1: 2011/01/26(水) 19:02:20.76 ID:aPC1ya8vP
校内階段
律「あー、階段かったるいな」
澪「このくらいで面倒がってどうする。きりきり登れ」
紬「でも階段でよかったわよね。怖い方の怪談だったら、大変だもの」
澪「え」 びくっ
唯「そういえばこの学校って、七不思議とかあるのかな」
紬「たまに、林で見かけるわよね」
律「何が擬態してるんだよ」
律「あー、階段かったるいな」
澪「このくらいで面倒がってどうする。きりきり登れ」
紬「でも階段でよかったわよね。怖い方の怪談だったら、大変だもの」
澪「え」 びくっ
唯「そういえばこの学校って、七不思議とかあるのかな」
紬「たまに、林で見かけるわよね」
律「何が擬態してるんだよ」
4: 2011/01/26(水) 19:04:38.19 ID:aPC1ya8vP
軽音部部室
律「あー、やっと着いた」 どたっ
唯「よく考えると、この部室って元は音楽室だよね」
紬「となると、独りでに鳴るピアノ?」
律「オルガンはあるけどな」
澪「鳴らない、鳴らない。大体どんな事にも、理由があるんだ」
唯「例えば?」
澪「怖いと思うから怖いんだよ。お化けなんて、目を閉じてれば勝手に通り過ぎてく物だ」
律(可愛いから、突っ込まないでおこう)
律「あー、やっと着いた」 どたっ
唯「よく考えると、この部室って元は音楽室だよね」
紬「となると、独りでに鳴るピアノ?」
律「オルガンはあるけどな」
澪「鳴らない、鳴らない。大体どんな事にも、理由があるんだ」
唯「例えば?」
澪「怖いと思うから怖いんだよ。お化けなんて、目を閉じてれば勝手に通り過ぎてく物だ」
律(可愛いから、突っ込まないでおこう)
6: 2011/01/26(水) 19:06:38.95 ID:aPC1ya8vP
梓「済みません、遅れました」
澪「ひぃっ」 びくっ
梓「ええっ?」 びくっ
律「二人とも落ち着け。梓は、七不思議って知ってるか?」
梓「一般的な話は知ってますけどね。つまりはオカルトでしょう」
律「醒めてるな、おい」
梓「私はそういう、不確実な話は信じてないんです」
紬「梓ちゃんは、お化けとか怖くないの?」
梓「本当にいるなら怖いですけど。でも、いませんから」
澪「誰が決めたんだ、それは」 ぎろっ
梓(何故、真顔)
澪「ひぃっ」 びくっ
梓「ええっ?」 びくっ
律「二人とも落ち着け。梓は、七不思議って知ってるか?」
梓「一般的な話は知ってますけどね。つまりはオカルトでしょう」
律「醒めてるな、おい」
梓「私はそういう、不確実な話は信じてないんです」
紬「梓ちゃんは、お化けとか怖くないの?」
梓「本当にいるなら怖いですけど。でも、いませんから」
澪「誰が決めたんだ、それは」 ぎろっ
梓(何故、真顔)
8: 2011/01/26(水) 19:08:39.04 ID:aPC1ya8vP
唯「ピアノ以外だと、なんだっけ」
紬「銅像が動くとか」
梓「理科室の人形が動くパターンもありますね」
律「澪じゃないけど、何となく怖いって部分が多いな」
紬「結局オカルトって、そんな物なのかしら」
澪「当たり前だろ。さっきも言ったように、あると思うからあるように思えるんだ。確かな物は、自分自身だけなんだよ」
唯「我思う、故に我ありだよね」
律「一応突っ込むけど、デカルトな」
紬「銅像が動くとか」
梓「理科室の人形が動くパターンもありますね」
律「澪じゃないけど、何となく怖いって部分が多いな」
紬「結局オカルトって、そんな物なのかしら」
澪「当たり前だろ。さっきも言ったように、あると思うからあるように思えるんだ。確かな物は、自分自身だけなんだよ」
唯「我思う、故に我ありだよね」
律「一応突っ込むけど、デカルトな」
9: 2011/01/26(水) 19:10:43.39 ID:aPC1ya8vP
梓「七不思議ではないですけど、身近なのはこっくりさんですよね」
紬「確かに定番ね、それは」
澪「やるとか言うなよ」
律「やんないけどさ。というか、今の唯がこっくりさんだしな」
澪「寝てるって意味か」
唯「・・・ね、寝てないよ」 じゅるっ
梓「でも唯先輩はキツネよりも、タヌキってイメージですけど」
唯「もう、あずにゃんの意地悪。私、ポンポンしちゃう」
澪「ゆ、唯がタヌキになった?それとも、タヌキが唯?」
律「うん、どっちも違うから」
紬「確かに定番ね、それは」
澪「やるとか言うなよ」
律「やんないけどさ。というか、今の唯がこっくりさんだしな」
澪「寝てるって意味か」
唯「・・・ね、寝てないよ」 じゅるっ
梓「でも唯先輩はキツネよりも、タヌキってイメージですけど」
唯「もう、あずにゃんの意地悪。私、ポンポンしちゃう」
澪「ゆ、唯がタヌキになった?それとも、タヌキが唯?」
律「うん、どっちも違うから」
10: 2011/01/26(水) 19:12:44.92 ID:aPC1ya8vP
唯「・・・」 こっくり、こっくり
律「だったら唯は、どうして寝てるんだ?」
澪「何事にも理由がある。例えば、早起きしてギターの練習をしてたとか」
紬「・・・謎は解けた」
律「違うと思うけど、取りあえず名探偵の推理を聞いてみるか」
紬「犯人はこのアップルパイに、睡眠薬を仕込んでたのよ」
梓「僭越ながら突っ込みますけど、それムギ先輩が持って来たんですよね」
紬「はっ。という事は、犯人は私っ?」
律「ヤス以上に唐突な真犯人だな」
律「だったら唯は、どうして寝てるんだ?」
澪「何事にも理由がある。例えば、早起きしてギターの練習をしてたとか」
紬「・・・謎は解けた」
律「違うと思うけど、取りあえず名探偵の推理を聞いてみるか」
紬「犯人はこのアップルパイに、睡眠薬を仕込んでたのよ」
梓「僭越ながら突っ込みますけど、それムギ先輩が持って来たんですよね」
紬「はっ。という事は、犯人は私っ?」
律「ヤス以上に唐突な真犯人だな」
11: 2011/01/26(水) 19:14:45.83 ID:aPC1ya8vP
梓「唯先輩、調子悪いんですか?」
唯「・・・ん?昨日は憂と、遅くまで一緒に起きててね。ちょっと眠いんだ」
梓「ゲームでもしてました?」
唯「まあね。後は一緒にお風呂に入ったり、夜空を見たり。お茶飲んだりしてたよ」
紬「まったりした、良い時間の過ごし方ね♪」
唯「そかな」
紬「平穏な日々こそが、一番の幸せなのよ」
澪「今ムギが、良い事言ったぞ」
律「へー。マヤ歴だと、2012年に世界滅亡だってさ」
澪「人の話を聞け」 ぐりぐり
唯「・・・ん?昨日は憂と、遅くまで一緒に起きててね。ちょっと眠いんだ」
梓「ゲームでもしてました?」
唯「まあね。後は一緒にお風呂に入ったり、夜空を見たり。お茶飲んだりしてたよ」
紬「まったりした、良い時間の過ごし方ね♪」
唯「そかな」
紬「平穏な日々こそが、一番の幸せなのよ」
澪「今ムギが、良い事言ったぞ」
律「へー。マヤ歴だと、2012年に世界滅亡だってさ」
澪「人の話を聞け」 ぐりぐり
12: 2011/01/26(水) 19:17:00.86 ID:aPC1ya8vP
梓「世界が滅亡するような出来事なんて、突然起きますか?」
律「彗星が来るのかもな」
澪「でも、落ちてくる訳じゃ無いだろ。せいぜい、彗星の尻尾。ガスが地球をかすめるくらいだ」
唯「だったら、息止める練習しないとね」
紬「私、全員分の浮き輪を買うわ♪」
唯「ムギちゃん頭良いー♪」
律「JAXAも真っ青だな、お前らは」
律「彗星が来るのかもな」
澪「でも、落ちてくる訳じゃ無いだろ。せいぜい、彗星の尻尾。ガスが地球をかすめるくらいだ」
唯「だったら、息止める練習しないとね」
紬「私、全員分の浮き輪を買うわ♪」
唯「ムギちゃん頭良いー♪」
律「JAXAも真っ青だな、お前らは」
13: 2011/01/26(水) 19:19:19.38 ID:aPC1ya8vP
律「このままじゃ、埒が開かん。ちょっと聞いて回るか」
澪「何を聞くんだよ」
律「七不思議だよ、七不思議。7つ出揃ってないだろ」
梓「でも7つ揃う事は無いと思いますよ。中学校でも4つか5つでしたし」
唯「はっ。もしかして、それ自体が七不思議の一つ?」
紬「ありうる。ありうるわよ、唯ちゃんっ」
澪「あー。なんだか、鳥肌が立ってきた」 ぶるぶるっ
梓(怖い割には、先輩達楽しそうだな)
澪「何を聞くんだよ」
律「七不思議だよ、七不思議。7つ出揃ってないだろ」
梓「でも7つ揃う事は無いと思いますよ。中学校でも4つか5つでしたし」
唯「はっ。もしかして、それ自体が七不思議の一つ?」
紬「ありうる。ありうるわよ、唯ちゃんっ」
澪「あー。なんだか、鳥肌が立ってきた」 ぶるぶるっ
梓(怖い割には、先輩達楽しそうだな)
14: 2011/01/26(水) 19:21:20.97 ID:aPC1ya8vP
職員室
さわ子「七不思議?多分、あなた達が知ってる事と同じだと思うわよ」
紬「さわ子先生は、ここのOGですよね。当時は、何か噂とかありませんでした?」
さわ子「獅子舞のお化けが出るって噂は、一時あったわね」
唯「それって、もしかして」
さわ子「そうよ。尖ってた頃の、私の事よ」 ふっ
梓(格好いいんだか、格好悪いんだか。でも、大人の匂いがするんだよね♪) くんかくんか
さわ子「七不思議?多分、あなた達が知ってる事と同じだと思うわよ」
紬「さわ子先生は、ここのOGですよね。当時は、何か噂とかありませんでした?」
さわ子「獅子舞のお化けが出るって噂は、一時あったわね」
唯「それって、もしかして」
さわ子「そうよ。尖ってた頃の、私の事よ」 ふっ
梓(格好いいんだか、格好悪いんだか。でも、大人の匂いがするんだよね♪) くんかくんか
15: 2011/01/26(水) 19:23:39.14 ID:aPC1ya8vP
律「職員室は、・・・出そうにないか」
さわ子「宿直もするけれど、出た事無いし聞いた事も無いわね。そういうのは大抵、何かの見間違いか思い込みよ」
澪「そうですよね。お化けが歩き回るなんて、人間が寝静まった後ですよ」
さわ子「・・・その辺は知らないけれど、お化けも幽霊もこの学校にはいないわよ」
律「さわちゃんの年齢自体が、オカルトだったりしてな。だははー」
さわ子「神隠しに遭わせるぞ、このデコッパチ」
さわ子「宿直もするけれど、出た事無いし聞いた事も無いわね。そういうのは大抵、何かの見間違いか思い込みよ」
澪「そうですよね。お化けが歩き回るなんて、人間が寝静まった後ですよ」
さわ子「・・・その辺は知らないけれど、お化けも幽霊もこの学校にはいないわよ」
律「さわちゃんの年齢自体が、オカルトだったりしてな。だははー」
さわ子「神隠しに遭わせるぞ、このデコッパチ」
16: 2011/01/26(水) 19:25:40.71 ID:aPC1ya8vP
廊下
律「あー、ひどい目に遭った」
澪「自業自得だ。さわ子先生以外で知ってそうなのは、和か」
紬「生徒会長だし、むしろさわ子先生より色々情報を持ってるかも知れないわね」
唯「和ちゃんが、妖怪博士って事?」
澪「侮れないな、和も」
梓(唯先輩の発想の方が、侮れないけどな)
律「あー、ひどい目に遭った」
澪「自業自得だ。さわ子先生以外で知ってそうなのは、和か」
紬「生徒会長だし、むしろさわ子先生より色々情報を持ってるかも知れないわね」
唯「和ちゃんが、妖怪博士って事?」
澪「侮れないな、和も」
梓(唯先輩の発想の方が、侮れないけどな)
17: 2011/01/26(水) 19:27:43.66 ID:aPC1ya8vP
生徒会室
律「頼もー」
和「あら、みんな揃ってどうしたの。それと律、講堂の使用許可申請をまだもらってないわよ」
澪「お前なー」
唯「鬼じゃ、鬼が出たぞっ。あー、くわばらくわばら」
和「それは雷でしょ。今日はお化けでも探してるの?」
唯「さすが和ちゃん。良く分かったね」
和「唯のやる事は何でも分かるわよ♪」
唯「てへへー♪」
梓(すごいな、真鍋先輩は。それに、凛とした匂いがするし♪) くんかくんか
律「頼もー」
和「あら、みんな揃ってどうしたの。それと律、講堂の使用許可申請をまだもらってないわよ」
澪「お前なー」
唯「鬼じゃ、鬼が出たぞっ。あー、くわばらくわばら」
和「それは雷でしょ。今日はお化けでも探してるの?」
唯「さすが和ちゃん。良く分かったね」
和「唯のやる事は何でも分かるわよ♪」
唯「てへへー♪」
梓(すごいな、真鍋先輩は。それに、凛とした匂いがするし♪) くんかくんか
18: 2011/01/26(水) 19:29:44.16 ID:aPC1ya8vP
和「・・・七不思議か。音楽室や歴史室の肖像画の目が動くとか?」
律「あー、なんかあるな」
和「それと、プールで足を引っ張られる話」
紬「定番ね、それも」
和「・・・後は、部員が一人多かったって話とか」
澪「えっ」 びくっ
紬「わー、なんだか怖そうー♪」
梓(何故、笑顔)
律「あー、なんかあるな」
和「それと、プールで足を引っ張られる話」
紬「定番ね、それも」
和「・・・後は、部員が一人多かったって話とか」
澪「えっ」 びくっ
紬「わー、なんだか怖そうー♪」
梓(何故、笑顔)
19: 2011/01/26(水) 19:31:44.93 ID:aPC1ya8vP
和「学園物のオカルト話で良くあるパターンだと思うけれど。クラスメートが一人少ないとか」
律「そう言われてみると、なんかあるな」
梓「それは、どんな理由なんですか」
紬「・・・謎は解けた」
律「全員突っ込みたいだろうが、一応名探偵の意見を聞いてみるか」
紬「簡単よ、明智君。それは、自分自身をカウントしていないんだわっ」
律「ぼけたオチだけど、それなりには斬新だな」
梓「明智君が助手なのも含めてですけどね」
律「そう言われてみると、なんかあるな」
梓「それは、どんな理由なんですか」
紬「・・・謎は解けた」
律「全員突っ込みたいだろうが、一応名探偵の意見を聞いてみるか」
紬「簡単よ、明智君。それは、自分自身をカウントしていないんだわっ」
律「ぼけたオチだけど、それなりには斬新だな」
梓「明智君が助手なのも含めてですけどね」
21: 2011/01/26(水) 19:33:57.03 ID:aPC1ya8vP
和「ピアノ、銅像、人形。肖像画、プール。それと部員。・・・これで、6つまでは出てきたわね」
律「最後の1つは何だろう」
澪「・・・というか、最後の1つが見つかったら何が起きるんだ?」 ぶるぶるっ
律「百物語じゃないんだからよ。さわちゃんと和が知らないなら、この辺で打ち止めか」
和「それは知らないけど、そろそろ終業時間よ。帰る準備でもしたら?」
唯「・・・今日、学校に泊まり込むのは?」
澪「えっ」 びくっ
和「駄目です。唯は早く帰って、憂を安心させなさい」
唯「はーい♪」
律「最後の1つは何だろう」
澪「・・・というか、最後の1つが見つかったら何が起きるんだ?」 ぶるぶるっ
律「百物語じゃないんだからよ。さわちゃんと和が知らないなら、この辺で打ち止めか」
和「それは知らないけど、そろそろ終業時間よ。帰る準備でもしたら?」
唯「・・・今日、学校に泊まり込むのは?」
澪「えっ」 びくっ
和「駄目です。唯は早く帰って、憂を安心させなさい」
唯「はーい♪」
23: 2011/01/26(水) 19:35:58.20 ID:aPC1ya8vP
軽音部部室
律「泊まり込むのは、良いアイディアだったけどな」
澪「私は絶対泊まらないぞ」
唯「でも暗い中一人で帰るのも、ちょっと怖いよね」 ぼそっ
澪「えっ」 びくっ
紬「引くも地獄進むも地獄ね♪」
梓(何故、良い笑顔)
律「泊まり込むのは、良いアイディアだったけどな」
澪「私は絶対泊まらないぞ」
唯「でも暗い中一人で帰るのも、ちょっと怖いよね」 ぼそっ
澪「えっ」 びくっ
紬「引くも地獄進むも地獄ね♪」
梓(何故、良い笑顔)
24: 2011/01/26(水) 19:38:20.25 ID:aPC1ya8vP
澪「早く、早く帰るぞ」
律「慌てるなよ。まだ終業時間になってないだろ」
唯「でも澪ちゃんが怖いなら、やっぱり早く帰った方が良いよ」
澪「唯ー♪」
律「一人でなっ」 びしっ
澪「ひぃっ」 びくっ
律「慌てるなよ。まだ終業時間になってないだろ」
唯「でも澪ちゃんが怖いなら、やっぱり早く帰った方が良いよ」
澪「唯ー♪」
律「一人でなっ」 びしっ
澪「ひぃっ」 びくっ
26: 2011/01/26(水) 19:40:21.21 ID:aPC1ya8vP
紬「冗談よ、冗談。今日はりっちゃんが一人で泊まり込むらしいから、私達は帰りましょ」
梓「律先輩、お先に失礼します」
唯「りっちゃん、また明日ねー」
律「え、ええーっ」 びくっ
紬「冗談よ、冗談」
律「お、お前らなー。・・・澪、今日泊まりに行って良いか」
澪「あ、ああ。むしろ来い」
紬「うふふ♪」 きらきらっ
梓「律先輩、お先に失礼します」
唯「りっちゃん、また明日ねー」
律「え、ええーっ」 びくっ
紬「冗談よ、冗談」
律「お、お前らなー。・・・澪、今日泊まりに行って良いか」
澪「あ、ああ。むしろ来い」
紬「うふふ♪」 きらきらっ
27: 2011/01/26(水) 19:42:25.99 ID:aPC1ya8vP
夕方、商店街
澪「それで、和が言ってた申請書は?」
律「ああ、忘れてた。全部書いたから、後は提出するだけなんだけどさ」
澪「ちゃんと書けてるのか?」
律「大丈夫だよ、ほら」 ぱさっ
澪「それで、和が言ってた申請書は?」
律「ああ、忘れてた。全部書いたから、後は提出するだけなんだけどさ」
澪「ちゃんと書けてるのか?」
律「大丈夫だよ、ほら」 ぱさっ
28: 2011/01/26(水) 19:44:23.29 ID:aPC1ya8vP
┌─────────────┐
│ 講堂使用許可申請書 ...│
│ ────────── .....│
│ 部名 軽音部 ......│
│ ────────── .....│
│ 使用目的 楽曲の発表 ...│
│ ───────── ...│
│ 顧問 山中さわ子 ....│
│ ───────── ...│
│ │
│ 部長 田井中律 .│
│ 部員 秋山澪 ......│
│ 琴吹紬 ..│
│ 平沢唯 ..│
│ 中野梓 ..│
│ ・・・・・ .│
│ │
└─────────────┘
│ 講堂使用許可申請書 ...│
│ ────────── .....│
│ 部名 軽音部 ......│
│ ────────── .....│
│ 使用目的 楽曲の発表 ...│
│ ───────── ...│
│ 顧問 山中さわ子 ....│
│ ───────── ...│
│ │
│ 部長 田井中律 .│
│ 部員 秋山澪 ......│
│ 琴吹紬 ..│
│ 平沢唯 ..│
│ 中野梓 ..│
│ ・・・・・ .│
│ │
└─────────────┘
29: 2011/01/26(水) 19:46:23.82 ID:aPC1ya8vP
澪「・・・最後、何?」
律「何が」
紬「書いて、消した跡があるわね」
律「そういう冗談は良いんだってば」
梓「いえ。やっぱり書いてありますよ」
唯「軽音部って、6人だった?」
律「おいおい、本当に止めろよ。・・・あれ」
律「何が」
紬「書いて、消した跡があるわね」
律「そういう冗談は良いんだってば」
梓「いえ。やっぱり書いてありますよ」
唯「軽音部って、6人だった?」
律「おいおい、本当に止めろよ。・・・あれ」
30: 2011/01/26(水) 19:48:25.22 ID:aPC1ya8vP
律「・・・ちょっと待てよ。まずは澪だろ」
澪「それに、ムギ」
紬「ええ。そして、唯ちゃん」
唯「で、あずにゃん」
梓「最後に、律先輩」
唯「5人、だよね」
澪「それに、ムギ」
紬「ええ。そして、唯ちゃん」
唯「で、あずにゃん」
梓「最後に、律先輩」
唯「5人、だよね」
31: 2011/01/26(水) 19:50:27.62 ID:aPC1ya8vP
梓「でもこれは、6人目が書いてあったんですよね」
紬「書いて、消してある。つまり6人いたのに、一人消えたって事?」
澪「誰だっけ、それ」
梓「お、落ち着いて下さい。澪先輩、そんな人はいませんよ」
澪「だったら、誰?」
しーん
紬「書いて、消してある。つまり6人いたのに、一人消えたって事?」
澪「誰だっけ、それ」
梓「お、落ち着いて下さい。澪先輩、そんな人はいませんよ」
澪「だったら、誰?」
しーん
32: 2011/01/26(水) 19:52:31.02 ID:aPC1ya8vP
澪「・・・私って、本当に私?」
律「怖いから、マジで止めろ」
紬「それとも、まさに幽霊部員?」
唯「で、でも。見た事無いよ」
紬「唯ちゃん落ち着いて。幽霊だから、姿は見えないのよ」
律「いや。まずはムギが落ち着けよ」
梓「あ、唯先輩の後ろに」
唯、澪「ひぇーっ」
律「怖いから、マジで止めろ」
紬「それとも、まさに幽霊部員?」
唯「で、でも。見た事無いよ」
紬「唯ちゃん落ち着いて。幽霊だから、姿は見えないのよ」
律「いや。まずはムギが落ち着けよ」
梓「あ、唯先輩の後ろに」
唯、澪「ひぇーっ」
33: 2011/01/26(水) 19:54:31.95 ID:aPC1ya8vP
平沢家、リビング
唯「もう。後ろにいるのが憂なら憂って言ってくれれば良いのに」
梓「だって唯先輩も澪先輩も、その前に走って逃げたじゃないですか」
憂「まあまあ♪・・これ、「トンちゃん」って書いてない?」
唯「そう言われてみると、確かにね」
澪「・・・思い出した。「トンちゃん」って書いた後で、ふざけるなって消したんだ」
律「全く、悪い奴がいるな」
澪「書いたのはお前だろ」 ぐりぐりっ
律「ひぇーっ」
梓「でも良かったですよ、理由が分かって」
紬「ちょっと惜しかったわね」 しょんぼり
梓(何故、残念そう)
唯「もう。後ろにいるのが憂なら憂って言ってくれれば良いのに」
梓「だって唯先輩も澪先輩も、その前に走って逃げたじゃないですか」
憂「まあまあ♪・・これ、「トンちゃん」って書いてない?」
唯「そう言われてみると、確かにね」
澪「・・・思い出した。「トンちゃん」って書いた後で、ふざけるなって消したんだ」
律「全く、悪い奴がいるな」
澪「書いたのはお前だろ」 ぐりぐりっ
律「ひぇーっ」
梓「でも良かったですよ、理由が分かって」
紬「ちょっと惜しかったわね」 しょんぼり
梓(何故、残念そう)
34: 2011/01/26(水) 19:56:34.81 ID:aPC1ya8vP
唯「せっかくみんな来たんだし、今日は泊まっていってよ」
澪「今日は遠慮なく、そうさせてもらう。はぁ」
律「しゃーない。ここは田井中式ハンバーグを作るとするか」
憂「私、手伝います」
紬「いいから、いいから。憂ちゃんはゆっくり休んでて」
憂「でも」
律「たまにはお姉さん達を頼りなさいって事さ」
憂「はい♪」
澪「今日は遠慮なく、そうさせてもらう。はぁ」
律「しゃーない。ここは田井中式ハンバーグを作るとするか」
憂「私、手伝います」
紬「いいから、いいから。憂ちゃんはゆっくり休んでて」
憂「でも」
律「たまにはお姉さん達を頼りなさいって事さ」
憂「はい♪」
35: 2011/01/26(水) 19:58:41.13 ID:aPC1ya8vP
澪「あー、良かった。本当に良かったよ」 ぐったり
唯「はっ、もしかして」
澪「な、なんだ」 びくっ
唯「独りでになるオルガンって、もしかしてトンちゃんが弾いてるのかな」
澪「それはそれで、ある意味怖いな」 くすっ
唯「月明かりを浴びながら、鍵盤から鍵盤へトンちゃんが飛び回るんだよ」
澪「そこまで行くと、オカルトよりもファンタジーだな」
唯「楽しそうで良いよね」
憂「ふふ♪」
唯「はっ、もしかして」
澪「な、なんだ」 びくっ
唯「独りでになるオルガンって、もしかしてトンちゃんが弾いてるのかな」
澪「それはそれで、ある意味怖いな」 くすっ
唯「月明かりを浴びながら、鍵盤から鍵盤へトンちゃんが飛び回るんだよ」
澪「そこまで行くと、オカルトよりもファンタジーだな」
唯「楽しそうで良いよね」
憂「ふふ♪」
37: 2011/01/26(水) 20:00:42.01 ID:aPC1ya8vP
澪「駄目だな-、私は」
唯「何が?」
澪「どうしても、ネガティブな方へ発想しちゃうから。唯みたいに、ポジティブに考えられれば良いのに」
憂「でも色々な状況を想定するのは大切ですから、澪さんの発想も良いと私は思いますよ」
澪「ありがとう。・・・私も、憂ちゃんみたいな妹が欲しかったな」
唯「だってさ、憂♪」
憂「私は、お姉ちゃんが私のお姉ちゃんで本当に良かったよ」
唯「憂ー♪」
憂「お姉ちゃん♪」
澪(この姉妹こそ、ある意味奇跡のファンタジー。幸せ膨らむしゃぼん玉だっ)
梓(なんだろ。澪先輩、妙に楽しそうだな)
唯「何が?」
澪「どうしても、ネガティブな方へ発想しちゃうから。唯みたいに、ポジティブに考えられれば良いのに」
憂「でも色々な状況を想定するのは大切ですから、澪さんの発想も良いと私は思いますよ」
澪「ありがとう。・・・私も、憂ちゃんみたいな妹が欲しかったな」
唯「だってさ、憂♪」
憂「私は、お姉ちゃんが私のお姉ちゃんで本当に良かったよ」
唯「憂ー♪」
憂「お姉ちゃん♪」
澪(この姉妹こそ、ある意味奇跡のファンタジー。幸せ膨らむしゃぼん玉だっ)
梓(なんだろ。澪先輩、妙に楽しそうだな)
38: 2011/01/26(水) 20:02:56.37 ID:aPC1ya8vP
律「ハンバーグ出来たぞー」
紬「少しだけど、カレーも作りましたー」
唯「ハ、ハンバーグカレー?そんな贅沢良いのかな。憂、良いのかな?」
憂「お姉ちゃんはいつも頑張ってるから、そのご褒美だよ」
唯「憂ー♪」
澪「この姉妹こそ、ある意味奇跡のファンタジー。幸せ膨らむしゃぼん玉。夢のメリーゴーランドだっ」
律「そういう事は口に出すな」 ぽふっ
紬「うふふ♪」
梓(良いな、この雰囲気。それに、温かい匂いがするし♪) くんかくんか
紬「少しだけど、カレーも作りましたー」
唯「ハ、ハンバーグカレー?そんな贅沢良いのかな。憂、良いのかな?」
憂「お姉ちゃんはいつも頑張ってるから、そのご褒美だよ」
唯「憂ー♪」
澪「この姉妹こそ、ある意味奇跡のファンタジー。幸せ膨らむしゃぼん玉。夢のメリーゴーランドだっ」
律「そういう事は口に出すな」 ぽふっ
紬「うふふ♪」
梓(良いな、この雰囲気。それに、温かい匂いがするし♪) くんかくんか
39: 2011/01/26(水) 20:04:55.47 ID:aPC1ya8vP
深夜、唯の部屋
唯「電気消すよー」
律「狭いな、しかし」 ぐいぐい
澪「仕方ないだろ」 ぐいぐい
梓「私、憂の部屋に行っても良いんですけど」
紬「駄目駄目♪」 きゅっ
梓(まあ、良いか♪) くんかくんか
唯「電気消すよー」
律「狭いな、しかし」 ぐいぐい
澪「仕方ないだろ」 ぐいぐい
梓「私、憂の部屋に行っても良いんですけど」
紬「駄目駄目♪」 きゅっ
梓(まあ、良いか♪) くんかくんか
40: 2011/01/26(水) 20:06:55.82 ID:aPC1ya8vP
澪「でも良いよな。こうして、みんなと一緒に眠るのは。すごい安心出来る」
律「本当に澪は恐がりだな」
唯「りっちゃんも、さっき震えてたじゃない」
律「そ、それはその。・・・怖い物は怖いじゃんよ」
紬「うふふ♪澪ちゃんが言ったように、みんなで一緒に寝れば安心よね」
律「そう、それ。私もそれが言いたかったんだ」
律「あー、一生こうして寝てたいなー♪」
梓(ボケ?それとも本気?)
律「本当に澪は恐がりだな」
唯「りっちゃんも、さっき震えてたじゃない」
律「そ、それはその。・・・怖い物は怖いじゃんよ」
紬「うふふ♪澪ちゃんが言ったように、みんなで一緒に寝れば安心よね」
律「そう、それ。私もそれが言いたかったんだ」
律「あー、一生こうして寝てたいなー♪」
梓(ボケ?それとも本気?)
42: 2011/01/26(水) 20:08:55.94 ID:aPC1ya8vP
唯「・・・なんだか、眠くなってきたね」 ふぁー
律「寝るんだから、当たり前だろ」 くすっ
澪「・・・私達は、5人だよな」
紬「勿論♪」
梓「5人で一つ。一致団結、軽音部です」
澪「そうだっ。私達に怖い物なんて、何も無いっ」
唯「うーん、アイスが怖いよー」 むにゃむにゃ
律「お前は、寝ててもそれか」 ぽふっ
澪、紬、梓「あはは♪」
終わり
律「寝るんだから、当たり前だろ」 くすっ
澪「・・・私達は、5人だよな」
紬「勿論♪」
梓「5人で一つ。一致団結、軽音部です」
澪「そうだっ。私達に怖い物なんて、何も無いっ」
唯「うーん、アイスが怖いよー」 むにゃむにゃ
律「お前は、寝ててもそれか」 ぽふっ
澪、紬、梓「あはは♪」
終わり
44: 2011/01/26(水) 20:10:42.94 ID:aPC1ya8vP
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
テーマとしては、「やや古いオカルト」
オカルト学園くらいの世界観ですね。
テーマとしては、「やや古いオカルト」
オカルト学園くらいの世界観ですね。
43: 2011/01/26(水) 20:10:37.81
乙
テンポが良くて面白かった
テンポが良くて面白かった
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