1: 2012/12/25(火) 20:27:33.35 ID:1IMqIBH/0
ほむら「なんで私が、杏子とクリスマスしてんのよ」モグモグ

杏子「おめぇが、わたしと契約してクリスマスパーティーしようよと、言ったからだろ」モグモグ

ほむら「契約してなんて言ってないわよ」モグモグ

杏子「メシめあてに来たのはいいけどさ、なんで白いご飯しかねぇんだよ」モグモグ

ほむら「あー、白米おいしー」モグモグ

杏子「おかずはねぇのか?」モグモグ

ほむら「裸でリポンを付けたまどかが『クリスマスプレゼントはね、わ・た・し・♪』と言ってくれたの」モグモグ

杏子「は?」モグモグ

ほむら「そして今夜、わたしとまどかは夜明けまで初体験エッチを楽しむの」モグモグ

杏子「なにいってんだ、こいつ」モグモグ

ほむら「なんて妄想したら、ご飯が甘くなってくるわ」モグモグ

杏子「ゲロ、ぶちまきたくなるわ」モグモグ

6: 2012/12/25(火) 20:30:35.06 ID:1IMqIBH/0
ほむら「クリスマスパーティーを開いてみたかったのよ」モグモグ

杏子「あん?」モグモグ

ほむら「私って、心臓わるかったから、入院生活の毎日だったのよね」モグモグ

杏子「今じゃあ、立派な変態として元気な生活を送っているな」モグモグ

ほむら「だから、私の家でクリスマスパーティーしますって招待状を送ってみたけど……」モグモグ

杏子「来たのは?」モグモグ

ほむら「杏子、あなたって相当の暇人ね」モグモグ

杏子「アタシだけってわけか……」モグモグ

ほむら「まどかは彼氏とディナーショーよ……はぁ…」モグモグ

13: 2012/12/25(火) 20:33:54.52 ID:1IMqIBH/0
杏子「彼氏? まどかにんなのいるのか? そいつの生命の危機ジャン」モグモグ

ほむら「タツヤという彼氏がね」モグモグ

杏子「ふーん、で、いつヤルんだい?」モグモグ

ほむら「ご安心を。まだ精通もない3歳児よ」モグモグ

杏子「いやアタシがいったヤるは……つーか、それ彼氏じゃねぇだろ」モグモグ

ほむら「弟ともいうわね」モグモグ

杏子「んなら、嫉妬で狂ったほむらに殺されることもないな」モグモグ

ほむら「まどかが『ほむらちゃんごめーん、わたし、男の子とクリスマス過ごすの、うぇひひ』なんて言った時は、その男をどう消そうかと笑いが止まらなくなったわ」モグモグ

杏子「ただの冗談を本気にするなよ」モグモグ

ほむら「心臓に悪い冗談よ」モグモグ

杏子「まどかのためにも、ほむらの心臓、くたばったほうがいいかもしれんな」モグモグ

20: 2012/12/25(火) 20:37:57.70 ID:1IMqIBH/0
杏子「つーか、なんでクリスマスパーティーなのになんも用意してねぇんだよ」モグモグ

ほむら「みんなが持ってきてくれるって思ってたのよ」モグモグ

杏子「他人任せにするな」モグモグ

ほむら「杏子」モグモグ

杏子「なんだ?」モグモグ

ほむら「クリスマスプレゼントちょうだい」モグモグ

杏子「これでも牧師の娘だからな。あとで賛美歌を歌ってやるよ」モグモグ

ほむら「鼻にピーナツいれて、腹芸してくれたほうがマシよ」モグモグ

杏子「おならのにおいをかがしてやるよ」モグモグ

ほむら「はぁ、くんかくんか、杏子のおならはとってもいい香りだわ」モグモグ

杏子「まだしてねぇよ」モグモグ

ほむら「冗談だからしなくていいわよ」モグモグ

23: 2012/12/25(火) 20:43:12.88 ID:1IMqIBH/0
杏子「おまえは、手ぶらできたアタシのなにを期待してるんだ?」モグモグ

ほむら「エXチなこと」モグモグ

杏子「帰る」モグモグ

ほむら「マイケルジョーダン」モグモグ

杏子「つまらんダジャレいうな」モグモグ

ほむら「冷たい空気をちょっと明るくしようとしただけじゃない」モグモグ

杏子「その前に、冷たいメシを温かくしてくれ」モグモグ

ほむら「まったく、杏子はなんも役に立たない暇人ね」モグモグ

杏子「白い飯しかくれないあんたに言われたくねぇぜ、ふりかけぐらいだせ」モグモグ

ほむら「だから、まどかとわたしがエッチなことをしていることを妄想すれば……」モグモグ

杏子「あ、あん、ほむらちゃん、恥ずかしいよ、優しくしてね」モグモグ

ほむら「ええ、まどか、やさしくしてあげるから、そこのおっぱいを隠している手をどけてちょうだい」モグモグ

26: 2012/12/25(火) 20:47:27.98 ID:1IMqIBH/0
杏子「や、やだよ、わたしの胸、ちっちゃいもん」モグモグ

ほむら「ふふ、心配いらないわ、まどかの小振りなおっぱいは食べちゃいたいぐらいとってもかわいいもの」モグモグ

杏子「ほむらちゃ~ん、食べないで~」モグモグ

ほむら「ぺろぺろ」モグモグ

杏子「きゃん、くすぐったい」モグモグ

ほむら「ぺろぺろ」モグモグ

杏子「いやん」モグモグ

ほむら「ぺろぺろ」モグモグ

杏子「だっふんだ」モグモグ

ほむら「………」モグモグ

杏子「………」モグモグ

ほむら「まどかはそんなこと言わないわ」モグモグ

杏子「ノッてやったけど、全然おいしくなんねぇぞ」モグモグ

ほむら「そりゃあ、ご飯はご飯だものね」モグモグ

29: 2012/12/25(火) 20:51:19.48 ID:1IMqIBH/0
杏子「ほむら」モグモグ

ほむら「なにかしら?」モグモグ

杏子「パーティーに来たんだ。プレゼントくれ」モグモグ

ほむら「向こうに、引っ越し挨拶用タオルがあるから、勝手に取って良いわよ」モグモグ

杏子「なんで、んなもんあんだよ?」モグモグ

ほむら「ここに越してきた時にアパートの人たちにあげたのだけど、思った以上に空き室が多かったから余ったのよね」モグモグ

杏子「空き室あんのか」モグモグ

ほむら「勝手に住んだら、大家さんにいうわよ」モグモグ

杏子「そんぐらい大目に見ろよ。毎日、クリスマスパーティーしてやるぜ」モグモグ

ほむら「タダ飯食いに来るだけじゃない」モグモグ

31: 2012/12/25(火) 20:54:41.28 ID:1IMqIBH/0
杏子「ほむら、おかわり」

ほむら「あなた、これで何杯目? 白いご飯だけなのによく食べるわね」

杏子「ならば、おかずくれよ」

ほむら「わたしのパンツなら、洗濯機にあるから拾ってきなさい」

杏子「食えるものだよ」

ほむら「パンツは食べ物よ」

杏子「なら、いまパンツを脱ぐから、お手本を見せてくれ」

ほむら「ちょっと、本当に脱がないで!」

杏子「ほい。アタシのパンツ」

ほむら「汚いわね。洗濯機はあっちよ。洗ってあげるから、カゴにいれときなさい」

杏子「へいへい」ヒョコ

ほむら「本当に行くとはね。洗濯してくれてラッキーと思ったのかしら」

34: 2012/12/25(火) 20:57:44.61 ID:1IMqIBH/0
30分後

杏子「ただいまー」

ほむら「ノーパンで外にでてなにやってたのよ」

杏子「あ、パンツはいてなかったんだ」

ほむら「まあ、あなたはズボンだから、見られることはないでしょうけど」

杏子「スカートのほうがよかったか?」

ほむら「男の人にサービスしたいならそのほうが良かったわね」

杏子「ちらっ」

ほむら「見えてないから」

36: 2012/12/25(火) 21:02:02.74 ID:1IMqIBH/0
杏子「さっすがにノーパンは居心地わるいな」

ほむら「さっきまでノーパンで外を出歩いていたくせに」

杏子「ほむら、パンツくれ」

ほむら「しょうがないわねぇ」ズルズル

杏子「脱いでどうしたんだ?」

ほむら「はい、パンツ」

杏子「ああ、サンキュー」

38: 2012/12/25(火) 21:05:10.67 ID:1IMqIBH/0
ほむら「え、本当にはくの?」

杏子「そりゃあ、くれるならはくだろ(ズルズルとズボンを脱ぐ)」

ほむら「………」

杏子「見るなよ」

ほむら「生えてるのね」

杏子「いんもー(あそこの毛をひっぱる)」

ほむら「やめなさい」

杏子「ちぇっ、サービスしてやったのに(ほむらのパンツをはく)」

ほむら「………」

杏子「うへっ、さすが脱ぎたて、生あったけぇな」

ほむら「………」

杏子「うん。体型は似たようなもんだし、キツくないな。サンキューほむら」

ほむら「………」

40: 2012/12/25(火) 21:08:48.61 ID:1IMqIBH/0
杏子「おい、なんだその『うわぁ本当にはいてるよコイツ』って顔は?」

ほむら「あなた、よく人のパンツをはけるわね」

杏子「何日もはいてたってわけじゃねぇだろ?」

ほむら「昨日洗ったばかりよ」

杏子「なら、アタシのパンツより綺麗じゃねぇか。アタシは、もらったもんははく主義だ」

ほむら「どんぐらい洗ってないのよ」

杏子「ええと、二週間ぐらいかな?」

ほむら「ホームレス少女。着ている服を全部、洗濯機に入れなさい」

杏子「ありがたいけど、アタシはこの寒いなか素っ裸でいろってことか?」

ほむら「服ぐらい貸してあげるわよ」

杏子「入るか?」

ほむら「体型は同じぐらいでしょ」

杏子「いや、胸のほう」

ほむら「体型は同じぐらいでしょっ!」

42: 2012/12/25(火) 21:12:44.27 ID:1IMqIBH/0
5分後

杏子「サイキューほむら。いやぁ、久しぶりのオニューの服だぜ」

ほむら「分かっていたとはいえ、ブラが入らなかったことに絶望したわ」

杏子「そっちはしゃーねぇじゃん。ほむら、ぺったんこだし」

ほむら「杏子、いますぐ死んで」

杏子「スカートスースーするぜ」

ほむら「学校いけば、嫌でもスカートを穿くことになるわよ」

杏子「ちらっ」

ほむら「見せないでいいから」

杏子「あはん」

ほむら「やるならもっと色気を出しなさい」

杏子「ほむらちゃんになら、い・い・よ・♪」

ほむら「私が妄想するまどかの真似をするのはやめなさい」

47: 2012/12/25(火) 21:16:13.74 ID:1IMqIBH/0
ほむら「ところで杏子、あなた外でなにを買ってきたわけ?」

杏子「袋、開けなかったのか?」

ほむら「悪いと思ったから」

杏子「ほむらって変なところで遠慮するよな。スーパーにいって、おかずを買ってきただけだよ」

ほむら「私へのプレゼントじゃなかったのね、とってもとっても残念だわ」

杏子「残念じゃなさそうに言うなよ。ほれ、チキン」

ほむら「あら、クリスマスらしいじゃない」

杏子「へへっ、半額になってたんだ」

ほむら「売れ残りね」

杏子「他にもジャーン、ケーキだぜ!」

ほむら「3割引のシールがでっかく貼ってあるのがむなしさを誘うわね」

49: 2012/12/25(火) 21:19:55.88 ID:1IMqIBH/0
杏子「へへっ、いっぱいあったから山ほどゲットだぜ。早速いっただきー」ムシャムシャ

ほむら「ねぇ、杏子」

杏子「なんだ?」ムシャムシャ

ほむら「あなた、お金持ってたの?」

杏子「持ってるわけないじゃん」ムシャムシャ

ほむら「それなら、どうやってお金を払ったのかしら?」

杏子「なんで払わなきゃいけねぇの?」ムシャムシャ

ほむら「…………」

杏子「…………」ムシャムシャ

ほむら「返してきなさい」

52: 2012/12/25(火) 21:23:39.46 ID:1IMqIBH/0
杏子「やだよ、もう食ってるし」ムシャムシャ

ほむら「犯罪者」

杏子「人聞き悪いな。店員にサービスしてやったらくれたんだ」ムシャムシャ

ほむら「どんな?」

杏子「うっふ~ん」ムシャムシャ

ほむら「そのうっふ~んのどこに色気があるっていうのよ」

杏子「あっは~ん、ほむらちゃんにならいいよ♪」ムシャムシャ

ほむら「口のなか汚いわね。まどかはそんなワイルドな食べ方はしないわ」

杏子「ワイルドだぜぇ」ムシャムシャ

ほむら「あなたも一応は今年の流行語を知っているのね」

杏子「チキンうめー、やっぱ米より肉だな」ムシャムシャ



56: 2012/12/25(火) 21:27:35.99 ID:1IMqIBH/0
ほむら「証拠を出しなさい」

杏子「ほれ、レシート」ムシャムシャ

ほむら「にせもの?」

杏子「よく見ろ、本物だ」ムシャムシャ

ほむら「本当ね、疑ってごめんなさい」

杏子「いいって、間違いは誰だってあるもんさ」ムシャムシャ

ほむら「まさか、杏子がお金を持っていただなんてびっくりよ。クリスマスプレゼントをちょうだい」

杏子「別にいいけどさ、うーんと、プレゼントするだけのお金が残っていたっけな?」ムシャムシャ

ほむら「………」

杏子「ひぃ、ふぅ、あんま残ってないぜ」ムシャムシャ

ほむら「ちょっとまって」

59: 2012/12/25(火) 21:31:25.09 ID:1IMqIBH/0
杏子「あん?」ムシャムシャ

ほむら「それなに?」

杏子「財布」ムシャムシャ

ほむら「それ、どうしたの?」

杏子「拾ったんだ」ムシャムシャ

ほむら「どこで?」

杏子「そこ」ムシャムシャ

ほむら「って、それ私の財布じゃないっ!」

62: 2012/12/25(火) 21:34:57.00 ID:1IMqIBH/0
杏子「えええええっ! ほむらの財布だったのかっ!」

ほむら「しらばっくれないでよ、私の家にあった財布なのに、どこの誰の財布だと思ってたのよっ!」

杏子「いや、だって、玄関のところにポイっと置いてあったんだぜ」

ほむら「出かける時に取るのが楽だから、そこにあったのよっ!」

杏子「いやぁ、聖母マリア様がアタシに財布を恵んでくれたと思ったぜ、はっはっはっ!」

ほむら「はっはっはっ、じゃないわよ。あーあ、こんなに使っちゃって、私の生活費をどうしてくれるのよっ!」

杏子「まぁまぁ、そうカッカすんな」

ほむら「だれのせいよっ!」

杏子「チキン食うかい?」

ほむら「いただくわよ! ぜんぶよこしなさいっ!」

66: 2012/12/25(火) 21:39:10.22 ID:1IMqIBH/0
杏子「あっ、こらっ、本当に全部食おうとするなよっ!」

ほむら「うっさいわね、私のお金なんだから、全部私のよっ!」ムシャムシャムシャムシャ

杏子「聖母マリアさまが、アタシにプレゼントしてくれたんだっ!」ムシャムシャ

ほむら「なにがマリアさまよっ! きのこで巨大化する髭の生やしたおっさん配管工じゃないっ!」ムシャムシャムシャムシャ

杏子「そりゃマリオだ!」ムシャムシャ

ほむら「この、盗人!」ムシャムシャ

杏子「胸なしっ!」ムシャムシャ

ほむら「わたしの胸は関係ないでしょ!」ムシャムシャ

杏子「アタシのチキンだって関係ねぇだろっ!」ムシャムシャ

ほむら「関係大ありよっ!」ムシャムシャ

68: 2012/12/25(火) 21:42:55.15 ID:1IMqIBH/0
10分後

杏子「うぷ……」

ほむら「食べ過ぎたわ」

杏子「よかったなほむら、これでおまえの胸もちょっとは大きくなるかも知れないぜ」

ほむら「ありえない期待を抱かせないでちょうだい」

杏子「ケーキもあるんだぜ」

ほむら「遠慮するわ。あなた、食べられるの?」

71: 2012/12/25(火) 21:46:52.01 ID:1IMqIBH/0
杏子「デザートは別腹っていうだろ」ムシャムシャ

ほむら「ほんとうに食べた。しかも手づかみで」

杏子「なんじゃこりゃ、クソ不味いケーキだな」ムシャムシャ

ほむら「そりゃ、スーパーのだし」

杏子「アタシってなんでも食える方なんだけどさ、これは食えたもんじゃねぇな。こんなのケーキじゃねぇ」ムシャムシャ

ほむら「マミの手作りケーキの味に、慣れちゃったんじゃない?」

杏子「あー、そんなのかもしれねぇ。なんも考えないで食ってたけど、マミのケーキって滅茶苦茶美味かったんだな」ムシャムシャ

ほむら「杏子って、マミに餌付けされてるわよね」

杏子「アタシは動物じゃねぇー」ムシャムシャ

ほむら「似たようなモンでしょ、ブーブー鳴いてなさい」

杏子「マドカァーっ!」

ほむら「私の真似のつもり?」

74: 2012/12/25(火) 21:50:33.65 ID:1IMqIBH/0
杏子「ごちそうさん。不味かったぜ」

ほむら「よく食べたわね」

杏子「まぁ、食いモンだし。ほむらの分も食べて良い?」

ほむら「後で食べるわよ」

杏子「そっか、不味いのにな」

ほむら「不味い不味いいいながら、残念そうにしないでよ」

杏子「へへっ、腹がふくれりゃなんでもいいのさ」

ほむら「はぁ、なんでこんなのしか来なかったのよ。とんだクリスマスパーティーだわ」

杏子「チキンたらふく食えたからいいじゃん」

ほむら「どこの誰かさんが、私のお金を盗んでね」

76: 2012/12/25(火) 21:54:11.00 ID:1IMqIBH/0
杏子「マミとさやかはどうしたんだ?」

ほむら「マミは、忙しいんだって」

杏子「アイツ友達いないじゃん」

ほむら「あなただって似たようなものでしょ」

杏子「ほむらだってな」

ほむら「私は、まどかがいればそれでいいのよ」

杏子「ったく、これだからヤンデレズは」

ほむら「誰がヤンデレよレズよ、まどかは大切な友達ってだけよ」

杏子「さやかは?」

ほむら「ただのバカ」

杏子「それには同意だが、アタシが聞いているのは、ほむら葬式会場に来なかった理由だよ」

ほむら「葬式じゃなくて、パーティー。さやかは上条恭介とデートしているわ」

79: 2012/12/25(火) 21:58:10.69 ID:1IMqIBH/0
杏子「デート? あの野郎と?」

ほむら「ええ」

杏子「上条って、ワカメって彼女いんじゃん」

ほむら「仁美よ。まあ、似たようなものだけど」

杏子「なのに、クリスマスに、さやかとデートしてんのか? 最低な奴だな」

ほむら「仁美はお嬢様だからね。クリスマスは社交界でいけなくなったそうよ」

杏子「お嬢様はめんどくせぇなぁ、んなのすっぽかして、彼氏とハメハメすりゃいいじゃん」

ほむら「んで、上条恭介は、仁美のためにクラシックコンサートのチケットを取っていた」

杏子「ふーん」

ほむら「まぁ、有名ヴァイオリストの来日コンサートだから、上条くんが聞きたかったようなんだけどね」

杏子「で、彼女の代わりに、さやかを連れて行ったってわけか」

ほむら「ええ」

81: 2012/12/25(火) 22:02:25.19 ID:1IMqIBH/0
杏子「さやかって、今もそいつのこと惚れてんだろ」

ほむら「未練はあるようね」

杏子「なのにそいつとクリスマスを過ごしている」

ほむら「そうなるわね」

杏子「………」

ほむら「………」

杏子「寝取るチャンスだな」

83: 2012/12/25(火) 22:06:03.02 ID:1IMqIBH/0
ほむら「さすがは杏子。その発想は私も浮かばなかったわ」

杏子「え? さやかはそのつもりでデートをオッケーしたんだろ」

ほむら「さやかの性格上、それはありえないわよ」

杏子「じゃあなぜ、他人の男とデートしてんだよ」

ほむら「好きな男に誘われて、断れなかったんでしょ」

杏子「断れよ」

ほむら「それは、さやかにいいなさい」

杏子「なんのためにデートするんだよ。自分を傷つけるだけじゃん。つーか、男が最低のクズ野郎だ」

ほむら「フォローしておくと上条恭介は、さやかが自分のことを好きなんて知らないの」

杏子「知らないっつーのもクズだろ。鈍感クズ野郎じゃん」

ほむら「否定はしないわ」

杏子「ったく、世話が焼けるぜ」スクッ

ほむら「どこにいくの?」

杏子「暇つぶしに行くんだよ」

85: 2012/12/25(火) 22:10:03.78 ID:1IMqIBH/0
コンサート会場の外

恭介「いやぁ、最高の演奏だったよ」

さやか「う、うん。とってもよかった、よ」

恭介「あの指使い。音色。あんなに激しくて、それで品格があって。やっぱり世界的ピアニストは違うな。僕もがんばんなくちゃ」

さやか「恭介も練習すれば今の人よりも凄い演奏できるって」

恭介「はは、追いつくのも大変なのに、超えるなんてもっと大変だ」

さやか「そんなことないよ、わたし、恭介のヴァイオリン好きだし。恭介の、あ、うん」

恭介「僕のなんだい?」

さやか「私は、恭介のヴァイオリンが一番だから」

恭介「ははは、おせじでも嬉しいよ」

さやか「あ、う、おせじというわけでも」

恭介「さやか、クリスマスなのに付き合わせてごめんな」

さやか「いいの、私はその、暇……してたし」

恭介「志筑さんが来てくれると良かったんだけどね」

さやか「うん、恭介の彼女だもん……ね」

89: 2012/12/25(火) 22:13:40.89 ID:1IMqIBH/0
隠れて尾行する杏子とほむら

杏子「おい、ほむら。あの野郎をぶっ殺していいか?」

ほむら「遺体を海に沈める仕事なら、私も手伝うわ」

杏子「見ていて苛々するわ。さやかのやつ、あの男に未練ありまくりじゃんか」

ほむら「つーか、誰の目からも、上条くんに惚れているって分かるわよね」

杏子「気付かぬは本人のみってか」

93: 2012/12/25(火) 22:18:15.13 ID:1IMqIBH/0
ほむら「杏子。どうするつもり?」

杏子「さーて、どうしよっかねぇ……」

ほむら「なにも考えてなかったわけ?」

杏子「あのクズのキンOマ潰して不能にしちまうか……」

ほむら「それは上条くんがかわいそうでしょ」

杏子「女心に気付かないクズなんて、それぐらいの代償が必要だろ」

仁美「そうですわ、女心のわからない上条くんは死刑です」

96: 2012/12/25(火) 22:22:45.54 ID:1IMqIBH/0
ほむら「………」

杏子「………」

仁美「ほむらさん、メリークリスマス」

ほむら「ひと…み?」

杏子「誰?」

仁美「上条くんの恋人の志筑仁美といいますわ」

杏子「さやかの幼なじみを寝取った女かよ」

仁美「残念ながら、私たちはまだ結ばれておりませんわ」

ほむら「さっさと聖夜を性夜にしてきなさい」

杏子「せいやーwww せいやーwwww」

ほむら「………」

仁美「………」

杏子「黙るなよっ!」

100: 2012/12/25(火) 22:27:04.53 ID:1IMqIBH/0
ほむら「それで、仁美はなぜ、隠れて二人のことを見ていたの?」

仁美「上条くんのために、社交界を抜けてきたのです。でも、コンサート会場には……」

ほむら「上条くんの隣にさやかがいました」

仁美「はい。浮気は許せないですわ」

ほむら「それで、どう上条くんをこらしめようかと尾行しながら考えていたわけね」

仁美「ご名答です」

102: 2012/12/25(火) 22:30:25.22 ID:1IMqIBH/0
ほむら「浮気ってほどでもないじゃない? 上条くんにとって、都合のいい幼なじみとしか思ってないようだし、さすがに夜の相手をしようともしないでしょ」

仁美「だからこそ、尚更です。さやかさんはあんなにラブラブとなっているのに、まったく気付いてないんですもの」

ほむら「さやかのあの姿を見て、さすがのあなたもかわいそうになったのね」

仁美「ええ。恋のライバル。勝利者でありながら、同情してしまいました」

ほむら「で、あなたはどうしたいわけよ? 上条くんを、さやかに譲る気?」

仁美「私の恋心は、そんなに軽いものじゃありません」

106: 2012/12/25(火) 22:34:15.42 ID:1IMqIBH/0
杏子「どうしていいかわからず、ウヨウヨしているときに、同じく尾行しているアタシらを見付けたってわけか」

仁美「ええ、ここで私が上条くんのところに行ったら、さやかさんを傷つけてしまいます」

ほむら「傷つかない恋愛なんて、恋愛じゃないわよ。それを乗り越えることで、女は強くなっていくのよ、きりっ」

杏子「恋したことねぇくせに、なにきどってんだ、おめぇ?」

仁美「今宵はクリスマス。上条くんと結ばれて最高に幸せになる私と同じく、さやかさんも幸せになってほしいですわ」

杏子「なら、3人ですればいいじゃん」

仁美「…………」

ほむら「…………」

仁美「それですわっ!」

ほむら「えええええええええっ!」

109: 2012/12/25(火) 22:38:22.20 ID:1IMqIBH/0
仁美「せっかくです、ほむらさんも杏子さんも一緒に、5Pしましょう!」

ほむら「いやいやいやいや!」

杏子「やだよ、アタシ。あんな男興味ねぇし」

仁美「では、早速、行ってきますわっ!」

タッタッタッタ!

仁美「さやかさんっ!」ダキッ

さやか「えっ、あっ、なにっ、仁美っ! なんでわたし、抱きつかれてんのっ!」

恭介「志筑さん、どうしてここに?」

仁美「上条くん。さやかさんは、上条くんを慕っておられますわ」

恭介「え?」

さやか「ちょっと、仁美っ、なにいってんのっ!」

仁美「ですので、今宵は3人で性夜をしましょう!」

恭介&さやか「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーっ!」

111: 2012/12/25(火) 22:42:16.16 ID:1IMqIBH/0
杏子「なぁ、ほむら」

ほむら「なにかしら杏子」

杏子「あのお嬢様、すっげーズレてないか?」

ほむら「ズレてるからお嬢様なのよ」

杏子「それもそうか」

ほむら「でも、これで良かったのかしら?」

杏子「まぁいいんじゃない、どっちにしろ寝取れるんだし」

ほむら「寝取られるともいうわね」

杏子「まあ、クリスマスだしな」

ほむら「クリスマスだもんね」

杏子「よしとしよう」

ほむら「よしとしましょう」

杏子&ほむら「メリークリスマス」

114: 2012/12/25(火) 22:46:10.42 ID:1IMqIBH/0
ほむら「さてと、負け組の私たちはどうしましょう?」

杏子「アタシを、負け組の仲間にすんなよ」

ほむら「負け組でしょ、ホームレスあんこ」

杏子「あんこいうな」

ほむら「はぁ、なんで杏子と寂しいクリスマスを過ごしているのかしら」

杏子「アタシじゃ不服なのかよ」

ほむら「せめて、マミが来てくれたら、手作りのケーキが食べられたのに」

杏子「手ぶらで悪かったな」

ほむら「人の財布を盗むし」

杏子「あれは拾ったんだ」

ほむら「まどかが来てくれたら、どんだけ良かったことか」

116: 2012/12/25(火) 22:50:09.53 ID:1IMqIBH/0
杏子「ならアタシがまどかの代わりやってやるよ」

ほむら「あなたにまどかの代わりは務まらない」

杏子「私ね、ほむらちゃんのこと好きなの。ほむらちゃんならいいよ///」

ほむら「あなた、段々と私のまどか妄想バージョンの真似するの上手くなってきたわね」

杏子「ちらっ」

ほむら「汚いパンツを見せないで」

杏子「ほむらのパンツじゃん」

ほむら「染みつけないでね」

杏子「ちょっと漏らした」

ほむら「なんでこんなのとクリスマスしてんのよ。まどかが恋しい……」

まどか「ほむらちゃーーん」ブンブン

ほむら「向こうから、まどかの幻覚が見えてきたわ。ふふっ、私ったら病気ね」

杏子「いや、まどかだし」

118: 2012/12/25(火) 22:53:39.59 ID:1IMqIBH/0
まどか「ほむらちゃん、メリークリスマス。杏子ちゃんと一緒にいたんだね」

杏子「あのね、私、ほむらちゃんのこと好きなの。ほむらちゃんならいいよ///」

まどか「え? なに?」

杏子「ちらっ」

まどか「杏子ちゃんがスカートって珍しいね」

杏子「………」

まどか「どうしたの?」

杏子「なぁ、ほむら」

ほむら「なにかしら?」

杏子「ボケをスルーされるのってむなしいな」

ほむら「そうね」

まどか「えっ、えっ?」

120: 2012/12/25(火) 22:57:29.20 ID:1IMqIBH/0
ほむら「なんでもないわ。私たちは私たちで楽しんでいたってこと」

まどか「よかった。ほむらちゃん一人なんじゃないかって心配してたの」

杏子「アタシが来なきゃ、一人ぼっちは寂しいもんなクリスマスになってたな」

まどか「杏子ちゃん、ありがとうっ!」

杏子「いいって、おかわり自由の白いご飯に、半額のチキンに、3割引のクソ不味いケーキを腹一杯食べれたしな」

ほむら「金返せ」

杏子「拾ったサイフはあたしのもんだ」

まどか「あはは、楽しそうでよかったよ」

121: 2012/12/25(火) 23:01:21.73 ID:1IMqIBH/0
ほむら「まどかは、彼氏とのデートはいいの?」

まどか「あ、うん。デートというか、家族とディナーショーなんだけど。こんな時間だし、タクヤはもう寝ちゃった」

ほむら「タクヤくんは?」

まどか「パパの背中でスヤスヤしてるよ」

ほむら「ご両親いるのね」

まどか「あ、うん。そうだ、待たせてるんだった」

ほむら「じゃあ、早くいかなきゃね」

まどか「えっと、あの、あのね、その、ほむらちゃん」

ほむら「なに?」

124: 2012/12/25(火) 23:05:24.31 ID:1IMqIBH/0
まどか「ええと、寒そうな格好してるね!」

ほむら「そんなことないけれど……」

まどか「ううん、寒そうだよ。だから、これ……」

自分のマフラーを外す

ほむら「え?」

ほむらの首にかける

ほむら「…あ」

まどか「うん、よかった。似合っているよ、ほむらちゃん」

ほむら「ええと、これは?」

まどか「私の手編みなんだ。ほむらちゃんにあげるね」

ほむら「あ、ありがとう」

まどか「えへへっ、んじゃあね、ほむららゃん、メリークリスマス!」

ほむら「メリークリスマス」

125: 2012/12/25(火) 23:09:29.14 ID:1IMqIBH/0
杏子「良かったな、勝ち組」

ほむら「え?」

杏子「首だよ、首。そのマフラーのことだ」

ほむら「いや、これは、私が寒そうにしていたから……」

杏子「バーカ。なんで寒そうだからって、自分の手編みマフラーを人にやるんだよ」

ほむら「まどかは優しいから」

杏子「おまえ、さっきの上条恭介並に鈍感だな」

ほむら「あんな奴と一緒にしないで」

杏子「なら気付け。まどかは、おまえのためにそのマフラーを編んだんだ。クリスマスプレゼントとしてな」

ほむら「……あ」

杏子「で、ちゃんと渡すのは恥ずかしいから、寒そうだって口実でおまえの首にかけたんだろ」

ほむら「そう解釈していいのかしら?」

杏子「他の解釈なんてできないだろ。素直に喜べよ」

127: 2012/12/25(火) 23:13:00.76 ID:1IMqIBH/0
ほむら「杏子」

杏子「なんだよ?」

ほむら「こんなときどう喜んでいいか分からない」

杏子「バカだろおまえ」

ほむら「しょうがないでしょ、こんなサプライズ……あ、ヤバい……///」

杏子「あはははははは、ほむら、顔が真っ赤っかじゃん!」

ほむら「う、うるさいわね!///」

杏子「良く見ろよ。へったくそなマフラーじゃないか」

ほむら「まどかに下手なのなんてないわっ!」

杏子「バーカ。手芸したことないまどかが、おまえのために一生懸命に作った証拠だろ。時間をかけて、ほむらが喜ぶ顔を想像して編んだんだろうぜ。そんだけの、愛情が入っているってわけだ」

ほむら「あなた、私にどんな顔させる気よ///」

杏子「あははははははは、気持ち悪い顔してんなっ!」

ほむら「ああ、もうだめ、私でも自分が気持ち悪い///」

129: 2012/12/25(火) 23:17:08.00 ID:1IMqIBH/0
ほむら「でも、どうしよう」

杏子「あん?」

ほむら「私、まどかにプレゼント用意してない」

杏子「バーカ。別にモノをやることはねぇだろ」

ほむら「体をあげるっ!」

杏子「そうじゃねぇよ。毎日そのマフラーつけていたら、プレゼントしてよかったってまどかは喜んでくれるさ」

ほむら「そうかしら?」

杏子「そうだ。喜んでくれるのが一番のプレゼントなんだ」

ほむら「夏になっても付けていたいわ」

杏子「その気持ちがあれば充分さ。まどかは喜んでくれるよ」

ほむら「うん」

杏子「ったく、急に可愛くなりやがって」

131: 2012/12/25(火) 23:20:31.93 ID:1IMqIBH/0
ほむら「……でも、やっぱり」

杏子「なんだよ?」

ほむら「まどかにプレゼントしたい」

杏子「ならすればいいじゃん。こういうのは気持ちの……」

ほむら「杏子?」

杏子「クッ!」

ほむら「どうしたの?」

杏子「わからねぇのか?」

ほむら「魔女?」

杏子「他になにがあるってんだ」

ほむら「まったく、こんな時に」

杏子「魔女は年中無休だからな」

ほむら「コンビニでアルバイトすればいいのにね」

杏子「倒せば、からあげ一個プレゼントなんてサービスしてほしいぜ」

133: 2012/12/25(火) 23:25:01.57 ID:1IMqIBH/0
魔女結界

杏子「さてと、魔女退治は幸せいっぱいほむらちゃんがやってくれよな」

ほむら「構わないわよ」

杏子「で、クリスマスプレゼントにグリーフシードをおくれ」

ほむら「サイフの金返せ」

杏子「なーんのことかなー」

ほむら「しらばっくれないでよ。ほんと杏子ったら……」

杏子「可愛いんだからって、続けるんじゃねぇよな」

ほむら「先客がいるわ」

杏子「え?」

マミ「ティロ・フィナーレっ!」

ドドーンッ!

134: 2012/12/25(火) 23:28:52.53 ID:1IMqIBH/0
杏子「魔女は、あっけなく倒されましたとさ」

ほむら「魔女結界に入り損ね」

杏子「まあ、魔女の美術館に入ったと思えばいいさ」

ほむら「たしかに、景色だけは中々のものよね」

杏子「戦っている時は、見ている余裕なんてないけどな」

ほむら「魔女を身動きとれなくさせて、入場料500円ぐらいで商売したいわ」

マミ「お二人さん。こんなところでお茶会かしら?」

ほむら「マミ。紅茶とケーキをプリーズ」

杏子「アタシ、シュークリーム」

マミ「あいにく、材料を切らしているわ」

ほむら「役に立たないメイドね」

マミ「申し訳ありません、ご主人さま」

杏子「ケーキのないマミなんて、胸しか存在価値ないじゃないか」

マミ「佐倉さん、ティロ・フィナーレされたい?」

杏子「冗談だってば」

136: 2012/12/25(火) 23:32:28.08 ID:1IMqIBH/0
マミ「ふふっ、おふたりともメリークリスマス」

ほむら「あなた、こんなときでも魔女退治してたわけ?」

マミ「こんなときだからよ」

杏子「一人で寂しいからって、魔女とパーティーしてたのか? アタシたちの所にくればいいのに」

ほむら「そうよ。マミなら、ケーキもご馳走も用意してくれたから大歓迎だったのに」

マミ「クリスマスは、魔女にとっても騒がしいの。いつも以上に数が多いから大変だわ」

杏子「なら、呼んでくれよ。アタシも手伝ったのにさ」

マミ「だってクリスマスでしょ? こんなときぐらいは魔法少女なのを忘れて、楽しんで欲しかったの」

ほむら「で、あなたは一人で魔女退治してたわけね」

マミ「ふふっ、格好いいでしょ」

杏子「寂しいだけだぜ」

マミ「あら、佐倉さん、いつもと服が違うわね」

138: 2012/12/25(火) 23:36:08.98 ID:1IMqIBH/0
杏子「まあ、ほむらのだしな」

マミ「暁美さんの?」

ほむら「汚かったから、洗濯してるのよ」

マミ「それはそれは、暁美さんごめんなさいね」

ほむら「ほんとよ、洗濯代出して欲しいわ」

杏子「なんで、アタシの保護者はマミみたいになってんだよ」

マミ「佐倉さん、その格好じゃ寒いでしょ?」

杏子「え?」

マミ「はい、両手を挙げて」

杏子「え、なに?」

マミ「いいから」

杏子「な、なんだよ、暗くてみえない」

マミ「暴れないで、着せられないわ」

140: 2012/12/25(火) 23:39:30.03 ID:1IMqIBH/0
杏子「ぷうっ」

マミ「はい。こんばんは」

杏子「これは?」

マミ「セーターよ。良かった、ちゃんとサイズが合っているわね」

杏子「えーと、これ、なに?」

マミ「クリスマスプレゼント」

杏子「プレゼントっ!」

マミ「佐倉さん、着る服がないでしょ。だから作ってみたの」

杏子「え? え? えええっ?」

マミ「暁美さんのほうは、上手くいったようね(パチリとウィンク)」

ほむら「仕掛け人はあなただったのね」

マミ「ふふ、なんのことかしら。お二人とも、楽しいクリスマスを過ごしてね」

142: 2012/12/25(火) 23:43:01.70 ID:1IMqIBH/0


杏子「………」

ほむら「杏子」

杏子「………」

ほむら「ちょっと杏子ったらっ!」

杏子「………」

ほむら「きょーーーーこーーーっ!」

杏子「うわあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーっ!」

ほむら「きゃあ!」

杏子「なんだ! これはなんだ! アタシはなにを着てるんだあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーっ!」

ほむら「マミの手編みのセーターよ。着心地はどう?」

杏子「あったけぇよっ!」

ほむら「良かったわね」

145: 2012/12/25(火) 23:46:33.39 ID:1IMqIBH/0
杏子「なんだよこれ、なぁほむら、これはどういうことなんだ!」

ほむら「あなた、自分の口で言ったことと同じことを、私に言わせたいわけ?」

杏子「やっぱり、そうなんだな」

ほむら「ええ、まどかの手編みのマフラーの先生は、マミだったってわけね」

杏子「で、あたしには、セーターだったと……」

ほむら「来年のまどかのプレゼント。期待できそうね」

杏子「うおっ! やべえっ! あたしの顔がどうにかなりそうだっ!///」

ほむら「あなた、私と同じ反応してるじゃない」

杏子「くそっ! なんだこれはっ! これがクリスマスなのかーっ! アタシの顔きめぇぜ! サンタクロースのバカヤローっ!///」

ほむら「杏子も、勝ち組だったってわけね」

149: 2012/12/25(火) 23:50:01.71 ID:1IMqIBH/0
杏子「なぁ、ほむら」

ほむら「分かっているわよ。まだ、そう遠くいってないでしょうし、早くいきなさい」

杏子「ああ、今日はあんたといるつもりだったけどすまねぇ」

ほむら「気にすることないわ。私もなんだかんだで楽しかったし」

杏子「アタシもだ。ほむらとパーティーできて楽しかった」

ほむら「じゃあ、お金返しなさい」

杏子「ツケにしといてくれ」

ほむら「返す気もないくせに」

杏子「へへっ、じゃあな、ほむら。またくるぜ」

ほむら「後で、マミとの初体験はどうだったか話して頂戴ね」

杏子「バーカ。マミと一緒に魔女退治するだけだ」

151: 2012/12/25(火) 23:53:22.51 ID:1IMqIBH/0
杏子が去った後

ほむら「まったく、いい笑顔するんだから」

ほむら「なんだか、これから毎日のように杏子が来そうね」

ほむら「ふふっ、それはそれで悪くないかも。お金は返してほしいけど」

ほむら「………」

ほむら「まどかのマフラー」

ほむら「暖かいわ」

ほむら「いい気持ち…いいクリスマスだわ」

ほむら「……これなら、もう、大丈夫よね。嘘をつくこともないもの」

154: 2012/12/25(火) 23:56:52.62 ID:1IMqIBH/0
ほむら携帯電話を取り出す
プルルルル、プルルルル

ほむら「あ、お母さん。うん、私」

ほむら「ごめんね、連絡遅くなっちゃって。うちでクリスマスパーティー開いてたんだ」

ほむら「うん、友達。大丈夫、ちゃんともてなしできたよ」

ほむら「チキンを食べすぎて、ケーキは食べれなくなっちゃったけどね」

ほむら「あと、お金をちょっと使っちゃったかな」

ほむら「え? いいの? 悪いよ。でも、助かるかな。ありがとう」

ほむら「それでね、友達が、マフラーをプレゼントしてくれたの。うん、手作りの。すっごく嬉しくて」

ほむら「やっぱりお返ししたほうがいいよね。プレゼントなにがいいと思う?」

ほむら「えー、わたしに作れるかな?」

ほむら「うーん、難しいけど、がんばってみるね」

ほむら「うん、大丈夫だよ。わたし一人じゃないもの。友達、できたし、寂しくないよ」

ほむら「うん、だから安心してね。お母さんの娘の、暁美ほむらはがんばってるよ」

ほむら「メリークリスマス」

おしまい

157: 2012/12/25(火) 23:58:04.86

引用元: ほむら「クリスマスね」モグモグ 杏子「そうだな」モグモグ