1:2017/03/03(金) 20:51:51.210 ID:QPNlxlxTx0303.net
ヴィーネ「ガヴリールゥぅ!!アンタまた、部屋をこんなにめちゃくちゃにして!
ちょっとは自分で片づけしなさいよねっ!」

ガヴ「えー、いいじゃん別に…あ、ちょ、ばか、だから、お前、ヒールしろって…」

ヴィーネ「それにネトゲばっかして、明日提出の宿題はどーするつもりなのよ!どーせ、やってないんでしょ!?」

ガヴ「あー、そーだった…忘れてたわ、ヴィーネ、あとで宿題写させてー」

ヴィーネ「んな…!いや、自分でやりなさいよ!そうしなきゃ意味ないでしょうが」

ガヴ「あ、けど、その前に…ヴィーネ、なんかさあ…その、御飯的なもの、作る気ない?私、ちょっとお腹がすいちゃって…ん?」

ヴィーネ「がヴりいいいいるうう…」わなわな…

ガヴ「あ、あのヴィーネ…さん?」

ヴィーネ「あんたいい加減にしなさいよおおお!!」
2:2017/03/03(金) 20:53:50.267 ID:QPNlxlxTx0303.net
その日の晩 ヴィーネの家

ヴィーネ「はあ…最近、ガヴの駄天使っぷりがますますひどくなってる気がするわ…このままじゃあまずいわよね」

ヴィーネ「はあ、初めて会った時は、こうじゃあなかったのに…なんでこんなことになったのかしら…少しは、あの頃の品行方正なガヴに戻ってくれないものかしらね」

ヴィーネ「はあ…あそこまで駄天使になっちゃったら…それももう叶わない夢かしら…寝よ」

ヴィーネ「それにしても…寝付けないときの”これ”も習慣になってきたわね…」

ヴィーネ「…ガブリールが1人…ガヴリールが2人……ガヴリール…が…」


……

ヴィーネ「ガヴ…リールがもうすこし……まじめに…なり、ますように…」
3:2017/03/03(金) 20:54:57.735 ID:3CltqJKk00303.net
頭の中がガヴのことしかなくてワロタ
5:2017/03/03(金) 20:55:05.276 ID:QPNlxlxTx0303.net
翌日…

ラフィ「あら、ヴィーネさん、今日学校お休みなんですか」

ガヴ「あー、なんか朝から来てないみたいだけど…そういやケータイに連絡もはいってないな」

ラフィ「それは心配ですね、帰りみんなでお見舞いに行ってみますか」


放課後 ヴィーネの家の前…

サターニャ「まったく、ダメねヴィネットは!悪魔のくせに、1度ならず2度までも学校を休むなんて」

ラフィ「サターニャさんはいつも元気ですねえ」

ガヴ「ヴィーネもこいつの無駄な元気を1%くらいわけてもらえばいいのにな」

サターニャ「ヴィネット!!大悪魔、サターニャ様がお見舞いに来てあげたわよー!とっとと開けなさい!」ピンポーンピンポーン ぴぴぴんぽーん

ラフィ「出てきませんねえ…留守でしょうか」

ガヴ「ヴィーネが学校サボって外出するとは考えにくいけどな…勝手に部屋にはいってみるか」
6:2017/03/03(金) 20:57:04.466 ID:QPNlxlxTx0303.net
ヴィーネの部屋 ベット

ヴィーネ「すやすや…」

サターニャ「………寝てるわね…やっぱ体調悪いのかしら…」

ラフィ「その割に、めちゃくちゃ安らかな顔で寝てますけど…しかしあの連打チャイムで起きないのは変ですね…」

ガヴ「おそらく、夜更かしして朝まで遊んでて、昼前くらいに寝たんだな」

サターニャ「いや、アンタじゃあるまいし、ヴィネットがそんなことするわけ…ってあんた何、ヴィネットの頭叩いてんのよっ!」

ガヴ「いやだってもう、面倒なんだもん…ほら、起きてよヴィーネちゃん…おーい」ぺしぺし

ヴィーネ「すやすや…ふふ…」

ラフィ「全然、起きませんね…しかも、安らかな顔しつつ、時々微笑んでます」

ガヴ「うわっ、なんかコイツキモイな…てか、これだけ周りで騒いでんのになんで起きないんだよ」
15:2017/03/03(金) 20:59:54.774 ID:QPNlxlxTx0303.net
ガヴ「悪夢…?何言ってんのお前…いつもの中2か?」

ラフィ「いえ、ガヴちゃん…聞いたことあります…悪夢っていうのは、なんでも、天使や悪魔の間でかかる病気のようなもので、発症してしまうと文字通り、悪夢を見たまま目覚めなくなるとか…」

ヴィーネ「…すーすー…えへへ…」でれでれ…

ガヴ「いや、にやにやしてて、悪夢みてるようにみえないんだが…ま、いいけど、じゃあ、どーすればヴィーネは目覚めるの?」

ラフィ「確か、第三者が直接、相手の夢の中に入って、意識を現実に連れ戻なければならないとか…」

ガヴ「はあ、なにそれ…?誰かヴィーネの夢の中に入って、ヴィーネを連れ戻せってこと?…いや、そもそも、どーやってヴィーネの夢の中にはいるんだよ」

サターニャ「夢の中に入る力なら、私が一応もってるけど」

ガヴ「え、まじか…なんかそれ、悪魔っぽいな…そうか、お前も一応は悪魔なんだな」

サターニャ「一応って何よ一応って!一応も何も大悪魔っつってんでしょっ!」

ガヴ「いや、まー、そういうことなら話は簡単だな…じゃ、あとよろしくサターニャ」

サターニャ「え!?いや、ちょ、ちょっと待ってよ!私だって、人の夢の中に入ったことなんてないんだからっ、だれか、つ、着いてきてよ」

ガヴ「えー、私、今夜は限定クエストがあるんだけど…」

ラフィ「まーまーガヴちゃん…せっかくですし…みんなで行きましょうよ、ね」

ガヴ「ったくしょうがないなあ」

17:2017/03/03(金) 21:01:11.056 ID:QPNlxlxTx0303.net
一行ぬけてた
サターニャ「ん………、あれ、ラフィエルにガヴリール…これ、まずいんじゃない。ヴィネットのやつ、悪夢に侵されてるっぽいわよ」

ガヴ「悪夢…?何言ってんのお前…いつもの中2か?」

ラフィ「いえ、ガヴちゃん…聞いたことあります…悪夢っていうのは、なんでも、天使や悪魔の間でかかる病気のようなもので、発症してしまうと文字通り、悪夢を見たまま目覚めなくなるとか…」

ヴィーネ「…すーすー…えへへ…」でれでれ…

ガヴ「いや、にやにやしてて、悪夢みてるようにみえないんだが…ま、いいけど、じゃあ、どーすればヴィーネは目覚めるの?」

ラフィ「確か、第三者が直接、相手の夢の中に入って、意識を現実に連れ戻すとかなんとか…」

ガヴ「はあ、なにそれ…?誰かヴィーネの夢の中に入って、ヴィーネを連れ戻せってこと?…いや、そもそも、どーやってヴィーネの夢の中にはいるんだよ」

サターニャ「夢の中に入る力なら、私が一応もってるけど」

ガヴ「え、そうなのか…なんか悪魔っぽいな…そうか、お前も一応は悪魔なんだな」

サターニャ「一応って何よ一応って!一応も何も大悪魔っつってんでしょっ!」

ガヴ「いや、まー、そういうことなら話は簡単だな…じゃ、あとよろしくサターニャ」

サターニャ「え!?いや、ちょ、ちょっと待ってよ!私だって、人の夢の中に入ったことなんてないんだからっ、だれか、つ、着いてきてよ」

ガヴ「えー、私、今夜は限定クエストがあるんだけど…」

ラフィ「まーまーガヴちゃん…せっかくですし…みんなで行きましょうよ、ね」

ガヴ「ったくしょうがないなあ」
19:2017/03/03(金) 21:03:27.038 ID:QPNlxlxTx0303.net
3にんはヴィーネの夢の中へ

ガヴ「なんだここ…普通に学校の近くの公園じゃん。時間もくるまえの現実と同じ夕方くらいだし…ここホントにヴィーネの夢の中か?サターニャ、お前なんか、間違ったんじゃないの?」

サターニャ「そ、そんなことないわよっ!」

ラフィ「けど、これからどうしたらいいんでしょうか」

サターニャ「この夢の世界のどこかにいるヴィネットを探すの。そんで、ヴィネットをつれて一緒に現実に戻れば、目覚めるはずよ」

ガヴ「それじゃとりあえず、ヴィーネの家からあたってみるか、ちゃっちゃと済まそうぜ」
22:2017/03/03(金) 21:05:22.944 ID:QPNlxlxTx0303.net
ヴィーネの家

ラフィ「現実のヴィーネさんのアパートと変わりないようですねえ…」

サターニャ「おかしいわね、夢の中なんだから、どこか現実と違うところがあるはずなんだけど」

ガヴ「おーい、ヴィーネ、いんだろー、でてこいよー」ぴんぽーんぴんぽーん ぴぴぴんぽーん

?「はーい、今いきまーす」

ガヴ「(ん…この声は…ヴィーネじゃない…いや、けどどっかで聞いたことあるような…)
……って、は?」

ガヴリール??「はい…あの…どちらさまでしょうか」

サターニャ「は、はああ!?が、ガヴリール!?な、なんでヴィネットの部屋からでてくるの…あ、あれ!?」

ラフィ「しかもこの風貌…昔のやさぐれる前のガヴちゃんそっくりですけど…」

ガヴリール??「ええっとその…、何か用事ですか?…もしかして部屋を間違っているのでは…」

ヴィーネ「ガヴー?どうしたの…お客さん?」
25:2017/03/03(金) 21:09:15.356 ID:QPNlxlxTx0303.net
サターニャ「あ、ヴィネット!!みつけたわ」

ガヴ「ヴィーネ!やっぱり部屋にいたんだ」

ヴィーネ「え……?あれ…ガヴリールにそっくり…の人がいる…、それに後ろの2人も、サターニャとラフィにそっくりみたいだけど…いったい……?」

ガヴ・サターニャ・ラフィ「…………、は?」

ガヴ「ヴィーネ…?おまえ、何言って…」

ガヴリール?「ちょ…やだ…そうですよ何言ってるんですか、ヴィーネ…よくみてくださいよ…全然違いますよ…
ほら、そこのサターニャに似た人は、失礼ですけど見るからに知能が低そうだし…、そちらのラフィに似た人も、明らかに腹黒そう…」

サターニャ「は、はあああ!?あ、あんたなにいって…」

ラフィ「まあ…腹黒いのは否定しませんけど…」

ガヴリール?「そして、そこの金髪の子にいたっては、髪もぼさぼさ…目も死んだ魚の目をしてて、この私とは、全然似ても似つかないじゃあないですか…」

ガヴ「……あ?………何言ってんだお前?」
29:2017/03/03(金) 21:16:44.556 ID:QPNlxlxTx0303.net
ヴィーネ「そ、そうかしら…け、けど…それにしても、そっくりすぎるような」

ガヴリール?「ほら、ヴィーネは気にしないで、部屋の奥に戻って食事の用意でもしててください…ヴィーネの御飯…とってもおいしいから、私、楽しみです!」

ヴィーネ「そ、そう!?わ、分かったわ…今日も腕によりをかけて作るからねっ、ガヴ!」

ガヴリール?「ええ、ヴィーネ!いつもありがとう、流石私の親愛なるルームメイトですねっ!」

ヴィーネ「…や、やだガヴったら…えへへ…、あ、けど、部屋が少しちらかってる…さきに部屋の掃除を…

ガヴリール?「なに言ってるんですかヴィーネ…掃除なんて私がやりますよ…
毎日、部屋の掃除をするなんて、天使として当然のことですから。ヴィーネは食事の用意をお願いします」

ヴィーネ「ええ、わかったわ、それじゃあ私、台所行ってくるね♪」

ガヴリール?「ええ♪」にっこり

ヴィーネ「ふんふん♪」

部屋の奥へと戻るヴィーネ


ガヴ・サターニャ・ラフィ「………」
33:2017/03/03(金) 21:20:50.242 ID:QPNlxlxTx0303.net
ガヴ「おいおい…なんだこれ…なにやってんのヴィーネ……、なんの茶番…?きもちわるい…正直マジドン引きなんだけど…鳥肌たってきた」

ラフィ「…どうもこの夢の世界では、この夢の中の偽物ガヴちゃんとヴィーネさんがルームメイトで一緒に暮らしてるってことですかね…ずいぶん仲睦まじい感じですけど…
はっ!も、もしかして、これ、NTR!?NTR展開ってことですかね、ガヴちゃん!?」

ガヴ「うっさいわ!なんだNTRって!??」

偽ガヴ「…あの…突然押しかけてどこのどちら様か知りませんけど…用がないんだったら、さっさと帰ってくれませんか」

ガヴ「……で、こいつは一体なんなわけ…?もしかしてこいつ、夢の中でヴィーネが作りあげた私ってこと…?話し方とかマジきもいんだけど…ヴィーネなんでこんなのと暮らしてんの?マジキモイわ」

ラフィ「いや…ガヴちゃんも、つい最近までそういう感じだったんですけど、完全に忘れちゃったんですか…」
38:2017/03/03(金) 21:30:50.650 ID:QPNlxlxTx0303.net
サターニャ「いや、ちょっと待って、違うわ。この気配…あんた、悪魔なんじゃないの?」

偽ガヴ「はあ…なんだ、気づいちゃいました?そうですよ、私は相手の夢の中に入って精気を食べる悪魔…けど、その代わり、その相手には、望む理想の世界で暮らせる夢をあげるんです、いい悪魔でしょ?」

サターニャ「はん、騙されちゃダメよ2人とも。この手の悪魔はね、都合のいい夢を見せ続けて、相手の精気を死ぬまで吸い続ける悪魔なのよ!けど、なんでヴィネットの中に…!」

偽ガヴ「昨日、たまたま下界に降りてきたらですね…
…彼女が、…ヴィーネが……ある強い想いを胸にいだきながら眠っていたので、そのまま意識の中にお邪魔したってわけですよ…そういう人はつけいりやすいですからね…」

サターニャ「んな…!」

偽ガヴ「そして、彼女には、このまま私のエサとして、二度と目を覚まさないでいてもらう代わりに……
彼女が心で想っていた望むどおりの、この夢の理想の世界をプレゼントしたってわけですよ」

ガヴ「はああ?こんなのがヴィーネの望む世界…?何言ってんのお前?バカなの?」

偽ガヴ「あれぇ、分からないんですか。
ヴィーネはあなたのような駄天使といる現実よりも、品行方正な私と…この私、ガヴリールとずぅっと一緒に暮らせるこの夢の世界でいたいって…そう願ってる、ってことですよ」

ガヴ「あ?」いらっ…
39:2017/03/03(金) 21:32:46.952 ID:QPNlxlxTx0303.net
サターニャ「んな…っ、こんなの所詮、ヴィネットの意識に勝手に入り込んたアンタがテキトーに解釈して、作った世界でしょ!何バカなこと言ってんのよ、この……悪魔!」

ラフィ「サターニャさん、ですからこの人悪魔なんじゃあ…」

偽ガヴ「えー、けどヴィーネはこの世界でとても満足そうに暮らしてますよ?現に、夢から覚めて、現実世界に帰るそぶりもみせてないですし」

サターニャ「いやだからそれはアンタが…!」

ガヴ「ああもう、めんどくさいな…」

サターニャ「ちょ、ちょっとガヴリール…!?」

土足でヴィーネの部屋に入り込むガヴ

ヴィーネ「ふんふん♪ガヴリールが~♪」

ガヴ「おい、ヴィーネ」

ヴィーネ「って、ええ!ちょ、が、ガヴに似た人…!な、なんで勝手に部屋の中に入って」
40:2017/03/03(金) 21:34:02.471 ID:QPNlxlxTx0303.net
ガヴ「ああもう、そういう茶番はいいから、ほら、とっとと帰ろうよ」

ヴィーネ「ちょ、ちょっと、何するのよ、離して、ひ、ひっぱらないでよ」

ガヴ「いやいやもう、そーいうのいいからヴィーネさん…何で夢の中でキモチ悪いのと暮らしてんの。…もたもたしないではよ帰ろうよ。早く帰らないと限定クエストはじまっちゃ…」

ヴィーネ「はなしてってば!」
41:2017/03/03(金) 21:35:37.180 ID:QPNlxlxTx0303.net
ガヴの腕を振り払うヴィーネ

ガヴ「は、はああ!?何すんだよヴィーネ!?…人がせっかく…」

ヴィーネ「きゅ、急に私とガヴリールの家に上がり込んでなんなの!?それに行くってどこに?私、どこにも行かないわ、ずっとここにいて、ガヴリールと暮らすんだから」

ガヴ「は、はあああ!?な、何言ってんのお前、いや…、大体ガヴリールは私だって…」

ヴィーネ「知らないわよ、アンタなんかっ!確かに顔は似てるけど、全然違うわ!髪はぼサボだし、服もよれよれ!それに、ガヴはいっとくけど、天使なのよっ」

ガヴ「私だって天使だよ!ほら、このきれいな輪っかが目に入らぬか!」

ヴィーネ「え!?なにそれっ、真っ黒なんだけどっ!!いやもうほんと謎が深まったわっ!
アンタ何者なのよっ!かえって、はやく帰ってってば!」

ガヴ「いらっ…」
44:2017/03/03(金) 21:41:29.129 ID:QPNlxlxTx0303.net
偽ガヴ「無駄ですよ、ヴィーネはもう、駄天使なあなたに愛想をつかしたんです」

サターニャ「ちょ、何いってんのよ、アンタが意識の中でヴィネットを支配してるからでしょうが!いいから、とっととヴィネットを解放して、夢の中から出ていきなさ…っ

て、はああ?が、ガヴリール?あんた、ど、どこいくのよっ」

ガヴ「あーもういいわ…、なんかもう、こういう、シリアスな感じうぜえし…。もー勝手にしたらいいんじゃね?」

サターニャ「え、ちょ、が、ガヴリール、どこ行くのよ!ちょ、ちょっと」

ラフィ「が、ガヴちゃん、待ってください」

偽ガヴ「ふふ…」

ヴィーネ「ね、ねえガヴリール…今の人たちって」

偽ガヴ「ああ、気にしなくていいですよヴィーネ…あんなの…まったくとるに足らない天使と悪魔と…、…それととるに足らない駄天使ですから…ヴィーネが気にすることはありません
ほら、それより早く、御飯にしましょっ」

ヴィーネ「う、うん!そうねっ!」

……
45:2017/03/03(金) 21:43:35.347 ID:QPNlxlxTx0303.net
……

サターニャ「ちょっとガヴリール!ヴィネットおいてどこ行くのよ!」

ガヴ「はあ?もういいじゃん、ヴィーネが帰りたくない、って言ってんだしさあ…
…てかもう、限定クエストはじまるし、私、もう現実に戻りたいんだけど」

サターニャ「は、はああああ!?何言ってんのよアンタは!?いい?悪夢に侵されたらね、大概2日もしたら、完全に意識を支配されて…二度と目覚めなくなるわよっ!
つまり、あと1日ちょっとまでにヴィネットを連れて帰らないと…ヴィネットは…!」

ガヴ「いやそんなこと言ってもさあ…本人が言ってたじゃん…ずっとここでアレと暮らしてくんだとさ。
私はもういーや、あきらめた、だから、早く現実に帰ろうよ」

サターニャ「見損なったわよガヴリール!はん!どっちみちヴィネットの意識があの悪魔に完全に支配されたときは、私たちこの世界から追い出されて、現実に強制送還されるわよ!部外者の私達がこの夢の世界にいられるのも、あと1日ちょっとってとこよ!」

ガヴ「あっそ。だったら、私は、それまでこの辺うろうろして時間つぶしとくわ」

サターニャ「んな…さ、最っ低ねガヴリール!あんだけ世話になってるくせにヴィネットがどーなってもいっての!?もう、あれよ!あれ!アンタもう私のライバル失格だわ!ば、ばーか、ばーか!」

ガヴ「はいはい…てか、そもそもライバルじゃねーし」てくてく…
47:2017/03/03(金) 21:46:14.152 ID:QPNlxlxTx0303.net
サターニャ「ったく、なんなのよアイツ…」

ラフィ「いつになくやさぐれてますねえ…ガヴちゃん…もしかして、このNTR展開にジェラってるんですかねえ」

サターニャ「じぇ、じぇら…?何それどーいう意味?」

ラフィ「あ、なんでもないです」

サターニャ「ああ、もういいわ!こーなったら、ガヴリールのばかは抜きにして、私たちで力を合わせてヴィネットを取り戻すわよ!もちろんリーダーはこの私!この胡桃沢・サタニキア・マクドウェルがリーダーとして今後の作戦をとるわ!
いいわねラフィエル!」

ラフィ「いやまあ、2人しかいませんし、わたしはかまいませんが…」

ガヴ「……ふん」てくてく
48:2017/03/03(金) 21:49:07.868 ID:QPNlxlxTx0303.net
ヴィーネの夢の中…2日目の朝…

路地裏に潜むサターニャとラフィエル

サターニャ「この夢の世界は現実とほとんど何も変わらない…ってことは、ヴィネットのやつ、この世界でも普通に学校に通うはず…!」

ラフィ「ここで待ち伏せして、ヴィーネさんが登校してきたら、今度こそ現実に戻る説得をする作戦ですねっ…
…けど、おそらくあのルームメイトの偽ガブちゃんも一緒に登校して、邪魔してくるんじゃあ」

サターニャ「馬鹿ねラフィエル、こっちは2人いるのよ!あの偽ガヴリールが私達を邪魔してきても、
敵はたった1人…2人がかりで倒せばいいのよっ…ああ…卑怯だわ…なんて悪魔的なのかしら……」

ラフィ「そううまくいけばいいのですが…」

サターニャ「……って、あ、来たわよ!待ちなさいヴィネット!!」
50:2017/03/03(金) 21:50:54.288 ID:QPNlxlxTx0303.net
ヴィーネ「あれ、あ、あなたたちは昨日の…」

偽ガヴ「ち…また…あなたたちですか」

サターニャ「くっくっく…この大悪魔サターニャさまの『悪魔的待ち伏せ(デビルズ・アンブッシュ)』に驚きを隠せないようね…さあ、ヴィネット、私達と現実に…」

?「ふふふっ…大悪魔とか…『悪魔的待ち伏せ』だなんて…だっさ…ずいぶん…幼稚な悪魔さまねえ…」

サターニャ「んな…だ、誰よ!…このわたしにむかって…ってえ…?」

ヴィーネ「あ、サターニャじゃない、おはよう」

偽サターニャ「おはよう、ヴィネット。それより、どうしたの、ずいぶんおかしな人たちに絡まれてるみたいだけど…知り合いかしら?」

ヴィーネ「ううん…違うんだけど…昨日からいろいろと会うことがあって」

サターニャ「」

ラフィ「あらあら…どうやら、サターニャさんの偽物もいるみたいですねえ」
52:2017/03/03(金) 21:53:49.635 ID:QPNlxlxTx0303.net
偽ガヴ「サターニャ…実はこのよくわかんない2人に急に絡まれて、困ってたところだったんです」

偽サターニャ「そういうこと、分かったわ…ヴィネットにガヴリール…この変な2人の相手は私がしてあげるから、アンタたちは先に登校してなさい」

偽ガヴ「ありがとうサターニャ。ほら、ヴィーネも行きましょう」

ヴィーネ「う、うん…」

サターニャ「あ、ちょ、ま、待ちなさ…!」

サターニャとラフィの前に立ちふさがる偽サターニャ

偽サターニャ「アンタたち…ヴィネットを困らすの、やめてもらえないかしら…
それとそこの赤髪…私を真似た恰好であんまり恥ずかしいことすんの、やめてもらえない?まじでひくわ」

サターニャ「はああ!?…は、恥ずかしいことって…な、何言ってんのよアンタはっ!
っていうか真似てるのはアンタでしょうがっ!」
54:2017/03/03(金) 21:56:43.633 ID:QPNlxlxTx0303.net
サターニャ「くく…この大悪魔、胡桃沢・サタニキア・マクドウェル様にあこがれるのは分かるけど…あなたごときにこの私を模倣することが可能かしらねっ、みなさい、この悪魔的なポーズ!あんたにこれができる!?」

偽サターニャ「……、…あのさ…そういうの見て、お母さんとかお父さん…どう思うのかな…ね…ちょっと一回…友達とかとも相談して考えてみたらどうかしら、ね?」

サターニャ「何その道徳の時間の先生みたいな諭し方!?あ、あんた私のことバカにしてんのっ!
ちなみに親もこんな感じよっ、悪かったわねっ!!」

ラフィ「な……、あの偽サターニャさん…本気であきれた顔してる…モノホンに比べてすごく大人ぽい…
…そして…すごいあおり力ですねっ!勉強になりますっ」

サターニャ「いやアンタはどっちの味方なのっ!?少し、フォローしなさいよっ!」

ラフィ「…は、ま、まって、くださいサターニャさん…あ、あれは…!」

サターニャ「何よっ!…って、ええ……あ、あれは…!!」
56:2017/03/03(金) 22:01:22.676 ID:QPNlxlxTx.net
イヌ「わんわん」

サターニャ「げええ!あ、あれは…ば、ばかな!!い、イヌ……だと……!
こ、この世界にもいたのねっ!」

サターニャ「…く、こ、こんな時にコイツも敵に回るなんて…最悪の展開ねっ
…や、やば、こっちくる…!逃げないとっ」

ラフィ「サターニャさんにとっては、そんなに強大な敵なんですね…あのイヌ」

サターニャ「う、うわあ、こ、こっち来ないで…って、え?」

イヌ「わんわん」

偽サターニャ「あらあ、このイヌ…野良犬かしら可愛い…けど、なんかお腹を空かしてるみたいでかわいそうだわ…
さ、ほら、私のお昼のメロンパンをお食べ…」

イヌ「はふはふ!きゅうんきゅうん…」

偽サターニャ「あ、こら、くすぐったいわよ…お礼のつもりなのかしら、ふふ」

ラフィ「偽サターニャさん…みずからイヌにメロンパンをあげるなんてっ!!しかもめっちゃなついてます」

サターニャ「」
57:2017/03/03(金) 22:04:34.582 ID:QPNlxlxTx.net
サターニャ「んな…わ、私が一度として勝ったことがない…イヌを…いとも簡単に…てなづけている…ですって…そ、そんな……!!」がくう…

ラフィ「ああ…さ、サターニャさんが…偽サターニャさんの前で倒れこんで…完全敗北(リタイア)しています…特に何もされてないのに…!!!

ラフィ「なんですかこれ…なんですか…!!どうしましょうこれ…面白すぎます!!!」ぷるぷる…

サターニャ「いやアンタ前から思ってたけど、ほんと誰の味方なのよ!!」

?「あらあら、サターニャさん…見ず知らずの人を相手にそんな…何しているんですか」

サターニャ「な、こ、今度は誰よ…ってああ!」

偽サターニャ「あら、ラフィエル、おはよう」

偽ラフィエル「おはようございます、サターニャさん」
58:2017/03/03(金) 22:06:17.646 ID:QPNlxlxTx.net
偽ラフィ「弱いものいじめは天使として感心しませんよ…ほら、ごらんなさい…この赤髪の方、うなだれて、完全敗北(リタイア)の姿勢…かわいそうではありませんか…

…さ、ほら、赤髪の方、私の手につかまって、つらかったでしょう」

サターニャ「え…?あ、あんた…」

ラフィ「ふっ…」

ラフィ「(…やはりいましたか…私の偽物も…まあ、ここまでくれば予想はしてましたが)」」
61:2017/03/03(金) 22:08:32.600 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「(しかし、なんですかねえ……あの芸のない導き方は……、

ああやって、単純にサターニャさんにやさしくすれば、私の……天使の真似ができるとでも思っているんでしょうか……ぷぷ…まったくなってないです…

まったくもってサターニャさんの導きがなってないですよ…そんなことでサターニャさんを手なずけることができるわけ…)」

サターニャ「あ、ありがとう…!ラフィエル!あんた、優しいのねっ、ほんと、ありがとう…ぐす…ぐす…ありがとう…ありがとうね…ありがとう」

偽ラフィ「ええ、ええ…つらかったですね…よしよし」

ラフィ「あ、あれええ!!?」

サターニャ「ううう…ら、ラフィエル…ラフィエル…あのね…私の偽物が、私でも叶わないイヌをね…いとも簡単に…えっとね、わたし…くやしくてね…うう…」

偽ラフィ「ええ…よしよし…」

ラフィ「ちょ、あ、あれ、さ、サターニャさーん…、わ、私は、こっちなんですけど…、おーい」

サターニャ「は…?誰よアンタ…、…私は今日から、こっちをラフィエルと呼ぶから…」

ラフィ「ふぁ!?」
64:2017/03/03(金) 22:10:40.714 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「そ…そんな…ばかな…サターニャさんをいとも簡単に手なづけるなんて…」がくう…

偽ラフィ「あらあら…たわいもない天使ですわ…いえ…ただの腹黒女ですかね…ふふ」

偽サターニャ「ふふ…まったく…こっちの悪魔も無様でダサくて、話にならないわ。
さ、ラフィエル私たちも学校、行きましょ」

サターニャ「ええ…そ、そんな…もう言っちゃうの、いかないでラフィエル……うう」

ラフィ「ば、…バカな…サターニャさんを…サターニャさんをいともたやすく…そんな…」



ガヴ「………」

……地面にうなだれる2人の様子を遠くの路地から見つめるガヴリール…

ガヴ「……、なにやってんだ、あのバカ2人は………」
66:2017/03/03(金) 22:17:22.860 ID:QPNlxlxTx.net
そのころ…登校中の偽ガヴとヴィーネ

ヴィーネ「………」

偽ガヴ「どうしたんですか、ヴィーネ…何か考え事ですか?」

ヴィーネ「いや…あのねガヴ…さっきの2人…なんかどこかで見覚えが…」

偽ガヴ「ああ…確かに姿形はサターニャとラフィエルに似てましたね…けど、ヴィーネ…中身は全然別ものだったじゃないですか…まったく関係のない2人ですよ」

ヴィーネ「うん…けど……、……あれ、」

偽ガヴ「ち…」

ガヴ「………、」

2人の登校中に路地ではちあうガヴリール。

偽ガヴ「あら…こんな路地のすみで、遠くにいる仲間をのぞき見ですか?いやらしい人ですね」

ガヴ「…ちっ、別にみてねーよ。たまたま通りかかっただけだから」てくてく…

そのままヴィーネたちの前を通り過ぎるガヴ
60:2017/03/03(金) 22:08:31.303 ID:yVZzYCPpa.net
劇場版過ぎるだろ
67:2017/03/03(金) 22:21:26.565 ID:8UUmPx1h0.net
クオリティ高過ぎワロタ
68:2017/03/03(金) 22:24:51.775 ID:QPNlxlxTx.net
ヴィーネ「あ、あのちょっと…!」

ガヴ「は、なに?」

ヴィーネ「え、い、いや…あ、あの…その昨日の」

ガヴ「…楽しそうじゃん」

ヴィーネ「え…?」

ガヴ「クソ真面目なサターニャに、マジに天使で優しいラフィ…そんで品行方正な私のキモい偽物……、こーいう連中と暮らすのが夢だったんだ、ヴィーネは」

ヴィーネ「え…な、何言って…」

ガヴ「ま、確かに真面目なヴィーネさんらしいいい世界だね…、駄天使の私にはわかんないけどさ…
ま、そんじゃ、お幸せに…」

ヴィーネ「あ、ちょ、ちょっと…あの待っ…」

偽ガヴ「ほら、ヴィーネ…早く学校行きましょう、遅刻しちゃいますよ」
70:2017/03/03(金) 22:28:41.261 ID:QPNlxlxTx.net
ヴィーネ「け、けど…わたし、あの子に話が…」

偽ガヴ「え?話って…何があるんですか…?全然知りもしない赤の他人なのに」

ヴィーネ「え……、あれ……そういえば……、なんで……私…、あれ?」

偽ガヴ「だいたい見てくださいよ…あのみすぼらしい恰好…髪はぼっさボッサだし…
あれ、きっと昨日風呂はいってないですよ…ピンクのパーカーも何日洗ってないか…てかピンクって………汚ギャルですよ汚ギャル…ぶっちゃけ臭そう…
…絶対将来性0だし…、高校卒業してもニートですよ…男なら絶対結婚できな」

ガヴ「うっさい全部聞こえとるわくそが!!しね!あほ!ぼげ!」

偽がヴ「ほら…話し方も品位のかけらもありませんし…ヴィーネが一番嫌いなタイプの生き物です…近づいちゃいけない人ですよ、さ、ほら行きましょう…
大丈夫、私が守ってあげますから」

ヴィーネ「え…あ……そうね……その…ありがとうガヴリール」

偽ガヴ「…ええ……くすくす」にやにや



ガヴ「けっ」てくてく
72:2017/03/03(金) 22:33:38.306 ID:QPNlxlxTx.net
その後 学校の始業時間

…学校の校内に潜入するサターニャとラフィ

サターニャ「さっきは完全に失敗したわ…まさか私達の偽物までいて、作戦の邪魔してくるとは…完全に想定外だったわ…そう…悪魔的失敗(デビルズミス)だったわ…」

ラフィ「あ、失敗したときも使うんですね、その言い回し…」

サターニャ「さすがにヴィネットの周りに3人も敵がいたら、正面からは分が悪いわ……、こうなったら作戦Dに移行するわよラフィエル!」

ラフィ「作戦D…校内に潜伏しつつ、ヴィーネさんが単独行動をとったタイミングをみはからって、接触をこころみる…という作戦ですね」

サターニャ「ええ、時間もないし…この作戦で決めるわよ!ちなみにDは、デビルのDだからね!」

ラフィ「あ、そこは別にいいです

けど、ヴィーネさんうまく一人になってくれるでしょうか…いまも監視してる限り、常に偽ガヴちゃんや偽サターニャさんと一緒にいますけど」

サターニャ「そこはまあ…仕方ないわ。粘り強くヴィネットを監視してタイミングを見ていくしかないわね…

そう、この徹底的な悪魔的探査(デビルズサーチ)で、ね!」
73:2017/03/03(金) 22:36:33.749 ID:QPNlxlxTx.net
……サターニャとラフィエルの悪魔的探査(デビルズサーチ)は、
授業中や休み時間はもちろん…昼休みにもおよんだのだった…


①授業中

グラサン「この間のテスト返すぞー、胡桃沢」

偽サターニャ「はい」

グラサン「ふっ、さすがだな胡桃沢…100点だ」

クラス「おおおお」ざわざわ…

ヴィーネ「さすがねサターニャ」

偽ガヴ「さすがの私も勉強では、サターニャにはかないません」

偽サターニャ「お前らも胡桃沢を見習ってがんばるように…よし次…委員長…」

……
ラフィ「偽サターニャさん…とっても頭いいんですねえ」

サターニャ「うぐぐぐ…」
74:2017/03/03(金) 22:39:24.047 ID:QPNlxlxTx.net
②休み時間

女子生徒「胡桃沢さん、ここ教えて」

女子生徒「私も私も!」

偽サターニャ「ああちょっと、私は1人しかいないんだからさあ…けんかしないでってば!」

偽ガヴ「あいかわらずサターニャは大人気ですね」

ヴィーネ「そうねふふ…私も同じ悪魔として鼻が高いわ」

……
ラフィ「偽サターニャさん…、クラスでも大人気なんですねえ…」

サターニャ「ぐぬぬぬ…」


③昼休み

ヴィーネ「サターニャは御飯どうするの」

偽サターニャ「ああ、わたしはこれを食べるわ…この…大好物のメロンパン…をね!」


ラフィ「あ、すごいです…ちゃんとイヌに奪われることなくメロンパンを昼食に…」

サターニャ「うがあああああ!!!!」

ラフィ「ちょ、ダメですよサターニャさん、大声あげたら、誰かにバレちゃいます」

サターニャ「だ、だってだってぇええええ!!わたしの偽物の分際で、メロンパンをいともたやすく昼食に食べれるなんて…」

ラフィ「お、おちついてくださいっ!今の流れの中で、そこが一番大したことなかったですよっ!?」
77:2017/03/03(金) 22:44:18.006 ID:QPNlxlxTx.net
サターニャ「くそっ…くそ…なんなのよぉアイツ!偽物のくせに!私の偽物のくせに!
くそ、こうなったら、悪魔的探査の精度をさらに高めて、あの偽物の私の弱点を…!」

ラフィ「いや、なんかそれ、目的がずれてってませんかね!?私たちの目的はあくまで……、…ヴぃー……ね、さん…を……」

サターニャ「……?どしたのラフィエル……顔真っ青にして、後ろになにか……え?」

グラサン「…白羽から聞いた他校の生徒が入り込んでるって情報……お前らのことか………、
どこの学校の生徒だ…どこから入ってきた…」

サタラフィ「「」」

グラサン「T(ちょっと)S(しょくいんしつ)K(こい)」

サタラフィ「「はひ…」」
78:2017/03/03(金) 22:46:46.516 ID:QPNlxlxTx.net
…そのころ…

喫茶店-エンジェル珈琲-

店長「……」

店長「(お昼のピークもすぎたこの時間…人入りの少ないこのお店では、この時間帯は一人もお客がいないことなんてざらだ…)

店長「(しかし、今日はそうではないらしい……珍しく1人の客が窓際の席にいる……)」

店長「(とはいえ困ったものだ…さっきからああやって、注文も頼まず、外を見ながら物思いにふけったまま……)



ガヴ「………」
79:2017/03/03(金) 22:49:13.814 ID:QPNlxlxTx.net
店長「(恰好からして明らかに学生だが……まだお昼の2時すぎというのに……学校が終わる時間じゃないはずなのだが…さぼりかな…
…いや、確かに見た目はやさぐれて、機嫌も悪そうだが…どうも私には、そこまで悪い子にはみえない…)」

店長「(何かわけありなのだろうか…まあ、とりあえず、そろそろ注文をきいてみるか…よし、ここは笑顔で)」

店長「ご注文は決まりましたか」にっこり

ガヴ「あ、いいっす」

店長「………」
80:2017/03/03(金) 22:50:28.703 ID:QPNlxlxTx.net
店長「(え、あ、あれえ!いいっすって何!?もしかして、かまうな、ってこと!?え、だ、だってここ…喫茶店なんだけどっ…え、どういうことっ、もしかして、ただ居座る気なの、この子っ)

店長「えっ…あ、あのね…うちの自慢はブレンドコーヒー」

ガヴ「あ、だからいいっす、あれよくわかんないんで…」

店長「ふぁっ!?」

ガヴ「あー、けどそうか……、何も頼まないで座ってるのも、おかしいか…一応ここ、喫茶店だし」

店長「(そ、そうそう…い、一応…そういうのわかってる子なんだね、そうそう、さ、流石に何か注文しないと、ね!ていうか、そもそも、もう1時間くらい席ついてるしねっ!)」

ガヴ「じゃ、水で」

店長「ふぁ!?」

ガヴ「あ、ぶっちゃけ私、金ないんで」

店長「」

店長「は、はい…わかりました…ご注文は…水…と」

……
81:2017/03/03(金) 22:52:11.425 ID:QPNlxlxTx.net
……
テーブルに水入りのコップを置く店長

店長「はい…それじゃ…水…お持ちしました…あ、ストローも自由に使っていいからね…」

ガヴ「」ぶくぶく…



ガヴ「……、…ばかヴィーネ」ぶくぶくぶく…
84:2017/03/03(金) 23:03:50.382 ID:QPNlxlxTx.net
夕方…
学校の職員室

グラサン「黙っていたら……そのうち解放される、とでもおもってんなら…大間違いなんだがな」

サターニャ「」がくがくがく…

ラフィ「(やばいです…やばいです…どうしましょう…私達の偽物がいるこの夢の世界では、
私たち自身はこの学校の生徒として認識されていない…

とても逃げれる状況ではないですし…一体どうなってしまうんでしょう…)」

サターニャ「はわわ…」がくがく…
86:2017/03/03(金) 23:04:58.366 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「(ああ…どうしましょう…サターニャさん…完全に神に睨まれた小悪魔状態…今にも泡を吹いて倒れそうな勢いです…
…てかこの先生…ほんとに先生ですか…この威圧感…完全にヤ〇ザ丸出しじゃあないですか…)」

グラサン「何もいわないんだったら、このまま警察に…」

ラフィ「げ…あ、あの、その…わ、私たちは…!」

サターニャ「と…!ともだち…を…!」

ラフィ「え?」
88:2017/03/03(金) 23:06:37.417 ID:QPNlxlxTx.net
サターニャ「大事な……と、ともだちを…!た、た、助けにきた…だけ…よ……わ、わ、悪い…?いや…な、なによ…なにが悪いってのよ……?…う、うう…」がたがた…

グラサン「あ…、なんだと?」ぎろり

ラフィ「さ、サターニャ…さん…!え、ええっと」おろおろ…

サターニャ「ふ、ふぃ…ふふ…わ、私は…私は!大悪魔、胡桃沢・サタニキア・マクドウェル!!いずれ地獄を総べるもの!!

魔界の頂点にたつわたしが…!…大事な…!と、友達の…ピンチだってのに…ひっ……た、たた助けに来ないわけにいかないでしょうが…ふ、え、ええ!?」

ラフィ「え、え、さ、ささサターニャさん!??」

サターニャ「さあ、とっとと、わ、私達を解放しなさいグラサン!!もう時間がないのよ!!さ、さささもないと…、
さもないと…えぐ…ひ、ひぐ…アンタを…漆黒を闇に染めることににゃるわよっ!!」

ラフィ「あ、最後盛大にかみましたね…」

サターニャ「う…うう…えぐ…えぐぅ」がたがた…

グラサン「…………………」
89:2017/03/03(金) 23:09:20.398 ID:QPNlxlxTx.net
その後、
公園のベンチ

ラフィ「はあ…」

ラフィ「なんとか助かりましたね…さすがです、サターニャさん…かっこよかったですよ」

サターニャ「いや、そんなことより…わたしがほんのちょっーーと、だけ…泣いたこと、誰かにいったらただじゃおかないわよ」

ラフィ「ふふ、言いませんよ、そんなこと」

サターニャ「…それにしても、あのグラサン、現実よりも話が分かるやつだったわね…ヴィネットの夢の世界だからかしら…モノホンなら、絶対ああはいかないわ」

ラフィ「いえ、あの先生…結構、現実でもサターニャさんのこと、気に入ってるみたいだし、大丈夫だったと思うんですけど…」

サターニャ「はあ…何言ってんのよアンタは…そんなわけないでしょうが…」
91:2017/03/03(金) 23:12:56.866 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「そうですかねえ……、それにしても…ずっと、学校で監視していても思ったんですが…、
この世界はほんと、ヴィーネさんらしいですねえ」

サターニャ「は、何よそれ」

ラフィ「…生徒はみんな真面目でしたし…不良もいない…ガヴちゃんも昔のような優等生のガヴちゃんで、サターニャさんも非の打ちどころがなくて……私も性悪じゃあなくて………」

サターニャ「いや…そこは自分が性悪って認めちゃだめでしょ…はん……、ま確かに、そーね、いかにもあのヴィネットが好みそうな世界ではあるかもね…ま、つまんない世界だわ…」

サターニャ「初めてあった時からそう…、ヴィネットってのはね、まじめで世話好きで困っている人をほっとけない…そう、悪魔の風上にもおけないようなやつだったわ」

ラフィ「昔からの友達なんですね、ヴィーネさんは。旧知の間柄というやつですか」

サターニャ「そーよ、それなのにヴィネットのやつ…、
同じ悪魔に意識を奪われたあげく…あんなつまんない偽物のわたしと楽しそうに会話したりご飯食べたり…!

ほんと、イライラするわっ!!アイツ、あんなのが私より良かったってわけ?
現実に戻ったら、ただじゃおかないんだから!」
92:2017/03/03(金) 23:15:07.281 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「そうですね…そのためにも、なんとしても、ヴィーネさんは絶対に、助けなきゃですね」

サターニャ「そーよ!

……んで、それはそうと…あんたのほうの、旧知のアホ天使はどーなってんのよ…あれからマジに姿現さないんだけど…どーなってんのよアイツ」

ラフィ「ああ…大丈夫ですよ。私のほうの旧知の大天使ちゃんは、今ちょーーっと拗ねてるだけなんで、もうそろそろだと、おもいますよ?」

サターニャ「もうそろそろって…いや、なにが…?」
93:2017/03/03(金) 23:16:52.530 ID:QPNlxlxTx.net
夜のはじめごろ

喫茶店

店長「…………」

店長「(どうしよう…)」


ガヴ「」ぶくぶく…


店長「(既に水1杯で粘られて5時間近くがたつ…、さ、さすがにもう…出て行ってもらっても、い、いいかなっ…、ていうか最初に出した水すら飲んでないし…
ずっとストローでぶくぶくしてるだけだしねっ、ねっ!?)」

店長「(しかし、あの状態で5時間も…きっと何か悩みがあるのには違いないが…)」

店長「(……)」
94:2017/03/03(金) 23:17:53.940 ID:QPNlxlxTx.net
ガヴの目の前におかれる一杯のコーヒー

ガヴ「……いやだから、お金なら、ないんすけど」

店長「いや、私のおごりだよ…一杯だけだけどね」

ガヴ「だから、店長のヒーコー、味良くわかんないんだけどな…」

店長「その…何か悩みごとかな…もう何時間も物思いにふけっているみたいだけど…」

ガヴ「あー、そういうのいっす、別におかまいなく」

店長「(……)」にこにこ
95:2017/03/03(金) 23:20:22.375 ID:QPNlxlxTx.net
店長「(………うわあー、ちょークール…ど、どうしよう…めちゃくちゃ冷めてるなあ…この子、……なんかもう、力になれないかも…?)」

店長「…えええっと、ま、まあそう言わずにさあ……、…その、例えば…なんだけど……、その…友達と…けんか…した…とか?」

ガヴ「……っ、」

ガヴ「…………………………、…や、べ、別に、喧嘩したわけじゃ……」ぼそっ

店長「……」

店長「(えっ、うそっ…ちょっと動揺してる……図星だったの…!?適当にいったのに…!)
…よ、よかったら、少し私に話してみないかい……?」

ガヴ「……………、いや………あ、あいつが…現実に…戻りたくない、とか…あ、あの偽物といたい…とか…夢のままでいいとか…いってるだけで…私は……別に…、ど、どーでも…」ごにょごにょ…

店長「(……)」にこにこ…
98:2017/03/03(金) 23:22:17.879 ID:QPNlxlxTx.net
店長「(に、偽物ぉ…!?現実に戻りたくない…ゆ、夢のままで……!??
え、なにそれ、店長よくわかんないっ!なにかの比喩!?

け、けどなんというか…ひょっとしてただの友達とのけんかじゃなくて…
…恋人同士のもつれ…三角関係…!?そんな感じかなっ…………いやあ、い、今の学生進んでるなあ…)」

店長「……、ええと…要するに君は、その人に、自分のもとに戻ってきてほしい…と、ってこと…なのかな?」

ガヴ「………………っは、い、いや…違っ…わ、私は…ヴィーネなんか…べ…、べつに…どーでも…」ぼそぼそ…

店長「(あ、なんか…やばい…さっきまで氷のようにクールだったのに……、すっごい動揺してる感じ…
もしかして、核心にふれちゃってる…?よっぽど大事な相手なのかな…

ど、どうしよう…予想以上に重い話なのかも?…し、しかし、ここは、年長者として、無難でも、この子のためにアドバイスをしなければ…)」

店長「ま、まあ…学生時代、「仏顔の恵比寿メン」と呼ばれた私から言わせてもらえれば、あまり意地をはらずに正直に自分のキモチを伝えることが、大事なんじゃあないかな……」

ガヴ「……、自分の…キモチ…」
100:2017/03/03(金) 23:24:04.935 ID:QPNlxlxTx.net
店長「そうそう…自分のきもち…ね…ま、若い時は、それがなかなかできないで苦労するんだけれど…」

店長「(ちょっと、ありきたりすぎたかな…それに事情もあまりわかってないのに無責任なことをいったのかも…)」

ガヴ「………、」

ガヴ「……店長…」

店長「な、なんだい」

ガヴ「いや、なんか自分のキモチを伝えるとかクサいっすね…なんか背中かゆくなるし、うざいから無理です…」

店長「だ、だよねええ!?ご、ごめんね、かっこつけたこといって!」

ガヴ「……あ、……ところで…今日のコーヒーは、まあまあおいしいっす」

店長「そ、そうかい、よかった…!え、けど、今日のって…?君…前にもきたことあったっけ??
ま、まあいいや…!よければもう一杯」

ガヴ「あ、ごめんなさい、2杯目とかはありえないんで。ちょっと褒めただけですから、あんまり調子のらないでもらいたいっす」

店長「だ、だよねえええ!!2杯目はちょっとねえええええ!!」
102:2017/03/03(金) 23:26:11.856 ID:QPNlxlxTx.net
喫茶店を後にするガヴリール

ガヴ「ごちそーさまでした」

店長「ああ、…その、なんというか……うまくいくといいねえ」

ガヴ「……、前から思ってたけど、店長も、結構世話好きですよね」

店長「え、そ、そうかなっ…、ってま、前から思ってたって……、君どこかで私と面識が…」

ガヴ「まー、店長には、なんだかんだで普段お世話になってるし…もし店長が死んだら、天国行きにしときますね…それじゃ」

からんからーん

店長「…………」

店長「(て、天国行きってなに…ええ、何それ怖い!?なんか、私のこと前から知ってるような言動といい…
なんか、あの子怖い…、さ、最近の若い子、なんか怖いっ!!)」

………
104:2017/03/03(金) 23:28:27.936 ID:QPNlxlxTx.net
……
夜も更けたころ…

公園

ベンチで寝るサターニャとラフィ

サターニャ「うう…ん、ヴィネット…ふが…」

サターニャ「い、いけない…寝落ちしてたわ…てか、もう夜じゃないのよ!急がないと…
…ってぎゃあああああああああ!」

ラフィ「…ふえ…どーしたんですか…サターニャさん…って、あら」


ガヴ「…なんだよ」
105:2017/03/03(金) 23:30:07.698 ID:QPNlxlxTx.net
サターニャ「が、ガブリール!!く、暗闇で目の前でつったてんじゃないわよ!
怖いじゃない、い、いるなら声かけなさいよっ」

ガヴ「いや…2人とも疲れはてて、寝てたみたいだから、起こすのもなんかなっておもって」

ラフィ「おかえりなさいガヴちゃん、もう、いいんですか?」

ガヴ「あ…?何が…?いいって…なんだよそれ……

いいわけないじゃん…、もー限界だよ…、自分の家もパソコンもネトゲもないこんなクソつまんない世界にいるだけで…
もう発狂寸前なんだけど」

サターニャ「あー、あんた…まーだ、そんなこといってんの」
108:2017/03/03(金) 23:32:37.901 ID:QPNlxlxTx.net
ガヴ「いや、だ、だからさ…もう、とっとと帰ろうよ……、……、その、さっさと、ヴィーネ連れてさ」

ラフィ「ぷくく…そーですね!とっとと帰りましょ、ヴィーネさん連れて、現実に」

ガヴ「な、何笑ってんだよラフィエル…いや、別にヴィーネがいないなら、いないで私は別にいいんだけどさあ…
ネトゲさえされば私は別にさあ……けど、どーせ、お前ら2人がさあ…」

サターニャ「はいはい…素直じゃないわねえ…あんたのキモチくらい初めからこのサターニャ様にはわかってたわよ!
ただ、ちょっと来るのが遅いのよアンタ!…ったく」
109:2017/03/03(金) 23:34:07.422 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「けど、どうやって、具体的にヴィーネさんをこの世界から連れ戻しましょう」

サターニャ「そうね…時間はないけど、何か作戦をたてないと」

ガヴ「え?、なにいってんの…作戦も何もそんなの簡単じゃん」

サターニャ「え?ど、どーすんのよガヴリール」

ガヴ「いや、普通に3人でヴィーネん家に侵入して、ヴィーネを拉致ってくればいいんじゃねーの?」

サターニャ「いやちょっと待て」

ラフィ「そうですね、私も、それがいいかなっておもってました」にっこり

ガヴ「だろ?」にこ

サターニャ「いやいやいや、ちょっと待って、待って、そこの天使2人まって」
110:2017/03/03(金) 23:37:05.243 ID:QPNlxlxTx.net
サターニャ「あ、あのねえガヴリール、言ってなかったかもだけど、この世界からヴィネットを連れ出すには、ヴィネットが自分の意志で現実に戻りたいって願わないとダメなの!わかる!?」

ガヴ「はあ、で?」

サターニャ「だから、無理やりなんてだめよ!拉致なんかしたら、ヴィネットのやつますます、私達に敵意をもって、
私たちのいうことなんか聞く耳もたなくなるわよ!?だから、なんとかしてヴィネットをちゃんと、言葉で説得しないことには…」

ガヴ「馬鹿だなあサターニャ…いいか?そんなのヴィーネを拉致してからどーとでもなるじゃんか…
…例えばヴィーネが、この世界にいるのが嫌になるような、引くくらいひどいことしたりしたり、
耳元で「誰も助けにこないからねっ」とか「現実に戻らないとお前の家族を〇すからっ」、とかつぶやいて脅しをかけて…」

ラフィ「ですねっ」

サターニャ「悪魔かああ!!」

ガヴ「いや…天使だよ」

ラフィ「私も普通にいい作戦だと思いましたけど」

サターニャ「うわっ…アンタら、こういう時、息ぴったりなのねっ!!さすが、天使学校の1位と2位!!ゴールデンコンビだわっ!
いやもう、天使学校ってホントどーいう学校なの!?こんなの野放しにしてるなんて、やっぱ天界どうかしてる!!」
116:2017/03/03(金) 23:44:29.220 ID:QPNlxlxTx.net
ガヴ「いや、どのみちもう、時間ないんだし…ヴィーネを悠長に説得なんてしてらんないだろ…、私達を邪魔する敵もいるってのに…だからさ、ね、拉致ろ?ヴィーネ、拉致ろ?」

サターニャ「なに諭すみたいな口調で怖いこといってんのよっ!う…うう…
けど、まあ…た、確かにアンタのいうことももっともだわ…」

ラフィ「それじゃあ作戦は決まりですね、行きましょう、ヴィーネさんを現実へ、悪魔的拉致行為(デビルズ・エスコート)しにっ!!」

サターニャ「なんでアンタが私のセリフを…っていや…あれ、ちょっとまって、エスコ―トってなんか意味違くないっ!?なんかちょっとオブラートに包んだ感じになってるけどっ!」

ガヴ「あーはいはい…もういいから、とっととヴィーネん家いくぞ2人とも…ん?」


偽ラフィ「あらあら」

偽サターニャ「一体、どこにいこうというのかしら」
120:2017/03/03(金) 23:47:36.650 ID:QPNlxlxTx.net
サターニャ「あ、あんたたちっ!な、なんでこんなところにっ」

偽サターニャ「なんでって、決まっているじゃない!…あなたたちを始末して、この世界からでていってもらうためよ」

偽ラフィ「3人でヴィーネさんの家にいくつもりだったんでしょうが、そうはいきませんよ…くすくす」

ラフィ「…読まれていたってわけですか…、サターニャさん!」

サターニャ「ええ、分かってるわ!…ガヴリール!この2人の相手は、わたしとラフィがするわ!だから、アンタは先にヴィネットの家に」

ガヴ「行ってるから、2人とも後、よろしくなー!」とっとっと…

サターニャ「って早ぁっ!?あ、アンタ、もっともう…ないの!?『お、お前ら…すまない…』みたいなそういうの…ないわけ!?
あ、いや、もういいから、アンタ、もっとしゃきっと走りなさいよ!」

ガヴ「う、うるさいな、これが全力なんだよバーカバーカ!」

ラフィ「ガヴちゃん体力0ですものねえ…けど、今日はわりかし頑張ってるみたいですが」
121:2017/03/03(金) 23:49:20.316 ID:QPNlxlxTx.net
偽サターニャ「ふん、甘いわね、このまま黙ってヴィネットの家に向かわすわけ…!」

サターニャ「待ちなさい、アンタの相手はこの私よっ!」

偽サターニャ「はん、また…アンタァ?私に似てるからといって、幼稚なアンタが、この優等生の私に叶うとでもおもってるのかしらっ!」

サターニャ「ふ…当然よ…この地獄の支配者…胡桃沢・サタニキア・マクドウェルが…自分の偽物ごときに負けるはずないわ!」

偽サターニャ「はあ、やれやれ…相変わらず口だけは達者ね…それじゃ、ま、さっそく、力づくでねじふせて…!」

サターニャ「それじゃ、じゃんけんで勝負よ!」

偽サターニャ「へ…」
124:2017/03/03(金) 23:51:22.582 ID:QPNlxlxTx.net
………

偽サターニャ「今…なんて…」

サターニャ「はん、聞こえなかったのかしら…じゃんけん…いえ、悪魔的じゃんけん(デビルズ・じゃんけん)で勝負、といったのよ」

偽サターニャ「なんでわざわざ言い直した!?いや、だからそれ、じゃんけんでしょっ!?
…何よそれ、ちょ、ちょっとアンタ、この展開で、流石に幼稚すぎないっ!?そんなん…ええ…そんなん!!」

ラフィ「ぷ…ぷすぷす…ぷぷ…さ、流石です、サターニャさん…さすがです…!今回もほんと、ごっちゃんです…!面白すぎます!」

サターニャ「ふふ…あなた、全然わかってないようねえ…いいこと教えてあげる、そう…ジャンケンの語源はねえ…一説には『蛇拳(じゃけん)』…そういわれてるわ…」

偽サターニャ「なんですって…!そ……それが…どうしたってのよ…」

サターニャ「……ふふ…、………、…怖いのかしら…?この私とじゃんけんで勝負して負けるのが…このサタニキアに負けるのが!!」

偽サターニャ「いやちょっと待って語源の話どうなったの!?」
126:2017/03/03(金) 23:55:25.015 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「(ぷーくすくす…!…特になにも考えてなかったんですねっ…!やばっ!
し、しかし…サターニャさん…相手の偽サターニャさんは、この世界では頭のいい優等生……、そんなサターニャチズムに溢れた勝負の誘い簡単に乗るはずは…!)」

偽サターニャ「しかし…まあ、いいわ…、この優等生の私がアンタに負けるはずがないわ…やってやろうじゃない、そのじゃんけん勝負をねっ!」

サターニャ「ぐっと!」

ラフィ「(あ、なるほど…今わかりました…!
いくら表面上だけ夢で優等生をとりつくろっても…ベースとなってるのはサターニャさんなんですね…、

つまり根本は一緒……アホだったんですねっ、この偽物もっ!!)」

ラフィ「やばいです…こ、これは…もう、実質サターニャさんVSサターニャさん!
これは、タプちゃん超えあるかも…!タプちゃん戦以上の名戦になる予感……あら?」

偽ラフィ「あらあら…味方の心配をしてるひまなんてあるんですか?性悪女さん?」
129:2017/03/03(金) 23:59:17.927 ID:QPNlxlxTx.net
ラフィ「あらぁ、そういえばいましたね…私の偽物さんも…、

せっかくこれからサターニャさんのおもしろい戦いが見れるはずだったのに…、けど、ヴィーネさんのためにも、あなたの相手をしなきゃ、ですし、今回はあきらめますか」

偽ラフィ「あら…言っておきますけど、私は、あっちの悪魔のような幼稚な勝負をするつもりはありません…そう、完全なる天使の力で、あなたをねじふせてあげますから」

偽ラフィ「覚悟…してください…ね?ふふ…」

ラフィ「え?…やだ……勝負だなんて…そんな少年漫画みたいなこと…私は、そもそもするつもりはありませんよ」

偽ラフィ「え?」

ラフィ「だって、これから繰り広げるのは、天使な私があなたに対して行う、完全かつ一方的な、『導き』なんですもの…」

偽ラフィ「え…?な、へ…?」

ラフィ「あらやだ…、まさか夢の世界の偽物天使ごときのあなたが…、天界でガヴちゃんに次ぐ成績だった私と天使の力勝負なんてできるわけないじゃないですかあ…?
…ふふ、ほんと身の程知らずなんですねえ…あれま、お気の毒様」

ラフィ「でも大丈夫…大丈夫ですよ?そんな愚かなあなたでも慈悲深い私が、たっぷり導いて(いじって)あげますからね…」にっこり

偽ラフィ「え…ちょ、あ、あなた一体…な、なんか、顔…急に…怖いんですけど…」
133:2017/03/04(土) 00:02:12.658 ID:F/nnYySxx.net
そのころ、ヴィーネの家では

ヴィーネ「………」

偽ガヴ「どうしたんですか、ヴィーネ…、なんだか今日はずっと、元気がありませんが…」

ヴィーネ「あ、いや…ガヴリール…私…なにか…大事なことを忘れているような…気がして…」

偽ガヴ「ヴィーネ…そんな忘れちゃってるような内容のこと、大事な話じゃないですよ…それよりも、ほら、一緒に食事を…」

ヴィーネ「いや…違うの…ガヴリール…確かに思い出せなんだけど…とても大事な…きゃっ」

偽ガヴ「ヴィーネ…それって、私より…大事なこと…なんですか」ぎゅう…

背中からヴィーネを抱きしめる偽ガヴ
135:2017/03/04(土) 00:04:49.935 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「が、ガヴ…?もう…どうしたのよ、急に」

偽ガヴ「ねえ…ヴィーネ…、今夜2人で、この街をでませんか?」

ヴィーネ「…え?」

偽ガヴ「だって、この街にいるとヴィーネもそうやって、よくもわからないことで悩んで…とても、辛そうです……、そんなヴィーネをみるのが…私もつらいんです」

ヴィーネ「ガヴリール…」

偽ガヴ「だから…もっと、誰もいない世界で…ふたりだけで…暮らしませんか…?そう、ずっと…ずっと…ふたりで」

ヴィーネ「が、ガヴリール…、けど、…わ、私は…」

ガヴ「ヴィーネっ!!」ばん!
136:2017/03/04(土) 00:07:03.758 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「え……!」

偽ガヴ「ちい、こいつ、なんで…!!…始末に向かわせたサターニャとラフィは何やってるんですか!」

ガヴ「はっ!、お前んとこのあのパチモン2人なら、今頃、本物のサターニャとラフィが足止めしてる!
今頃、壮絶な戦いを繰り広げてるところだよ!」

偽ガヴ「な…!」
138:2017/03/04(土) 00:09:22.596 ID:F/nnYySxx.net
そのころ…


①壮絶な戦い1

「「じゃーんけーんぽん!」」

サターニャ「はん!また私の勝ちね…はい、これで5勝目…私の完全勝利…ね…くく…アンタ、弱い…弱すぎるわ…」

偽サターニャ「あ、あああんた…ひ、卑怯…卑怯すぎるわ…さっきから、アンタずっと遅出してるじゃないっ!」わなわな…

サターニャ「あらあら…私を誰だと思ってるの…?私は悪魔…時間差での攻撃なんて、お手の物よ…
アンタの決定的なバグを発見したわ。アンタ…優等生キャラが強すぎて、…ルール違反ができない構造のようね!」

偽サターニャ「く、くそ…もう一回…!もう一回お願いよ!」

サターニャ「いいわ、何度でもやってあげる…何度でも、このサターニャの後だしジャンケン…いえ…悪魔的時間差行為(後だしジャンケン)の前にひれ伏せばいいわ!」

偽サターニャ「いやだから、なんで言い直すのよっ!だから、ただの後だしでしょうがっ!?」
144:2017/03/04(土) 00:14:18.581 ID:F/nnYySxx.net
②壮絶な戦い2

ラフィエルの圧倒的な天使力で地に這いつくばる偽ラフィ

偽ラフィ「あの…、もう、ほんと勘弁してください…お願いですから…」

ラフィ「え…?何いってるんですか…まだ、全然できてないじゃないですか…イヌの真似…、さあ、はやく…わんわんって、いってごらんなさい」

偽ラフィ「あ、あの…あのぉ…ほ、ほんとすみませんでした…ごめんなさい…だ、だから、イヌの真似とかそういうのは…、
その…人としてアレなんで…それだけは勘弁してください…!」

ラフィ「そうですか…仕方ありません…、それじゃ、かわりに私の靴をなめてください」

偽ラフィ「なんかハードルあがってませんっ!?いや、そのわかりましたからっ、生意気言ってすいませんでしたっ…だ、だから、もうこれ以上…導いてもらわなくていいんで…」

ラフィ「ん……?いま、なんでもするっていいました?」

偽ラフィ「いや、一言もいってなんですけどっ!!?」

ラフィ「あらあら、なんでもするっていうの…ですね…、やはり私の献身的な導きを甲斐もあったってものです…、それじゃあ、イヌの真似を…」

偽ラフィ「いやだから、ほんと勘弁してほしいんですけどっ!!?お願いします!お願いしますからああ!!勘弁してください!!」

………
145:2017/03/04(土) 00:15:12.700 ID:yGKyuVLm0.net
ひっでえなw
147:2017/03/04(土) 00:18:37.638 ID:F/nnYySxx.net
再びヴィーネの家…

偽ガヴ「……、ふん…しかし、たった一人で、なにしに来たんですか…
っていうか、もう無駄ですよ。もうヴィーネの意識はほぼ完全に私が支配しています…何しようともう無駄ですよ」

ヴィーネ「え…あの…」

ガヴ「………」

ガヴ「(あ、やばい…よくよく考えたら、サターニャ達の3人がかりでヴィーネを拉致る作戦だったのに…結局私一人で来てしまった…
自分でいうのもなんだけど…体力0の私じゃヴィーネを力づくで連れ出すのはぶっちゃけ無理…どうしたら…)」

ヴィーネ「あ、あの…あなた…」

ガヴ「くそ…こうなったら…!」だっ

偽ガヴ「!?な、いったい、何をする気…」

ガヴ「あー、もういいや、実力行使!おりゃあ、ヴィーネ、とっとと目覚めろくそが!」
ビシバシ!

ヴィーネの頬を連続でひっぱたくガヴリール

偽ガヴ「え、ええ~?」
148:2017/03/04(土) 00:21:01.179 ID:F/nnYySxx.net
ガヴ「おらおら!とっとと目を覚ませヴィーネ!ほら、くそが!あほ、ぼげえ!」

ヴィーネ「いだだだ、…ちょ、な…や、やめ…!!やめろっつてんでしょ、何すんだお前!」
ばぎい!

ガヴ「へぶう!!いや、なにすんだよっ!」

ヴィーネ「いやいやいや完全にこっちのセリフなんだけどっ!なんなのよアンタ!急に人の家に転がり込んできたかと思えば!人の顔を連続びんたって、どゆことよ!」

ガヴ「う、うるさいなあ!そもそもヴィーネが悪いんだろ!?」

ヴィーネ「は、はあああ!?何いってんのよ、なんで、わたしが悪いのよ、ばっかじゃないの!」

ガヴ「んな、な、なんだとお!!てっめ、人がおとなしくしてたらつけあがりやがって」

ヴィーネ「え、いや、いつおとなしくしてたのよ!?」
149:2017/03/04(土) 00:23:13.026 ID:F/nnYySxx.net
偽ガヴ「はあ…、もういいでしょヴィーネ…そんなのかまってないで、も、はやく、行きましょう」

ヴィーネ「え…?行くって…どこに…?」

偽ガヴ「さっき言ったじゃないですか…二人だけの世界に旅立とうって…、そしたら、もう、そんな小汚い女のことで頭を悩ますことはなくなりますから…永遠に」

ヴィーネ「…え…あの…けど、私」

偽ガヴ「ほら、ヴィーネ、早くこっちに…大丈夫…私が…一生…あなたのこと…導いてあげますから…」

偽ガヴ「ね、だって、ヴィーネ……、私のこと…好きですもんね」

ガヴ「あっ…?」いらっ
152:2017/03/04(土) 00:26:38.708 ID:F/nnYySxx.net
ガヴ「なんだよ、それ、はっキモチ悪いこといいやがっ…え?」

ヴィーネ「………ガヴリール」ふらっ

ガヴ「は?お、おい…ちょ…うそでしょ…ヴぃ、ヴィーネ!おい、ヴィーネ!!ヴィーネってば!」

おぼつかない足取りで偽ガヴのほうへ近づくヴィーネ

ヴィーネ「……」ふらふら…

偽ガヴ「ふふ」
154:2017/03/04(土) 00:31:13.642 ID:F/nnYySxx.net
ガヴ「え…ちょ、や………、や…ヴぃ、……ちょ…うそでしょ…おい、ヴィーネ!ヴィーネってば!!」

ヴィーネ「……」

偽ガヴ「ふふ…ほんと、最後の仕上げの段階で邪魔しに来たのは少しあせりましたが…
来たのがあなたみたいな駄天使で、ほんと、助かりました…」

ガヴ「おい、ヴィーネ!おい!」

偽ガヴ「無駄ですよ…下界で堕落した生活を送ってきたあなたに、私の術は解けませんから。ほんと、おバカなんですね」にっこり

ガヴ「ヴぃーーね、ヴィーネってば、お、おい……」

ヴィーネ「」ふらふら…
156:2017/03/04(土) 00:33:59.899 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「……」ふらふら

ガヴ「………え ちょ………、ヴぃ…………」

ヴィーネ「……」ふらふら…

ガヴ「やっ」

ガヴ「……やっ…、や……やだ」

………

ガヴ「……………っ、あ、あーーー、も、もう!くそお!!ヴィーネのドあほぉぉ!!」

ヴィーネ「え?」

偽ガヴ「なっ」

後ろから、思い切り、ヴィーネにしがみつくガヴリール
159:2017/03/04(土) 00:37:06.022 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「きゃあ!ちょ、な、なに!?なによアンタ、ちょ、は、離れてよっ!」

ガヴ「あほーーーー!このあほーーー!
なんで、なんで、なんで!!そんな私の偽物のところ行こうしてんだ!とっととこっちに戻ってこいばかヴぃーネ!」

ヴィーネ「え、ちょ…あ、アンタまた、なにを…や、は、はなして…離れてってば!て、いうか、うわ、アンタべとべとじゃないっ、お風呂はいってないんでしょ、ちょ、離れてって」

ガヴ「ばか、ばーか!バカヴィーネ!なんで、あんなのをガヴとか呼んでんだ!
ガヴリールは私だってのっ!!そんなことも忘れたの!?昨日から、そいつとばっか仲良くして何が楽しいんだよっ!!バカなんじゃないのっ!!ホントばかなんじゃないのっ!?」

ヴィーネ「……え?」

ガヴ「サターニャとラフィエルの偽物もみたぞ!なんだよあのキモチわるいやつら!あんなのといて、何が楽しいんだよお前!

本物のサターニャはもっともっとアホだし、本物のラフィエルは、もっと腹黒でえぐい感じで、…2人は一緒にいて、もっともっと楽しいやつらだし!?
全っっ然違うしっ!?とにかく、2人にも謝れよ、このばか!!ぼけ!あほぉお!」
161:2017/03/04(土) 00:40:09.873 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「ちょ、ちょっと……な、なに言って…なに…を言って…?」

ガヴ「なんだよお前…こんな世界でいるより、下界で、わ、わたしと…私達と一緒にいた時のほうが、絶対、もっともっと、楽しそうにしてるくせにっ!!……、いちいち自分でイベント企画して!別にみないのに、なんか分厚いしおりつくるし!!
わ、私は…ね、ネトゲしたいのにさあ!?…た、たのしいからって…、いつも当然のように誘ってきて…!

…さ、サターニャとかラフィも誘って、みんなで、あ、遊んでさ……、海とか、買い物とか…クリスマスとか…ハロウィンとか…

…そんなとき、一見、引率してる先生っぽい感じ出してるけど、なんだかんだで人一倍テンションあがって楽しんでんの、バレバレだからなっ、あ、あほっ」

ガヴ「し……、しかも さ、悪魔のくせに世話焼きで、みんなの世話だってバカみたいに楽しそうにしてたのも知ってるしっ。普段クラスでも、何かとみんなの世話焼いて…

……な、なんだかんだで……、……、わ、私の、わたしの世話…だ、…って、…た、楽しそうに…し、てくせ…に……さ、……ひっ」


ヴィーネ「え……」
166:2017/03/04(土) 00:43:52.876 ID:F/nnYySxx.net
ガヴ「……わ、………わたし も…楽し…か、ったのに……、ヴィーネとい、いるの……

……、楽しくて……す 好き…、…だったんだ…から…な…ぐす…」

ヴィーネ「」

ガヴ「……ゆ、許さないからな……ヴィーネ…ぐす…、そ、そんなのとどっか行くなんて…や、約束したじゃん……、
はじめてあったとき……わたしと、友達になってくれるって…約束したもん…、

わ、私が駄天使になっても…、お前がわたしに……、愛想つかそうが…、……、そんなの…かんけいない……、ゆーこーのまま、だもん……」

ガヴ「け、けど、…これからは…そ、掃除するし……、宿題も……す、するし……、なるべく…ネトゲも…しないように…するから…さ…

…たぶん……お、おそらく…ちょ、ちょっと……だけ…、じょ…じょじょに…ですけど」

ガヴ「だから、ぐす…そ、その……、…か……かえって……きてよ……ヴィーネ」

ヴィーネ「……、」


ガヴ「…ヴィーネが、いないと……、わ、私は………、わたしは…………楽しく…ない」


………
170:2017/03/04(土) 00:47:40.095 ID:F/nnYySxx.net
………

偽ガヴ「……は」

偽ガヴ「……それで、話はそれで終わりですかねえ…聞くに堪えませんでしたけど…
…せめてなんか、天使的な力とか少しでも使うのかとおもってましたけど、

すっごいですね………こんなのが、うわさに聞く天使学校首席だなんてまじ天界終わってます…」

偽ガヴ「さ、ヴィーネ…それ振り払って、はやく私のところに…」

ヴィーネ「……」

偽ガヴ「…ヴィーネ?」

ヴィーネ「………、ガヴ、リール?」

偽ガヴ「はい?なんですか、ヴィーネ?」
173:2017/03/04(土) 00:51:58.021 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「ちょ…どうしたのよ…アンタ……、顔…ひどいわよ?…え、一体…なにが」

ガヴ「え……ヴィーネ?」

偽ガヴ「…は?」

ヴィーネ「服もよれよれじゃん…それに髪もべとべと…あんた、まさか昨日家帰ってないの?」

ガヴ「え?…え?」

ヴィーネ「それに……、私…今まで、何してたんのかしら……なんか…記憶があいまいで思い出せないんだけど…」

ガヴ「え、お前…もしかして…………、意識……が…?」

ヴィーネ「は、意識…なに?どういうこと…?」

偽ガヴ「は………?」

偽ガヴ「は、は、はああああああ!??」
178:2017/03/04(土) 00:56:48.119 ID:F/nnYySxx.net
偽ガヴ「は、な、そんなば、バカなっ…あ、ありえない…!なんで、なんで、!?
だ、だってヴィーネの意識はほぼ、完全に私の手のうちにあったはずなのにっ…」

ガヴ「ヴぃ、ヴィーネ…だ、大丈夫なの?」

ヴィーネ「はあ…?私よりガヴが大丈夫なの…そ、それでさ…アンタなんで…だ、だきついて…あの…」

ガヴ「え…?」

偽ガヴ「くそ…くそ…なんで…せっかく……ここまで……来たのに…、理由は不明だけど、やっぱこの駄天使のせいか…!!こうなったら、サターニャとラフィエルを呼び寄せてこいつを倒して、もう一回ヴィーネを…!」

サターニャ「くっくっく…無駄よ偽ガヴリール…!」
179:2017/03/04(土) 00:59:04.784 ID:F/nnYySxx.net
ラフィエル「遅くなってしまってすいません、ガヴちゃん」

ガヴ「サターニャ…ラフィエル…!」

偽ガヴ「んな…!そ、そんな馬鹿な…お前たちがここにいるってことは…それじゃ、足止めに向かわせた2人は……!!」

サターニャ「くっく…ああ…わたしの偽物なら……、このサターニャ様のデビルズ・タイムラグ・アクション(後だしジャンケン)の前に、なすすべもなく散ったわ…、
今頃、地をはいつくばりながら、自分の敗北に、それなりに落ち込んでるころじゃないかしら」

ガヴ「何想像以上にくだらない戦いしてきたんだっ、お前!」

ラフィエル「そして…私の偽物は、最後らへんは、「わんわん」と「きゃんきゃん」くらいしか言ってませんでしたね」

ガヴ「こっちは、想像以上にひどい一方的な仕打ちしてんだけどっ!?」
183:2017/03/04(土) 01:10:45.111 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「サターニャにラフィエルまで…、私いったい…ねえ、これ、どういう状況なのよ…」

サターニャ「あ、ヴィネット!!」

ラフィ「どうやら、正気に戻ったみたいですね…よかったです、ガヴちゃんもお疲れ様です……、あ、その顔…ぷぷ…、ほんとにお疲れ様ですね」

ガヴ「は…な、な、なに…!?」

ヴィーネ「え、ちょっとまず、この状況を…」

偽ガヴ「そ、そんな…、え…う、うそ…でしょ……、ほぼ完全に意識を支配してたのに…な、や、やばい…!く、崩れる…ゆ、夢の世界が…く、くずれ…う、うわああああ!」

一同「え?」

…………
186:2017/03/04(土) 01:16:36.141 ID:F/nnYySxx.net
…現実

ヴィーネの部屋

一同「う、ううん」

ガヴ「あれ……これって、現実のヴィーネの部屋…?もしかして元の世界に戻ってきたのか!」

サターニャ「ヴィネットが意識を取り戻したおかげで、偽ガヴリールが、夢の世界を維持できなくなったのね」

ガヴ「それはいいんだけどさ……、その私の偽物は一体どこに……ん?」

偽ガヴ「あ、はわわわわ……」ぶるぶる…

ヴィーネの部屋の隅でふるえている偽ガヴリール

ラフィ「どうやら、この偽ガヴちゃんも、私達と一緒にヴィーネさんの意識から追い出されて、この部屋に戻ってきてしまったようですね…」

ガヴ「へえ…」にたり…

偽ガヴ「あ、あああ…あの…その…わ、わた…ご、ごめ…ん…なさ……」

ガヴ・サターニャ・ラフィ「に や り」

偽ガヴ「ひっ…」
189:2017/03/04(土) 01:20:32.293 ID:F/nnYySxx.net
……

ヴィーネ「う、ううん……、あれ、ここは…私の部屋…よね…、ん??」

……

サターニャ「はあーはっは!!、どうやら偽ガヴリール、自分の作った夢の世界が跡形もなくくずれて、もうう打つ手がない様子ねえ…、
同じ悪魔とはいえ…ヴィネットにやってくれたことの落とし前が必要よね…、ふふ、この大悪魔・サタニキア・マクドウェルの、闇の鉄槌を…」

ガヴ「ねえ、ねえ、ラフィ、こいつどーする?どーしようか、処す?処す?」

ラフィ「そうですねえ…、まずは私の精一杯の天使の導きを…徹底的に…徹底的に叩き込むというのは…そう、丹念にねっとりと…」

ガヴ「いやあ、それも観たいけど、ちょっと手ぬるいかなあ…それよりさ、も、ヤっちゃお?コイツ。処そ?ね?」

偽ガヴ「ひ、ひぎぎいいいいい!ご、ごべんなざ…ごべんな…」

サターニャ「え、…あ、あの…お、おーい」

ヴィーネ「…な、なにやってんだこいつら…」

……

サターニャ「ああもう、私にちゃんとキメのセリフをいわ…」

ヴィーネ「あの、サターニャ…私、よく覚えてないんだけど…、これ…この状況…、どういうことなの?」

サターニャ「いや、ヴィネット…実は……」

……
191:2017/03/04(土) 01:24:10.445 ID:F/nnYySxx.net
ガヴ「あのさあのさ、お前のさ、魔界ちほーの住所とかも教えてもらえる?家族とか血縁者、学校のフレンズとかの名前も教えてっ!
そいつらにも、すっごーい、って感じな、天使的な落とし前するからっ、要は、ただじゃおかないからっ」にっこり

ラフィ「あらあらガヴちゃん、ほんと張り切りすぎですよ…それで、私は…、私の導く分を残しておいてもらわないと…
わたしもねっとりいろいろ導きたいですぅ」

サターニャ「こ、こいつら…」

偽ガヴ「ぴぴぎいい…ご、ごごごごめ…ごめんな…」

ヴィーネ「ちょ、ちょっと待ちなさいアンタたち!かわいそうでしょうが、その子が!」

ガヴ「はあ?何言ってんのお前、まだ状況のみこめてないの…?こいつは…」

ヴィーネ「いや、話は今サターニャに聞いたけど…さすがにかわいそうでしょう!」
その子、たぶん、私達より年下の悪魔よっ!」

ガヴ「いやいやいや年とかかんけーねーし!お前やっぱ、どれだけのことされたかわかってねーだろうがっ」

偽ガヴ「ご、ごべんな…ざ…」
197:2017/03/04(土) 01:35:36.275 ID:F/nnYySxx.net
偽ガヴ「ず、ずみません~~!ほ、ほ、ほんの出来心だったんですっ…、さ、最初は下界に来た分の精気をちょっとだけ、補給させてもらおうと思っただけだったのに…、
そ、そのヴィーネといると…楽しくて…その…できたら…一緒にずっと…いたくなって…だ、だから…!!つい…」

ガヴ「………は?おま、やっぱ〇すわ…、なに年上のヴィーネ、呼び捨てにしてんの?死ぬの?」

偽ガヴ「ひぎいいい!」

ラフィ「あらあら…ガブちゃん…いらってきたのは、ほんとにそこなんですかねっ…ぷぷ」

ヴィーネ「ああもうほら、これ以上、いじめんのはやめなさいっ!ガヴリール!」

ガヴ「ったく、なんだよ…ヴィーネ……わ、私はさあ…」

偽ガヴ「ヴぃ、ヴィーネ…ヴィーネは…お、怒ってないんです…か?」

ヴィーネ「はあ…そりゃあ…2日も寝たまんまにされて…怒ってないことはないけど…けど、魔界の年下の後輩を
この天使2人の魔の手にさらすわけにもいかないしねえ…」

ガヴ「うっわ…聞いたかよラフィ……この悪魔…、恩人の私達をなんだと思ってんだ、まじひくわ」

ラフィ「ひどいです…ヴィーネさん」
203:2017/03/04(土) 01:48:47.703 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「まあ、この2日間、いいことがなかったわけでもないから…許してあげるわ…けど、もう、こんな真似、二度としちゃだめよ?わかった?わかったら、もう、魔界へ帰りなさい。
下界に来るにはまだ、あなたは、少し早すぎるわ」

偽ガヴ「は…はい…!あ、ありがとう…ございます……、ヴィーネ…あなた…ほんとうに………、天使です」

ガヴ「いや、悪魔だから」



………その後

ガヴ「ヴィーネも甘いねえ…自分の命が奪われていたかもしれないってのに…相手を簡単に許しちゃってさあ」

サターニャ「…ま、確かに…いやほんと、ヴィネット、ぶれないわねアンタ」

ヴィーネ「ん?別にいいわよ…こうして私、無事なんだからさ…、けど、あの…みんな、心配かけてごめんね……、
それで、ありがとね…助けてくれて」

サターニャ「あったりまえでしょっ!このサタニキア様が、と、友達のアンタがピンチの時に助けないはずないでしょうが」

ラフィ「私も…天使の名にかけて、下界で出会った素敵な悪魔の友達をみすてたりはしません」

ヴィーネ「うん…ありがとっ」

ガヴ「……」
205:2017/03/04(土) 01:55:50.965 ID:F/nnYySxx.net
ラフィ「あら、ガヴちゃんも…何かヴィーネさんに言わなくていいんですかあ?」

ガヴ「………ん、ま、…用はすんだし、わたしは、帰るわ。ヴィーネ…」

サターニャ「えーーー、…何よアンタそれ…何もいうことないの…悪魔の私でももうちょい空気読むわよ」

ガヴ「う、うるさいなあ、もう…だ、だって…もう限定クエストはじまるんだもん、……っ、それじゃあ…わたし、帰るから」

サターニャ「うあ…アンタもホント、ぶれないわねえ…ねえ、ところでガヴリール…なんであんた、さっきから目が赤…はぶうう!!な、なんで腹なぐんのよっ!」

ガヴ「うっせーこのアホ悪魔っ!!………じゃ、私は帰るからヴィーネ」

ヴィーネ「うん、あ…ガヴ」

ガヴ「なに…」

ヴィーネ「ありがとうね」

ガヴ「……、ん」

ばたん
206:2017/03/04(土) 01:58:39.623 ID:F/nnYySxx.net
サターニャ「ったく、なんなのよ…あいつ」

ラフィ「ふふ…けど、ガヴちゃんらしいです……ところで、ヴィーネさん?」

ヴィーネ「なに、どうしたのラフィ?」

ラフィ「さっき、偽ガヴちゃんに、『この2日間、いいことがなかったわけでもないから…』っとかなんとか言ってましたけど…夢の世界にいた間のこと…ひょっとして覚えてるんですか…?」

ヴィーネ「え?いや…正直ほとんど覚えてないわ…意識を奪われていたわけだし、
ただ、ん、まあ…ちょっと、印象に残ってることを…少しだけ…覚えてる…かな?………えへへ」

サターニャ・ラフィ「?」

ラフィ「(あらあら、なんだか機嫌いいですねえ…、夢の世界で、一体、何があったんでしょうかねえ?)」
220:2017/03/04(土) 02:29:17.739 ID:F/nnYySxx.net
そして

一週間後…

ヴィーネ「ガヴリールゥぅ!!」

ヴィーネ「アンタまた、部屋をこんなにめちゃくちゃにして!ちょっとは自分で片づけしなさいよねっ!」

ガヴ「えー、いいじゃん別に…あ、ちょ、ばか、だから、お前、援護攻撃しろよくそ…」

ガヴ「あー、それとヴぃーね、あれ、あれ、お金貸してっ!今月、課金でやばいんだよ…ほんと、返すからっ」

ヴィーネ「いやよ、そんなの課金をしなきゃいいんでしょうがっ!」

ガヴ「いやいや…ヴィーネさん…今、ヴァルハラ王国が危機的な状況で…」

ヴィーネ「それネトゲはじめてからずっと言ってるでしょうがっ!いつその危機がおわるのよっ!!!」
223:2017/03/04(土) 02:35:01.136 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「ったく、この駄天使は……
あんたはいつもいつも…いい加減にしなさい…まずは、部屋をもう少し…

…ん、あれ?…けど…、台所周りは、前より少しだけ…きれいになってるわね」

ガヴ「………」

ガヴ「あー、うん…まあ…、あれ、Gが集まるからねそこはGが……やっぱ私も多少はね、掃除に気を遣うっていうか…」

ヴィーネ「………ふーん」
224:2017/03/04(土) 02:37:14.635 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「あれ、それとガヴさん………、机の上に宿題のプリントおいてある…
まあ…1問目やり始めて、すぐに消しゴムで消した形跡があるけど」

ガヴ「ああ、もう一応、その宿題出したのグラサンだし、怒られるの嫌だしさ、なんとか嫌々やろうとしたけど、無理だったから、宿題みせてね」

ヴィーネ「うん…それは…まあ、いつものことだから…いいけど……」

ガヴ「……」

ヴィーネ「……」

ガヴ「………、そ、それとっ…」

ヴィーネ「?」

ガヴ「ま、あの…じ、実はネトゲも…やる時間すこしだけ、減らしてんだよね…20分くらい…、ま、なんか、回線の調子が悪いからってだけなんだけど…
べ、別にだから、言う必要もないけど…まあ別に、補足というか」

ヴィーネ「………」

ヴィーネ「……ふーん」
231:2017/03/04(土) 02:45:58.371 ID:F/nnYySxx.net
ガヴ「な、なんだよ、ヴぃ、ヴィーネ、何にやにやしてんだよ…きもいんだけど…」

ヴィーネ「いやあ、だってガヴさん…もしかして、ちょっとだけ、自分の怠惰な生活、見直そうとしてる?そして、それを私にいま伝えようとしてた??」

ガヴ「は、はあ!?い、いや…違…べ、別に…そういう意味で…いったわけじゃ…私はべつに…」

ヴィーネ「ふーん、まあ、別にいいけど…えへへ…」

ガヴ「な、なななんだよ…その顔…、ほんと、き、きもちわるいな…」

ヴィーネ「ん?別にぃ?」

ガヴ「……っ、あ、あのさヴィーネ…聞こうと思ってたんだけど……、お前、もしかして、夢の世界での『あのとき』のこと覚……」

ヴィーネ「ん?あの時って?」

ガヴ「あ、いや…べ、別になんでも…ない…」
235:2017/03/04(土) 02:59:11.575 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「けど、そっかぁ、ガヴもほんのちょっとは、掃除したり、宿題したり、ネトゲの回数、減らそうとして……自分の駄天使ぷりを改善しようとしてるわけね、かんしんかんしん」

ガヴ「や、別にそういう意味じゃあないんけど…たまたま偶然が重なっただけど」

ヴィーネ「まあ確かにさ、なるべく頑張るみたいなこと、私に、そういってくれたもんねー」

ガヴ「…………!!は、はああ!!??ヴぃ、ヴィーネ、お、お前なにいってんだよっ!」

ヴィーネ「いや、だって、なるべく頑張るから私に戻ってきてほしいって…、そういっ…」

ガヴ「わーーー、わーー!!な、な、何言ってんのヴィーネ、は、はああ!?

お前、なにいってう…うそ…だろ…お、お前まさかまさか…あの時のこと……覚えて……!?」

ヴィーネ「うふふ…えー、いや…どうだっかかしら…確かに記憶は断片的なんだけど…、
けどなんか…、私といるほうが楽しかったくせにとか…なんとか、あの子にヤキモチ焼いてたっぽいこととか……」

ガヴ「ぎゃあああああああああ!!!!ちょ、な、何言ってんのヴぃ、ヴィーネ!お前ほんとバカなんじゃないのおおお!??」
239:2017/03/04(土) 03:04:24.832 ID:F/nnYySxx.net
ヴィーネ「ふふ、なーんだガヴさん……、ようするに、いまのって、私にデレちゃったってことなんだーっ、やさぐれガヴさんにも、結構可愛いとこあるじゃない、ぷぷぷ」

ガヴ「な、ななななんだよデレって!?意味わかんないっ!!
なんでヴィーネにわたしが!?はあ?デレとかじゃないから!??違うからバカなんじゃないの!?バカなんじゃないの!??
だいたいさヴィーネ、お前、意識乗っ取られてたんだから、そんな記憶あてになるわけないだろっーがあ!!

ヴィーネ「えー、どうかしら、けどはっきりおぼえてるんだけどなあ……、ガヴが目を真っ赤にさせて…」

ガヴ「うぎゃあああああ!!や、やめろおおおおお!そ、それ以上いうなあああ!!」
240:2017/03/04(土) 03:09:43.079 ID:F/nnYySxx.net
ガヴ「お、おま、な、なんなの…なんなの!ほ、ホントはどこまで覚えてんの!?
夢でのできごと!!もしかして…ほかの場面も、ほんとは覚えてたりするんじゃあ!?……え、いやお、お前…もしかして、夢での出来事…ぜ、全…」

ヴィーネ「えー、やだそんなの今教えないわよ、これからちょっとずつ披露していくんだから」

ガヴ「いや、披露ってなに!?なんだ小出しにする感じはあ!?
ふ、ふ、ふざけんなよ!ちょ、ほんと…吐け…今、全部、何知ってるか吐けよ!!」

ヴィーネ「えー、それじゃ、一番印象に残ってるやつでいえば、ガヴがさ、私がいないと、楽しくない、とかそういう…」

ガヴ「ぎゃああああ!やっぱ、いいもう、いいから、もう言わないでヴィーネ様!!おね…おねがいだからあああ!!!お願いしますからああああ!!」


こうして…、
ヴィーネは、しばらくは、2日間の夢での体験談をちらつかせながら、ガヴリールをいっぱいからかったとさ。




おしまい
243:2017/03/04(土) 03:11:49.604 ID:F/nnYySxx.net
なんとか完結できてよかった
ガヴィーネだけど、4人みんな仲いい感じだせてたらうれしい

ガヴィーネはやれ
241:2017/03/04(土) 03:11:02.760 ID:8Qj0iqSj0.net
お疲れ様でした!
すげえ面白かった
また書いてくれ!
242:2017/03/04(土) 03:11:10.019 ID:O0J9t2eD0.net
良い劇場版だった乙
248:2017/03/04(土) 03:14:43.355 ID:/Rym/OVQp.net

大作だったな気になって寝れなかったぜこんちくしょう
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1488541911