父親、ブリーフ博士の、若いころの冒険やったんかなあ」



彡(゚)(゚)「あ、流れ星や」

彡(゚)(゚)「……」

彡(゚)(゚)「ToLOVEるになりたい! ToLOVEるになりたい! ToLOVEるになりたい!
ToLOVEるになりたい! ToLOVEるになりたい! ToLOVEるになりたい!
ToLOVEるに……」


(おしまい)
75:2019/02/07(木)13:07:25 FnE

乙やで
77:2019/02/07(木)13:07:59 yco
すばらしい
乙やで
79:2019/02/07(木)13:09:03 9b1
ブルマが自宅の倉で二星球見つけたって言ってたな、やるやんけ
おつやで
81:2019/02/07(木)13:13:53 mbR
前日譚みたいで面白かった