4: 2012/03/22(木) 15:29:00.98 ID:Dtxx6ILp0
まどか「ねぇ!ねぇ!聞いてよママ!」
まどか「あのね~」
まどかは良い子に育ったと思う
私にとって初めての子供だったし、普通とは少し違う家庭の事情
まっすぐに育ってくれるか心配だった
詢子「なんだい、まどか?」
まどか「今日学校でね!」
こうしてまどかはいつも目をキラキラさせながら学校での出来事を話してくれる
私にとってその時のまどかの楽しそうな笑顔が何よりのご褒美だった
悪いことと良いことの違いもわかる
少し泣き虫で引っ込み思案だけど芯も通ってる
親バカと言われるかも知れないけど、自慢の娘だ
まどか「あのね~」
まどかは良い子に育ったと思う
私にとって初めての子供だったし、普通とは少し違う家庭の事情
まっすぐに育ってくれるか心配だった
詢子「なんだい、まどか?」
まどか「今日学校でね!」
こうしてまどかはいつも目をキラキラさせながら学校での出来事を話してくれる
私にとってその時のまどかの楽しそうな笑顔が何よりのご褒美だった
悪いことと良いことの違いもわかる
少し泣き虫で引っ込み思案だけど芯も通ってる
親バカと言われるかも知れないけど、自慢の娘だ
5: 2012/03/22(木) 15:36:26.16 ID:Dtxx6ILp0
まどか「今日ね、私のクラスに転校生が来たんだよ」
詢子「へー、また変わった時期に転校して来たもんだね」
まどか「…うん」
まどか「ほむらちゃんっていうんだけど」
詢子「変わった名前だね」
まどか「だよね~」
詢子「まあ、なんかの事情があってこんな時期に転校して来たんだろ」
詢子「仲良くしてやりなよ、まどか?」
まどか「う、うん」
詢子「へー、また変わった時期に転校して来たもんだね」
まどか「…うん」
まどか「ほむらちゃんっていうんだけど」
詢子「変わった名前だね」
まどか「だよね~」
詢子「まあ、なんかの事情があってこんな時期に転校して来たんだろ」
詢子「仲良くしてやりなよ、まどか?」
まどか「う、うん」
15: 2012/03/22(木) 16:22:37.26 ID:Dtxx6ILp0
その時は特に気に留めていなかった転校生の話
まどかの話にもしばらく出て来なかった
相変わらずまどかは楽しそうに学校での出来事を報告してくる
でも転校生の話を聞いてから2週間ほど経ったころ…
まどか「あのね、ママ….」
詢子「んー?」
まどか「この前話したでしょ…?転校生のほ
むらちゃん」
詢子「ああ、どんな子だった?」
まどか「それがね…まだクラスに馴染めてないの…」
詢子「…そうなのか?」
まどかの話にもしばらく出て来なかった
相変わらずまどかは楽しそうに学校での出来事を報告してくる
でも転校生の話を聞いてから2週間ほど経ったころ…
まどか「あのね、ママ….」
詢子「んー?」
まどか「この前話したでしょ…?転校生のほ
むらちゃん」
詢子「ああ、どんな子だった?」
まどか「それがね…まだクラスに馴染めてないの…」
詢子「…そうなのか?」
16: 2012/03/22(木) 16:26:30.18 ID:Dtxx6ILp0
まどか「うん…すごく良い子なんだけど…」
詢子「まあ時期が時期だし、まだ2週間だしね~」
詢子「まどかはちゃんと仲良くしてあげてる?」
まどか「もちろんだよ!私誰とでも仲良くするもん!!」
詢子「あ、ああ…」
なぜか急にまどかの語気が荒くなった
私は何か気に障ることでも言ったのか?
詢子「だ、だよな!まどかは良い子だもんな」
まどか「ティヒヒ…ママの子供だからね」
詢子「まあ時期が時期だし、まだ2週間だしね~」
詢子「まどかはちゃんと仲良くしてあげてる?」
まどか「もちろんだよ!私誰とでも仲良くするもん!!」
詢子「あ、ああ…」
なぜか急にまどかの語気が荒くなった
私は何か気に障ることでも言ったのか?
詢子「だ、だよな!まどかは良い子だもんな」
まどか「ティヒヒ…ママの子供だからね」
21: 2012/03/22(木) 16:42:46.02 ID:Dtxx6ILp0
まどか「それでね、この前さやかちゃんが仁美ちゃんに…」
何ごとも無かったかのようにまどかが報告を再開した
さやかちゃん、仁美ちゃんはよく聞く名前だ
その時の私はほむらちゃんもよく聞くようになれば…
なんて能天気なことを考えていた
でもそれからしばらくして期待を裏切られる形でほむらちゃんの名前をよく聞くようになる
まどか「あのね…ほむらちゃんのことなんだけど…」
詢子「ああ、クラスには馴染めたのか?」
まどか「それが…」
まどか「馴染めてないというより避けられてるみたいなの…」
詢子「えっ…?」
何ごとも無かったかのようにまどかが報告を再開した
さやかちゃん、仁美ちゃんはよく聞く名前だ
その時の私はほむらちゃんもよく聞くようになれば…
なんて能天気なことを考えていた
でもそれからしばらくして期待を裏切られる形でほむらちゃんの名前をよく聞くようになる
まどか「あのね…ほむらちゃんのことなんだけど…」
詢子「ああ、クラスには馴染めたのか?」
まどか「それが…」
まどか「馴染めてないというより避けられてるみたいなの…」
詢子「えっ…?」
22: 2012/03/22(木) 16:49:11.93 ID:Dtxx6ILp0
詢子「なんでそんなこと…」
まどか「わかんない」
まどか「すっごく良い子なんだけど…」
詢子「…」
まどか「で、でも私は仲良くしてあげてるんだよ!」
詢子「う、うん…」
まどか「たぶんみんなほむらちゃんのこと誤解してるんだ」
まどか「それが解ければきっと…」
詢子「そうか…」
詢子「早くそうなるといいね…」
まどか「わかんない」
まどか「すっごく良い子なんだけど…」
詢子「…」
まどか「で、でも私は仲良くしてあげてるんだよ!」
詢子「う、うん…」
まどか「たぶんみんなほむらちゃんのこと誤解してるんだ」
まどか「それが解ければきっと…」
詢子「そうか…」
詢子「早くそうなるといいね…」
25: 2012/03/22(木) 17:03:02.15 ID:Dtxx6ILp0
それからまどかの報告のなかに徐々にほむらちゃんの名前が増えていった
まどか「今日ね、クラスの子がほむらちゃんのことヒソヒソ話してるの聞いちゃったの」
詢子「悪口か…?」
まどか「ん~悪口っていうか…」
まどか「なんかほむらちゃんって良い子ぶっててムカつくんだって」
詢子「そうなのか?」
まどか「私はそんなことないと思うんだけどなー」
まどか「だってホントに良い子だし!」
詢子「そ、そうか…」
まどか「今日ね、クラスの子がほむらちゃんのことヒソヒソ話してるの聞いちゃったの」
詢子「悪口か…?」
まどか「ん~悪口っていうか…」
まどか「なんかほむらちゃんって良い子ぶっててムカつくんだって」
詢子「そうなのか?」
まどか「私はそんなことないと思うんだけどなー」
まどか「だってホントに良い子だし!」
詢子「そ、そうか…」
26: 2012/03/22(木) 17:12:43.61 ID:Dtxx6ILp0
もちろん可哀想な子だとは思っていた
詢子「ただいま~」
まどか「おかえり、ママ!」
まどか「あのねあのね、今日ほむらちゃんがね」
気付けばまどかは報告のときいつも真っ先にほむらちゃんの話しをするようになり、
そのころになるとほむらちゃんの名前を聞かない日はなくなっていた
まどか「ほむらちゃんってば後期のクラス委員になったんだよ!」
詢子「お、すごいじゃないか」
まどか「ティヒヒ…ぜんぜん凄くないよ」
詢子「え?」
詢子「ただいま~」
まどか「おかえり、ママ!」
まどか「あのねあのね、今日ほむらちゃんがね」
気付けばまどかは報告のときいつも真っ先にほむらちゃんの話しをするようになり、
そのころになるとほむらちゃんの名前を聞かない日はなくなっていた
まどか「ほむらちゃんってば後期のクラス委員になったんだよ!」
詢子「お、すごいじゃないか」
まどか「ティヒヒ…ぜんぜん凄くないよ」
詢子「え?」
30: 2012/03/22(木) 17:23:01.86 ID:Dtxx6ILp0
まどか「だって誰もやりたがらない中でひとり『私がやります』とかいって手あげてさー」
詢子「そうなのか…」
まどか「あの時のクラスの空気ひどかったよー」ティヒヒ
詢子「で、でもクラス委員になれば何かかわるかもな…」
まどか「そうかなー?」
詢子「それになんにせよ立候補するなんて偉いことだ」
まどか「ティヒヒ…確かにクラスの子に嫌われてるのに立候補するなんて凄い勇気だよね」
まどか「私だったら絶対ムリだもん」
詢子「…」
まどか「ね、ママ?普通そうじゃない?」
詢子「あ、ああ」
詢子「そうなのか…」
まどか「あの時のクラスの空気ひどかったよー」ティヒヒ
詢子「で、でもクラス委員になれば何かかわるかもな…」
まどか「そうかなー?」
詢子「それになんにせよ立候補するなんて偉いことだ」
まどか「ティヒヒ…確かにクラスの子に嫌われてるのに立候補するなんて凄い勇気だよね」
まどか「私だったら絶対ムリだもん」
詢子「…」
まどか「ね、ママ?普通そうじゃない?」
詢子「あ、ああ」
36: 2012/03/22(木) 17:45:23.86 ID:Dtxx6ILp0
決して心持ちのよい話しではないのにまどかは笑顔で話す
怖いぐらいに笑顔だ、まるで仮面が張り付いているかのような
ほむらちゃんの話しをする時はいつもそうだった
まどか「ママ~聞いて!面白いんだよー」
詢子「どうした?」
まどか「ほむらちゃんってね、トイレでご飯食べてるんだってー」ティヒヒ
詢子「なっ…?」
まどか「おかしいよねーどういう神経してるんだろ」
詢子「かわいそうだよ…まどか、一緒に食べてあげないのか?」
まどか「え~だってさやかちゃんや仁美ちゃんが嫌がるし…」
詢子「で、でも…」
まどか「まー考えとこうかなー」
怖いぐらいに笑顔だ、まるで仮面が張り付いているかのような
ほむらちゃんの話しをする時はいつもそうだった
まどか「ママ~聞いて!面白いんだよー」
詢子「どうした?」
まどか「ほむらちゃんってね、トイレでご飯食べてるんだってー」ティヒヒ
詢子「なっ…?」
まどか「おかしいよねーどういう神経してるんだろ」
詢子「かわいそうだよ…まどか、一緒に食べてあげないのか?」
まどか「え~だってさやかちゃんや仁美ちゃんが嫌がるし…」
詢子「で、でも…」
まどか「まー考えとこうかなー」
42: 2012/03/22(木) 18:07:08.84 ID:Dtxx6ILp0
まさか和子のクラスでいじめが…?
そう思ったがそんなはずは無いと自分に言い聞かせた
第一クラスの子にあまり良く思われて無いだけで、実害がでてるわけじゃないじゃないか
ほむらちゃんにはまどかもついてるし…
しかし数日後その希望はあっさりと砕かれた
まどか「ほむらちゃんね、今日もトイレでご飯食べてたら上から水かけられたんだって」ティヒヒ
詢子「…!?」
まどか「お弁当もびたびた、制服もびたびたでひどかったよー」
まどか「しかも授業サボってトイレのドライヤーで必氏に乾かしてて…ティヒヒ」
詢子「そ、それは…完全に…」
まどか「いじめだよねー」
まどか「あんまり可哀想だから明日から一緒に屋上で食べてあげることにしたよ」
そう思ったがそんなはずは無いと自分に言い聞かせた
第一クラスの子にあまり良く思われて無いだけで、実害がでてるわけじゃないじゃないか
ほむらちゃんにはまどかもついてるし…
しかし数日後その希望はあっさりと砕かれた
まどか「ほむらちゃんね、今日もトイレでご飯食べてたら上から水かけられたんだって」ティヒヒ
詢子「…!?」
まどか「お弁当もびたびた、制服もびたびたでひどかったよー」
まどか「しかも授業サボってトイレのドライヤーで必氏に乾かしてて…ティヒヒ」
詢子「そ、それは…完全に…」
まどか「いじめだよねー」
まどか「あんまり可哀想だから明日から一緒に屋上で食べてあげることにしたよ」
50: 2012/03/22(木) 18:24:03.52 ID:Dtxx6ILp0
詢子「あ、ああ…まどかだけでも味方になってあげないとな…」
まどか「さやかちゃんや仁美ちゃんもほむらちゃんのこと避けてるけど…」
まどか「私はいじめとか許せないもん」
まどか「ママに育てられたおかげだね!」
詢子「も、もちろんさ…」
うすうす感づいてはいたけどやはりショックだった
まさか和子の、なによりまどかのクラスでいじめがあるなんて
それにさやかちゃんや仁美ちゃんまで…
まどかの話を聞く限りほむらちゃんがいじめられるような子だとは思えない
良い子ぶっていると云う理由も、中学生の一時的ないじめの理由にありがちだ…
そのうち止むだろう…そう信じたかった
ほむらちゃんは可哀想だが、標的がまどかでなくて良かった
そしてイジメに加担せずほむらちゃんを支えるまどかを誇らしくも思った
まどか「さやかちゃんや仁美ちゃんもほむらちゃんのこと避けてるけど…」
まどか「私はいじめとか許せないもん」
まどか「ママに育てられたおかげだね!」
詢子「も、もちろんさ…」
うすうす感づいてはいたけどやはりショックだった
まさか和子の、なによりまどかのクラスでいじめがあるなんて
それにさやかちゃんや仁美ちゃんまで…
まどかの話を聞く限りほむらちゃんがいじめられるような子だとは思えない
良い子ぶっていると云う理由も、中学生の一時的ないじめの理由にありがちだ…
そのうち止むだろう…そう信じたかった
ほむらちゃんは可哀想だが、標的がまどかでなくて良かった
そしてイジメに加担せずほむらちゃんを支えるまどかを誇らしくも思った
74: 2012/03/22(木) 19:00:11.93 ID:Dtxx6ILp0
このころになるとまどかはほむらちゃんのことしかしなくなった
それもほむらちゃんがどのようにいじめられているかの話だけだ
相変わらずあの笑顔で…
まどか「ほむらちゃんったらね、今日上履き隠されて一日中靴下だったんだよ!」
詢子「そ、そうか…」
まどか「まだこの時期寒いからね~足冷たそうで可哀想だったな」ティヒヒ
まどか「帰りに真っ黒な靴下必氏に洗っててみてらんなかったよ~」クスクス
なぜまどかはこんな話を楽しそうにつづけるんだろう
しかも事細かに、いかに可哀想かを私に報告する
もうまどかの報告は私の楽しみではなくなっていた
それもほむらちゃんがどのようにいじめられているかの話だけだ
相変わらずあの笑顔で…
まどか「ほむらちゃんったらね、今日上履き隠されて一日中靴下だったんだよ!」
詢子「そ、そうか…」
まどか「まだこの時期寒いからね~足冷たそうで可哀想だったな」ティヒヒ
まどか「帰りに真っ黒な靴下必氏に洗っててみてらんなかったよ~」クスクス
なぜまどかはこんな話を楽しそうにつづけるんだろう
しかも事細かに、いかに可哀想かを私に報告する
もうまどかの報告は私の楽しみではなくなっていた
81: 2012/03/22(木) 19:20:31.02 ID:Dtxx6ILp0
それでもまどかは変わらない
まどか「それでね、ほむらちゃんクラス委員だからって全部仕事おしつけられて…」
もううんざりだった
詢子「そ、それよりもうすぐ体育祭でしょ?」
話を逸らす
まどか「うん、そうだよ」
まどか「あ、体育祭といえば…」
まどか「体育祭でクラス対抗の創作だんすの練習してるんだけどね」
まどか「ほむらちゃんって委員の仕事忙しすぎてあんまりクラス練習にでれないの」
またほむらちゃんだ
まどか「それでね、ほむらちゃんクラス委員だからって全部仕事おしつけられて…」
もううんざりだった
詢子「そ、それよりもうすぐ体育祭でしょ?」
話を逸らす
まどか「うん、そうだよ」
まどか「あ、体育祭といえば…」
まどか「体育祭でクラス対抗の創作だんすの練習してるんだけどね」
まどか「ほむらちゃんって委員の仕事忙しすぎてあんまりクラス練習にでれないの」
またほむらちゃんだ
86: 2012/03/22(木) 19:31:18.84 ID:Dtxx6ILp0
まどか「でもほむらちゃん頑張り屋さんだから家で踊りすっごく練習しててね」
まどか「最初に決まった踊りはちゃんと踊れるようになったの」
詢子「そ、そう…」
まどか「でもほら、ほむらちゃんクラス練習出てないでしょ?」
まどか「だから振り付け変わったの知らなくて…」
まどか「この前の全体練習で周りみて必氏に真似しようとしてるたんだけど…」
まどか「全然出来てなくて一人で変なタイミングでぴょんぴょん跳ねたりしてるの」ティヒヒ
まどか「ティヒヒ…みんな立ってるのに一人だけしゃがんでたり」
詢子「…」
まどか「最初に決まった踊りはちゃんと踊れるようになったの」
詢子「そ、そう…」
まどか「でもほら、ほむらちゃんクラス練習出てないでしょ?」
まどか「だから振り付け変わったの知らなくて…」
まどか「この前の全体練習で周りみて必氏に真似しようとしてるたんだけど…」
まどか「全然出来てなくて一人で変なタイミングでぴょんぴょん跳ねたりしてるの」ティヒヒ
まどか「ティヒヒ…みんな立ってるのに一人だけしゃがんでたり」
詢子「…」
89: 2012/03/22(木) 19:45:40.96 ID:Dtxx6ILp0
まどか「それはひどかったよ~」
まどか「学年全員の前であんな恥さらして…もう傑作!」ティヒヒ
詢子「もういいよ…」
まどか「え?」
詢子「もうほむらちゃんの話はやめて」
まどか「…」
まどか「お母さんはこういう話聞きたくないんだ」
詢子「そんなの当たり前でしょ…」
まどか「学年全員の前であんな恥さらして…もう傑作!」ティヒヒ
詢子「もういいよ…」
まどか「え?」
詢子「もうほむらちゃんの話はやめて」
まどか「…」
まどか「お母さんはこういう話聞きたくないんだ」
詢子「そんなの当たり前でしょ…」
91: 2012/03/22(木) 19:53:03.38 ID:Dtxx6ILp0
まどか「でもそれが現実だよ?」
背筋が凍った
まどかは何時の間にこんな子に…
私が大切に育てて来たまどかはどうしてしまったのか
まどか「それにほむらちゃんもあんなんじゃイジメられて当然だよ」ティヒヒ
詢子「まどかっ!!」パンッ
まどか「ッ…!」
限界だった
詢子「イジメられてる子を笑うなんてどういう神経してるんだ!?」
詢子「あんたはほむらちゃんの味方なんだろ!?」
詢子「それなのに…」
まどか「わ、私はイジメてないもん!」
詢子「そういう問題じゃないよ!可哀想だと思わないのかい!?」
背筋が凍った
まどかは何時の間にこんな子に…
私が大切に育てて来たまどかはどうしてしまったのか
まどか「それにほむらちゃんもあんなんじゃイジメられて当然だよ」ティヒヒ
詢子「まどかっ!!」パンッ
まどか「ッ…!」
限界だった
詢子「イジメられてる子を笑うなんてどういう神経してるんだ!?」
詢子「あんたはほむらちゃんの味方なんだろ!?」
詢子「それなのに…」
まどか「わ、私はイジメてないもん!」
詢子「そういう問題じゃないよ!可哀想だと思わないのかい!?」
96: 2012/03/22(木) 20:01:56.99 ID:Dtxx6ILp0
まどか「…」
まどか「可哀想とか、同情ってホントは残酷なんだってよくいわない?」
詢子「えっ…」
まどか「ほむらちゃんだって本当は同情して欲しいなんて思ってないかも知れないよ」
詢子「そ、それはイジメとは…」
まどか「それにイジメイジメって言うけどさ!」
まどか「別に口裏合わせたわけじゃなくて、みんな単にほむらちゃんが嫌いなだけだよ!」
まどか「しょうがないよね、だってほむらちゃん良い子ぶってて生意気なんだもん」
まどか「イジメはよくないかも知れないけど誰が誰を嫌いかなんて個人の自由じゃん!」ダッ
詢子「ま、まどかっ!待ちなっ!」
まどか「可哀想とか、同情ってホントは残酷なんだってよくいわない?」
詢子「えっ…」
まどか「ほむらちゃんだって本当は同情して欲しいなんて思ってないかも知れないよ」
詢子「そ、それはイジメとは…」
まどか「それにイジメイジメって言うけどさ!」
まどか「別に口裏合わせたわけじゃなくて、みんな単にほむらちゃんが嫌いなだけだよ!」
まどか「しょうがないよね、だってほむらちゃん良い子ぶってて生意気なんだもん」
まどか「イジメはよくないかも知れないけど誰が誰を嫌いかなんて個人の自由じゃん!」ダッ
詢子「ま、まどかっ!待ちなっ!」
104: 2012/03/22(木) 20:16:28.75 ID:Dtxx6ILp0
そのあとまどかは部屋から出てこなかった
私もしばらくはショックでどうして良いのかわからなかった
まどかはどうしてあんなに必氏に訴えていたのか
しばらくまともに口も聞かないまま何日か過ぎ…
運命の日が近付いていた
まどか「ねえママ」
詢子「どうした?まどか」
私もしばらくはショックでどうして良いのかわからなかった
まどかはどうしてあんなに必氏に訴えていたのか
しばらくまともに口も聞かないまま何日か過ぎ…
運命の日が近付いていた
まどか「ねえママ」
詢子「どうした?まどか」
106: 2012/03/22(木) 20:21:28.46 ID:Dtxx6ILp0
まどか「明日の体育祭なんだけど…」
まどか「私ね、クラスで親が来れない小学部の子達と一緒にご飯食べる仕事が回ってきちゃって」
まどか「…それにほむらちゃんとも一緒に食べてあげるの」
まどか「だからママもムリしてお仕事休んで見にこなくていいよ」
詢子「え…でも…」
まどか「それに私たいした競技にでないし見どころないの!」
まどか「だから来なくて良いよ!ね?」
詢子「う、うん…」
ずいぶん不自然だった
今までは毎年私が見にくるのを楽しみにしてたのに
まどか「私ね、クラスで親が来れない小学部の子達と一緒にご飯食べる仕事が回ってきちゃって」
まどか「…それにほむらちゃんとも一緒に食べてあげるの」
まどか「だからママもムリしてお仕事休んで見にこなくていいよ」
詢子「え…でも…」
まどか「それに私たいした競技にでないし見どころないの!」
まどか「だから来なくて良いよ!ね?」
詢子「う、うん…」
ずいぶん不自然だった
今までは毎年私が見にくるのを楽しみにしてたのに
111: 2012/03/22(木) 20:32:01.04 ID:Dtxx6ILp0
次の日の朝、どちらにしろ仕事が休みな私はまどかにもう一度尋ねた
しかしまどかは来なくていいと繰り返すだけだった
まどかを送り出しやることもなくぼーっとしていると、手元にあった体育祭のプログラムが目にはいった
詢子「…」
詢子「まどかの言ってた創作ダンスは午後の部の始めか…」
詢子「買い物にでもいって帰りにちょっとぐらいよろうかな!」
それぐらいならまどかも困らないだろう
そう決めてパパと共に買い物に出かけた
しかしまどかは来なくていいと繰り返すだけだった
まどかを送り出しやることもなくぼーっとしていると、手元にあった体育祭のプログラムが目にはいった
詢子「…」
詢子「まどかの言ってた創作ダンスは午後の部の始めか…」
詢子「買い物にでもいって帰りにちょっとぐらいよろうかな!」
それぐらいならまどかも困らないだろう
そう決めてパパと共に買い物に出かけた
116: 2012/03/22(木) 20:43:06.98 ID:Dtxx6ILp0
一通り買い物をし終えまどか学校に向かう
まどかがあんなにも嫌がっていたのはなぜだろう…
考えてもわからない
こっそり見に行くのは少し悪い気がした
詢子「よーし間に合ったな」
知久「まどかはどこかなー?」キョロキョロ
アナウンス『午後の部の競技を始めます。午後の部一つ目の競技はクラス対抗による創作ダンスです。』
詢子「お、これこれ」
知久「まどかのクラスは何番目かなぁ」
まどかがあんなにも嫌がっていたのはなぜだろう…
考えてもわからない
こっそり見に行くのは少し悪い気がした
詢子「よーし間に合ったな」
知久「まどかはどこかなー?」キョロキョロ
アナウンス『午後の部の競技を始めます。午後の部一つ目の競技はクラス対抗による創作ダンスです。』
詢子「お、これこれ」
知久「まどかのクラスは何番目かなぁ」
118: 2012/03/22(木) 20:46:43.01 ID:Dtxx6ILp0
いくつかのクラスが創作ダンスを披露していく
まどかのクラスを待つ間、ほむらちゃんのことが頭をよぎった
あの子はちゃんとダンスを教えて貰ったのだろうか…
アナウンス『次は2年○組です』
知久「お、まどかクラスだ」
詢子「ほら、まどか、あそこ!」
列の後ろのほうにまどかがいた
心なしか表情が暗い
緊張しているのだろうか
入場が終わり初めの隊形ができあがる
そういえばほむらちゃんはどこだろう?
思えばほむらちゃんの見た目をまどかから聞いたことはなかった
そして音楽が始まる
まどかのクラスを待つ間、ほむらちゃんのことが頭をよぎった
あの子はちゃんとダンスを教えて貰ったのだろうか…
アナウンス『次は2年○組です』
知久「お、まどかクラスだ」
詢子「ほら、まどか、あそこ!」
列の後ろのほうにまどかがいた
心なしか表情が暗い
緊張しているのだろうか
入場が終わり初めの隊形ができあがる
そういえばほむらちゃんはどこだろう?
思えばほむらちゃんの見た目をまどかから聞いたことはなかった
そして音楽が始まる
127: 2012/03/22(木) 21:00:08.45 ID:Dtxx6ILp0
詢子「え…?」
おかしい
明らかに一人踊れていない
回りを見ながら…何テンポもズレながら…お遊戯のように他人を真似している
そのうち諦めたのか一人で子供みたいにぴょんぴょんと跳ねはじめた
観客が指を差して笑っている
それでもその子はひたすらに跳ねる
良く知った姿だ
知久「おい…あれ…」
心臓の音がうるさい
パパの声が聞こえない
ダンスのBGMもだ
これじゃあまどかのダンスが音楽に合っているのかわからないじゃないか
もう少し音量をあげてくれないと
おかしい
明らかに一人踊れていない
回りを見ながら…何テンポもズレながら…お遊戯のように他人を真似している
そのうち諦めたのか一人で子供みたいにぴょんぴょんと跳ねはじめた
観客が指を差して笑っている
それでもその子はひたすらに跳ねる
良く知った姿だ
知久「おい…あれ…」
心臓の音がうるさい
パパの声が聞こえない
ダンスのBGMもだ
これじゃあまどかのダンスが音楽に合っているのかわからないじゃないか
もう少し音量をあげてくれないと
143: 2012/03/22(木) 21:14:49.49 ID:Dtxx6ILp0
もうその子しか見れなかった
どんなにダンスの隊形が変わろうと跳ね続けるその子を見ていた
最後まで、一度も目をそらせなかった
ダンスが終わる
クラスが退場していく
もうなにも考えられなかった
知久「帰ろう…」
詢子「………」
家に帰ったあとは2人ともただ無言だった
何も考えられない
何をしていいのかもわからなかった
そのまま数時間がたった
まどか「ただいまー」
まどかが当たり前のように元気に帰ってきた
知久「今日のことは黙っておこう」
詢子「うん…」
どんなにダンスの隊形が変わろうと跳ね続けるその子を見ていた
最後まで、一度も目をそらせなかった
ダンスが終わる
クラスが退場していく
もうなにも考えられなかった
知久「帰ろう…」
詢子「………」
家に帰ったあとは2人ともただ無言だった
何も考えられない
何をしていいのかもわからなかった
そのまま数時間がたった
まどか「ただいまー」
まどかが当たり前のように元気に帰ってきた
知久「今日のことは黙っておこう」
詢子「うん…」
156: 2012/03/22(木) 21:32:46.01 ID:Dtxx6ILp0
まどかはその日はいつものような話はしなかった
ただ体育祭で疲れちゃったからもう寝るね、といって部屋にこもった
知久「明日学校に行こうか…」
詢子「ええ…」
次の日、仕事に行くふりをしてまどかをやり過ごし、パパと二人で学校へ行った
そこで私たちは全てを知った
この学校に転校生は来ていないこと
ほむらという名前の生徒はいないこと
まどかがクラス委員に立候補したこと
私は何も知らなかったのだ
ただ体育祭で疲れちゃったからもう寝るね、といって部屋にこもった
知久「明日学校に行こうか…」
詢子「ええ…」
次の日、仕事に行くふりをしてまどかをやり過ごし、パパと二人で学校へ行った
そこで私たちは全てを知った
この学校に転校生は来ていないこと
ほむらという名前の生徒はいないこと
まどかがクラス委員に立候補したこと
私は何も知らなかったのだ
163: 2012/03/22(木) 21:41:58.65 ID:Dtxx6ILp0
これまでのことを全て話した
和子はまさかイジメがあるとは思っていなかったらしい
和子にとってのまどかは頼りになるクラス委員、優秀な生徒だった
よほどショックだったのだろう、和子は泣き崩れ何度も何度も謝った
このままではいけないと、この場にまどかを呼ぶことになった
私はどんな顔でまどかに会えばいいのだろう
あの子はどんな気持ちで私にほむらちゃんの話をしていたのだろう
イジメを正当化していたのも自分に言い聞かせていただけなのか
私はそれもわからず怒鳴ってしまった
全てが明らかになったらあの子はどうなってしまうのか
和子はまさかイジメがあるとは思っていなかったらしい
和子にとってのまどかは頼りになるクラス委員、優秀な生徒だった
よほどショックだったのだろう、和子は泣き崩れ何度も何度も謝った
このままではいけないと、この場にまどかを呼ぶことになった
私はどんな顔でまどかに会えばいいのだろう
あの子はどんな気持ちで私にほむらちゃんの話をしていたのだろう
イジメを正当化していたのも自分に言い聞かせていただけなのか
私はそれもわからず怒鳴ってしまった
全てが明らかになったらあの子はどうなってしまうのか
168: 2012/03/22(木) 21:50:54.41 ID:Dtxx6ILp0
まどかを呼び出すアナウンスが流れた
数分後にはなにも知らないまどかが来るだろう
何を言ってやればいいのか…
わからないまま時間が過ぎた
まどか「失礼します」ガラッ
まどか「!?」
まどかの顔が強張る
詢子「まどか…」
まどか「ママ…パパも…」
まどか「どうして…?」
詢子「…」
詢子「悪いなぁ…まどか」
まどか「ま、ママ…!!」
詢子「ママ、何にも知らなかった…」ポロポロ
数分後にはなにも知らないまどかが来るだろう
何を言ってやればいいのか…
わからないまま時間が過ぎた
まどか「失礼します」ガラッ
まどか「!?」
まどかの顔が強張る
詢子「まどか…」
まどか「ママ…パパも…」
まどか「どうして…?」
詢子「…」
詢子「悪いなぁ…まどか」
まどか「ま、ママ…!!」
詢子「ママ、何にも知らなかった…」ポロポロ
176: 2012/03/22(木) 22:05:01.07 ID:Dtxx6ILp0
全てを悟ったのかまどかの表情が崩れ、こちらに掛け出した
私がまどかの為にできる事はほかに思い浮かばなかった
立ち上がりまどかを受け止め強く抱きしめる
まどか「ママっ…」ギュッ
詢子「ごめんな…まどか…ごめんな」ポロポロ
まどか「ママ…ごめんなさい…わ、私っ」ポロポロ
詢子「違うよまどか…謝るのはママだ…」ポロポロ
詢子「気付いてあげられなくて…ごめんね…」ポロポロ
まどか「うわああああああああああああ!!!!!」ギュッ
それからどれだけ泣いていたのかわからない
ただ二人でひたすらごめんと言い続けていた
私がまどかの為にできる事はほかに思い浮かばなかった
立ち上がりまどかを受け止め強く抱きしめる
まどか「ママっ…」ギュッ
詢子「ごめんな…まどか…ごめんな」ポロポロ
まどか「ママ…ごめんなさい…わ、私っ」ポロポロ
詢子「違うよまどか…謝るのはママだ…」ポロポロ
詢子「気付いてあげられなくて…ごめんね…」ポロポロ
まどか「うわああああああああああああ!!!!!」ギュッ
それからどれだけ泣いていたのかわからない
ただ二人でひたすらごめんと言い続けていた
181: 2012/03/22(木) 22:14:46.58 ID:Dtxx6ILp0
その後私達は引っ越すことにした
まどかも強がることなく素直にうんと言った
ただの逃げかも知れない
何も解決していないかも知れない
でもこれでいいんだと思った
二人で抱き合い、泣き疲れるまで泣いたお陰で何か変わったと思うから
まどかは新しい学校に通い始めた
あの張り付いた笑顔はもう見ない
またまどかから学校の報告が聞けるのもそんなに遠くない気がした
まどかも強がることなく素直にうんと言った
ただの逃げかも知れない
何も解決していないかも知れない
でもこれでいいんだと思った
二人で抱き合い、泣き疲れるまで泣いたお陰で何か変わったと思うから
まどかは新しい学校に通い始めた
あの張り付いた笑顔はもう見ない
またまどかから学校の報告が聞けるのもそんなに遠くない気がした
183: 2012/03/22(木) 22:18:02.76 ID:Dtxx6ILp0
数ヶ月後
まどか「ママ!聞いて!」
詢子「どうした、まどか?また学校の話か?」
まどか「あのね!あのね!今度はホントだよ!」キラキラ
詢子「え?」
まどか「ホントにホントに本物のほむらちゃんが転校して来たの!」
おわり
まどか「ママ!聞いて!」
詢子「どうした、まどか?また学校の話か?」
まどか「あのね!あのね!今度はホントだよ!」キラキラ
詢子「え?」
まどか「ホントにホントに本物のほむらちゃんが転校して来たの!」
おわり
184: 2012/03/22(木) 22:18:46.76
それは喜ぶべき事なのか
おつ
おつ
185: 2012/03/22(木) 22:19:17.05
ほむらちゃんが追っかけてきた
乙
乙
186: 2012/03/22(木) 22:20:06.93
乙乙
しかし不安は取り除かれない
しかし不安は取り除かれない
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