女「海に行こう！」

男「いいね」

女「やったー！海だ！」

男「いつ？」

女「海だー！」

男「いつ？」

女「楽しみにしてるね！じゃーねー！！」

男「いつ？」





男「いつ？」

女「氏にたい…」

男「氏なないで」

女「駄目だもう氏ぬ」

男「自殺よくない」

女「もう氏ぬ」

男「氏んじゃ駄目」

女「もうだめだ氏のう」

男「いやだ氏んで欲しくない」

女「よし氏のう」

男「もういい諦めた」

女「そんなこと言わないでよ粘ってよ」

男「プリンは？」
女「知らない」

男「プリンは？」
女「食べてない」

男「プリンは？」
女「記憶にない」

男「あれ賞味期間切れてたよ」
女「えっ」

男「プリンは？」
女「もうお前嫌い」

男「食べたの？」
女「食べてない」

男「食べてないのに嫌いなの？」
女「うん」

男「プリンは？」

女「もうやめて」

男「許さない」
女「いやだ許して」

男「絶対にゆるさない」
女「そこをなんとか」

男「俺は怒っている」
女「私は困っている」

男「俺はそれ以上に悔しい」
女「私はそれ以上に面倒くさい」

男「もう頃す」
女「やめて」

男「許さん頃す」
女「嫌だ氏にたくない」

男「お前を頃して俺も氏ぬ」
女「なにそれ素敵」

男「えっ」
女「えっ」

女「落ち着いて」
男「落ち着かない」

女「話しあおう」
男「話にならない」

女「ごめんなさい」
男「俺に謝るなプリンに謝れ」

女「プリンごめんなさい」
男「プリン『さん』だろ？」

女「プリンさんごめんなさい」
男「今は亡きプリンには届かない」

女「プリンさん申し訳ありません」
男「あのプリン捨てるつもりだったけどね」

女「えっ」
男「賞味期限切れてたから」

女「騙したな」
男「騙してない」

女「お腹が」
男「ほら見たことか」

女「通して」
男「通さない」

女「はやく」
男「ここですれば」

女「えっ」
男「ここでしたら早いよ」

女「できる訳ないどいて」
男「大丈夫」

女「もれちゃう」
男「もらせば？」

女「もう限界」
男「我慢しなくてもいいよ」

女「もういいビニール袋とってくる」
男「観念したか」


女「持ってきたよ」
男「なんで包丁持ってくるの」

女「どいて」
男「どかない」

女「どかないと刺すよ」
男「刺せば？」

女「えっ」
男「刺せば？」

女「本当に刺すよ」
男「刺されてもどかない」

女「いじわる」
男「そんなことない」

女「通して」
男「通さない」

女「もう嫌」
男「刺せば」

女「通して」
男「泣いたって駄目」

女「もうだめもれちゃう」
男「大丈夫」

女「あっあっ」
男「えっ」

女「シャワーあびてきた」
男「これですっきり」

女「最低」
男「ごめんなさい」

女「絶対に許さない」
男「許してくれとは言わない」

女「よし頃す」
男「覚悟はできている」

女「お前もプリン食え」
男「えっ」

女「私と同じ目にあえ」
男「どうかそれだけは」

女「乙女の心は傷ついたってもんじゃない」
男「心中お察しします」

女「もういいお前の分プリン買ってくる」
男「えっ」

女「買ってきた観念しろ絶対に許さない」
男「なにそれ美味しそう」
女「どうだまいったか」
男「美味しいです」
女「万が一の事があっても私はお前を通さない」
男「私は一向に構いません」
男「ごちそうさまでした」
女「来るぞ来るぞ」

男「来ないよ」
女「なんで」

男「賞味期限切れてない」
女「あっ」

女「返せ」
男「無理」
女「返せ」
男「やめてお腹殴らないで」
女「返せ」
男「泣かないで」
男「目を閉じて」
女「え」
チュッ
女「あっ」
男「これで許して」
女「お前の罪状が増えた」
男「なんで包丁出すのやめて」
おわり

女「おはよう」
男「おはよう」

女「誰にも言ってないね」

男「何のこと？」
女「昨日の事」

男「昨日なにがあったっけ」
女「ほらプリンで」

男「あのプリン美味しかったありがとう」
女「そうじゃなくて」

男「流石にキスはやりすぎたごめん」
女「そうじゃなくて」

男「なんだっけ？口で言ってみて」
女「…」
女「…」



男「なんで包丁まだ持ってるのやめて」

男「昼休みだね」
女「誰にも言ってないだろうな」

男「言ってないけどいい事思いついた」
女「いい事ってなに？」

男「秘密をバラされたくなかったら俺の言うことを聞け」
女「体を包丁でバラされたくなかったらその口を閉じろ」
男「ごめんなさい」

女「ついでに例の件は誰にも言うな」

男「言わないけど文書化する」

女「…」
男「冗談だからそんなに泣きそうにならないで」

女「そろそろ帰ろ」
男「そうだね」

女「遅かったけど何してたの」
男「ラブレターもらった」

女「えっ」
男「どうだ俺すごい」

女「見せて」
男「えっ」
女「ラブレター見せて」
男「しかたないな」

男「どうだ」






女「文書化しないって言ったのに」
男「大丈夫誰にも見せてないからそんなに泣かないでちょっとしたジョーク」

男「じゃあここらへんで」
女「まって」
男「なんだよ」

女「さっきの話は本当に嘘？」
男「本当に誰にも言ってないよ」

女「そうじゃなくて」
男「えっ」

女「誰にも告白されてない？」
男「されてないさっきの手紙も嘘だったでしょ」

女「わかった」
男「なんでそんな嬉しそうなの」

女「じゃあバイバイ」
男「おい待てどこに行く」

さよなら

とっとと書け太郎

負けました

女「今暇か」
男「暇」

女「宿題教えて」
男「たった今急用を思い出した」

女「急用ってなに」
男「秘密」

女「宿題教えないと刺す」
男「刺せば」

女「えっ」
男「もう怖くない」

女「本当に刺すよ」
男「何回も聞いた」

女「今にも刺すよほら刺すよ」
男「俺は屈しない」







男「救急車呼んで」
女「ごめんなさい」

男「氏ぬかと思った」
女「ごめんもうしない」

男「本当にしないか」
女「多分しない」

男「全力で保証すべき」
女「それは不可能」

女「お見舞い持ってきた」
男「やった嬉しい」

女「リンゴ切るから包丁持ってくる」
男「おねがいやめて」

男「器用だね」
女「照れる」

女「はいリンゴ」
男「ありがとういただきます」

女「全治１ヶ月らしい」
男「別に驚かない」

女「先生にケガの理由をきかれた」
男「それはまずい」

女「私はとっさに嘘をついた」
男「でかした」

女「男が悪ふざけしたと答えた」
男「嘘はよくない」

女「そろそろ帰る」
男「そうなんだ気をつけて」

女「明日またくる」
男「そうなんだ楽しみ」

女「明日もお見舞い持ってくる」
男「やったありがとう」

女「明日は果物何がいい」
男「ちょっと考えさせて」

女「決まった？」
男「ココナッツを２０個くらい」

女「包丁ここに置いておくね」
男「ごめんお願いもうやめて」

女「調子はどうだ」
男「すこぶる不調」

女「なんで不調なの」
男「刺された傷が痛む」

女「ごめんなさい」
男「もう気にしてない」

女「そんな筈ないごめんなさい」
男「謝らないで泣かないで」

女「お願いがある」
男「この期に及んでまだ何かさせるのか」

女「宿題教えて」
男「まだやってなかったのか」

女「大丈夫もう怖くないから」
男「ある意味今までで一番怖い」

男「やっと退院だ」
女「おめでとう」

男「今日は味が濃いものを食べたい」
女「食べたい」

女「私が奢ってあげる」
男「やった嬉しい」


女「二重の極みは極めたアンタに勝ち目はねぇ」
男「傲るな小僧」

女「そうなんだ残念」
男「えっ」

女「おごるなと言うなら仕方ない」
男「えっ」



男「えっ」

男「美味しかったありがとう」
女「どういたしまして」

男「そろそろ暗いから帰ろう」
女「ちょっと待って」

男「どうしたの」
女「今から言うことよく聞いて」

女「私はアナタのことが」
男「ちょっと待って」

女「えっ」
男「それはまだ早い」

女「えっ」
男「心の準備できてない」

女「そ、そうだよねごめん」
男「今は考えさせて」

男「それじゃ」
女「ばいばい」





女「…ばか」

男「久々の学校だ楽しい」
女「それはよかった」

女「そうだ交渉をしよう」
男「何の交渉だ」

女「私が包丁で刺さない代わりにアナタは私の例の事件を口外しない」
男「まだ刺すつもりだったのか」

女「これで二人とも平和」
男「プリンから始まった交渉とは思えない」

女「今も鞄に入ってる」
男「おいまさか」

女「そのまさか」
男「誰か助けて」

男「おじゃまします」
女「どうぞ入って」

男「なんか緊張する」
女「適当にくつろいで」

男「その適当は適切な程度なのか大雑把という意味なのか」
女「この人面倒くさい」

女「コーヒーでいいか」
男「できればロイヤルミルクティーがいい」

女「コーヒーでいいか」
男「百歩譲ってダージリンで妥協してもいい」

女「そうか熱湯を所望か」
男「コーヒーがいいです」

女「格ゲー強いね」
男「お前がいうな」

女「くらえー！」
男「いやだ！」

女「氏ねー！」
男「氏なない！」

女「止めだ！」
男「止まらない！」

女「…」
男「負けました」

女「小癪」
男「師匠と呼ばせてください」

男「話がある」
女「何の話」

男「交渉しよう」
女「包丁じゃ不満か」

男「そうじゃなくて」
女「えっ」

男「結婚しよう」
女「えっ」

女「なにそれ早すぎ」
男「しまったしくじった」

女「普通は結婚を前提にしたお付き合い」
男「そうだったごめん」
女「デリカシーのかけらもない」
男「ごめんなさい」



女「浮気したら刺す」
男「なにそれこわい」

真 おわり

ＩＤ変わる前におわりありがとう

かなり好きな文だった、こちらこそありがとう

おつ