661: 2013/01/21(月) 20:24:32.32 ID:vWdSpjZc0

もしもルルーシュが○○を好きになったら 第一弾
Appendix.1 ルルーシュ「ツンデレは最高だな」

シャルルとシュナイゼルによる10人を満足させなければいけない騒動が完結してから1週間が過ぎた・・・。

―生徒会室

ミレイ「今日の議題はハロウィンパーティについてです!」

ルルーシュ「また急ですね。ハロウィンまで一週間ですよ」

ミレイ「このミレイ会長にどぉーんと任せなさい!実はもう会場の装飾と私たちの仮装服のレイアウトは決まってるのよ!これがそう」ドサッ

リヴァル「す、すげぇ・・・。レイアウト図がドッサリと・・・」

シャーリー「会長ってホント凄いですね。今月だけでも合宿の企画と実行、バンドの練習、新メンバー歓迎会があったのに こんな事までやってたんですか」

ルルーシュ「会長の企画力と行動力には本当に驚かされますね」

ミレイ「モラトリアムは楽しまなきゃね!んでぇ、作業分担を決めましょう」

リヴァル「どうするんすか?」

ミレイ「班を分けます!買い出し班、会場の装飾班、仮装服作製班、当日のゲーム企画班、広報・事務班ね!班分けはまたくじ引きで決めましょう!」

カレン「合宿に行ってからくじ引きにハマってますね」

ルルーシュ(男女を無理やり組ませようとはしないか。やはり、合宿のアレは薬の効果だったんだな・・・。実際、あれからギアス騒動以前と変わらない平穏な日々だ)



662: 2013/01/21(月) 20:32:24.83 ID:vWdSpjZc0

・・・くじ引き後

買い出し班:ルルーシュ、カレン、スザク
会場の装飾班:ジノ、ナナリー、ニーナ
仮装服作製班:アーニャ、C.C.、ユーフェミア
当日のゲーム企画班:カグヤ、ミレイ
広報・事務班:リヴァル、シャーリー

・・・

ルルーシュ「買い出し班か。スザクとカレンがいるなら荷物運びは大分楽になるな」

カレン「スザクはともかく、あたしが居るなら荷物運びは楽ってどういうことよ!あたしは女なんですけど」

ルルーシュ「おっと。口が滑ってしまった」

カレン「ふんっ。サイテーね!」プイッ

ミレイ「じゃあ、これから各班にやってもらう事を伝えます!」

ルルーシュ(カレンもギアス騒動以前と同じでツンツンしている。あのデレっとしたカレンをもう見る事はないんだろうな。そう思うと少し残念だ)

ミレイ「仮装服作製班はぁ、このレイアウト図を持って藤堂先生の所に行ってきて。藤堂先生に仮装服作製の手伝いをお願いしてきて欲しいの」


663: 2013/01/21(月) 20:42:41.32 ID:vWdSpjZc0

アーニャ「分かった」

ルルーシュ(・・・ん?何故オレは残念だと思ったんだ?)

ミレイ「買い出し班は、このメモにあるものを買ってきてね!時間もないし今から行ってもらえる?」

ルルーシュ「分かりました。じゃあ、早速行くか?」

スザク「そうだね」

カレン「えぇ。行きましょ」

ルルーシュ「じゃあ、会長。行ってきます」

ミレイ「お願いね!気を付けて行ってきて~」

スザク「はい!」

・・・


664: 2013/01/21(月) 20:49:48.88 ID:vWdSpjZc0

―商店街

スザク「ルルーシュ、メモを見せてくれるかい?」

ルルーシュ「あぁ」

スザク「結構量があるね」

カレン「とりあえず今日のうちに絶対買っておくべきものは生地と装飾品よね。コレが無いと他の班が作業出来ないし」

ルルーシュ「そうだな」

スザク「・・・!」ピコーンッ

スザク「そうだ。量が多いし別行動で買いにいこうよ」

ルルーシュ「ん、そうだな。その方が効率的だな」

スザク「僕は装飾品を買ってくるから二人は生地を買ってきてくれるかい?」

ルルーシュ「一人で大丈夫か?」

スザク「うん」


665: 2013/01/21(月) 20:55:39.05 ID:vWdSpjZc0

カレン「か、勝手に決めないでよ!」

ルルーシュ「イヤなのか?」

カレン「別にそういうわけじゃないけど・・・」

スザク「じゃあ、問題ないね。メモを写メらせてくれるかい」

……ピッ!

スザク「これで良し、と。じゃあ、僕は行ってくるね」

ルルーシュ「あぁ。気を付けてな」

スザク「うん。君たちも頑張ってね。それじゃ!」タタタッ

ルルーシュ「何を頑張るんだ・・・?」

カレン「あたしに聞かれても知らないわよ」


666: 2013/01/21(月) 21:03:59.61 ID:vWdSpjZc0

ルルーシュ「・・・それもそうか。じゃあ、オレたちも生地を買いに行こう」

カレン「そうね」

ルルーシュ「機嫌が悪いのか?」

カレン「そんな事ないわよ」

ルルーシュ「そうか」

カレン「・・・」

ルルーシュ「・・・」

カレン「せ、先週・・・」

ルルーシュ「ん?」

カレン「あたしがアンタに言った事・・・全部ウソだから!アンタをからかっただけだから!」


667: 2013/01/21(月) 21:12:44.13 ID:vWdSpjZc0

ルルーシュ「・・・だろうな。普段のお前では考え付かないような言動だったからな。会長命令だったのか?」

カレン「そ、そうよ。ドッキリ企画ってやつよ!だから、勘違いしないで!あたしはアンタの事なんとも思ってないから!」

ルルーシュ「はいはい」

カレン「分かればいいの」

ルルーシュ「でも残念だな・・・」

カレン「え?」

ルルーシュ「生地はあそこの店で売ってるんだよな。入るぞ」

カレン「いま何て・・・」

ルルーシュ「ん?どうかしたか」

カレン「・・・別に。さっさと買って、さっさと帰りましょう」

ルルーシュ「あぁ」



668: 2013/01/21(月) 21:18:30.10 ID:vWdSpjZc0

・・・一方その頃

スザク「生徒会室用の装飾品はこれでよしっと。次は学園の建物用だね」

スザク「今頃ルルーシュとカレンは うまくいってるかな?」

スザク「これで二人の仲が進展すれば良いんだけど・・・」

スザク「・・・え?ウザさに定評のある僕が何であんな気の利く行動を取ったかって?」

スザク「僕も大人になったっていうことだよ。ユフィのお蔭でね。あ、ユフィと何があったかは皆には内緒だよ?」

スザク「ノロケ話や自慢話になっちゃうからね、はは」

*「しんくぅー。あの人は何故独りで喋りながらニヤニヤしているのですか?」

*「見てはいけません!バカがうつります!」

・・・


669: 2013/01/21(月) 21:25:17.26 ID:vWdSpjZc0

ルルーシュ「あとは、この綿もだな。これはカレンの仮装服用みたいだぞ」

カレン「それ何に使うの?」

ルルーシュ「察するにバニースーツのしっぽだな」

カレン「は!?バニースーツ!?」

ルルーシュ「見てみろ。会長メモに カレン(バニースーツ)用必要品 ってあるだろ?」

カレン「な、なんでバニースーツ着なきゃいけないのよ!普通ハロウィンっていったら魔女になったりカボチャを被ったりするんじゃないの!?」

ルルーシュ「それはそうだが・・・会長のイベントだからな。バニーガールが混じっても不思議ではない」

カレン「何よそれ・・・!」

ルルーシュ「お前はまだマシな方だぞ。シャーリーのを見てみろ」

カレン「えっと・・・スクール水着とニーソックスの為、特に必要なものはナシ」


670: 2013/01/21(月) 21:37:13.74 ID:vWdSpjZc0

ルルーシュ「どうだ?」

カレン「たしかにスクール水着に比べたらバニーの方がマシだけど」

ルルーシュ「もはや仮装でも何でもないよな」

カレン「シャーリーは気の毒ね・・・」

ルルーシュ「そうだな。次はアーニャ用の生地を探そう」

カレン「アーニャは・・・三角帽子、マント用の黒い生地とマジカルステッキ。完全に魔女ね。・・・でも、マジカルステッキって何?」

ルルーシュ「名前から察するに魔法の杖だろう」

カレン「バカにしてんの?そんぐらい分かるわよ!どこで手に入れるのよ」

ルルーシュ「オレに任せろ。魔法の杖くらいオレが用意してやる」


671: 2013/01/21(月) 21:47:51.49 ID:vWdSpjZc0

カレン「どんな杖か分かるの?」

ルルーシュ「昔ナナリーと一緒に魔法使いの女の子が活躍するアニメの再放送を見たことがある。アレを参考に作れば問題ないだろう?」

カレン「そうね。ルルーシュたちが見たのって僕と契約して魔法少女に~ってヤツ?」

ルルーシュ「そんなセリフはなかったと思う。それは いつ放送していたやつだ?」

カレン「割と最近よ」

ルルーシュ「じゃあ違うな。かなり昔だからな」

カレン「あっ!分かった!おジャ魔女でしょ!?」

ルルーシュ「汚ジャマ女?なんだそれは?オレたちが見たのは確か・・・マハリク マハリタ ヤンバラヤンヤンヤン というオープニングのやつだ」

カレン「古っ!」

・・・


672: 2013/01/21(月) 21:56:47.03 ID:vWdSpjZc0

カレン「全部は買いきれなかったわね」

ルルーシュ「あぁ。これ以上は持てないから仕方ないだろう。明日もまた買い出しだな」

カレン「そうね」

ルルーシュ「っと・・・」ヨロッ

カレン「そんな量でバランス崩すなんて情けないわね」

ルルーシュ「ほっとけ」

カレン「少し持ってあげるわよ。少しだけね」

ルルーシュ「助かる・・・じゃあ、これを」

カレン「・・・ん。そんだけで良いの?この際遠慮しなくていいわ。それとそれも貸して」

ルルーシュ「おい。それだとお前の荷物が全体の70%は占めるぞ・・・」

カレン「構わないわよ。こんなの全然軽いし」


673: 2013/01/21(月) 22:02:02.27 ID:vWdSpjZc0

ルルーシュ「凄いな。カレンは」

カレン「こんなので褒められても全く嬉しくないんだけど」

ルルーシュ「そうか」

カレン「っくしゅん!・・・少し寒いわね・・・」

ルルーシュ「・・・カレン。ちょっと待て」

カレン「なに?」

ルルーシュ「このマフラーを使え」

カレン「え?」

ルルーシュ「寒いんだろ?オレはそうでもないから使ってくれ。風邪をひかれても困るしな」ファサッ

カレン「あ・・・」

ルルーシュ「じゃあ、帰るか」


674: 2013/01/21(月) 22:07:50.56 ID:vWdSpjZc0

カレン「う、うん・・・。その、ありがと」

ルルーシュ「どういたしまして」

カレン「・・・」

ルルーシュ「・・・どうした?いきなりダンマリになって」

カレン「え!?別に何でもないわよ!早く帰ってご飯食べたいなって思っただけ」

ルルーシュ「そうか」

カレン「・・・」

ルルーシュ(・・・もう一度、あのデレっとしたカレンを見てみたいな。趣味が悪いかもしれないが少し揺さぶってみるか)

ルルーシュ「カレン」

カレン「ん?」


675: 2013/01/21(月) 22:13:02.93 ID:vWdSpjZc0

ルルーシュ「退屈そうだな?オレと居てもつまらないか?」

カレン「そうね。ルルーシュって何となく偉そうで芝居がかった口調で胡散臭いし、ぶっきらぼうだしね」

ルルーシュ「おま・・・」

カレン「でも、なんでそんな事聞くの?」

ルルーシュ「お前が退屈そうにしている所を見ると、こっちまで悲しくなるからだ。お前には笑っていて欲しい」

カレン「え!?ど、どういう意味よ・・・」

ルルーシュ「オレはお前の笑顔が好きなんだ」

カレン「なっ!?な・・・何言ってんだ!そんなので口説けると思ったの!?紅月カレンを安く見るな!」

ルルーシュ「わ、わるかった」

カレン「もう!やめてよね!そういうクサいセリフは気持ち悪いわよ」


676: 2013/01/21(月) 22:20:01.91 ID:vWdSpjZc0

ルルーシュ「あ、あぁ・・・」

ルルーシュ(やはり先週のカレンの好意は薬の効果なんだな。元々オレの事が好きだった訳でもないから、この反応は当然か・・・分かってはいたが悲しいな)

カレン「・・・♪」

ルルーシュ(でも何で悲しいと思ったんだ?・・・もしかして、オレはカレンの事・・・)

カレン「ルルーシュ」

ルルーシュ「・・・ん?」

カレン「ボーっとしてたの?もう生徒会室に着くのに」

ルルーシュ「あ、あぁ。そうだな」

カレン「そういえばさ。さっきのだけど・・・本当は別にイヤじゃなかったから」

ルルーシュ「ん?何がだ?」

カレン「・・・分かってないなら いいよ」

ルルーシュ「なんだ・・・?」


677: 2013/01/21(月) 22:26:30.10 ID:vWdSpjZc0

―生徒会室

ルルーシュ「ただいま」

ミレイ「おかえり!ご苦労さん!」

ルルーシュ「全部は買えなかったので明日また残りを買ってきます」

ミレイ「うん!お願いね。あとルルーシュってさぁ、裁縫得意よね?」

ルルーシュ「えぇ。藤堂先生ほどではないですがね」

ミレイ「じゃあ、帰ってきて早々悪いんだけど裁縫の手伝いもしてくれる?ちょっと人手が足りてないのよね」

ルルーシュ「分かりました。良いですよ」

ミレイ「カレンは衣装ごとに生地を分けといて?」

カレン「はい。っていうか、会長!あたしの衣装、バニースーツって何ですか!?」

ミレイ「カレンなら似合うと思って!楽しみにしてるわね?じゃ、私もまだやる事あるから宜しく!」スタタタッ

カレン「あっ!ちょっと!・・・もう」

カレン「・・・仕分けしよう」

カレン「・・・」

“オレはお前の笑顔が好きなんだ”

カレン「・・・ふへへ」にやにや


682: 2013/01/22(火) 19:59:43.24 ID:hV4ijTHm0

―翌日 放課後

スザク「じゃ、僕はまた別行動で買い出ししてくるから!またっ」ダダダッ

ルルーシュ「アイツ、団体行動出来ないタイプだったか?」

カレン「スザクに嫌われてるんじゃないの?」

ルルーシュ「オレが?」

カレン「うん」

ルルーシュ「・・・どちらかというとカレンの方に苦手意識を持っていそうだが」

カレン「はぁ!?何でよ!」

ルルーシュ「たまにお前を見るアイツの目が怯えているように見える」

カレン(・・・このまえ派手に鉄拳制裁したからなぁ)


683: 2013/01/22(火) 20:05:28.67 ID:hV4ijTHm0

カレン「今度教育が必要ね」

ルルーシュ「怖いな」

カレン「怖くないわよ!はやく行きましょっ」

ルルーシュ「あぁ」

カレン「・・・あっ」

ルルーシュ「どうした?」

カレン「タバタッチのヌイグルミが売ってる!初めて見るタイプだ!」

ルルーシュ「お前が学園祭で着てた着ぐるみか」

カレン「うん。あたし、タバタッチが好きなの」

ルルーシュ「会長もそんな事言ってたな」


684: 2013/01/22(火) 20:10:12.88 ID:hV4ijTHm0

カレン「・・・そういえばルルーシュのストラップもタバタッチね」

ルルーシュ「貰い物だけどな」

カレン「・・・会長から?」

ルルーシュ「あぁ」

カレン「あっそ。・・・早く残りの生地買いにいきましょ」スタスタッ

ルルーシュ「おい!タバタッチ好きなら買ってやろうか?」

カレン「別に好きじゃないわよ!はやく仕事終わらせるわよ!」

ルルーシュ「・・・何なんだ?」

・・・


685: 2013/01/22(火) 20:15:14.70 ID:hV4ijTHm0

カレン「これで全部買ったね。戻るわよ」

ルルーシュ「あぁ」

カレン「・・・」

ルルーシュ(さっきからカレンが必要最小限の発言しかしていない・・・。気のせいかムスっとした顔しているようにも見えるし・・・何とか笑わせたい所だが)

カレン「・・・」

ルルーシュ(・・・こんな事を考えるなんてな。もう認めるしかないだろう。オレは恐らくカレンの事が好きなんだ。なら、ここで取るべき選択は1つ)

ルルーシュ「カレン。まだ時間もあるしケーキでも食べていかないか?いま甘いものが食べたい気分なんだ」

カレン「別に良いけど・・・意外ね。甘いもの好きなんだ?」

ルルーシュ「そうでもないんだけどな。今はそういう気分なんだ」

カレン「そう。すぐ近くに美味しいケーキ屋さんがあるわよ」

ルルーシュ「じゃあ、そこに入ろう。オレが誘ったんだし奢るよ」

カレン「良いの?」

ルルーシュ「あぁ」

カレン「ありがとう」

・・・


686: 2013/01/22(火) 20:21:02.02 ID:hV4ijTHm0

―ケーキ屋

カレン「いただきまーす」

ルルーシュ「頂きます」

カレン「美味しい!」モグモグ

ルルーシュ「それは良かった」

ルルーシュ(オレはカレンに・・・どちらかと言ったら嫌われてそうだな。今になってメーターのありがたみが分かってきた。失敗のリスクを考えると踏み込めない・・・)

カレン「どうしたの?難しい顔して」

ルルーシュ「いや、なんでもない」

カレン「・・・まぁ、どうでもいいけど」

ルルーシュ(・・・この素気なさだ。カレンに嫌々付き合わせてしまったのかもしれないな。もっと仲良くなりたいと思っていたが絶望的か)


687: 2013/01/22(火) 20:26:48.63 ID:hV4ijTHm0

カレン「ルルーシュのケーキ少し貰っていい?」

ルルーシュ「あぁ。どうぞ」

カレン「いただきまーす」ヒョイッ

ルルーシュ「って全部持って行くのか!?」

カレン「えへへ。だって全然食が進んでないじゃない。食べきれないのかなぁって思って」

ルルーシュ「そんなことは無い。ただ、少し考え事をだな・・・」

カレン「何を考えてたの?」

ルルーシュ「それは言えないが・・・」

カレン「せっかくだから話してよ。面白そうだから」

ルルーシュ「全く面白くない」


688: 2013/01/22(火) 20:31:44.72 ID:hV4ijTHm0

カレン「面白いか面白くないかは、あたしが決めるわよ。さぁ、話して」

ルルーシュ「だから・・・」

カレン「話せ!」

ルルーシュ「は、はい」

カレン「分かればいいのよ」

ルルーシュ「はっ!勢いに負けた・・・!?」

カレン「クールぶってるけど、ルルーシュって想定外の事とか押しに弱いわよねぇ」

ルルーシュ「・・・」

カレン「何よ?」

ルルーシュ「・・・いや、何だかんだでオレのこと結構知ってるんだなと思って」


689: 2013/01/22(火) 20:35:09.52 ID:hV4ijTHm0

カレン「は、はぁ!?何でそう思うのよ!」

ルルーシュ「何となくだが・・・」

カレン「それは勘違いだ!自惚れるなっ!」

ルルーシュ「あ、あぁ・・・」

カレン「で、話を戻すけど何を考えてたの?」

ルルーシュ「誰にも言わないと約束するか?」

カレン「するする」

ルルーシュ「・・・ずいぶん軽いな。だが、その言葉を信じよう」

カレン「うん。信じて。さぁ、話して」

ルルーシュ「実は・・・異性として気になる相手が出来たような気がするんだ。自分でもよく分からないが、多分そうだと思う」


690: 2013/01/22(火) 20:41:11.04 ID:hV4ijTHm0

カレン「マジでッ!?」ガタッ

ルルーシュ「あぁ」

カレン「相手は誰よ?」

ルルーシュ「誰が言うか」

カレン「話してっ!」

ルルーシュ「こればかりは無理だ」

カレン「じゃあ、ヒントを」

ルルーシュ「・・・ヒントかどうかは分からないが、相手はオレの事をどうも嫌っているようなんだ」

カレン「ふーん。ちなみに何でそう思うの?」

ルルーシュ「一緒に居る時、キツい言動ばかりなんだ。二人で居るときは無言になったりムスっとしたりするし・・・」


691: 2013/01/22(火) 20:47:01.15 ID:hV4ijTHm0

カレン「あぁ~、確かにそれは嫌われてそうねぇ。どんまい」

ルルーシュ「やはりそうか・・・。でも、ごくたまに優しくなるんだよな」

カレン「ただの気まぐれじゃないの?」

ルルーシュ「・・・かもな」

カレン「ちなみに何でそんな明らかに自分を嫌っているような人を好きになったの?マゾなの?」

ルルーシュ「マ、マゾではない! 何故好きになったか・・・か。そうだな、しいて言うなら」

カレン「うん」

ルルーシュ「一回だけ、デレっとした顔を見たことがあるんだ。あの顔をもう一度見たいと思って、意識する事が多くなって・・・といった所か」

カレン「へぇ~。アンタに対してデレっとしたの?」

ルルーシュ「そうだ」


692: 2013/01/22(火) 20:54:11.10 ID:hV4ijTHm0

カレン「変わってるわね。嫌いな相手の前でデレっとするなんて」

ルルーシュ「まぁ、あの時は込み入った事情があったしな」

カレン「そう。でも思うんだけどさ。どんな事情があろうと本当に嫌いだったら、その人の前でデレっとなんてしないんじゃない?」

ルルーシュ「そうか?」

カレン「多分ね。だから、もう少し頑張ってみれば? 更に嫌われるかもしれないけど、どうせ今の段階でも嫌われてるように感じるなら あんま変わらないわよ」

ルルーシュ「・・・当たって砕けろと言う事か」

カレン「そういうこと」

ルルーシュ「そういう手は難しいな。同じ生徒会メンバーだから今後に支障が出る」

カレン「え!? 生徒会に居るの?誰よ!?」

ルルーシュ「それは絶対言わない」


693: 2013/01/22(火) 20:59:27.34 ID:hV4ijTHm0

カレン「ケチね」

ルルーシュ「まぁな」

カレン「でも、生徒会にキツイ言動する人なんて居たかなぁ。二人で居るときは無言になったりムスッとしたり。でも、嫌いなのにデレたり・・・相当の変わり者ね。あたしには理解出来ないわ」

ルルーシュ「・・・そうか」

カレン「アーニャ?・・・は違うか。よく無言になるけどムスっとはしないしなぁ。うーん・・・」

ルルーシュ(やはり望みは薄そうだな。こんなにも苦しく切なくなるなんて・・・これが恋か)

カレン(全く分からない・・・。ホントに誰よ!? ルルーシュの事が嫌いなら、あたしに譲れ!って言いたい)

ルルーシュ・カレン「・・・はぁ」

・・・


694: 2013/01/22(火) 21:04:29.42 ID:hV4ijTHm0

―アッシュフォード学園 生徒会室

カレン「ただいま」

ミレイ「おかえり~!ルルーシュ、早速で悪いんだけど」

ルルーシュ「分かってます。裁縫の手伝いですよね?」

ミレイ「そそ。お願いね!みんな家庭科室に居るから」

ルルーシュ「分かりました」

―家庭科室

ガラッ

ルルーシュ「どうも」

千葉「来たか」


695: 2013/01/22(火) 21:09:35.53 ID:hV4ijTHm0

ルルーシュ「あれ、千葉先生だけですか?」

千葉「あぁ。他の奴らは藤堂先生と一緒にミシンを借りに裁縫部へ行っている」

ルルーシュ「そうですか」

千葉「る、ルルーシュ・・・」

ルルーシュ「なんですか?」

千葉「その、なんだ。結局ミレイとは付き合ってないんだったな?」

ルルーシュ「えぇ。この前言ったようにアレは藤堂先生と千葉先生の仲を進める為の演技です」

千葉「そうだよな・・・。やはりお前に恋の相談は無理か」

ルルーシュ「えぇ。・・・むしろ、こっちが相談したいくらいですよ」

千葉「お前、好きな人出来たのか?」


696: 2013/01/22(火) 21:14:26.88 ID:hV4ijTHm0

ルルーシュ「・・・はい」

千葉「お前は私に協力してくれているしな。私でよければ相談にのるぞ?女性視点からのアドバイスも少しは役に立つだろう」

ルルーシュ「・・・誰にも言わないでくださいよ?」

千葉「分かっている」

ルルーシュ「オレ、好きな相手に嫌われているみたいなんです」

千葉「どうしてそう思うんだ?」

ルルーシュ「いつも言動がキツイですし、二人で居る時いきなり無言になったりムスっとしたり怒りはじめたりで・・・」

千葉「ふむ・・・。その相手を好きになったキッカケは?」

ルルーシュ「一度デレっとしている所を見て、その顔をまた見たいなと思っているうちに段々・・・」

千葉「なるほどな。・・・ちなみに誰なんだ?」


697: 2013/01/22(火) 21:18:59.63 ID:hV4ijTHm0

ルルーシュ「それを言うのですか?」

千葉「お前も私の好きな人を知っているだろう。それでオアイコだ。無論他言はしない」

ルルーシュ「・・・カレンです」

千葉「・・・は?」

ルルーシュ「ですから、カレンです」

千葉「・・・紅月がお前の事を嫌っていると?」

ルルーシュ「はい」

千葉「いやいや。アイツはお前にベタ惚れだろう」

ルルーシュ「それはありませんよ。今日だって急に怒りだしたり無言になったりしましたし・・・」

千葉「その時、お前はどういう言動を取ったんだ?」


698: 2013/01/22(火) 21:23:33.21 ID:hV4ijTHm0

ルルーシュ「オレが会長から貰ったタバタッチのストラップを羨ましそうに見てたので、タバタッチのヌイグルミを買ってあげようとしたら機嫌が悪くなりました」

千葉「いや、それは・・・ヤキモチだろう」

ルルーシュ「ヤキモチ・・・ですか?」

千葉「他には?」

ルルーシュ「お前の笑顔が見たいって言ったら気持ち悪いって言われました」

千葉「・・・恥ずかしかったんだろう」

ルルーシュ「恥ずかしい? 何故ですか?」

千葉「お前なぁ・・・。お前に教えておくことがある」

ルルーシュ「何でしょうか?」

千葉「世の中にはな、中々素直になれない女性も居るんだ。本当は甘えたい、喜びたいけど恥ずかしさを隠すために つい心にもない事を言ってしまったりな」


699: 2013/01/22(火) 21:29:10.74 ID:hV4ijTHm0

千葉「ヤキモチを妬いたら、それを隠す余裕がなくて知らずのうちに言動に出てしまったりするタイプも居るだろう」

千葉「だが、こういう中々素直になれずツンツンしてしまうタイプはな、素直になれる雰囲気を与えれば反動でデレデレしたりするものだ。人はこういうタイプをツンデレと呼ぶ」

ルルーシュ「・・・なるほど、ツンデレですか。勉強になりました。しかし、1つ質問があるのですが」

千葉「なんだ?」

ルルーシュ「カレンとツンデレにどういった関係があるのですか?」

千葉「え・・・」

ルルーシュ「なんですか。そのビックリした顔は・・・」

千葉「お前、カレンと仲良くなりたいんだよな?」

ルルーシュ「出来れば・・・」

千葉「なら、取るべき行動は1つ。思い切って告白しろ!」


700: 2013/01/22(火) 21:36:24.79 ID:hV4ijTHm0

ルルーシュ「先生はオレの話を聞いていましたか?オレはカレンに嫌われているんですよ」

千葉「大丈夫だ。思いっきり自分の想いをぶつけてこい!されば道は開かれん」

ルルーシュ「開カレン・・・ってギャグですか?」

千葉「そんな事に反応するな!さっさと行ってこい!」

ルルーシュ「え?今からですか?」

千葉「こういうのは早い方が良いんだ。伝えてこい!」

ルルーシュ「いや、でも・・・」

千葉「お前はカレンが初恋なのか?」

ルルーシュ「はい・・・」

千葉「怖いのは分かる。初めてだから当たり前なんだ。だがな、少しの勇気でお前はこれから楽しい毎日を過ごせるんだぞ。ヘタレ脱却のチャンスだぞ」


701: 2013/01/22(火) 21:41:23.07 ID:hV4ijTHm0

ルルーシュ「ヘタレってヒドイな。それに地獄の毎日かもしれないじゃないですか」

千葉「大丈夫だから行ってこい! 行かないならお前の事をヘタレと呼ぶぞ!」

ルルーシュ「むっ!そこまで言うなら条件があります」

千葉「なんだ?」

ルルーシュ「オレだけ大変な思いをするのは割にあいませんからね。オレが告白したら、先生も藤堂先生に告白してもらえますか?」

千葉「な、な・・・!?」

ルルーシュ「どうなんですか?」

千葉「わ、分かった・・・。約束しよう。だから行ってこい!」

ルルーシュ「・・・分かりました。玉砕してきますが約束は守ってくださいよ」

千葉(すぐムキになるんだから扱いやすいヤツだ。だが、とんでもない約束をしてしまった・・・)

・・・


702: 2013/01/22(火) 21:48:02.20 ID:hV4ijTHm0

―アッシュフォード学園 屋上

カレン「何よ?いきなり呼び出して」

ルルーシュ「少し話がしたくなってな」

カレン「別に生徒会室でもよかったじゃない。っていうか、裁縫サボる口実にしただけじゃないの?」

ルルーシュ(やはり手厳しいな・・・。告白しても上手くいく場面が想像出来ない。だがここまで来たらヤケクソだ!)

ルルーシュ「そんな事ないさ。ここでお前が告白してくれたんだなっと ふと思い出して・・・ついこの間の事なのにずいぶん昔に感じるな」

カレン「ちょ!? そ、それは忘れなさい!」

ルルーシュ「忘れるものか!」

カレン「はぁ!?何でそんなムキになってるのよ!」

ルルーシュ「あれがあったからオレはカレンを好きになったんだ」

カレン「ふぇ・・・えぇ!? す、好きって・・・」


703: 2013/01/22(火) 21:54:13.95 ID:hV4ijTHm0

ルルーシュ「もう一度あの笑顔が見たくて昨日今日と頑張ってみたんだがな・・・空回りしてばかりだった。やはりオレがお前に嫌われているからか?」

カレン「き・・・嫌いな訳ないじゃない・・・」

ルルーシュ「ほ、本当か!」

カレン「恥ずかしくて嘘ついちゃったり素直になれなかったりしたけど・・・本当はルルーシュのこと・・・好き・・・だから」

ルルーシュ「カレン!オレと付き合ってくれるか?」

カレン「は、はい!喜んで」ニコッ

ルルーシュ「ありがとう!」

カレン「こちらこそ・・・っていうか!さっき話してた好きな相手がキツイ言動したり無言になったりするって言うの、あたしの事だったの!?」

ルルーシュ「他に誰が?」

カレン「キツい言動なんてしてないわよ!」

ルルーシュ「今してるじゃないか」

カレン「こ、これは・・・違うのよ。恥ずかしかったり、素直になれなかったりで・・・」

ルルーシュ「大丈夫だ。今となっては、そういう所も可愛いと思えてくる」


704: 2013/01/22(火) 21:59:04.91 ID:hV4ijTHm0

カレン「誤解されないよう言っておくけど、ずっとルルーシュの事好きだったから・・・。これから宜しくね?」

ルルーシュ「こちらこそ。皆に報告しにいこうか?」

カレン「うん・・・。ちょっと恥ずかしいけど」

ルルーシュ「何なら手を繋いでいくか?」

カレン「しょ、しょうがないわね。甘えんぼさんなんだから」ギュッ

ルルーシュ「顔真っ赤だぞ」

カレン「恥ずかしいんだからしょうがないじゃない!」

ルルーシュ「悪い。じゃあ、やめとくか?」

カレン「ダメ。やめないで・・・」

ルルーシュ「!」キュンッ

ルルーシュ(そうか。これが千葉先生の言っていたツンデレというやつか。普段はツンツンしているが、だからこそ稀に見れるデレデレが至高に感じる。このメリハリ・・・)

ルルーシュ「ツンデレは最高だな」

おわり


708: 2013/01/22(火) 22:25:42.01 ID:WUFnqV/h0
乙でした
やはりルルカレは至高だ
どうして原作こうならなかった…

引用元: シャルル「ルルーシュ!10人を満足させなければぁ貴様は死ぬ!」