1: 2011/06/10(金) 22:38:28.31 ID:7xqkgx3x0
早朝・鹿目家
キュゥべえ「キミのその願いはエントロピーを凌駕した!」
キュゥべえ「後ろにいるのがキミの姉だよ!」
まどか「お姉ちゃん!」バッ
ほむら「私がお姉ちゃんよ、まどか」
まどか「」
まどか「こんなの絶対おかしいよ」
キュゥべえ「キミのその願いはエントロピーを凌駕した!」
キュゥべえ「後ろにいるのがキミの姉だよ!」
まどか「お姉ちゃん!」バッ
ほむら「私がお姉ちゃんよ、まどか」
まどか「」
まどか「こんなの絶対おかしいよ」
4: 2011/06/10(金) 22:40:01.49 ID:7xqkgx3x0
ほむら「だけど…」
まどか「?」
ほむら「本当に愚かね、あなたは」
ほむら「私の忠告を無視して契約しちゃうなんて…」ゴゴゴ
まどか「ひ、ひぃっ…!?」ガクガク
まどか(ほ、ほむらちゃん目茶苦茶怒ってる…)
ほむら「覚悟しなさいっ」ガーッ
まどか「やああああああああ!?」
まどか「?」
ほむら「本当に愚かね、あなたは」
ほむら「私の忠告を無視して契約しちゃうなんて…」ゴゴゴ
まどか「ひ、ひぃっ…!?」ガクガク
まどか(ほ、ほむらちゃん目茶苦茶怒ってる…)
ほむら「覚悟しなさいっ」ガーッ
まどか「やああああああああ!?」
9: 2011/06/10(金) 22:41:26.86 ID:7xqkgx3x0
ダキッ
まどか「…え?」
ほむら「…魔法少女になってしまった以上は仕方がないわ」
ほむら「私があなたを守るから…」ナデナデ
まどか「…うん」
まどか「ありがとう、ほむらちゃん…」ギュッ
ほむら「…『お姉ちゃん』、よ」
まどか「お、おねえちゃん…」
まどか「…え?」
ほむら「…魔法少女になってしまった以上は仕方がないわ」
ほむら「私があなたを守るから…」ナデナデ
まどか「…うん」
まどか「ありがとう、ほむらちゃん…」ギュッ
ほむら「…『お姉ちゃん』、よ」
まどか「お、おねえちゃん…」
10: 2011/06/10(金) 22:44:06.94 ID:7xqkgx3x0
ほむら「だけど、どうしてこんな願いを?」
まどか「私にお姉ちゃんがいる夢を見ちゃって、なんだかとっても幸せだったの」
まどか「それで寝起きで判断力が鈍ってるときに…」
ほむら「ついキュゥべえと契約してしまったわけね…」
まどか「う、うん…」
ほむら「…酷い契約をするのね、お前は」ギロッ
QB「ちゃんと契約は合意の上で行われたんだ」
QB「文句を言われる筋合いはないよ」キュップイ
まどか「私にお姉ちゃんがいる夢を見ちゃって、なんだかとっても幸せだったの」
まどか「それで寝起きで判断力が鈍ってるときに…」
ほむら「ついキュゥべえと契約してしまったわけね…」
まどか「う、うん…」
ほむら「…酷い契約をするのね、お前は」ギロッ
QB「ちゃんと契約は合意の上で行われたんだ」
QB「文句を言われる筋合いはないよ」キュップイ
11: 2011/06/10(金) 22:45:24.76 ID:7xqkgx3x0
ほむら「ふん、まどかは絶対に守ってみせるわ」
QB「そうかい、せいぜい頑張ってくれほむら」
QB「じゃあまどか、また会おう」サササッ
まどか「あ、行っちゃった…」
ほむら「どうせすぐ現れるわよ…」
ほむら「…それより、そろそろお母さんを起こしに行きましょう?」時計チラッ
まどか「え? あ、うん…」
まどか(そっか、ほむらちゃんも家族なんだよね…)
QB「そうかい、せいぜい頑張ってくれほむら」
QB「じゃあまどか、また会おう」サササッ
まどか「あ、行っちゃった…」
ほむら「どうせすぐ現れるわよ…」
ほむら「…それより、そろそろお母さんを起こしに行きましょう?」時計チラッ
まどか「え? あ、うん…」
まどか(そっか、ほむらちゃんも家族なんだよね…)
12: 2011/06/10(金) 22:47:35.38 ID:7xqkgx3x0
家庭菜園前
まどか・ほむら「「パパ(お父さん)、おはよう」」
知久「まどか、ほむら、おはよう」
ほむら「お母さんは?」
知久「タツヤが行ってる、手伝ってやって」
ほむら「わかったわ」ファサッ
知久「頼むよ、二人とも」
まどか(ほむらちゃん普通に馴染んでるなぁ…)
まどか・ほむら「「パパ(お父さん)、おはよう」」
知久「まどか、ほむら、おはよう」
ほむら「お母さんは?」
知久「タツヤが行ってる、手伝ってやって」
ほむら「わかったわ」ファサッ
知久「頼むよ、二人とも」
まどか(ほむらちゃん普通に馴染んでるなぁ…)
14: 2011/06/10(金) 22:49:19.24 ID:7xqkgx3x0
寝室
タツヤ「ママー、朝ー!!」
バンッ
ほむら「まどか、カーテンをお願い」
まどか「あ、うん」シャッ
ほむら「…」スゥ
ほむら「…起きて!」フトン、バッ
詢子「どぅええええ!?」バタバタ
詢子「…あれ?」
まどか「…ママ、おはよう」
タツヤ「ママー、朝ー!!」
バンッ
ほむら「まどか、カーテンをお願い」
まどか「あ、うん」シャッ
ほむら「…」スゥ
ほむら「…起きて!」フトン、バッ
詢子「どぅええええ!?」バタバタ
詢子「…あれ?」
まどか「…ママ、おはよう」
17: 2011/06/10(金) 22:51:34.25 ID:7xqkgx3x0
通学路
まどか「ほむらちゃん、家に溶け込めてたね?」
ほむら「お姉ちゃんって言ってるでしょ…」
ほむら「…そうね、あなたの願いで最初から私が『いた』ことになってるんでしょう」
ほむら「ないはずの記憶が私の中にあるもの…」
まどか「ふぅん、よくわかんないや…」
ほむら「あ、美樹さやかと志弦仁美がいるわよ」
まどか「ほんとだ、さやかちゃん、仁美ちゃんおはよー!!」
さやか「まどか、ほむらさん! おはよう!」
仁美「まどかさん、ほむら先輩おはようございます」ペコリ
まどか(さん…? 先輩…?)
まどか「ほむらちゃん、家に溶け込めてたね?」
ほむら「お姉ちゃんって言ってるでしょ…」
ほむら「…そうね、あなたの願いで最初から私が『いた』ことになってるんでしょう」
ほむら「ないはずの記憶が私の中にあるもの…」
まどか「ふぅん、よくわかんないや…」
ほむら「あ、美樹さやかと志弦仁美がいるわよ」
まどか「ほんとだ、さやかちゃん、仁美ちゃんおはよー!!」
さやか「まどか、ほむらさん! おはよう!」
仁美「まどかさん、ほむら先輩おはようございます」ペコリ
まどか(さん…? 先輩…?)
18: 2011/06/10(金) 22:53:49.40 ID:7xqkgx3x0
ほむら「2人ともおはよう…」
まどか(ほむ…お姉ちゃん、先輩って?)コソコソ
ほむら(願いの影響で私の年齢があなたより一つ上ってことになってるようね)コソコソ
ほむら(ちなみに私は巴マミのクラスメイトよ)コソコソ
まどか(そ、そうなんだ…)
さやか「どうしたの2人とも? 遅刻しちゃうよ!」
ほむら「あら、ごめんなさい。妹がぐずってて…」
仁美「まぁ、まどかさんったら…」クスッ
まどか「ち、ちがうよ! もうお姉ちゃんってば…!」プクッ
まどか(ほむ…お姉ちゃん、先輩って?)コソコソ
ほむら(願いの影響で私の年齢があなたより一つ上ってことになってるようね)コソコソ
ほむら(ちなみに私は巴マミのクラスメイトよ)コソコソ
まどか(そ、そうなんだ…)
さやか「どうしたの2人とも? 遅刻しちゃうよ!」
ほむら「あら、ごめんなさい。妹がぐずってて…」
仁美「まぁ、まどかさんったら…」クスッ
まどか「ち、ちがうよ! もうお姉ちゃんってば…!」プクッ
19: 2011/06/10(金) 22:55:20.78 ID:7xqkgx3x0
学校
ほむら「それじゃあ3年はこっちだから…またね」
さやか「じゃあね、ほむらさん!」
仁美「では、また」ペコリッ
まどか「あっ…」
ほむら「まどかも授業がんばって…」
まどか「うん…」
ほむら「じゃあお昼休みに…」スタスタ
まどか(お姉ちゃんとは授業一緒に受けれないんだ…)シュン
ほむら「それじゃあ3年はこっちだから…またね」
さやか「じゃあね、ほむらさん!」
仁美「では、また」ペコリッ
まどか「あっ…」
ほむら「まどかも授業がんばって…」
まどか「うん…」
ほむら「じゃあお昼休みに…」スタスタ
まどか(お姉ちゃんとは授業一緒に受けれないんだ…)シュン
22: 2011/06/10(金) 22:57:01.01 ID:7xqkgx3x0
3年教室
ほむら「マミ、おはよう」
マミ「あら鹿目さんおはよう」
ほむら「…少し話があるの」コソッ
マミ(魔法少女に関したことかしら?)コソコソ
ほむら(ええ、お昼休みに詳しく話したいのだけど)コソコソ
マミ(かまわないわよ)コソコソ
ほむら(助かるわ)コソコソ
マミ(ふふ、お互い様よ)コソコソ
ほむら「…じゃあ、あとで」
マミ「わかったわ」
ほむら「マミ、おはよう」
マミ「あら鹿目さんおはよう」
ほむら「…少し話があるの」コソッ
マミ(魔法少女に関したことかしら?)コソコソ
ほむら(ええ、お昼休みに詳しく話したいのだけど)コソコソ
マミ(かまわないわよ)コソコソ
ほむら(助かるわ)コソコソ
マミ(ふふ、お互い様よ)コソコソ
ほむら「…じゃあ、あとで」
マミ「わかったわ」
23: 2011/06/10(金) 22:59:05.25 ID:7xqkgx3x0
授業中
ほむら(しかし、巴マミと同級生になるなんて夢にも思わなかったわ…)
ほむら(…)モンモン
ほむら(意外に悪くないわね)クスッ
ほむら(私は昔からここにいることになってるから縄張り争いとかも険悪じゃないし…)
先生「…鹿目さん!」
ほむら「!? あ、はい」ビクッ
先生「考え事の最中悪いけどこの漢字を読んでもらえるかしら?」
先生「3年なら読めるわよね、これくらい」
吐露非狩古鬱
ほむら「トロピカルフルーツです」
先生「はい、よろしい」
マミ(…読めないわよ)
ほむら(しかし、巴マミと同級生になるなんて夢にも思わなかったわ…)
ほむら(…)モンモン
ほむら(意外に悪くないわね)クスッ
ほむら(私は昔からここにいることになってるから縄張り争いとかも険悪じゃないし…)
先生「…鹿目さん!」
ほむら「!? あ、はい」ビクッ
先生「考え事の最中悪いけどこの漢字を読んでもらえるかしら?」
先生「3年なら読めるわよね、これくらい」
吐露非狩古鬱
ほむら「トロピカルフルーツです」
先生「はい、よろしい」
マミ(…読めないわよ)
27: 2011/06/10(金) 23:01:05.70 ID:7xqkgx3x0
お昼休み
マミ「屋上でいいかしら?」
ほむら「ええ、妹もいるはずよ」
マミ「…鹿目さん、もしかして魔法少女の話って」
ほむら「…」
ほむら「向こうで話すわ…」ファサッ
マミ「え、ええ」
マミ「屋上でいいかしら?」
ほむら「ええ、妹もいるはずよ」
マミ「…鹿目さん、もしかして魔法少女の話って」
ほむら「…」
ほむら「向こうで話すわ…」ファサッ
マミ「え、ええ」
29: 2011/06/10(金) 23:03:05.36 ID:7xqkgx3x0
屋上
マミ「…そう、まどかさんも魔法少女になってしまったのね」
まどか「は、はい…」
マミ「魔法少女の仕事は遊びじゃないの、命を落とすこともあるわ」
マミ「その自覚は忘れないようにね?」
まどか「…はい」
まどか(少し、怖い、な…)ブルッ
ほむら「…」ダキッ
まどか「!? お、お姉ちゃん…?」
ほむら「…私が守るから、まどかは何の心配もいらないわ」
まどか「あ、ありがとう…お姉ちゃん」ギュッ
マミ(本当シスコンねぇ…)クスッ
マミ「…そう、まどかさんも魔法少女になってしまったのね」
まどか「は、はい…」
マミ「魔法少女の仕事は遊びじゃないの、命を落とすこともあるわ」
マミ「その自覚は忘れないようにね?」
まどか「…はい」
まどか(少し、怖い、な…)ブルッ
ほむら「…」ダキッ
まどか「!? お、お姉ちゃん…?」
ほむら「…私が守るから、まどかは何の心配もいらないわ」
まどか「あ、ありがとう…お姉ちゃん」ギュッ
マミ(本当シスコンねぇ…)クスッ
30: 2011/06/10(金) 23:05:12.82 ID:7xqkgx3x0
ほむら「というわけで今日からまどかも魔女狩りに加わるから」
マミ「わかったわ」
まどか「よ、よろしくお願いします!」ペコッ
マミ「ふふ、あなたのお姉さんと同じくらい頼ってもいいのよ?」
まどか「ありがとうございます!マミさん!」
ほむら「…まぁ、いいけど」
ほむら(妬いてしまうのは大人げないかしら…)
…
マミ「わかったわ」
まどか「よ、よろしくお願いします!」ペコッ
マミ「ふふ、あなたのお姉さんと同じくらい頼ってもいいのよ?」
まどか「ありがとうございます!マミさん!」
ほむら「…まぁ、いいけど」
ほむら(妬いてしまうのは大人げないかしら…)
…
31: 2011/06/10(金) 23:06:58.10 ID:7xqkgx3x0
委員長の魔女の結界
ダンッダンッダンッ
ほむら「マミ、今よ!」ドガンッ
マミ「わかったわ!!」リボンクルクル
まどか「す、すごい…! 使い魔を全部拘束して…!!」
マミ「まどかさん、止めを!!」
まどか「え!? あ…」アタフタ
ほむら「大丈夫まどか、あなたならやれるわ…」ギュッ
まどか「あわわ! お姉ちゃんいつの間に!?」
ほむら「…そんなことより魔女を」
まどか「う、うん!」グイッ
まどか(お姉ちゃんに支えてもらったら不思議と不安が吹き飛んだ…)パシュンッ
パトリシア「グヘエエエエエ」ドカーン
ダンッダンッダンッ
ほむら「マミ、今よ!」ドガンッ
マミ「わかったわ!!」リボンクルクル
まどか「す、すごい…! 使い魔を全部拘束して…!!」
マミ「まどかさん、止めを!!」
まどか「え!? あ…」アタフタ
ほむら「大丈夫まどか、あなたならやれるわ…」ギュッ
まどか「あわわ! お姉ちゃんいつの間に!?」
ほむら「…そんなことより魔女を」
まどか「う、うん!」グイッ
まどか(お姉ちゃんに支えてもらったら不思議と不安が吹き飛んだ…)パシュンッ
パトリシア「グヘエエエエエ」ドカーン
34: 2011/06/10(金) 23:09:23.17 ID:7xqkgx3x0
結界解除
マミ「お見事、まさか一撃で倒すとは思わなかったわ」
ほむら「当然よ、私の妹なんだから」ファサッ
マミ「ふふっ、そうだったわね」ニコニコ
まどか「お姉ちゃーん!!」ダキッ
ほむら「ま、まどか…!?」
まどか「怖かったよぉ! でもなんとかできたよぉお!!」ギューッ
ほむら「…初陣お疲れ様、まどか」ナデナデ
マミ「…シスコンも程ほどにね? 2人とも…」
マミ「お見事、まさか一撃で倒すとは思わなかったわ」
ほむら「当然よ、私の妹なんだから」ファサッ
マミ「ふふっ、そうだったわね」ニコニコ
まどか「お姉ちゃーん!!」ダキッ
ほむら「ま、まどか…!?」
まどか「怖かったよぉ! でもなんとかできたよぉお!!」ギューッ
ほむら「…初陣お疲れ様、まどか」ナデナデ
マミ「…シスコンも程ほどにね? 2人とも…」
39: 2011/06/10(金) 23:11:13.35 ID:7xqkgx3x0
こうして見滝原3人組を結成した私たちは魔女狩りを始めました…
途中さやかちゃんが上条君にフラれたりと色々ありましたが、
なんとか超弩級の魔女『ワルプルギスの夜』を殲滅することができました!
これからもお姉ちゃんやマミさんと仲良くやっていきたいです!
鹿目まどか
導入編 おしまい
日常編もあるかもしれないけど寝る!
途中さやかちゃんが上条君にフラれたりと色々ありましたが、
なんとか超弩級の魔女『ワルプルギスの夜』を殲滅することができました!
これからもお姉ちゃんやマミさんと仲良くやっていきたいです!
鹿目まどか
導入編 おしまい
日常編もあるかもしれないけど寝る!
46: 2011/06/10(金) 23:19:40.45 ID:qgeBOs3a0
さやか「ほむらお姉ちゃんー」ニヤニヤ
ほむら「………」イライラ
ほむら「あなたの姉になった覚えはないわ…」
さやか「いやーまどかってあたしの嫁じゃんか?」
さやか「だったら自動的にほむらがお姉ちゃんになるよね?」
さやか「まぁこれからも1つよろしく、お・ね・え・ちゃ・ん?」
ほむら「えい」ガシ
さやか「むぐぐぐぐぐぐ!!?」
ほむら「まどかは誰にも渡さない…!誰にも…!!」
さやか「うむぐぐぐぐぐぐぐ!!!」ギリギリ
ほむら「………」イライラ
ほむら「あなたの姉になった覚えはないわ…」
さやか「いやーまどかってあたしの嫁じゃんか?」
さやか「だったら自動的にほむらがお姉ちゃんになるよね?」
さやか「まぁこれからも1つよろしく、お・ね・え・ちゃ・ん?」
ほむら「えい」ガシ
さやか「むぐぐぐぐぐぐ!!?」
ほむら「まどかは誰にも渡さない…!誰にも…!!」
さやか「うむぐぐぐぐぐぐぐ!!!」ギリギリ
50: 2011/06/10(金) 23:29:58.86 ID:qgeBOs3a0
さやか「し、死ぬかと思った…」ゼェハァ
ほむら「死ねばよかったのに」
さやか「ひどいよ…ほむらさん…」
ほむら「…そうね、言い直すわ」
ほむら「死ね」
さやか「悪化!?」
さやか「なんでそんなまどかに拘るんですかー…」
ほむら「愚問ね、妹は姉が守るものよ」
さやか「そりゃそうでしょうけど…」
さやか「ちょっと異常ですよ」
ほむら「え」
さやか「い、いや!悪い意味じゃなくて!!」アセアセ
さやか「…でも姉妹とか兄弟ってこの年になると…お互いに無関心になるっていうか…」
さやか「そんなに仲がいいの、珍しいなって」
ほむら「………」
ほむら「死ねばよかったのに」
さやか「ひどいよ…ほむらさん…」
ほむら「…そうね、言い直すわ」
ほむら「死ね」
さやか「悪化!?」
さやか「なんでそんなまどかに拘るんですかー…」
ほむら「愚問ね、妹は姉が守るものよ」
さやか「そりゃそうでしょうけど…」
さやか「ちょっと異常ですよ」
ほむら「え」
さやか「い、いや!悪い意味じゃなくて!!」アセアセ
さやか「…でも姉妹とか兄弟ってこの年になると…お互いに無関心になるっていうか…」
さやか「そんなに仲がいいの、珍しいなって」
ほむら「………」
53: 2011/06/10(金) 23:34:38.25 ID:qgeBOs3a0
ほむら「そう、かしら」
さやか「いやだなぁ!気にしないでくださいよ…!」
ほむら「…………」
ほむら(…確かに)
ほむら(私は…姉妹以上の感情を…)
ほむら(あの子に…向けているの、かも)
まどか「さやかちゃーん、お姉ちゃーん!」
さやか「遅いぞまどかー」
まどか「ごめんね、保険委員の集会が…」
さやか「言い訳は聞かんっ!罰として今日はあたしと手を繋いで帰れー!」ギュー
まどか「きゃー♪」
ほむら「………」ギュ
まどか「あ…お姉ちゃん?」
ほむら「ひ、左手は…私」
まどか「…うん、いいよ」
さやか「いやだなぁ!気にしないでくださいよ…!」
ほむら「…………」
ほむら(…確かに)
ほむら(私は…姉妹以上の感情を…)
ほむら(あの子に…向けているの、かも)
まどか「さやかちゃーん、お姉ちゃーん!」
さやか「遅いぞまどかー」
まどか「ごめんね、保険委員の集会が…」
さやか「言い訳は聞かんっ!罰として今日はあたしと手を繋いで帰れー!」ギュー
まどか「きゃー♪」
ほむら「………」ギュ
まどか「あ…お姉ちゃん?」
ほむら「ひ、左手は…私」
まどか「…うん、いいよ」
54: 2011/06/10(金) 23:41:58.00 ID:qgeBOs3a0
まどか「ただいまー」
知久「おかえり、2人とも」
知久「手なんて繋いで、どうしたんだい?」
まどか「えへへっ、罰ゲーム!!」
ほむら「………」
ほむら(結局、手を繋いだまま帰ってきてしまったわ…)
ほむら(まどかの、手…)
ほむら(あったかくて、やわらかくて…)
まどか「…お姉ちゃん?」
ほむら「はっ」
まどか「あの、そろそろ罰ゲーム…終わりかなって」
ほむら「そ、そうね」パッ
知久「今日のおやつはホットケーキだよ」
まどか「わーい♪」ドタバタ
ほむら「………」
知久「おかえり、2人とも」
知久「手なんて繋いで、どうしたんだい?」
まどか「えへへっ、罰ゲーム!!」
ほむら「………」
ほむら(結局、手を繋いだまま帰ってきてしまったわ…)
ほむら(まどかの、手…)
ほむら(あったかくて、やわらかくて…)
まどか「…お姉ちゃん?」
ほむら「はっ」
まどか「あの、そろそろ罰ゲーム…終わりかなって」
ほむら「そ、そうね」パッ
知久「今日のおやつはホットケーキだよ」
まどか「わーい♪」ドタバタ
ほむら「………」
55: 2011/06/10(金) 23:47:45.75 ID:qgeBOs3a0
まどかの手と私の手が、わかれる時、
名残惜しく思った、
寂しいと思った、
あの子の体温が体から消えてしまうのが、冷めてしまうのが。
隣にいたあの子が、背中を見せて廊下の角に消える。
それだけのことが何故か私の心に酷く深く爪を立てる。
…急に心細くなって、すぐに妹の後を追った。
まどか「おいしいね?」モグモグ
タツヤ「おいしー!」ムグムグ
ほむら「…」
まどか「…お姉ちゃん?」
ほむら「…はっ」
ほむら「ちょ、ちょっと考え事…」モフモフ
まどか「…?」
名残惜しく思った、
寂しいと思った、
あの子の体温が体から消えてしまうのが、冷めてしまうのが。
隣にいたあの子が、背中を見せて廊下の角に消える。
それだけのことが何故か私の心に酷く深く爪を立てる。
…急に心細くなって、すぐに妹の後を追った。
まどか「おいしいね?」モグモグ
タツヤ「おいしー!」ムグムグ
ほむら「…」
まどか「…お姉ちゃん?」
ほむら「…はっ」
ほむら「ちょ、ちょっと考え事…」モフモフ
まどか「…?」
65: 2011/06/11(土) 00:13:55.27 ID:kIYuDa/c0
ほむら(……こんなのじゃだめね)
ほむら(……もう私はまどかのお姉ちゃんなんだから)
ほむら(もっとちゃんとしないと…)
コンコン
まどか「…お姉ちゃん?」
まどか「宿題…教えて貰っていい?」
ほむら「…いいけど」
まどか「えへへ、ありがと!」
ほむら「…」フゥ
ほむら(ほんとは同じ学年だったはずなのにね)
ほむら「なんの宿題?」
まどか「数学!」
ほむら「まどかは数学が苦手なの?」
まどか「うん…苦手かな…」
ほむら(…よし!)
ほむら(……もう私はまどかのお姉ちゃんなんだから)
ほむら(もっとちゃんとしないと…)
コンコン
まどか「…お姉ちゃん?」
まどか「宿題…教えて貰っていい?」
ほむら「…いいけど」
まどか「えへへ、ありがと!」
ほむら「…」フゥ
ほむら(ほんとは同じ学年だったはずなのにね)
ほむら「なんの宿題?」
まどか「数学!」
ほむら「まどかは数学が苦手なの?」
まどか「うん…苦手かな…」
ほむら(…よし!)
66: 2011/06/11(土) 00:18:14.71 ID:kIYuDa/c0
ほむら「…で、ここがこうなるの」
まどか「…あ、なるほど」
まどか「へへ、ありがとお姉ちゃん」
まどか「もう宿題終わっちゃった」
ほむら「次からは自分で解けないとだめよ?」
まどか「勝手にどんどん解いたのはお姉ちゃんだよ」
ほむら(…はりきりすぎたかしら)
ほむら「…まぁいいわ」ガタ
まどか「どこ行くの?」
ほむら「ちょっと、なにか飲もうかな…と思って」
まどか「!」
まどか「じゃあわたしが淹れてあげる!!」
まどか「…あ、なるほど」
まどか「へへ、ありがとお姉ちゃん」
まどか「もう宿題終わっちゃった」
ほむら「次からは自分で解けないとだめよ?」
まどか「勝手にどんどん解いたのはお姉ちゃんだよ」
ほむら(…はりきりすぎたかしら)
ほむら「…まぁいいわ」ガタ
まどか「どこ行くの?」
ほむら「ちょっと、なにか飲もうかな…と思って」
まどか「!」
まどか「じゃあわたしが淹れてあげる!!」
67: 2011/06/11(土) 00:24:47.63 ID:kIYuDa/c0
まどか「はいどうぞ?」カタン
ほむら「…ミルクティー」
まどか「マミさんに淹れ方教えて貰ったんだぁ」
まどか「うん、なかなか上出来かも」ズズズ
ほむら「あったかい…」ズズズ
ほむら「おいしいわ」
まどか「えへへ…なんか照れちゃうなぁ」
ほむら「…まどか」
まどか「なぁに?」
ほむら「その…私ってうっとおしいかな…」
まどか「え?」
ほむら「…ミルクティー」
まどか「マミさんに淹れ方教えて貰ったんだぁ」
まどか「うん、なかなか上出来かも」ズズズ
ほむら「あったかい…」ズズズ
ほむら「おいしいわ」
まどか「えへへ…なんか照れちゃうなぁ」
ほむら「…まどか」
まどか「なぁに?」
ほむら「その…私ってうっとおしいかな…」
まどか「え?」
69: 2011/06/11(土) 00:31:00.95 ID:kIYuDa/c0
ほむら「ほら…普通の姉妹ってあんまりぺたぺたしないものだから…」
ほむら「私…まどかにたくさんおせっかい焼いちゃって…」
まどか「そんなことないよ」
まどか「わたし、お姉ちゃんにいっぱい助けてもらってるよ」
まどか「わたしがお礼を言わなきゃいけないくらいだよ」
ほむら「…ありがとう」
まどか「ふふっ、変なお姉ちゃん」
ほむら「…好きよ、まどか」
まどか「うん、わたしもお姉ちゃん大好きだよ?」
ほむら「………っ」
ほむら「私…まどかにたくさんおせっかい焼いちゃって…」
まどか「そんなことないよ」
まどか「わたし、お姉ちゃんにいっぱい助けてもらってるよ」
まどか「わたしがお礼を言わなきゃいけないくらいだよ」
ほむら「…ありがとう」
まどか「ふふっ、変なお姉ちゃん」
ほむら「…好きよ、まどか」
まどか「うん、わたしもお姉ちゃん大好きだよ?」
ほむら「………っ」
71: 2011/06/11(土) 00:48:55.48 ID:kIYuDa/c0
違う、
違うんだよまどか。
私はあなたが好きなんだよ。
ずっと前から、ずっとずっと前から、あなたの傍にいたくて、
ほんとはいつだって傍にいたかった。
あなたのために何かがしたくて、
だけど、
お姉ちゃんでいればあなたのそばにいれるけど、
お姉ちゃんでいればあなたのためになれるけど、
お姉ちゃんでいたらあなたにはこの想いは伝えられないんだ。
因果の二律背反が私の心を縛って、締まって、
締め付けられて、涙を流す。
どうして私はあなたのお姉ちゃんなんだろう?
ほむら「……」
まどか「お、姉ちゃん?」
ほむら「…ごめんね」
ほむら「先に寝る…」
まどか「…あ、うん」
まどか「おやすみなさい…」
ほむら「おやすみ…」
違うんだよまどか。
私はあなたが好きなんだよ。
ずっと前から、ずっとずっと前から、あなたの傍にいたくて、
ほんとはいつだって傍にいたかった。
あなたのために何かがしたくて、
だけど、
お姉ちゃんでいればあなたのそばにいれるけど、
お姉ちゃんでいればあなたのためになれるけど、
お姉ちゃんでいたらあなたにはこの想いは伝えられないんだ。
因果の二律背反が私の心を縛って、締まって、
締め付けられて、涙を流す。
どうして私はあなたのお姉ちゃんなんだろう?
ほむら「……」
まどか「お、姉ちゃん?」
ほむら「…ごめんね」
ほむら「先に寝る…」
まどか「…あ、うん」
まどか「おやすみなさい…」
ほむら「おやすみ…」
72: 2011/06/11(土) 00:55:49.02 ID:kIYuDa/c0
ほむら「……」
瞼が、重い。
目を閉じずにはいられない。
なのに意識ははっきりしていて、眠りへの逃避を許してくれない。
この気持ちを忘れて、朝を迎えて、
笑ってまどかと一緒に学校に行きたいのに。
コンコン
まどか「お姉ちゃん…起きてる?」ガチャ
ほむら「…まどか?」
まどか「ごめんね…寝れないよね」
まどか「紅茶って…カフェインいっぱい入ってるの」
まどか「すっかり忘れてて…」
ほむら「…それは、あなたもでしょう?」
まどか「てへへ…うっかり…」
ほむら「…おいで?」
まどか「うんっ」
瞼が、重い。
目を閉じずにはいられない。
なのに意識ははっきりしていて、眠りへの逃避を許してくれない。
この気持ちを忘れて、朝を迎えて、
笑ってまどかと一緒に学校に行きたいのに。
コンコン
まどか「お姉ちゃん…起きてる?」ガチャ
ほむら「…まどか?」
まどか「ごめんね…寝れないよね」
まどか「紅茶って…カフェインいっぱい入ってるの」
まどか「すっかり忘れてて…」
ほむら「…それは、あなたもでしょう?」
まどか「てへへ…うっかり…」
ほむら「…おいで?」
まどか「うんっ」
74: 2011/06/11(土) 01:02:48.93 ID:kIYuDa/c0
ほむら「まどかってあったかいわ…」ギュ
まどか「わたし、子供体温だから…」
まどか「なんだか安心するなぁ」
まどか「お姉ちゃんって癒し系…」
ほむら「…そう?」
まどか「頼りになるっていうか」
まどか「…そんな感じ」
ほむら「…もっと頼ってもいいんだよ?」
まどか「…………うん」
まどか「わたし、子供体温だから…」
まどか「なんだか安心するなぁ」
まどか「お姉ちゃんって癒し系…」
ほむら「…そう?」
まどか「頼りになるっていうか」
まどか「…そんな感じ」
ほむら「…もっと頼ってもいいんだよ?」
まどか「…………うん」
109: 2011/06/11(土) 13:18:56.72 ID:kIYuDa/c0
まどか「すー…すー…」
ほむら「………」サラッ
ほむら(髪、柔らかい…)
ほむら(かわいい…)
まどか「うーん…むにゃ…」
ほむら「……」
ほむら(どうして私はお姉ちゃんなのかな?)
ほむら(どうして私がお姉ちゃんになったのかな)
まどかの願い事が私とまどかの距離を変えてくれた。
世界で1番近くて遠い場所に私の運命を導いた。
神様は非情だ。
私達の祈りを聞いてはくれない。
代わりにやってきて、祈りを聞き届けたのは白い獣。
それも、とびっきりの絶望を引き連れて。
神様も、
運命も、
獣も、
世界は残酷で満ちている。
ほむら「………」サラッ
ほむら(髪、柔らかい…)
ほむら(かわいい…)
まどか「うーん…むにゃ…」
ほむら「……」
ほむら(どうして私はお姉ちゃんなのかな?)
ほむら(どうして私がお姉ちゃんになったのかな)
まどかの願い事が私とまどかの距離を変えてくれた。
世界で1番近くて遠い場所に私の運命を導いた。
神様は非情だ。
私達の祈りを聞いてはくれない。
代わりにやってきて、祈りを聞き届けたのは白い獣。
それも、とびっきりの絶望を引き連れて。
神様も、
運命も、
獣も、
世界は残酷で満ちている。
110: 2011/06/11(土) 13:22:16.16 ID:kIYuDa/c0
本日の目覚め、最悪。
眠気は一向にやってこなくて、
隣の妹の温度は理性を掻き乱す。
疲れた。
まどか「あ…お姉ちゃん…おはよう」
ほむら「…おは、よぅ」
まどか「お、お姉ちゃん…くまがすごいよ?」
ほむら「…平気よ」
のどが渇いて思考にロックがかかる。
深く物事を考えられない。
寝不足だ。
まどか「学校行くの…?」
ほむら「行くわ」
ほむら「ほら、まどかも準備しなさい」
私に促されてまどかがのろのろ寝床から立ち上がる。
その後に私も続いて、鈍い体に鞭を打つ。
眠気は一向にやってこなくて、
隣の妹の温度は理性を掻き乱す。
疲れた。
まどか「あ…お姉ちゃん…おはよう」
ほむら「…おは、よぅ」
まどか「お、お姉ちゃん…くまがすごいよ?」
ほむら「…平気よ」
のどが渇いて思考にロックがかかる。
深く物事を考えられない。
寝不足だ。
まどか「学校行くの…?」
ほむら「行くわ」
ほむら「ほら、まどかも準備しなさい」
私に促されてまどかがのろのろ寝床から立ち上がる。
その後に私も続いて、鈍い体に鞭を打つ。
111: 2011/06/11(土) 13:26:19.25 ID:kIYuDa/c0
マミ「……えーと?」
ほむら「…気にしないで」
いつもはカチューシャであげた前髪を下ろして、
刻まれたくまに精一杯の抵抗。
巴マミの視線が黒いカーテン越しに伝わる。
マミ「…貞子」
ほむら「黙りなさい」
マミ「そんな髪型の影の薄い美術部員が…!」
ほむら「黙りなさい」
マミ「サン・ミケーレの…!!」
ほむら「黙れ」
笑い話に突っ込む気力もない。
ぐだり、と机に身を任す。
このまま寝てしまいたくなるが、生憎私は枕がないと寝られないのだった。
ほむら「…気にしないで」
いつもはカチューシャであげた前髪を下ろして、
刻まれたくまに精一杯の抵抗。
巴マミの視線が黒いカーテン越しに伝わる。
マミ「…貞子」
ほむら「黙りなさい」
マミ「そんな髪型の影の薄い美術部員が…!」
ほむら「黙りなさい」
マミ「サン・ミケーレの…!!」
ほむら「黙れ」
笑い話に突っ込む気力もない。
ぐだり、と机に身を任す。
このまま寝てしまいたくなるが、生憎私は枕がないと寝られないのだった。
112: 2011/06/11(土) 13:30:19.86 ID:kIYuDa/c0
欠伸のしすぎでのどが渇いた。
重い体をなんとかひきずって、1日を終える。
美樹さやかと校門で最愛の妹を待つ、のだけど。
さやか「まどかは今日も委員会のようです」
ほむら「…そう」
そういえば朝になにか言っていた気もするが思い出せない。
さやか「…寝不足ですか?」
ほむら「…うん」
ほむら「寝る前に紅茶飲んじゃって…」
さやか「うわ」
さやか「大丈夫ですか」
ほむら「…うん」
さやか「先に帰った方が…」
重い体をなんとかひきずって、1日を終える。
美樹さやかと校門で最愛の妹を待つ、のだけど。
さやか「まどかは今日も委員会のようです」
ほむら「…そう」
そういえば朝になにか言っていた気もするが思い出せない。
さやか「…寝不足ですか?」
ほむら「…うん」
ほむら「寝る前に紅茶飲んじゃって…」
さやか「うわ」
さやか「大丈夫ですか」
ほむら「…うん」
さやか「先に帰った方が…」
113: 2011/06/11(土) 13:34:09.69 ID:kIYuDa/c0
昨日の放課後の、
美樹さやかの言葉が蘇る。
「いやーまどかってあたしの嫁じゃないですか?」
刺さる。
おどけた彼女のいつもの冗談。
冗談と捉えられなかった私の耳。
空を掴む、行き先不安定な小さな嫉妬。
ほむら「…大丈夫よ」
顔を伏せて唇を噛む。
前髪があってよかった、こんな顔は誰にも見せられない。
まどかと美樹さやかと帰路につき、
家に入るやいなや私はベッドに潜りこんだ。
まどかは心配そうな顔だったが事情を知っているので無駄な干渉はしてこなかった。
すぐに瞼を閉じて意識を投げる。
美樹さやかの言葉が蘇る。
「いやーまどかってあたしの嫁じゃないですか?」
刺さる。
おどけた彼女のいつもの冗談。
冗談と捉えられなかった私の耳。
空を掴む、行き先不安定な小さな嫉妬。
ほむら「…大丈夫よ」
顔を伏せて唇を噛む。
前髪があってよかった、こんな顔は誰にも見せられない。
まどかと美樹さやかと帰路につき、
家に入るやいなや私はベッドに潜りこんだ。
まどかは心配そうな顔だったが事情を知っているので無駄な干渉はしてこなかった。
すぐに瞼を閉じて意識を投げる。
115: 2011/06/11(土) 13:38:31.50 ID:kIYuDa/c0
夢を見た。
まどかと私が友達だったころの夢。
あの時は、巴マミとまどかの、2人の背中を追いかけて。
後についていくのに必死だった。
今はまどかが私の背後に回っている、私がそうしたんだ。
あの子を私の後ろに隠して、何も見えないようにして。
それでもあの子は私の前に出て走り去ってしまう、何度、繰り返しても。
目を開けた。
まどかがベッドの隣にいた。
ほむら「…まどか」
まどか「…おはよう、ほむらちゃん」
ほむら「…お姉ちゃん、でしょ?」
まどか「うぅん、今だけ…」
まどか「今だけ、ほむらちゃんって呼ばせて?」
まどかと私が友達だったころの夢。
あの時は、巴マミとまどかの、2人の背中を追いかけて。
後についていくのに必死だった。
今はまどかが私の背後に回っている、私がそうしたんだ。
あの子を私の後ろに隠して、何も見えないようにして。
それでもあの子は私の前に出て走り去ってしまう、何度、繰り返しても。
目を開けた。
まどかがベッドの隣にいた。
ほむら「…まどか」
まどか「…おはよう、ほむらちゃん」
ほむら「…お姉ちゃん、でしょ?」
まどか「うぅん、今だけ…」
まどか「今だけ、ほむらちゃんって呼ばせて?」
116: 2011/06/11(土) 13:42:06.17 ID:kIYuDa/c0
まどかが上から私の顔を覗き込む。
目と目が合う、…赤く腫れていた。
まどか「…ほむらちゃん、うなされてたよ」
まどか「私の名前、ずっと呼んでた…」
まどか「私もほむらちゃんの名前、呼びたい…!」
滴が落ちる。
溢れ出て、伝って、滑り落ちる。
まどか「なんで、こんなお願いをしちゃったのかな…?」
まどか「なんで、ほむらちゃんがお姉ちゃんなんだろう…?」
目と目が合う、…赤く腫れていた。
まどか「…ほむらちゃん、うなされてたよ」
まどか「私の名前、ずっと呼んでた…」
まどか「私もほむらちゃんの名前、呼びたい…!」
滴が落ちる。
溢れ出て、伝って、滑り落ちる。
まどか「なんで、こんなお願いをしちゃったのかな…?」
まどか「なんで、ほむらちゃんがお姉ちゃんなんだろう…?」
118: 2011/06/11(土) 13:46:18.36 ID:kIYuDa/c0
まどか「ほむらちゃんに憧れてて」
まどか「ほむらちゃんが私に優しいから」
まどか「『お姉ちゃんが欲しい』なんて言ったの」
まどか「ずっと、ずっと傍に居て欲しかったから…!」
まどか「ばかだね、わたし」
まどか「ほむらちゃんがこんな遠くに行っちゃうなんて」
まどか「遠くに行って自分の気持ちに気づくなんて」
まどか「気づかなかったよ…!」
まどかの目から涙がとめどなく溢れる。
つられて私の視界も滲んでいく。
まどか「ほむらちゃんが私に優しいから」
まどか「『お姉ちゃんが欲しい』なんて言ったの」
まどか「ずっと、ずっと傍に居て欲しかったから…!」
まどか「ばかだね、わたし」
まどか「ほむらちゃんがこんな遠くに行っちゃうなんて」
まどか「遠くに行って自分の気持ちに気づくなんて」
まどか「気づかなかったよ…!」
まどかの目から涙がとめどなく溢れる。
つられて私の視界も滲んでいく。
119: 2011/06/11(土) 13:50:17.18 ID:kIYuDa/c0
私達は遠い所で、お互いに想いを募らせて黙っていた。
今は1番近いところで胸の内を叫んでる。
でももう、届かない、
姉妹という関係が何も聞こえないように耳を塞ぐ。
姉妹という関係が線を超えないようにと道を塞ぐ。
祈りが2人を別れさせてしまった。
まどか「ほむらちゃん…っ!!」
まどかが私の胸の中で泣き崩れる。
それを、強く、強く抱きしめる。
まどか「好き…好きだよっ…ほむらちゃん…!」
ほむら「私も…ずっと好きだった…!」
まどかの唇に、私の唇を落とす。
あなたの1番近いところに居て、
それでもまだ届かない私の、精一杯。
今は1番近いところで胸の内を叫んでる。
でももう、届かない、
姉妹という関係が何も聞こえないように耳を塞ぐ。
姉妹という関係が線を超えないようにと道を塞ぐ。
祈りが2人を別れさせてしまった。
まどか「ほむらちゃん…っ!!」
まどかが私の胸の中で泣き崩れる。
それを、強く、強く抱きしめる。
まどか「好き…好きだよっ…ほむらちゃん…!」
ほむら「私も…ずっと好きだった…!」
まどかの唇に、私の唇を落とす。
あなたの1番近いところに居て、
それでもまだ届かない私の、精一杯。
120: 2011/06/11(土) 13:54:10.78 ID:kIYuDa/c0
薄闇がカーテン越しに見える。
朝が来る。
もうじきで家族が起きてきて、
階下に下りればみんな笑顔で「おはよう」と言ってくれるだろう。
温かいご飯が私たちを待ってくれているだろう。
それがずっと続くかどうかはまだ、分からない。
まどか「…そろそろ起きなきゃ、お姉ちゃん」
ほむら「…そうね」
まどかの手に引かれて、ベッドから立ち上がる。
世界で1番遠いところで手をつなぐ私達。
それでも、
少し位は近づけたのかもしれない。
おわり
朝が来る。
もうじきで家族が起きてきて、
階下に下りればみんな笑顔で「おはよう」と言ってくれるだろう。
温かいご飯が私たちを待ってくれているだろう。
それがずっと続くかどうかはまだ、分からない。
まどか「…そろそろ起きなきゃ、お姉ちゃん」
ほむら「…そうね」
まどかの手に引かれて、ベッドから立ち上がる。
世界で1番遠いところで手をつなぐ私達。
それでも、
少し位は近づけたのかもしれない。
おわり
121: 2011/06/11(土) 13:55:12.52
乙
もっと読みたい気もするけど綺麗に終わってるしな
もっと読みたい気もするけど綺麗に終わってるしな
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