1: 2012/10/03(水) 23:00:16.88 ID:KwXi5NPY0
アイマスとウルトラマンとのクロスです
3: 2012/10/03(水) 23:02:20.90 ID:KwXi5NPY0
P「もうこんな時間か。夜も更けてきたな」
貴音「これから夜食のかっぷらぁめんを……」
響「貴音は食べ過ぎじゃないか? そろそろやめといたほうがいいさー」
貴音「響が言うのなら……これを最後に」
響「結局食べるのか」
小鳥「食べるのもいいけれど、帰り支度しないと」
P「うん、それがいいですね。しばらく前から何かと物騒だし」
貴音「ひゃい、きょにぇうぉてゃべ……」
P「うん。口の中のもの呑み込んでからゆっくり話せな。というかいつの間に食べ始めたよ」
貴音「……」ズルズルモグモグ コックリ
4: 2012/10/03(水) 23:04:23.38 ID:KwXi5NPY0
小鳥「そんなに慌てて食べる事はないのよ」
P「いや、時間が遅いですから」
小鳥「確かにそれはそうですけれど。本当に物騒で物騒で。女の一人歩きなんて怖くて出来ません」
P「まあ、男の一人歩きでもどうしようもないと思いますけどね」
響「相手は怪獣や宇宙人だからなー」
貴音「面妖な」
響「だけど、今まで何とかなってきたわけだし、必要以上に怖がることもないさー」
貴音「ええ。脅威をことごとく退けた人類の叡智と勇気は、素晴らしきものです」
小鳥「うん。貴音ちゃんいいこと言うわね」
P「今じゃ、その手の事件の専門組織まであるんだしな」
5: 2012/10/03(水) 23:06:27.76 ID:KwXi5NPY0
小鳥「怪獣退治の専門家、でしたっけ。テレビでやってましたよ。SRI……だったかしら?」
P「それは別組織。今言ってるのは科学特別捜査隊よ。通称、科特隊」
貴音「……」
P「待て、二つ目を出すな、ポットに手を伸ばすな、割り箸を用意するな、パッケージを破ろうとするな」
貴音「あなた様はいけずです……」
響「帰る準備帰る準備」
P「帰る前にトイレ行ってきます」
小鳥「いってらっしゃい。さ、貴音ちゃんと響ちゃんも帰る準備ね」
貴音「では、このらぁめんは明日の楽しみとしておきましょう」
がたん
7: 2012/10/03(水) 23:08:30.21 ID:KwXi5NPY0
響「ん? 今、上から何か音がしなかった?」
貴音「上、ですか?」
小鳥「ええ」
貴音「面妖な……」
小鳥「プロ……あ、トイレか……仕方ないわね。ちょっと見てくるからね」
貴音「承知いたしました」
響「行ってらっしゃーい」
貴音「……」
響「……?」
貴音「……」
9: 2012/10/03(水) 23:10:37.69 ID:KwXi5NPY0
響「小鳥、遅いな」
P「ふぅ……あれ? 小鳥さんは?」
貴音「先ほど、階上へ様子を見に行かれました」
P「なんかあったのか?」
響「なんか、変な音がしたんだぞ」
P「変な音?」
貴音「……」
P「……」
響「……」
P「……それにしても遅いな」
10: 2012/10/03(水) 23:12:40.96 ID:KwXi5NPY0
P「行ってみるか」
貴音「行かれますか?」
P「ああ、行ってみよう」
貴音「では、ご一緒に」
響「自分も行くぞ」
P「いや、二人は……」
貴音「一人ではいたくありません」
響「自分、完璧だから心配いらないぞ」
P「……いや、しかしな」
11: 2012/10/03(水) 23:14:50.23 ID:KwXi5NPY0
響「ここに置いて行かれる方が不安なんだぞ」
P「それもそうか」
貴音「ご一緒します」
P「俺の後ろにいて、なにかあったらすぐに逃げろよ?」
貴音「はい」
響「わかったぞ」
P「じゃあ、行くぞ」
響「うん」
P「小鳥さんは、階段を上がっていったんだよな」
12: 2012/10/03(水) 23:16:53.34 ID:KwXi5NPY0
貴音「……」
P「……」
響「……」
貴音「……」
P「……」
響「……?」
貴音「……!」
P「!?」
貴音「あなた様?」
響「な、なんだ、これ……というか、小鳥?」
14: 2012/10/03(水) 23:18:56.47 ID:KwXi5NPY0
貴音「面妖な……」
P「小鳥さんが凍り付いている……あ、いや、凍ってる訳じゃないのか? 固まってる?」
小鳥「……」
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
P「なんだ? 何の音……いや、声か?」
貴音「あなた様、あれは」
(V)o\o(V)「……」
響「なんか出たーーーーー!?」
P「!? ……な、……もしかして……宇宙人?」
う゛ぉっふぉふぉふぉ……
15: 2012/10/03(水) 23:21:26.28 ID:KwXi5NPY0
P「お、おい、貴音、下がってろ」
貴音「☆△×☆■◎♪」
響「たか……ね?」
(V)o\o(V)「……」
P「な、なんなんだよこいつ……」
響「ひぃっ! 小鳥に……」
貴音「二人とも、落ち着いてください」
P「小鳥さんに重なって……消えた?」
小鳥(V)o\o(V)「……」ムクリ
小鳥(V)o\o(V)「……姫よ、君の宇宙語はとてもわかりやすいが、他の地球人は通じないようだ」
16: 2012/10/03(水) 23:23:29.29 ID:KwXi5NPY0
響「……小鳥?」
小鳥(V)o\o(V)「我々は、この個体を借りて地球の言葉で話すこととしよう」
貴音「小鳥嬢に危害を加えることは許しません」
小鳥(V)o\o(V)「わかった。この個体には害を与えずに、話が終わり次第解放しよう」
貴音「くれぐれもお願い致します。それと、私の名は四条貴音です」
小鳥(V)o\o(V)「わかった。貴音」
P「なにが、どうなってるんだ……」
小鳥(V)o\o(V)「我々はバルタン星人だ」
響「やっぱり宇宙人?! ……え、えーと、自分はウチナ……地球人だぞ」
P「あ、俺も地球人です」
貴音「とっぷしぃくれっとです」
17: 2012/10/03(水) 23:25:44.39 ID:KwXi5NPY0
響「お話ししてるって事は……悪い宇宙人じゃないのかな?」
小鳥(V)o\o(V)「我々は現在、宇宙を放浪して新しい故郷を探している途中なのだ」
貴音「まっどさいえんてぃすとの実験によって母星が壊滅したという噂を耳に挟みましたが、真だったのですね」
小鳥(V)o\o(V)「ここは、良い星だな」
響「沖縄もいいところだぞ」
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
響(なあなあ貴音)
貴音(どうしたのですか? 耳打ちなど)
響(バルたんと知り合いなのか?)
貴音(いえ。私が直接の知り合いというわけでは……)
20: 2012/10/03(水) 23:27:48.28 ID:KwXi5NPY0
P「もしかして地球に住みたいのなら、それなりの手続きをしないと」
小鳥(V)o\o(V)「手続き?」
P「この場合何処だろ……区役所じゃないよな……やっぱり科特隊? それとも国連?」
小鳥(V)o\o(V)「科特隊ならば、今同志が交渉中だ」
P「あ、そういうことか。それなら安心だ」
響「なあなあ、バルたんはどうしてウチの事務所に来たんだ?」
小鳥(V)o\o(V)「バルたん?」
響「バルたん」
P「言われてみればそうだな。ウチは単なる芸能プロダクションだから、別に地球の命運とかは左右しないし」
小鳥(V)o\o(V)「姫がいるからだ」
P「姫?」
22: 2012/10/03(水) 23:29:52.20 ID:KwXi5NPY0
響「姫……もしかして、貴音のことか?」
貴音「☆△×◎♪!! (^_^)▼Σ( ゚Д゚)※★↓(--#)!!」
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
小鳥(V)o\o(V)「それはすまなかった。訂正しよう。姫ではなく貴音だ」
響「えーと……貴音?」
貴音「とっぷしぃくれっとです」
小鳥(V)o\o(V)「四条貴音のファンだ」
P「マジか」
響「貴音凄いじゃないか! 宇宙人にもファンがいるなんて凄いぞ!」
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
23: 2012/10/03(水) 23:31:57.30 ID:KwXi5NPY0
響「そっかぁ、貴音のファンだったら悪い宇宙人の訳がないな。きっとバルたんはいい宇宙人だぞ」
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
P「なんかあったのか?」
小鳥(V)o\o(V)「今、同志から連絡があった」
小鳥(V)o\o(V)「交渉は決裂した。バルタンの民を地球は受け入れないと言う」
響「え、そうなのか?」
響「なあプロデューサー、一人くらいならここに住んでも……」
P「二三日泊まるってのとは違うからなぁ……」
貴音「確か……バルタンの民は二十億かと」
24: 2012/10/03(水) 23:33:59.14 ID:KwXi5NPY0
P「二十億!? そりゃ無茶だ」
響「に、二十億って……えっと、一十百千、万、十万、百万、千万、一億、十億……うわぁああ」
小鳥(V)o\o(V)「同志達は武力行使を選ぶだろう……」
P「な……」
響「なに、それ、どうして」
貴音「おやめなさい」
貴音「今の地球には、あの御方がいるのですよ?」
小鳥(V)o\o(V)「あの御方?」
貴音「今の地球には、銀色の守護者がいるのです」
小鳥(V)o\o(V)「二十億の民を救わなければならない」
25: 2012/10/03(水) 23:36:01.47 ID:KwXi5NPY0
貴音「あなた方の住まうことの出来る星は地球だけではないでしょう」
小鳥(V)o\o(V)「地球を奪う、そう決めたのだ」
貴音「銀色の巨人は……あの御方達は侵略を決して許しませぬ」
小鳥(V)o\o(V)「だろうな……今、映像が送られてきた……ああ、そうか……この星には彼がいるのか」
響「なんで? どうしてそんなことするのさ!」
響「なんで、無理矢理に戦おうとするのさ!」
小鳥(V)o\o(V)「私も行かなければならない」
P「待ってくれ」
貴音「あなた様?」
P「それは、貴方の望みなのか?」
27: 2012/10/03(水) 23:38:05.34 ID:KwXi5NPY0
小鳥(V)o\o(V)「新たな故郷を得ることは我々の望み」
P「それは、貴方の望みなのか!?」
響「侵略したいのに、どうして自分たちは無事なんだ? バルたんは自分たちを襲わないじゃないか」
小鳥(V)o\o(V)「同志が決めた。戦うと」
貴音「バルタンにも貴方のような非戦派はいるのでは?」
小鳥(V)o\o(V)「影響力などない。同志を裏切ることなど出来ない」
小鳥(V)o\o(V)「例えそれが、間違っていたとしても」
響「行ったら戦うのか? 死んじゃうのか? そんなの駄目だ。そうだ! ウチに来ていいぞ! な、そうしようよ」
小鳥(V)o\o(V)「ありがとう……、……」
響「響。我那覇響さー」
28: 2012/10/03(水) 23:40:12.23 ID:KwXi5NPY0
小鳥(V)o\o(V)「ありがとう、響」
小鳥(V)o\o(V)「そしてさようなら」
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
響「小鳥が……」
P「小鳥さん!」
小鳥「あれ……私、何を……?」
P「行っちまったのか、バルタンは」
貴音「そのようです」
響「バルたん……」
29: 2012/10/03(水) 23:42:24.60 ID:KwXi5NPY0
翌日、ウルトラマンが侵略異星人を倒したというニュースが新聞の一面を飾った。
そして一週間が過ぎる。
30: 2012/10/03(水) 23:44:40.36 ID:KwXi5NPY0
響「ただいまー! みんな元気だったか?」
貴音「失礼いたします」
P「お邪魔します」
響「ほら、みんな、貴音とプロデューサーにご挨拶するんだぞ」
にゃーにゃー
ばうばう
ぶひっぶひっ
にょろにょろ
コケッコケッ
う゛ぉっふぉふぉふぉふぉ……
P「え?」
貴音「面妖な……」
終
31: 2012/10/03(水) 23:46:44.25 ID:a2RHNpBE0
乙乙
32: 2012/10/03(水) 23:46:48.78 ID:KwXi5NPY0
33: 2012/10/03(水) 23:48:27.77 ID:tvJQMKmH0
乙
誰がウルトラマンってわけじゃなく、ウルトラ世界での765プロか
面白かった、乙
誰がウルトラマンってわけじゃなく、ウルトラ世界での765プロか
面白かった、乙
35: 2012/10/03(水) 23:50:48.89 ID:vAAYv2iI0
乙
引用元: 貴音「侵略者を撃て?」
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