1: 2011/11/19(土) 20:34:57.63 ID:dMv0jJx60
炎四天王「勇者一向はルーンダルク地方を制圧したらしい」

水四天王「ほぅ……予定よりも早いな……」

土四天王「フン、それだけ奴らも力を付けてきたというわけか」

風四天王「ククク……そうでなければ面白くない」

氷四天王「まぁ、まだしばらく泳がせれば良いだろうな」

炎四天王「………」

闇四天王「フフフ……我らの出番はまだ先だろう」


炎四天王「おいちょっと待て」



2: 2011/11/19(土) 20:39:19.00 ID:dMv0jJx60
氷四天王「むぅ、どうした炎の?」

土四天王「こっちは忙しいのだから早くしてくれ」

闇四天王「我らが四天王は魔王様の為に勇者どもを根絶やしに……」

炎四天王「それだって!!」ダンッ

四天王一同「!?」ビクッ

風四天王「い、一体どうしたと言うのだ、そんな顔をして」

水四天王「我らに何か問題でもあるのか?」

4: 2011/11/19(土) 20:42:17.91 ID:dMv0jJx60
炎四天王「ちょっとお前ら、自分達が何か言ってみてくれ」

水四天王「我らが」

土四天王「魔族」

風四天王「四」

氷四天王「天」

闇四天王「王だがどうしたのだ?」

炎四天王「………」

8: 2011/11/19(土) 20:46:25.36 ID:dMv0jJx60
炎四天王「そう、我らが魔王に使えし魔族四天王」

水四天王「ああ、それが今更どうしたと言うのだ?」

炎四天王「ちょっと我らの人数を再確認してみるとしよう」

土四天王「えーっと、炎、土、水、風………」ヒーフーミー

氷四天王「氷に闇……」

闇四天王「えーつまりこれは………」


一同「!!!!!!?」

一同「(四天王なのに六人いるっ!!)」

13: 2011/11/19(土) 20:50:31.74 ID:dMv0jJx60
土四天王「い、今まで気が付かなかったが四天王なのに6人いるぞっ!!」

水四天王「一体どういう事なんだ、最初四天王は4人だったハズだが……」

風四天王「どう言う事だか説明してもらおうか、炎の?」チラッ

炎四天王「どうやら、長い間四天王をやっている内にいつの間にか追加メンバーが入ってしまったようだ」

闇四天王「追加メンバー?俺達四天王なのに?」

氷四天王「四天王なのに追加メンバーも糞もないんじゃないか?」

15: 2011/11/19(土) 20:55:24.16 ID:dMv0jJx60
炎四天王「元々我ら四天王は偉大なる魔王様より任命された直属の部下」

水四天王「ああ、魔王様の命により各地の主要地域の制圧を任されている」

風四天王「しかし、其れが一体何につながるのだ?そもそも追加メンバーに」

炎四天王「話は変わるが、前回魔族四天王会議を行ったのは何時の話だ?」

闇四天王「えー、確か78代目勇者の討伐が完了した時期だったから………」

土四天王「確か………50年ほど前だったか………?」

氷四天王「考えてみれば、それ程前だったのか……」

16: 2011/11/19(土) 21:00:14.83 ID:dMv0jJx60
炎四天王「つまりだ、魔王様は我らの知らないところで、勝手に四天王を任命してたことになる」

土四天王「それが追加メンバー、というわけだな?」

闇四天王「おい!!つまり魔王様に原因があると言いたいのかお前らっ!!」

氷四天王「我らが偉大なる魔王様を侮辱する行為は万氏に値しますよ……?」

炎四天王「そうは言ってないだろっ!!我等は魔王様の従順なる部下なのだぞ」

風四天王「しかし、魔王様が原因と言うのも、あながち間違いではないな」

水四天王「と、言うと?」

17: 2011/11/19(土) 21:05:13.95 ID:dMv0jJx60

453代目新魔王(幼女)「ふぇぇ……おにいちゃん達だぁれ?」


―――――――――――――――――――――――――――――

一同「………………」

一同「(50年前に新しい魔王に就任したの忘れてたー!!!!)」

炎四天王「つまりあのようj……新魔王様の我らの対応がずさんだったわけだな」

水四天王「な、なんてこった………我らが各地方を制圧している間にそんなことが……」

風四天王「こればかりは仕方がないな。魔王様に逆らうことなどできぬ」

19: 2011/11/19(土) 21:09:42.51 ID:dMv0jJx60

闇四天王「で、結局どうするんだ?四天王だけど6人いるわけだが」

炎四天王「あのようj……魔王様に頼んでも無理だろうからな」

氷四天王「つまりは我等で決めるしかないと?」

土四天王「面倒だが仕方ないな。四天王は四人で十分だ」

炎四天王「それではこれより議題を『6人になった四天王を如何にして4人に戻すか』について話し合う」

風四天王「やれやれ、他にも決めることがあるだろうに」

水四天王「こればかりは氏活問題だからな」

20: 2011/11/19(土) 21:13:30.10 ID:dMv0jJx60
炎四天王「では、私からの意見だがやはり二人程リストラさせる事を前提にしたいと思う」

水四天王「あー、やっぱりそうなっちゃうかー」

風四天王「仕方がないな。四天王は4人だからこそ四天王だ」

土四天王「しかしそうなると、どの二人をリストラさせるかだが……」

闇四天王「………………(チラッ」

氷四天王「………さりげなく私をチラ見しないでくれないか?闇の」


21: 2011/11/19(土) 21:14:46.68
六人衆にでもしろ

22: 2011/11/19(土) 21:16:16.96
氷wwwwwwwwwwwwwww

23: 2011/11/19(土) 21:17:13.19
バランスが悪い

24: 2011/11/19(土) 21:18:47.38 ID:dMv0jJx60
炎四天王「さて、如何にして決めるかだが、其れについては妙案がある」

水四天王「ほう、我らが納得できる案が既に浮かんでいると?」

炎四天王「あぁ、ぶっちゃけ腕づくで比べても実力は5分だからな」

風四天王「何せ四天王だからな。相性の問題は抜きにしてもだ」

闇四天王「して炎の、我らから効率よく二人リストラさせる方法は何だ?」

氷四天王「下手な事言うと、氷漬けにしますよ?」

25: 2011/11/19(土) 21:24:04.29 ID:dMv0jJx60
炎四天王「そもそもだ、我らには『初期メンバー』たるものがあるだろう」

水四天王「はっ!!確かに、我等は元々4人で四天王。となると新しく入った追加メンバーが……?」

炎四天王「うむ、致し方ないが、今回は四天王の座を降りてもらう」

風四天王「となると初期メンバーが通常通り四天王のままだと言う事だな」

土四天王「えーっと炎、水、土、風…………」

闇四天王「……………………」チラッ

氷四天王「(だからさりげなく私をチラ見するなっ!!)」

炎四天王「そういえば闇と氷が新しく入ったのだったな」

28: 2011/11/19(土) 21:29:10.20 ID:dMv0jJx60
※めんどくなったので四天王は省きます

炎「というわけで、四天王の座を降りてもらうのは闇と氷に……」

闇「あー……すいません、ちょっと良いっすか?」

土「ん?この方法に不満があるのか?」

風「年功序列なのだから仕方ないだろう、ここは素直に諦めて……」

闇「あーっと、そうじゃないんスよ。今までちょっと言い辛かったんですけど」

闇「俺、魔導大戦期時代から此処に居るんですよね」


32: 2011/11/19(土) 21:34:29.97 ID:dMv0jJx60
炎「なにっ!!我らの偉大なる初代魔王が活躍した魔導大戦期時代だとっ!!」

闇「ちょっと新しく入ったんで言おうかな―って思ってたんすけど」

土「魔導大戦期といえば、今から四千年前の人間と魔族の戦時代………」

闇「はい、俺はその頃から一兵士で魔族に入隊したんスよ」

風「と言う事は、キャリア的には俺達より……長いのか」

氷「(まさか闇のにそんな実績があったなんて……)」

炎「うむ、驚いたが、これは考え直す必要があるな……」

33: 2011/11/19(土) 21:39:32.41 ID:dMv0jJx60
炎「やはり経験と強さは比例する。闇のは四天王に加えるべきだな」

闇「あっ、やっぱ言っておいて正解でしたね……」

風「となると今のところ決まっているのは……」

氷「………………」

土「氷のがリストラ最有力候補という事だな」

闇「まぁー俺には長い実績があるんでしょうがないっちゃしょうがないですけどね」チラチラ

氷「(ドラ顔でチラ見する闇のが頃してやりたいほどウゼェ……)」

34: 2011/11/19(土) 21:44:47.42 ID:dMv0jJx60
炎「では結論からすると氷のはリストラと言う事でいいのか?」

風「ああ、今回は仕方ないが諦めてもらう」

土「俺も、風と意見は同じだ」

闇「仕方ないっすね。うんうん、仕方ないっすよ。」

炎「(四天王に残れることが分かって闇のがウザいな……」

水「……………」

炎「ん、水のよ?お前は同意しないのか?」

水「えーっと……今まで言い辛かったんだけどさ……」


水「俺と氷のとは、血縁上の兄妹なんだ」

38: 2011/11/19(土) 21:49:05.96 ID:dMv0jJx60
氷「……ッ!!兄さんっ!!それは言わない約束じゃ……」

水「いやっ!ここで言っておかないとお前だって後悔するだろう」

氷「にい……さん……」

風「なんだか、話がややこしくなってきたのだが」

土「随分属性が似ていると思ったら二人は兄妹だったんだな」

闇「マジッスカ」

炎「………俺はどうすればいいんだ?」


39: 2011/11/19(土) 21:53:06.63 ID:dMv0jJx60

土「で、どうするよ。このまま氷のをリストラさせたら……」

風「二人の仲が険悪になってしまうだろうな」

闇「ついでに炎さんの印象もガタ堕ちするでしょーねー」

炎「俺が悪いのかっ!?お前達だって同意したじゃないかっ!!」

風「いや、決定権はお前にあるわけだし」

水「…………(ジー 」

氷「…………………(ジー 」

炎「(やめてくれ………なんだか俺が一番の悪人みたいになってるじゃないか)」


40: 2011/11/19(土) 21:58:08.25 ID:dMv0jJx60
炎「あー……、うん。それじゃこの件は保留って事で……」

風「おいちょっと待て、さっきから話が進んでないじゃないか」

土「しかし……この状況では我らの中から欠員を出すことなど到底……」

水「……なんか悪かったな、俺と氷が迷惑かけたみたいで」

氷「(でも四天王の座は離したくないっ!!)」

闇「………………あのー」

一同「?」

闇「もうそれならこのまま六人でやってけないッスかね?」



41: 2011/11/19(土) 22:03:07.64 ID:dMv0jJx60
闇「ちょうど>>21 のような意見も出てるじゃないですか」

炎「いや………しかしなー。六人衆というのは余りにも魔族としては……」

風「まぁダサいよな」

土「四天王って響きに魅かれる部分もあるからなー」

水「それならどうするんだ?これ以上外しようが無い状況で」

氷「そうだそうだー!!」

炎「うーん、これは魔族四天王会議始まって以来の議題だぞ……」

42: 2011/11/19(土) 22:03:52.44
六芒星とか

45: 2011/11/19(土) 22:06:47.09
六武衆でいいだろ

47: 2011/11/19(土) 22:10:35.65 ID:dMv0jJx60
闇「大体、俺らの実力って基本的に同格じゃないですか」

風「まぁ……相性を除けばな」

炎「確かに、実力は同等なのだからこれは降りる降りないの問題では無いな」

土「(さっきまでの議論が全て無駄になっちゃった……)」

氷「そうなると、今度は私達六人でやっていく方法を考える必要があるのではないか?」

水「確かに、増えてしまった物は仕方が無いな」

炎「では、次の議題は『どうやって四天王六人でやっていくか』を考える事にする」

50: 2011/11/19(土) 22:16:13.63 ID:dMv0jJx60
炎「なるほど、せっかくだから>>42 の意見を取り入れてみるのはどうだろうか?」

風「六星か、まぁ六人衆と比べると小物感も無いし良いかもしれないな」

闇「(もう四天王は諦める方針にしちゃってるよこの人達……)」

炎「それでは、これより新・魔族六星の名乗り口上の予行練習に入る」

水「やる必要あるのか、それ?」

氷「勇者を威圧するためには必要なんじゃないかな、兄さん」


55: 2011/11/19(土) 22:22:10.99 ID:dMv0jJx60
炎「地獄の業火・魔族六星が一人!!○○○○っ!!!」

水「濁流の化身・魔族六星が一人!!○○○○っ!!!」

土「冥界より蘇りし氏者・魔族六星が一人!!○○○○っ!!!」

風「疾風を操りし氏の風・魔族六星が一人!!○○○○っ!!!」

氷「凍てつく氷河の使者・魔族六星が一人!!○○○○っ!!!」

闇「深淵より出でし絶望……魔族六星が一人!!○○○○っ!!!」

一同「我らっ!!魔族六星なり!!!!」ドーン



炎「…………何かが違う………」

57: 2011/11/19(土) 22:24:08.35
て言うか同じ実力のやつが集まっちゃったら
「ククク……ヤツは四天王の中でも最弱……」
ってお約束が出来ないじゃん!!

58: 2011/11/19(土) 22:26:39.80
ククク…俺は四天王の中でも最弱…

59: 2011/11/19(土) 22:28:07.61 ID:dMv0jJx60
炎「大体なんだよっ!!これじゃまるで戦隊者の名乗り口上ではないか!!」

風「センタイモノ?一体それは何だ?」

土「勇者を模した演劇の一種らしいぞ」

水「なっ!!すると先程の我々のアレはお遊戯レベルだと言うのかっ………!!」

氷「ちょっと待て、ここまでやってこの結果なんてさすがに恥ずかしいよっ!!」

闇「(凍てつく氷河の使者は無いわぁ…………)」

炎「あーあーもういいっ!!このまま六人で次の議題に移るぞっ!!」

63: 2011/11/19(土) 22:35:18.26 ID:dMv0jJx60
風「いいのか?このまま強引に話を推し進めてしまって?」

炎「先に残りの議題を終わらせた方がこの件も片付くだろう」

水「ふむ、それは確かに一理あるな」

炎「では次の議題だが『四大陸における各拠点の制圧』に関してだ」

水「おぉ、やっとまともな議論に戻ってこれたな」

氷「散々待たせたんだ、さっくり終わらせて早く帰りたい……」

闇「(そういえば光のがお留守番してるんだったな)」

土「なぁ、ちょっと待ってくれ」

61: 2011/11/19(土) 22:33:45.05
深淵より出でし絶望の方が無いわぁ………

66: 2011/11/19(土) 22:39:51.47 ID:dMv0jJx60
>>61
昔遊戯王にそんなカードがあったの思い出したんだ

炎「なんだ、土の。これ以上四人とか六人とか言うのはうんざりしてるんだが」

土「いや、良く考えてみてくれ。四大陸にはそれぞれ拠点が四つ」

風「四天王は各拠点を中心に魔物を率いて勇者を駆逐する」

炎「…………」

闇「つまりは……」

氷「四つしかない拠点を六人でどう分配するかって事?」

水「考えて無かった………」

72: 2011/11/19(土) 22:45:32.62 ID:dMv0jJx60
炎「くっ、いつもは四人だからこういう事は考えて無かったっ!!」

風「やはり四天王でいるときの感覚が残ってしまっているな」

土「そりゃあ、さっき六星に改名したばっかりだしさ」

水「それで、その四つの拠点をどう分配するんだ?」

氷「拠点は六つに切り離せないからねぇ……」

闇「かと言って、勇者一行が進撃する中で新しい拠点を建設する暇もありませんし」

炎「…………もういい」

73: 2011/11/19(土) 22:51:38.91 ID:dMv0jJx60
炎「水の、お前は氷のと一緒に拠点を使え。同じ属性だから相性もいいはずだし」

風「なるほど、それは中々良い案だな。しかし残りの一枠は?」

炎「四つの拠点に基本属性、すなわち炎、土、水、風、このように分かれるのが理想的だ」

土「っとなると残るのは……」

闇「………えーそれじゃ俺は、一体どうすれば……」

風「好きな拠点に一緒に付けば良いんじゃないか?中々自由度が合っていいじゃないか」

炎「水と氷は賛成してくれるか?」

水「あぁ問題ない」

氷「私もだ。兄さんと一緒の拠点なら問題ないだろう。」

78: 2011/11/19(土) 23:02:46.87 ID:dMv0jJx60
炎「よしっこれで意見は全てまとまったな。これで魔族してん……六星会議を終了する!!」

闇「あっ、水さん。今月水さんの拠点についてもいいっすか―」

水「ん?あぁ、別にかまわないが……何故俺の拠点へ?」

闇「妹の光が一度拠点を見学したいってうるさかったんすよ」

氷「フンッ、構わんが兄さんの邪魔だけはするなよっ」

炎「さて俺も帰るか………あ、魔王様の夕食買いに行かなきゃ………」



79: 2011/11/19(土) 23:07:24.98 ID:dMv0jJx60

―――――――――――――――――――――――――――――――――

一ヶ月後


部下「炎様朗報です!!勇者一行が息絶えたとの報告ですっ!!」

炎「む、早いな。それは誤報では無いのか?」

部下「いえ、水様と氷様と闇様より直接報告されましたっ!!」

炎「………………は?」

部下「水様と氷様、闇様と妹様が拠点に居るときに勇者が突入。そのまま交戦して息絶えたそうです」

炎「(やっぱそうなるよなーっ!!!!!!)」


おわり

81: 2011/11/19(土) 23:14:17.96 ID:dMv0jJx60
もうちょっとだけ続くんじゃ
つか続けていいの?

86: 2011/11/19(土) 23:20:38.80 ID:dMv0jJx60
炎四天王「土の四天王が勇者に倒された……」

水四天王「ククク……アイツは俺達の中では(相性が)最弱……」

風四天王「フンッ、六星の面汚しめ……」

闇四天王「しかし我ら魔族六星」

氷四天王「必ずや勇者共を根絶やしにしてくれる……」

炎四天王「……………さて」

炎四天王「それでは、これより土四天王の2代目を決めるぞ」

一同「!?」

88: 2011/11/19(土) 23:24:21.34 ID:dMv0jJx60
風「…………おい」

炎「ん?どうした風の」

風「どうしたじゃねぇよ!!せっかく六星から一人減ると思ったのにお前は……」

炎「ちょっ!!風の刃を俺に向けるなって!!」バッ

水「しかし風の意見も一理あるな」

氷「そうね、わざわざ土の二代目を見つける必要があるの?」

闇「つーかこの場合は減ったのを喜ぶべきでは?」


91: 2011/11/19(土) 23:27:31.71 ID:dMv0jJx60
炎「まぁ……確かに六星だと正直やり辛いから誰か氏んでほしいかな―なんて思っちゃたりしたさ」

風「よし、それならお前が氏ねば四天王に元通りだな」

水「風の、それすっごい良いアイデアだね」

氷「(魔王幹部ってまともな奴がないわね……)」

闇「まぁー六星になってからグダグダしてましたもんねー」


93: 2011/11/19(土) 23:31:42.70 ID:dMv0jJx60
炎「いやでも考えてみろ。土のが氏んだわけだけどそんな悲しむこと無いんじゃないの?

炎「だってあいつアンデッド族だしその内復活するだろう、きっと………」

風「でも確かアイツ火葬d………」

炎「その話は置いといて、あんまり気か進まないが土の二代目を決めることになった」

水「矛盾してるね。炎の、土が氏んで喜んでたじゃないか」

闇「思いっきり喜んでましたね」

氷「喜んでたわね」

94: 2011/11/19(土) 23:35:44.42 ID:dMv0jJx60
炎「だから俺が決めた事じゃないって!!俺より偉いあの人だよ」

風「俺達より偉い?何言ってるんだ、俺達は魔王様直属の最高幹部じゃないか」

水「って事は魔王様が進言したということなのか?」

闇「まっさかー、あんなよう……魔王様が恐れ多くもそんなこと言うなんて……」

氷「確かに、魔王様はまだ幼い……そんな難しい事を考える筈が……。」

炎「いや……それがあったんだよ………」

96: 2011/11/19(土) 23:43:08.72 ID:dMv0jJx60
回想

炎「魔王様、土の六星が勇者一行に倒されました……」

新魔王(幼女)「ふぇぇ……つっちーがまけちゃったのぉ?」

炎「(つっちー?)はい、不意打ちをしかけるも谷底に落とされそのまま……」

新魔王(幼女)「だめっ!!ろくせいはひとりもかけちゃだめなのっ!!!!」

炎「し、しかし魔王様。土のはアンデッド故一度氏んでしまうとそう簡単に再生など……」

新魔王(幼女)「『早 く し な い と 殺 す よ ?』」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

炎「は、はっ!!早急に新たな六星を立てます故少々お待ちを……」ザッ


―――――――――――――――――――――――――――――――――


炎「そんなわけで、ヘタすると俺の首が飛びかねない」

闇「魔王様……あの外見だけど魔力は魔王並か………」

99: 2011/11/19(土) 23:47:12.18
うわようじょつよい

101: 2011/11/19(土) 23:49:46.98 ID:dMv0jJx60
水「中間管理職は本当に大変だねー」

風「まぁ魔王様もあんなナリだが軽く百歳越えてるからな」

氷「それでも、以前の魔王様と比べると赤子のようなものだけどね」

闇「で、炎は必氏になって土の代わりの六星を探してるわけだな」

炎「すまん、しかしこれ以上機嫌を悪くすると、俺達に火の粉が降りかかる事もありうる」

一同「……………」

一同「(あれ、けっこうヤバくね?)」

103: 2011/11/19(土) 23:54:48.07 ID:dMv0jJx60
炎「そんなわけで代わりの土の六星を立てる事になった」

風「決めるのは別にいいが、候補の一つや二つはあるんだろうな?」

炎「俺を見くびるな。魔王場内で既に募集は掛けてある」

水「相変わらず早いね、さすが中間管理職」

炎「フフフ、俺のカリスマに掛かれば募集の十や二十なんて軽いものよ」

氷「(ただの雑用だって気がつかないのかしら……)」

闇「(言ったら落ち込むからやめておくか)」

104: 2011/11/19(土) 23:59:35.28 ID:dMv0jJx60
炎「希望者のデータは履歴書形式で既に纏めてある。これの中から新たな六星を決めようじゃないか」

水「わぁ、なんだかワクワクしてきたねっ!!」

風「言っておくが俺の眼は厳しいぜ?何せ、俺らと対等の力を持つ奴を選ぶんだからよ」

氷「(新しい女の子枠も狙えるかしら?)」

闇「(一応心当たりはあるんだけど……今は言わなくていいか)」

炎「ではこれより選別作業に当たってくれ」

105: 2011/11/20(日) 00:05:11.32 ID:tRdia8bO0

―――――――――――――――――――――――――――――――――

一時間後

炎「それぞれ良いと思った奴を選んでくれ。それじゃ俺からいくぞ」ペラッ

風「フランケンシュタイン?コイツはゾンビ扱いでいいのか?」

炎「うむ、何より人造人間という不氏身の耐久力が特技だと書いてあった」

水「確かに、六星は結構体力使うからタフな奴の方がいいかもね」

氷「大丈夫かしら?頭のねじが外れて暴走でもしないでしょうね?」

闇「………ちょっと良いっすか?


106: 2011/11/20(日) 00:08:28.28 ID:tRdia8bO0
炎「ん?どうした闇の。こいつが不満か?」

闇「そもそも俺達って各属性を司るエリートじゃないっすか」

風「まぁ、いわば特化能力の持ち主ばかりだけどな」

水「んで、それがどうかしたのか」

闇「ちょっと聞きたいんスけど。このフランケンって何属性何すかね?」

氷「属……性………?」


109: 2011/11/20(日) 00:13:17.63 ID:tRdia8bO0
炎「何だろうな、コイツ、もしかして闇属性なんじゃ?」

闇「それは俺と被ってるじゃないっすかっ!!駄目ですよそれは」

風「そうかっ、属性が被っていたら俺たちのアイデンティティーを失いかねないな」

水「『個性は揃いの強豪』っていうのが俺達の世間の印象だからね」

氷「つまり私達と属性が被らないかつ、それに見合った能力も持ちが望ましい」

闇「そういう事です」

炎「むぅ、思わぬ所欠陥があるなんてな……」

112: 2011/11/20(日) 00:18:42.07 ID:tRdia8bO0
炎「名残惜しいがフランケンは不採用だな。仕方が無い」

風「つーかよ、思ったんだけどさ」

炎「ん、今度は何だ?」

風「土の代わりの六星を入れるんだから、土属性が妥当じゃねぇのか?」

水「そうだね、土の部下達も司令官がやられて混乱してるだろうし、早く同属性の新六星を立てなくちゃ」

炎「それでは、これからは土属性の者を最優先で見る事にするか」

氷「土属性はムサいから嫌だったんだけどなー」

闇「本音が出てるぞ、本音が」

113: 2011/11/20(日) 00:23:24.29 ID:tRdia8bO0
炎「ゴーレムにグールにワームに……土属性はまともな奴が居ないな……」

風「おまけにどいつもこいつも低能揃いだ。まぁ、ゾンビや土人形に知能が合っても仕方ないけどな」

水「そう考えると、土のって意外とカリスマあったんだよねー」

炎「あぁ、毒ガスと第二形態しか特技が無かったアイツだが……」

氷「いざいなくって見ると……」

闇「なんだかしっくりこないっスねー」

炎「これはもう、土属性に限定するのも無理になってきたな……」




115: 2011/11/20(日) 00:29:16.19 ID:tRdia8bO0
炎「仕方がない、アイツの部下は他の部隊と連携する形にして、こちらで新たな部隊を作るしかあるまい」

風「おいおいいいのかよっ!!部隊っつっても相当な数の部下が必要なんだぜ?」

炎「問題ない、なんなら、あの履歴書の山から部下も輩出すればいいだろう」

水「それは良いアイデアだね。これなら属性の縛りも緩くなるし選びやすくなる」

氷「いやー良かった。正直腐敗臭がしんどかったなんて言えるわけが……」

闇「だから本音が出てるってっ!!!」

炎「ともかく、今度はそれを前提において履歴書に目を通すぞ」

116: 2011/11/20(日) 00:35:39.71 ID:tRdia8bO0

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二時間後

炎「ほう、コイツは中々良さそうな奴が居るじゃないか」

水「雷の魔人、スサノオだね。カリスマもありそうだし、中々良いんじゃないかな」

氷「へぇー、肩書きが疾風迅雷ですって。何だかカッコいいわね」

風「疾風迅雷って……ちょっと俺と被ってるじゃねぇか!!駄目だろソイツっ!!」

闇「っていってももう時間も無いですよー」

炎「あぁ、いい加減決めてしまわないと俺達の首が繋がって無いかもしれないな」

風「それでも俺は絶対やだっ!!」


119: 2011/11/20(日) 00:42:52.88 ID:tRdia8bO0
炎「俺達だってお前の我侭に付き合って氏ぬのは御免だっ!!!」

風「んだとぉぉぉぉ!!テメェ俺と何年の付き合いだと思ってるんだっ!!!」

水「まぁまぁ、そう喧嘩しなくても形式上の代わりを立てれば大丈夫なんだろう?」

氷「つまりは、適当に代役を立てて魔王様の前で進言さえすれば助かる………と」

炎「まぁ無理って事もないがやっぱりある程度はカリスマ持ちの方がいいんだが……」



闇「それならちょうど適任な奴が居ますよ?」

121: 2011/11/20(日) 00:49:23.10 ID:tRdia8bO0
闇「さっきから言おうと思ってたんスけど、ちょうど良さそうな子が居たんすよ」

炎「だけど闇の、お前さっきから履歴書に一寸も眼通して無かったじゃないか」

風「なんだお前、今までずっとサボっていたのかよ。俺達が苦労しているときに」

氷「それも何かしらの理由があると言う事かしら?」

闇「まぁ、この中から決まればそれで良かったんスけど、もし決まらなかったらって事を考えまして」

水「予備の候補者を用意していた………って事?」

闇「水さん、大正解です」

炎「それで、闇のが選んだ新たな六星の候補者とは?」


124: 2011/11/20(日) 00:56:00.46 ID:tRdia8bO0
闇「実はもうこっちに連れてきてまして……ほら、出てきていいっすよー」

?「…………………」ヒョコッ

炎「何だその娘は?まさかその娘が六星の候補者なんて言うんじゃないだろうな?」

水「これは冗談じゃ無くマジだろうね」

風「どう言う事だよ、そのガキが六星になんてあり得るわけないだろうがっ!!」

氷「で、実際のところはどうなの?」

闇「まずは自己紹介からっすね。ほらっ、ちゃんと皆の前で挨拶しなさいっ」

光「は……初めまして……。闇のお兄ちゃんの妹の光です………」

一同「(妹………だと………?」

127: 2011/11/20(日) 01:01:38.88 ID:tRdia8bO0
光「あ………あうぅ……」

風「おいおい冗談キツイぜ。そんな餓鬼に六星が務まるわけねーじゃねーか!!」

闇「うーん、まぁそう言わずに一度見てみれば判ると思うんスけど」

風「へっ、上等だ。一発泣かせれば素直に家に帰って寝てなっ!!!」

氷「ちょっと風の!!!そんな小さい子にむきになってどうする……」



闇「ウチの妹、ヘタしたら俺より強いっすからねー」

128: 2011/11/20(日) 01:04:56.63 ID:tRdia8bO0
                     
                    おれは今やつの力をほんのちょっぴりだが体験した
                  い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『俺が糞ガキを泣かせようとした瞬間
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        いつの間にか俺の背後に奴は立っていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    催眠術だとか超スピードだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

130: 2011/11/20(日) 01:10:12.64 ID:tRdia8bO0

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光「勝ったよ!!闇のお兄ちゃん、私勝ったんだね!!」

闇「よしよし、良い子っすねー。これで光も六星の一人になれるっすよー」ナデナデ

光「えへへ……・」

風「へんじがない ただのしたいのようだ」

炎「(高速による瞬間移動とビーム。完全に見切れなかった……)」

闇「というわけで、これで問題ないっすね?」

炎「………あぁ、うん。十分問題ないぞ多分………」

水「というよりも………」

氷「末恐ろしいわね」

132: 2011/11/20(日) 01:17:39.84 ID:tRdia8bO0

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一ヶ月後

新魔王(幼女)「ふぇぇ……ひかりちゃん、きょうもおにごっこしよー」

光「はいっ!!魔王様には及びませんが精一杯がんばります!!」ヒュン

新魔王(幼女)「ふぇぇ……ひかりちゃんはやいよぉ………」ヒュンヒュン

光「魔王様に比べたらまだまだですっ!!!」ヒュンヒュンヒュン


炎「結果的に良かったんじゃないか?魔王様の遊び相手もできたし」

水「中々ベストな選択だったね。これでしばらくは魔王様も退屈しないしね」

闇「代わりに、誰かさんのプライドはズダボロっすけどねー」チラッ

風「うっせぇぇぇぇぇ!!!」

氷「はぁ………こっちでは別の追いかけっこが始まったわ……」


おしまい

133: 2011/11/20(日) 01:21:16.79
乙!

136: 2011/11/20(日) 01:26:31.65 ID:tRdia8bO0
俺お疲れー
それとここまで読んでくれた人もお疲れー
本当は魔王ネタやりたかったけどこっちも書きたかったから書いてみた
ゴルベーザ四天王と四魔貴族は本当に最高だぜっ!!
と言うわけで眠いんで乙

137: 2011/11/20(日) 01:28:00.80


面白かったよ

引用元: 炎四天王「これより魔族四天王会議を始める」