1: 2011/02/08(火) 23:31:46.27 ID:LyrLP1qI0
――放課後

憂「さあ、梓ちゃん、純ちゃん。準備はいい??」キリッ

梓「う、うん。オッケーだよ」

純「いつでもおっけー!」

憂「一番くじは遅れをとったけど……こんどこそ!」グッ!

純「憂ったら、やる気に満ちてるねー」

憂「ふふ……だって、手に入れたいもん!ストラップを!」

梓「十六茶、売ってるかなぁ……」

憂「前みたいに苦戦を用いられるかもしれない」

憂「でも、がんばって探すよ!」

憂「さあお金です」


ポンッ



4: 2011/02/08(火) 23:37:10.16 ID:LyrLP1qI0
純「こ、こんなに??」チャリチャリ

憂「うん。結構余分に準備したの」

梓「これだけあればたくさん買えるかな」

憂「うん!それじゃあ二人とも……」コク

純「うい」ビシ

梓「が、がんばってくる」

憂「わたしは西の方へ、純ちゃんは東へ、梓ちゃんは北へ……」

純梓「わかった!」コク

憂「じゃあ、お願いね!」

ダッ――

6: 2011/02/08(火) 23:42:02.83 ID:LyrLP1qI0
純「よし、それじゃあ行ってくるか、憂のためにも」

梓「うん。ちょっと不安だけど」

純「検討を祈る!」

梓「大げさだけど……行ってくるよー」タッタッタッ

純「もえてきた!」ダダッ

7: 2011/02/08(火) 23:48:05.39 ID:LyrLP1qI0
タッタッタッ――


憂「はあはあ」

憂「まっててお姉ちゃん!今すぐ見つけるから!」

憂「画像見ただけであんなにカワイイなんて……」フフフ

憂「今回はローソンだけじゃないし……あっちこっち探すぞー!!」

9: 2011/02/08(火) 23:55:15.40 ID:LyrLP1qI0
――タッタッタッ


憂「あった!一軒目!」


チャラチャラチャラン チャラチャラチャラン

イラッシャイマセー


憂「え~っと、十六茶十六茶っと……」キョロキョロ

憂「あった――って、ええ??」

憂「結構あまってる……?」

プルルルルル

憂「わっ、電話だ」


ピッ

憂「は、はい

12: 2011/02/09(水) 00:00:29.57 ID:qDcW5iyg0
純「はぁはぁ……こちら純!」

憂「うん、純ちゃん」

純「すごいよ憂!お茶がお茶がーー」

憂「うん、たくさんあまってるみたいだね」

純「そーそー。マジいっぱいあるよ」

憂「わかった純ちゃん!そこにあるの全部買ってきて!」

純「ふぇ?ぜ、全部?!全部もてな――」

ピッ

憂「予想外だよ、これは」

14: 2011/02/09(水) 00:05:47.56 ID:qDcW5iyg0
プルルルルル

憂「梓ちゃんだ」

ピッ

梓「うーいー?」

憂「うん。お茶いっぱいあった??」

梓「う、うん。よくわかったね。わりといっぱいあったよ」

憂「純ちゃんもいっぱいあったって」

梓「そっかあ。それだけあれば十分かな」

憂「とりあえず梓ちゃん。そこにあるの全部買ってきてね」

梓「へ」

憂「お願いね~」

梓「ちょ――」

ピッ

16: 2011/02/09(水) 00:08:08.09 ID:qDcW5iyg0
憂「よかったあ……こんなにあって。嬉しい!」ワーイ!

憂「よしっ。わたしも」


憂「すいません。ここの十六茶全部ください!」

店員「は、はい」

17: 2011/02/09(水) 00:12:24.13 ID:qDcW5iyg0
――――――――

――憂の家

憂「よっと」

ドサッ!

憂「ふ~重たかったぁ」

憂「純ちゃんたちまだかなぁ」ソワソワ


ドンドン!

『ういーー。もどったよーー』

憂「はーーい」

トコトコ

ガチャ


18: 2011/02/09(水) 00:15:07.65 ID:qDcW5iyg0
純「はーはー……。お、重たかった……」ヒーヒー

憂「純ちゃんありがとう。おつかれさま」ニコ

純「えへへ」

純「ちかれたー、のどかわいたー」

憂「ふふ。お茶なら目の前にいっぱいだよ~」

純「おおー。梓戻ったら一息いれますか」

憂「うん!」

19: 2011/02/09(水) 00:19:12.79 ID:qDcW5iyg0
ピンポーン

憂「あ、きたかな」

純「よしよし」

ガチャ

梓「お、おまたせ……」

憂「梓ちゃんありがとう!おつかれさま」ニコニコ

梓「えへっ」

憂「それじゃ、二階に運ぶね」ヒョイ

梓「……憂って意外に力あるよね」

憂「そうかな」

純「あるある」

憂「えへへ、ありがと」

20: 2011/02/09(水) 00:21:59.82 ID:qDcW5iyg0
――リビング

純「おおー十六茶だらけ!」

梓「わぁ見たことない本数だ」

憂「ちゃんとひとつひとつについてるね」トントン

純「百本くらいありそう」

純「さっそく飲みたい!!」

梓「わたしも、のど渇いちゃった」

憂「うん。まってて。コップ持ってくるから」トコトコ

21: 2011/02/09(水) 00:24:48.33 ID:qDcW5iyg0
憂「はい、コップだよ」コトッ

純「さんきゅー!」

梓「ありがとう」

トクトクッ――

ゴクゴク

純「うまーい!」

梓「ふー生き返る」ホー

23: 2011/02/09(水) 00:28:18.92 ID:qDcW5iyg0
憂「さあお茶もいいけど、さっそくストラップを見ようよ」

純「ほいほーい」

梓「うん」

憂「じゃあこれから!」

ピリピリ

コロン

純「お、唯先輩だ」

憂「わっ、お姉ちゃんかわいー!」

梓「またデフォルメ具合がいいね」

24: 2011/02/09(水) 00:34:02.74 ID:qDcW5iyg0
憂「手にサンドウィッチ持ってるね」

純「なになに、放課後ティータイムではなく
  朝食ティータイムってことで、朝ご飯を持っているみたいだね」

憂「朝食なら食パンが多いんだけどなあ」

梓「サンドウィッチの方がかわいらしいじゃん」

憂「でも、お姉ちゃんが持つならなんでも可愛くなるよ」

純「ふむふむ」

25: 2011/02/09(水) 00:36:43.10 ID:qDcW5iyg0
梓「それじゃあこっちは」

ピリピリ

ポロリ

憂「律さんだ」

梓「オデコがあんまり出てない」

純「あははは」

憂「律さんハンバーガーだね。好きなのかな」

梓「お米が好きって言ってたけどね」

梓「日本人なら米だ!って」

憂「ふふっ」

26: 2011/02/09(水) 00:39:19.82 ID:qDcW5iyg0
純「次はこれだ」

ピリリ

ポテッ

憂「あっ。紬さんだ」

純「オニギリだよ!オニギリ!」

梓「朝ご飯に食べてるのかな……」

純「もっと、こう豪華なモノ食べてるイメージ!」

憂「紬さんも庶民派!?」

28: 2011/02/09(水) 00:46:15.26 ID:qDcW5iyg0
梓「えーとこれは、と」

ピリピリ

ポロリ

純「澪先輩!カッコイイようなカワイイような」

梓「澪先輩、このつぶらな瞳が似合うね」

憂「カワイイ」フフ

憂「でも、お姉ちゃんも似合ってるよね」

梓純「似合ってるー似合ってるー」

憂「えへへっ。やった!」

29: 2011/02/09(水) 00:52:28.25 ID:qDcW5iyg0
純「お次はこれにしよう」

ピリリ

ポテッ

憂「わっ。梓ちゃんだ」

梓「うぅぅ……ちょっと恥ずかしい」

純「いっちょまえにバナナなんか持って」

梓「好きだからいいじゃん!」

純「なんか、顔がふてぶてしいよ」

梓「それは気のせいだよ、純」

憂「梓ちゃんホントバナナ好きだねー」ニコ

梓「えへへ~」

30: 2011/02/09(水) 00:55:16.94 ID:qDcW5iyg0
純「今回は五種類だけかあ」

梓「純のなくて残念だったね」

純「くぅーー!次こそは!」

憂「純ちゃんは人気あるから絶対でるよ!」

純「だよね~~」エヘヘ

31: 2011/02/09(水) 00:58:27.25 ID:qDcW5iyg0
梓「しかし、こんなに買ったからストラップがいっぱいだよ」

純「手に有り余るほどのストラップ!」

憂「すごいすごーい!」

梓「……ん」ガサ

純「どうしたの」

梓「って、よく見たらこれ中身見れるようになってるじゃん」

純「ホントだ!今更気付いた!」オソッ!

32: 2011/02/09(水) 01:01:16.01 ID:qDcW5iyg0
憂「……コンビニにあまるほどの十六茶。そして中がわかる仕様」

憂「というコトは……!」

純「まさか憂!」

憂「お姉ちゃんのストラップを買い占める!!」ドーーン!

梓「買い占めるって……どれほど買うつもりなの」

憂「いっぱい!」

純「いっぱいって、途方もないね」

憂「えへへ~この機を逃すわけにはいかないの」

純「まあがんばって。応援してる」

梓「わたしも」

憂「がんばるよ!!」

34: 2011/02/09(水) 01:07:00.98 ID:qDcW5iyg0
――夜

唯「ういー。ただいまー」

憂「お帰りお姉ちゃん」ニッコリ

唯「聞いてよういー」

憂「なにかな~」

唯「あずにゃんったら今日部活おやすみしたの」

憂「そうなんだ」

唯「でもしっかり練習したからね!」

憂「えらいえらい」ナデナデ

唯「えへへ」

唯「いっぱい練習したからお腹すいちゃった」グーー

憂「うん、もうご飯できるからね~」

35: 2011/02/09(水) 01:12:26.01 ID:qDcW5iyg0
――――

唯「ごちそうさま!」

憂「ごちそうさま!」

唯「おなかポンポン」ポンポン

憂「お姉ちゃん。お茶があるよ~」

唯「あー飲む飲む!」

憂「はい。お茶だよ」

コト

唯「お、今日はいつもと違うお茶だね!」

憂「うん!いっぱいあるからね~」

唯「どんどん飲むよー」ゴクゴク

憂「ふふふ」ニコ

36: 2011/02/09(水) 01:14:42.47 ID:qDcW5iyg0
――次の日 放課後

純「ういー。今日も買いに行くの?」

憂「そうだよ~いっぱい買わなくっちゃ」

梓「まあほどほどにね」

憂「ううん。いっぱい取るからね」

梓「はは。がんばって」

憂「うん!」

38: 2011/02/09(水) 01:18:05.17 ID:qDcW5iyg0
――コンビニ

憂「え~っとこれは律さん、これも律さん、これは――律さん」

憂「ええい!ここは律さんしか置いてないの?!」

ダダッ!


アリガトウゴザイマシター

憂「次だよ次!」

39: 2011/02/09(水) 01:20:59.02 ID:qDcW5iyg0
――別のコンビニ

憂「ん~と……あった!お姉ちゃん!」

憂「これもお姉ちゃん。こっちも。あ、あれもだ!」ヒョイヒョイ

憂「よし!三十本ほど確保!」


憂「これください~い」ドン!

40: 2011/02/09(水) 01:23:52.54 ID:qDcW5iyg0
憂「えへへ~ストラップいっぱいたまってきたな~」フフ

憂「まだまだ欲しいよ。お姉ちゃんストラップ」

憂「こんなにお姉ちゃんんがいっぱいだと……体が、震えちゃう!」

『ただいまー』

憂「あ、お姉ちゃん帰ってきた」

憂「はいはーい。お帰りなさいー」

42: 2011/02/09(水) 01:27:57.10 ID:qDcW5iyg0
――――――――――

唯「でね、あずにゃんがね~」モグモグ

憂「うんうん」ニコニコ

唯「あれ、そういえば今日のご飯少し少なくない??」

憂「そうかな。あ、でもお茶があるよ~」

唯「お茶か~」

憂「うんお茶。健康にいいよ~」

唯「おお!それなら飲む!」

憂「うん!いっぱいあるからね」ニコ

44: 2011/02/09(水) 01:29:31.38 ID:qDcW5iyg0
――――

唯「ごちそうさま~。ご飯もお茶もおいしかった」

憂「よかった」

憂「お風呂沸いてるから入っちゃってね」

唯「ほーーい」

タタタ

憂「ふふふ」

45: 2011/02/09(水) 01:33:03.07 ID:qDcW5iyg0
憂(それから毎日お茶をいっぱい買いました)

憂(学校周辺のコンビニはもちろん。隣町まで買出しを続けた結果)

憂(なんとストラップ1000個に達しようとしています!)

憂(すごいです!お姉ちゃんだらけです!)

憂(お姉ちゃんがいっぱいで感無量です!)

憂(しかし残念ながらいいことだけではありませんでした――)

46: 2011/02/09(水) 01:37:19.63 ID:qDcW5iyg0
憂「お姉ちゃん。ご飯だよ~」

唯「ほーい……ってまたご飯よりお茶の方が多いよ!」

憂「ゴメンねお姉ちゃん。今月ピンチで」

唯「むぅ~ピンチならしかたない」

憂「ホラ、お茶は健康にいいから」

唯「健康にいいならだいじょうぶかな??」

憂「うん!だいじょうぶだいじょうぶ!」

47: 2011/02/09(水) 01:41:15.93 ID:qDcW5iyg0
――学校

純「憂だいじょうぶ??」

憂「だいじょうぶだよ~」

梓「唯先輩。ご飯がお茶になったって言ってたよ」

憂「うん……。まだ家にいっぱいあるの」

純「どんなけ買うの……」

憂「あとひとつ!ひとつで1000個いくから!」

憂「今日の帰りまたコンビニによってみるよ」

梓(だいじょうぶかなぁ)

49: 2011/02/09(水) 01:43:23.36 ID:qDcW5iyg0
トコトコトコ

憂(さすがにこの近所は全部売り切れだなあ)

憂(ちょっと遠くまで行こうかな)

憂(あと一つ一つ)

50: 2011/02/09(水) 01:45:51.03 ID:qDcW5iyg0
憂「ここにもない、あっちにもない」

憂「お姉ちゃんのストラップ……みつからないよ」

憂「どこなの……お姉ちゃん」

フラフラ

52: 2011/02/09(水) 01:48:08.37 ID:qDcW5iyg0
アリガトウゴザイマシター

憂「ここにもなかった……」

憂「お腹空いたな~」

憂「家にはお茶しかない」

憂「あと一つなのに……」


『おーーい』タタタ


憂「ん?」

53: 2011/02/09(水) 01:51:29.69 ID:qDcW5iyg0
唯「ういーー!!」

憂「お姉ちゃん?!」

梓「ういー!」

純「ういーー?」

憂「純ちゃんに梓ちゃん?」

梓「ゴメンね憂。唯先輩に言っちゃった」

唯「もー憂ったら」プンプン

憂「ぅぅう」

54: 2011/02/09(水) 01:54:11.03 ID:qDcW5iyg0
唯「言ってくれれば、一緒に集めれたのに」

憂「だって、お姉ちゃんをビックリさせたかったもん」

憂「いっぱい集めて、お姉ちゃんに見せたかったの!」

唯「もう……」ナデナデ

唯「嬉しいけど、あんまりムリしないでね」


ギューー


56: 2011/02/09(水) 01:56:46.82 ID:qDcW5iyg0
憂「うん……ゴメンねお姉ちゃん」

唯「いいよいいよ~」ギュー

憂「来月の生活費まで使っちゃってゴメンね」

唯「いいよいいよ~」ギュー

唯「それより憂。お腹すいてない?」

憂「うん。ちょっぴり」

唯「はい、ムギちゃんのお菓子!」

憂「わっ。美味しそう」

パクッ

57: 2011/02/09(水) 02:00:43.95 ID:qDcW5iyg0
憂「……うん。とっても美味しい!」

唯「ふふ。憂が笑ってくれてよかった~」

梓「なんとか、一安心ですね」

純「生活費はどうするのさ」

唯「ムギちゃんのお菓子があるよ!あとお茶!」

梓「ダメですよ!もー。しばらくわたしの家に来てください
  それくらいなんとか出来ますから」

唯「あずにゃんちにお泊り!」

憂「ゴメンね梓ちゃん」

梓「ううん。いいよ」

58: 2011/02/09(水) 02:04:44.74 ID:qDcW5iyg0
唯「それで、ストラップどれくらい溜まったの??」

憂「うんとね、これくらい」

ゴソゴソ

ジャーン!

唯「おお!ストラップの束だ!」

純「すごい、千羽鶴みたいだね」

梓「すっごい集めたね」

憂「うん。もう少しでホントに1000個だったんだけどなあ」

唯「だいじょうぶ憂」ギュ

唯「憂の気持ちがこもってれば1000個と同等だよ」ナデナデ

59: 2011/02/09(水) 02:07:49.55 ID:qDcW5iyg0
憂「ありがとうお姉ちゃん。でも今度ちゃんと見つけて1000個そろえるね」ニコ

憂「そして、お姉ちゃんの長寿を願うよ!」

唯「ホント??わーい!憂のが出たらわたしも1000個集めて同じ様に願うね!」

憂「わっ、お姉ちゃんもしてくれるんだ。嬉しいなあ」ギュ


純「めでたしめでたしなのか……?」

梓「まあ、多分」

60: 2011/02/09(水) 02:14:13.18 ID:qDcW5iyg0
憂(こんにちは、平沢憂です)

憂(生活費がなくなりかけたわたし達は、梓ちゃんのおうちに行くことになりました)

憂(お姉ちゃんは、あずにゃんと放課後も一緒に居られて嬉しいと言っています)

憂(嬉しそうなお姉ちゃんを見てるとわたしも嬉しいです)

憂(そして、お姉ちゃんのストラップはその後、残りの一つを見つけることができました)
  
憂(1000個そろい、まさに千羽鶴のようです)

憂(そんなお姉ちゃんのストラップ……大切に大切に保管しています)

憂(本物の千羽鶴ではないですが、お姉ちゃんの健康と長寿を約束してくれるように願います)

憂(世界一お姉ちゃんが好きな妹より愛を込めて)


                        おしまい

61: 2011/02/09(水) 02:15:09.44 ID:qDcW5iyg0
うん。まあ
ストラップいっぱいで千羽鶴だ~、がやりたかっただけなんだ
うん

63: 2011/02/09(水) 02:15:39.65
おつ

64: 2011/02/09(水) 02:15:20.61
乙ムギ
いい話…でいいのか?

引用元: 憂「いっぱいいっぱい。お姉ちゃんがいっぱい!」