1: 2013/11/21(木) 21:06:43.46 
雪ノ下「べ、別にそう言うわけではないのだけれど」

比企谷「じゃあさっきから俺に向けてるその視線はなんだよ」

雪ノ下「それは……炬燵に入って食べる雪見大福の味を思い出していただけよ」

比企谷「ああ、そうかい」

雪ノ下「ええ、そうよ」

5: 2013/11/21(木) 21:15:07.79 ID:mW8iH87R0
比企谷「でもそしたら、この教室に炬燵に無いし、俺には関係ないよな?」

雪ノ下「えっ」

比企谷「ん~、やっぱ雪見大福は溶け始めが至高だな、直ぐ溶けて食べ辛くなるのが欠点だが」パクッ

雪ノ下「オイシソウ……」ジーッ

比企谷「んだよ、やっぱり食べたいんだろ?」

雪ノ下「そういうわけでは無いと言っているでしょう」

比企谷「そうか、じゃあ2個目も食べちゃうか」プスッ

雪ノ下「あっ……」

9: 2013/11/21(木) 21:22:47.00 ID:mW8iH87R0
比企谷「わかったよ…ほら、やるよ」

雪ノ下「欲しいなんて言っていないのだけれど…比企谷菌が移るわ」

比企谷「おいやめろ…思い出しちゃうだろ…」

比企谷「ああ、結構溶けちゃってるじゃねえか…早いとこ食べちゃうか」

雪ノ下「待ちなさい比企谷君」

比企谷「なに?今忙しいんだけど」

雪ノ下「一口」

比企谷「は?」

雪ノ下「一口頂戴と言っているの」

11: 2013/11/21(木) 21:33:42.74 ID:mW8iH87R0
比企谷「しょうがねえな…ほい」

雪ノ下「はむっ…ん、やっぱり美味しいわね…雪見大福」

比企谷「そいつは良かった」

比企谷「折角だし、全部食べてm」

雪ノ下「…はい」

比企谷「はい?」

雪ノ下「……溶けて指の方に落ちてきちゃうでしょう、はやく」

比企谷「お、おう……あーん」パクッ

12: 2013/11/21(木) 21:39:02.59 ID:mW8iH87R0
雪ノ下「…どう?」

比企谷「どうもこうも…お前が作った訳じゃ無いだろ…まあ、旨いのは事実だが」

雪ノ下「ソウジャナクテ…いえ、何でもないわ」

比企谷(危うく惚れる所だったぜ…小町にも雪見大福あーんされたことないのに!)

ガララッ
由比ヶ浜「やっはろー!」

雪ノ下「あら、由比ヶ浜さん遅かったわね」

由比ヶ浜「えへへ、ちょっとコンビニ行ってきてね」

14: 2013/11/21(木) 21:43:39.44 ID:mW8iH87R0
由比ヶ浜「ジャーン!パピコ買ってきたんだ!ゆきのん一緒に食べよ?」

雪ノ下「申し訳ないけれど…さっき雪見大福を食べたばかりなの」

由比ヶ浜「あーそっか…じゃあヒッキーでいいや、はいパピコ」

比企谷「すまんな由比ヶ浜、俺もさっき雪見大福を食べたばっかりなんだ」

由比ヶ浜「そっか…じゃあ一人で…」

平塚「なら私が頂くとしようか」

15: 2013/11/21(木) 21:44:52.09
雪見だいふく食ってる時の一口頂戴ほど断りたいものはない

16: 2013/11/21(木) 21:48:05.29
女性に謝罪する時は雪見だいふくに限る

17: 2013/11/21(木) 21:49:19.82 ID:mW8iH87R0
雪ノ下「先生…ノックをしてからと何度言えば…」

平塚「そんなことはどうでもいいだろう…それより、パピコって本来こうやって分けて食べるものなのか?」

由比ヶ浜「あれー?先生知らなかったんですか?」

平塚「ぐっ…悪気は無いとわかっていても……比企谷、お前も知らなかったよな?」

比企谷「あー、小町とよく分けて食べてるんで」

平塚「ぐふっ……雪ノ下、お前は知らなかったよな?」

18: 2013/11/21(木) 21:50:49.90
2人雪見だいふく食べたって言ってて普通のラブコメならひと悶着ありそうなのに由比ヶ浜さんが馬鹿でよかった

19: 2013/11/21(木) 21:55:18.27 ID:mW8iH87R0
雪ノ下「いえ…パピコはあまり買わないのですが、姉さんと分けて食べたことが何度か」

平塚「……由比ヶ浜、貰っていくぞ」

由比ヶ浜「あっ先生、はいパピコ」

平塚「ありがとう…ありがとう…グスン」スタスタ

比企谷「っていうかこの時期にパピコは無いだろ」

由比ヶ浜「そんなことないよ!そうだよね?ゆきのん」

雪ノ下「私もこの時期にパピコは無いと思うわ」

由比ヶ浜「えー…」

20: 2013/11/21(木) 21:58:15.88 ID:mW8iH87R0
キーンコーンカーンコーン

雪ノ下「では、今日の部活は終わりにしましょうか」

比企谷「おう、んじゃあ帰るわ」

由比ヶ浜「じゃあねヒッキー」バイバーイ

雪ノ下「ええ、また明日」

比企谷(雪見大福…買って帰るか…)

21: 2013/11/21(木) 22:03:04.57 ID:mW8iH87R0
比企谷「ただいまー」

小町「あら、お帰りお兄ちゃん、ちょっと今日は遅くない?」

比企谷「ああ、ちょっと買い物行ってきたからな」

比企谷(超嬉しそうな顔で雪ノ下がコンビニに入ってくるのが見えたから急いでトイレに籠ってたなんて言えない…)

小町「そっか、でお風呂にする?御飯にする?それとも…」

比企谷「んじゃあ風呂で」

小町「お兄ちゃん今のは小町的にポイント低いよ…」

23: 2013/11/21(木) 22:06:34.58 ID:mW8iH87R0
比企谷「ふぅ~温まった…」

小町「ほいマッ缶」

比企谷「ん、ありがと…そうだ小町、雪見大福食べないか?」

小町「お?買ってきたの?食べる食べる~」

25: 2013/11/21(木) 22:11:12.03 ID:mW8iH87R0
比企谷「なあ小町」

小町「なに?お兄ちゃん」

比企谷「雪見大福をあーんってしてくれないか?」

小町「急になに言ってるの?お兄ちゃん…」

比企谷「いや、やって欲しいなって思ったんだよ」

小町「今の小町的にポイント高い!ていうかそう言うのって頼むものじゃないでしょ?」

比企谷「そうか?ってことは小町はやってくれないのか…」

小町「そこまで言われると…しょうがないなぁ、はいあーん」

27: 2013/11/21(木) 22:16:33.60 ID:mW8iH87R0
比企谷「あーん…」

小町「なーんちゃって」パクッ

比企谷「っておい」

小町「ん~!風呂上がりの雪見大福おいし~!」

比企谷「まあ、いいか…」

小町「ねえお兄ちゃん、小町『は』ってどういうこと?」

比企谷「やばっ」

小町「急に変なこと言い出したと思ったら…誰にやってもらったの?結衣さん?そうでしょ?」

比企谷「ちげえよ…これは言葉の綾と言うかなんというか…」

小町「もういい!お兄ちゃんの分も食べちゃう!」パクッ

比企谷「ああ!俺の雪見大福…」

30: 2013/11/21(木) 22:22:22.06 ID:mW8iH87R0
比企谷「しょうがない…もう一個買ってくるか…」

小町「あ、買いに行くんならクッキークランチの雪見大福も買ってきてよ」

比企谷「へいへーい」

比企谷(帰ったら、炬燵に入って食うか…)


やはりこの時期の雪見大福の美味しさは際立っている 完


雪ノ下「はむっ…美味しい…」

引用元: 雪ノ下「…」ジーッ比企谷「そんなに雪見大福食べたいのか?」