15: 2011/04/28(木) 11:19:16.35 ID:gA6A0dJj0
むかしむかしの、ある王国のお話です
王様とお后様にはなかなか御子が生まれませんでしたが
熱心な信心の甲斐もあってかようやくひとりの女の子を授かることができました
唯「澪ちゃん、でかしたよ!澪ちゃんにそっくりなかわいい女の子だね!」
澪「名前は何にしようか」
唯「唯王と澪妃のあいだを取って……律という名にするよ!」
澪「えっ」
女の子は律と名付けられ、その誕生をお祝いする宴が開かれることとなりました
宴には国中の人々のほか、七人の妖精が招待されました
王様とお后様にはなかなか御子が生まれませんでしたが
熱心な信心の甲斐もあってかようやくひとりの女の子を授かることができました
唯「澪ちゃん、でかしたよ!澪ちゃんにそっくりなかわいい女の子だね!」
澪「名前は何にしようか」
唯「唯王と澪妃のあいだを取って……律という名にするよ!」
澪「えっ」
女の子は律と名付けられ、その誕生をお祝いする宴が開かれることとなりました
宴には国中の人々のほか、七人の妖精が招待されました
19: 2011/04/28(木) 11:31:40.82 ID:gA6A0dJj0
妖精たちがかしましくおしゃべりしながら城へやってきました
和「あらあら立派なお城ね」
純「それにすごい料理もならんでますよ~」
和「こらこらはしゃがないの。私たちはお姫様のお祝いに来たんだから」
いちご「ヤダ」
純「さっきからこの方『ヤダ』しか言わないんですが」
和「しかたないじゃない。ここで七人もキャラ出しちゃったらあとで困るからね
さあ、席につきましょう」
純「はあ」
さわ子「ちょっとちょっと~!私の席がないじゃない!」
純「あ、さわ子妖精先生」
和「あらあら立派なお城ね」
純「それにすごい料理もならんでますよ~」
和「こらこらはしゃがないの。私たちはお姫様のお祝いに来たんだから」
いちご「ヤダ」
純「さっきからこの方『ヤダ』しか言わないんですが」
和「しかたないじゃない。ここで七人もキャラ出しちゃったらあとで困るからね
さあ、席につきましょう」
純「はあ」
さわ子「ちょっとちょっと~!私の席がないじゃない!」
純「あ、さわ子妖精先生」
20: 2011/04/28(木) 11:36:05.34 ID:gA6A0dJj0
和「先生、王様に招待されてたんですか?」
さわ子「されてないわ」
純「されてないのに来ちゃったの!?」
和「……先生、酔ってます?」
さわ子「酔ってないわよ!」
さわ子妖精は力のある妖精なのですが、
何かというと酔って泣きながらヘビメタを演奏し始めるので少し嫌われていました
さわ子「されてないわ」
純「されてないのに来ちゃったの!?」
和「……先生、酔ってます?」
さわ子「酔ってないわよ!」
さわ子妖精は力のある妖精なのですが、
何かというと酔って泣きながらヘビメタを演奏し始めるので少し嫌われていました
22: 2011/04/28(木) 11:40:44.14 ID:gA6A0dJj0
和「ともかく、先生はおとなしくしててくださいね」
さわ子「ぐぬぬ…許せないわあ……」
和「さあ皆、お姫様に祝福の言葉を述べにゆくわよ」
純「はーい」
いちご「やだ」
姫子「先生、さよなら」
さわ子「ふ、ふふふ……」
和「(なにか企んでるわね)」
さわ子「ぐぬぬ…許せないわあ……」
和「さあ皆、お姫様に祝福の言葉を述べにゆくわよ」
純「はーい」
いちご「やだ」
姫子「先生、さよなら」
さわ子「ふ、ふふふ……」
和「(なにか企んでるわね)」
24: 2011/04/28(木) 11:48:49.20 ID:gA6A0dJj0
律「だーだー!」
唯「元気いーねー」
澪「おい、こら、律!あばれるな!」
妖精たちは律姫を抱きかかえる澪お妃のもとに歩みより、ひとりひとり魔法の言葉をかけてゆきます
姫子「お姫様がきれいな人になりますように」
いちご「やさしい人になりますように」ボソッ
純「おしとやかな女の子に育ちますように」
澪「何故か三つ目の願いはかないそうもない気がするな……」
六人目の妖精が言葉をかけ終えたとき、その後ろからさわ子妖精があらわれました
唯「元気いーねー」
澪「おい、こら、律!あばれるな!」
妖精たちは律姫を抱きかかえる澪お妃のもとに歩みより、ひとりひとり魔法の言葉をかけてゆきます
姫子「お姫様がきれいな人になりますように」
いちご「やさしい人になりますように」ボソッ
純「おしとやかな女の子に育ちますように」
澪「何故か三つ目の願いはかないそうもない気がするな……」
六人目の妖精が言葉をかけ終えたとき、その後ろからさわ子妖精があらわれました
25: 2011/04/28(木) 11:53:13.21 ID:gA6A0dJj0
唯「あれ?さわちゃん妖精、呼んでたっけ」
さわ子「唯ちゃん。よくも私を仲間外れにしてくれたわね。ふふふ」
純「ちょっと、先生!」
さわ子「いい?この姫はお年頃になった時、ドラムスティックのせいで死ぬわ!」
純「!?」
澪「ひ、ひどい……」
唯「なんでそんなこと言うの!」
さわ子「唯ちゃん。よくも私を仲間外れにしてくれたわね。ふふふ」
純「ちょっと、先生!」
さわ子「いい?この姫はお年頃になった時、ドラムスティックのせいで死ぬわ!」
純「!?」
澪「ひ、ひどい……」
唯「なんでそんなこと言うの!」
28: 2011/04/28(木) 11:59:01.96 ID:gA6A0dJj0
さわ子「言っちゃったもんはもう取り消せないわ。ざまーみろよ!」
唯「ひ、ひどいよう……そんなのって…」
澪「り、りつ~!!」
さわ子「(ちょ、ちょっとやりすぎちゃったかしら……)」
和「安心しなさい、唯」
唯「和ちゃん妖精!」
和「いい?その子はドラムスティックが頭に刺さって死ぬわ」
澪「ひいっ!?」
さわ子「そこまで具体的に言った覚えはないんだけど……」
和「だけどそれは本当の死ではなくただ眠っているだけなの。
律姫は100年間眠ったのち、素敵な王子様のキスで目を覚ますでしょう」
唯「ひ、ひどいよう……そんなのって…」
澪「り、りつ~!!」
さわ子「(ちょ、ちょっとやりすぎちゃったかしら……)」
和「安心しなさい、唯」
唯「和ちゃん妖精!」
和「いい?その子はドラムスティックが頭に刺さって死ぬわ」
澪「ひいっ!?」
さわ子「そこまで具体的に言った覚えはないんだけど……」
和「だけどそれは本当の死ではなくただ眠っているだけなの。
律姫は100年間眠ったのち、素敵な王子様のキスで目を覚ますでしょう」
29: 2011/04/28(木) 12:04:10.55 ID:gA6A0dJj0
~その夜~
律「だーだー」
澪「りつぅ……」ぐすっ
唯「和ちゃんはああ言ってたけど、大丈夫かなあ…」
律「ばぶばぶ」
翌日、王様は国中におふれを出しました
唯「すべてのドラムを廃棄しなさい!とくにスティックとか!
え?演奏はどうするのかって?
ドラムがないならカスタネットを使えばいいの!」
澪「それはちょっと無茶なんじゃあ…」
唯「私と澪ちゃんのりっちゃん姫の命のためだもん、ほっとけないよ!」
律「だーだー」
澪「りつぅ……」ぐすっ
唯「和ちゃんはああ言ってたけど、大丈夫かなあ…」
律「ばぶばぶ」
翌日、王様は国中におふれを出しました
唯「すべてのドラムを廃棄しなさい!とくにスティックとか!
え?演奏はどうするのかって?
ドラムがないならカスタネットを使えばいいの!」
澪「それはちょっと無茶なんじゃあ…」
唯「私と澪ちゃんのりっちゃん姫の命のためだもん、ほっとけないよ!」
32: 2011/04/28(木) 12:09:57.04 ID:gA6A0dJj0
両親の心配とはうらはらに、律姫はすこやかにお転婆に成長してきました
暴れます
律「確保ー!」
梓「ひいいいいいいいっ」
澪「また召使を追いかけてる」
唯「元気いーねー」
いたずらします
律「おーい、澪ー!」
澪「おい、律!母上と呼びなさい」
律「いいホラービデオが手に入ったんだけどー……」
澪「ひいいいいいいっ!?」
なんとやらは高いところに登ります
律「うわーん、降りられないよー!」
梓「姫……」
暴れます
律「確保ー!」
梓「ひいいいいいいいっ」
澪「また召使を追いかけてる」
唯「元気いーねー」
いたずらします
律「おーい、澪ー!」
澪「おい、律!母上と呼びなさい」
律「いいホラービデオが手に入ったんだけどー……」
澪「ひいいいいいいっ!?」
なんとやらは高いところに登ります
律「うわーん、降りられないよー!」
梓「姫……」
33: 2011/04/28(木) 12:20:52.04 ID:gA6A0dJj0
我が子が無事に育てば育つほど唯姫と澪妃は不安になってきました
唯「澪ちゃん…」
澪「りつ、大きくなってきたな…」
唯「うん…」
さわ子妖精のあの言葉がいつでも二人の心に暗い影を落としていたのです
さわ子「ゲァーハッハッハー!姫は年頃になったときドラムスティックに頭を貫かれて死ぬのだ!ひょほほ」
41: 2011/04/28(木) 13:06:10.35 ID:gA6A0dJj0
律「明日はなにして遊ぼうかなー♪」
いろんな意味でなにも知らない姫はのんきなものでした
ある日のことです
律「今日はこの塔に登って遊ぶ!」
梓「ダメです!その塔は古いから危険だって話ですよ!」
律「よし、ついてまいれ」
梓「ダメですってばー!」
いろんな意味でなにも知らない姫はのんきなものでした
ある日のことです
律「今日はこの塔に登って遊ぶ!」
梓「ダメです!その塔は古いから危険だって話ですよ!」
律「よし、ついてまいれ」
梓「ダメですってばー!」
46: 2011/04/28(木) 13:49:01.00 ID:gA6A0dJj0
律「なんか上の方から音が聴こえるぞ」
梓「な、なんでしょう……引き返しましょうよ」
塔のてっぺんにはずうずうしくもさわ子妖精が住んでおりました
さわ子「うぉおおおおおおお!薔薇も恥じらう紅い唇!」
律「おーい、何やってんの?」
さわ子「星も羨む青い……ああ?何よアンタぁ」
男にふられたばかりなので大変がらが悪いのです
梓「な、なんでしょう……引き返しましょうよ」
塔のてっぺんにはずうずうしくもさわ子妖精が住んでおりました
さわ子「うぉおおおおおおお!薔薇も恥じらう紅い唇!」
律「おーい、何やってんの?」
さわ子「星も羨む青い……ああ?何よアンタぁ」
男にふられたばかりなので大変がらが悪いのです
47: 2011/04/28(木) 13:53:40.18 ID:gA6A0dJj0
律「何やってたの今?」
さわ子「んなもん、見りゃわかんでしょ」
律「分からん!」
さわ子「バンドの演奏よ、バンド!」
梓「え……バンドって、一人で?」
さわ子「私に友達がいないって言いたいの!?」ギロッ
梓「め、めっそうもない!」
さわ子「そうだ……あんたたち丁度いいところに来たわ。一緒に演奏していきなさいよ」
梓「えっ」
さわ子「あなた、ベースやりなさい!」
梓「ベースなんか弾けないです!」
さわ子「お黙りい!」
さわ子「んなもん、見りゃわかんでしょ」
律「分からん!」
さわ子「バンドの演奏よ、バンド!」
梓「え……バンドって、一人で?」
さわ子「私に友達がいないって言いたいの!?」ギロッ
梓「め、めっそうもない!」
さわ子「そうだ……あんたたち丁度いいところに来たわ。一緒に演奏していきなさいよ」
梓「えっ」
さわ子「あなた、ベースやりなさい!」
梓「ベースなんか弾けないです!」
さわ子「お黙りい!」
48: 2011/04/28(木) 13:57:36.90 ID:gA6A0dJj0
律「なんかよく分かんないけど面白そうだな!」
さわ子「おっ、ノリいいわね。じゃあ、お転婆さんはそっちのドラムよ」
さわ子妖精は若干ひきこもり気味で世間と没交渉だったので
「ドラムを廃棄せよ」という王様のおふれを知らなかったのです
よしんば知っていたとしても、ひねくれもののさわちゃんのことですからすなおに捨てたとも思えません
律「よーし、この棒で太鼓をたたけばいいんだな」
梓「よしましょうよ律姫」
さわ子「んじゃあ行くぞテメェラ!」
♪チャーラーラーチャララララララー
さわ子「おっ、ノリいいわね。じゃあ、お転婆さんはそっちのドラムよ」
さわ子妖精は若干ひきこもり気味で世間と没交渉だったので
「ドラムを廃棄せよ」という王様のおふれを知らなかったのです
よしんば知っていたとしても、ひねくれもののさわちゃんのことですからすなおに捨てたとも思えません
律「よーし、この棒で太鼓をたたけばいいんだな」
梓「よしましょうよ律姫」
さわ子「んじゃあ行くぞテメェラ!」
♪チャーラーラーチャララララララー
49: 2011/04/28(木) 14:07:13.85 ID:gA6A0dJj0
さわ子「Maddy Candy! Maddy Candy! Maddy Candy!!」
律「うおおお!」
その歌はまったく律姫の趣味ではありませんでしたが
スティックはふしぎと手になじみ、見事なビートを刻みました
曲の盛り上がりが最高潮になった時に悲劇はおきました
さわ子「tasty cherry」
律「うおおお!」
その歌はまったく律姫の趣味ではありませんでしたが
スティックはふしぎと手になじみ、見事なビートを刻みました
曲の盛り上がりが最高潮になった時に悲劇はおきました
さわ子「tasty cherry」
51: 2011/04/28(木) 14:12:07.48 ID:gA6A0dJj0
さわ子「Maddy Candy! Maddy Candy! Maddy Candy!!」
律「うおおお!」
その歌はまったく律姫の趣味ではありませんでしたが
スティックはふしぎと手になじみ、見事なビートを刻みます
曲の盛り上がりが最高潮になった時に悲劇はおきました
さわ子「tasty cherry!!tasty cherry!!tasty cherry!!召し上がれぇ!!」
バキッ
律「ひゃんっ」
梓「姫!?」
さわ子「あわわ……折れたスティックが頭に…!」
梓「姫、しっかりしてください、姫!」
さわ子「わ、私知らないわよー!」スタコラサッサ
梓「姫ーーーー!」
律「うおおお!」
その歌はまったく律姫の趣味ではありませんでしたが
スティックはふしぎと手になじみ、見事なビートを刻みます
曲の盛り上がりが最高潮になった時に悲劇はおきました
さわ子「tasty cherry!!tasty cherry!!tasty cherry!!召し上がれぇ!!」
バキッ
律「ひゃんっ」
梓「姫!?」
さわ子「あわわ……折れたスティックが頭に…!」
梓「姫、しっかりしてください、姫!」
さわ子「わ、私知らないわよー!」スタコラサッサ
梓「姫ーーーー!」
52: 2011/04/28(木) 14:15:26.36 ID:gA6A0dJj0
唯「り、りっちゃーん!」
澪「律、目を覚ませよ、律ー!」
和「さわ子先生の呪いがとうとう現実となってしまったようね」
梓「うう、私のせいです……うわーん!」
和「じゃあ私、生徒会行くわ」
唯「の、和ちゃん待って!」
和「冗談よ」
澪「律、目を覚ませよ、律ー!」
和「さわ子先生の呪いがとうとう現実となってしまったようね」
梓「うう、私のせいです……うわーん!」
和「じゃあ私、生徒会行くわ」
唯「の、和ちゃん待って!」
和「冗談よ」
55: 2011/04/28(木) 14:34:24.47 ID:gA6A0dJj0
唯「ののの和ちゃん、どうしよう!りっちゃんがー!」
和「落ち着きなさい」
唯「ででででも!」
和「死ねっ!」バシン
唯「ぐふっ」
澪「こ、殺したー!?」
和「安心しなさい、安らかに寝てるだけよ」
澪「でも今『死ねっ』て……」
和「単なる掛け声よ」
和「落ち着きなさい」
唯「ででででも!」
和「死ねっ!」バシン
唯「ぐふっ」
澪「こ、殺したー!?」
和「安心しなさい、安らかに寝てるだけよ」
澪「でも今『死ねっ』て……」
和「単なる掛け声よ」
56: 2011/04/28(木) 14:40:46.47 ID:gA6A0dJj0
梓「そもそも王様を殴りましたよね?」
和「気のせいよ」
澪「いや、でも……」
和「聞きなさい。唯も姫も寝てるだけ」
梓「ちょっとこっちの話も聞いてください」
和「姫は100年後には目覚めるけど、その時お城にひとりきりじゃ困るでしょ?」
澪「まあ確かに」
梓「この馬鹿姫ですからね」
和「でしょう?だからあなたたちもその時が来るまで眠るの」
澪「なーるほど…って、え?」
梓「眠るってどうや、ぐふっ!?」
和「さあ、次は澪の番よ」
澪「!?」
お城は一晩のうちに鳥の声一つしない廃墟となりました
和「気のせいよ」
澪「いや、でも……」
和「聞きなさい。唯も姫も寝てるだけ」
梓「ちょっとこっちの話も聞いてください」
和「姫は100年後には目覚めるけど、その時お城にひとりきりじゃ困るでしょ?」
澪「まあ確かに」
梓「この馬鹿姫ですからね」
和「でしょう?だからあなたたちもその時が来るまで眠るの」
澪「なーるほど…って、え?」
梓「眠るってどうや、ぐふっ!?」
和「さあ、次は澪の番よ」
澪「!?」
お城は一晩のうちに鳥の声一つしない廃墟となりました
59: 2011/04/28(木) 15:01:27.35 ID:gA6A0dJj0
100年後、隣の王国には憂リアム王子というみめ麗しい王子様がいました
憂リアム王子は武芸百般はもちろん諸学に精通し、人柄も良好
下々の者たちにまで優しいと評判でした
そんな王子のもとにはよその国から結婚の申し出が次々にやってきましたが
何故か王子はなかなか結婚したがらずにまわりの人々を困らせていました
純「憂リアム王子、どうして結婚しないのー?」
憂「あ、お付きの純ちゃん」
純「なんで説明口調?」
憂「うー…だって、なかなか私の理想の人と出会えないんだもん」
61: 2011/04/28(木) 15:13:39.33 ID:gA6A0dJj0
純「王子の理想の人って?」
憂「まずね、こう、ほあーってしてる暖かそうな人なの」
純「うんうん」
憂「人懐っこくて抱きつくのが好きで」
純「ふむ」
憂「それでね、髪の毛は茶色」
純「ほうほう」
憂「髪型はあまり長すぎずかといって短くもなく、ちょうどいいボブヘアーで」
純「ずいぶん具体的だね」
憂「まずね、こう、ほあーってしてる暖かそうな人なの」
純「うんうん」
憂「人懐っこくて抱きつくのが好きで」
純「ふむ」
憂「それでね、髪の毛は茶色」
純「ほうほう」
憂「髪型はあまり長すぎずかといって短くもなく、ちょうどいいボブヘアーで」
純「ずいぶん具体的だね」
62: 2011/04/28(木) 15:18:45.66 ID:gA6A0dJj0
純「ていうか王子、そんな感じの人知ってるんだけど」
憂「え?どこどこ?」
純「髪ほどいて鏡みてごらん」
憂「あ、そうそうこんな感じ…って」
純「……」じーっ
憂「ち、ちがうの!」
純「憂リアム王子ってもしかしてナルシスト?」
憂「違うってば、もう!」
憂「え?どこどこ?」
純「髪ほどいて鏡みてごらん」
憂「あ、そうそうこんな感じ…って」
純「……」じーっ
憂「ち、ちがうの!」
純「憂リアム王子ってもしかしてナルシスト?」
憂「違うってば、もう!」
64: 2011/04/28(木) 15:30:39.66 ID:gA6A0dJj0
純「まあまあ…色々好みがあるのは分かるけど、早く結婚して両親を安心させてあげなよ」
憂「うん」ショボン
純「ほらほら元気出して。今日も紬王子のお城に遊びに行くんでしょ?」
憂「うん!今日も紬さんと一緒にお料理するんだー」
純「うーん、あんまり王子様の趣味っぽくないなあ」
憂「その前にこの森に寄っていこう?良い山菜が取れるかもしれないから」
純「この森は危ないよ。野生の獣がいるし」
憂「狩るよ?」
純「それに呪われたお城があるって噂だから……」
憂「うん」ショボン
純「ほらほら元気出して。今日も紬王子のお城に遊びに行くんでしょ?」
憂「うん!今日も紬さんと一緒にお料理するんだー」
純「うーん、あんまり王子様の趣味っぽくないなあ」
憂「その前にこの森に寄っていこう?良い山菜が取れるかもしれないから」
純「この森は危ないよ。野生の獣がいるし」
憂「狩るよ?」
純「それに呪われたお城があるって噂だから……」
66: 2011/04/28(木) 15:39:52.95 ID:gA6A0dJj0
呪われたお城とは律姫のねむるあの城のことでした
生きた人のいなくなった城は、百年のうちに木々に覆われひとつの森になっていたのです
100年経つうちに眠り続ける姫のことは忘れ去られ
いつしか亡霊の出歩く呪われたお城として恐れられるようになっていたのです
憂「あはは、純ちゃん。呪いなんてないよ」
勇敢な憂リアム王子はしかしそんなうわさなどものともせずに森に足を踏み入れました
生きた人のいなくなった城は、百年のうちに木々に覆われひとつの森になっていたのです
100年経つうちに眠り続ける姫のことは忘れ去られ
いつしか亡霊の出歩く呪われたお城として恐れられるようになっていたのです
憂「あはは、純ちゃん。呪いなんてないよ」
勇敢な憂リアム王子はしかしそんなうわさなどものともせずに森に足を踏み入れました
67: 2011/04/28(木) 15:46:33.60 ID:gA6A0dJj0
王子の狩りの腕は見事なもので次々に獣を仕留めてゆきます
かごに積み上げた山菜もたいへんな嵩になりました
純「ずいぶん取ったねー」
憂「ちょっとやりすぎちゃった…紬さん、待ってるかなあ」
純「早くこの森を出ようよ」
憂「うん。あれ?」
憂リアム王子の耳には不思議な声が聞こえてきました
純「どうしたの?」
憂「いま誰かに呼ばれたような…」
かごに積み上げた山菜もたいへんな嵩になりました
純「ずいぶん取ったねー」
憂「ちょっとやりすぎちゃった…紬さん、待ってるかなあ」
純「早くこの森を出ようよ」
憂「うん。あれ?」
憂リアム王子の耳には不思議な声が聞こえてきました
純「どうしたの?」
憂「いま誰かに呼ばれたような…」
68: 2011/04/28(木) 15:58:06.27 ID:gA6A0dJj0
王子は声のする方に行ってみました
普段は木々が密集してふさいでいる道も
憂リアム王子が足を延ばすと木が自ら横に退いてゆきます
それというのもこの森には和妖精の魔法がかかっていて、
王子が姫のもとに来るまで城を守るようになっていたのです
憂リアム王子はとうとう森のいちばん奥深くのお城にたどりつきました
憂「これが呪われたお城?」
純「憂王子、待ってよー!」
王子は好奇心を抑えることができず、その城の中へ足を踏み入れます
異様な光景に、思わず勇敢な憂リアムも息をのみました
普段は木々が密集してふさいでいる道も
憂リアム王子が足を延ばすと木が自ら横に退いてゆきます
それというのもこの森には和妖精の魔法がかかっていて、
王子が姫のもとに来るまで城を守るようになっていたのです
憂リアム王子はとうとう森のいちばん奥深くのお城にたどりつきました
憂「これが呪われたお城?」
純「憂王子、待ってよー!」
王子は好奇心を抑えることができず、その城の中へ足を踏み入れます
異様な光景に、思わず勇敢な憂リアムも息をのみました
70: 2011/04/28(木) 16:03:15.08 ID:gA6A0dJj0
純「なにこれ……人間?」
お城の中には、人々が100年前と同じ姿で眠っていました
憂「なんだか苦しそうなかおだね」
純「あ、ここ!この人ダイイングメッセージを残してるよ!」
純「なになに…犯人は眼鏡」
お城の中には、人々が100年前と同じ姿で眠っていました
憂「なんだか苦しそうなかおだね」
純「あ、ここ!この人ダイイングメッセージを残してるよ!」
純「なになに…犯人は眼鏡」
75: 2011/04/28(木) 16:30:47.71 ID:gA6A0dJj0
憂「どうやらここはものすごい虐殺現場のようだね…おそろしい」
純「うーん…」
和「ちょいちょい、鈴木さんいらっしゃい」コソコソ
純「和妖精さん!」
和「静かに、憂にばれないようにいらっしゃい」コソコソ
和「今まで潜入ご苦労さま。見事憂をこの城に連れてくることができたわね」
なんと王子のお付きの純は律姫にお祝いを述べた妖精の一人だったんです
純「はっ、そういえば私は妖精だったんだ」
和「思い出した?」
純「なんだか記憶が曖昧なんですが」
和「そりゃあ私が殴って洗脳したからね」
純「え?」
和「なんでもないわ」
純「うーん…」
和「ちょいちょい、鈴木さんいらっしゃい」コソコソ
純「和妖精さん!」
和「静かに、憂にばれないようにいらっしゃい」コソコソ
和「今まで潜入ご苦労さま。見事憂をこの城に連れてくることができたわね」
なんと王子のお付きの純は律姫にお祝いを述べた妖精の一人だったんです
純「はっ、そういえば私は妖精だったんだ」
和「思い出した?」
純「なんだか記憶が曖昧なんですが」
和「そりゃあ私が殴って洗脳したからね」
純「え?」
和「なんでもないわ」
83: 2011/04/28(木) 17:10:34.92 ID:gA6A0dJj0
和「ともかく、あとは憂が律姫にキスをすればみんな目覚めるから。そこまで上手くやってちょうだい」
純「うまくと言われても…」
和「ちなみに、もし上手くいかなかったら眠ってる人々の賞味期限が切れて、えらいことになるから」
純「賞味期限!?」
和「冗談よ」
純「な、なーんだ」ホッ
和「まだ冗談のうちになんとかしてちょうだい」
純「どういう意味ですか」
純「うまくと言われても…」
和「ちなみに、もし上手くいかなかったら眠ってる人々の賞味期限が切れて、えらいことになるから」
純「賞味期限!?」
和「冗談よ」
純「な、なーんだ」ホッ
和「まだ冗談のうちになんとかしてちょうだい」
純「どういう意味ですか」
84: 2011/04/28(木) 17:18:00.11 ID:gA6A0dJj0
純「やれやれ、和妖精は意外に人遣いが荒いんだから…」
純「ともかくうまいこと憂にキスをさせなくちゃ」
憂「……はい、もしもし?警察ですか?」
純「って憂ー!?なにやってるの!!」
憂「なにって、警察に電話を……」
純「ファンタジーの王子様が携帯なんか持っちゃダメ!これは没収!」
憂「え、でも…」
純「ほらほら、そんなことよりもうちょっとお城を見て回ろうよ!特にあっちの高い塔とか!」
憂「純ちゃん、さっきまで帰りたがってなかった?」
純「ともかくうまいこと憂にキスをさせなくちゃ」
憂「……はい、もしもし?警察ですか?」
純「って憂ー!?なにやってるの!!」
憂「なにって、警察に電話を……」
純「ファンタジーの王子様が携帯なんか持っちゃダメ!これは没収!」
憂「え、でも…」
純「ほらほら、そんなことよりもうちょっとお城を見て回ろうよ!特にあっちの高い塔とか!」
憂「純ちゃん、さっきまで帰りたがってなかった?」
87: 2011/04/28(木) 17:27:42.26 ID:gA6A0dJj0
唯「zzz」
玉座の間には唯王がつっぷして眠っていました
憂「あれ?この人…」
純「どこ行くの憂リアム王子、そっちじゃないよ」
憂「なぜだか知らないけど無性にこの人にキスをしたくなるような……」
純「!?」
憂「……足が勝手に」ふらー
純「それは王様だよ!ほら、いいからこっちに来なさい!」
憂「なんで引っ張るのー?」
純「こっちにも事情があるの!」
憂「(純ちゃん、どうしたんだろう……まるで悪魔に使役されてるかのようだよ)」
憂リアム王子は心配になりましたが、とりあえず純ちゃんに従うことにしました
玉座の間には唯王がつっぷして眠っていました
憂「あれ?この人…」
純「どこ行くの憂リアム王子、そっちじゃないよ」
憂「なぜだか知らないけど無性にこの人にキスをしたくなるような……」
純「!?」
憂「……足が勝手に」ふらー
純「それは王様だよ!ほら、いいからこっちに来なさい!」
憂「なんで引っ張るのー?」
純「こっちにも事情があるの!」
憂「(純ちゃん、どうしたんだろう……まるで悪魔に使役されてるかのようだよ)」
憂リアム王子は心配になりましたが、とりあえず純ちゃんに従うことにしました
88: 2011/04/28(木) 17:34:09.28 ID:gA6A0dJj0
二人は塔のてっぺんにやってきました
かつてさわ子妖精がすみついていたあの部屋に、律姫はあの日の姿のまま
いえ、100年眠るうちによりいっそう美しい姫となって横たわっていました
黙っていればお転婆もわからないものです
律姫はあれで意外と乙女なところがあるもので、
夢の中で王子様が来るのを待ち望んでいました
かつてさわ子妖精がすみついていたあの部屋に、律姫はあの日の姿のまま
いえ、100年眠るうちによりいっそう美しい姫となって横たわっていました
黙っていればお転婆もわからないものです
律姫はあれで意外と乙女なところがあるもので、
夢の中で王子様が来るのを待ち望んでいました
93: 2011/04/28(木) 17:41:22.04 ID:gA6A0dJj0
律「……」
憂「この人は…」
律「……」どきどき
純「この人はこの城のお姫様だよ」
憂「お姫様?」
純「さあ、憂リアム王子、いますぐこの人にキスして」
律「(きゃー///)」
憂「え?なに言ってるの純ちゃん?」
純「えっ」
律「(えっ)」
憂「この人は…」
律「……」どきどき
純「この人はこの城のお姫様だよ」
憂「お姫様?」
純「さあ、憂リアム王子、いますぐこの人にキスして」
律「(きゃー///)」
憂「え?なに言ってるの純ちゃん?」
純「えっ」
律「(えっ)」
94: 2011/04/28(木) 17:43:18.94
えっ
96: 2011/04/28(木) 17:50:02.61 ID:gA6A0dJj0
憂「死体にキスなんてできないよー」
純「さっき王様にキスしたがってた人が何言ってるの!?」
憂「それはそうだけど」
律「えっ」
純「あのね、この姫は死んでるように見えるけど、ほんとは眠ってるだけなの」
憂「いま、えっ、て言ったような…」
純「それで王子がキスしたら目覚めることになってるのよ」
憂「……純ちゃん、落ち着いて」
純「かわいそうな人を見るような目!?」
憂「純ちゃんの言ってることよくわからないよ…」
純「とにかくそういうことになってるんだってばー!」
純「さっき王様にキスしたがってた人が何言ってるの!?」
憂「それはそうだけど」
律「えっ」
純「あのね、この姫は死んでるように見えるけど、ほんとは眠ってるだけなの」
憂「いま、えっ、て言ったような…」
純「それで王子がキスしたら目覚めることになってるのよ」
憂「……純ちゃん、落ち着いて」
純「かわいそうな人を見るような目!?」
憂「純ちゃんの言ってることよくわからないよ…」
純「とにかくそういうことになってるんだってばー!」
98: 2011/04/28(木) 18:03:29.06 ID:gA6A0dJj0
純「ほらほら、この姫きれいでしょ!憂リアム王子が目覚めさせたら姫と結婚できるんだよ」
憂「うーん……でもお互いの人となりを知ってからじゃないとそういうのは」
純「そんなリアルなつっこみいれないでよ!」
憂「でもお…」
純「……ねえ、この姫をよく見てごらん。さっき言ってた理想の人に、ちょっと似てない?」
憂「!」
純「茶色の髪!ボブヘアー…ではないかもしれないけど、長すぎず短すぎずの絶妙な長さ!」
憂「そう言えばそうかも!」
純「きっとこの姫は暖かくて人に抱きつくのが好きな女の子だよ!」
憂「そうかなあ…」
純「もう、目が覚めたら王子にすぐさま抱きついちゃうよ!」
律「(ええ~!///)」
憂「そうかな!」
純「そうだよ!運命の人だよ、これは!」
憂「うーん……でもお互いの人となりを知ってからじゃないとそういうのは」
純「そんなリアルなつっこみいれないでよ!」
憂「でもお…」
純「……ねえ、この姫をよく見てごらん。さっき言ってた理想の人に、ちょっと似てない?」
憂「!」
純「茶色の髪!ボブヘアー…ではないかもしれないけど、長すぎず短すぎずの絶妙な長さ!」
憂「そう言えばそうかも!」
純「きっとこの姫は暖かくて人に抱きつくのが好きな女の子だよ!」
憂「そうかなあ…」
純「もう、目が覚めたら王子にすぐさま抱きついちゃうよ!」
律「(ええ~!///)」
憂「そうかな!」
純「そうだよ!運命の人だよ、これは!」
100: 2011/04/28(木) 18:11:04.28 ID:gA6A0dJj0
憂「よし、じゃあ純ちゃんを信じてキスしてみるね!」
律「!」
憂「…フンス」
律「……」どきどき
憂「……」どきどき
純「ふう」どきどき
律「!」
憂「…フンス」
律「……」どきどき
憂「……」どきどき
純「ふう」どきどき
101: 2011/04/28(木) 18:21:48.81 ID:gA6A0dJj0
憂「……ちゅ」
律「////」ぱちり
純「おお、姫が目覚めたぞ!姫が目覚めたぞ!」
律「(王子様に抱きつかなきゃ!)」ガバッ!
憂「きゃっ!?」ごつん
律「(頭ぶつけた~!?)」
憂「うう、いたた」
律「ごごごめんなさい!」
姫はわりとテンパっておりました
無理もありません
王子様との結婚はお姫様にとって一生に一度の晴れ舞台
それに100年間来る日も来る日もずっとこの日を待ち望んでいたのですから
あと律姫は態度はでかくても、根は小心でした
律「////」ぱちり
純「おお、姫が目覚めたぞ!姫が目覚めたぞ!」
律「(王子様に抱きつかなきゃ!)」ガバッ!
憂「きゃっ!?」ごつん
律「(頭ぶつけた~!?)」
憂「うう、いたた」
律「ごごごめんなさい!」
姫はわりとテンパっておりました
無理もありません
王子様との結婚はお姫様にとって一生に一度の晴れ舞台
それに100年間来る日も来る日もずっとこの日を待ち望んでいたのですから
あと律姫は態度はでかくても、根は小心でした
103: 2011/04/28(木) 18:27:41.07 ID:gA6A0dJj0
和「ほらほら、何やってるの」
憂「あなたは?」
純「紹介するよ、こちらは和妖精さん」
憂「妖精?」
純「いままで騙してたけど、私もほんとうは妖精なの」
憂「……」
純「だからかわいそうな人を見る目で私を見ないで!」
憂「いや、夢を見るのはいいけど、さすがにその歳で妖精はきついよ…」
純「ほんとだもん!」
和「いいから、憂リアム王子も律姫もいらっしゃい。王様とお妃さまが待ってるわ」
憂「あなたは?」
純「紹介するよ、こちらは和妖精さん」
憂「妖精?」
純「いままで騙してたけど、私もほんとうは妖精なの」
憂「……」
純「だからかわいそうな人を見る目で私を見ないで!」
憂「いや、夢を見るのはいいけど、さすがにその歳で妖精はきついよ…」
純「ほんとだもん!」
和「いいから、憂リアム王子も律姫もいらっしゃい。王様とお妃さまが待ってるわ」
104: 2011/04/28(木) 18:35:19.11 ID:gA6A0dJj0
律「ゆいー!」
唯「りっちゃーん!目が覚めたんだね!」
澪「うう…心配かけさせて」
律「みおー…」
澪「ぐすっ、母上と呼びなさい!」
唯「あそこの人は」
律「あの王子様が私を目覚めさせてくれたんだぜ!」
澪「そうか、じゃあお礼を言わなきゃな」
憂「いえ、私はそんな」わたわた
澪「私たちをあの魔女の呪いから救ってくれてありがとう!」
唯「ぜひともお礼をしなきゃ」
憂「いえ、その……あ」じー
澪「ん?」
唯「?」
律「王子さま?」
唯「りっちゃーん!目が覚めたんだね!」
澪「うう…心配かけさせて」
律「みおー…」
澪「ぐすっ、母上と呼びなさい!」
唯「あそこの人は」
律「あの王子様が私を目覚めさせてくれたんだぜ!」
澪「そうか、じゃあお礼を言わなきゃな」
憂「いえ、私はそんな」わたわた
澪「私たちをあの魔女の呪いから救ってくれてありがとう!」
唯「ぜひともお礼をしなきゃ」
憂「いえ、その……あ」じー
澪「ん?」
唯「?」
律「王子さま?」
106: 2011/04/28(木) 18:37:48.50 ID:gA6A0dJj0
憂「……」じーっ
純「ちょっと、憂リアム王子、どうしたの?」
唯「あのー…」
憂「王様、私と結婚してください」
唯「えっ」
澪「えっ」
律「えっ!?」
純「ちょっと、憂リアム王子、どうしたの?」
唯「あのー…」
憂「王様、私と結婚してください」
唯「えっ」
澪「えっ」
律「えっ!?」
107: 2011/04/28(木) 18:44:05.20 ID:gA6A0dJj0
♪リンゴーン、リンゴーン
紬「ここが憂リアム王子の結婚式会場かしら?」
純「あ、紬王子!席はこっちですよ!」
紬「ありがとう、お付きの純ちゃん。それにしても憂リアム王子、花嫁姿がきれいね~」
純「ええ……ほんとうに」
憂リアム王子は律姫の眠りを覚ました功績によって、
唯王と結ばれることとなったのです
憂「ありがとう、みんなー!」
唯「いやあ、照れますなあ~」
110: 2011/04/28(木) 18:51:40.18 ID:gA6A0dJj0
律「うわーん、唯に王子様をとられたー!」
澪「泣くな、律。私だって夫を……」
律「みおー……」
澪「これからは母子二人で慰め合って暮らそう……」
律「うう、母上ー!!」
純「紬王子ー、来賓席はこちらですよー」
紬「はーい、きゃっ」ドンッ
澪「あいてっ」
紬「失礼、ご婦人がた。お怪我はありませんか?」
律「……」
澪「律?」
律「すてきな殿方……」ぽー
澪「えっ」
おしまい
澪「泣くな、律。私だって夫を……」
律「みおー……」
澪「これからは母子二人で慰め合って暮らそう……」
律「うう、母上ー!!」
純「紬王子ー、来賓席はこちらですよー」
紬「はーい、きゃっ」ドンッ
澪「あいてっ」
紬「失礼、ご婦人がた。お怪我はありませんか?」
律「……」
澪「律?」
律「すてきな殿方……」ぽー
澪「えっ」
おしまい
114: 2011/04/28(木) 18:55:33.71
さすが和ちゃん乙!
115: 2011/04/28(木) 18:57:08.13
乙
さわちゃんはどうしたんだろ
そしてやはり続きが見たい
さわちゃんはどうしたんだろ
そしてやはり続きが見たい
118: 2011/04/28(木) 19:04:57.36
乙
憂リアムは新しかった
憂リアムは新しかった
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