1:2020/01/13(月) 22:05:08.502 ID:uzEyANpj0.net
女上司「終電さ、無くなっちまっただな……」
男「は、はい……」
女上司「なあ、明日は休みだし、今からオラんち来ねえか?」
男「え!?」
女上司「ちょっと歩くけんど、ホテルさ泊まるより安上がりだし絶対ええべ!」
男「しかし……」
女上司「な、そうしよ! な! 悪いようにはしねから!」
男「わ、分かりました」
女上司「うし、決まり! オラについてくるだよ!」
男「は、はい……」
女上司「なあ、明日は休みだし、今からオラんち来ねえか?」
男「え!?」
女上司「ちょっと歩くけんど、ホテルさ泊まるより安上がりだし絶対ええべ!」
男「しかし……」
女上司「な、そうしよ! な! 悪いようにはしねから!」
男「わ、分かりました」
女上司「うし、決まり! オラについてくるだよ!」
8:2020/01/13(月) 22:07:15.887 ID:O1wgLq+w0.net
べコさ乗ってけえるんで大丈夫だがす
9:2020/01/13(月) 22:08:39.731 ID:uzEyANpj0.net
一時間後――
ザッザッザッ…
男「あの……もう一時間ぐらい歩いてますけど」
女上司「おう」
男「“ちょっと”のはずでは……」
女上司「だからちょっとだべ。一時間なんてちょっとのうちにも入らねえだよ」
男「そうなんですか……」
ザッザッザッ…
男「あの……もう一時間ぐらい歩いてますけど」
女上司「おう」
男「“ちょっと”のはずでは……」
女上司「だからちょっとだべ。一時間なんてちょっとのうちにも入らねえだよ」
男「そうなんですか……」
15:2020/01/13(月) 22:11:14.666 ID:uzEyANpj0.net
二時間後――
ザッザッザッ…
男「ま、まだですか……?」
女上司「もう少しだべ」
男「さっきからずーっともう少しっていってますけど……」
女上司「いい若いもんがだらしねえ。さ、きびきび歩くだよ! 朝になっちまう!」
男(ただでさえ歩くの速いのに、全然ペースが落ちない……!)
ザッザッザッ…
男「ま、まだですか……?」
女上司「もう少しだべ」
男「さっきからずーっともう少しっていってますけど……」
女上司「いい若いもんがだらしねえ。さ、きびきび歩くだよ! 朝になっちまう!」
男(ただでさえ歩くの速いのに、全然ペースが落ちない……!)
19:2020/01/13(月) 22:14:24.627 ID:uzEyANpj0.net
女上司「む!」
男「どうしました?」
女上司「オラから離れるだ」
男「え、なんで――」
女上司「いいから早く!」
イノシシ「ブモォォォォォォォォォォッ!!!」ドドドドドッ
男(イノシシ!? しかもでかいッ!)
男「どうしました?」
女上司「オラから離れるだ」
男「え、なんで――」
女上司「いいから早く!」
イノシシ「ブモォォォォォォォォォォッ!!!」ドドドドドッ
男(イノシシ!? しかもでかいッ!)
21:2020/01/13(月) 22:17:34.670 ID:uzEyANpj0.net
女上司「むんっ!」ガシッ
イノシシ「ブキッ!?」
女上司「どっせい!」ブオンッ
ドゴォン!
男「頭から豪快に投げ落とした……」
女上司「ん、なかなかイキのいいのを仕留められたべ。持ち帰るだか」グイッ
男「生でイノシシ見るのはじめてですよ……」
女上司「オラは毎日のように見てるだよ」
イノシシ「ブキッ!?」
女上司「どっせい!」ブオンッ
ドゴォン!
男「頭から豪快に投げ落とした……」
女上司「ん、なかなかイキのいいのを仕留められたべ。持ち帰るだか」グイッ
男「生でイノシシ見るのはじめてですよ……」
女上司「オラは毎日のように見てるだよ」
22:2020/01/13(月) 22:18:37.272 ID:gfbiB7wza.net
たくましすぎる
25:2020/01/13(月) 22:21:09.075 ID:uzEyANpj0.net
バサバサバサバサバサ…
男「うわあっ! 今度はコウモリの大群だ!」
女上司「しょうがねえな。追い払うだか」
女上司「……」ピーッ
バサバサバサバサバサ… キーキー…
男「みんな、逃げてった……なにしたんです?」
女上司「口笛で、あいつらの嫌がる超音波さ出しただ」
男「超音波出せるんですか!?」
女上司「オラの故郷の人間はみんな出せるだよ」
男「うわあっ! 今度はコウモリの大群だ!」
女上司「しょうがねえな。追い払うだか」
女上司「……」ピーッ
バサバサバサバサバサ… キーキー…
男「みんな、逃げてった……なにしたんです?」
女上司「口笛で、あいつらの嫌がる超音波さ出しただ」
男「超音波出せるんですか!?」
女上司「オラの故郷の人間はみんな出せるだよ」
27:2020/01/13(月) 22:24:18.558 ID:uzEyANpj0.net
プゥゥゥゥゥゥン…
男「わっ、スマホの光に虫が集まってきた!」
女上司「オラが追い払うだ!」バッバッ
~
女上司「ここらは底なし沼地帯だ」ヌチャ…
女上司「オラと同じルートさ通らねえと、閻魔様んとこまで沈んじまうぞ」
男「ひいいい……!」ヌチャ…
男「わっ、スマホの光に虫が集まってきた!」
女上司「オラが追い払うだ!」バッバッ
~
女上司「ここらは底なし沼地帯だ」ヌチャ…
女上司「オラと同じルートさ通らねえと、閻魔様んとこまで沈んじまうぞ」
男「ひいいい……!」ヌチャ…
28:2020/01/13(月) 22:26:07.647 ID:biEBbBtAr.net
もはや魔境
30:2020/01/13(月) 22:28:22.415 ID:uzEyANpj0.net
女上司「さ、着いただ! あれがオラの家だべ!」
男「おおっ、ポツンと一軒家って感じだ」
男「しかも、自分の畑を持ってるんですね」
女上司「ああ、オラの実家は農家だったから、オラも畑さ耕してるだよ」
女上司「特に大根は天下一品だべ!」
女上司「収穫できたら、おめにもくれてやるだよ」
男「ありがとうございます!」
男「おおっ、ポツンと一軒家って感じだ」
男「しかも、自分の畑を持ってるんですね」
女上司「ああ、オラの実家は農家だったから、オラも畑さ耕してるだよ」
女上司「特に大根は天下一品だべ!」
女上司「収穫できたら、おめにもくれてやるだよ」
男「ありがとうございます!」
31:2020/01/13(月) 22:31:33.136 ID:uzEyANpj0.net
男「……」キョロキョロ
男(日本昔話に出てくるような家だ……。家電が一切置いてない……)
女上司「おーい!」
男「は、はいっ!」
女上司「汗ばかいただろ。風呂に入るといいだ」
男「じゃあ、お言葉に甘えて……」
男(ガス通ってなさそうだけど、いったいどんな風呂だろう?)
男(日本昔話に出てくるような家だ……。家電が一切置いてない……)
女上司「おーい!」
男「は、はいっ!」
女上司「汗ばかいただろ。風呂に入るといいだ」
男「じゃあ、お言葉に甘えて……」
男(ガス通ってなさそうだけど、いったいどんな風呂だろう?)
33:2020/01/13(月) 22:34:16.932 ID:uzEyANpj0.net
グツグツグツグツグツ…
男「……!」
男(五右衛門風呂……!)
女上司「さ、入るだ」
男「分かりました……(熱そうだなぁ)」ザブ…
男「……!」
女上司「湯加減はどうだ?」
男「最高です! 程よい温度で、ずっと入っていたいぐらい!」
男「……!」
男(五右衛門風呂……!)
女上司「さ、入るだ」
男「分かりました……(熱そうだなぁ)」ザブ…
男「……!」
女上司「湯加減はどうだ?」
男「最高です! 程よい温度で、ずっと入っていたいぐらい!」
35:2020/01/13(月) 22:37:33.024 ID:uzEyANpj0.net
男「ふぅ~、さっぱりした!」
男「五右衛門風呂ははじめてでしたけど、最高でしたよ!」
女上司「そりゃよかっただ」
女上司「んじゃあ、さっき仕留めたイノシシさ、ちょいとさばいてくっからちょっと待ってろ」
男「課長、イノシシさばけるんですか……」
ザシュッ! ズバッ! ザクッ! ドシュッ! ズバッ!
男(すごい音が聞こえる……)
男「五右衛門風呂ははじめてでしたけど、最高でしたよ!」
女上司「そりゃよかっただ」
女上司「んじゃあ、さっき仕留めたイノシシさ、ちょいとさばいてくっからちょっと待ってろ」
男「課長、イノシシさばけるんですか……」
ザシュッ! ズバッ! ザクッ! ドシュッ! ズバッ!
男(すごい音が聞こえる……)
38:2020/01/13(月) 22:40:42.001 ID:uzEyANpj0.net
女上司「鍋ができただよ」
女上司「猪肉と芋と色んな野菜を煮ただ」
グツグツ…
男「わあっ、猪の肉なんてはじめて食べますよ」
男「いただきます」ハグ…
男「うん、おいしい!」
男「野菜もよく煮えてて、やわらかくて……」ハム…
女上司「ハハハ、たーんと食ってけれ」
女上司「猪肉と芋と色んな野菜を煮ただ」
グツグツ…
男「わあっ、猪の肉なんてはじめて食べますよ」
男「いただきます」ハグ…
男「うん、おいしい!」
男「野菜もよく煮えてて、やわらかくて……」ハム…
女上司「ハハハ、たーんと食ってけれ」
39:2020/01/13(月) 22:44:05.975 ID:uzEyANpj0.net
男(あー、食った食った)ポンポン
男「ごちそうさまでした。おいしかったです!」
女上司「そうかそうか」
女上司「んじゃ、次の用意をするだよ」
男「次って?」
女上司「酒に決まってんべ!」
男「ごちそうさまでした。おいしかったです!」
女上司「そうかそうか」
女上司「んじゃ、次の用意をするだよ」
男「次って?」
女上司「酒に決まってんべ!」
41:2020/01/13(月) 22:47:48.458 ID:uzEyANpj0.net
女上司「ほれ、どぶろくだべ」
男「おおっ……」
男「これは、このあたりの酒屋さんが作ってるやつなんですか?」
女上司「なーにいってるだか。オラが作っただよ」
男「え」
男「たしか、お酒って勝手に作っちゃいけなかったような――」
女上司「固いこというでねえだ! さ、飲め飲め!」トクトク
男「は、はいっ!」
男「おおっ……」
男「これは、このあたりの酒屋さんが作ってるやつなんですか?」
女上司「なーにいってるだか。オラが作っただよ」
男「え」
男「たしか、お酒って勝手に作っちゃいけなかったような――」
女上司「固いこというでねえだ! さ、飲め飲め!」トクトク
男「は、はいっ!」
42:2020/01/13(月) 22:50:28.290 ID:uzEyANpj0.net
男(どぶろくってはじめて飲むな……)
男「いただきます」ゴクッ
女上司「どうだ?」
男「うん、イケる!」
男「清酒とはまた違った甘い風味で、洗練されてないのが逆にいいっていうか……」
女上司「ハハハ、褒めすぎだで」
女上司「さ、もっと飲め飲め」
男「いただきます」ゴクッ
女上司「どうだ?」
男「うん、イケる!」
男「清酒とはまた違った甘い風味で、洗練されてないのが逆にいいっていうか……」
女上司「ハハハ、褒めすぎだで」
女上司「さ、もっと飲め飲め」
43:2020/01/13(月) 22:53:07.821 ID:uzEyANpj0.net
男「いやー……すっかり酔っ払っちゃって……」
男「あー……眠くなってきちゃった」
女上司「じゃあ、そろそろ寝るだか」
女上司「あっちの部屋に布団さ敷いておくから、ぐっすり寝るといいだ」
男「そうします……」
男「今日はありがとうございました……おやすみなさい……」
女上司「……」
男「あー……眠くなってきちゃった」
女上司「じゃあ、そろそろ寝るだか」
女上司「あっちの部屋に布団さ敷いておくから、ぐっすり寝るといいだ」
男「そうします……」
男「今日はありがとうございました……おやすみなさい……」
女上司「……」
45:2020/01/13(月) 22:57:43.256 ID:uzEyANpj0.net
男「うーん……」
男(今、俺は現実にいるのだろうか、夢の中にいるのだろうか……)
男(どぶろくでふんわりと酔ったせいか……どっちにいるのか分からない……)
男(だけど、それがたまらなく心地いい……)
ガラッ
男(……ん? 誰か部屋に入ってきた……? 誰だろう……?)
ハァハァハァハァハァ…
男(なんだ? この息づかいは……)
男(今、俺は現実にいるのだろうか、夢の中にいるのだろうか……)
男(どぶろくでふんわりと酔ったせいか……どっちにいるのか分からない……)
男(だけど、それがたまらなく心地いい……)
ガラッ
男(……ん? 誰か部屋に入ってきた……? 誰だろう……?)
ハァハァハァハァハァ…
男(なんだ? この息づかいは……)
47:2020/01/13(月) 23:00:12.254 ID:uzEyANpj0.net
女上司「……」ハァハァハァ
男「か、課長!?」
女上司「じ、実はな……」モゾ…
男「はい?」
女上司「オラのいた村には、まだ夜這いの風習が残っててな……」
男「夜這い……!?」
男「か、課長!?」
女上司「じ、実はな……」モゾ…
男「はい?」
女上司「オラのいた村には、まだ夜這いの風習が残っててな……」
男「夜這い……!?」
50:2020/01/13(月) 23:04:18.398 ID:uzEyANpj0.net
女上司「我慢しようと思った……おめは大切な部下だから……手ぇつけちゃならねって……」
女上司「だけども、オラもう我慢できね!」
女上司「おめのめんこい顔さ見てたら……自分さ抑えきれなくなっちまって……!」
女上司「オラ、おめえとしてえ!」
男「……」
男「いいですよ」
女上司「ホントだべか!?」
男「だけど俺、こういうことはじめてなんで……どうかご指導をお願いします」
女上司「ああ、オラに任せてけろ!」
女上司「だけども、オラもう我慢できね!」
女上司「おめのめんこい顔さ見てたら……自分さ抑えきれなくなっちまって……!」
女上司「オラ、おめえとしてえ!」
男「……」
男「いいですよ」
女上司「ホントだべか!?」
男「だけど俺、こういうことはじめてなんで……どうかご指導をお願いします」
女上司「ああ、オラに任せてけろ!」
52:2020/01/13(月) 23:07:29.383 ID:uzEyANpj0.net
女上司「じゃあ……脱がすだぞ」ガバッ
女上司「……!」
女上司「こりゃあ……ぶったまげただ……!」ゴクリ
女上司「おめのこと、オラが収穫してみせるだ!!!」
男「課長ォォォォォォォォォォォォ!!!」
課長との交わりは、素朴で温かな“土”の香りがした――
女上司「……!」
女上司「こりゃあ……ぶったまげただ……!」ゴクリ
女上司「おめのこと、オラが収穫してみせるだ!!!」
男「課長ォォォォォォォォォォォォ!!!」
課長との交わりは、素朴で温かな“土”の香りがした――
53:2020/01/13(月) 23:08:33.148 ID:qVmKU29zr.net
なぁにこれぇ
54:2020/01/13(月) 23:09:16.216 ID:LYrCaWrDM.net
泣いた
57:2020/01/13(月) 23:11:33.440 ID:uzEyANpj0.net
――
――
女上司「今日はオラんとこで獲れた大根さ持ってきただ」
女上司「みんな、一本ずつ持って帰ってくれ」
同僚「ありがとうございます!」
社員「課長の大根、甘くてうまいんで最高ですよ!」
OL「やったー! ふろふき大根にしよっと!」
男「俺もいただきます!」
――
女上司「今日はオラんとこで獲れた大根さ持ってきただ」
女上司「みんな、一本ずつ持って帰ってくれ」
同僚「ありがとうございます!」
社員「課長の大根、甘くてうまいんで最高ですよ!」
OL「やったー! ふろふき大根にしよっと!」
男「俺もいただきます!」
59:2020/01/13(月) 23:13:56.199 ID:WKEABej50.net
感動した
60:2020/01/13(月) 23:14:42.576 ID:uzEyANpj0.net
男「いやー、課長の大根はすごいですね。太くて長くてたくましくて……」スリスリ
女上司「……なーにをいうだか」
男「え?」
女上司「おめえの大根の方が、よっぽどすごかったでねえか……」ポッ
―おわり―
女上司「……なーにをいうだか」
男「え?」
女上司「おめえの大根の方が、よっぽどすごかったでねえか……」ポッ
―おわり―
63:2020/01/13(月) 23:15:33.905 ID:v2Roq9Yjd.net
幸せそうでなにより
65:2020/01/13(月) 23:16:39.401 ID:g0o7hD6D0.net
綺麗にオチたな
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1578920708
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