1::2011/12/21(水) 02:38:48.59 ID:xwHE4lySO
勇者「な?ずっと待ってるやんアイツ。人くんのずっっと待ってるやん。な?」
勇者「倒されたいんちゃう?」
戦士「わかるわ」
魔法使い「いやいやいや勇者さん、それは違いますよ」
勇者「なんやねん。言うてみぃ」
魔法使い「魔王が城から動かへん理由は待ってるからとかちゃうんすよ」
魔法使い「自分から動いたら魔王感でませんやん。エライんやぞってのを示さなまず魔王って認知すら我々にされないんですから」
勇者「はー。いやぁー?俺は誘いMやと思うでぇー。崩してほしいねん結局、自分の積み上げたもんを」
勇者「ほいで止めてほしいねん自分の暴走を」
勇者「自分の世界に対する絶望を否定してほしいだけやねんどうせ。ちっちゃい奴やで」
魔法使い「そこまで言いますかぁ?」
2::2011/12/21(水) 02:40:09.99 ID:xwHE4lySO
勇者「なんやお前、えらい魔王よりやん」
魔法使い「いやいやいやだってねぇ?我々がめっちゃ頑張って倒しにいこうとしてるわけやないですか」
魔法使い「魔王には立派な奴であってほしいっていう願望はまあありますけどねぇ?」
勇者「まあな、まあな」
勇者「でもな、でもな」
僧侶「なぁ、あんたのなぁ、その斜に構えた感じ?別にかっこようないで?」
僧侶「やめときぃ?おもんない。魔王倒して終わり、それでええやろ、みっともない」
勇者「なんやお前みっともないてなんやねん!」
魔法使い「まあまあまあ勇者兄さんまあまあまあ」
僧侶「ほんまええ加減にしてくれる?意味のないことばっか話して。なんなん?飽きたん?なあ?やめるか?帰るか?」
勇者「いやだからちゃうやんそんなんちゃうやん」
4::2011/12/21(水) 02:45:20.95 ID:xwHE4lySO
僧侶「ならなんなん?魔王について話してなにになるん?会うた事もないくせに知ったふうに言うて、あんたのそういうとこ嫌いやわー」
勇者「いや、だからぁ、ちゃうやんか。ちょっと考えたらわかるやん。お前がなんなんほんま」
魔法使い「まあまあまあええですやんか兄さん」
勇者「意味のないこと話してなにがあかんねん」
僧侶「あのなぁ、発展性がないねん。おもんないしな?なにがおもろいの?」
勇者「こいつこういうとこほんま……」
魔法使い「まあまあまあ」
僧侶「なに?言いたいことあるんやったらはっきり言いや?みっともない」
勇者「だからみっともないてなんやねんこら!」
6::2011/12/21(水) 02:49:39.95 ID:xwHE4lySO
魔法使い「あきませんて兄さん僧侶なんやから」
僧侶「そんな態度でええんか?あんただけ回復せえへんでもええねんで?」
勇者「こいつほんまムカつくわ~」
僧侶「こっちの方がムカついとるわ!アホ!」
勇者「なんやねん。ほんならお前の思う意味のある話ってなによ?」
僧侶「えー?そらもうおしゃれのこととか上手い食いもんの話とかあるやん」
勇者「なにがおもろいねん」
僧侶「はー!?なんやおもろいやんか!楽しいで?それでええやん」
勇者「こいつもうほんま……なあ?」
魔法使い「いやまあまあまあ仲ようしましょ?」
10::2011/12/21(水) 02:55:00.37 ID:xwHE4lySO
僧侶「なんなんほんまバカにしてるやろ?」
勇者「いやちゃうやん、こうなんかもう…………なあ?」
魔法使い「まあまあいろんな人がいてるってことでね」
僧侶「なに?どういうこと?」
勇者「いやええねん」
僧侶「なんやねん!!腹立つわ!」
魔法使い「いやいやまあ僧侶もね、怒らんといて」
僧侶「なにあんたはみんなにええ顔して、ええ奴きどりなん?冷静さが腹立つねん」
魔法使い「あーあーほんまごめんせやねんごめんごめん」
僧侶「心から謝ってないやん」
魔法使い「いやそんなことないよ?ごめんな。ほんまごめん」
僧侶「なんやねーんその謝っとけばええみたいなー!!」
16::2011/12/21(水) 03:02:08.94 ID:xwHE4lySO
魔法使い「そんなんちゃうよ、MP使うもん同士わかりあっていこうや、な、そんな怒らんといてかわいいんやから」
僧侶「なんやそのそれ言っとけばええみたいな…………」
勇者「あーもー僧侶お前ほんまうっとうしいなー!」
僧侶「はー!?なんであんたにそんなこといわれなあかんのー?言い方あるやん言い方ー!」
勇者「お前がなに言うてんねん」
僧侶「ひどない?なあ魔法使い今のひどいよなー?」
魔法使い「いやまあー……そうー……かな?」
勇者「あーお前そっちいくんや」
魔法使い「いやいやいやっ、違いますやん!こういう場合やから!もちろん兄さんもお慕いしてますし……」
僧侶「なにこういう場合って。あたしうっとうしいんや?な?」
魔法使い「いやっあのっ……」
18::2011/12/21(水) 03:08:01.36 ID:xwHE4lySO
僧侶「そうなんや!あんたもうっとうしい思うてるんや!ひっどいわー!」
魔法使い「いやちがうよほんま」
僧侶「あんたら誰のおかげで元気にいられてる思うてんの?な?」
僧侶「あたしおらんかったらな、あんたらみんな今頃松葉杖ついてるで!足めっちゃ多なってるで!」
勇者「かろうじて生きとるんかい……」
魔法使い「まあまあまあほんま感謝してるよ。ありがとう」
僧侶「心こもってない」
勇者「あのな、こういうときにそれ持ち出すのは違うやん」
僧侶「なに?ほんまのことやん。なにが違うん。な?言い返せへんだけやろ?」
勇者「もー……。お前ほんま僧侶ちゃうかったらいてもうてたぞ」
僧侶「なに?おどし?なんなん?なんのつもりなん?」
魔法使い「まあまあまあやめましょうやめましょう」
23::2011/12/21(水) 03:15:22.09 ID:xwHE4lySO
戦士「もうすぐで魔王のとこやな」
僧侶「あんたは黙ってて!?根暗でずっと不機嫌そうな顔してるくせにほんま!」
戦士「わかるわ」
魔法使い「戦士さんすんません」
戦士「ええよ。わかってるから」
勇者「僧侶お前ほんまええ加減にせえよ、戦士にそれはちゃうやん」
僧侶「なにあんたちゃうやんちゃうやんてなんなん!?なにがちゃうん!?それしか言えへんの!?」
勇者「お前やってなんなんなんなんばっかりやんか!お前みたいなもんは陰で申し訳なさそうに回復しとったらええねん!」
僧侶「はーなにそれ職業差別やん!僧侶蔑視?なんなん?」
30::2011/12/21(水) 03:21:01.96 ID:xwHE4lySO
勇者「なんとでも言うとけやほんま。お前マジでありえへんぞ」
僧侶「なにー?なんであたしだけそんなこといわれなあかんの?ひどい!」
魔法使い「まあまあまあもうほら敵きましたよ。魔物魔物。力合わせて倒しましょう」
僧侶「あたし知らん」
魔法使い「そんな困るて。みんな死んでしまうから」
戦士「緊張感の無さは命とりや」
僧侶「あんたらだけで勝手にやって」
魔法使い「あー勇者兄さんすんません、僧侶に謝ってもらえないですかね?」
勇者「なんでやねん。いやぁーや。間違ったこと言うてんのアイツやん」
魔法使い「いやわかってますけどほんましゃれにならないんで……」
34::2011/12/21(水) 03:27:30.20 ID:xwHE4lySO
勇者「おかしいやん。ここで謝ったらあいつ調子のるやん」
魔法使い「そうですね、でも今はしゃあないっていうか……そこをなんとか……」
戦士「まほうつかいは せっとくを となえた! ゆうしゃは ひらりと みを かわした!」
魔法使い「ぶふっ……戦士さんちょっと今やめてください」
魔法使い「僧侶もああいう子なんで勇者さんほんまお願いします。あとでやつあたりでもなんでも僕にしてくれて大丈夫なんで」
勇者「いやお前そんなん言うんずるいやん」
僧侶「なああんたらなにしてんの?はやく倒して?なあ?」
勇者「うるさいねんお前は!!」
僧侶「はいはいもう回復しませーん」
36::2011/12/21(水) 03:33:01.48 ID:xwHE4lySO
魔法使い「兄さーん、ちょっとー」
勇者「ごめんてー、ムカつくねんもんあいつー」
僧侶「なあさっきからな、聞こえてんねんで!」
勇者「しるかボケ!お前なんか別にな、道具あったらいらんねん!お前必要ないねん!」
僧侶「は、はーなんでそういうこと言うん……」
魔法使い「ちょっと兄さん!話違いますやん!僧侶涙目ですやん!」
勇者「いやもうええねん」
魔法使い「いやそんなん言うたらかわいそうやって……」
勇者「ええねん知らん。戦士、がんばろうな!」
戦士「がんばろう。緊張感ないのはほんまあかん」
勇者「お前さっきふざけてたやん」
戦士「それはすまん」
39::2011/12/21(水) 03:39:10.06 ID:xwHE4lySO
魔法使い「うわどうしよ……」
僧侶「グスッ…………」
魔法使い「あっかーん、僧侶泣いてもうてるやん……」
魔法使い「僧侶、大丈夫か?」
僧侶「うるさい!よらんといて!どうせあたしなんていらんねん!」
魔法使い「いやそんなんちゃうよ。いらんことないから」
僧侶「あんたに慰められたくない!もうええ!もういや!」
魔法使い「いやいやいや僧侶ちゃん、ちゃうねん、ほんま勇者さんもな、本気でいうてるわけちゃうねん」
僧侶「しらんもん!しらんもん!どうせあたしなんかいらんやろ!ええねんもう!」
魔法使い「あかんこの子が一番のモンスターや」
僧侶「なんて?」
45::2011/12/21(水) 03:46:37.86 ID:xwHE4lySO
魔法使い「いや……。よし傷ついた心に俺がホイミしたるわ!」
僧侶「意味わからん。そんなんじゃ回復しきれへん」
魔法使い「もっとする、もっとホイミする。よしよし」
僧侶「なおらん。そんなんじゃなおらん」
魔法使い「そうか?じゃあどうしたらええ?」
僧侶「しらん」
勇者「よーし!あー倒せたー!!僧侶おらんくても余裕やったー!!!」
魔法使い「兄さん!お疲れさまです!」
僧侶「グスッ……」
勇者「お?僧侶泣いてんねや?泣いてんねや?なあ?」
僧侶「うるさい……グスッ……」
勇者「なあ?なあて。泣いてるん?」
47::2011/12/21(水) 03:52:12.85 ID:xwHE4lySO
僧侶「いややこの人……グスッ……」
勇者「泣いてんの?なあ?俺にガー言われて泣いてんのか?」
僧侶「うっ……うう……」
魔法使い「勇者さん」
勇者「いらん言われて?泣いてんねや?なあ?」
僧侶「うるさい…………」
勇者「うわダッッサー!めっちゃ泣いてるやん!」
僧侶「やかましいねん……ひどい……グスッ……」
勇者「かっこわるー!」
魔法使い「いや兄さんそんなん言うのやめましょ」
戦士「魔王のところまであとちょっとやしな」
魔法使い「ちょっとそういう意味ちゃいますけどね」
戦士「それはすまん」
48::2011/12/21(水) 03:55:51.37 ID:xwHE4lySO
勇者「どうするん。帰るん?なあ?」
僧侶「うっ……うっ…………」
勇者「なあて。どうするん。魔王のとこまでいくん?帰るん?」
僧侶「グスッ…………行く……」
勇者「ん?なんて?」
僧侶「魔王のっ……とこまで、行く…………」
勇者「行くねんな?帰らへんねんな?」
僧侶「行く…………帰らへん……」
勇者「ほんまやな?ちゃんと回復するな?」
僧侶「する…………回復する……」
勇者「それでええねん」
50::2011/12/21(水) 04:07:27.24 ID:xwHE4lySO
勇者「よっしゃじゃあ行くで。魔王の城もう丸見えやから。行くで。ええな?」
魔法使い「はい!行きましょう!」
僧侶「うん……。行く……」
側近「魔王様、勇者御一行がそろそろ到着する模様です」
魔王「本当に?えーわかったー。準備するー。イケメンとかいるー?」
側近「いやそれはそうですね……。わかりかねます」
魔王「なんでー?普通わかるじゃん。なんでわかんないの?」
側近「各々の感覚がございますので、魔王様の目で直接確かめるということでよろしいでしょうか」
魔王「なんで?いつも一緒にいるじゃん!私のことわかるでしょ?」
側近「いやまあはい、すみません」
魔王「謝ってほしいわけじゃないんだけど」
53::2011/12/21(水) 04:13:06.10 ID:xwHE4lySO
側近「すみません」
魔王「心こもってなくない?いつもそうだよね?謝れば良いと思ってんでしょ?」
側近「とんでもございません」
魔王「いいよもう。ちょっと見てきてよ。私の好みいるか見てきて」
魔王「もちろん中身が一番大事だけど見た目もある程度よくなきゃね。私精神年齢高いから性格重視しちゃうタイプだけど」
側近「魔王様はおとなですね。良い女ですよ」
魔王「女?女性でしょ?」
側近「はい、すみませんでした。良い女性。行ってまいります」
55::2011/12/21(水) 04:18:52.35 ID:xwHE4lySO
勇者「うおー、城の入り口やでー。俺ら今までほんま頑張ったなー」
魔法使い「感慨深いですね」
僧侶「そんなんええからはよ開けて」
勇者「冷めてるわ……なんやねん……」
戦士「ピンポンどこ?」
魔法使い「いやあっても押さなくてええでしょう」
戦士「そうか」
勇者「お?なんか勝手に開いたやんけ。自動ドアかい。コンビニか」
僧侶「入ったら音なるん?」
勇者「失礼しまーす」
58::2011/12/21(水) 04:25:31.73 ID:xwHE4lySO
側近「ぇらっしゃいませー」
勇者「のらんでええねん!」
勇者「て誰やねん!」
側近「いや別に……」
僧侶「別にちゃうやん。だれ?」
側近「いや客そっちだろ?勝手に入っといて中の奴に誰ってなんだよ」
勇者「ほんまや」
僧侶「でも門開いたん入ってくださいってことやん。勝手にって言い草ひどない」
側近「うるせえブス」
僧侶「はあ!?なんでしらんやつにそんなこといわれなあかんねん!ひどい!」
勇者「冷たいなー、ああいう言葉使うやつってほんま冷たいよな」
僧侶「ほんまやで」
60::2011/12/21(水) 04:33:25.09 ID:xwHE4lySO
戦士「警戒していかな。罠かもわからん」
魔法使い「今んとこ罠っぽいとこありました?」
戦士「すまん」
勇者「ほいでまずあれか、お前倒さな先進めへんてことか?」
側近「いやっ別に……、顔見てこいって言われただけなんで別にそんな」
勇者「いやいやいやお前、それ魔王に言われたん?」
側近「まあ」
勇者「いやいやいや顔だけ見てこいて、そんなわけあるかいな。魔法使いの魔王像くずれてしまうわ」
側近「しらねーよ」
勇者「多分戦う前提で顔見てこいやったんちゃうん」
側近「あっ」
勇者「なっ?」
側近「いや、戦ったら生きて返れるかわかんねーんだからそれはないわ」
勇者「えー」
側近「お前バカだな?」
61::2011/12/21(水) 04:43:42.63 ID:xwHE4lySO
僧侶「いやでもあんたさっきあって言うたやん!人のこと言えへんで!」
側近「うるせーいろいろあんだよ」
僧侶「しらんがな!」
側近「じゃあもう行くわ」
勇者「案内とかしてくれへんねや?」
側近「言われてない……」
僧侶「言われてないとかちゃうやん!ちょっとは自分で考えて行動しい!」
側近「いやっちげーようっせーな。じゃあおめーらも自分で考えて城入っていきゃ良い話じゃねえかよ」
僧侶「なにこの子!屁理屈ばっかりいうて!」
側近「じゃ」
勇者「あー行ってもうた。なんやねんあいつ」
魔法使い「なんかショックですわ……」
勇者「まあこんなもんやって」
魔法使い「そういうもんですかね?」
勇者「せやで」
63::2011/12/21(水) 04:52:59.36 ID:xwHE4lySO
魔王「おかえり!どうだったの?」
側近「いやもうブスしかいませんでしたよ。うるさいし」
魔王「えー!なんでー!やだー!」
側近「しょうがないじゃないですか」
魔王「えーほんとショックー……。だって勇者とかなかなかいないから勇者って言うんだよー?」
側近「そうですね」
魔王「なんでよー。せっかくネイルとかしたのにーもーやだー」
魔王「側近殺して勇者たちの前に死体転がせばコワがってかえってくれるかな」
側近「やめてくださいよ」
魔王「えいっ」
64::2011/12/21(水) 05:01:08.20 ID:xwHE4lySO
勇者「あかん、俺人んちの匂い長い事嗅いでられへんねん」
僧侶「なにそれだらしないな」
魔法使い「マスクつけます?あらくれもののマスク」
勇者「いややそんなん。俺だけいきってるみたいやん」
戦士「風邪用のマスクあるで」
勇者「風邪ひいてるように思われるやん。風邪ひいた勇者が魔王倒すてどないやねん」
僧侶「なにわがまま言うてんの……ってぎゃあああああああああああああああ」
魔法使い「僧侶そんな驚いてどうし……ぎゃあああああああああああああああああああああああああ」
勇者「なに二人で騒いどんねん。魔王の城やぞ?ここまできてなにを驚くことが……ぎゃああああああああああああああああああああ!!!」
戦士「どうしたん?もう怖いものなんてあらかた見てきたやん。騒ぐほどのこ……ぎゃあああああああああああああああ」
66::2011/12/21(水) 05:05:48.29 ID:xwHE4lySO
僧侶「死体や……あかん……なにこれ……ひどい……オエッ」
勇者「魔法使いマスクかして」
魔法使い「は、はい……」
勇者「一応これ顔にかけといたろ……」
魔法使い「いや逆にかわいそうでしょ……」
勇者「ええねん……」
僧侶「いやや……めっちゃ帰りたい……」
戦士「あかんこれマスクしよ……」
魔法使い「戦士さんそれしてなんの和らげになるんですか」
勇者「うっわ……帰りたぁ……」
68::2011/12/21(水) 05:10:42.99 ID:xwHE4lySO
勇者「めっちゃテンション下がってきた……」
魔法使い「やっぱり魔王えげつないことしますね」
勇者「うっわどうする?」
僧侶「帰るか?」
勇者「せやな」
魔法使い「いやだめでしょう。ここまできて。行きますよ魔王のとこまで」
勇者「マジかお前」
魔法使い「さすがにメンタル弱すぎるでしょう。これくらいの覚悟くらい普通できてるもんですよ」
勇者「はっはーんお前残酷な魔王像が復活してちょっとテンションあがってんねやろ?そういうとこあるよな」
魔法使い「いや違いますよ。平和のためです。帰るわけにはいかないですよ」
69::2011/12/21(水) 05:16:09.67 ID:xwHE4lySO
勇者「はいはい立派立派」
戦士「帰る言うてもここまできたら帰してくれへんからな。多分」
勇者「そうか」
魔法使い「ほらいきますよ」
僧侶「いやわりと帰れるかもわからんで!諦めたらあかん!」
魔法使い「諦めたらあかんをそういう風に使わんといてください」
僧侶「なんや……」
勇者「まあここまでこれとるわけやからな!大丈夫やわ!テンション上げてこ!」
戦士「うん。歌でもうたっていこか」
勇者「それはないわ」
戦士「すまん」
71::2011/12/21(水) 05:24:29.68 ID:xwHE4lySO
側近2「魔王さん、なんかぁー、勇者?惨殺された死体みても引き返さなかった系なんすけど。マジ血迷ってね?」
魔王「えー、勇者だもんね。えーどうしよう」
側近2「魔王さん今日化粧濃いくね?超ウケんだけど。マジ魔王じゃなくて麿っすよね」
魔王「ひどい…………」
側近2「え?怒った系?マジごめん」
魔王「ほんとなんで良い男いないの?もーやだー。私魔王なのにー」
側近2「今は麻呂っすけどね」
魔王「えいっ」
72::2011/12/21(水) 05:32:15.33 ID:xwHE4lySO
勇者「道合うてんのか?広すぎるやろこんなヘクタールいらんやろ絶対」
僧侶「絶対使うてないとこあるわ」
魔法使い「いや魔王以外にもいろんな奴がいてるんですよ」
勇者「絶対見栄やって」
魔法使い「違います、絶対必要に応じて広なったんです」
勇者「もう魔王を過大評価するんやめえや。俺らみたいなもんに侵入許してんねんからそれ相応の奴やで」
魔法使い「いやいやいや言うても魔王ですよ?」
勇者「どうせ受け身のMやで」
魔法使い「やめてくださいよー。見たでしょさっきの死体。残酷でしたやん」
魔法使い「また普通に死体転がってるんちゃいます?」
73::2011/12/21(水) 05:40:41.00 ID:xwHE4lySO
勇者「やめえやお前、さすがにあんな死体が何体もゴロゴロ転がってるわけな……ぎゃあああああああああああああああ」
僧侶「なに?もうさっきのあったから驚くもんなんてないやろあんたどんだけ……ぎゃあああああああああああああああ」
戦士「どうしたん。そんな怖がるもんなんてそうそう何回もあるわけな……ぎゃあああああああああああああああ」
魔法使い「またまた、コテコテなことしますね、言うてももうなれたでしょうもう騒ぐことなんて……ぎゃあああああああああああああああああああああああああ」
勇者「あああああああいやいやいや幻覚や、気のせいやさらにひどいもんがあるわけないやんもっかいみたら……ぎゃあああああああああああああああああああああああああ」
僧侶「せやせやちょっと気おかしなってるせいやあんなもん見間違いやもっかい見れば……ぎゃあああああああああああああああ」
戦士「もう一回見てみよう……ぎゃあああああああああああああああああああああああああ」
魔法使い「なにしてんすか二回も」
76::2011/12/21(水) 05:50:11.06 ID:xwHE4lySO
勇者「魔王血気盛んすぎるやろ……持て余してるやん……持て余してるフラストレーションやん……」
僧侶「帰ろ?もう帰ろ?」
勇者「せやな」
魔法使い「あかんて。行きますよ」
勇者「お前マジか。無理やでこんなん」
僧侶「帰ろ?」
勇者「せやな」
魔法使い「せやなちゃうわ!行きますよ言うてんねん。何回言わすんですか」
戦士「ここまできて帰してくれるわけないな。多分」
勇者「そうか」
魔法使い「この会話何回すんねん」
勇者「まあお前そんなイライラせんといてくれや。行くがな。倒すがな」
魔法使い「はい」
79::2011/12/21(水) 06:05:55.89 ID:xwHE4lySO
側近3「魔王さま、勇者さんたち、帰らないみたいです!」
魔王「えーほんとー?どうしよう」
側近3「魔王さま、今日のメイク良いですね!かわいい!」
魔王「えーそんなことないよー側近3ちゃんの方がかわいいよー。私なんてブスだしー」
魔王(いつもは良くないってこと?)
側近3「そんなことないですよー、魔王さま、女の私でもドキドキしちゃうな!」
魔王「えーうそーありがとー」
魔王(お前の意見なんてしらないよ、男の意見じゃなきゃ意味ないから)
側近3「魔王さま、マカロン食べましょうよー。どうぞ」
魔王「きゃーかわいいんだけどー。いただきまーす」
魔王(食べましょうよって何様?)
側近3「そうだ、勇者さんたちをここに案内してきましょうか?」
魔王「えーどっちでも良いー」
魔王(聞くなよお前が倒してこいよブス)
83::2011/12/21(水) 06:16:58.25 ID:xwHE4lySO
勇者「広すぎるわ。だんだん腹立ってきた。これ見よがしに死体だけ置いてなんやねん。R指定のヘンゼルとグレーテルか」
僧侶「魔王めっちゃ性格悪いんちゃう」
魔法使い「悪くないと魔王にならへんでしょう」
僧侶「ほんまや」
側近3「すみませぇーん、あのぉ、勇者さんたちですよね?」
勇者「誰やお前。めっちゃミニスカやん」
僧侶「なんやこのぶりっこ、あたし嫌いやわ」
側近3「ふええー?こわいー……」
勇者「僧侶あんま怖がらしたんなや」
僧侶「あんた絶対だまされてるわ!絶対あの子めっちゃ性格悪いて!」
側近3「あのぉー私ぃー、案内しようと思ってぇー……」
僧侶「なんなんああいう言葉使う奴よりあたしの方が絶対全部勝ってるわ」
勇者「案内しようとしてくれてるやんええ子やって絶対。かわいいやんけ」
僧侶「なんやそれ!」
85::2011/12/21(水) 06:25:15.23 ID:xwHE4lySO
側近3「じゃあついてきてくださいね?ってああ、勇者さんここ汚れちゃってますよぉ?はたいてあげます」
勇者「おおう……自然なボディータッチや……。これがいまどきの女か……」
僧侶「は?あんたほんま、はぁ?」
魔法使い「なに敵に触られて女感じてるんですか。なんか魔法かけられたかもわからんでしょう」
勇者「恋の魔法やな……。髪の匂いがファッサーッて」
僧侶「しね!」
側近3「なにもしてませんよぉ。勇者さん、頑張ってくださいね?」
勇者「うおほほほたまらんなぁ~レベル高いでぇ~」
僧侶「男に媚びるタイプやこの子。嫌いやわー」
89::2011/12/21(水) 06:33:43.48 ID:xwHE4lySO
勇者「イオナズンやわ。恋のイオナズンやわ」
僧侶「ホイミ!ホイミ!」
勇者「そんなんじゃなおらへんわ」
側近3「はい魔王さまがいらっしゃるのはこちらになりまぁーす」
側近3「魔王さま!つれてきました」
魔王「えーもう?ありがとー」
勇者「お前が魔王か!!」
僧侶「なに急にかっこつけてん」
勇者「必ずお前を倒して平和を取り戻してみせる!」
僧侶「わかった女の子の前やからいきってんねやキモいねん」
魔法使い「嘘やん……魔王……思ってたんと違いますやん……」
戦士「魔王マカロン食ってるな」
90::2011/12/21(水) 06:45:01.55 ID:xwHE4lySO
魔王「えーほんとにイケメンいない、ハズレだー」
勇者「すべては!お前を!倒すために!」
僧侶「もうやめえ恥ずかしい」
魔王「緊張感のない御一行だね!いまどきそんなのはやんないよ!」
魔王「どこからでもかかってきなさい!」
勇者「どこからでもかかってきなさいやと!?今なんて言った!!」
魔法使い「聞き取れてますやん」
勇者「いや、魔法使いよ。こいつは俺の説が正しかったっちゅーことや」
魔法使い「えっ」
勇者「魔王さんよ!お前は誘いMや!!!」
魔王「は?違うんだけど。意味わかんないキモい」
勇者「なんや!言葉の使い方なってないんちゃうん!敬語も使えへんのかい!教育どないなってんねん一番偉い奴つれてこい!」
魔王「私なんだけど」
勇者「ほんまや」
93::2011/12/21(水) 06:51:07.51 ID:xwHE4lySO
勇者「さてはまだ目覚めてない誘いMやな」
勇者「魔王さんよ、ここまで攻め込まれて恥ずかしくないんかい」
魔王「なんで?恥ずかしくないよ?」
勇者「こんなずっと倒されるの待ってお前……」
魔法使い「勇者さん。この緊張感のなさのせいで勇者さんの理論は魔王に届きません」
勇者「なにっ!?」
魔法使い「緊張感のなさが最初から魔王によって仕組まれていたとしたら……?」
勇者「!?なんて恐ろしい奴や!」
魔王「なに?仕組んでないんだけど。意味わかんない」
魔法使い「なにっ!?」
97::2011/12/21(水) 07:03:19.06 ID:xwHE4lySO
魔王「男ってほんとにバカ」
勇者「バカとはなんや!教育なってないんちゃうか!一番偉い奴だせ!」
魔王「私なんだけど」
勇者「ほんまや」
魔王「意味わかんないなんで一回言ったこと忘れるの?」
勇者「いや、ちゃうやん、それはそういう……」
魔王「は?なに?ちゃんと言ってよ」
勇者「いやあの……」
勇者「あかんあの魔王なんの工口スも感じひん冗談通じん」
魔法使い「当たり前でしょ」
戦士「戦わんの?」
99::2011/12/21(水) 07:11:44.01 ID:xwHE4lySO
魔王「あれ?風邪用のマスクしてる戦士の人、雰囲気かっこ良さげじゃない?えーありかも」
勇者「おい戦士ご指名やで」
戦士「まあマスクしてるからな」
魔法使い「はっ、こうして魔王は自分のペースにもっていって我々を倒す気ですよ!警戒せな!」
側近3「魔王さま、はやくやっつけちゃいましょう」
魔王「そうだねー。えいっ」
側近3「あ゙っ……」
勇者「…………」
僧侶「…………」
魔法使い「…………」
戦士「…………」
100::2011/12/21(水) 07:17:51.47 ID:xwHE4lySO
勇者「え?魔王、味方やってもうてるやん……」
僧侶「オエッ……」
魔法使い「なにドン引きされてるんですか。魔王やから当たり前でしょう。ねえ戦士さん」
戦士「まあマスクしてるからな」
魔法使い「マスクしてんの戦士さんだけですけど」
勇者「うわひくわ……」
魔王「お前らもこうなるんだよ!」
勇者「まて!なにが目的や!」
魔王「お前らが私を倒しにきてるんだろ!そりゃ私だって抵抗するよ!」
勇者「いやそういう意味ちゃうくて……ってこの言い方やっぱりお前誘いMやな!!!」
102::2011/12/21(水) 07:29:02.05 ID:xwHE4lySO
魔王「なにキモい」
戦士「女っていうのはな、守られて育ってきたから限度をしらんねん」
戦士「せやから残酷なことが簡単にできる」
魔法使い「そうか、確かに身内におりますもんね話してもわかってくれない人」
僧侶「なに?なんなん?あんたらに女の何がわかるん。知ったふうな口きかんといて」
勇者「そんな女を許して包んであげるのが男!そういうことやな!」
戦士「いやそういうわけではない」
勇者「すまん」
魔法使い「自分の都合の良いように勝手に解釈できる、ある意味最強の魔王ですね……」
103::2011/12/21(水) 07:36:40.64 ID:xwHE4lySO
勇者「いや言うても結局女や!ㄘんこが大好きに決まってる!」
僧侶「はあ?なんなんそれ!なわけないやんキモい!」
勇者「戦士、魔王を口説き落としたれ」
戦士「戦わんの?」
勇者「どうやって倒したらええかわからんもんあんなもん」
僧侶「殴ったらええやん」
魔法使い「それにしても魔王はなかなか攻撃してきませんね」
勇者「そら誘いMやからな」
魔法使い「いや誘いMやったらなおさら攻撃しますやん」
勇者「それはお前、俺とお前の誘いMが違うわ」
106::2011/12/21(水) 07:46:36.53 ID:xwHE4lySO
魔王「ぐずぐずなにしゃべってるの?かかってきなさいよ!」
勇者「まあ……せやな」
魔王「かかってきなさいって言われてせやなってなに!?」
魔王「はやく普通に戦いなさいよ!私魔王なんだけど!」
勇者「そうや、普通に戦って倒したらええねんこんな奴」
魔王「かかってきなさい!」
勇者「よっしゃいくぞお前らー!!!」
108::2011/12/21(水) 07:58:08.20 ID:xwHE4lySO
魔王「ゴフッ……みごとだ勇者たちよ……この私を倒すとは……」
勇者「せやな。ここまでこれるくらいやからそらそうなるわ」
魔法使い「そうですね。なんなんですかね。この満たされへん気持ちは」
戦士「平和になることはなるんやろうけどな」
僧侶「なに?倒せたんやで?なんでそんなんなん?なあ?やったやんか」
勇者「なんやろなんか……こう……」
魔法使い「どえらい、なんかこう……」
僧侶「なんで?やっと倒せたやん?なあ?なあ?」
112::2011/12/21(水) 08:13:10.37 ID:xwHE4lySO
勇者「思ってたんと違う……」
魔法使い「帰ったらめっちゃ祝福してもらえるんでしょうけどね」
僧侶「なに思ってたのと違うくらいでそんなんなって。子どもかあんたら。よかったやんか」
勇者「お前にはわからんやろな……」
僧侶「なにそれ!どういうこと?またあたしだけ仲間外れやん!なんなん!」
魔王「ゴフッ……私からしたらお前たちだって思ってたのと違うよ……」
勇者「マジか」
魔王「最後に戦士の……戦士の素顔を見せて……女としての幸せをください……」
魔法使い「戦士さんマスクしたまま戦っとったんですか」
勇者「見せたれ戦士」
戦士「せやな。……はい」
魔王「…………」
勇者「どや魔王さんよ」
魔王「…………思ってたのと……違う…………ウッ」
勇者「死んだな」
114::2011/12/21(水) 08:23:20.09 ID:xwHE4lySO
魔法使い「最後の言葉悲しいですね」
勇者「それ自体も思ってたんとちゃうわ」
魔法使い「ですね」
勇者「俺の言うた誘いMってのは魔王がちゃんとしててはじめて成立すんねん。なんやろ、自分が恥ずかしいわ」
魔法使い「恥ずかしいです……」
戦士「俺もマスクとって恥ずかしい」
僧侶「なんなんあんたら!魔王倒したのに恥ずかしいて!どないなってんの!アホちゃう!」
僧侶「仲間割れとかいろいろ困難乗り越えてようやっとここまできたんやで!」
勇者「乗り越えてきた数だけ恥ずかしい」
116::2011/12/21(水) 08:27:59.92 ID:xwHE4lySO
僧侶「なんなんー!?」
勇者「正直なめてたわ。魔王の力を」
魔法使い「浅はかでしたね」
戦士「わかるわ」
勇者「ようわかったわこれで」
僧侶「なんやねん」
勇者「魔王はな……、ドSや……」
終
119::2011/12/21(水) 08:40:50.87 ID:+GusFFtk0
乙
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