1: 2012/10/08(月) 00:31:46.50 ID:sPEcR31rO
男「は?いきなりどうしたんだ」

女「僕思ったんだ。力があればなんでも出来るって!」

男「あー、なるほど。じゃあ、試してみるか。おーい、神やーい」

神「何?」

3: 2012/10/08(月) 00:34:36.26 ID:sPEcR31rO
男「女の願いを叶えてやってくれ」

女「力が欲しいの!」

神「なるほど。わかった」

女「お、おぉ!力がみなぎってきたよぉぉ!」

女「う……うぉぉぉ!!」ドドド

4: 2012/10/08(月) 00:38:09.13 ID:sPEcR31rO
男「あの、神。この筋肉ダルマ、誰?」

神「女」

女「男!僕と腕相撲しよう!腕相撲!」

男「俺より声低いとかなんなの。つーか腕相撲とかしたら多分腕取れる。折れるじゃなく取れる」

5: 2012/10/08(月) 00:43:14.69 ID:sPEcR31rO
女「よし!力も手に入ったし、これでなんでも出来る!」

男「お前の言ってた力って単純に腕力だったの?」

女「うん?他に何かある?」

男「財力とか権力とかさぁ」

女「あぁ!それも欲しい!」

神「ほら」

女「今なら僕、サイキョーな気がする……」

7: 2012/10/08(月) 00:48:33.79 ID:sPEcR31rO
侍「殿!殿ぉー!」

男「誰だよ。てか女お前殿なのかよ。侍っていつの時代だよ。」

ハゲ「殿!殿ぉー!」

女「侍!ハゲから金を毟れ!」

男「あ、財力は他人のを奪うシステム?ストップ!おやじ狩りストップ!」

女「はっはっは!はっはっは!」

男「やべぇ何この世紀末……いや、でも侍が世紀末ってもうカオスすぎる!」

女「はっはっは!ヒャッハー!」

男「もう頭痛くなってきた…神、リセットして」

神「えい」

8: 2012/10/08(月) 00:54:17.63 ID:sPEcR31rO
女「ちょっ!男!何するのさ!」

男「あーよかったいつもの可愛い女に戻った」ニコッ

女「な、なぁっ」

男(知力例えに出さなくてよかったわ……)

神「男は困ったらそれを言うよな。それでいつも同じ反応をする女は馬鹿だな」

男「神は、いつも俺の要求に律儀に答えてくれてるとこ、可愛いよな」

神「た、ただの気まぐれだ」

男(神も毎回その反応だけどな)

9: 2012/10/08(月) 01:00:55.78 ID:sPEcR31rO
男「さて、満足したか?」

女「う、うん~」ポワー

男「……なんかいつもより反応が過剰じゃないか」

女「男~、なんか、すごく、ね、む……くー」スースー

男「あれ?寝ちゃった?」

神「あれだけ筋肉がついたのだ。消費カ口リーもぱないことになっていたのだ」

男「なるほど」

神「というわけで男よ、公園に行こう」

10: 2012/10/08(月) 01:05:35.44 ID:sPEcR31rO
公園

男「なんかさっき話の流れおかしくなかったか。主に神が」

神「そりゃそうだろう。神だから」

男「確かに神だからな、ははは」

神「ははは」

男「家帰るわ」

神「ちょっとまて。落ち着け。わかった。私が悪かった。じゃあブランコしよう」

11: 2012/10/08(月) 01:09:11.40 ID:sPEcR31rO
男「提案の意味がわからないってか思考する間もなくブランコの上にいるんだが。キコキコなってんだが」キコキコ

神「安心しろ。私がお前の背を後ろから押しているから、止まることはない」

男「ブランコくらいひとりでできるわ!」キコキコ

神「そんなに強く言う必要は無いではないか!」ドン

男「」

神「あ、強く押しすぎた。超加速によるGで折れてる。頸椎が。もう、神ったらおちゃめさん!」テヘペロコツン

12: 2012/10/08(月) 01:16:47.04 ID:sPEcR31rO


女「僕ビックリしたよ。目が覚めたら二人ともいなくて、探してたら急に目の前に現れるんだもん」

男「他にビックリしたことは?」

女「無いかな!」

男「あっれおかしいなぁ、俺一発昇天してたはずなんだけどなぁ。ブランコで。首が明らかに折れてたんだけどなぁ。ブランコで」

神「あれは事故だ。不幸な不幸な事故だ。私は全能な神であるが、どうでもいい些事は見誤ったりする」

男「おかしいな、俺の命が余りにも軽い」

女「男ってブランコも出来ないなんて……僕は小四で出来ていたのに、ぷぷ、笑っちゃう」

男「はは、もう笑うしかねー」

14: 2012/10/08(月) 01:21:59.55 ID:sPEcR31rO
家~翌日の朝

女「男!朝だよ!遅刻するよ!」

男「あぁ…悪い…俺今日は休む…」

神「サボリは良くないぞ」

男「わかってる…」

女「もう僕先に行くから!」

神「女は行ってしまったぞ、早く行け」

男「じゃあ神が準備してよ」

神「やー!」

男「寝床にいたはずなのに着替え終わって玄関に立っていたこの驚き、わかるか?」

女「いつもじゃん!あ、ネクタイ曲がってるよ」

15: 2012/10/08(月) 01:28:32.81 ID:sPEcR31rO
男「おぉ、サンキュ」

女「それに靴の左右が逆だよ」

男「……おぉ、ありがとな」

女「あ、シャツが裏返し!」

男「神お前ちょっとぉぉぉ!?」

神「お側に」

男「あの、頼んどいてなんだけど、間違えすぎじゃないか?」

神「気づかなすぎじゃないか?」ニヤッ

男「……」

神「じょ、冗談だ。コホン、えや!」

男「大丈夫か?」

女「うん、バッチリ!さ、早く行かないと!走らないと遅刻しちゃう!」

16: 2012/10/08(月) 01:35:45.51 ID:sPEcR31rO
通学路

男「神よ、学校まで飛ばしてくれ!」タッタッタッ

神「それは無理だ。校則的に考えて」

男「どんな校則だよ!」タッタッタッ

神「学校への通学は原則徒歩とする」

男「なんでここだけ律儀なんだよ!まずは物理法則守れよ!くそ!じゃあ足を速くしてくれ!」タッタッタッ

神「てー!」

17: 2012/10/08(月) 01:44:11.02 ID:sPEcR31rO
女「凄い!速い速い!」ビューン

男「これなら余裕で間に合っ……足太っ!女お前足がもう凄いことにぃ!」ビューン

女「なっ、それを言うなら男も足太過ぎてズボンはちきれそうだよ!」ビューン

男「おい神!なんだよこれぇ!」ビューン

神「物理法則を守ったら、そうなっただけだ。」

男「うわぁ余計なこと言った!余計なこと言っちまったぁ!」ビューンビリッ

神「だがそのおかげでもうすぐ学校だ。良かったな。遅刻は免れたぞ!」

男「これなら遅刻した方がマシだわ!」

女「僕……オリンピックに出る!」

男「やべぇ馬鹿に火がついたよ!もう色々収集つかないよ!」

18: 2012/10/08(月) 01:49:36.24 ID:sPEcR31rO
学校~教室

男「神に言って戻してもらったが…」

女「男!男!」

男「何だ……オリンピックなら諦めろ」

女「校門でなんか僕ジロジロ見られたんだけど…あれかな、モテ期かな!?」

男「あの足ならモテるだろうよ、陸上方面の方々からな」

女「そして男、さっきから言おうと思ってたんだけど」

男「何」

女「ズボンのお尻の所がもの凄く大胆に破けてるよ」

男「神ィ!神ィ!」

19: 2012/10/08(月) 01:56:32.09 ID:sPEcR31rO
神「なんだ。足なら教室に入った段階で元に戻したろ」

男「うん、わざと人目につかせようとしたよな!学校ついてすぐ戻そうな!もう俺達の噂で学校持ちきりだよ!」

神「それはよかったな。ふんっ」

男「ここで嫉妬!?俺達の足が話題なんだよ!別に恋人関係とかじゃねーよ!」

神「私は遊びだったのか……」

男「お前は俺で遊んでんだろうが!あーもう!話がそれた!」

神「早く本題に移ろうか」

男「はいはい移らせていただきますよ!お前なんで基本俺の後ろにいるのにズボンが破れてんの教えなかったの!?」

神「……ぽっ」

20: 2012/10/08(月) 02:03:21.68 ID:sPEcR31rO
男「はぁ……もういいよ。早く直せ」

神「うぇーい」

男「はぁ……一件落着……?あれ、なんか妙に涼しいような」

女「男……ズボンが凄くダメージズボンになってる……」

男「なんでぇぇぇ!?なんでぇぇぇ!?」

神「木はな、森に隠すもんだ」

男「は…は、は……」

神「ふざけすぎました。えい」

男「はぁ…危うくキレるところだったわ…」

女(きっと怒るから言わないでおこう…破れたところにチャックついてるなんて…)

21: 2012/10/08(月) 02:07:35.87 ID:sPEcR31rO
学校~放課後

男「俺ちょっと用事あるから。女と神は先に帰っててくれ」

女「わかった」

男「気をつけてな」

神「……怪しいな」

女「だよね!僕もそう思った!」

神「こういう時、なにをすればいいか、わかるな?」

女「ラジャー!尾行でありますサー!」

神「うむ。行くぞ」

22: 2012/10/08(月) 02:12:07.27 ID:sPEcR31rO
神「むっ、教室へ戻っていったぞ」

女「まさか……教室に置いてある女子の体操服を……!?」

神「卑劣な……私の男をたぶらかすのは誰だ」

女「男は神のじゃないもん!僕のだもん!」

神「はは、こやつめ。ぬかしおる」

女「やるかぁー!?僕の秘技、邪王なんちゃらが火を噴くぞ!」

女友「男君のことが好きです!」

女・神「!!」

23: 2012/10/08(月) 02:18:56.24 ID:sPEcR31rO
女「え、えぇ!?告白……そんな!僕のクラスメートへの男と恋人アピールは浸透していないのか!?」

神「私の男は神に憑かれた哀れな子羊という噂はどうした!?何の意味もなしてないのか!?」

男「……何で俺なんだ?」

女友「だって、男君格好いいから……」

男「……どこら辺がだよ?」

神「あいつ内心ニヤニヤが止まっていないだろ」

女友「仕草とか見た目とか、それに優しいから」

25: 2012/10/08(月) 02:26:38.67 ID:sPEcR31rO
女「あんな当たり障りの無いこと言って!」

神「そうだ!あいつの良いところなんて…良いところ、なんて…ぽっ」

女「……ぽっ」

男「そうか…だが、悪い。君とは付き合えない」

女友「どう、して」

女・神「当たり前だろ!だって……ぽっ」

男「もう俺は憑きあってる奴があるからさ」

女「男……大好きぃ!」

神「……ふふっ」

女友「……さない」

男「えっ」

女友「私に恥をかかせるなんて許さないぃぃい!!」

27: 2012/10/08(月) 02:36:46.53 ID:sPEcR31rO
男「その銀色にぎらつく物体は!そう!刃物!刃物ぉ!?」

女友「男君……私と、楽しいこと、しよ?」

男「お突きあいもお断りなんですいません俺逃げます!」ガラッ

女「ふっふ、男、奇遇だね」

男「おま、なんでいんだよ!早く逃げろ!」

女友「待って男く…あら、あなたは女さん。あなたが彼と…ふふっ、あはっ、あははははっ」ダッ

男「っ!」バッ

女友「きゃあああ!」バチッ

神「だから、憑きあってるって言っただろう。男に手を出した罰だ」

男「……神。何で」

神「お前が氏んだら、困るからな」プイッ

男「ふふっ、そうか。ありがとな」

29: 2012/10/08(月) 02:44:13.21 ID:sPEcR31rO
男「てか女、お前なんで出てきたんだよ」

女「僕と男が恋人だってアピールしないといけないからだよ?」

男「いや、そんな当たり前でしょみたいな顔されても」

女「それに、男ならなんとかしてくれるって、僕信じてたから」ニコッ

男「…お、お礼なら神に言えよ。俺は何もしてない」

神「私がいるかどうかもわからないのに、白刃の前に身をさらしたお前が、何もしていないなどとは言えまい」

女「ほらね!えへへ!」ギュッ

男「だ、抱きつくのか……」

神「女だけズルいぞ、私も抱け」

男「なっ、あー、うぅ、わかったよ!」ギュッ

30: 2012/10/08(月) 02:55:04.12 ID:sPEcR31rO
男(右側に女が抱きついて左側で神を抱いてもう柔らかいわいい香りだわたまりません)

神「ところで男、謝らなければならないことが」

男「はぁ」

神「実は尻の所、このようにチャックになっております」ジー

男「へぇ、凄いなぁ」

神「許して」

男「あぁ、問題ない」

女「あ、男。私も謝らないといけないことが」

男「はぁ」

女「女友ちゃんに、男はヤンデレが好きだよ!って言っちゃった」

男「へぇ、凄いな」

女「許してくれる?」

男「あぁ、問題ない」

女・神(完全勝利!)

男(くんか!くんか!くんか!くんか!)

31: 2012/10/08(月) 03:04:48.96 ID:sPEcR31rO
家~夜

男「なんか2人とも無駄にいい顔してないか」

女「そう?いつも通りだよ?」
神「私もいつも通りだ」

男「ならいいけどな。俺、大事なことを見落としてる気がするんだが…」

女・神「勘違い!」

男「うわこれ絶対なんかあるわー。はぁ、まぁいいや。今日はもう寝るか。なんか疲れたよ」

女「僕も疲れちゃったー…」

神「じゃあ今日は三人で寝ないか」

男「なっ、ま、マジ?」

神「マジだ」

女「今夜は寝かせないぞ!」

男「は、はは……幸せだぁぁぁ!」


終わり

32: 2012/10/08(月) 03:09:12.18 ID:sPEcR31rO
支援ありがとうございました
一応ここで終了です
気が向いたら過去編的なのもやりたいなぁと思ってます

33: 2012/10/08(月) 03:41:21.63
いいテンポだ

引用元: 女「力が欲しい」