2: 2012/03/28(水) 21:43:08.13 ID:24lNi7WG0

小鳥「ねえ、春香ちゃん」

春香「なんですか、小鳥さん」

小鳥「プロデューサーさんって、超イケメンよね・・・」

春香「ぇえ!? ちょ、いきなり何言ってるんですか!!」

美希「ミキのハニーだから当たり前なの!!」
美希「そしてハニーはミキのだから、小鳥にも春香にもあげれないの!!」

雪歩「何言ってるの、美希ちゃん」

美希「!? 雪歩!? いつのまに、後ろに・・・!?」

雪歩「プロデューサーは、私の・・・だよ・・・?」

3: 2012/03/28(水) 21:47:52.16 ID:24lNi7WG0
ガチャッ

P「みんな、おはよう」

美希「おはようなの!!ハニー!!」

P「ああ、おはよう、美希。今日の美希の予定は・・・」

美希「ハニーと一緒にお仕事!!なの!!」

雪歩「何言ってるの、美希ちゃん。プロデューサーは私についてくるんだよ?」

P「いや、僕は今日、社長と打ち合わせの予定があるんだけど・・・」

美希雪歩「」

P「二人とも、頑張っておいで。社長との話が終わったら、様子を見に行くから」

美希「ホント!? 絶対来てね、ハニー!!」

雪歩「が、頑張りますぅ!!」

5: 2012/03/28(水) 21:51:34.64 ID:24lNi7WG0

P「さて、二人とも行ったみたいだし社長と話してくるよ。音無さん、社長はどこにいますか?」

小鳥「社長室にいると思いますよー」

P「そうですか。ありがとうございます」

ガチャッ

小鳥「・・・あー、やっぱりプロデューサーさん、イケメンだなー」

春香「まだ言ってるんですか・・・」

小鳥「でも、春香ちゃんもそう思うでしょ!!」

春香「・・・ええ、まぁ、私もそう思います。仕事はできるし、気はきくし、優しいし・・・」

6: 2012/03/28(水) 21:56:16.36 ID:24lNi7WG0
小鳥「もはや完璧超人よね。顔もそこいらのアイドル涙目なくらいかっこいいし」

春香「プロデューサーさんと収録行くときとか、共演者の女の子とかからよく、プロデューサーさんの連絡先とか聞かれますよー」
春香「ま、教えませんけど!!」

小鳥「そのくせ、本人にはそんな自覚ないから困るわよねー」

春香「そうですそうです!! あの顔であんなに優しくされれば誰だって惚れちゃいますよ!!」

小鳥「・・・ほうほう(ニヤニヤ」

春香「あっ!!」

7: 2012/03/28(水) 21:59:03.56 ID:24lNi7WG0
小鳥「はぁ、やっぱり春香ちゃんもプロデューサーさんのこと・・・」

春香「・・・ええ、そうですよそうですとも!! 私天海春香はプロデューサーさんのこと・・・!!」

ガチャッ

P「ちょっと音無さん、社長いないじゃないですか」

春香「ってぅええ!?//」

P「? どうしたんだい、春香?」

春香「ななななんでもないですよ~!!」

8: 2012/03/28(水) 22:03:37.76 ID:24lNi7WG0
小鳥「あれ? さっきまでは確かにいたはずだけど・・・」

P「そうですか・・・。では、社長に電話してきます」

小鳥「あー、私がしてきますよ。プロデューサーさんはここで待っててくださいね!!」

P「え、ちょっ、音無さん?」

小鳥「じゃ、頑張ってね、春香ちゃん♪」

春香「ええ!?」

ガチャッ・・・バタン

P「行ってしまった・・・」

・・・

春香(が、頑張るって・・・私には無理無理!!)

10: 2012/03/28(水) 22:07:04.41 ID:24lNi7WG0
P「・・・ところで、春香の今日の予定は何だったかな?」

春香「あ!! えーと、午後から雑誌の取材です!!」

P「午後から? 早く来すぎじゃないか? まだ10時くらいだよ」

春香「そ、それは・・・プロデューサーさんに早く会いたくて・・・って、な、なんでもないです!!」

P「はは、ちゃんと聞こえてたよ。ありがとう春香。春香にそう言ってもらえるなんて、僕は幸せ者だ」

春香「ちょっ、プロデューサーさん!! 何言ってるんですか!?//」

11: 2012/03/28(水) 22:10:45.70 ID:24lNi7WG0
P「ああ、僕は幸せ者だよ。春香がいて、美希がいて、雪歩がいて、音無さんがいて、みんながいて、そんな事務所に努めていられるだけで、こんな僕には似合わないくらいの幸せだ」

春香「プロデューサーさん・・・」

P「ああ、ごめん、春香。辛気臭い話になってしまったね」

春香「いえ、あの・・・わ、私も!! 私もその、プロデューサーさんと一緒にお仕事できてその・・・幸せ・・・っていうか、その・・・」

小鳥「社長、今から帰ってくるそうですよー!!」ガチャッ

春香「」
春香(小鳥さん・・・空気読んでください・・・)

小鳥「ピヨ?」

12: 2012/03/28(水) 22:13:32.78 ID:24lNi7WG0
P「分かりました。じゃあ僕は先に社長室で待ってます。じゃあ、頑張ってね、春香」

春香「・・・はーい」

ガチャッバタン・・・

春香「ジトーッ」

小鳥「は、春香ちゃん? そんな、声に出してジト目で見ないで・・・?」

春香「はぁ、小鳥さんは応援してるのか邪魔してるのか、どっちなんですかっ」プイッ

小鳥「ピ、ピヨー」



13: 2012/03/28(水) 22:19:00.38 ID:24lNi7WG0

P「さて、社長との打ち合わせも終わったし、約束通り美希と雪歩のところに行こうかな」
P「まずは、美希のところに行こう」

~~~~~

美希仕事場テレビ局

P「美希は・・・」

美希「あ!! ハニー!!」ブンブン

P「美希、こういうところで、ハニーはやめなさいって言ったのを覚えていないのかい?」

美希「えー、でも、ハニーはミキのハニーだから問題ないの!!」

P「言うこと聞かないと、美希のハニーになってあげないよ?」

美希「そ、それは困るの!!」

P「じゃあ、ほら、わかるだろう?」

美希「うー、はーいなの、ハ・・・プロデューサー!!」

14: 2012/03/28(水) 22:24:19.08 ID:24lNi7WG0

女優「あ!! 765プロのプロデューサーさん!!」

美希「げっ」

P「ん?」

女優「お久しぶりです!! えっと、このあとお暇ですか!?」

P「え、いや・・・」

女優「いや、お暇じゃなくても!! 私とランチに行きませんか? 今お昼休みなんです!!」

美希「待つの!! ハニーはミキのなの!! ハニーはミキとご飯食べるの!!」

女優「ちょっと、彼は私とランチをするのよ!! 彼もあんたみたいな小娘よりも大人な私がいいに決まってるわ!!」

P「・・・すみませんが、今日のお昼は美希と食べる約束をしていたもので・・・」

美希「!!」

女優「・・・そうですか、それじゃあ仕方ないですね」
女優「それでは、またの機会に、お願いしますね」

16: 2012/03/28(水) 22:29:14.41 ID:24lNi7WG0
P「・・・すみません、最後にちょっといいですか?」

女優「えっ?」

美希「?」

P「君はさっき、美希に小娘、と言ったね。ああ、確かに君と比べれば彼女はまだまだ幼いかもしれない。だけど」

美希「・・・」

P「だからといって、僕のアイドルを貶すことは、僕が許さない。だから、僕が君と食事をとることは2度とないだろう」

女優「ッ!!?」
女優「・・・失礼しますッ」タッタッタ・・・

17: 2012/03/28(水) 22:32:43.87 ID:24lNi7WG0
P「・・・さて、食事にでも行く? といっても、この近くにしか行けないんだけど」

美希「・・・ハニー!!」

P「なんだい?」

美希「やっぱりハニーはサイコーなの!! 惚れ直したの!! 大好きなの!!」

P「・・・ああ、そういえばあまりにも自然すぎて忘れていたけど、呼び方、ハニーに戻ってるよ」

美希「いいの!! ハニーはハニーなんだから!!」

P「・・・はぁ、そうか。じゃあ、食事、行く?」

美希「ハニーと一緒ならどこでもいいの♪」

19: 2012/03/28(水) 22:38:59.18 ID:24lNi7WG0

P「美希との食事も終わり、美希は仕事に戻っていった」
P「次は雪歩のところに行こうかな」
P「雪歩は確か・・・グラビアの撮影、だったかな・・・」

~~~~~

雪歩仕事場

P「ちょうど今は休憩中らしい」
P「雪歩は・・・」

雪歩「あ、プロデューサー!!」

P「お疲れ、雪歩。仕事の方はどうだい?」

雪歩「今のところは順調ですぅ」

P「そうか、さすが雪歩だね」

雪歩「えへへ・・・」

P「あとどのくらいで終わりそう?」

雪歩「えーっと・・・ちょっと聞いてきますね」

20: 2012/03/28(水) 22:44:53.40 ID:24lNi7WG0
雪歩「あと1時間くらいで終わるそうですぅ」

P「そうか。なら、雪歩が終わるのを待ってようかな」

雪歩「ほ、ホントですかぁ!?」
雪歩「あの、私頑張るので、ちゃんと見ててください!!」

P「ああ、ちゃんと見てるから、頑張ってね」

雪歩「はい!!」

P(そういうと、雪歩は上機嫌で撮影に戻っていった)

スタッフ「いやー、雪歩ちゃん、いい表情してますねー」

P「そうですね。いつもの雪歩らしさが出ていると思います」

スタッフ「いやいや、あなたが来てからですよ、あんないい表情になったのは」

P「そう・・・なんですか?」

スタッフ「これは・・・ふふっ、恋の魔法、ってところですかね」

P「はは、そんな、買いかぶりすぎですよ。僕と雪歩なんて、全然釣合いません」

23: 2012/03/28(水) 22:51:07.02 ID:24lNi7WG0
スタッフ「そうですかー? 私は美男美女で、お似合いだと思うんですけどねー」

P「そんな・・・それ以前に、彼女と僕はアイドルとプロデューサーです。そんな関係にはなれませんよ」

スタッフ「ふーん・・・。ところでプロデューサーさん、この後空いてますか?」

P「えっ? 仕事の打ち合わせとかですか?」

スタッフ「いえいえ、個人的な用事ですよー。空いてるんでしたら、一緒にお食事でもどうかと」

26: 2012/03/28(水) 22:56:08.03 ID:24lNi7WG0
P「・・・すみませんが、遠慮させてもらいます」

スタッフ「ありゃ、ふられちゃった」

P「そんな、僕なんかあなたとは釣り合わないですよ。それに、このあと雪歩を事務所に連れて帰らないといけないので」

雪歩「プロデューサー!! 終わりましたー!!」タッタッタ・・・

スタッフ「ふふっ、そうですか。・・・やっぱりお似合いですよ、あなたと雪歩ちゃん」
スタッフ「では、また今度誘わせていただきますね」

P「はは、ありがとうございます」

28: 2012/03/28(水) 23:00:22.52 ID:24lNi7WG0
P「ただいま帰りました」

雪歩「ただいまですぅ」

小鳥「お帰りなさい、プロデューサーさん、雪歩!!」

美希「お帰りなさいなのー!!」

P「あれ、美希、残ってたのかい?」

美希「うん!! ハニーともっとおしゃべりしたいなーって思って!!」

雪歩「むっ・・・」
雪歩「プロデューサー、夜ご飯食べに行きませんか?」


29: 2012/03/28(水) 23:03:35.12 ID:24lNi7WG0
P「ああ、もう今日の予定はないし・・・少し早いけど、僕は大丈夫だよ」

雪歩「じゃあ、行きましょう!!」グイッ

美希「あー!! ずるいの雪歩!! ミキも一緒に行くの!!」

雪歩「・・・」

P「そうだね。美希も一緒に行こうか。小鳥さんも一緒にどうですか?」

小鳥「すみません、私事務のお仕事がちょっと溜まってて・・・また今度誘ってください」

P「そうですか。夕食から戻ったら手伝います。じゃあ、雪歩、美希、行こうか」

美希「はーいなの!!」

雪歩「・・・はいですぅ」

32: 2012/03/28(水) 23:08:52.41 ID:24lNi7WG0

美希「じゃあ、ハニー、ばいばーい!!」

雪歩「プロデューサー、また明日、です」

P「ああ、また明日、雪歩、美希」

~~~~~

P「お疲れ様です」

小鳥「あ、お疲れ様です、プロデューサーさん」
小鳥「二人は?」

P「二人とも、帰りましたよ。さて、音無さん、手伝いますよ」

小鳥「ありがとうございます♪」






35: 2012/03/28(水) 23:13:59.74 ID:24lNi7WG0
カタカタカタ・・・

小鳥「プロデューサーさん、お仕事しながら、お話でもしませんか?」

P「? 大丈夫ですよ?」

小鳥「・・・プロデューサーさんって、恋人とかいたこと、あるんですか・・・?」

P「・・・それは・・・どうしても言わないとダメですか?」

小鳥「はい、事務員兼年上命令です♪」

P「・・・恥ずかしながら、ないんですよね」

小鳥「そうですよね、プロデューサーさんくらいになれば恋人の一人や二人・・・って、ええ!? ホントですか!?」

36: 2012/03/28(水) 23:18:51.52 ID:24lNi7WG0
小鳥(お、落ち着くのよ小鳥。こんなの嘘に決まってるわ!!こんな絵に書いたような完璧超人、そこらの女がほっとくわけないじゃない!!)
小鳥(でも・・・プロデューサーさんが嘘をつくような人ではないってことは分かるし・・・)

小鳥「で、でも!! 告白されたことくらいはありますよね・・・?」

P「・・・まぁ、学生時代にならあります」
P「だけど・・・」

小鳥「だけど・・・?」

P「その頃の僕は・・・その、そういうのに全く興味がなかったというか、そんなのより大切なモノがあって・・・」
P「だから、断っていました」

37: 2012/03/28(水) 23:23:45.76 ID:24lNi7WG0
小鳥「そうなんですか。今はどうなんです?」

P「今は・・・そうですね・・・」
P「どうなんでしょう?」

小鳥「って、なんですかそれ」

P「はは、自分でも分からないです。っと、音無さん、僕の方、終わりましたよ」

小鳥「え!? ホントですか!? 私も急がなくちゃ!!」

P「また手伝いましょうか?」

小鳥「大丈夫ですよ!! この小鳥ちゃんに任せてください!!」

P「分かりました。じゃあ、僕はひと足先にあがります。お疲れさまでした、音無さん」

小鳥「はい、お疲れさまでした、プロデューサーさん」

49: 2012/03/28(水) 23:47:48.89 ID:24lNi7WG0
~~~~~

次の日

P「すまない春香、渋滞に捕まったらしい」

春香「あはは、仕方ないですよ。・・・でも、お仕事間に合うかな?」

P「とりあえず先方には電話をして置いたから、万が一遅れても大丈夫だと思う」

春香「そうですか・・・じゃ、じゃあ!! ちょっとお話しませんか?」

P「構わないよ。まだまだかかりそうだしね」

春香「ありがとうございます!! ・・・プロデューサーさん、恋人いたことないんですよね?」

P「え? なんで知ってるんだ?」

春香「すみません、実は昨日忘れ物をとりに事務所に戻ったとき、小鳥さんと話してるのを偶然聞いちゃって・・・」

P「・・・そうか」

55: 2012/03/28(水) 23:52:41.43 ID:24lNi7WG0

春香「・・・なんで恋人、作らなかったんですか?」

P「それは・・・昨日も言ったように、当時の僕にとって、恋愛よりも大切なモノがあったからだよ」

春香「あの・・・その、よければ、その大切なモノってなんだったのか、教えてもらえないですか?」

P「・・・」

春香「ダメ、ですか・・・?」

P「うん、いいよ。春香になら教えてもいいかもね」

春香「!! あ、ありがとうございます!!」

P「うーん、いざ説明するとなれば難しいな」
P「ああ、大切なモノ、って言ったけど、正確には大切な人、なんだよ」

58: 2012/03/28(水) 23:56:44.98 ID:24lNi7WG0

春香「・・・その人は・・・女性、ですか?」

P「ああ、うん。女性だったよ。・・・と言っても、還暦を超えたおばあちゃんだったけどね」
P「とても人懐っこい人だったよ。誰とでもすぐに仲良くできる、とても美しい人だった」
P「そして、僕の恩人でもあった」
P「当時の僕は進むべき道を見失いかけていて。そんなとき、彼女が僕の道を照らす光となってくれたんだ」
P「ああ、僕はその人のために生きよう、その人のために捧げよう、その人のために穢れよう」
P「そう思ってしまうほど、素晴らしい人だった」

春香「・・・」

60: 2012/03/29(木) 00:03:48.41 ID:24lNi7WG0


P「・・・それが僕の、大切なモノの話だよ」

春香「その人は、今・・・?」

P「ああ、・・・氏んだよ。僕が765プロに入る少し前だったかな」

春香「そうですか・・・」

P「いや、だからこそ今僕はここにいるんだ。彼女の氏があったからこそ、僕は765プロにいる」
P「彼女は氏んでからも、僕の道を照らす光となってくれたんだ」

73: 2012/03/29(木) 00:38:54.09 ID:bLwayRSs0
春香「素敵な人、だったんですね」

P「ああ。彼女が氏んだときは悲しかったけど、今はなんて言うか、だいぶ割り切れてるよ」

春香「そうですか。ところで、プロデューサーさん」

P「なんだ?」

春香「今はその・・・恋人とか作る気はないんですか?」

75: 2012/03/29(木) 00:41:51.26 ID:bLwayRSs0
P「今は・・・そうだね、みんなの活動も落ち着いてきたし、そういうのもいいかもしれないね」

春香「そ、そうですか!!」

P「と、いっても、あてはないんだけどね」

春香「えー、美希とか凄くプロデューサーさんに懐いてるじゃないですか!!」

P「彼女のあれは、なんていうか、年上の男性に対する憧れ、みたいなものじゃないかな?」

77: 2012/03/29(木) 00:45:52.04 ID:bLwayRSs0
春香「そうですかねー?」

P「それに、彼女に僕なんかはもったいないよ。もっと相応しい男性がいるさ」

春香「じゃあ、雪歩、とかは・・・?」

P「彼女は、僕が始めてまともに話せる男性だったってだけだよ」
P「それに、やっぱり僕じゃあ彼女とは釣り合わない」

春香「うーん、プロデューサーさん、自分を卑下しすぎじゃないですか?」

79: 2012/03/29(木) 00:49:09.08 ID:bLwayRSs0
春香「私から見たプロデューサーさんは、私たちのためにお仕事をたくさんとってきてくれて、私たちのことを常に気をかけてくれて、凄く頼りになる男の人です」
春香「それに、凄く優しくて、カッコいいし、そんなところが好きって言うか・・・って、すみません、プロデューサーさん、変なこと言っちゃって!!」

P「春香・・・」
P「ありがとう、春香」

春香「プロデューサーさん・・・」

P「でも、それは違うよ、春香」

81: 2012/03/29(木) 00:57:46.21 ID:bLwayRSs0

P「僕が優しい? やめてくれ、僕は屑だ。全身腐ってるんだよ、この僕は」

春香「え・・・?」

P「君たちに優しくするのは僕がプロデューサーだからだ。君たちに気をかけるのは、僕がプロデューサーだからだ」
P「そして僕がプロデューサーをやっているのは、彼女のためだ。彼女のために頑張るのは、それが僕にとって一番頑張れるからだ」
P「ああ、つまり。全部僕のためにやっていることなんだよ」

春香「・・・」

P「・・・すまないね、今から仕事だっていうアイドルにこういう話をしてしまって」
P「僕は、プロデューサー失格だな」


86: 2012/03/29(木) 01:10:22.11 ID:bLwayRSs0
P「・・・ちょうど渋滞も抜けたし、あと少しで着くだろう」
P「よかったな、仕事、遅れなくてすみそうだよ」

春香「・・・そう、ですね」

P「・・・春香、君は君のために頑張れ。僕は彼女の・・・氏者のためにしか頑張れないから」

春香「・・・」

P(その後一言も喋らずに、仕事場につき、春香は降りて行った)

P「・・・アイドルの恋愛なんて、御法度だ。しかもそれがプロデューサーとだなんて、冗談じゃない。だから、これでいい」

P「愛しい人を守るためなら、僕はいくらでも穢れることができるから」

89: 2012/03/29(木) 01:17:35.75 ID:bLwayRSs0
春香(それから・・・なんとなく、プロデューサーさんはよそよそしくなりました)

美希「最近、ハニーがハニーって呼ばせてくれないの・・・」

雪歩「プロデューサー、一緒にご飯に行かなくなりました・・・」

春香(・・・理由は分かっている。あの時、私が彼に、好きって言ってしまったからだ)
春香(あのあと言っていたことは、私にだって嘘だと分かる。だってあのときのプロデューサーさん、とても辛そうな顔をしてたから)

91: 2012/03/29(木) 01:27:04.52 ID:bLwayRSs0
春香(アイドルにとって恋愛はタブーだ。この業界に身を置く私からしたら、これはもはや常識だ)
春香(だけど・・・だからといって、私は私の恋を諦めたくない!!)

P(あれから僕は、アイドルと少しだけ距離を開けている)
P(これが直接的な解決策になるとは思えないけど、今はこれしか思いつかない)

pppp~

P(メール?)

ーーーーーーーーーーーー
From 天海春香
タイトル:なし
本文:今日の夜、会議室で、待ってます
ーーーーーーーーーーーー

92: 2012/03/29(木) 01:29:39.81 ID:bLwayRSs0

~~~~~

夜・・・

春香(プロデューサーさん、来るかなぁ)
春香(いや、きっと来るはず!! 私、信じてます!!)

コンコン

春香「!?」

P「春香、入るよ」

春香「はい!!」

93: 2012/03/29(木) 01:33:28.95 ID:bLwayRSs0

P「・・・それで、なんの用だ、春香?」

春香「・・・あの、プロデューサーさん。最初に、謝っておきます。多分、すっごくプロデューサーさんに迷惑かけると思から」

P「・・・ああ」

春香「・・・私、天海春香は、プロデューサーさんのことが・・・大好きです!!」

P「・・・」

94: 2012/03/29(木) 01:36:24.94 ID:bLwayRSs0
春香「私たちのためにお仕事たくさんとってきてくれるプロデューサーさんが好きです!!」
春香「私たちのことを、小さなことまで気にかけてくれるプロデューサーさんが好きです!!」
春香「とっても頼りになるプロデューサーさんが好きです!!」
春香「かっこいいプロデューサーさんが好きです!!」
春香「優しいプロデューサーさんが好きです!!」
春香「プロデューサーさんがなんて言ったって・・・私のこの思いは変わりません!!」

100: 2012/03/29(木) 01:46:11.76 ID:bLwayRSs0
P「・・・そうか。まぁ、その、なんだ。ありがとう、春香。春香にそう言って貰えるなんて僕は幸せ者だ」
P「だけど・・・前も言っただろう? 僕は屑だ。優しくなんかない。だから・・・」

春香「そんなことありませんよ!!」
春香「プロデューサーさんがなんて言おうと、私が感じた、私がプロデューサーさんから受けた優しさは変わりません!!」

P「・・・だとしても、僕は氏者のことしか思えない」

春香「だったら!! だったら私が、変えて見せます!!」

103: 2012/03/29(木) 01:52:21.03 ID:bLwayRSs0
春香「私があなたの閃光になって導きますから」

P「春香・・・」

春香「だからあなたの炎で包んで欲しい。私もあなたを包みますから」

P「・・・ふふっ」

春香「!? ちょっもプロデューサーさん!!なんで笑うんですか!?」

P「いや、なんとも情熱的な告白だと思ってね」

春香「ぅうー、今思うと凄く恥ずかしいです・・・」

108: 2012/03/29(木) 02:05:38.97 ID:bLwayRSs0
P「ふぅ・・・春香。君の気持ちは分かったよ」
P「改めて言おう。ありがとう。春香にこんなに思われて、僕は幸せ者だ」

春香「プロデューサーさん・・・」

P「正直、アイドルとの恋愛なんて考えたことがなかった。というより、僕が恋愛だなんて、思いもしなかった」

春香「じゃあ・・・!?」

P「ならば如何なる花嫁にも劣らぬよう、最愛の炎を汝に贈ろう」

春香「・・・?」

P「さっきの君への答えだよ。ああ、僕は多分、彼女のことは忘れない。多分、忘れちゃいけないことだから」
P「春香。こんな僕でいいのか?」

109: 2012/03/29(木) 02:12:10.80 ID:bLwayRSs0
春香「・・・ッッ!! もちろんです!!」

P「春香も分かってると思うけど、アイドルの恋愛は御法度だ。そこら辺を踏まえた上でのお付き合いをしよう」

春香「つまり、バレなきゃいいってことですね!!」

P「・・・言い方は悪いけど、まぁそういうことだね」

春香「事務所のみんなにも・・・ですか?」

P「できればそうして欲しいな」

春香「うー、分かりましたぁ」
春香「あっ、プロデューサーさん、私まだ、プロデューサーさんに言われてないです!!」

P「言われてないって・・・何をだ?」

春香「もう!!そこらへんは分かってくださいよ~!!」

110: 2012/03/29(木) 02:14:31.37 ID:bLwayRSs0
P「・・・ああ、そういうことか」

春香「・・・」

P「・・・春香、好きだ。君は誰よりも美しいよ」

春香「えへへ・・・!! はい!! 私も大好きです、プロデューサーさん!!」


おわり

115: 2012/03/29(木) 02:19:04.75

引用元: P「僕は屑だ」