1: 2009/10/05(月) 20:10:10.22 ID:mI2iAt8mO
狐「まだまだ修業が足りませんわ」

狐「変化しても耳が隠せませんもの」

狐「はぁ……、男さん私はどうしたらいいのでしょうか?」

男「ど、どうでもいいから裸はやめろ……」

2: 2009/10/05(月) 20:10:32.80
わっふるわっふる

5: 2009/10/05(月) 20:20:49.85 ID:mI2iAt8mO
男「気づいてないかもしれないが……」

狐「?」

男「尻尾も出てるぞ」ぎゅっ

狐「ひゅぅ!」

男「な、なんだいきなり……」

狐「尻尾は痛いです……」

13: 2009/10/05(月) 20:27:11.13 ID:mI2iAt8mO
狐「そんな、尻尾も出ていたなんて……」

男「落ち込むんだな」

狐「そりゅ落ち込みます」

狐「もうこんなんじゃ生きていけません」すっ

男「こら、包丁持ち出すな!」

19: 2009/10/05(月) 20:36:09.78 ID:mI2iAt8mO
男「こんなところで氏なれたら面倒だろうが」

男「コスプレさせて頃した変態ってことになるだろうが」

狐「……」

男「いや、氏んだら寂しいし」

狐「うぅ……ぐすっ」

男「泣くなよ、冗談だって」

21: 2009/10/05(月) 20:45:00.07 ID:mI2iAt8mO

狐「男さんはそんな薄情な人だったんですね」

男「言い過ぎたって」

狐「わかりました」

男「何が」

狐「男さんが私を絶対に必要だって言ってくれるよう頑張ります」

男「あぁ、そう」

24: 2009/10/05(月) 21:01:54.89 ID:mI2iAt8mO
狐「でもどうすればいいんですか?」

男「本人に聞くなよ」

男「とりあえず服をきたらどうだ」

狐「わかりました」

狐「……」

狐「着るものがありません……」

25: 2009/10/05(月) 21:11:09.13 ID:mI2iAt8mO
男「ちっ……仕方ない」

男「俺のシャツ貸してやるから」

狐「ありがとうございます」

男「ち、近づくな……」

狐「ひ、ひどい」

男「シャツ着てからにしろ」

狐「なんでそんなにただの布にこだわるんです?」

31: 2009/10/05(月) 21:23:26.48 ID:mI2iAt8mO
男「いいからきろよ、全く」

狐「うーん、わかりません」

男「向こう向いてるからはやくしろよ」

狐「別に向かなくても」

男「俺が気にするんだ」

狐「?」

狐「よいしょ……っと」

33: 2009/10/05(月) 21:35:04.32 ID:mI2iAt8mO
課題やりながらのんびりしてます

狐「あれ……胸がつっかえます」

狐「う、うーん」ごそごそ

男「ふん……」

狐「うーん……男さん助けてください」

男「できるか!」

狐「……」しゅん


狐「なんとか着れました」

35: 2009/10/05(月) 21:44:56.45 ID:mI2iAt8mO
男「一人で着れるじゃないか」

狐「ちょっとぴちびちで息苦しいです」

狐「男さんは着ていて苦しくないですか?」

男「お前はその……あるから」

狐「?」

男「もう聞くな!」

狐「す、すいません」

36: 2009/10/05(月) 21:59:45.50 ID:mI2iAt8mO
狐「服を着ましたよ」

男「それで?」

狐「うれしいですよね?」

男「普通だろ」

狐「それじゃ意味がないですよ」

男「そんなこと言われてもな……」

狐「何をしてもらったらうれしいです?」

42: 2009/10/05(月) 22:12:11.93 ID:mI2iAt8mO
男「知らん」

狐「冷たいです」

男「はぁ……」

狐「始め頃は優しかったのに」

男「普通の狐だったからな」

狐「恩返ししなければ……」

男「そういうのいいからね」

44: 2009/10/05(月) 22:23:22.86 ID:mI2iAt8mO
狐「もしかして後悔とかしてます?」

男「ん?」

狐「迷惑ですか?」

狐「いなくなったほうがいいですか?」

狐「私は男さんに恩返しも出来ませんし、幸せにすることも出来ないみたいです」

狐「こんなんじゃ意味がありません」

男「……」

47: 2009/10/05(月) 22:37:09.55 ID:mI2iAt8mO
男「そんなことはない」

男「……と思う」

狐「なんですか、それ」

男「狐が来てから日常は多少楽しくなったと思う」

男「人間以外とはなす機会なんて滅多にないしな」

狐「そう……ですか」

男「まぁ、気にするな」

49: 2009/10/05(月) 22:54:54.84 ID:mI2iAt8mO
男「恥ずかしいこと言ってしまった」

狐「覚えておきます」

男「おい、忘れろ」

狐「慰められちゃいましたね」

狐「やっぱり男さん優しいです」

男「調子に乗るな」

52: 2009/10/05(月) 23:16:38.54 ID:mI2iAt8mO
狐「調子に乗らせてくださいよ」

男「全く……」

狐「優しいと思いましたが意地悪ですね」

男「尻尾引っ張るぞ」

狐「な、なんて外道な……」

男「あ、雨降り出した」

狐「あらあら」

56: 2009/10/05(月) 23:32:53.81 ID:mI2iAt8mO
男「外は晴れてるのにな」

男「狐の嫁入りか」

狐「そんな、いきなりは……」

男「……」

狐「ちょっとふざけただけじゃないですか」

男「……」

狐「目が怖いです」

57: 2009/10/05(月) 23:47:16.51 ID:mI2iAt8mO
男「もうすててこようかな」

狐「そんなご無体な」

男「ふざけたことをいうからだ」にぎっ

狐「ひゅわ!」

狐「し、尻尾は反則です」

男「狐に有効だな」

狐「イジメだめ、絶対」

男「妙なことは知ってるんだな……」

60: 2009/10/05(月) 23:59:52.43 ID:mI2iAt8mO

狐「勉強してますから」

男「くだらん」

狐「なんてこと言うんですか」

男「変化の練習でもすればいいのに」

狐「うーん、でもなかなか成功しません」

男「だいたい変化とかどんなふうにするんだよ」

62: 2009/10/06(火) 00:15:11.55 ID:Hm+GhFZfO
狐「そうですね、イメージに自分を溶かして流し込む感じです」

男「……」

男「わかるができん」

狐「男さんは人間です」

男「なんかばかにしてないか」

狐「してませんよ」

狐「耳と尻尾も消せたらいいんですが」

63: 2009/10/06(火) 00:20:30.74 ID:Hm+GhFZfO
男「そんなの消したら狐だってわからなくなるじゃないか」

狐「それが目的なんですけど」

男「あぁ……そうか」

男「俺としては楽しいんだが」

狐「あ、ちょっと……耳に触らないでください」

男「……」ふにふに

64: 2009/10/06(火) 00:30:22.10 ID:Hm+GhFZfO
狐「こそばゆいですって……」

男「もふもふな毛が気持ち良くてな」

狐「ほどほどにしてくださいよ」

男「善処する」

狐「毛が乱れるじゃないですか」

66: 2009/10/06(火) 00:46:54.77 ID:Hm+GhFZfO
狐「自慢の毛並みです」

男「うん、枕にしたい」

狐「!」

男「製品化はしないよ」

狐「男さん専用なら別に……」

男「昼寝にいいかもな」

狐「男さんが喜ぶのなら」

男「喜ぶ喜ぶ」

107: 2009/10/06(火) 17:05:31.67 ID:Hm+GhFZfO
狐「じゃあ、ね、寝ますか?」

狐「男さんが喜ぶことしたいです」

男「いいのか?」

狐「いいです」

男「じゃ、遠慮なく……」

狐「はい……」ふさっ

男「おお、思った通りふかふか」

最初と狐の口調が違う……

110: 2009/10/06(火) 17:15:04.83 ID:Hm+GhFZfO
男「さすが狐だな」

狐「褒めても何も出ませんよ、もうっ」

男「あぁ……気持ちいい」

狐「あ、頭動かさないで」

男「……」ぐりぐりふかふか

狐「あぁ、ちょっと……」

男「やるなと言われるとしたくなる」

112: 2009/10/06(火) 17:20:21.73 ID:Hm+GhFZfO
狐「やめてくれないと怒ります」

男「悪い悪い」

狐「いい感じですか?」

男「極楽」

狐「やっとお役に立てましたよ」

男「あぁ……眠くなってくる」

狐「寝ちゃだめですよ」

男「なんで?」

狐「話し相手がいなくなります」

115: 2009/10/06(火) 17:27:29.89 ID:Hm+GhFZfO
男「よっと」

狐「もういいんですか?」

男「ありがとな」

狐「いえいえ」

狐「私の身体で良ければいつでもつかってください」

男「その言い方は語弊があるな……」

狐「?」

男「いや、なんでもない」

116: 2009/10/06(火) 17:38:03.19 ID:Hm+GhFZfO
狐「お腹すきました」

男「……」

狐「お腹すきました」

男「だから」

狐「なにかないですか」

男「お前は俺に恩返しするんだよなぁ?」

狐「く、空腹は我慢できません……」

男「全く、仕方ないな」

118: 2009/10/06(火) 17:43:00.26 ID:Hm+GhFZfO
男「ケーキあるから」

狐「それはおいしいんですか?」

男「狐の味覚はしらんがうまいと思うぞ」

男「モンブランだ」

狐「モンブラン?」

男「栗の味だ」

狐「栗ですか」

男「なんだ、栗すきなのか?」

狐「はい!」

125: 2009/10/06(火) 18:45:07.92 ID:Hm+GhFZfO
狐「あ、甘くておいしいです」

男「そうか」

狐「幸せです」

男「そうか」

狐「男さんは幸せですか?」

男「なんだいきなり」

狐「恩返しの話です」

126: 2009/10/06(火) 18:49:10.76 ID:Hm+GhFZfO
狐「男さんが幸せなら私はなんでもいいです」

男「だめだろ」

狐「え、えっ?」

狐「なにか間違ってましたか?」

男「重大な間違いだ」

男「お前も楽しまないと俺もつまらない」

男「幸せにお前も含まれる」

127: 2009/10/06(火) 18:54:35.07 ID:Hm+GhFZfO
狐「そうですか……」

男「うん、枕係も必要だしな」

狐「目的はそれですか!」

男「いやいや、お前も必要だ」

狐「!」

狐「うっ……ぐすっ」

男「いきなり泣いてどうした?」

129: 2009/10/06(火) 18:59:52.27 ID:Hm+GhFZfO
狐「いえ……やっと言ってくれました」

男「?」

狐「やっと男さんに必要とされました」

男「枕として?」

狐「……」

男「すまん」

狐「最初の目標が達成されました」

男「泣くほどのことか?」

131: 2009/10/06(火) 19:05:08.87 ID:Hm+GhFZfO
狐「これは大きな進歩です」

男「なにか恥ずかしくなってきた」

狐「感無量です」

男「尻尾をばさばさするなほこりがたつ」

狐「す、すいません」

男「悪い尻尾だ」ぎゅっ

134: 2009/10/06(火) 19:11:06.24 ID:Hm+GhFZfO
狐「ひゃん!」

狐「やめてっ!」

男「おりゃおりゃ」ぐりぐり

狐「くーんっ……」

狐「あっ」どろん

男「!」

男「変化が」

135: 2009/10/06(火) 19:14:53.10 ID:Hm+GhFZfO
狐「コーン!」

男「あっ!」

男「逃げてしまった」

男「……」

男「まぁしばらくしたら戻るだろ」

男「うん」

男「……」

男「暇だ」

139: 2009/10/06(火) 19:22:36.37 ID:Hm+GhFZfO
男「かえって来ないな」

男「まさか……」

男「まだ恩返し終わってないだろ……」

男「戻ってこいよ……」

男「またケーキ用意しないとな……」

男「……」

男「くそっ……」

140: 2009/10/06(火) 19:26:49.86 ID:Hm+GhFZfO
男「いやいや、俺のせいか」

男「……」

男「帰って来ないか」

男「狐……」

狐「はい」

男「!」

狐「男さんはもう私がいないとだめみたいですね」

144: 2009/10/06(火) 19:33:07.86 ID:Hm+GhFZfO

男「いや、それは……」

狐「隠さなくていいのです」

男「いやっ、別に」

狐「照れてる男さんもかわいいです」

男「くぅ……」

狐「成功かもしれません」

147: 2009/10/06(火) 19:40:26.36 ID:Hm+GhFZfO
男「なにがだ?」

狐「変化ですよ」

男「尻尾と耳はまだついてるぞ」

狐「そうですけど……」

狐「男さんの心が変化しましたよ」

男「なんだそりゃ」

狐「男さんは私を必要としてくれるようににりました」

149: 2009/10/06(火) 19:44:10.63 ID:Hm+GhFZfO
男「狐にたぶらかされたか」

狐「素直じゃないとこは変わりませんね」

狐「それに……」

男「ん?」

狐「男さんが必要としてくれますから……」

狐「その限りは恩返しも続ける意味があるということです」

150: 2009/10/06(火) 19:48:37.44 ID:Hm+GhFZfO
狐「だから一緒にいます」

男「それはいい」

男「枕がないと安眠できないからな」

狐「もう!」

男「お前無しでは生きていけないな」

狐「……」

男「……」

狐「はい!」


151: 2009/10/06(火) 19:49:41.37 ID:Hm+GhFZfO
誤字すいませんでした
携帯でごめんなさい

152: 2009/10/06(火) 19:50:28.94
狐が可愛いくて良かった

153: 2009/10/06(火) 19:50:51.15

引用元: 狐「人間の女に変化します」