1: 2012/05/27(日) 20:02:06.25 ID:Q3i8LhKFO
まどか「えへへ、さやかちゃん!」ダキッ

さやか「ふふっ、まどかは甘えん坊だなぁ」ナデナデ

まどか「…だって、さやかちゃんが大好きなんだもん」

さやか「あははっ!ありがと、まどか!」

まどか「てぃひひっ!」

さやか「あたしも、まどかが大好きだからね!」

さやか「……まどかは一番の親友だもん」

まどか「わたしも…わたしもだよ、さやかちゃん…!」

まどか「それに、わたし…さやかちゃんに言わなきゃ」

さやか「まどか…」

まどか「さやかちゃん―――」

さやか「―――」

―――

4: 2012/05/27(日) 20:05:14.66 ID:Q3i8LhKFO
ほむホーム

ほむら「……鹿目まどかと美樹さやかの仲?」

杏子「そうそう、教えてくんない?」

杏子「あんた、同じクラスなんでしょ?」

ほむら「ええ…一応ね」

杏子「なら教えてくれよ」

ほむら「………」

マミ「…」

杏子「ん?」

ほむら「…何故教えなきゃいけないのかしら?」

杏子「えっ?」

7: 2012/05/27(日) 20:10:24.45 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「それを私に聞いて、何か得することがあるの?」

杏子「なっ…あたしは別に…た、ただ気になっただけだよ」

ほむら「そう、なら答える必要はなさそうね」

杏子「はぁ?なんでそうなるんだよ?」

ほむら「気になるなら自分で調べなさい」

杏子「…ちっ、話のわかんねーやつだな」

ほむら「……」ファサッ

杏子「それに、なんで少しムキになってんのさ?」

9: 2012/05/27(日) 20:15:37.50 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「…別にムキになんかなってないわ」

杏子「いーや、なったね!明らかに機嫌悪くなったしさ」

ほむら「……私は普段通りよ」

杏子「ふーん?」

ほむら「その目は何?」

杏子「あんた、ほんとは嫉妬してんだろ?」

ほむら「ち、違うわ…私は別に嫉妬なんて…」

杏子「あっ!今動揺したじゃん!」

ほむら「ち…違う…私は美樹さやかに嫉妬なんて…」

12: 2012/05/27(日) 20:20:08.14 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「…羨ましいなんて全く思ってないわ」

杏子「なるほどねぇ…つまり、さやかが羨ましくて嫉妬してんのか」

ほむら「だ、だから…!」

マミ「はいはい、そこまで」

杏子「うわっ?」

ほむら「と、巴マミ?」

杏子「い、いたのかよ…」

マミ「いたわよ?話しかけなかったけれどね」

ほむら「何故かしら?」

マミ「ふふ、あなた達の会話が面白かったからよ」

13: 2012/05/27(日) 20:25:43.23 ID:Q3i8LhKFO
杏子「会話が面白い?」

ほむら「何が?」

マミ「だって、あなた達が素直じゃないんだもの」

杏子「はぁ?どういう意味さ?」

ほむら「……」

マミ「ふふっ、まぁここは私に任せて!」

マミ「佐倉さんは美樹さんと」

杏子「なっ?」

マミ「暁美さんは鹿目さんと」

ほむら「…!」

マミ「仲良くなりたいのよね!」

15: 2012/05/27(日) 20:30:13.79 ID:Q3i8LhKFO
杏子「ち、違う!」

ほむら「ち、違うわ!」

杏子「あたしは別にさやかと…!」

ほむら「私は別にまどかと…!」

マミ「うふふっ、ほんと正直じゃないんだから」

マミ「そんなんじゃお友だちは作れないぞ?」

杏子「むっ…!」

ほむら「っ…」

マミ「でも大丈夫!あなた達には私がいるわ」

マミ「私がサポートしてあげる!」

20: 2012/05/27(日) 20:35:44.29 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「巴マミ…」

杏子「…はぁ、わかったよ」

マミ「ふふ、ありがとう」

杏子「で?どうすんのさ?何か考えでもあんの?」

マミ「ええ、もちろんよ」

ほむら「…話してもらおうかしら?」

マミ「まぁまぁ、そんなに焦らないで?」

ほむら「私は焦ってなんか…!」

マミ「あら?そうかしら?」

ほむら「……」

杏子「わかったから早く話してくれってば」

マミ「オッケー、わかったわ」

21: 2012/05/27(日) 20:40:15.20 ID:Q3i8LhKFO
マミ「簡単に言えば、5人で遊べばいいのよ」

マミ「遊べばきっと仲良くなれるわ!」

杏子「あ、遊ぶ?あたしらがか?」

マミ「ええ」

ほむら「私とまどか、杏子とさやか」

杏子「あれ?4人じゃん」

ほむら「そうね、それに二組になるわ」

マミ「えっ」

ほむら「えっ」

杏子「えっ」

マミ「…な、なんでそうなるの?」

28: 2012/05/27(日) 20:45:44.28 ID:Q3i8LhKFO
杏子「なんでって…だって、あたしらが仲良くなる為に遊ぶんだろ?」

マミ「そうよ?」

ほむら「それに私が仲良くなりたいのはまどか」

杏子「あたしはさやかだ」

マミ「ええ、そうなるわね」

ほむら「なら、それぞれ2人づつ遊んだ方がいいんじゃないのかしら?」

杏子「そうだよなぁ」

マミ「ま、待って?みんなで!みんなで遊びましょう?」

32: 2012/05/27(日) 20:50:23.12 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「………」

杏子「そう言われてもねぇ…あたしは何かまどかといると調子狂うし」

ほむら「私は…美樹さやかは……」

マミ「で、でもっ!みんな仲良くなった方がいいと思わない?」

ほむら「……」

杏子「……」

マミ「みんなで遊んで、みんなでお話しして」

マミ「そ、そして最後にみんなでケーキを…ね?」

35: 2012/05/27(日) 20:55:46.67 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「…わかったわ」

杏子「うん、あたしも」

マミ「暁美さん…!佐倉さん…!」

ほむら「つまり、巴マミ…あなたは」

マミ「?」

杏子「寂しいんだろ?」

マミ「え?」

ほむら「そんなに私達と遊びたかったのね」

マミ「えっ?いやっ…」

杏子「それならそうと正直に言えばいいのにさ」

マミ「わわわっ」

37: 2012/05/27(日) 21:00:33.01 ID:Q3i8LhKFO
マミ「ち、違うの!私は別に寂しいわけじゃ…」

ほむら「……」

マミ「そ…そうよ!私はあなた達が仲良くなる姿をこの目で見届けたいの!」

杏子「……」

マミ「だから5人で行きましょう!ねっ?ねっ?」

ほむら「……はぁ」

杏子「マミ……」

マミ「あ、あれ?どうしたの2人とも…?」

ほむら「どうやら一番素直じゃないのは巴マミ」

杏子「あんただね」

38: 2012/05/27(日) 21:05:50.03 ID:Q3i8LhKFO
マミ「うっ…」

ほむら「……」ファサッ

マミ「わ…私は……」

マミ「私は!ただ…」

マミ「ただぁ…!」

ほむら「いい加減認めたらどうかしら?」

杏子「話が進まないっての」

マミ「あぅぅ…」

ほむら「はぁ…」

杏子「もういいよ、マミ」

マミ「佐倉さん…?」

40: 2012/05/27(日) 21:10:21.91 ID:Q3i8LhKFO
杏子「いいよ、一緒に遊んでやるよ」

マミ「あっ…」パアッ

杏子「ひとりぼっちは寂しいもんな?」

マミ「……うん」

ほむら「ようやく認めたわね」

マミ「うぅ…」

ほむら「…まぁいいわ、たまにはこんな時間軸もありね」

杏子「ん?」

マミ「時間軸?」

ほむら「…いえ、こっちの話よ。それよりも2人にどう連絡するのかしら?」

杏子「あれだろ?メールってやつでいいじゃん」

42: 2012/05/27(日) 21:15:19.76 ID:Q3i8LhKFO
マミ「……あっ」

杏子「あたしはケータイなんて持ってないしさ」

ほむら「…私は……」

ほむら(一応、みんなのアドレスは覚えてるけど……)

杏子「…ま、ほむらも無理っぽいね」

杏子「てことで」

マミ「え?」

杏子「マミ、さやか達に連絡しといてよ」

杏子「メールでも電話でもいいからさ」

マミ「あ…そ、そうね!わかったわ!」

44: 2012/05/27(日) 21:20:19.24 ID:Q3i8LhKFO
杏子「ああ、頼むぜマミ」

マミ「え、ええ…」ピッピッ

ほむら「…」

マミ「えー…と……」ピッピッ

杏子「ん?そんなに長文じゃなくてもいいんじゃないの?」

マミ「え?あっ?」

杏子「あれ?メールじゃないのか…ん?」

マミ「あはは…」

杏子「さやかやまどかのアドレスだっけ?入ってないじゃん」

杏子「入れなきゃメールは送れないんじゃないの?」

47: 2012/05/27(日) 21:25:09.28 ID:Q3i8LhKFO
マミ「…じ、実は…その…」

杏子「?」

マミ「し、知らないの…」

杏子「えっ?」

マミ「だ、だって聞くのが怖くて…」

杏子「アドレス聞くのが?」

マミ「う、うん…」

マミ(だって断られたりしたら…)

杏子「なぁ、ほむら。アドレス聞くのって怖いの?」

ほむら「……まぁ、わからなくもないわ」

マミ「暁美さん…」

ほむら「いいわ、私からまどかに送るから」

50: 2012/05/27(日) 21:30:13.40 ID:Q3i8LhKFO
杏子「あれ?知ってたのかよ」

ほむら「…一応ね」

ほむら(もう随分と送ってないけれど…)

杏子「よっし!助かったぜ!」

マミ「………」シュン

ほむら「……巴マミ」

ほむら「………」ピッピッ

ほむら(…我ながら…らしくないわね)

~♪

マミ「あっ、メール…誰からかな?」

マミ「えっ…?」

ほむら「……」

52: 2012/05/27(日) 21:35:12.20 ID:Q3i8LhKFO
マミ「これって…もしかして……!」

ほむら「…」ファサッ

杏子「うん?何かあった?」

ほむら「いえ、何でもないわ。それよりも、まどかにメールね」

杏子「ああ、上手いこと伝えてよな」

ほむら「……ええ」ピッピッ

ほむら(まどかにメール…懐かしいわね)

ほむら(あの頃を思い出すわ…よくメールしたよね、まどか)

ほむら(まどかはたしかこの絵文字を…あっ、このデコメも…!)

ほむら(なつかしい…)

53: 2012/05/27(日) 21:40:15.96 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「…できた」

杏子「結構時間かかったなぁー。何て書いたのさ?」ズイッ

ほむら「あっ…」

杏子「……」ジィーッ

ほむら「ち、違うの!これは…!」

杏子「へぇ!メールってこんなにカラフルなんだな!」

ほむら「……そ、そうよ、最近のメールはこれが普通なの」

杏子「なるほどなぁ」

ほむら「そ、それよりも!早く予定を立てるわよ!」

杏子「オッケー」

マミ「…」ニコニコ

55: 2012/05/27(日) 21:45:25.65 ID:Q3i8LhKFO
まどホーム

まどか「やっと明日はお休みだよ」

まどか「えへへ、明日は楽しみだなぁ」

まどか「だって明日はさやかちゃんと…」

~♪

まどか「あっ、メールだ!さやかちゃんかな?」

まどか「…あれ?知らない人からのメール?」

まどか「わぁ!可愛いなぁ…!わたしが好きなデコメがたくさんあるよ!」

まどか「…でも、誰からのメールなのかな?まどかって書いてあるから間違えじゃなさそうだけど…」

57: 2012/05/27(日) 21:51:56.30 ID:Q3i8LhKFO
まどか「あ、そうだ!アドレス見ればわかるかも!」

まどか「んっと…ま、まど…?これってどういう意味なんだろ?」

まどか「よくわかんないよぉ…この人もまどかって名前なのかな?」

まどか「うーん…本当に誰なのかな?」

~♪

まどか「あれ?また同じ人からのメールだ」

まどか「あっ!名前が書いてあるよ」

まどか「……え?」

58: 2012/05/27(日) 21:56:48.22 ID:Q3i8LhKFO
まどか「ほ、ほむらちゃん?ほむらちゃんがメールしてくれたの?」

まどか「わ、わたし…ほむらちゃんにはアドレス聞けなかったからわかんなかったよ…」

まどか「でも、ほむらちゃんはわたしのアドレス知ってくれてたんだね」

まどか「嬉しいなぁ…!それに明日一緒に遊ぼうだって!」

まどか「それにメールも可愛いし、ほむらちゃん…やっぱり本当は優しい女の子なんだよ!」

まどか「返事しなきゃ!」

59: 2012/05/27(日) 22:00:33.84 ID:Q3i8LhKFO
さやホーム

さやか「よっし!準備かんりょー!」

さやか「これで明日はバッチリだね!」

さやか「えへへ、明日はまどかとの記念日だからねぇー!」

さやか「まぁ記念日と行ってもあたし達は恋人とかそんなんじゃないよ?」

さやか「って、誰に話してんのよ…あたし」

さやか「でも明日は記念すべき日だからね!明日はまどかと2人でおもいっきり遊ぶぞー!」

61: 2012/05/27(日) 22:05:19.82 ID:Q3i8LhKFO
さやか「…ま、記念日ってのはあたしが勝手にそう言ってるだけなんだけどね」

さやか「でも、まどかだって明日が大切な日なのは覚えてるよね?」

さやか「だって明日は、あたしとまどかが…」

~♪

さやか「おっ!メールメール!」

さやか「まどかかなぁー。うん、まどかだ」

さやか「明日のことだよね?」

さやか「えーと?なになに?」

さやか「……え?」

66: 2012/05/27(日) 22:10:42.32 ID:Q3i8LhKFO
ほむホーム

ほむら「…♪」ピッピッ

杏子「…ほむらのやつ、メールしだしてから急に機嫌よくなったな」

マミ「ふふ、そうね」

杏子「ってか、マミ…あんたも機嫌いいじゃんかよ」

マミ「ふふっ、まぁね」ニコニコ

杏子「なんだよー!あたしだってケータイ持ってたらメールすんのにさ!」

マミ「そっか…佐倉さんは持ってないのよね…」

杏子「ま、しかたねーさ」

ほむら「…♪」ピッピッ

69: 2012/05/27(日) 22:15:13.67 ID:Q3i8LhKFO
まどホーム

まどか「えへへ、ほむらちゃんとのメール楽しいなぁ」

まどか「わたしと好みが一緒なのかな?みんな可愛いー」

まどか「それに…いつもは、ほむらちゃん…話してくれないから…」

まどか「だから嬉しいの!」

まどか「明日はほむらちゃん達と遊ぶ約束もできたんだもん!」

まどか「きっと、さやかちゃんも喜んでくれるよね?」

~♪

まどか「あっ、今度はさやかちゃんからだ」

まどか「……?」

73: 2012/05/27(日) 22:20:20.53 ID:Q3i8LhKFO
まどか「あれ?絵文字も顔文字もないよ?」

まどか「忙しいのかな?件名もreだし」

まどか「…なら4人で行きなよって…」

まどか「な、何かあったのかな?さやかちゃんおかしいよ?」

~♪

まどか「ほむらちゃんからのメール…でも、先にさやかちゃんに返信しなきゃ!」

まどか「5人で遊びたいのに、さやかちゃんがいないなんてダメだよ!」

78: 2012/05/27(日) 22:25:24.07 ID:Q3i8LhKFO
ほむホーム

ほむら「……」ソワソワ

杏子「今度はどうしたんだ?」

ほむら「まどかがメールを返してくれなくなって…」

マミ「そうねぇ、お風呂に入ったのかしら?」

ほむら「…そうよね」

杏子「ふーん?それよりもさ、明日はどうなったの?」

ほむら「予定通りよ明日は5人で遊ぶことになったわ」

杏子「そっか!さやかも来るんだな!」

ほむら「ええ。4人じゃなくて良かったわね、マミ」

マミ「うん!」

81: 2012/05/27(日) 22:31:11.95 ID:Q3i8LhKFO
翌日

ほむら「ついたわね」

杏子「ああ、ちょっと約束より早かったけどな」

マミ「今日は何しようかな?」

杏子「…はは、昨日からそればっかじゃん」

マミ「だって5人で遊ぶのが本当に楽しみなんだもん」

杏子「キャラ変わってんぞー、お姉さん」

マミ「ふふっ、楽しみ」

ほむら「おかげで中々眠れなかったわ」

杏子「それはメールしてたからじゃん」

83: 2012/05/27(日) 22:35:16.50 ID:Q3i8LhKFO
ほむら「それを言うなら杏子、あなただって中々寝ようとしなかったじゃない」

杏子「えぇ?あたしは別に…あははっ」

マミ「あら?もうすぐ約束の時間よ」

杏子「そろそろ来るよな」

ほむら「そうね…あっ!」

まどか「こ、こんにちは!」

ほむら「まどか…!」

マミ「こんにちは、鹿目さん」

杏子「よっす」

86: 2012/05/27(日) 22:40:12.97 ID:Q3i8LhKFO
まどか「んっと、ほむらちゃん、杏子ちゃん、マミさん」

まどか「今日は遊びに誘ってくれてありがとう…!」

まどか「わ、わたし…みんなと遊んだりしたことなかったから…その…」

まどか「今日はすっごく嬉しくて!」

ほむら「まどか」

まどか「ほむらちゃん…昨日はメールありがとう」

まどか「びっくりしちゃったけど、ほんとに嬉しかったの」

ほむら「…ふふっ」

まどか「だから…あのね?もし良かったら…」

94: 2012/05/27(日) 22:45:27.54 ID:Q3i8LhKFO
まどか「メールだけじゃなくて、その…」

まどか「わ、わたしと…!」

杏子「今日はその為に遊ぶんだぜ?なっ、マミ!」

マミ「ええ、そうよ」

まどか「杏子ちゃん、マミさん…!」

ほむら「まどか…!」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「…よろしくね」スッ

まどか「…!」

まどか「うんっ!」ギュッ

97: 2012/05/27(日) 22:51:10.77 ID:Q3i8LhKFO
―――

まどか「それでね?仁美ちゃんったら―」ニコニコ

ほむら「そう―」ニコニコ

杏子「あいつら直ぐに打ち解けたなぁ」

マミ「そうね…本当に今まで殆ど会話したことがなかったのかしら?」

杏子「昔から仲良かったようにしか見えないよな」

マミ「ふふっ、ほんとにね」

まどか「ほむらちゃん」ニコニコ

ほむら「まどか」ニコニコ

102: 2012/05/27(日) 22:55:05.22 ID:Q3i8LhKFO
杏子「ま、これで目標その1はあっさりクリアだね」

マミ「ええ、これも暁美さんが素直になったからなのかしら?」

杏子「かもねぇ…んじゃさ、そろそろ目標その2に、さ」

マミ「……ええ」

杏子「もう聞いてもいいよな?」

マミ「…そうね、私もずっと気になってたけど聞けなかったわ」

杏子「もういい、あたしが聞くよ」

マミ「…ええ」

杏子「まどか」

まどか「?」

107: 2012/05/27(日) 23:00:19.13 ID:Q3i8LhKFO
杏子「そろそろ話してくんない?」

まどか「あっ…」

杏子「…なんで、さやかが居ないのかさ」

まどか「っ…」

ほむら「まどか…」

マミ「鹿目さん…事情は知っているのよね?」

まどか「わ、わたしっ…」

ほむら「…何かあったのよね?」

まどか「……うん」

杏子「どうして、さやかは来ないのさ?来るんじゃなかったのかよ?」

まどか「…そ、その……」

114: 2012/05/27(日) 23:05:32.58 ID:Q3i8LhKFO
まどか「…さやかちゃんは……」

―――

前日

まどか「さやかちゃん…どうしてメールくれないの?」

まどか「それに明日行けないって…何かあったんだよね?」

まどか「何かな…病気…?」

まどか「…電話してもいいよね?」ピッ

まどか「さやかちゃん…」プルル

ピッ

まどか「あっ、さやかちゃん?」

『さやかちゃんかと思った?残念!留守電でしたぁー!』

125: 2012/05/27(日) 23:11:15.17 ID:Q3i8LhKFO
『用件があるなら、ピーッ!って音の後に何でも言ってくれたまえー』

まどか「えっ?る、留守電だ…」

まどか「さやかちゃん…どうしたの?」

まどか「学校じゃ元気だったし…わたしより明日を楽しみにしてたって…仁美ちゃんが…」

まどか「…どうしよう、これじゃ明日は…」

~♪

まどか「!さやかちゃん?」

まどか「…ほむらちゃんのメールだ」

まどか「そろそろ返さなきゃ」ピッピッ

132: 2012/05/27(日) 23:15:19.75 ID:Q3i8LhKFO
さやホーム

~♪

さやか「また、まどかからメールだ…いや、電話?」

さやか「……いいや、出なくても」

さやか「はぁ…」ポフッ

さやか「…なーにムキになってんだろ?」

さやか「まどかは…明日は転校生達も呼ぼうって言っただけなのに…」

さやか「なのに…あたしは…はぁ…」

さやか「……こんなんだから、恭介にも素直になれないのかな?」

137: 2012/05/27(日) 23:20:10.91 ID:Q3i8LhKFO
さやか「あたし…めんどくさいよね…?」

さやか「なんで転校生に嫉妬なんてしてんだろ?」

さやか「…まどかが約束を破ったから?」

さやか「…うん…やっぱり、あたしは悪くないよ」

さやか「だって約束したじゃん…2人っきりで遊ぶって…」

さやか「なのに…まどかは…」

さやか「……はぁ、なに言ってんだろ、あたし」


143: 2012/05/27(日) 23:25:48.26 ID:Q3i8LhKFO
―――

杏子「じゃあ…さやかは…」

マミ「未だに連絡がつかないの」

まどか「はい…」

ほむら「…家には?」

まどか「もちろん行ったよ?でも…いなくって…」

ほむら「…そう」

杏子「なんだよ…さやかのやつ…」

杏子「会いたかったのにさ…」ボソッ

マミ「佐倉さん…」

147: 2012/05/27(日) 23:30:27.23 ID:Q3i8LhKFO
まどか「ご、ごめんなさい…わたしがちゃんとしてれば…」

ほむら「まどか…あなたは悪くないわ」

まどか「でもっ…」

杏子「さやか…」

マミ「仕方ないわ、美樹さんはまた今度誘うとして…今日は私達4人で…ね?」

ほむら「…そうね、連絡が取れないのなら」

杏子「…わかったよ」

まどか「……ごめんなさい」


158: 2012/05/27(日) 23:36:07.20 ID:Q3i8LhKFO
マミ「よーし、暗くなるのはここまで!」

マミ「せっかく4人集まったのだから、今日は楽しみましょう?」

マミ「そして次は美樹さんも一緒に今日よりも楽しめればいいだわ」

まどか「マミさん…」

杏子「…まっ、それもそうだな。こうやって集まったんだ」

杏子「楽しまなきゃ損だよな?」

まどか「……」

ほむら「まどか…」

まどか「…うん、そうだね」

160: 2012/05/27(日) 23:41:42.43 ID:Q3i8LhKFO
さやか「はぁ…ほんと何やってんだろ」

さやか「てきとーに歩いてたって何も変わらないのにさ」

さやか「ケータイで時間つぶそ」ガサゴソ

さやか「あっ…ケータイ昨日からほったらかしにしてたんだった」

さやか「もぉ…バカ…」

さやか「他に何かないかな?」ガサゴソ

さやか「あ…これは…まどかにあげるプレゼント…」

162: 2012/05/27(日) 23:47:01.00 ID:Q3i8LhKFO
さやか「ほんとは…今日プレゼントするはずなんだけどね」

さやか「でも…できないよ…今さら会いにも行けないし…」

さやか「…まどか」

さやか「別にまどかに悪気があるわけじゃないのは分かってるよ」

さやか「でも…なんで今日なのさ?」

さやか「やっぱり忘れてたの?」

さやか「それとも、あたしが1人で盛り上がってただけ?」

168: 2012/05/27(日) 23:50:33.90 ID:Q3i8LhKFO
さやか「普通の人なら…すっごくどうでもいい日かもしれないけどさ」

さやか「あたしにとっては大切な日なんだよっ…」

さやか「あたしとまどか…2人だけの記念日…」

さやか「…まどか」

さやか「……やっぱり謝ろう」

さやか「こんなの嫌だよ!謝らなきゃ」

さやか「まどかっ…」タタッ

170: 2012/05/27(日) 23:56:12.73 ID:Q3i8LhKFO
マミ「みんな、次はどこに行く?」

マミ「私はどこでも大丈夫!何でも言って?」

杏子「ははっ、マミのやつ張り切ってるなぁ」

ほむら「ふふっ、そうね」

まどか「こんなマミさん見たの初めてかも」

マミ「行きたいところはないの?なら私に決めさせて?」

ほむら「構わないわ」

マミ「なら…そうね、スイーツなをてどうかしら?」

176: 2012/05/28(月) 00:00:31.49 ID:vvWxU3H8O
さやか「はぁ…はぁ…」

さやか「まどか…何処にいるのよ?」

さやか「謝らなきゃ…そして、あたしもみんなと遊ぼう」

さやか「記念日のことは…仕方ないよね」

さやか「きっと、まどかのことだから…転校生と遊べることが嬉しかったんだよ」

さやか「だから…あたしとの約束がどうでもいいわけじゃないよね?」

181: 2012/05/28(月) 00:06:51.63 ID:vvWxU3H8O
まどか「てぃひひ!」

さやか「あっ…まどかの笑い声だ!」

さやか「聞き間違えるわけないよ、まどかだ!」

さやか「まどかが近くにいる…どこ?」

まどか「―」

ほむら「―」

マミ「―」

杏子「―」

さやか「いたっ!やっと見つけた…」

さやか「おーい!」タタッ

さやか「まど―」

まどか「さやかちゃんのことは忘れるよ」

さやか「……え?」

184: 2012/05/28(月) 00:11:22.20 ID:vvWxU3H8O
まどか「今は…あれ?」

さやか(忘れる?あたしを…?)

まどか「あっ、さやかちゃん!」

さやか(なんで…?)

杏子「さやか!来てくれたのか…!」

さやか(転校生達と仲良くなったから?)

さやか(だから…あたしはどうでもいいの?)

さやか(今日は…記念日なのに…)


190: 2012/05/28(月) 00:15:48.48 ID:vvWxU3H8O
さやか「っ…」ギリッ

まどか「さやかちゃん、どうしたの?」

まどか「わたし、心配して―」

さやか「もういい」

まどか「えっ?」

マミ「美樹さん?」

さやか「まどか…あんたはそうなんだね」

まどか「さ、さやかちゃん?」

杏子「さやか!あたしさ…!」

さやか「杏子は黙ってて」

杏子「…え?」

ほむら「……」

192: 2012/05/28(月) 00:21:39.78 ID:vvWxU3H8O
杏子「ど、どうしたんだよ…」

マミ「どうしたの?何かあったの?」

さやか「まどか、あんた今日が何の日だかわかってる?」

まどか「う、うん…」

さやか「…っ!」

まどか「プレゼ―」

さやか「なら何で!」

まどか「うっ…」

さやか「なんでこうなるのよ!」

ほむら「…美樹さやか」

さやか「私は…っ!」

ほむら「美樹さやか」

195: 2012/05/28(月) 00:25:41.51 ID:vvWxU3H8O
さやか「転校生は黙っててよ!」

ほむら「…愚かね、美樹さやか」

さやか「むっ…!」

まどか「さ、さやかちゃん…ほむらちゃん…」

ほむら「あなた、何か勘違いをしているわ」

ほむら「私にはわかる、まどかは…」

さやか「なめるんじゃないわよ!」

ほむら「…」

さやか「転校してきたばっかの、あんたなんかに…!」

さやか「あたしとまどかの何がわかるのよ?」

199: 2012/05/28(月) 00:30:29.01 ID:vvWxU3H8O
まどか「さやかちゃん…」

さやか「あんたなんかにわかってたまるもんか…!」

ほむら「わかるわ」

さやか「なっ…」

ほむら「少なくとも美樹さやか、あなたよりはね」

さやか「なんでよっ…!」

さやか「あんたに何がわかるのよ?」

ほむら「……」

さやか「じゃあ何?今日が何の日だかあんたにはわかるわけ?」

206: 2012/05/28(月) 00:36:11.94 ID:vvWxU3H8O
ほむら「それは…」

さやか「やっぱり!わかるわけないんだ!」

まどか「や、やめて…」

ほむら「…今のあなたはまどかのことを、わかっていないわ」

さやか「わかるわよ!」

ほむら「いいえ、わかっていない」

さやか「っ…!あんたって人は…!」

ほむら「落ち着きなさい、美樹さやか」

まどか「やめて…」

211: 2012/05/28(月) 00:41:20.09 ID:vvWxU3H8O
さやか「なんでそんなに偉そうに…!」

ほむら「あなたは回りが見えていないわ」

杏子「さやか!」

マミ「……」

さやか「…4人で楽しんでるのを邪魔したって言いたいわけ?」

ほむら「違う」

さやか「じゃあ何さ!」

まどか「さやかちゃんやめて?喧嘩しないで!」

さやか「まどか…」

さやか「まどかも言ってよ、転校生は―」

まどか「ほむらちゃんは悪くないよ!」

219: 2012/05/28(月) 00:45:22.18 ID:vvWxU3H8O
さやか「っ?」

まどか「だからやめて?さやかちゃん…」

ほむら「…まどか」

まどか「どうして喧嘩なんてしちゃうの?」

さやか「まどか…」ワナワナ

まどか「ダメだよ!こんなのダメだよ!」

まどか「ほむらちゃんだってそう思うよね?」

ほむら「……そうね」

まどか「ね?だから、さやかちゃんも…」

さやか「あはは…」

226: 2012/05/28(月) 00:50:07.31 ID:vvWxU3H8O
マミ「!」

杏子「さやか…?」

さやか「そっか…そうだよね」

まどか「さやかちゃん…!」

ほむら「……」

まどか「わかってくれるの?さやかちゃん」

さやか「そっか…まどかは転校生の味方なんだ…」

まどか「え?」

さやか「そっか…あたしには…そっか…」

さやか「ごめんなさい」

まどか「…さやかちゃん?」

232: 2012/05/28(月) 00:56:53.78 ID:vvWxU3H8O
さやか「もういいや」

まどか「…え?」

さやか「まどかは、あたしの一番の友だち」

さやか「一番の親友…」

まどか「さやかちゃん…!」

ほむら「……」

さやか「だから今日だって…楽しみにしてたのに…」

まどか「それは…」

さやか「でも、そう思ってるのはあたしだけなんだね」

まどか「えっ?」

さやか「ごめんね、まどか」

まどか「さ、さやか…ちゃん…?」

235: 2012/05/28(月) 01:02:01.89 ID:vvWxU3H8O
杏子「お、おい…さやか、どうしちまったんだ…?」

マミ「わからないわ…ただ、これは美樹さんの誤解のような気がするの」

杏子「だよなぁ…何で機嫌悪くなってんのさ…」

マミ「美樹さん…」

さやか「…あたし、みんなの邪魔だよね?」

杏子「さやかっ!」

さやか「杏子…まどかをよろしくね」

杏子「えっ?」

まどか「…?」

241: 2012/05/28(月) 01:06:48.04 ID:vvWxU3H8O
さやか「ねえ、マミさん…今日は楽しかった?」

マミ「…え、ええ」

さやか「そっか…よかった…」

マミ「で、でも!美樹さん…あなたが」

さやか「あたしが来たから気まずくなったんでしょ?」

マミ「ちがっ…」

さやか「いいですよ、わかってますって」

マミ「美樹さんっ…!」

ほむら「……」

さやか「…よかったね転校生、まどかはあたしよりあんたがいいってさ」

245: 2012/05/28(月) 01:12:29.44 ID:vvWxU3H8O
まどか「さやかちゃん?」

ほむら「…美樹さやか」

さやか「それじゃ、邪魔者は帰るね」

まどか「な、なんで?」

さやか「だって、せっかく4人で楽しんでたのにさ」

さやか「あたしのせいで台無しじゃん…だから帰るのよ」

まどか「さやかちゃん…?どうしたの?変だよ?」

さやか「うん、変だよね…あんたにとってはさ、どうでもいいことだもんね」

まどか「えっ?えっ?」

250: 2012/05/28(月) 01:16:46.53 ID:vvWxU3H8O
さやか「どうでもいい日を…約束をさ…」

さやか「記念日なんかにして…笑われるよね、ほんと」

さやか「ばっかみたい」

まどか「さ、さやかちゃん…」

さやか「…あんたさぁ、さっきから『さやかちゃんさやかちゃん』って…」

さやか「他に言うことないわけ?」

まどか「えっ?そんな…だ、だって…」

まどか「さやかちゃんはさやかちゃんだもん…」

さやか「もういいよ、そういうの」

まどか「さやかちゃん…?」

256: 2012/05/28(月) 01:22:29.57 ID:vvWxU3H8O
さやか「だからやめてってば」

まどか「てもっ…さやかちゃんが…」

さやか「やめて!」

まどか「な、何を…?何をやめればいいの?」

さやか「さやかって言うのを」

まどか「…え?」

さやか「もうなんかさ、いっそのことさっぱりしたいんだよね」

さやか「だって親友だと思ってるのに…転校生に負けるのが悔しくて…」

さやか「だから、もういいんだよ」

267: 2012/05/28(月) 01:29:47.36 ID:vvWxU3H8O
まどか「さやかちゃ…」

さやか「やめてって言ってるでしょ!」

まどか「ひっ…」

マミ「美樹さん!それはダメよ!」

さやか「あっ、そうだ!…まどか」

マミ「美樹さんっ!」

さやか「あたしのこと、これからは美樹さんって呼んでよ」

まどか「え…?」

マミ「っ…」

さやか「じゃあ…悲しいけどさ、お別れだね」

まどか「な…なに言ってるの?」

さやか「さようなら」

まどか「」

277: 2012/05/28(月) 01:34:32.81 ID:vvWxU3H8O
杏子「さやか!いい加減にしな!」

さやか「……」

杏子「お前さっきから自分がなに言ってんのかわかってるのかよ?」

杏子「これじゃ通じる話も通じねぇぞ…」

さやか「……」

杏子「おい!おまえそれでいいのか?」

杏子「落ち着けって、冷静になれば大丈夫だからさ」

さやか「……」

杏子「な?そうだろ?だから落ち着きなって」

279: 2012/05/28(月) 01:39:26.00 ID:vvWxU3H8O
さやか「……」

杏子「さやか…」

さやか「うん、落ち着いてるよ?」

杏子「な…はぁ?」

さやか「逆に何かスッキリした気分かな」

杏子「さ、さやか…くっ!ダメだって!」

マミ「そうよ、今のあなたは吹っ切れてるだけだわ」

マミ「そんなんじゃいけないわ…」

さやか「あはは、ごめんごめん」

さやか「謝るから説教は勘弁してほしいなー」

287: 2012/05/28(月) 01:46:42.00 ID:vvWxU3H8O
さやか「だからやめてよ」

杏子「…話がわからないにも程があるぜ」

杏子「さやかぁ!」

マミ「美樹さん…!」

ほむら「…美樹さやか、もういい加減…」

まどか「……もういいよ」

ほむら「…まどか」

まどか「ごめんなさい…美樹さん…」

さやか「…うん」

杏子「お、おい…」

マミ「鹿目さん…?」

さやか「んじゃ、さようなら」

まどか「……」

まどか「さよなら、美樹さん」ポロポロ

296: 2012/05/28(月) 01:52:39.17 ID:vvWxU3H8O
さやか「…っ」ブワッ

さやか「……」タタッ

杏子「え?な、なんでだよ?」

ほむら「…まどか」

まどか「うぅっ…ぐすっ……」ペタン

マミ「鹿目さん…どうして…」

まどか「だ…だってぇ…わ、わたし…」

まどか「わたしが…こうしなきゃ…さやかちゃ…は…」

まどか「みん…けんか…ダメ…だよ…」

まどか「うわぁぁぁん」

305: 2012/05/28(月) 01:57:50.21 ID:vvWxU3H8O
ほむら「まどか…」

まどか「さやかちゃん…さやかちゃん…」

ほむら「………」

杏子「…あたし、さやかを追いかけてくる」

マミ「待って!ダメよ…今の美樹さんは…」

杏子「でもさ!これじゃ、さやかもまどかも…」

杏子「2人は…親友なんだぞ……」

マミ「…わかってるわ、だからこそよ」

マミ「美樹さんだって、本当は嫌に決まってるわ」

マミ「ただ…今は感情的になりすぎて…」

杏子「…くそっ!」

310: 2012/05/28(月) 02:03:03.11 ID:vvWxU3H8O
ほむら「……」

まどか「さやかちゃん…」

ほむら「…まどか」

まどか「わたしのせいだよ…今日は…ぐすっ…」

まどか「わかってるのに…なのに…」

まどか「さやかちゃんっ…」

ほむら「………」

マミ「…鹿目さん、大丈夫…大丈夫よ」

杏子「……今はまどかを慰めるのが先か」

マミ「そうね…鹿目さんだってすごく辛いでしょうし…」

ほむら「………」

315: 2012/05/28(月) 02:07:10.68 ID:vvWxU3H8O
まどか「わたし…わたしは…一番の…ぐすっ…友だち…」

まどか「さやかちゃ…なのに…」

ほむら「……!」

まどか「いやだぁ…いやだよ…こんなの……」

まどか「さやかちゃん…」

ほむら「……」スッ

杏子「…ほむら?」

マミ「何処に行くの…?」

ほむら「……まどかを救う、それが私の道標」

マミ「えっ?」

杏子「なに言って…?」

ほむら「……」タタッ

322: 2012/05/28(月) 02:14:18.43 ID:vvWxU3H8O
さやか「うぅぅっ…うぅ…!」

さやか「ばか…あたしのばか…!」

さやか「どうしてあんなこと言ったのよ…」

さやか「ダメだってわかってる…わかってるのに…」

さやか「それなのに…あたしはぁ…」

さやか「ぜったい…おかしいよ…」

さやか「まどか…」

さやか「ごめん…ごめんね…あたしが…ばか…だから…」

さやか「まどかぁ…」

327: 2012/05/28(月) 02:20:34.73 ID:vvWxU3H8O
さやか「もう…まどかに会わせる顔がないよ…」

さやか「当たり前だよ…あんなこと言ったんだもん…」

さやか「まどか…」

さやか「……寂しいよぉ」

さやか「ぐすっ…恭介は…ヴァイオリンの練習中…」

さやか「仁美は…習い事……」

さやか「じゃあ…クラスの……ダメだよ、ケータイ忘れたもん……」

さやか「寂しいよ…まどかぁ…」

332: 2012/05/28(月) 02:26:54.25 ID:vvWxU3H8O
ほむら「……さやか」

さやか「っ?」

ほむら「……」

さやか「て、転校生…!な、何しに来たのよ!」

さやか「あんたなんかに文句言われる筋合いなんて…」

ほむら「ごめんなさい」ペコッ

さやか「なっ…?こ、今度は同情?やめてよ!」

さやか「あんたの同情なんていらないわよ!」

ほむら「……」

さやか「いいから顔上げてよ…ほっといてよ」

335: 2012/05/28(月) 02:31:38.40 ID:vvWxU3H8O
ほむら「……」

さやか「…転校生…やめてってば…」

ほむら「……」

さやか「ほむらっ!」

ほむら「……羨ましかった」

さやか「……はぁ?」

ほむら「いつも…最初の時間軸のころからあなたが羨ましかった」

さやか「…何言ってんのさ」

ほむら「私も、あなたのようになりたかった」

さやか「…え?」

ほむら「まどかと仲良くなりたかった」

さやか「…っ!」

340: 2012/05/28(月) 02:36:00.92 ID:vvWxU3H8O
ほむら「私は…あなたに嫉妬していの」

さやか「じゃあ良かったじゃん!なれたでしょ?まどかと仲良くさ!」

ほむら「……そうね、たしかに仲良くはなれたわ」

さやか「あっそ!良かったね!」

ほむら「…でも、あなたには敵わなかった」

さやか「……」

ほむら「まどかと話す時…彼女は必ずあなたの話をしていたわ」

355: 2012/05/28(月) 02:43:16.98 ID:vvWxU3H8O
ほむら「まどかはあなたが…さやかが本当に好きだから」

さやか「っ……」

ほむら「私は…まどかの親友にはなれなかった…」

ほむら「だからあなたが本当に羨ましいの」

さやか「……でも、まどかはあんたを選んだんだよ」

ほむら「いえ、悔しいけど…それは違うわ」

さやか「だって!」

ほむら「だって、まどかはずっとあなたのことを気にかけていたわ」

さやか「……」

358: 2012/05/28(月) 02:48:18.40 ID:vvWxU3H8O
ほむら「…昨日久しぶりにまどかにメールをしたわ」

さやか「久しぶりに…?」

ほむら「と言っても、まどかからしてみれば初めてのことなのだけどね」

さやか「…?」

ほむら「今日は私がまどかを誘ったのよ」

ほむら「5人で遊ぼうってね」

さやか「……でも、今日は」

ほむら「ええ、大切な日なのよね?」

さやか「そうだよ!」

364: 2012/05/28(月) 02:54:36.13 ID:vvWxU3H8O
さやか「なのに、まどかは…!」

ほむら「いえ、まどかもわかっていたわ」

さやか「…ならさ」

ほむら「今日が何の日なのかは私も知らないわ」

ほむら「今までもこんな事態は起きなかったもの」

ほむら「…たぶん、この時間軸のあなた達だけの大切な日…なのかしらね」

さやか「…さっきから時間軸とか色々なに言ってんのよ」

さやか「まるで自分がこの世界の…」

ほむら「ええ、そうよ」

377: 2012/05/28(月) 03:01:31.07 ID:vvWxU3H8O
ほむら「そう言うところではやっぱり鋭いわね」

さやか「…あんた…まさか…」

ほむら「いいわ、この際はっきりさせた方が良さそうね」

ほむら「私の話を信じるかどうかはあなたに任せるわ」

さやか「……ふん」

ほむら「私も信じてとはお願いしない…でもわかるはずよ」

さやか「わかったから話してよ、んで帰って…」

ほむら「…私は―」

385: 2012/05/28(月) 03:08:16.05 ID:vvWxU3H8O
杏子「まどか…」

まどか「……」

マミ「どう?少しは落ち着けた?」

まどか「…はい」

マミ「そう、よかった」

まどか「…ごめんなさい」

杏子「いや、大丈夫だよ」

マミ「ええ、鹿目さんは悪く…」

まどか「…ううん、わたしが悪いの」

まどか「わたしの考えが甘かったのかな…」

杏子「まどか…さやかは…」

まどか「うん…ちゃんと話すね」

まどか「わたしとさやかちゃんは―」

390: 2012/05/28(月) 03:13:14.90 ID:vvWxU3H8O
さやか「………」

ほむら「以上よ、後はあなたに任せるわ」

さやか「ほむら…あんた…ほんとに…?」

さやか「ほむらは…まどかとそんな約束を…」

ほむら「ええ、まどかは覚えてはいないけれどね」

ほむら「…でも、それでも私は構わない」

ほむら「まどかを救う…これが私の道標よ」

さやか「………」

ほむら「ただ…欲を言えば仲良くもなりたかったわ」


393: 2012/05/28(月) 03:17:36.47 ID:vvWxU3H8O
ほむら「だからあなたが羨ましかった」

さやか「…」

ほむら「…あなたに冷たくしてしまうのは嫉妬しているから…かもしれないわ」

さやか「…あたし……」

ほむら「そして、まどかを悲しませるあなたを許せなかった」

さやか「……」

ほむら「あなたはどうしてあんな事を言ったの?」

さやか「はは…ほんとばかだよ…どうしてだろうね」

399: 2012/05/28(月) 03:23:33.07 ID:vvWxU3H8O
さやか「…あたしは、ほむらと比べたらすっごく大したことない約束をさ…したんだよね」

さやか「ほんとに大したことのない…普通の人なら気にもしないことだろうね」

ほむら「…」

さやか「…まどかと友だちになった日」

ほむら「…え?」

さやか「今日はさ、まどかと友だちになった日なんだ」

ほむら「……」

さやか「おかしいよね?だって普通はそんなの気にもしないじゃん?」

401: 2012/05/28(月) 03:27:04.85 ID:vvWxU3H8O
さやか「ちょうと10年前の今日、あたしとまどかは出会ったんだ」

ほむら「10年前…?」

さやか「そ、幼稚園でね」

ほむら「あなた達は小学校で友だちになったんじゃ…」

さやか「その時間軸だかで違ってくるんじゃないのかな」

ほむら「……」

さやか「とにかく、このあたしとまどかはさ…10年前に友だちになった」

さやか「そして今日がその記念日だったんだよね」

ほむら「……」

410: 2012/05/28(月) 03:32:45.13 ID:vvWxU3H8O
さやか「…幼稚園でさ、ぬいぐるみの取り合いをしたんだ」

さやか「そしたらぬいぐるみは壊しちゃうし、まどかはないちゃうし…」

さやか「あたしも先生に怒られて泣いちゃってね…大変だったなぁ」

ほむら「……」

さやか「その後にさ、新しいぬいぐるみを買いに連れていってもらって」

さやか「その時にまどかと仲良くなったんだよね」

413: 2012/05/28(月) 03:36:53.98 ID:vvWxU3H8O
まどか「その後にね?さやかちゃんと2人でずっと遊んだの」

まどか「すっごく楽しかったの、今でも覚えてるんだ」

マミ「幼稚園のころなのに?」

杏子「あたしは…モモと遊んだりしたこと位しか覚えてないな」

マミ「…私もお父さんやお母さんと……」

まどか「わたしは、さやかちゃんが大好きだからなのかな?」

杏子「…大好き、か」

まどか「あっ、恋じゃないよ?」

417: 2012/05/28(月) 03:42:01.54 ID:vvWxU3H8O
マミ「大丈夫、わかってるわ」

杏子「親友、だろ?」

まどか「うん…!」

まどか「さやかちゃんは、わたしの一番の友だちだよ」

まどか「…それに、約束もしたんだ」

マミ「約束?」

まどか「…さやかちゃんが覚えてくれてるのか心配だったけど」

まどか「ちゃんと覚えててくれたみたい」

まどか「わたしとさやかちゃん、2人だけの秘密の約束」

425: 2012/05/28(月) 03:47:59.11 ID:vvWxU3H8O
―――

まどか「さやかちゃん、きょうはありがと!」

さやか「うん!わたしもたのしかったよ!」

まどか「えへへ」

さやか「あっ、そうだ」

まどか「どうしたの?」

さやか「まどかちゃん、しんゆーってしってる?」

まどか「しんゆー?」

さやか「うん」

まどか「んーと…わかんないよぉ」

さやか「じゃあ、わたしがおしえてあげるね!」

まどか「ほんと?ありがと!」

430: 2012/05/28(月) 03:52:29.10 ID:vvWxU3H8O
さやか「えっとね?しんゆーは1ばんのおともだちなんだよ!」

まどか「1ばんすごいの?」

さやか「うん、そうだよ」

まどか「そうなんだぁ、わたしもほしいなぁ」

まどか「しんゆー」

さやか「じゃあわたしがあげるね」

まどか「えっ?ほんと?」

さやか「うんっ」

さやか「まどかちゃんは、わたしのしんゆーになるのだぁー!」ダキッ

433: 2012/05/28(月) 03:59:02.46 ID:vvWxU3H8O
まどか「わーい!やったぁ!」

さやか「えへへ」

まどか「さやかちゃん、これからずっとしんゆーだよ?」

さやか「もちろん!ずっとだよ!」

まどか「ずっとずっとずっーと?」

さやか「ずっとずっとずっーとだよ」

まどか「えへへ。ありがと、うれしいなぁ」

さやか「うん、わたしもうれしー」

まどか「じゃあ、おとなになってもしんゆーだね」

さやか「そうだねぇ」

440: 2012/05/28(月) 04:05:14.90 ID:vvWxU3H8O
まどか「ねえ、おとなっていくつからなのかな?」

さやか「おとなは…んーと…まどかちゃんはいまいくつ?」

まどか「んっと…4つだよ」

さやか「なら、あと10ねんくらいでおとなになれるよ」

まどか「10ねん…じゃあおとなになったら、プレゼントあげるね」

さやか「プレゼント?やったぁ!」

さやか「なにをくれるの?」

446: 2012/05/28(月) 04:11:24.10 ID:vvWxU3H8O
まどか「んっと…ないしょだよ」

さやか「えー?ずるいよぉ」

まどか「えへへ、たのしみにしててね」

さやか「うん、わかったー」

さやか「わたしもまどかちゃんにプレゼントあげるからまっててね」

まどか「うんっ、じゃあやくそくしよ?」

さやか「うん、やくそくする!」

まどか「えへへ、さやかちゃん」

さやか「えへへ、まどかちゃん」

451: 2012/05/28(月) 04:14:46.49 ID:vvWxU3H8O
―――

ほむら「………」

さやか「あの時は、ほんとに嬉しくってさ…」

さやか「今でもはっきり覚えてるよ」

ほむら「さやか…」

さやか「その約束の日が今日、ってわけ」

ほむら「……そう」

さやか「あはは…幼稚園の時の約束なんて大したことないよね」

ほむら「……」

さやか「って言うか忘れるっしょ?普通はね」


459: 2012/05/28(月) 04:18:43.71 ID:vvWxU3H8O
さやか「…でも、あたしはずっとこの日を楽しみにしてたんだ」

ほむら「さやか…」

さやか「小学生になってからは、この話をまどかともしなくなったよ」

さやか「だから…まどかは覚えてないのかもしれない」

さやか「覚えてて、しかもすっごく楽しみにしてた…あたしがばかかもしれないよ」

さやか「でもさ…仕方ないじゃん…ほんとに楽しみにまってたのよ」

466: 2012/05/28(月) 04:22:21.35 ID:vvWxU3H8O
さやか「そして…この前、まどかがさ…今日2人っきりで遊ぼうって言ってきてさ」

さやか「覚えててくれた!ってあたしは喜んだよ」

さやか「だから…前もって作ってたプレゼントもってさ」

さやか「今日を楽しみにしてたんだ」

さやか「なのに…」

ほむら「………」

さやか「まどかぁ…」ポロポロ

ほむら「…さやか」

471: 2012/05/28(月) 04:29:57.44 ID:vvWxU3H8O
まどか「だからね?…今日はさやかちゃんとわたしの記念日なの」

マミ「記念日…」

まどか「うん、友だち記念日…かな?」

まどか「えへへ…記念日なんて、わたしが勝手に言ってるだけだけどね」

杏子「じゃあ…今日はそんなに大事な日だったのかよ…」

まどか「うん」

マミ「な、なら…どうして私たちと遊んだの?」

杏子「そうだよ、断ればよかったのにさ!」

474: 2012/05/28(月) 04:34:17.65 ID:vvWxU3H8O
まどか「最初はね?わたしも断ろうと思ったんだ」

マミ「ならなんで…?」

まどか「今日は友だち記念日」

杏子「あ、ああ…」

まどか「わたしとさやかちゃんが初めて遊んだ日なの」

杏子「だったら、あたしらと遊んじゃダメじゃねぇか!」

まどか「…そうだけど…でも違うの」

マミ「違うって…?何が?」

475: 2012/05/28(月) 04:38:41.03 ID:vvWxU3H8O
まどか「今日は初めてさやかちゃんと遊んだ日」

まどか「この日にさやかちゃんと仲良くなれたの」

まどか「だからね…わたし、思ったんだ」

まどか「ほむらちゃんとも、マミさんとも、杏子ちゃんとも仲良くなれるのかなって」

マミ「え…?」

杏子「あたし達と…?」

まどか「うん、さやかちゃんの時と同じようにね」

479: 2012/05/28(月) 04:42:18.22 ID:vvWxU3H8O
まどか「杏子ちゃんとは中々会えないし…」

杏子「ま、まぁ…ね」

まどか「マミさんも魔法少女で忙しいから…」

マミ「…なるべく、あなたを巻き込みたくないもの」

まどか「…そして、ほむらちゃん」

まどか「同じクラスで…仲良くなりたかったのに…お話できなくて…」

まどか「友だちになれのかな?って思ってたんだ」

481: 2012/05/28(月) 04:46:03.35 ID:vvWxU3H8O
まどか「そんな時に…突然ほむらちゃんからメールが来て」

杏子「!」

マミ「あっ…」

まどか「すごく嬉しかったんだよ?そして、今日みんなで遊ぼうってさ」

まどか「わたし…友だちの神様がプレゼントしてくれたのかな?って思ったの」

まどか「わたしとさやかちゃんに、新しい友だちをプレゼントしてくるたのかなって」

まどか「さやかちゃんも喜んでくれるって…そう…思って」

マミ「鹿目さん…」

484: 2012/05/28(月) 04:50:25.60 ID:vvWxU3H8O
杏子「そ、そっか…だからまどかは…」

まどか「うん…なのに…わたし……」

まどか「さやかちゃんを…怒らせちゃって…」ウルウル

マミ「か、鹿目さん…」

まどか「さやかちゃんに嫌われちゃった…」ポロポロ

マミ「……」

杏子「まどか…くそっ、さやか…話せばわかるはずなのに」

まどか「さやかちゃん…」

マミ「…佐倉さん、鹿目さんをお願いするわ」

杏子「……ああ、わかった!」

485: 2012/05/28(月) 04:53:03.69 ID:vvWxU3H8O
さやか「まどかぁ…」

ほむら「さやか…まどかはあなたとの約束を忘れていたわけじゃないわ」

さやか「なら尚更だよ…なんで約束の日に…」

ほむら「…それは……」

さやか「それに…それにっ!あたしのことは忘れるって言ってた!」

さやか「ほむら達と笑いながら…!」

ほむら「えっ?」

さやか「まどか…どうして…!」

486: 2012/05/28(月) 04:56:24.83 ID:vvWxU3H8O
ほむら「さやか」

さやか「酷いよ…あんまりだよ…」

ほむら「さやかっ!」

さやか「…ほむら…あたし…辛いよ…」

ほむら「誤解…それは誤解なのよ」

さやか「でも聞いたもん!絶対言ってた!」

ほむら「意味が違うわ…まどかは、あなたが連絡をくれなかったから…」

さやか「…」

ほむら「だからあなたに嫌われたと思って…」

ほむら「私たちで励ましていたのよ」

489: 2012/05/28(月) 05:01:34.48 ID:vvWxU3H8O
ほむら「最初は笑顔だったわ…どこかぎこちなかったけどね」

さやか「なんで…」

ほむら「あなたがいなかったからよ」

さやか「…!」

ほむら「まどかはあなたがいなくて心配だった…でも私たちの為に笑顔でいてくれたわ」

ほむら「私も嬉しかった…でもやっぱり、まどかは無理していて…」

ほむら「さやかのことを聞いたら…その後は…」

ほむら「まどかは、あなたが心配だったのよ」

さやか「…まどか」

490: 2012/05/28(月) 05:05:47.46 ID:vvWxU3H8O
ほむら「あなたのことを忘れる…それはね?」

ほむら「あなたに嫌われたって心配を忘れること」

さやか「…え」

ほむら「今はさやかの連絡を待つ…ってそう言う意味だったのよ」

さやか「そんな…じゃあまどかは…本当に…」

ほむら「ええ、まどかがあなたのことを忘れるわけないわ」

ほむら「あなたは…あなたが、まどかの親友なんだから」

さやか「まどか…!」

495: 2012/05/28(月) 05:12:02.12 ID:vvWxU3H8O
ほむら「さやか…だから…」

さやか「…うん、そうだね…まどかに謝らなきゃ」

さやか「…でも、どうして約束の日に」

ほむら「あっ……」

さやか「まどか…なんで…」

マミ「それは私から説明するわ」

ほむら「!」

さやか「マミさん…?どうして…」

マミ「ふふっ、暁美さんがメールで教えてくれたからね」

マミ「暁美さん、ありがとう」

ほむら「いえ、それよりも」

マミ「オッケー、わかったわ」

マミ「いい?鹿目さんはね―」

496: 2012/05/28(月) 05:16:11.15 ID:vvWxU3H8O
まどか「杏子ちゃん…わたし、どうしよう…」

まどか「やっぱり、早くさやかちゃんに謝らなきゃ」

杏子「ああ、大丈夫さ。心配いらないよ」

杏子「今ごろ、ほむらとマミが何とかしてくれてるって」

まどか「ほむらちゃん…マミさん…」

杏子「だから信じて待とうな?」

まどか「…うん」

杏子「心配ないって、さやかはまどかの親友だろ?」

まどか「うん…!」

497: 2012/05/28(月) 05:20:16.12 ID:vvWxU3H8O
まどか「…杏子ちゃん達はすごいなぁ」

杏子「ん?何が?」

まどか「だって、信頼しあってるんだもん」

杏子「あぁ…あはは!まぁあたしらはな」

杏子「えーと?何時からだっけ?気がついたら仲良くなってたって感じ?」

まどか「えっ?いつの間にか…ってこと!」

杏子「ああ。まっ、そういうもんさ」

まどか「そっか…」

杏子「あたしとまどかも、いつの間にか前よりは…だろ?」

まどか「えへへ、そうだね」

500: 2012/05/28(月) 05:25:54.77 ID:vvWxU3H8O
杏子「だから、さやかのことも大丈夫さ」

まどか「うん…!」

さやか「はぁ…はぁ…」

杏子「!」

まどか「さ、さやかち…」

まどか「…美樹さん」

さやか「まどか…」

ほむら「杏子」

マミ「もう大丈夫よ」

杏子「ほむら、マミ…ああ、そうだな」

マミ「だから後は2人に任せましょう」

ほむら「今の2人から大丈夫よ」

ほむら「…2人は間違いなく親友だもの」

503: 2012/05/28(月) 05:37:17.34 ID:vvWxU3H8O
まどか「美樹さん…わたしっ…」

さやか「ごめん…まどか…」

さやか「ほんとにごめんっ!」


まどか「美樹さん…」

さやか「まどか…美樹さんはやめて…」

さやか「幼稚園からずっと変わらなかった…」

まどか「!」

まどか「さやかちゃん…!」

さやか「まどかっ!」

まどか「さやかちゃん、わたしっ…謝らなきゃ」

さやか「ううん、謝るのはあたしの方だよ」

506: 2012/05/28(月) 05:42:35.18 ID:vvWxU3H8O
さやか「…みんなから聞いたよ、まどかのこと」

さやか「全部…あたしの思い込みだったんだね」

さやか「まどかは何も悪くないのにさ…なのに、あたしは…」

まどか「ううん、違うよ?わたしが悪いの…」

まどか「今日がさやかちゃんとの約束の日だってわかってたのに…」

まどか「わたし…さやかちゃんに…」

さやか「違うよ、まどか…まどかはあたしにちゃんとプレゼントくれたよ」

まどか「えっ?」

さやか「友だちを、さ」

509: 2012/05/28(月) 05:47:47.57 ID:vvWxU3H8O
まどか「友だち…!」

さやか「…うん、友だち。ほむら達だよ」

さやか「あたし達にはさ、あたし達の為に頑張ってくれる友だちがいたんだね」

さやか「ずっと気づかなかったよ」

まどか「…うん」

さやか「まどかはさ、あたしのことを忘れて遊んでたんじゃなくって」

さやか「あたしの…ううん、あたしとまどか、2人の記念日だからこそ」

さやか「ほむら達と…なんでしょ?」

まどか「…うん、でもほんとは…さやかちゃんと2人で遊ぶ約束だったのに」

まどか「それを破ったのは…わたしだから…」

511: 2012/05/28(月) 05:55:01.94 ID:vvWxU3H8O
さやか「それは…まどかは悪くないよ、意地を張ったあたしのせい」

さやか「あたしが素直に5人で遊べばよかっただけの話だもん」

まどか「でも…」

さやか「…あたし、何か悔しかったんだ…まどかが他の誰かと仲良くするのがさ」

さやか「やっぱり…まどかの一番の親友でいたかったし、記念日だったしね」

さやか「だから、まどかが5人で遊ぶってメールした時…悔しくって」

さやか「だから嫉妬してあんな態度取っちゃったんだ」

さやか「あたしってほんとバカ」

513: 2012/05/28(月) 05:59:34.97 ID:vvWxU3H8O
まどか「さやかちゃん…」

さやか「それにさ、あたし…何故かほむらに一番嫉妬しちゃってね」

さやか「まどかがほむらの話をしてる時の笑顔が…ちょっと嫌で」

さやか「はぁ…あはは、ほんとめんどくさいよね、あたしってさ」

まどか「そ、そんなことないよ」

さやか「ありがと、まどか。でもやっぱり…あたしはめんどくさいよ」

さやか「…ほむらのことも全然、理解してなかったしさ」

さやか「…でも、今はほむらのこと信じてるよ」

さやか「だってさ―」

516: 2012/05/28(月) 06:05:06.16 ID:vvWxU3H8O
マミ「大丈夫そうね」

ほむら「…ええ」

杏子「…ま、さやかと仲良くすんのはまた今度でいっか」

ほむら「そうね、私もまどかの事は…今回はさやかに譲るわ」

マミ「ごめんなさい、私が最初に調子に乗らなければこんなことには…」

杏子「いいって、気にすんなよ。あたしはまどかと仲良くなれただけで十分さ」

ほむら「私も…さやかに話してよかったわ」

ほむら「信じてもらえたし、友だちにだって…」

ほむら「だから私も大丈夫よ」

517: 2012/05/28(月) 06:09:49.31 ID:vvWxU3H8O
ほむら「それに目標もできたわ」

ほむら「まどかの一番の親友はさやか…なら、私は別の形でまどかの一番になってみせる」

マミ「暁美さん…」

杏子「へぇ?面白そうじゃん。なに狙うの?」

ほむら「そうね…最高の友だち、かしら?」

マミ「…そう、なれるわよ。暁美さんならきっと」

ほむら「ありがとう、マミ」

杏子「あたしだって、まどかに負けてられないね」

杏子「あたしもさやかの何かになってやるさ」

杏子「頑張ろうな、ほむら!」

ほむら「ええ!」

518: 2012/05/28(月) 06:13:31.23 ID:vvWxU3H8O
マミ「頑張ってね!でも、その前に…暁美さん」

ほむら「?」

マミ「そろそろ私たちに話してくれてもいいんじゃないのかしら」

杏子「そうだな、もういいじゃん」

杏子「あたし達、友だちだろ?なら話せるよね」

マミ「あなたの過去を」

ほむら「…!」

杏子「大丈夫、あたしもマミもほむらを信じるさ」

マミ「だから話して?そして一緒に頑張りましょう?」

ほむら「…ええ!」

521: 2012/05/28(月) 06:19:11.73 ID:vvWxU3H8O
ほむら(たしかに、私はさやかに嫉妬していた)

ほむら(私もまどかの親友になりたかった)

ほむら(…悔しいけど認めるわ)

ほむら(まどかの親友にお似合いなのは、私ではなく、さやか)

ほむら(でも、親友だけが全てじゃないわ、だから私はこれからも頑張れる)

ほむら(さやかに負けないような存在になってみせるわ)

ほむら(…それにワルプルギスにも不思議と負ける気がしないわ)

ほむら(だって私には仲間が、友だちがいるのだから)

ほむら(そして、まどかとさやか…あなた達もね)

ほむら(だから頑張ってね、まどか、さやか…!)

523: 2012/05/28(月) 06:25:39.08 ID:vvWxU3H8O
まどか「そうなんだ…じゃあ、さやかちゃんとほむらちゃんは…」

さやか「うん、仲直り…と言うよりもちゃんと友だちになれたよ!」

さやか「ほむら…思ってたよりもすっごくいい人だったんだ」

まどか「うん、ほむらちゃん…本当はいい子だったでしょ?」

さやか「うん、まどかの言う通りだったよ」

さやか「それにマミさんとも、前より仲良くなれたと思うんだ」

さやか「それに、杏子もきっと…」

まどか「うん、わたしも杏子ちゃんと仲良くなれたよ!」

524: 2012/05/28(月) 06:31:47.26 ID:vvWxU3H8O
さやか「やっぱり、今日は友だち記念日なんだね」

まどか「うん、そうだね…!」

まどか「…でも、やっぱり一番の友だちはさやかちゃんかな」

さやか「まどか…」

まどか「仁美ちゃんも、クラスのみんなも、ほむらちゃんもマミさんも杏子ちゃんも」

まどか「みんな、みんな、わたしの大切なお友だちだよ」

まどか「でも、やっぱり一番はさやかちゃんなの」

さやか「まどか…」

まどか「幼稚園も、小学校も中学校も…さやかちゃんはいつも側にいてくれて」

まどか「わたしを助けてくれて、守ってくれて…!」

527: 2012/05/28(月) 06:39:03.61 ID:vvWxU3H8O
まどか「だから、わたし…」

さやか「まどか…!」

まどか「さやかちゃん…約束したプレゼント、まだあるんだ」

まどか「あの時ぬいぐるみの取り合いで喧嘩したよね?」

まどか「そしてその後ぬいぐるみを買いにいって…懐かしいよね」

さやか「うん…!」

まどか「だからね?わたし、あの時のぬいぐるみ…作ってきたの」

さやか「!」

まどか「へたっぴだから、そっくりじゃないけど頑張って作ったんだよ?」

まどか「だから…」

さやか「あははっ!」

531: 2012/05/28(月) 06:54:21.52 ID:vvWxU3H8O
まどか「さやかちゃん?」

さやか「あたしも同じだよ」

まどか「えっ?」

さやか「じゃじゃーん!さやかちゃん特製ぬいぐるみなのだぁ!」

まどか「さやかちゃん…!」

さやか「…まどか、今日は本当にごめんなさい」

さやか「あたしはさ…バカで思い込みが激しくて意地っ張りで…」

さやか「みんなに迷惑をかけてばっかりだよ」

さやか「でも…こんなあたしで良かったらさ」

さやか「これからも、あたしの親友でいてくれないかな?」

534: 2012/05/28(月) 06:56:00.76 ID:vvWxU3H8O
まどか「さやかちゃん…!」

さやか「もう二度とさよならなんて言わない…言わせない!」

さやか「だって、ずっとずっとずーっと」

さやか「まどかはあたしの親友なのだぁー!」

まどか「うんっ!」

さやか「だからさ、まどか」

まどか「さやかちゃんっ!」

さやか「まどかっ!」

535: 2012/05/28(月) 06:57:06.66 ID:vvWxU3H8O
まどか「えへへ、さやかちゃん!」ダキッ

さやか「ふふっ、まどかは甘えん坊だなぁ」ナデナデ

まどか「…だって、さやかちゃんが大好きなんだもん」

さやか「あははっ!ありがと、まどか!」

まどか「てぃひひっ!」

さやか「あたしも、まどかが大好きだからね!」

さやか「……まどかは一番の親友だもん」

まどか「わたしも…わたしもだよ、さやかちゃん…!」

まどか「それに、わたし…さやかちゃんに言わなきゃ」

さやか「まどか…」

まどか「さやかちゃん、ただいま!」

さやか「おかえり、まどか!」

まどか「えへへ」

さやか「えへへ」

おわり

536: 2012/05/28(月) 06:57:44.48
乙!

537: 2012/05/28(月) 06:58:02.79
うぇひひ

539: 2012/05/28(月) 06:59:11.17
乙!よく頑張った!

引用元: まどか「さよなら、美樹さん」