1: 2012/10/13(土) 19:10:43.90 ID:r8cpol0lI
少女「……眼、真っ赤だよ?」
少年「は?これちげーし。一晩中ゲームしてただけだし」
少女「……そのわりには、ノートびっしりだね」
少年「は?ちげーし。急いで友達のコピーしただけだし」
少女「手書きに見えるけど……」
少年「だからちげーし!徹夜でテスト勉強とかやってねーし!」
少女「……」
少年「あーやべー。マジやべーわー」
少年「は?これちげーし。一晩中ゲームしてただけだし」
少女「……そのわりには、ノートびっしりだね」
少年「は?ちげーし。急いで友達のコピーしただけだし」
少女「手書きに見えるけど……」
少年「だからちげーし!徹夜でテスト勉強とかやってねーし!」
少女「……」
少年「あーやべー。マジやべーわー」
4: 2012/10/13(土) 19:20:50.52 ID:r8cpol0lI
~ 一週間後 ~
少女「……学年一位取ってるし」ボソッ
少年「は?そんなのたまたまだし。勘で答えたら当たっただけだし」
少女「……やけに嬉しそうだね」
少年「は? べ、別に嬉しくねーし!」
少女「……そう」
少女「……わたしだって、頑張ってるのにな……」
少女「……学年一位取ってるし」ボソッ
少年「は?そんなのたまたまだし。勘で答えたら当たっただけだし」
少女「……やけに嬉しそうだね」
少年「は? べ、別に嬉しくねーし!」
少女「……そう」
少女「……わたしだって、頑張ってるのにな……」
5: 2012/10/13(土) 19:30:45.29 ID:r8cpol0lI
~ 二週間後 ~
少年「あー、マラソン大会とかマジだるいわー」
少女「どうしたの?そのテーピング」
少年「は?何でもねーし」
少女「サポーターまで付けて。怪我してるなら休めば……」
少年「だから怪我なんてしてねーし!こっそり走り込みとかしてねーし!」
少女「……」
少年「あーやべー。マジだるいわー」
少年「あー、マラソン大会とかマジだるいわー」
少女「どうしたの?そのテーピング」
少年「は?何でもねーし」
少女「サポーターまで付けて。怪我してるなら休めば……」
少年「だから怪我なんてしてねーし!こっそり走り込みとかしてねーし!」
少女「……」
少年「あーやべー。マジだるいわー」
9: 2012/10/13(土) 19:40:21.48 ID:r8cpol0lI
~ 一時間後 ~
少女「……校内一位取ってるし」ボソッ
少年「は……?そ、そんなの……たまたま……だし……」ゼェハァ
少女「……息切れてるよ?」
少年「は……?そんなこと……ねぇし……」ゼェハァ
少女「……そう」
少女「……すごいな……くんは……」
少女「……それに比べて私は……」
少女「……校内一位取ってるし」ボソッ
少年「は……?そ、そんなの……たまたま……だし……」ゼェハァ
少女「……息切れてるよ?」
少年「は……?そんなこと……ねぇし……」ゼェハァ
少女「……そう」
少女「……すごいな……くんは……」
少女「……それに比べて私は……」
11: 2012/10/13(土) 19:50:03.41 ID:r8cpol0lI
~ 二週間後 ~
少女「うぐっ……ひっく……」
少年「……」
少女「うぇえっ……うぇぇぇ……」
少年「……」
少女「……! ……くん!?」
少年「げっ……」
少女「うぐっ……ひっく……」
少年「……」
少女「うぇえっ……うぇぇぇ……」
少年「……」
少女「……! ……くん!?」
少年「げっ……」
12: 2012/10/13(土) 19:56:55.06 ID:r8cpol0lI
少女「ど、どうしたの、こんな所に」ゴシゴシ
少年「は?夕飯のおつかい頼まれただけだし」
少女「……こんなスタジアムに?」
少年「は?ち、ちげーし!買い物の帰りだし!」
少女「そのわりには、袋の中身が小さいような……」
少年「だ、だからそんなんじゃねーし!お前の試合見に来たとかじゃねーし!」
少女「……!」
少年「は?夕飯のおつかい頼まれただけだし」
少女「……こんなスタジアムに?」
少年「は?ち、ちげーし!買い物の帰りだし!」
少女「そのわりには、袋の中身が小さいような……」
少年「だ、だからそんなんじゃねーし!お前の試合見に来たとかじゃねーし!」
少女「……!」
16: 2012/10/13(土) 20:02:15.85 ID:r8cpol0lI
少女「……そっか……見に来てくれたんだ……」
少年「だからちげーし!勝手に納得すんなし!」
少女「そっか……じゃあ、カッコ悪いところ見せちゃったね……」
少年「だ、だから……」
少女「……ごめんね……せっかく……見に来てくれたのに……」
少年「……」
少年「だからちげーし!勝手に納得すんなし!」
少女「そっか……じゃあ、カッコ悪いところ見せちゃったね……」
少年「だ、だから……」
少女「……ごめんね……せっかく……見に来てくれたのに……」
少年「……」
19: 2012/10/13(土) 20:06:54.61 ID:r8cpol0lI
少年「ん」
少女「へっ……?」
少年「ん」
少女「何これ……?」
少年「アイスだし」
少女「……くれるの?わたしに?」
少年「は?他に何の意味があるんだし」
少女「で、でも……これっておつかいのなんじゃ……」
少年「~~~~~~~~っ!」
少女「へっ……?」
少年「ん」
少女「何これ……?」
少年「アイスだし」
少女「……くれるの?わたしに?」
少年「は?他に何の意味があるんだし」
少女「で、でも……これっておつかいのなんじゃ……」
少年「~~~~~~~~っ!」
22: 2012/10/13(土) 20:11:29.96 ID:r8cpol0lI
バサッ!
少女「わっ!」
タッタッタッタッタッ…
少年「……」
少女「ちょ、ちょっと!……くん!?」
タッタッタッタッタッ…
少年「……」
少女「ね、ねぇ!待ってってば!」
タッタッタッタッタッ…
少女「わっ!」
タッタッタッタッタッ…
少年「……」
少女「ちょ、ちょっと!……くん!?」
タッタッタッタッタッ…
少年「……」
少女「ね、ねぇ!待ってってば!」
タッタッタッタッタッ…
23: 2012/10/13(土) 20:16:24.37 ID:r8cpol0lI
クルッ
少年「おい!!」
少女「え……?」
少年「……ぁ……」
少女「……?」
少年「……ぁ……あし……」
少年「明日は笑って学校に来いよ!!」
少女「……!!」
少年「へへっ……じゃあな!」
少年「おい!!」
少女「え……?」
少年「……ぁ……」
少女「……?」
少年「……ぁ……あし……」
少年「明日は笑って学校に来いよ!!」
少女「……!!」
少年「へへっ……じゃあな!」
24: 2012/10/13(土) 20:19:37.43
トトロのカンタ思い出した
34: 2012/10/14(日) 09:44:30.91 ID:GM8UaKGGI
~ 一週間後 ~
少年「……」
少女「あっ、いたいた……くーん!」パタパタ
少年「ぉ……」
少女「ごめん、まさかこんなに早く来てるとは思わなくて……」
少年「は?今日はたまたま早起きしただけだし」
少女「そっか……って!すごいクマだよ!大丈夫?」
少年「は?マンガ読んでて夜更かししただけだし」
少女「よくそれで早起きできたね……」
少年「べ、別に! 今日が楽しみすぎて眠れなかったとかじゃねーし!」
少女「ぇ……」
少年「……」
少女「あっ、いたいた……くーん!」パタパタ
少年「ぉ……」
少女「ごめん、まさかこんなに早く来てるとは思わなくて……」
少年「は?今日はたまたま早起きしただけだし」
少女「そっか……って!すごいクマだよ!大丈夫?」
少年「は?マンガ読んでて夜更かししただけだし」
少女「よくそれで早起きできたね……」
少年「べ、別に! 今日が楽しみすぎて眠れなかったとかじゃねーし!」
少女「ぇ……」
35: 2012/10/14(日) 09:54:52.58 ID:GM8UaKGGI
少女「……そ、そうなの?」モジモジ
少年「だ、だからちげーし!ヘンな勘違いすんなし!」
少女「……そっか、ふーん……」
少年「おい!だから勝手に納得すんなし!」
少女「……」
少年「お、おい……」
少年「だ、だからちげーし!ヘンな勘違いすんなし!」
少女「……そっか、ふーん……」
少年「おい!だから勝手に納得すんなし!」
少女「……」
少年「お、おい……」
36: 2012/10/14(日) 10:01:16.17 ID:GM8UaKGGI
少女「……今日はごめんね、急に誘ったりして」
少年「……は?」
少女「このあいだのね、お礼をしようと思ったの。あのアイスの……」
少年「は?あんなのメッチャ安いやつだし」
少女「ううん、そうじゃなくて……」
少年「……?」
少女「……な、なんでもない」
少年「……は?」
少女「このあいだのね、お礼をしようと思ったの。あのアイスの……」
少年「は?あんなのメッチャ安いやつだし」
少女「ううん、そうじゃなくて……」
少年「……?」
少女「……な、なんでもない」
37: 2012/10/14(日) 10:17:08.59 ID:GM8UaKGGI
少年「……?」
少女「だからその……迷惑じゃなかった? わたしなんかに誘われて……」
少年「は?お前バカかし」
少女「えっ……」
少年「本当に迷惑なら、はじめっから来てねーし」
少女「……!」
少女「……ふふっ」
少年「な……何だし」
少女「じゃあ行こっ!」ギュッ
少年「お、おい!勝手に手つなぐんじゃねーし!」
少女「へへ……今日はいっぱい楽しもうね!」
少女「だからその……迷惑じゃなかった? わたしなんかに誘われて……」
少年「は?お前バカかし」
少女「えっ……」
少年「本当に迷惑なら、はじめっから来てねーし」
少女「……!」
少女「……ふふっ」
少年「な……何だし」
少女「じゃあ行こっ!」ギュッ
少年「お、おい!勝手に手つなぐんじゃねーし!」
少女「へへ……今日はいっぱい楽しもうね!」
40: 2012/10/14(日) 16:03:01.51 ID:GM8UaKGGI
~ 七時間後 ~
少女「ふわぁ~~……いっぱい遊んだねぇ!」
少年「……も、もう限界だし……」
少女「うわ!すごい、もうこんな時間だよ!」
少年「だから、さっきからそう言ってるし……お前はしゃぎすぎだし」
少女「えー、だって楽しかったんだもん……」
少年「……」
少女「あ、そっか……くん、寝不足だったんだっけ?」
少年「……」
少女「……ごめん、やっぱり楽しくなかった?」
少女「ふわぁ~~……いっぱい遊んだねぇ!」
少年「……も、もう限界だし……」
少女「うわ!すごい、もうこんな時間だよ!」
少年「だから、さっきからそう言ってるし……お前はしゃぎすぎだし」
少女「えー、だって楽しかったんだもん……」
少年「……」
少女「あ、そっか……くん、寝不足だったんだっけ?」
少年「……」
少女「……ごめん、やっぱり楽しくなかった?」
41: 2012/10/14(日) 16:06:00.61 ID:GM8UaKGGI
少年「……そ、そんなこと一言も……」
少女「あっ!見てほら!夕陽!」
少年「…………人の話を聞けし」
少女「わぁ……きれい……」
少年「ん……まぁ、悪くはねーし……」
少女「……」
少年「……」
少女「……」
少年「……」
少女「あっ!見てほら!夕陽!」
少年「…………人の話を聞けし」
少女「わぁ……きれい……」
少年「ん……まぁ、悪くはねーし……」
少女「……」
少年「……」
少女「……」
少年「……」
42: 2012/10/14(日) 16:13:11.19 ID:GM8UaKGGI
少年・少女「「あ、あのっ……!」」
少女「あ……」
少年「……! な、何だし……」
少女「……くんこそ、何?」
少年「お……オレはあとでいいから、お前が先に言えし」
少女「わ、わたしの方こそ、あとでいいからさ!」
少年「……」
少女「……聞かせて」
少女「あ……」
少年「……! な、何だし……」
少女「……くんこそ、何?」
少年「お……オレはあとでいいから、お前が先に言えし」
少女「わ、わたしの方こそ、あとでいいからさ!」
少年「……」
少女「……聞かせて」
43: 2012/10/14(日) 16:18:12.15 ID:GM8UaKGGI
少年「……じゃあ、言うし」
少女「うん……」
少年「……」
少女「……」
少年「あ、あの……」
少女「……うん」
少年「オレ……オレさ……」
少女「……」ゴクリ
少年「オレ……」
少年「オレ…………引っ越すことになったんだ」
少女「うん……」
少年「……」
少女「……」
少年「あ、あの……」
少女「……うん」
少年「オレ……オレさ……」
少女「……」ゴクリ
少年「オレ……」
少年「オレ…………引っ越すことになったんだ」
45: 2012/10/14(日) 16:25:18.96 ID:GM8UaKGGI
少女「……………………え?」
少年「な……何だし」
少女「ひ、引っ越す……って……くんが!?」
少年「は?だからそう言ってるし」
少女「な、なんで!? 聞いてないよ!」
少年「……だって今言ったし」
少女「……そ、そんな……」
少年「……」
少年「な……何だし」
少女「ひ、引っ越す……って……くんが!?」
少年「は?だからそう言ってるし」
少女「な、なんで!? 聞いてないよ!」
少年「……だって今言ったし」
少女「……そ、そんな……」
少年「……」
46: 2012/10/14(日) 16:31:10.90 ID:GM8UaKGGI
少女「…………いつ、引っ越すの?」
少年「来週の日曜にはもう……」
少女「ええっ!?急すぎるよ!」
少年「べ、別に急じゃねーし!前々から先生や友だちには言ってあるし!」
少女「ぇ……」
少年「……な、何だし」
少女「……じゃあなんで……わたしには言ってくれなかったの……」
少年「……そ、それは……」
少女「……」
少年「……なんで、お前に言わなきゃいけないんだし」
少年「来週の日曜にはもう……」
少女「ええっ!?急すぎるよ!」
少年「べ、別に急じゃねーし!前々から先生や友だちには言ってあるし!」
少女「ぇ……」
少年「……な、何だし」
少女「……じゃあなんで……わたしには言ってくれなかったの……」
少年「……そ、それは……」
少女「……」
少年「……なんで、お前に言わなきゃいけないんだし」
49: 2012/10/14(日) 16:41:38.52 ID:GM8UaKGGI
少女「……っ!」
バッ!
少年「おわっ!?」
ダッダッダッダッダッ…
少年「お、おい!ちょっと待てし!」
ダッダッダッダッダッ…
少年「おい!さっきお前は何を言いかけたんだし!」
少女「知らないッ!」
ダッダッダッダッダッ…
少女「……くんなんか……くんなんか……」
少女「……くんなんか、どこへでも行っちゃえ!」
バッ!
少年「おわっ!?」
ダッダッダッダッダッ…
少年「お、おい!ちょっと待てし!」
ダッダッダッダッダッ…
少年「おい!さっきお前は何を言いかけたんだし!」
少女「知らないッ!」
ダッダッダッダッダッ…
少女「……くんなんか……くんなんか……」
少女「……くんなんか、どこへでも行っちゃえ!」
53: 2012/10/14(日) 18:52:53.49 ID:GM8UaKGGI
~ 一週間後 ~
少年「……」
姉「……こんな所にいたか」
少年「……!」
姉「電車、そろそろ出るよ」
少年「……まだ十分以上あるし」
姉「父さんと母さんも待ってる」
少年「……」
姉「……」
少年「……」
姉「……こんな所にいたか」
少年「……!」
姉「電車、そろそろ出るよ」
少年「……まだ十分以上あるし」
姉「父さんと母さんも待ってる」
少年「……」
姉「……」
54: 2012/10/14(日) 18:56:17.06 ID:GM8UaKGGI
姉「……あんた」
少年「……」
姉「もしかして、まだ例の子のこと……」
少年「……」
姉「……まぁいいけどさ」
少年「……」
姉「五分前には、ちゃんと来るんだよ」
少年「……」
姉「もしかして、まだ例の子のこと……」
少年「……」
姉「……まぁいいけどさ」
少年「……」
姉「五分前には、ちゃんと来るんだよ」
55: 2012/10/14(日) 19:03:07.48 ID:GM8UaKGGI
~ 五分後 ~
少年「……」
少年「……」
『……くんなんか、どこへでも行っちゃえ!』
少年「……」
少年「……」
ー○○行きの電車が、まもなく出発しますー
ーご乗車の方は、一番ホームへお急ぎくださいー
少年「……」
少年「……」
少年「……あのバカ」
少年「……」
少年「……」
『……くんなんか、どこへでも行っちゃえ!』
少年「……」
少年「……」
ー○○行きの電車が、まもなく出発しますー
ーご乗車の方は、一番ホームへお急ぎくださいー
少年「……」
少年「……」
少年「……あのバカ」
57: 2012/10/14(日) 19:08:03.82 ID:GM8UaKGGI
少女「……くん!!」
少年「……!!」
少女「はぁ……はぁ……」
少女「……ま、間に合ったよ……」
少年「お、お前……」
少女「……へへっ」
少年「……!!」
少女「はぁ……はぁ……」
少女「……ま、間に合ったよ……」
少年「お、お前……」
少女「……へへっ」
58: 2012/10/14(日) 19:11:46.54 ID:GM8UaKGGI
少女「ん」
少年「……へ?」
少女「ん」
少年「い、いきなり何だし……」
少女「アイスだし」
少年「は……?」
少女「あげる。メッチャ安いやつだけど」
少年「で、でも……お前……」
少女「……」
少年「……へ?」
少女「ん」
少年「い、いきなり何だし……」
少女「アイスだし」
少年「は……?」
少女「あげる。メッチャ安いやつだけど」
少年「で、でも……お前……」
少女「……」
59: 2012/10/14(日) 19:14:35.09 ID:GM8UaKGGI
バサッ!
少年「おわっ!」
タッタッタッタッタッ…
少女「……」
少年「お、おい!」
タッタッタッタッタッ…
少女「……」
少年「ちょっと待てし!なんで……」
タッタッタッタッタッ…
少年「なんで……お前……」
少年「おわっ!」
タッタッタッタッタッ…
少女「……」
少年「お、おい!」
タッタッタッタッタッ…
少女「……」
少年「ちょっと待てし!なんで……」
タッタッタッタッタッ…
少年「なんで……お前……」
60: 2012/10/14(日) 19:23:30.13 ID:GM8UaKGGI
クルッ
少女「ねえ!!」
少年「え……?」
少女「…………すーっ、はーっ……」
少年「……?」
少女「……っ」
少女「ねえ!!」
少年「え……?」
少女「…………すーっ、はーっ……」
少年「……?」
少女「……っ」
62: 2012/10/14(日) 19:32:52.11 ID:2LgCMoPCI
少女「ありがとう!!」
少年「……!!」
少女「あのとき慰めてくれて、ありがとう!」
少女「あの日は付き合ってくれて、ありがとう!」
少女「すっごく……すっごく嬉しかった!」
少年「……な……」
少女「わたし……わたしね!」
少女「……くんのこと、だーいすき!!」
少年「……!!」
少女「あのとき慰めてくれて、ありがとう!」
少女「あの日は付き合ってくれて、ありがとう!」
少女「すっごく……すっごく嬉しかった!」
少年「……な……」
少女「わたし……わたしね!」
少女「……くんのこと、だーいすき!!」
64: 2012/10/14(日) 19:39:33.18 ID:2LgCMoPCI
プロロロロロロ……
少女「……だからね、さよならじゃないよ」
少年「……!」
少女「絶対……」
少女「絶対、また会おうね!」
少年「……」
少年「……」
少年「……おう!」
少女「……だからね、さよならじゃないよ」
少年「……!」
少女「絶対……」
少女「絶対、また会おうね!」
少年「……」
少年「……」
少年「……おう!」
65: 2012/10/14(日) 19:43:08.02 ID:2LgCMoPCI
姉「……行くよ」
少年「……うん」
少女「……くん、約束だよ」
少年「絶対……絶対……」
少年・少女「「絶対……また会おう」」
少年「……うん」
少女「……くん、約束だよ」
少年「絶対……絶対……」
少年・少女「「絶対……また会おう」」
80: 2012/10/21(日) 10:03:45.67 ID:W03qTS6HI
~ 数年後 ~
少女「……」
少女「……」
少女「……」
少女「……」チラッ
少女「……」
少女「……そろそろかな」
少女「……」
少女「……」
少女「……」
少女「……」チラッ
少女「……」
少女「……そろそろかな」
81: 2012/10/21(日) 10:14:36.82 ID:W03qTS6HI
少年「……よう」
少女「……!」
少年「……な、なんだし」
少女「ぁ……」
少年「……まるで幽霊でも見たような顔だし」
少女「そ……そんな顔してない!」
少年「……っていうかすごいクマだし」
少女「えっ……」
少年「どっちかっていうとお前が幽霊だし」
少女「……」
少女「……!」
少年「……な、なんだし」
少女「ぁ……」
少年「……まるで幽霊でも見たような顔だし」
少女「そ……そんな顔してない!」
少年「……っていうかすごいクマだし」
少女「えっ……」
少年「どっちかっていうとお前が幽霊だし」
少女「……」
82: 2012/10/21(日) 10:25:12.53 ID:W03qTS6HI
少女「……ふふっ」
少年「……な、なんだし」
少女「相変わらずだね……くんは」
少女「ちょっと安心したよ」
少年「……」
少女「ふふっ……それにその喋り方」
少女「もう大学生にもなるのに、ヘンなの」
少年「べ、別に!いつもこんな喋り方なわけじゃねーし!」
少女「ウソばっかり」
少年「ほ……本当だし!なに疑ってるんだし!」
少女「……ふふ」
少年「……な、なんだし」
少女「相変わらずだね……くんは」
少女「ちょっと安心したよ」
少年「……」
少女「ふふっ……それにその喋り方」
少女「もう大学生にもなるのに、ヘンなの」
少年「べ、別に!いつもこんな喋り方なわけじゃねーし!」
少女「ウソばっかり」
少年「ほ……本当だし!なに疑ってるんだし!」
少女「……ふふ」
83: 2012/10/21(日) 10:38:22.95 ID:W03qTS6HI
少女「……」
少年「……」
少女「……今日はありがとね、来てくれて」
少年「は? 俺から行くって言ったんだし」
少女「うん、まぁそうなんだけど……」
少女「……ありがと」
少年「……」
少年「……」
少女「……今日はありがとね、来てくれて」
少年「は? 俺から行くって言ったんだし」
少女「うん、まぁそうなんだけど……」
少女「……ありがと」
少年「……」
84: 2012/10/21(日) 10:44:11.94 ID:W03qTS6HI
少女「実はわたしね……」
少女「あの時……くんに、伝えきれなかったことがあるの」
少年「……」
少女「だから今日、伝えようと思って」
少女「新生活が始まる前に……」
少年「……奇遇だな、オレもだし」
少女「……そうなんだ」
少年「……」
少女「……じゃあ、ちょっと移動しよっか」
少女「それを伝えるのに……ふさわしい場所があるから」
少女「あの時……くんに、伝えきれなかったことがあるの」
少年「……」
少女「だから今日、伝えようと思って」
少女「新生活が始まる前に……」
少年「……奇遇だな、オレもだし」
少女「……そうなんだ」
少年「……」
少女「……じゃあ、ちょっと移動しよっか」
少女「それを伝えるのに……ふさわしい場所があるから」
90: 2012/10/21(日) 12:53:40.30 ID:Fl8vJCQ1I
~ 一時間後 ~
少年「……なぁ、まだ着かないのかし」
少女「もうちょっと」
少年「もう結構歩いたし……」
少女「あっ、もしかして疲れちゃった?」
少年「べ、別に……んなことねーし!」
少女「本当かなぁ~?」
少年「本当だし!」
少女「……ふふふっ」
少年「……なぁ、まだ着かないのかし」
少女「もうちょっと」
少年「もう結構歩いたし……」
少女「あっ、もしかして疲れちゃった?」
少年「べ、別に……んなことねーし!」
少女「本当かなぁ~?」
少年「本当だし!」
少女「……ふふふっ」
91: 2012/10/21(日) 13:00:11.17 ID:Fl8vJCQ1I
少女「……」
少年「……」
少女「……あのさ」
少年「ん?」
少女「その場所に着く前に……聞いておきたいことがあるんだけど」
少年「は?何だし」
少女「うん……」
少年「……?」
少女「……くんが……」
少女「……くんがT大受けたのってさ」
少年「……?」
少女「その……わたしもT大を受けるって知ってたから?」
少年「……」
少女「……あのさ」
少年「ん?」
少女「その場所に着く前に……聞いておきたいことがあるんだけど」
少年「は?何だし」
少女「うん……」
少年「……?」
少女「……くんが……」
少女「……くんがT大受けたのってさ」
少年「……?」
少女「その……わたしもT大を受けるって知ってたから?」
92: 2012/10/21(日) 13:05:29.53 ID:Fl8vJCQ1I
少年「は?んなわけねーし」
少女「……」
少年「っつーか、連絡をとったことすら数年ぶりだっていうのに」
少年「お前がどこの大学行くかなんて、知りようがねーし」
少女「……」
少女「……そっか」
少女「……」
少年「っつーか、連絡をとったことすら数年ぶりだっていうのに」
少年「お前がどこの大学行くかなんて、知りようがねーし」
少女「……」
少女「……そっか」
94: 2012/10/21(日) 13:11:00.05 ID:Fl8vJCQ1I
少年「……?」
少年「それがどうしたし?」
少女「ううん……なんでもない」
少年「……」
少女「でも……」
少女「それを聞いて安心した」
少年「……?」
少女「その答えが聞きたかったの」
少年「それがどうしたし?」
少女「ううん……なんでもない」
少年「……」
少女「でも……」
少女「それを聞いて安心した」
少年「……?」
少女「その答えが聞きたかったの」
95: 2012/10/21(日) 13:18:26.03 ID:Fl8vJCQ1I
少年「は?」
少女「……ふふ」
少年「な、なに笑ってるんだし」
少女「なんでもなーい」
少年「おい、一体何を……」
少女「あっ!ほらあれ!見えてきたよ!」
少年「だ、だからお前は人の話を……」
少女「……ふふ」
少年「な、なに笑ってるんだし」
少女「なんでもなーい」
少年「おい、一体何を……」
少女「あっ!ほらあれ!見えてきたよ!」
少年「だ、だからお前は人の話を……」
96: 2012/10/21(日) 13:22:48.78 ID:Fl8vJCQ1I
少年「……!!」
少女「……ふふっ、思い出した?」
少年「えっ、あれって……」
少年「まさか……」
少女「そうだよ」
少女「わたしが……」
少女「……くんを初めて好きになった場所」
少女「……ふふっ、思い出した?」
少年「えっ、あれって……」
少年「まさか……」
少女「そうだよ」
少女「わたしが……」
少女「……くんを初めて好きになった場所」
107: 2012/10/23(火) 04:08:07.71 ID:b0UfPe7HI
うおおおおおおおおおおおおおおおお!!
いけーーーー!!
ワー!ワー!ワー!
少女「おー!やってるねー!」
少年「……なんでちゃっかり観客席に座ってるんだし」
少女「いいじゃんいいじゃん!せっかくだから見ていこうよ」
少年「話があるんじゃなかったのかし……」
少女「……あっ、ほら!今戦ってるのわたし達の母校だよ!」
少女「いけーー!おせー!!」
少年「……」
いけーーーー!!
ワー!ワー!ワー!
少女「おー!やってるねー!」
少年「……なんでちゃっかり観客席に座ってるんだし」
少女「いいじゃんいいじゃん!せっかくだから見ていこうよ」
少年「話があるんじゃなかったのかし……」
少女「……あっ、ほら!今戦ってるのわたし達の母校だよ!」
少女「いけーー!おせー!!」
少年「……」
108: 2012/10/23(火) 04:15:02.92 ID:b0UfPe7HI
~ 十分後 ~
少女「……はぁ」
少年「……負けたし」
少女「惜しかったなー……いいところまでいったのに」
少年「……お前、泣いてるのかし?」
少女「だって悔しいじゃん!」
少女「あの子たちすごく頑張ったのに……」
少年「……」
少女「……はぁ」
少年「……負けたし」
少女「惜しかったなー……いいところまでいったのに」
少年「……お前、泣いてるのかし?」
少女「だって悔しいじゃん!」
少女「あの子たちすごく頑張ったのに……」
少年「……」
109: 2012/10/23(火) 04:20:33.68 ID:b0UfPe7HI
少年「……なんか、あの日を思い出すし」
少女「えっ……」
少年「ほら、忘れたのかし」
少年「お前がここでボロ負けした試合」
少女「……!」
少年「試合のあと、お前はあいつらみたいに大泣きしてて……」
少年「……オレはそれを、ちょうどこの辺から見てたんだし」
少女「……」
少女「えっ……」
少年「ほら、忘れたのかし」
少年「お前がここでボロ負けした試合」
少女「……!」
少年「試合のあと、お前はあいつらみたいに大泣きしてて……」
少年「……オレはそれを、ちょうどこの辺から見てたんだし」
少女「……」
110: 2012/10/23(火) 04:32:03.45 ID:b0UfPe7HI
少女「……くん」
少年「ん?」
少女「……あのさ……」
少年「……?」
少女「実はね……」
少女「あの時のわたし……」
少女「……そんなに一生懸命じゃなかったの」
少年「ん?」
少女「……あのさ……」
少年「……?」
少女「実はね……」
少女「あの時のわたし……」
少女「……そんなに一生懸命じゃなかったの」
111: 2012/10/23(火) 04:38:28.27 ID:b0UfPe7HI
少年「えっ……」
少女「……わたしってさ」
少女「勉強はそれなりにできるけど、スポーツは全然ダメで」
少女「それがかなりのコンプレックスだったんだ」
少年「……」
少女「あの部活に入ったのも」
少女「そんなコンプレックスを克服するためだったんだけど……」
少女「……でもやっぱりダメだった」
少女「……わたしってさ」
少女「勉強はそれなりにできるけど、スポーツは全然ダメで」
少女「それがかなりのコンプレックスだったんだ」
少年「……」
少女「あの部活に入ったのも」
少女「そんなコンプレックスを克服するためだったんだけど……」
少女「……でもやっぱりダメだった」
113: 2012/10/23(火) 04:47:40.30 ID:b0UfPe7HI
少女「みんなの足は引っ張るし、コーチからは怒鳴られるし……」
少女「……正直言って、全然楽しくなかったよ」
少年「……」
少女「人数が少なかったから、わたしもレギュラー入りできたんだけど……」
少女「……それでも練習は、ほとんど投げやりにやってた」
少年「……」
少女「……だからね」
少女「あの時泣いてたのは試合に負けたからじゃない」
少女「……自分の情けなさに、泣いてたんだ」
少女「……正直言って、全然楽しくなかったよ」
少年「……」
少女「人数が少なかったから、わたしもレギュラー入りできたんだけど……」
少女「……それでも練習は、ほとんど投げやりにやってた」
少年「……」
少女「……だからね」
少女「あの時泣いてたのは試合に負けたからじゃない」
少女「……自分の情けなさに、泣いてたんだ」
114: 2012/10/23(火) 06:12:38.49 ID:b0UfPe7HI
少女「……そんな時だよ」
少女「スタジアムの廊下で……くんを見かけたのは」
少年「……あの時のお前」
少年「メチャクチャ驚いてたし」
少女「うん、だって本当にビックリしたもん」
少女「スタジアムの廊下で……くんを見かけたのは」
少年「……あの時のお前」
少年「メチャクチャ驚いてたし」
少女「うん、だって本当にビックリしたもん」
115: 2012/10/23(火) 06:17:59.62 ID:b0UfPe7HI
少年「……オレがお前の試合を見にきたのが」
少年「そんなに意外だったのかし……」
少女「うん、それもあるね」
少年「……?」
少年「じゃあお前にアイスをやったのが……」
少女「もちろんそれもあるよ」
少年「……?」
少女「でもね……」
少女「わたしが本当に驚いたのはそこじゃない」
少年「は……?」
少女「わたしはあの時の……くんを見て」
少女「世界が180度変わったんだよ」
少年「そんなに意外だったのかし……」
少女「うん、それもあるね」
少年「……?」
少年「じゃあお前にアイスをやったのが……」
少女「もちろんそれもあるよ」
少年「……?」
少女「でもね……」
少女「わたしが本当に驚いたのはそこじゃない」
少年「は……?」
少女「わたしはあの時の……くんを見て」
少女「世界が180度変わったんだよ」
120: 2012/10/25(木) 16:42:17.57 ID:3pntJE++I
少年「何言って……」
少女「……気付いてた?」
少女「あの時の……くんさ」
少女「……眼、真っ赤だったよ?」
少年「えっ……」
少女「目の下にすごいクマもできてた」
少女「テスト前でもないのに」
少年「……」
少女「それに……なぜか足のテーピングも増えてた」
少女「マラソン大会は終わったのに」
少女「……気付いてた?」
少女「あの時の……くんさ」
少女「……眼、真っ赤だったよ?」
少年「えっ……」
少女「目の下にすごいクマもできてた」
少女「テスト前でもないのに」
少年「……」
少女「それに……なぜか足のテーピングも増えてた」
少女「マラソン大会は終わったのに」
121: 2012/10/25(木) 16:46:52.51 ID:3pntJE++I
少女「……それを見たときね、思ったの」
少女「ああこの人は……わたしとは違う次元で生きてるんだなって」
少年「……」
少女「この人が頑張ってるのは、定期テストのためじゃない」
少女「マラソン大会のためでもない」
少女「もっと大切な何かのためだって……」
少女「ああこの人は……わたしとは違う次元で生きてるんだなって」
少年「……」
少女「この人が頑張ってるのは、定期テストのためじゃない」
少女「マラソン大会のためでもない」
少女「もっと大切な何かのためだって……」
122: 2012/10/25(木) 16:56:23.39 ID:3pntJE++I
少年「……」
少女「……だからわたしね」
少女「……くんの後ろ姿を見ながら、誓ったの」
少女「今はまだ敵わないけど」
少女「いつか絶対に追いついてみせる」
少女「そしていつか必ず……」
少女「……くんと同じレベルで勝負してやるんだって」
少女「……だからわたしね」
少女「……くんの後ろ姿を見ながら、誓ったの」
少女「今はまだ敵わないけど」
少女「いつか絶対に追いついてみせる」
少女「そしていつか必ず……」
少女「……くんと同じレベルで勝負してやるんだって」
123: 2012/10/25(木) 17:03:44.63 ID:3pntJE++I
少年「……」
少女「それからわたしは頑張った」
少女「……くんがいなくなったあとも」
少女「勉強、部活、オシャレや家の手伝い……」
少女「全てにおいて全力を尽くした」
少女「それからわたしは頑張った」
少女「……くんがいなくなったあとも」
少女「勉強、部活、オシャレや家の手伝い……」
少女「全てにおいて全力を尽くした」
124: 2012/10/25(木) 17:09:50.83 ID:3pntJE++I
少年「……」
少女「今回わたしが最難関のT大を選んだのも」
少女「そういうわけなの」
少女「……くんならそれくらいやるって思ったしね」
少年「……」
少女「……くんが自分の意志で選んだ大学に」
少女「わたしは自分の力でそこに入って」
少女「そこで一緒に勝負する」
少女「……それがわたしの目標だったんだ」
少女「今回わたしが最難関のT大を選んだのも」
少女「そういうわけなの」
少女「……くんならそれくらいやるって思ったしね」
少年「……」
少女「……くんが自分の意志で選んだ大学に」
少女「わたしは自分の力でそこに入って」
少女「そこで一緒に勝負する」
少女「……それがわたしの目標だったんだ」
125: 2012/10/25(木) 17:12:05.47 ID:3pntJE++I
少年「……」
少女「だからね……くん」
少女「わたし、負けないよ」
少年「……」
少女「……ちょっと長くなっちゃったけど」
少女「それがわたしの伝えたかったこと」
少女「だからね……くん」
少女「わたし、負けないよ」
少年「……」
少女「……ちょっと長くなっちゃったけど」
少女「それがわたしの伝えたかったこと」
131: 2012/10/28(日) 09:26:53.00 ID:h48O0hcBI
少年「……」
少年「……そうだったのかし」
少女「うん」
少年「……」
少女「……」
少年「……だったら」
少女「……?」
少年「だったら……お前は少し勘違いしてるし」
少年「……そうだったのかし」
少女「うん」
少年「……」
少女「……」
少年「……だったら」
少女「……?」
少年「だったら……お前は少し勘違いしてるし」
132: 2012/10/28(日) 09:34:28.17 ID:h48O0hcBI
少女「えっ……」
少年「……オレはお前と違って」
少年「もともと勉強もスポーツも」
少年「どっちもダメだったんだし」
少女「……!」
少年「……でも」
少年「あの学校に入学して、初めてお前を見た時……」
少年「……オレは、頑張ろうって決めたんだし」
少年「……オレはお前と違って」
少年「もともと勉強もスポーツも」
少年「どっちもダメだったんだし」
少女「……!」
少年「……でも」
少年「あの学校に入学して、初めてお前を見た時……」
少年「……オレは、頑張ろうって決めたんだし」
133: 2012/10/28(日) 09:42:16.24 ID:h48O0hcBI
少女「……? どうして?」
少年「……お前に……」
少女「……?」
少年「お前に……」
少年「……振り向いてほしかったからだし」
少女「……!!」
少年「……お前は」
少年「成績トップクラスだったから」
少年「こんなバカ男……相手にされないと思ったんだし」
少年「……お前に……」
少女「……?」
少年「お前に……」
少年「……振り向いてほしかったからだし」
少女「……!!」
少年「……お前は」
少年「成績トップクラスだったから」
少年「こんなバカ男……相手にされないと思ったんだし」
134: 2012/10/28(日) 09:43:38.05 ID:h48O0hcBI
少女「……」
少年「だから頑張って……」
少年「頑張って頑張って……」
少年「初めてお前を追い抜いて……話しかけられた時」
少年「……オレは、飛び上がるほど嬉しかったんだし」
少年「だから頑張って……」
少年「頑張って頑張って……」
少年「初めてお前を追い抜いて……話しかけられた時」
少年「……オレは、飛び上がるほど嬉しかったんだし」
136: 2012/10/28(日) 09:51:15.17 ID:h48O0hcBI
『……眼、真っ赤だよ?』
『……学年一位取ってるし』
『……やけに嬉しそうだね』
少女「……!」
少年「……だから」
少年「あの日誘ってくれたことも」
少年「大好きって言ってくれたのも」
少年「ぜんぶ……」
少年「ありがとうだし」
少女「……」
少年「……これが、オレの伝えたかったことだし」
『……学年一位取ってるし』
『……やけに嬉しそうだね』
少女「……!」
少年「……だから」
少年「あの日誘ってくれたことも」
少年「大好きって言ってくれたのも」
少年「ぜんぶ……」
少年「ありがとうだし」
少女「……」
少年「……これが、オレの伝えたかったことだし」
137: 2012/10/28(日) 10:04:44.40
なんで俺は手に汗握ってんだし...
140: 2012/10/28(日) 13:18:31.70
胸が締め付けられるし
141: 2012/10/28(日) 15:50:44.82 ID:h48O0hcBI
~ 十分後 ~
少女「うわ……もうこんな時間なんだ」
少年「……結局、閉館時間で追い出されたし」
少女「はは……」
少年「……」
少女「あの話……」
少女「係のおじさんに聞かれちゃったかな?」
少年「……知らねーし」
少女「うわ……もうこんな時間なんだ」
少年「……結局、閉館時間で追い出されたし」
少女「はは……」
少年「……」
少女「あの話……」
少女「係のおじさんに聞かれちゃったかな?」
少年「……知らねーし」
142: 2012/10/28(日) 15:53:01.62 ID:h48O0hcBI
少女「……」
少年「……」
少女「……!」
少年「……? どうしたし?」
少女「しっ」
少年「……?」
少女「見て……あれ」
少年「……」
少女「……!」
少年「……? どうしたし?」
少女「しっ」
少年「……?」
少女「見て……あれ」
143: 2012/10/28(日) 15:56:04.51 ID:h48O0hcBI
女の子「ひっく……えっぐ……」
女の子「うえぇぇぇ……」
女の子「うえっ……ひっく……」
男の子「……おい」
女の子「!」
男の子「……」
女の子「……くん!?」
女の子「うえぇぇぇ……」
女の子「うえっ……ひっく……」
男の子「……おい」
女の子「!」
男の子「……」
女の子「……くん!?」
144: 2012/10/28(日) 16:00:41.50 ID:h48O0hcBI
女の子「き……奇遇だねっ、こんな所で」ゴシゴシ
男の子「……別に」
男の子「奇遇じゃねーよ」
女の子「えっ……」
男の子「……」
男の子「……その……」
女の子「……?」
男の子「……見に、来たんだ」
男の子「お前の、試合」
男の子「……別に」
男の子「奇遇じゃねーよ」
女の子「えっ……」
男の子「……」
男の子「……その……」
女の子「……?」
男の子「……見に、来たんだ」
男の子「お前の、試合」
145: 2012/10/28(日) 16:03:56.98 ID:h48O0hcBI
女の子「ぇ……」
男の子「……っ」
女の子「……」
女の子「……そっか」
女の子「そうだったんだ……」
男の子「……」
女の子「……じゃあ私……」
女の子「……くんに……あんなカッコ悪いところ……」
男の子「……っ」
女の子「……」
女の子「……そっか」
女の子「そうだったんだ……」
男の子「……」
女の子「……じゃあ私……」
女の子「……くんに……あんなカッコ悪いところ……」
146: 2012/10/28(日) 16:09:28.97 ID:h48O0hcBI
男の子「ん」
女の子「えっ……?」
男の子「ん」
女の子「なに……?」
男の子「肉まん」
女の子「……?」
男の子「腹、減ったろ?」
女の子「え……」
男の子「……これ食べてさ」
男の子「早く、元気になれよな」
女の子「えっ……?」
男の子「ん」
女の子「なに……?」
男の子「肉まん」
女の子「……?」
男の子「腹、減ったろ?」
女の子「え……」
男の子「……これ食べてさ」
男の子「早く、元気になれよな」
147: 2012/10/28(日) 16:15:31.46 ID:h48O0hcBI
少年「……」
少女「……ふふっ」
少年「な、なんだし……」
少女「おかしいよね」
少年「……?」
少女「だってわたしたちってさ……」
少女「結局、全部相手のために頑張ってたんだもんね」
少女「……我ながら不器用だよ」
少年「……」
少女「……ふふっ」
少年「な、なんだし……」
少女「おかしいよね」
少年「……?」
少女「だってわたしたちってさ……」
少女「結局、全部相手のために頑張ってたんだもんね」
少女「……我ながら不器用だよ」
少年「……」
148: 2012/10/28(日) 16:17:20.83 ID:h48O0hcBI
少女「……」
少女「……ねぇ」
少年「ん?」
ちゅっ
少年「!?」
少女「へへ……」
少年「なっ……!」
少年「お……おおおお前……」
少女「……ねぇ」
少年「ん?」
ちゅっ
少年「!?」
少女「へへ……」
少年「なっ……!」
少年「お……おおおお前……」
149: 2012/10/28(日) 16:20:22.69 ID:h48O0hcBI
少女「……続き」
少年「は!?」
少女「あの日の続きだよ」
少女「こんなに夕陽が綺麗なんだから」
少年「……」
少女「……わたしのファーストキス」
少女「この日のためにとっておいたんだからね」
少年「は!?」
少女「あの日の続きだよ」
少女「こんなに夕陽が綺麗なんだから」
少年「……」
少女「……わたしのファーストキス」
少女「この日のためにとっておいたんだからね」
151: 2012/10/28(日) 16:23:01.62 ID:h48O0hcBI
女の子「……ありがとう……くん」
男の子「……おう」
少女「ありがと……くん」
少年「……!」
少女「帰ろ?」
少年「……」
少年「……おう」
男の子「……おう」
少女「ありがと……くん」
少年「……!」
少女「帰ろ?」
少年「……」
少年「……おう」
152: 2012/10/28(日) 16:25:23.24 ID:h48O0hcBI
おしまい
ここまで見てくれた方、ありがとう
ここまで見てくれた方、ありがとう
153: 2012/10/28(日) 16:26:51.06
ああああ
ハンカチいらねえとか言わねえし°・(ノД`)・°・
ハンカチいらねえとか言わねえし°・(ノД`)・°・
154: 2012/10/28(日) 16:37:55.38
泣いてなんかいねーし
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります