1: 2009/04/09(木) 23:05:14.53 ID:x7duWbrE0
天使「やってしまった・・・」

天使「どうしよう・・・・」

天使「・・・・」

天使「洒落にならないよなこれ・・・・」

天使「うむむ・・・・」

4: 2009/04/09(木) 23:06:39.74 ID:x7duWbrE0
天使「ブツブツ・・・」

天使B「・・・おい、さっきから隣で何呟いてんだ」

天使「え? 俺なんか言ってた? 」

天使B「ブツブツブツブツ言ってたぞ」

天使「悪い、なんでもない」

天使B「ならいいが」

5: 2009/04/09(木) 23:07:31.42 ID:x7duWbrE0
天使「ソワソワ・・・・ソワソワ・・・」

天使B「・・・おい、うるさいんだけど」

天使「え?また俺小言言ってた?」

天使B「いや、今度はソワソワしてた」

天使「・・・そうか」

天使「悪い、本当になんでもななない」

天使B「嘘つけ、今度は言葉遣いまでおかしくなったぞ」

天使「・・・・」

6: 2009/04/09(木) 23:09:19.90 ID:x7duWbrE0
天使B「一体何があったんだよ」

天使「いやぁ・・・それは・・・・」

天使B「大丈夫だって、他の奴には言わないから」

天使「でも・・・・」

天使B「話せば少しは落ち着くだろうよ」

天使B「ほら、今度は貧乏ゆすりしてるぞ」

天使「あ・・・・」

7: 2009/04/09(木) 23:10:38.45 ID:x7duWbrE0
天使B「もしかしてあれか?好きな子が出来たとか」

天使「だったらいいんだけどね・・・」

天使B「じゃああれだ、人間関係とか」

天使「それならまだマシなんだけどね・・・」

天使B「じゃあ・・・職務に不満があるとか・・・」

天使「全然無い・・・」

天使B「・・・・」

天使「・・・・」

10: 2009/04/09(木) 23:12:21.82 ID:x7duWbrE0
天使「でも、職務ってのは少し近いかも」

天使B「!!」

天使B「分かった!昇進願望が芽生えたんだろ!」

天使「いやまったく・・・」

天使B「・・・・・」

天使B「・・・降参だ、教えてくりゃり」

天使「えぇ~・・・・」

天使「・・・・・」

11: 2009/04/09(木) 23:13:56.21 ID:x7duWbrE0
天使「・・・・・」

天使「・・・分かった。話すよ」

天使B「おお、やっとか」

天使「でも誰にも言わないでくれ・・・」

天使B「任せな、俺は天国界一口が固いからな」

天使「・・・ノリが軽く見えるけど、まぁいいか」





天使「実はさ・・・・」


13: 2009/04/09(木) 23:15:24.68 ID:x7duWbrE0
天使「さっきさ・・・・」

天使B「ゴクリ」










天使「殺す人間間違えちゃったんだよね・・・・」

14: 2009/04/09(木) 23:17:19.52 ID:x7duWbrE0


天使「・・・そんなに驚いてないね」

天使B「バカ、驚きすぎて放心状態なんだよ今の俺は」

天使「そうなのか」

天使「いや、普通そうだよね・・・」

天使B「当たり前だろ・・・洒落にならんぞそのミスは」

天使「うん・・・俺もそう思ってた」


天使B「よし、神様に報告してくる」

天使「え、ちょ、待って、お願い」

15: 2009/04/09(木) 23:19:05.16 ID:x7duWbrE0
天使B「離せえええええええ」

天使「マジお願い、踏み止まって、それだけは勘弁って!」

天使B「・・・・・」

天使B「・・・分かった、とりあえず一旦落ち着こう」

天使B「はい深呼吸、ふぅ~はぁ~」

天使「ふぅ~はぁ~」

天使B「よし、言ってくるわ」

天使「待ってえええええええ」

19: 2009/04/09(木) 23:21:26.13 ID:x7duWbrE0
天使B「まさかお前・・・・」

天使B「無かったことにする気だったんじゃ・・・・」

天使「・・・ギクッ」

天使B「・・・・・」

天使「・・・・・」


天使B「よし、言ってく

天使「お願いだからそれだけはああああああ」

20: 2009/04/09(木) 23:22:42.98 ID:x7duWbrE0
天使B「でも実際問題このままじゃまずいぞ」

天使B「殺す人間を間違えたという事は、管理局のデータに不一致が生じるってことだ」

天使B「調べられたらお前の管轄だってすぐばれるぞ」

天使「あ、それは大丈夫。書類にはしっかり嘘書いといたから」

天使B「なんだ、なら良かった」







天使B「って、てめえ」

21: 2009/04/09(木) 23:23:41.82 ID:x7duWbrE0
天使B「・・・ちなみに詳細はどうなってるんだ」

天使「!!まさか協力してくれるの!?」

天使B「するわけねーだろ!」

天使「ですよね・・・・」

天使B「ただ、同郷のよしみだから黙っててやるよ」

天使「おお、さすが」

22: 2009/04/09(木) 23:24:54.85 ID:x7duWbrE0
天使B「なるほど・・・・」

天使B「つまり、本当は姉が死ぬはずだったと」

天使「・・・姉が登校時、交通事故に遭って死ぬ予定だったんだけど」

天使B「その姉のスペックデータに妹の詳細を書いてしまった。」

天使「・・・そして妹が身代わりになってしまった」

天使B「・・・・・」

天使B「ちなみに死んだのは何分前だ?」

天使「こっちに報告が届いたのは30分前位だから多分そんぐらい」


天使B「・・・じゃあ今頃、幽体として彷徨っている頃だな」

天使B「本来死ぬはずの人間じゃないんだから、お迎えもないだろうし」

天使「あ・・・・・」

24: 2009/04/09(木) 23:28:04.84 ID:x7duWbrE0
使B「下手したらその子一生人間界を彷徨うことになるぞ」

天使「!!!」

天使「どうしよう・・・・」

天使B「・・・まぁでもお前にとっては好都合だけどな」

天使「え?」

天使B「だって一生人間界を彷徨っててもらえれば、こっちに来る事もばれる事も無いんだし」


天使「・・・・・」

天使「そ、それはそうだけど・・・・・」

25: 2009/04/09(木) 23:29:38.26 ID:x7duWbrE0
天使B「ただ、その妹さんは一生1人で彷徨うけどな」

天使B「おまけに幽体だから普通の人間には見えないし」

天使「・・・・・」

天使B「・・・・・」

天使B「まぁあとはお前の良心と責任感に任せるよ」




天使「・・・・・」

27: 2009/04/09(木) 23:34:08.19 ID:x7duWbrE0
天使「そんなこと言われても・・・・・」

天使「確かに悪いのは俺だけど・・・・・」

天使「責任を取らなきゃだろうけど・・・・」

天使「・・・・・」










天使「ああもう!分かったよ!」

天使「行ってやるよ!」

29: 2009/04/09(木) 23:37:21.09 ID:x7duWbrE0
朝 8:30

妹「おかしいなぁ・・・・」


今日は朝からとてもおかしいです

おかしいことは多々あるんですが

とりあえず一番気になることがあって

それは









妹「・・・浮いてるよね、私の体」

30: 2009/04/09(木) 23:40:10.16 ID:x7duWbrE0

そりゃぁ昔に、ジャンプして「はい数秒浮いた~」っとか冗談で言った事はあります

でも今は確実にそういうのとは違うのです

もう常に浮いてるっていうか、まるで動く床に乗ってるような

一言で言えばフワフワしてるんです、私の体が。







妹「なんなんだろう・・・一体・・・・」


32: 2009/04/09(木) 23:42:36.80 ID:x7duWbrE0
他にもおかしいことはたくさんあって


朝、家を出た後からの記憶が無いし

持ってたはずの鞄はどっかにいっちゃうし

家の前でいつも挨拶してくれたおじいちゃんには無視されるし。(まぁこれは機嫌悪かっただけかも )

心なしか体が薄く見えるし




妹「私、疲れてるのかな・・・・」

妹「でも最近夜更かしはしてないし・・・・」

33: 2009/04/09(木) 23:45:46.23 ID:x7duWbrE0
ああ、今日は何か不思議な感じです


妹「でもどうしよう・・・鞄が無いと学校に行けないよ・・・」

妹「友達との待ち合わせにももう間に合わないし・・・ってああ」


ふと私は、先のガードレールの下に茶色めの鞄があるのを見つけました

あれは恐らく・・・いや、100パー近くの確率で私のじゃないでしょうか

だってあんなにストラップが・・・ゲフンゲフン


妹「良かったぁ・・・多分これ私のだ」

妹「でもなんでこんなところに・・・まぁいっか」


そうして私は鞄を手に取りました

いや、取ろうとしました






妹「・・・・・・・・あれ?」

34: 2009/04/09(木) 23:47:57.85 ID:x7duWbrE0

スルッ


妹「あれ・・・あれれ・・・・」


スルルっ、スルルッ


妹「あれれ・・・あれれれれれ」


36: 2009/04/09(木) 23:50:56.66 ID:x7duWbrE0
妹「なんで・・・・・」


妹「・・・・なんですり抜けるの?」



妹「なんで・・・なんで鞄が持てないの?」

妹「なんで手がすり抜けるの?」

妹「これじゃまるで私・・・幽霊みたいな・・・・」




妹「・・・・・・」

妹「・・・嘘でしょ?」

37: 2009/04/09(木) 23:54:10.67 ID:x7duWbrE0

人間界に着いて約20分捜索の旅

恐らく俺はついに目的の人物を見つけた


とある家の前で泣きじゃくる女の子

その姿はどこか薄らで、少し浮いていた


あの家は例の姉妹の家

そして家の前で泣いている女の子は多分






俺が殺した妹さん

39: 2009/04/09(木) 23:56:02.24 ID:x7duWbrE0
天使「あ・・・あの・・・・・」

妹「ひっぐ・・・うぇっぐ・・・・」

天使「すいません・・・・その・・・・」

妹「ひゅぐ・・・うぐ・・・・」

天使「あのう!!!すいません!!!!」

妹「ひゃあ!?」

妹「びっくりさせないで下さいいきなり!!」

天使「あ・・・ご・・・ごめんなさい・・・・」

40: 2009/04/09(木) 23:59:46.99 ID:x7duWbrE0
妹「・・・・ってあれ?」

妹「・・・あれれれ」

天使「?」

妹「・・・・・」

妹「あなたも・・・浮いてる・・・?」

妹「それに・・・私の言葉が届いてる・・・?」


天使「あー・・・それはそのー・・・」

41: 2009/04/10(金) 00:02:16.32 ID:ijLDA/T10
突然、妹さんが俺の手を握ってきた

妹「よがっだぁぁあああ!話せる人がいだああああ」

天使「落ち着いて!落ち着いて!」

妹「だっでぇ!だって周りの人みんな私の言葉聞こえてないみたいだし、物にも触れないし、体は浮いてるしでえええええ!!」

天使「分かった、分かったから!」

妹「さびしくてさびしくて・・・・・・」

妹「うわあああああああんn」


天使(うああぁ・・・みるみる罪悪感が広がっていく・・・・)

43: 2009/04/10(金) 00:07:55.36 ID:ijLDA/T10
妹「すいません、取り乱して」

天使「いや全然気にしてないですよ」

妹「ところであなたは?」

天使「ああ・・・・えっと・・・」

妹「・・・・・」

妹「普通の方ではないですよね・・・」

天使「すいません、残念ながら」

妹「ですよね・・・」


天使(・・・どうやって切り出そう)

44: 2009/04/10(金) 00:11:47.45 ID:ijLDA/T10
天使「えっと・・・」

天使「つまりですね・・・」

天使「その・・・」

妹「もしかして」

妹「何か知ってらっしゃるとか・・・?」

天使「まぁ知っているといえば知ってるし知らないといえば知らないしっていうか・・・」

妹「どっちですか!!」

天使「!・・・・す、すいません!」

46: 2009/04/10(金) 00:17:29.69 ID:ijLDA/T10

人は死んだらどうなるのか

A、幽体というものになるらしい

なった後はどうなるのか

A、本来なら天使と呼ばれる人が迎えにきて天国まで案内してくれる・・・らしい

Q、じゃあ天使さんは私をお迎えに来たのですか?

少し・・・違うんです・・・・

47: 2009/04/10(金) 00:21:20.04 ID:ijLDA/T10
妹「・・・つまり私は死んじゃった、って事ですよね」

天使「そうなっちゃいますね・・・」

妹「ちなみに私の死んだ理由って・・・」

天使「家の前で交通事故です」

妹「そうなんですか・・・」


妹「誰かに殺された、とかじゃないだけまだマシ・・・なのかな・・・」






最後の一言が、俺の心に深く突き刺さった

49: 2009/04/10(金) 00:26:48.23 ID:ijLDA/T10
妹「じゃあ早くもう行きましょう!」

天使「え?」

妹「確かに死んじゃった事はとても悲しいことだし」

妹「ってか正直今でも悲しいしつらいし不安だけれど」

妹「でも死んじゃった人は戻らないってよく言いますし!」

妹「あんだけ泣いたら吹っ切れました!」




俺には見れない、彼女の顔なんて

でも、言わなきゃならない事がある

51: 2009/04/10(金) 00:31:12.71 ID:ijLDA/T10

人は常に責任を背負う生物だ

そんな言葉をよく聞かされた

俺は人間じゃなくて天使なんだけど

何故か多種の生物の話とは思えなくて

現に天使の俺がそんな状況に追い込まれていて








天使「・・・実は」

天使「実は、俺がここに来たのは別の理由からなんです」

52: 2009/04/10(金) 00:34:01.17 ID:ijLDA/T10
妹「はい?」


天使「だから・・・実は・・・俺は・・・」


天使「あなたをお迎えに来た訳ではないんです」


妹「え?」


天使「もうはっきり言います」









天使「あなたを殺したのは俺なんです」

53: 2009/04/10(金) 00:38:19.50 ID:ijLDA/T10

俺は喋った

とにかく喋った

妹と姉を間違えて殺してしまったんです

俺はまくしたてた

責任の重さを改めて実感した

そして

話し終えた後の妹さんの一言に

俺は僅かばかり救われた








妹「私・・・このままでいいです」

54: 2009/04/10(金) 00:42:47.53 ID:ijLDA/T10
わたくし妹は、家の前で交通事故にあって死にました

少し変わった気弱な自称天使さんに、そう教えてもらいました


そして死後の世界について少しだけ教わりました


そして・・・・

そしてそして・・・・・・・・

こんな事も告げられました









天使「本当は妹さんじゃなくてお姉さんの方が死ぬはずだったんだ」

55: 2009/04/10(金) 00:45:48.12 ID:ijLDA/T10
妹「私じゃなくて・・・・お姉ちゃんが・・・?」

天使「そうなんです、俺の言い訳もつかないミスのせいで」

妹「じゃあつまり私がお姉ちゃんの身代わりに・・・?」

天使「本当にごめんなさい」

妹「そうなんですか・・・・」

天使「でも・・・でも・・・」

天使「俺はしっかり責任を取ります」

妹「え?」

56: 2009/04/10(金) 00:52:18.45 ID:ijLDA/T10

死んだ人間は天国界に送られ、天国界に長く住む人間はいずれ人間界に新しい生命として還元される

この流れは揺るぎない絶対法則。変則する事も破戒されることもない

ただ、この流れの一部を任されている生物がいる

それが、我ら天使達の上の者、神様。



天使「俺達が社員なら神様は社長」

天使「俺達社員と違い、少しばかり世間を動かす力を持っている」

天使「つまり神様の力を借りれば」

天使「幽体を元に戻すことも不可能ではない・・・はず」

57: 2009/04/10(金) 00:57:48.06 ID:ijLDA/T10
天使「つまり、神様の力を借りれば、妹さんは生き返れるかもしれない」

妹「私が・・・?」

天使「そう、そして俺が神様にその事を頼んでみる」

妹「そうしたら・・・・私は・・・私は・・・」

天使「元に戻れる」

天使「体も浮かないし、人とも喋れるし、鞄もしっかり持って登校できる」

妹「!!」

妹「元に・・・戻れる・・・!!」


天使「ただし」

58: 2009/04/10(金) 01:02:32.05 ID:ijLDA/T10
天使「ただし、条件が一つ」

妹「条件・・・ですか?」

天使「君の代わりに犠牲になる人が必要になる」

妹「犠牲・・・ですか・・・?」

天使「神様が変えられるのはあくまで流れ。量を変えることは出来ない」


天使「簡単に言えば誰かが君の身代わりになる」

妹「今度は私が身代わりにする・・・のですか・・・」

天使「そう、そして」

61: 2009/04/10(金) 01:09:19.19 ID:ijLDA/T10
天使「その身代わりになるのは、多分本来死ぬはずだった・・・・」


天使「君のお姉さん」

63: 2009/04/10(金) 01:18:19.57 ID:ijLDA/T10
ここまでを俺はひたすら喋った

正直言ってることが支離滅裂だと自分でも思うが

肝心な部分は分かっていただけただろう

現に妹さんは俯いて考え事をしている



肝心なのはこの事だけ

姉か妹どちらかしか生きられない
そして俺はその選択を妹さんに任せている






そして妹さんは、こう決心した






「私・・・このままでいいです」

65: 2009/04/10(金) 01:30:00.23 ID:ijLDA/T10
妹「確かに私は死にたくないです・・・もう死んでますけど」

妹「でもだからといって代わりにお姉ちゃんが死ぬなんてダメです!」

天使「ダメ・・・?」

妹「それに、その神様とやらって社長に例えられる位の人なんなら」

妹「説得するのも大変なんじゃないですか?」

天使「・・・・・」

天使「まぁ、生きて帰れるかどうか分からない位難易度は高いが」

妹「だったらなおさらです!そんな確率の低い賭けする位ならしない方がいいです!」

天使「でも・・・」

妹「もう私は決心しました」


妹「わたくし妹は、たった今人生を終えました」

66: 2009/04/10(金) 01:38:49.38 ID:ijLDA/T10

結局その後、妹さんの決心は大事な事だということで保留にしておいた

また来るまでの数日間のうちは妹さんには適当にうろついていてもらい

その間に決心をつけておいてほしいと伝えた

と言っても正直俺は決意を固める結果にしかなりえないと思ったが

数日間という余白を取ったのは一応というか、少し俺が休みたかっただけっていうか


天使「最低だよ俺・・・・」

天使「あんな酷な選択させるなんて・・・」


68: 2009/04/10(金) 01:44:09.10 ID:ijLDA/T10
数日間という期間を取った理由は何も休みたかっただけじゃない

そこまで俺は腐っていないと信じたい


この数日間はいわば最後のチャンス

彼女らを救うことは出来なくても、何かしらは果たしてやりたい

そう思う俺の僅かばかりの意志


天使「何かはしてやりたい・・・」

天使「何かは」



俺は天国界に戻ることにした



70: 2009/04/10(金) 01:49:21.79 ID:ijLDA/T10
天国界


天使B「・・・・・」

天使B「なんか久しぶりな感じがするな」

天使「・・・・・」

天使「俺もそう思った」

天使B「てかお前数時間の間に随分やつれたな」

天使「きのせいきのせい」

天使B「・・・まぁいいか、早く本題に移りたいだろうしな」

天使「おお、話が早い」

天使B「何年の付き合いだと思ってんだ」

71: 2009/04/10(金) 01:59:48.49 ID:ijLDA/T10
それから俺はあっちの世界での経緯を話した

数時間程度の出来事なのにまるで何日もいたみたいな感じがする


天使「・・・というわけだ」

天使B「なるほど」

天使B「優しい妹さんだね」

天使「ああ」

天使「だからこそ何とかしてあげたい・・・」

天使B「なんとかって・・・なにを?」

天使「例えば・・・神様に直談判するとか」

天使B「門番に追い返されて終了だな」

天使「そこだ」

天使「そこで頼みたいことがあるのよ」

73: 2009/04/10(金) 02:08:18.09 ID:ijLDA/T10
天使「お前結構信頼あるじゃん、お前の力で面会許可証位貰えない?」

天使B「まぁ確かに問題児のお前と違って信頼と実績はあるな」

天使「さりげなく傷つけないでくれ・・・」

天使B「だが許可証となると話は別だ」

天使B「俺が熱弁してもせいぜい神様との面会に取れる時間は数十分がいいとこだ

天使B「おまけにお前が何をしてかすかも分からないのに許可証をやすやす渡せっかよ」

天使B「ま、おまえが今ここで全裸になって踊ったりなんかしたらやらないこともないけどな」

天使「おい・・・」

天使「それは本当か?」

75: 2009/04/10(金) 02:12:14.54 ID:ijLDA/T10
天使B「え?何が?」

天使「今ここで全裸になって踊ったら許可証取ってくれるって」

天使B「い、いや、冗談だって」

天使「じゃあさらに踊りながら走ってやるぞ」

天使B「いやだから冗談だから・・・」

ヌギヌギ

天使B「って、何してんの君」

天使「見て分かるだろ、儀式の準備だ」

76: 2009/04/10(金) 02:18:25.49 ID:ijLDA/T10


天使B「分かった!分かったから!服着よう!な!」

天使「何が分かったんだ?」

天使B「許可証だろ?取ってやるから色んな物しまってくれ」

天使「なんだ、分かってるじゃないか」

天使B「はぁ・・・」

天使「じゃあ頼むぜ、相棒」

天使B(なんか人格変わっちゃってるよこいつ・・・)

77: 2009/04/10(金) 02:24:34.61 ID:ijLDA/T10
天使B「面会の期日は今日の夕刻」

天使B「時間は9分」

天使「短いな」

天使B「まぁ妥当だろう」


天使B「お前が何をする気か分からんが」

天使「大丈夫、お前を巻き込んだりしないって」

天使B「それはもう諦めてるから安心しろ」

天使B「それより」

天使B「天使としての格を下げる行為だけは慎めよ」

天使「了解

78: 2009/04/10(金) 02:29:55.89 ID:ijLDA/T10
神の間 門前


天使「緊張するな」

天使B「そりゃあな」

天使「宴会の時を思い出す」

天使B「あれはお前が滑っただけだろ」

天使「お前凍りついた空気の中にいる時の緊張がどれだけのものか・・・」

天使B「いいからいくぞ、まずは礼を三方向にして右足から入るんだぞ」

98: 2009/04/10(金) 10:59:52.15 ID:ijLDA/T10
ごめんなさい・・・椅子によっかかって寝てました・・・


門番「神様」

神様「どうした?」

門番「門前に許可証を持った二人組がおります」

神様「名前は?」

門番「天使Bと名乗ったそうです」

神様「ああ、ちゃんと話はついているよ。入れてあげなさい」

門番「はっ」

100: 2009/04/10(金) 11:04:32.29 ID:ijLDA/T10
保守というのかな?ありがとうございます


天使(・・・まず入ったら三方向に礼・・・・)

ペコ ペコ ペコ

天使(そして最初に・・・・・)

天使(・・・どっちの足から入るんだっけ?)

天使B(右足だバカ、そしてお前が今出そうとしてる足は左足だ)

天使(まじごめん)



神様(ププ・・・・緊張してるな・・・)

101: 2009/04/10(金) 11:09:42.43 ID:ijLDA/T10
神様「君たち、一応名前を確認の為教えてくれるかい?」

天使B「はい、わたくし中央管理局第三管轄事務官の天使Bと申します。」

天使(天使Bのこんな真面目な姿久々に見たな・・・)

天使B(おい、お前も自己紹介しろい)

天使(あ、ごめん)

天使「同じくわたひゅし、中央管理局第三管轄平官の天使と申します」

天使B(噛みやがった・・・・)

天使(ほんとごめん・・・・)




神様(プププッ・・・・・)

104: 2009/04/10(金) 11:18:37.55 ID:ijLDA/T10


神様「ははっ、そうあんまり緊張しないでくれよ」

神様「といっても、緊張するなという方が厳しいかな?」

天使B「お心気遣いありがたくぞんじます」

天使B「しかし、時に緊張感を持つことも引き締める意味で必要」

天使B「そう私は考えておりますゆえ、どうかお気になさらずに」

神様(・・・いい返し方だ)

神様「そうか、まぁ出来るだけ楽にしてくれ」

天使B「有難う御座います」

天使B(ほら、お前も・・・)

天使(あ・・・)

天使「お心気遣い、あ、有難う御座います」

神様(もう1人もそれはそれでいいなププ)

106: 2009/04/10(金) 11:24:56.35 ID:ijLDA/T10
>>103いやあああああ


神様「さて、そろそろ本題に入ろうか」

神様「時間も少ない事だし」

天使B「はい」

神様「何かの相談って言っていたけど、それは君たち2人一緒の事かい?」

神様「それとも、別々に相談があるとか」


天使B「いえ、実はお話があるのは隣の天使の方でして」

天使B「私は平官が神様の面前で失礼の無いように見張る付き添いみたいなものです」

天使(そうだったの?!)

天使B(適当に言っただけだ)

神様「つまり話があるのは隣の天使君って事かな?」

天使B「さすがご理解が早くて助かります」

神様「なるほどね」

神様「さて、じゃあ天使君」

108: 2009/04/10(金) 11:28:50.40 ID:ijLDA/T10


天使「は・・ははい」

神様「私に話があるらしいね」

天使「ははい!全くもってその通りでごぜえます!」

神様「どんな話かな?」

天使「はっははひ!実はですね!」





天使B「頼むから落ち着いてくれ・・・・」

109: 2009/04/10(金) 11:31:59.24 ID:ijLDA/T10


神様「ははっ、別に気にしなくていい。」

神様「私は天使B君みたいに礼儀を知っている子も好きだが、天使君みたいな子もそれはそれで好きだ」

天使B「お慈悲感謝いたします」

天使「そっ、それでですね!えっと!」

神様「・・・フフッ」







神様「天使君、ちょっと待って」

110: 2009/04/10(金) 11:33:42.13 ID:ijLDA/T10

神様「時間がないって自分で言っといてあれだけど」

神様「少しゲームをしないかい?」

天使「え・・・?」

天使「・・・ゲーム・・・・ですか?」

神様「そう」

神様「ルールは実にシンプル」









神様「君が今から何を言うか私が当てるゲームだよ」

111: 2009/04/10(金) 11:39:06.72 ID:ijLDA/T10

天使B(まじかよ・・・)

天使「え・・・そ、それって・・・・」

天使「もしかして俺達が何故ここに来たのか分かっているということですか・・・?」

天使B(おい!俺達とかいう言葉神様に向かって使うな)

天使(ああっ、ごめんつい・・・)

神様「フフ」

神様「私はこの天国界、管理局全央、天使人間の全て、そして時に自然の一部すら預かる存在」

神様「私に分からない事など私が関与していない世界でしかありえない」

天使B「・・・御見それしました」


112: 2009/04/10(金) 11:43:49.61 ID:ijLDA/T10
神様「・・・・例の姉妹」


天使(!!)


神様「君は誤って殺す人間を間違えた」

神様「そして君は、それを払拭する為に」

神様「人間界に発った」

天使B(人間界に行った事までばれてんのか・・・)

神様「そして君は妹を見つけ」

神様「予想外の優しさと温かさに触れた」

神様「いや、触れてしまったと言うべきかな」

天使(・・・・・・)

113: 2009/04/10(金) 11:45:29.80 ID:ijLDA/T10
神様「そして天使君、君は妹さんの優しさに感化され」

神様「私にこうお願いしに来た」




















神様「『どうか姉妹どちらとも生きれるようにして欲しい』と」

114: 2009/04/10(金) 11:49:15.17 ID:ijLDA/T10
神様「どう?当たってたかい?」

天使「・・・・寸分の狂いもございません」

神様「そう、それは良かった」

天使「でも・・・・」

天使「・・・・でもなぜなのですか?」

神様「何がだい?」

天使「そこまで分かっていたのに今まで何もされなかったのは」


神様「・・・それにはいくつか理由があるよ」

116: 2009/04/10(金) 11:52:51.07 ID:ijLDA/T10
神様「一つ目の理由は結構簡単。」

天使B「・・・・私達がいずれここに来ると分かっていたからですね」

神様「おお、やはり天使B君は回転が早いなぁ」

神様「その通りだよ」

神様「君達がいずれ私を頼りにここに来るだろうと思った」

神様「だから催促する必要もないだろうと思ってね」

117: 2009/04/10(金) 11:56:35.79 ID:ijLDA/T10


神様「二つ目は個人的な理由なんだけど」

神様「君達がどう動くのか見たかったから・・・ってとこかな」

天使天使B「え?」

神様「君達がどの選択をするのか見たかった」

神様「失敗を無かったことにするのか、それとも妹さんに甘えるのか、それとも」

神様「責任を自分で取るのか」


神様「そして天使君は私のして欲しかった選択をした」

神様「だからこそ、私は君達との面会に応じたんだよ」

119: 2009/04/10(金) 11:58:38.51 ID:ijLDA/T10
神様「そして三つ目」

神様「多分これは、一番ショックをうけるものだと思う」

神様「だからこれは最後に言うことにした」

神様「・・・・・・」














神様「・・・これを見てほしいんだ」

121: 2009/04/10(金) 12:01:50.14 ID:ijLDA/T10


俺達は、見た

神様が出したモニターに映っていたものを

なんと悲痛な物なのだろうか

吐き気すらしてくるほどに胸底が悪い

そこには











妹さんのお姉さんの姿が映っていた

122: 2009/04/10(金) 12:04:48.90 ID:ijLDA/T10

ただお姉さんが映っていただけならさほど問題はない

でもそこには









―あんな根暗の妹死んで正解だったのよ―

―ホントうざいしきもいし―






映像から、声が聞こえた

124: 2009/04/10(金) 12:08:51.87 ID:ijLDA/T10

神様「これ以上見るのはやめようか」

神様はモニターの電源を切った

天使B「これは・・・」


神様「ひどいもんだろ?妹の死を喜ぶ姉なんて」

神様「君達は恐らく知らないだろうが、妹さんは学校でも家族の中でも居場所なんてほとんどない」

神様「そんな子だった」


天使「そんな・・・」


神様「きっとさほど楽しくない人生だったのかもね」

神様「だからこそ、このままでいいと君に願った」

127: 2009/04/10(金) 12:12:37.30 ID:ijLDA/T10
神様「確かに妹さんは天使君やお姉さんの事を思って身代わりになろうとしたかもしれない」

神様「でもそれだけじゃない」

神様「どうせこの先生きてても」

神様「そんなことを考えていたのかもしれない」



“決心がついたのではなく”


“諦めがついたのだと”



天使「・・・・・」

128: 2009/04/10(金) 12:16:22.45 ID:ijLDA/T10


神様「三つ目の理由はこれを調べるのに手間取ってたから」

神様「・・・といってももう私の理由になんて興味は無いかな」

天使天使B「・・・・・・」

神様「さて、そろそろ時間だね」

神様「最後に言いたい事は何かあるかい?」

天使天使B「・・・・・」

130: 2009/04/10(金) 12:20:47.11 ID:ijLDA/T10
天使「俺の犯した失敗は・・・・」

天使「想像以上に酷い物だったんですね・・・・」

神様「まぁ同情せざるをえない」

天使「こんなことを言うのはおこがましい事ですが」

天使「言ってもよろしいでしょうか」


神様「どうぞ」

神様「色々と吹っ切りたいだろうしね」









天使「姉が死ねばよかったんだ・・・・・本当に・・・」

132: 2009/04/10(金) 12:23:28.52 ID:ijLDA/T10
神様「私も少なからずそう思うよ」

神様「でもその失敗を犯したのは君、天使君だ」

天使「・・・そうですね」

天使「すいませんでした」

神様「謝ることは無い、捨てる神あれば拾う神ありだ」


天使「え?」

133: 2009/04/10(金) 12:28:06.97 ID:ijLDA/T10

神様「君が奥深く願うなら」

神様「一瞬の刹那ではなく、永劫の意思で願うなら」

神様「私が君の願いを叶えてやらない事もない」

天使「!!」

天使「ほ、本当ですか!」

神様「ああ」

神様「温厚な私としても、少し許せないものがあってね」

天使「それじゃあ・・・」

神様「ああ」


神様「妹さんを生き返らせてあげよう」

135: 2009/04/10(金) 12:32:53.87 ID:ijLDA/T10

神様「ただしお姉さんは身代わりになるが」

神様「・・・むしろ一石二鳥になるのかもしれないな」


天使B(やったじゃねえか!)

天使B(神様が直々にしてくれるなんて滅多にねえぞ!)



天使(俺は成し遂げた!)

天使(妹さん、俺はやったよ)







あれ?

138: 2009/04/10(金) 12:35:05.80 ID:ijLDA/T10
俺は何かに違和感を覚えた


何にだ?


いや、どこにだ?


これは違和感か?




あれ?

142: 2009/04/10(金) 12:37:46.88 ID:ijLDA/T10

神様「それじゃあさっそく取り掛かるとしようか」

神様「意外と手間と時間がかかるもんでね」

神様「それに早くやるに越したことは無いだろう」

天使B「はい!ありがとうございます!」

天使B(ほら!お前も礼言えよ!)







何だろう・・・・・

声が聞こえる・・・・

144: 2009/04/10(金) 12:41:44.59 ID:ijLDA/T10

俺は心の中で自問自答した



そりゃあ近くで喋ってる奴がいるんだから、声くらい聞こえるだろう


違う


じゃあ幻聴じゃないのか?


違う


じゃああれだろう



なんだ?



耳以外のところから聞こえてくる声だろう

145: 2009/04/10(金) 12:43:54.70 ID:ijLDA/T10
―・・・・だめです・・・・―


なにがだ


―・・・・絶対にだめです・・・・―



何がだって






―・・・・・・・・―


『でも代わりにお姉ちゃんが死ぬなんて絶対にダメです』






何故だろう

その言葉を俺はふいに思い出した

146: 2009/04/10(金) 12:46:25.49 ID:ijLDA/T10
神様「じゃあ私はそろそろ行くよ」

天使B「よろしくお願いし















天使「あの、少し待ってもらえませんか?」

153: 2009/04/10(金) 13:09:30.81 ID:ijLDA/T10
天使「少しだけ時間をもらえませんか?」

神様「?」

天使B「え?」

天使「いや・・・その・・・なんていうか・・・・」

天使「少しやりのこしたことがありまして・・・・・」

156: 2009/04/10(金) 13:11:31.41 ID:ijLDA/T10
天使B「やり残したことってなんだよ」

天使「いや・・それは・・・」


神様「・・・それはここじゃあ出来ないことかい?」

天使「出来ないです・・・」

神様「じゃあ私か天使B君に出来ることかい?」

天使「多分出来ないです・・・」

神様「じゃあそれは」


神様「大事なことかい?」


天使「・・・多分そうです」

159: 2009/04/10(金) 13:16:49.25 ID:ijLDA/T10

神様「なるほどねぇ・・・」

神様「分かった、準備だけ済ませておくよ」

神様「もし全て終えたら私のところに来なさい」

天使「はい、ありがとうございます・・・」

神様「じゃあさっそくそのやり残した事をやってくるといい」

神様「面会時間もとっくに終わっているしね」

天使B「!!お手数おかけして申し訳ありません」

神様「気にしないでくれ、とても充実した時間だったよ」

天使「ありがとうございます」

天使「それではお先に失礼いたします」



ガチャ

そう言って天使は神の間を後にした

162: 2009/04/10(金) 13:23:45.90 ID:ijLDA/T10

神様「・・・・・」

神様「さて天使B君、彼は何をする気だと思う?」

天使B「はてさて、わたくしには見当もつきません」


神様「・・・やっぱり君は賢いね」

神様「面会許可証をあらかじめ2枚取っておくあたりも」

天使B「お褒めの言葉有難う御座います。しかし、私にはどういう事かさっぱり」

神様「私と天使君は二回会う必要があるって予想していたんだろう?」

天使B「いえ、ただ私は機会は多いほどいいかと思いまして」

神様「ははっ」


164: 2009/04/10(金) 13:30:14.49 ID:ijLDA/T10
神様「君が天使君が何をする気なのか予想がついてるのに言わないのも」

神様「無断で人間界に行くのが罪に問われる事を知っているからだろう?」

天使B「・・・とすると神様は彼が無断で人間界に行くと予想しておるのですか?」

神様「私はね、そして多分」

神様「君もだろう?」


天使B「・・・そう予想していたのでしたら、何故お引き止めにならなかったのです?」

神様「その予想がついたのはさっきさ」

神様「それまではてっきり緊張しすぎてトイレに行くのかなとか思っててね」

天使B「フフッ」

166: 2009/04/10(金) 13:35:17.45 ID:ijLDA/T10

天使さんに言われた数日間

私は色んなところを見て回りました

幽体というのは結構楽なもので

邪魔な壁もすり抜けられるし、疲れないし、空を飛べるし(浮けるしって言った方がいいのかな)

とにかく私は自分の周りをうろついてみました


公園、商店街、駅、図書館、林道、道路



色んなところへ行きました

168: 2009/04/10(金) 13:36:50.49 ID:ijLDA/T10
でも何故でしょう・・・・


私の姿も声も普通の人には届かないのに


なのに・・・・















学校や家には行くことはしませんでした




170: 2009/04/10(金) 13:40:55.00 ID:ijLDA/T10


私は最近気付いたことがあります

多分それは普通の人には絶対に分からないことで

私もこうならなければ分からなかった事で






妹「・・・・・・」

妹「幽霊って・・・泣くんだね・・・・グスッグスッ」







幽霊は泣くんです

色んな感情を持って

171: 2009/04/10(金) 13:45:55.12 ID:ijLDA/T10
妹「ひっぐ・・・ひっぐ・・・」

妹「うぇぇん・・・・・」








天使「前も・・・・」

妹「!!」

天使「最初に会った時も泣いてたよね・・・・」

173: 2009/04/10(金) 13:51:06.26 ID:ijLDA/T10
妹「天使さん・・・」

天使「お久しぶりです」

天使「ってそんなたってないけど・・・・」

妹「ど・・どうしたんですか?期日はまだあると思うんですけど・・・」

天使「ちょっと用事がありまして・・・」

妹「そ、そうなんですか」

天使「はい・・・・」

天使「それより・・・・」

妹「・・・・・」

174: 2009/04/10(金) 13:54:45.20 ID:ijLDA/T10
天使「やっぱり・・・まだ悲しいですか・・・?」

天使「そうですよね・・・誰だって死んだって聞かされたら・・・・」

妹「・・・・・・」

妹「確かにそれもあります・・・・」

妹「でも・・・それだけじゃないんです・・・・」

天使「?」

176: 2009/04/10(金) 14:04:07.43 ID:ijLDA/T10
妹「天使さんは知らないと思うんですけど」

妹「実は私、クラスとかにもあまり馴染めてなくて・・・」

妹「友達もあんまりいなくて・・・・」

妹「なんか私、いつも1人だなぁって思ったら・・・・」

妹「なんだか悲しくなってきちゃって・・・・・」


天使(知ってます・・・全部・・・)



天使「・・・それで」

天使「それで泣いていたのですか・・・」

妹「はい・・・」

178: 2009/04/10(金) 14:10:52.89 ID:ijLDA/T10
妹「・・・でも私、決心は変わってません」

天使「え・・・?」

妹「確かに私は普通よりはちょっとつまらない人生だったかもしれません」

妹「でも、それでも充実していました」

天使「充実・・・・?」

妹「私、身代わりになることに後悔はしていません」

妹「救うために死ぬことを恐れてはいません」











天使「・・・・おかしいよ」

179: 2009/04/10(金) 14:17:15.27 ID:ijLDA/T10
妹「おかしい・・・ですか?」


天使「・・・・ああ」

天使「ああおかしい!!狂ってる!!!」

妹「ど、どうしたんですか天使さん!」

天使「お前本当は気付いてたんだろ!?」

天使「家族からも友達からも必要とされてないって!!」

天使「クラスに馴染めないとかオブラートな言い方してたけど!!」

天使「本当は天涯孤独だったんだろ!?」

妹「!!・・・そ、そんな言い方しなくても・・・」

天使「なんでそんな人生で充実してたって言えんだよ!!」

天使「あんな姉の為に死ぬなんてバカらしいとかおもわねえのかよ!!」




妹「・・・・・」

妹「・・・・うるさいうるさいうるさい!!」

180: 2009/04/10(金) 14:20:30.37 ID:ijLDA/T10
妹「うるさいうるさいうるさい!!」

妹「そもそも天使さんがこんなミスしなければこんなややこしいことにはならなかった!!」

天使「ややこしくしてんのはお前だろ!!」

天使「お前の好きなほう選べって言ってんのに、いつも姉がどうとか俺がどうとか言いやがって!!」

天使「あんな姉に気遣ってんなよ!!」


妹「・・・・だまれ」

181: 2009/04/10(金) 14:23:52.76 ID:ijLDA/T10
正直厨二発言は書いてて恥ずかしい



妹「確かに私は正直まったく充実してない人生だと自分でも思います」

妹「でもそれでも幸せな時もあったんです?」

天使「・・・・幸せな時?」

妹「・・・・・・」

妹「・・・昔は優しいお姉ちゃんだった」


184: 2009/04/10(金) 14:28:19.75 ID:ijLDA/T10
妹「天使さんがいつのお姉ちゃんを知ってるかはしらないですけど」

妹「昔のお姉ちゃんは凄く私に優しくしてくれた」

妹「人付き合いの苦手な私をいつも笑わせてくれた」

妹「例え今お姉ちゃんがどんなに私を嫌っていても」

妹「私はあの頃の事を忘れない限り、後悔はありません」

妹「だから・・・・」


妹「お姉ちゃんを侮辱しないでください!」

185: 2009/04/10(金) 14:32:08.45 ID:ijLDA/T10

そうだ・・・・・


俺が見たのは妹さんが死んでからのお姉さんだけ・・・・


昔のことなんて何一つ考えようともしなかった・・・



なんで俺はこう・・・・・




ダメなんだろうか・・・・・



天使「・・・侮辱したことを深くお詫びします」

天使「すいませんでした」

186: 2009/04/10(金) 14:34:24.17 ID:ijLDA/T10

きっと謝れば妹さんは俺を許すだろう



そして妹さんはその言葉に続き



決心が変わらないことを俺に告げるだろう



もしそうしたら



俺は何を選択するのだろう



187: 2009/04/10(金) 14:37:56.78 ID:ijLDA/T10

妹「謝ってもらえればそれでもういいです・・・」

妹「私も言い過ぎました・・・・・」


妹「でも・・・」

妹「期日は来てないけど、これだけは知っておいて欲しいです」


妹「私は、自分の人生が嫌だから投げ出すんじゃない」

妹「お姉ちゃんを好きだからこそ、身代わりになるんだって」

妹「そして、この決心は絶対に揺らがないってことを」


天使「・・・・・」

天使「・・・分かった」

188: 2009/04/10(金) 14:41:35.79 ID:ijLDA/T10

正直今でも俺は、妹さんの方に生きてて欲しいって思っている


だが、妹さんはお姉さんに生きてて欲しいと願っている


そして一定量の自然法則


俺は、どちらを選べばいいのか・・・・・


妹さんの意志か、俺の願いか

193: 2009/04/10(金) 15:00:12.40 ID:ijLDA/T10
天使「・・・・・・・」

天使「妹さんだって決断したんだ・・・・」

天使「次は俺の選択の時だ・・・・」









そして俺は天国界に帰った

答えを持って

194: 2009/04/10(金) 15:02:52.15 ID:ijLDA/T10
天使B「・・・・・・」

天使B「・・・なんかさ」

天使「・・・どうした」

天使B「お前人間界行くごとにやつれてきてない?」

天使「きのせいだろ」

天使B「もうきのせいじゃあ説明できない次元まで来てる気が済んだけど」

天使「うん、俺もちょっと自覚でてきてる」

天使B「だろ」

195: 2009/04/10(金) 15:06:58.07 ID:ijLDA/T10
天使B「まぁお前のやつれ話はおいといて」

天使「なんかうわさ話みたいな言い方だな」

天使B「やり残したことはどうしたんだ?」

天使「ああ、もう片付いた」

天使B「そうか」

天使B「じゃあさっさと神様んとこ行ってこい」

天使「でも・・・・」

天使B「?」


天使「やらなきゃならないことができた」

197: 2009/04/10(金) 15:10:50.20 ID:ijLDA/T10
天使B「今度はやらなきゃいけない事か」

天使B「一体お前は人間界で何をしたんだ」


天使「・・・まぁ一言で説明するとだな」

天使「妹さんの意志を確認してきた」

天使B「意志?」

天使「そう」

天使「それでどうやら妹さんはお姉さんが大好きらしい」

天使B「・・・それは姉がどんな奴か知らないからだろ?」

天使「勿論知った上で。」

200: 2009/04/10(金) 15:13:16.11 ID:ijLDA/T10
天使B「なるほどね」

天使B「それでお前は苦渋の選択を任されているわけだ」

天使B「もっともお前の様子からして選択は決定済みらしいけど」

天使「まぁそういうわけだ」

天使B「それで?なんでそれを俺に話したんだ?」

天使「いや、お前が知りたがってるかなっていうのが半分と」

天使「裸になるためだ」


天使B「・・・・・はぁ?」

201: 2009/04/10(金) 15:15:38.11 ID:ijLDA/T10
天使「今度は裸で天国界一周位はしてやるぞ」

天使「なんならお前の要求も受け付ける」

天使B「・・・・・・」

天使B「・・・もしかして面会許可証が欲しいって言ってんのか?」

天使「おお、さすがブラザー」

天使B「相棒から進化したな」

天使「どうか頼む、一生のお願い」

天使B「・・・・はぁ」

202: 2009/04/10(金) 15:18:03.02 ID:ijLDA/T10
天使B「・・・・ほらよ」

ヒラヒラ

天使「・・・え?」

天使B「面会許可証だろ?」

天使「いや・・・そうじゃなくて・・・」

天使「なんでもう持ってんの?」

天使B「最初の時に予め2枚貰っといたんだよ」

天使B「必要だろうと思って」

天使「・・・・・・」

天使「友よ!!我が最愛の友よ!!」

天使B「裸で抱きついてきたら殺すぞ」

206: 2009/04/10(金) 15:21:07.44 ID:ijLDA/T10
天使「じゃあ行ってくるよ」

天使「ありがとう」

天使B「どっちを選んだかは知らんが」

天使B「後悔はすんなよ」

天使「それは大丈夫」

天使「俺はきっと、後悔はしない」


天使B「・・・・そうか」

208: 2009/04/10(金) 15:23:14.30 ID:ijLDA/T10
神の間 門前


門番「神様、例の方が・・・」

神様「分かってる、通してやってくれ」

門番「はっ」


ギイイイイイイ





天使(えっと・・・まず三方向に礼で・・・)

天使(右足からでる・・・)




神様「・・・さすがに二回目は少し慣れたかな」

209: 2009/04/10(金) 15:24:27.76 ID:ijLDA/T10
天使「はい、おかげさまで少し」

神様「そう、それはよかった」

神様「改めて」

神様「おかえり」

天使「ただいま戻りました」

211: 2009/04/10(金) 15:35:46.93 ID:ijLDA/T10
神様「モニターで一通り見せてもらったよ」

天使「やっぱりそうですか・・・」

神様「まぁ話を聞くより分かりやすいからね」

天使「説明へたですいません・・・」

神様「いや、そういうわけで言ったんじゃない、気にしないでくれ」

天使「はい・・・」



神様「さて・・・」

212: 2009/04/10(金) 15:39:24.62 ID:ijLDA/T10
神様「君はもうどうするか決めたんだろう?」

天使「はい」

神様「なるほど」

神様「じゃあ」











神様「ここでまたゲームをしようか」

214: 2009/04/10(金) 15:43:49.25 ID:ijLDA/T10
天使「ゲーム・・・ですか?」

神様「そう、ルールは前と同じで実にシンプル」

神様「君がした選択を私が当てる」

天使「なぜそのような面倒臭い事を・・・?」

神様「まぁそれはあとで話そう」










神様「では、私の予想を話そうか」

216: 2009/04/10(金) 16:04:48.83 ID:ijLDA/T10
神様「姉を助けるか妹を助けるか」


神様「・・・ふふっ」


天使「?」


神様「私はね」



神様「君がこのどちらかも選んではいないと予想している」



天使「!!」

218: 2009/04/10(金) 16:08:08.61 ID:ijLDA/T10
天使「やっぱり・・・そう思います?」

神様「どっちかだけなんて選べないだろうしね」

神様「とすると、次に君は何を考えるか」

神様「結構簡単に予測がつく」






















神様「君は、あの姉妹の身代わりになろうとしてるんだね」

226: 2009/04/10(金) 16:20:02.36 ID:ijLDA/T10


神様「妹さんもお姉さんも救えるのは」

神様「きっとこの方法しかない」

神様「二回目に人間界行った時あたりから、意識してたんじゃないのかな天使君は」

天使「・・・・・・」

神様「お姉さんの魂が1、妹さんは0、そして君の持つ魂で1」


1   0 ← 1
 
1   1   0

神様「君が犠牲になる代わりに、妹さんに魂を戻す」

230: 2009/04/10(金) 16:30:31.00 ID:ijLDA/T10
見切り発車はするもんじゃないと今更ながら後悔してきた




俺は、いつからこんな事を考えていたのだろう




俺は、いつから道を踏み外したのだろう




俺は、いつからこんなに必死だったんだろう





俺は、いつから終わることが怖くなくなったんだろう




235: 2009/04/10(金) 16:39:16.88 ID:ijLDA/T10


天使「もし・・・」

天使「俺の魂が無くなったら・・・」

天使「俺はどうなるのでしょうか・・・」


神様「・・・・・」

神様「私は、関与していない世界のことは分からない」

神様「人間なら魂が無くなれば幽体となり、天国に行き、魂を少しずつ補充し」

神様「そしていずれ人間界で新たな生命となる、形種はランダムに」


神様「だが、天使はそもそも別くくりの生物」

神様「消滅するのかもしれないし、新たな第三世界に行くのかもしれない」

神様「もしかしたらそのまま天国に居座り、いずれ魂を持つのかもしれない」


天使「・・・要は」

天使「どうなるか分からないってことですね・・・」

237: 2009/04/10(金) 16:44:44.14 ID:ijLDA/T10

終わることが怖くないなんて嘘だった

恐ろしく怖い

死んだらどうなるか分からないなんて尚更怖い

もしかしたら天使の俺の場合、死ぬという表現の仕方も違うのかもしれない









神様「・・・・決心が揺らいだかい?」

239: 2009/04/10(金) 16:49:59.39 ID:ijLDA/T10
神様「今なら君の提案は聞かなかったことにするよ」

神様「さぁ、どうするんだい?」


240: 2009/04/10(金) 16:54:50.71 ID:ijLDA/T10

落ち着かない時は深呼吸



天使Bはいつもこんな事を言っていた



そしてその後には大抵こんなことを言う




「深呼吸して落ち着いた後に、一番最初に思い浮かんだ物が」


「何よりも大切な物なんだよ」



241: 2009/04/10(金) 16:56:18.35 ID:ijLDA/T10
ふぅ~









はぁ~










242: 2009/04/10(金) 16:59:18.64 ID:ijLDA/T10
天使「・・・俺はもしかしたら今まで決心なんてついてなかったのかもしれません」

神様「ほう」

天使「でも、この場所でたった今、決心がつきました」



















天使「わたしは、姉妹にこの魂を捧げたいと思います」

246: 2009/04/10(金) 17:06:23.70 ID:ijLDA/T10
神の間 深奥


神様「・・・もういいのかい?」

天使「え?」

神様「誰かに別れを告げたりしないのかい?」

天使「大丈夫です。それになんか悔いが残りそうで・・・」

神様「でも天使B君くらいには伝えた方がいいんじゃないかい?」


天使「彼なら大丈夫ですよ」

天使「きっと、俺が何を選択したのか分かっていると思いますから」

神様「・・・・・・」

神様「・・・そうか」

247: 2009/04/10(金) 17:09:44.90 ID:ijLDA/T10

神様「では、いくぞ・・・・」

天使「・・・・・・」

天使「はい!!!」

神様「?!なんかいきなり元気になったな」

天使「いやあ、最後位元気に行こうかなって・・・」

神様「なるほど」

神様「・・・・・・」








神様「・・・いつか、どこかでまた会おう」


天使「・・・その時はまた、仕えさせていただきますよ」

249: 2009/04/10(金) 17:12:54.17 ID:ijLDA/T10

光が俺を包む


方法は神様に任せているので、俺にはこの光が何かは分からない


ただ、


とてもあたたかい何かのような気がする


心地良いな・・・・




252: 2009/04/10(金) 17:17:13.00 ID:ijLDA/T10
あ・・・


最後に妹さんにも挨拶位しとけば良かったな・・・・


まぁいっか・・・・
















僅かばかりの悔いを残して



俺は消滅した


254: 2009/04/10(金) 17:26:11.05 ID:ijLDA/T10
天国界 中央管理局 裏庭


天使B「相変わらず白い空だな」


俺は空を見上げた


天使B「人間界の空は青色に近いらしいな」


天使B「そんでもって色が変化するとか」


天使B「・・・俺はそんな人間界の空を」


天使B「あいつと見るのが夢だったのにな」


天使B「俺も、あの時一緒に行けば良かったのかな・・・」


天使B「・・・・・・・」


天使B「深呼吸して、落ち着こうか」

天使B「ふぅ~はぁ~」

257: 2009/04/10(金) 17:33:30.07 ID:ijLDA/T10
神の間 門前


神様「なぁ門番」

門番「はっ」

神様「この世界で一番大切なものって何だと思う?」

門番「一番・・・ですか?」

神様「そう、一番」

門番「う~ん・・・やはり命ではないでしょうか?」

神様「そうだよな、俺もそう思ってた」

門番「思ってた、ですか?」

神様「ああ、さっきまでね」

門番「・・・・・・」

門番「では、神様が思う一番大切な物とは一体なんでしょうか?」



神様「・・・・・・」

神様「さぁ・・・なんだろうね」

259: 2009/04/10(金) 17:40:52.85 ID:ijLDA/T10


朝 8:30


妹「制服も着た・・・顔洗った・・・鞄も持った・・・」

妹「じゃあ行ってきますー」


母「車には気をつけるのよー」


妹「はーい」

262: 2009/04/10(金) 17:46:06.85 ID:ijLDA/T10

おじいさん「やぁ妹ちゃん、おはよう」

妹「おはよーございますー」

妹「ってやばい!友達との約束が!」





友達A「遅いよ妹ー」

妹「ごめんごめん、少し寝坊しちゃって・・・」

友達B「どうせ夜更かしでもしたんでしょうーっ」

妹「ばれたか・・・ほんとごめん!」

友達A「それより早くしないと遅刻しちゃうよ!」

友達B「ああ!本当だ!」



264: 2009/04/10(金) 17:50:03.94 ID:ijLDA/T10

あの時の出来事は未だに覚えている

というより衝撃的すぎて未だに忘れられないだけなんだけど


そして私には分かる

何故お姉ちゃんと私、どちらとも生きているのか


そしてあの時以来私は、必死に愛想を振りまいた

おかげで私のあだ名の根暗は消えて、待ち合わせする友達も出来た



天使さん、ありがとう

265: 2009/04/10(金) 17:53:34.76 ID:ijLDA/T10

妹「あーっ、そうだ!」

友達A友達B「ど、どうしたの?」

妹「この前思いついた面白い話したあげよっか?」

友達A「・・・走りながら?」

遅刻寸前の三人

猛ダッシュ中

妹「まぁまぁ、聞いてよ」

友達B「ちなみに、どんな話よ?」

267: 2009/04/10(金) 17:57:01.18 ID:ijLDA/T10
妹「気弱な天使さんと可愛い女の子のお話なんだ」

友達A友達B「へぇ~」

妹「もしかしたら小説になっちゃうかもよ!」

友達B「自信たっぷりね」

友達B「じゃあもしなったら、なんてタイトルつけるの?」

妹「!!」

妹「えーっと・・・・うんと・・・」

268: 2009/04/10(金) 17:59:44.67 ID:ijLDA/T10
妹「よし!決めたよ!」

友達A「はいそれではどうぞー」

妹「“天使さんの決断”!!」

友達B「・・・・・」

友達B「“天使の決断”でいいんじゃないかな・・・」

妹「いいの!さんは必要なの!」








妹(だって)

妹(私は“天使さん”って呼んでたんだから)

271: 2009/04/10(金) 18:01:47.37 ID:ijLDA/T10
天使B「きっと俺は・・・・」




神様「天使君の事を・・・」




妹「絶対に・・・・・」







『忘れないよ』


fin

274: 2009/04/10(金) 18:03:13.77 ID:ijLDA/T10
本当に今までありがとうございました
SS?初めての俺なんかについてくださって

最後は感動してくれたら本望です!
ありがとうございました!

276: 2009/04/10(金) 18:03:49.29

277: 2009/04/10(金) 18:03:56.94
乙ですた

引用元: 天使「やってしまった・・・」